展示・イベント等

考古学フォーラム2022「須恵器からみた古代因幡の流通と交通」の聞きどころ、見どころ New!

 フォーラムの詳細は右のお花アイコンをクリックしてください。お花←クリック

 皆様の御参加をお待ちしています!

●聞きどころ1
須恵器の形態と製作技法から生産、流通、消費について考える!>
 須恵器の形態や製作技法は、たとえば坏・皿といった同じ種類の器であっても、つくられる地域や時代によって違いがあります。この違いを子細に検討することで、いつ、どこの地域で作られ、消費されたか推定することができます。八峠興氏には、この視点からご講演いただきます。

●聞きどころ2 
須恵器の材料(粘土)から生産、流通、消費について考える!>
 土器を形づくる粘土や含まれる鉱物は、つくられる地域によって異なるため、その種類や元素の違いを分析(胎土分析といいます)することによって土器の産地を推定することができます。蛍光X線分析法による胎土分析の視点から、白石純氏にはご講演いただきます。

 須恵器の形態や製作技法と、胎土分析の結果とを合わせて検討することで、どこで作られ、どこから、どうやって運ばれたのか、生産地や流通についてより明らかにすることができます。詳しくは講演を楽しみにしていてください。

 試料採取の様子

講師の白石氏による胎土分析の試料採取の様子

 

●見どころ!
 会場では、八頭町内の窯跡から出土した須恵器を展示します。合わせて、今回のテーマとなる研究成果の報告書も販売しますので、ぜひご覧ください!

須恵器

会場で展示する須恵器(一部)

報告書

報告書

 

  


とっとり考古学フォーラム2022「須恵器からみた古代因幡の流通と交通」の参加者を募集中です! New!

 令和5年3月26日(日)に開催するとっとり考古学フォーラム2022「須恵器(すえき)からみた古代因幡の流通と交通」の参加者を募集中です。

 会場のある八頭町内を流れる私都(きさいち)川流域の丘陵上は、古墳時代から奈良・平安時代にかけて、須恵器と呼ばれる焼き物の窯が複数築かれ、大規模な須恵器生産が行われていた場所です。ここで生産された須恵器は、古代因幡の各地に供給されていきました。

 一方、古代因幡の遺跡で出土した須恵器をみると、私都川流域の窯跡だけでなく、伯耆国や出雲等で生産された須恵器も見つかっています。県外を含む各地の窯跡で生産された須恵器は、どのように古代因幡を流通していたのでしょうか。本フォーラムでは、須恵器の形態や胎土分析の研究成果から、古代因幡の流通と交通について考えます。

 当日の会場席にはまだゆとりがありますので、ぜひお申込みいただき、会場で生の講演をお楽しみください。

詳細は以下のリンク先をご覧ください。皆様の御参加をお待ちしています!

とっとり考古学フォーラム2022

チラシ画像をクリックしていただくとPDFデータがダウンロードできます。↓

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「里仁古墳群ウオーク」を開催します!

 令和5321日(火・祝)に、「里仁(さとに)古墳群ウオーク」を開催します!

 今回は、鳥取平野有数の大型前方後円墳である里仁29号墳(鳥取市里仁)と周辺の古墳を歩いて見学します。

 里仁29号墳は全長82m、鳥取平野で3番目に大きい前方後円墳です。古墳時代中期初め(5世紀初め)に築造されたと推定されています。古墳は、多くの県民が利用するヤマタスポーツパークの敷地にあるのですが、すぐ脇の遊歩道を古墳に気づくことなく通り過ぎて行かれます。また、他にも同パーク内には多くの古墳が存在しているのですが、その存在はほとんど知られていません。

 今回のウオークでは、同パーク内を歩いて里仁29号墳および周辺の古墳を巡り、古墳の概要等について解説します。古墳の大きさや立地等を実感していただき、古墳時代の鳥取に思いを馳せていただければと思います。

■時間は午前10時~1150分、ヤマタスポーツパーク第7駐車場を発着します。

■歩く距離は約2kmです。

■定員は15名で、事前申込みが必要です。

■申込みはとっとり電子申請サービスで受け付けますが、利用が難しい方は電話でも申込みを受け付けます。

受付は3月17日(金)午後5時までとしますが、それより前でも定員となり次第締め切ります。

〇詳細はチラシ (pdf:476KB)を御覧ください。

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里仁29号墳の墳丘測量図


春休みイベント「かりうち体験会」開催のご案内

古代の人々が興じたボードゲーム「かりうち」を体験してみませんか!!

