梅雨の時期を控え、5月13日、JR米子支社による伯備線異常時運転取扱等合同訓練が根雨駅において実施されました。
通勤・通学等で私たちが日頃お世話になっているJRですが、多くのお客様の安全を守るためにどうような訓練をされているのでしょうか。
今回は、JR米子管内の松江、浜田、木次各鉄道部に加え、JR岡山支社からも異常時対応担当のチームが参加され、実際の線路、車両等を用いた実践訓練でした。
その模様を取材させていただきました。
訓練開始です。
根雨駅にて車両不具合が発生したとの想定で、米子の運輸指令から指示を受けます。
この写真では皆さんがオレンジ色のユニフォームを着用されていますが、これは在来線駅長業務資格者のみが着用できるそうで、異常時対応に従事できる有資格者であることが一目でわかるようになっています。
本番さながらの緊張感です。
まず操車担当が故障車両の運転士と打ち合わせ行い、次に転てつ担当がどの線に入線させて車両点検を行うかなどの進路構成を行います。
その後、手動で転てつ機を引いてポイントを切り替えます。
さらに、線路上を歩いて目視で線路の密着状況の確認等を行った上で、進路構成完了報告を行います。
それを受けて操車担当が運転士に青旗を降って入換の合図を送ります。
故障車両が点検のため、一旦岡山方向へ向けて運転開始します。
その後、ホームに隣接する線に入る計画です。

無事、進路変更できました。
列車を停車させ、再び転てつ機を操作し、ポイントを切り替えます。

、
線路の密着状況の確認、進路構成完了報告など、先ほどと同じ手順で車両の入換を開始します。
無事、車両入換完了です。
訓練が一段落するごとに、ミーティングを行って訓練を振り返ります。
訓練は、実際のダイヤの合間に行われるため、列車の運行状況を常に確認しながら安全に配慮して行われます。
全ての訓練完了後、講評が行われました。
JR岡山支社から訓練に参加されたSOSチーム(異常時対応チーム)の方々です。
JR西日本では、異常時に岡山、広島、米子などの9支社が連携して対応に当たる取り組みを平成21年度から行っておられるとのことです。
SOSチームのエンブレムです。
JR岡山支社のSOSチームの車両にもエンブレムが付いています。
訓練の時には厳しい表情だった駅長担当(訓練総括)、転てつ担当(進路構成)、操車担当(駅長の指示により、旗を振って操車を行う)の3名です。
このような努力の積み重ねで、お客様の安全を確保されているのです。
日野振興局 2016/05/13