日野町にある「日本一小さな美術館」を御存知ですか?
日野町上菅の小谷博徳さんが、自宅に伝わる貴重な骨董を地域の皆様にも見ていただこうと、自宅の蔵を美術館として公開されています。
蔵は平成12年の鳥取西部地震(震度6強)の影響で漆喰や土壁が崩落しましたが、庄屋の米蔵と言われる特殊な建造方法を後世に残すため、改修して美術館として活用されているものです。

松平不昧公の書状軸と不昧公のお抱え釜で焼かれた樂焼き深茶碗。
書状は、家老を勤めた朝日丹波守へ宛てた珍しいものであり、樂焼き深茶碗も名品であると言われています。

蒔絵の漆器は、米子城のお殿様が使われたものと伝えられているそうです。
この茶碗は、江戸時代の陶芸家である尾形乾山作と言われています。

鹿の角に飾られた日本刀。

甲冑は小谷館長の先祖のもので合戦用だそうです。
刀や矢で貫かれないように金属や皮が使われており、小袖の絹の織りも立派で、優れた日本古来の技を間近に感じることができます。
白磁に青の模様の陶器は江戸時代のものだそうです。
藩の名前が一つ一つ記されており、現在の島根県沖には「隠岐」と「竹島」が記されています。
日本の歴史や文化を現代に伝える日野の貴重な宝として、皆で大切に守っていきたいですね。
日野振興局 2017/04/03