(参加料無料)

「かりうちとは」

奈良時代に遊ばれていたすごろくのようなボードゲームです。

現代の日本では消滅してしまっているのですが、奈良文化財研究所が出土品等をもとにした考古学的研究によって発見し、用具やルールを復元、現代のゲームとして蘇らせました。

かりうちの復元(なぶんけんチャンネルリンク)

 ゲームのやり方(なぶんけんチャンネルりんく)

平城京出土の土器  かりうち 

 平城京出土の土器=土器に点が刻まれています

奈良文化財研究所『平城宮跡資料館 平成27年度夏のミニ展示』2015年から転載

 復元された古代のボードゲーム「かりうち」
 

1 開催日時 令和5年3月25日(土)

  • 第1回 午前の部A 10時00分~10時50分
  • 第2回 午前の部B 11時00分~11時50分
  • 第3回 午後の部A 13時00分~13時50分
  • 第4回 午後の部B 14時00分~14時50分

2 会場 鳥取県埋蔵文化財センター2階「研修室」

3 定員 各回とも5グループずつ(申込み先着順)

※グループごとに対戦・体験していただきます。

4 参加申込み

(1)申込期間

令和5年3月3日(金)8時30分~3月23日(木)17時00分

(2)申込み方法

  • とっとり電子申請サービスでお申し込みください。
  • 2名以上4名以下のグループで参加希望時間を示してお申し込みください。

※メール・ファクシミリでのお申込はできません。

※とっとり電子申請サービスが御利用になれない方は、電話でのお申込も可能です。

【とっとり電子申請サービスお申込みフォーム】

<申込みフォームQRコード>

 午前の部A  午前の部B 午後の部A  午後の部B 
 午前の部A  午前の部B  午後の部A  午後の部B

チラシはここをクリックしてください。 (pdf:1143KB) 


「所長おすすめのお宝」展示2 石製合子

 「埋蔵文化財センター所長おすすめのお宝」第2弾「桂見(かつらみ)遺跡の石製合子(せきせいごうす)」の展示を開始しました。

 この石製合子は破損しているうえ、2片に分かれているため全形を想像しにくいのですが、3Dプリンタを使って復元し、さらに見つかっていない蓋も推定復元してみました。

 山陰唯一の石製合子、ぜひ御覧ください!

 なお、中止していた第1・第3土曜日午後の特別開館は、新型コロナウイルス感染症の感染状況が落ち着いてきたこともあり、3月から再開します。

 平日は来館できないため残念に思われていた方もあったことと思いますが、この機会にどうぞ御来館ください。

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所長おすすめのお宝 -第2弾-

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(左)石製合子復元品      (右)桂見遺跡出土石製合子

「埋蔵文化財センター所長おすすめのお宝」第1弾はこちらをクリックしてください。


とっとり考古学フォーラム2022「須恵器からみた古代因幡の流通と交通」の参加者を募集します!

 令和5年3月26日(日)にとっとり考古学フォーラム2022「須恵器からみた古代因幡の流通と交通」を開催します。3月1日(水)から募集を開始しますので、参加を希望される方(会場参加又はオンライン参加)は、下記のとおりお申込みください(要申込)。

【お申込み方法】

・とっとり電子申請サービスから申し込みください(受付期間は3月1日(水)午前8時30分から3月22日(水)午後5時15分まで)。

 ○会場参加希望の方はこちら

 ○オンライン参加希望の方はこちら

・会場参加希望の方で、とっとり電子申請サービスからのお申込みができない方は、電話(0857-27-6711)でお申込みいただくこともできます。

・電子メールでのお申込みはできません。

【開催内容】

1 開催日時:令和5年3月26日(日)13時20分~16時40分

2 会場:八東体育文化センター(八頭町富枝10番地1)

