日野川には特別天然記念物のオオサンショウウオがいるということは知られていて、ここセンター内でも「近所で見かけたよ」という目撃談をよく聞きます。
しかし実際のところ、どこにどれだけ住んでいてどれぐらい生きるのか等々、その生態は多くが未だ謎に包まれているのです。
この謎を少しでも解き明かすべく、7月16日に日野町内の日野川で実施された調査に、日野高校の1年生4名が参加しました。(今回の調査は、許可を得て行っています。)
この日の講師は、オオサンショウウオの研究者である鳥取大学工学研究科の岡田純研究員。
最初は生徒たちも緊張気味。
夜行性のため、日中はほとんど見かけることのできないオオサンショウウオ発見を目指し、根気よく探します。
午前中の調査地点は前日までの降水で若干水量も多く、足元に気をつけながら慎重に進み、

講師から、生き物の探し方について教わります。
午前中の調査では残念ながら発見に至りませんでしたが、川辺ではこんなかわいい生物たちを見かけることができました。

午後は場所を移し、再び調査を再開。
生徒たちの思いが通じたのか、今度は体長約27センチの若い1個体を発見することができました。
生徒たちも大興奮!

個体識別のためのマイクロチップを装着、体長計測等の後、元居た場所にそっと放されました。

若い個体がいるということは、繁殖が行われているという証拠。今回はまだまだ若い個体だったため、今後の成長が見込まれます。
参加した生徒たちも、地元日野川の生き物たちと環境保全への思いを深めた様子でした。この日野川の豊かな環境が将来の世代に引き継がれ、今回のオオサンショウウオも大きく成長した姿を見せてもらいたいものですね。
日野振興局 2014/07/22