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冷凍庫によるDNA型鑑定資料の取扱保存管理要領の制定について(例規通達)

平成24年3月1日
鳥鑑例規第4号・鳥刑企例規第4号・鳥科例規第1号
改正  平成28年鳥鑑例規第1号・鳥刑企例規第2号・鳥科例規第1号、平成30年鳥鑑例規第1号・鳥刑企例規第1号・鳥科例規第1号

対号 平成23年6月23日付け鳥鑑例規第4号外共発 冷凍庫によるDNA型鑑定資料の取扱保存管理要領の制定について(例規通達)
 DNA型鑑定資料の取扱い、保存及び管理については、対号例規通達に基づいて実施しているところであるが、この度、冷凍庫に保存するDNA型鑑定資料は証拠物件に限定することとし、別添のとおり「冷凍庫によるDNA型鑑定資料の取扱保存管理要領」を制定し、平成24年3月1日から施行することとしたので、運用上留意されたい。
 なお、対号例規通達は、平成24年2月29日限り廃止する。

別添
 冷凍庫によるDNA型鑑定資料の取扱保存管理要領
第1 目的
 この要領は、犯罪捜査に関して押収したDNA型鑑定資料(冷凍庫に保存する資料に限る。以下「鑑定資料」という。)の取扱い及び保存について必要な事項を定め、もって鑑定資料の適正な管理を図ることを目的とする。
第2 準拠規定
 鑑定資料の取扱い及び保存については、刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)、刑事訴訟規則(昭和23年最高裁判所規則第32号)、犯罪捜査規範(昭和32年国家公安委員会規則第2号)及び「証拠物件取扱保管要領の制定について(例規通達)」(平成27年3月31日付け鳥刑企例規第3号外共発。以下「証拠物件取扱保管要領」という。)に定めるもののほか、この要領に定めるところによる。
第3 定義
 この要領における用語の意義は、それぞれ次に掲げるところによる。 
(1) 鑑定嘱託前資料
 鑑定嘱託されるまでの間の鑑定資料をいう。
(2) 鑑定後の残余物
 刑事部科学捜査研究所(以下「科捜研」という。)等における鑑定を終え、警察署に返却された鑑定資料をいう。
(3) 鑑定残余資料
 (2)のうち、鑑定嘱託に係る資料の原形として残った物をいう。
(4) 鑑定残余試料
 (2)のうち、試料(科捜研等において、鑑定に使用するため鑑定資料から採取する等して分離した物)の残余(鑑定に使用したが消費(滅失)されずに残った部分)をいう。
(5) 冷凍庫
 鑑定資料の保存用冷凍庫をいう。 
(6) 冷凍庫保存簿等
 第5に規定する冷凍庫保存簿及び冷凍庫保存物件出納簿をいう。
(7) 証拠物件保存簿等
 証拠物件取扱保管要領に規定する証拠物件保存簿及び証拠物件出納簿をいう。
(8) 仮出し
 鑑識作業、鑑定嘱託等のため、冷凍庫に保存中の鑑定資料を冷凍庫から一時的に出すことをいう。
(9) 払出し
 送致、移送、還付等のため、終局的に又は長期間にわたり鑑定資料の冷凍庫保存を解除することをいう。
第4 管理体制
1 管理責任者
(1) 鑑定資料の管理について総括的に責に任ずる者として、警察署に管理責任者を置く。
(2) 管理責任者には、警察署長をもって充てる。
2 保存責任者
(1) 管理責任者を補佐し、取扱責任者を指揮監督して鑑定資料の取扱い及び保存について責に任ずる者として、警察署に保存責任者を置く。
(2) 保存責任者には、警察署の事件主管課長をもって充てる。
3 取扱責任者
(1) 保存責任者の命を受け、鑑定資料の取扱い及び保存に関する事務を行う者として、警察署に取扱責任者を置く。
(2) 取扱責任者には、警察署の事件主管課の庶務的業務を担当する者として管理責任者が指定した係長又は主任をもって充てる。
4 職務代行者 
 保存責任者又は取扱責任者が不在のときは、次に定めるところにより、管理責任者があらかじめ指定する代行者がその職務を行うものとする。
ア  保存責任者の職務代行者には、警察署の事件主管課の係長を指定するものとする。
イ  取扱責任者の職務代行者には、警察署の事件主管課の主任を指定するものとする。
第5 簿冊の備付け
 管理責任者は、冷凍庫を保有する課に、次の表に掲げる簿冊を備え付けるものとする。
 