3 駐車場:会場向かいにあるグラウンドの駐車場をご利用ください(無料、100台駐車可)。

4 定員:会場参加 100名(先着順)、オンライン参加の定員はありません。

5 参加料:無料

6 日程

(1)受付 12時50分~13時20分

(2)開会 13時20分

(3)講演1 13時25分~14時15分

      「須恵器の形態からみた古代因幡の様相」

       八峠 興 氏((公財)鳥取県教育文化財団調査室文化財主事)

(4)休憩  14時15分~14時25分

(5)講演2 14時25分~15時25分

      「胎土分析からみた古代因幡の須恵器の生産と消費」

       白石 純 氏(岡山理科大学教授)

(6)休憩 15時25分~15時35分

(7)討議 15時35分~16時35分

     ・八峠 興氏

     ・白石 純氏

     ・下江健太氏(青谷かみじち史跡公園準備室係長:司会)

(8)閉会 16時40分

7 その他
(
1)新型コロナウィルス感染症対策を取った上で実施します。

(2)新型コロナウィルス感染症の状況によっては、会場開催は中止(オンラインのみの開催)する場合があります。

 チラシ画像をクリックしていただくとPDFデータがダウンロードできます。↓

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とっとり考古学フォーラム2021「古代の女性史」講演・討議記録集を刊行しました!

 当センターが令和3年7月10日に開催した「とっとり考古学フォーラム2021 古代の女性史―卑弥呼(ひみこ)から伊福吉部徳足比売臣(いおきべのとこたりひめ)まで―」の講演・討議記録集が完成しました。本フォーラムでは、講師に古代女性史研究の第一人者である、帝京大学名誉教授の義江明子先生をはじめ、岡山大学大学院教授の清家章先生、専修大学非常勤講師の伊集院葉子先生をお招きし、古代の女性首長や女官の実像に迫りました。

 鳥取県は古代の女性が活躍していたことを示す貴重な資料が数多く残っている土地柄です。フォーラムのサブタイトルにある伊福吉部徳足比売臣は、古代の因幡(いなば)国出身の女官で、古代の女性が活躍していたことを語る上では欠かすことができない人物です。また、平成28年に青谷横木(あおやよこぎ)遺跡で発見された女子群像(じょしぐんぞう)の板絵は、古代の女子群像として高松塚(たかまつづか)古墳の壁画に次ぐ、国内2例目の出土例で全国的に注目を浴びました。

 本記録集には、3先生の講演と討議の記録、古代の女性の活躍を伝える鳥取県出土資料等をまとめています。準備が整い次第、鳥取県内の図書館等へ発送するとともに、当センターで販売しますので、ぜひご一読ください。

 1部1,000円(税込み)で販売しています。御購入方法はリンク先を御覧ください。⇒御購入方法

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企画展示『鳥取県の中世城館を探る』開催中!

 令和5年2月17日(金)から企画展示「鳥取県の中世城館を探る -因幡を中心に-」を開催しています。

 今回の展示は、最新の地形データによる微細地形図を使い、因幡の在地領主層が築いた城跡を紹介しています。展示している城跡は、守護山名氏に縁のある二上山城(ふたがみやまじょう:岩美町)、山名氏の被官である武田氏が本拠とした鵯尾城(ひよどりおじょう:鳥取市)、奉公衆の私都毛利氏が拠点とした私部城(きさいちじょう:八頭町)や大江谷を押さえた国人伊田氏が築城した半柵城(はんざこじょう:八頭町)などです。

 今回展示した微細地形図では、平坦な土地は白色、相対的に出っ張った地形は赤色、相対的にくぼんだ地形は青色で表されるため、城跡に遺されている曲輪(くるわ:平坦地)や、切岸(切岸:人工的に削った急斜面)はそれぞれ白色、赤色で濃い色合いとなって表現されているのが特徴です。図面を見ると、どこに曲輪があって、どのくらいの範囲が城として整備されているのかがよくわかります。

 また、城跡の周囲をよくみると、これまでの踏査ではわからなかった曲輪状の地形などが、新たに見えてきました。今後、現地を確認して遺構を調査する必要があります。

地形図のほかにも、少量ですが現地踏査中に採集した染付や、備前焼などの遺物も展示しています。ぜひ、今回の展示を通して、地形図から新たに判明した中世城館の姿を御覧ください。

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展示室入口

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企画展示風景


埋蔵文化財センター所長おすすめのお宝(2)

 所長おすすめのお宝第二弾です。今回は、これまでほとんど目にされたことがなかったものをご紹介します。

 写真1は、鳥取市桂見(かつらみ)遺跡から出土した、石製合子(せきせいごうす)の一部S23です。 「石製合子」は、主に古墳時代前期から中期にかけての古墳に副葬されることが多い蓋付きの容器で、全国で60点ほどしか確認されていません。出土の分布は、近畿地方を中心に東は北陸・東海地方、西は山陽地方にかけて出土しています。緑色の碧玉(へきぎょく)や緑色凝灰岩(りょくしょくぎょうかいがん)製で手の込んだ装飾が施されるものが多く、ヤマト政権からの賜(かし※品の一つではないかと考えられるものです。

 この石製合子は1995年県道改良工事に伴う桂見遺跡の発掘調査とそれに先立つ試掘調査で出土したもので、2つに割れており接合はしませんが同一個体と考えられます。鳥取県内では、土製の合子が普段寺(ふだんじ)1号墳(南部町)で出土しているものが知られていますが、石製合子は、現在県内ではこの一例のみしか知られていません。行葉理(へいこうようり※が発達し縞模様が目立つ緑色凝灰岩製で、蓋はなく身の部分のみで大きく破損しています。復元される形状は、図1のように底には脚がなく平らで平面がやや角張った楕円形となり、蓋受け部分に突帯、裾部に段をもつものと考えられます。形態的には、古墳時代前期終わりごろのものに類似しています。

 この合子は、古墳からではなく奈良時代の造成盛土に伴う石列の中から出土しました。調査時は古墳が壊されて造成されたと考えていましたが、桂見遺跡の調査地周辺にはそれらしい古墳の痕跡がないことや、滋賀県栗東市・辻(つじ)遺跡や石川県小松市・一針(ひとつはり)C遺跡など、集落遺跡からの出土例もあることから、桂見遺跡の石製合子も元々出土地の西側で検出された古墳時代前期の集落域にあり、奈良時代に付近が削られ造成した際にたまたま紛れ込んだ可能性があります。

 桂見遺跡の古墳時代集落にいた人物は、ヤマト政権と深い関係があった可能性が考えられます。

※下賜:身分の高い者から低い者へモノを与えること

※平行葉理:堆積層に見られ、砂粒や火山灰などの粒子の単位が薄く水平に堆積している様

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写真1 桂見遺跡出土石製合子S23

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図1 愛知県春日井市篠木町出土品

(西谷真治1970「古墳時代の盒」『考古学雑誌』第554号から転載)


「所長おすすめのお宝」展示始めました!

 先日掲載した「埋蔵文化財センター所長おすすめのお宝」の記事を読まれた方から、「せっかくのお宝なので、所長室ではなくみんなが見られる所に展示しては?」との御提案があり、「それでは!!」ということで、玄関ロビーに展示コーナーを開設することにしました。 

 今後、ホームページで紹介した「所長おすすめのお宝」をこちらに展示していきますので、どうぞお楽しみに。

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所長おすすめのお宝

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センター紹介

 久松山地域は戦国時代以降鳥取城が築かれ、鳥取藩32万石の中心地でした。現在でもこの地域は県庁があり、行政の中心地となっています。

 しかし、戦国時代から遡ること約800年前の奈良時代、県庁から4キロほど離れたこの国府町に国史跡因幡国庁(現在の県庁にあたるもの)がありました。今ではひっそりとした田園地帯ですが、因幡三山(甑山(こしきやま)、今木山(いまきやま)、面影山(おもかげやま))に囲まれ、当時の面影を残す万葉の歴史と古代の出土品にあふれた万葉の里となっています。
 この歴史豊かな万葉の里の一角に埋蔵文化財センターはあります。


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