様式番号    
簿冊名  記載事項等 
 
 様式第1号         
冷凍庫保存簿  当該事件について、初めて鑑定資料を冷凍庫に保存するときに、取扱責任者が所定事項を記載し、管理責任者及び保存責任者の決裁を受けるものとする。 
 様式第2号 冷凍庫保存物件出納簿   冷凍庫に保存した鑑定資料の出納状況を記載し、保存責任者及び取扱責任者の確認を受けるものとする。
 様式第3号   冷凍庫保存物件点検簿  冷凍庫に保存した鑑定資料の取扱い及び保存状況についての定期点検、随時点検又は人事異動等により管理責任者等が交替するときにおける冷凍庫保存物件の引継ぎを実施したとき、その状況を記載して異常の有無を明らかにするものとする。
 第6 冷凍庫内の保存区分
 冷凍庫内に次の区分を設け、各区分に対応する鑑定嘱託前資料又は鑑定後の残余物を保存するものとする。
(1) 鑑定嘱託前資料室
 鑑定嘱託前資料を保存するための区分
(2) 鑑定残余資料室
 鑑定残余資料及び鑑定残余試料を保存するための区分
第7 冷凍保存要領
1 鑑定嘱託前資料の保存
(1) 保存責任者は、鑑定資料について、特使等による速やかな鑑定嘱託を行うことができないときは、取扱責任者に保存区分に応じた冷凍庫への保存措置を採らせるものとする。この場合において、当該鑑定資料の大きさ、形状等が冷凍庫による保存に適さないと認められる場合は、刑事部鑑識課及び科捜研(以下「鑑識課等」という。)とその保存方法等について協議した上で、当該鑑定資料から二次的に押収した資料のみを冷凍庫に保存し、元の資料は乾燥させた上で証拠物件取扱保管要領第6に規定する保管設備で保管する等、適切な保管方法を採らせる。
(2) 取扱責任者は、保存責任者から鑑定嘱託前資料について冷凍庫に保存するように指示を受けたときは、その品目、数量等について押収関係書類及び証拠物件保存簿等(以下「押収関係書類等」という。)と照合確認した上で、次のいずれかの措置を採らなければならない。
 ア その事件について、初めて鑑定資料を冷凍庫に保存するときは、冷凍庫保存簿に所定事項を記載し、当該鑑定資料を鑑定嘱託前資料室に保存する。
 イ その事件について、既に冷凍庫に保存中の鑑定資料があるときは、先に保存した当該鑑定資料が登載されている冷凍庫保存簿に所定事項を追記し、鑑定嘱託前資料室に保存する。
2 DNA型鑑定を終え返却された鑑定資料の保存
(1) 保存責任者は、鑑定後の残余物について、引き続き冷凍庫に保存する必要があると認めたときは、取扱責任者に冷凍庫への保存措置を採らせるものとする。
(2) 取扱責任者は、保存責任者から、鑑定後の残余物について冷凍庫に保存するように指示を受けたときは、品目、数量等について冷凍庫保存簿等及び押収関係書類等と照合確認した上で、次のいずれかの措置を採らなければならない。
 ア その事件について、既に冷凍庫に保存中の鑑定資料がある場合は、対応する冷凍庫保存簿等に所定事項を追記又は記載し、鑑定残余資料室に保存する。
 イ その資料がア以外の鑑定資料である場合は、冷凍庫保存簿に所定事項を記載し、鑑定残余資料室に保存する。
(3) (2)ア又はイの資料中に鑑定残余試料があるときは、当該鑑定残余試料の押収手続を行わせ、冷凍庫保存簿等に所定事項を追記又は記載し、当該資料とともに鑑定残余資料室に保存すること。
3 証拠物件取扱責任者との連携
 取扱責任者は、鑑定資料の冷凍庫への保存に当たっては、証拠物件取扱保管要領第5の4に規定する取扱責任者(以下「証拠物件取扱責任者」という。)と相互に連携し、冷凍庫保存簿等と証拠物件保存簿等の起債内容の整合性を保つ措置を採らなければならない。
第8 出納要領
1 仮出し又は払出し(送致等により、当該送致する事件に係る鑑定資料を一括して払い出す場合を除く。2及び3において同じ。)を受ける者は、冷凍庫保存物件出納簿に所定事項を記載し、保存責任者に提出しなければならない。
 なお、仮出しを受けることができる者は、捜査主任官に限るものとする。
2 保存責任者が仮出し又は払出しを行うことが適当と認めたときは、取扱責任者は、冷凍庫保存物件出納簿を確認の上、当該鑑定資料を引き渡すものとする。
3 2により仮出し又は払出しを受けた者は、当該鑑定資料を返納するときは、冷凍庫保存物件出納簿に返納年月日等の所定事項を記載し、保存責任者および取扱責任者の確認を受けなければならない。
4 送致等により、当該送致する事件に係る鑑定資料を一括して払い出したときは、冷凍庫保存簿に所定事項を記載して、保存責任者に提出しなければならない。
5 取扱責任者は、仮出し又は払出しに当たっては、証拠物件取扱責任者と相互に連携し、冷凍庫保存簿等と証拠物件保存簿等の記載内容の整合性を保つ措置を採らなければならない。
第9 当直勤務中において鑑定資料を押収した場合の措置
1 当直勤務中において鑑定資料を押収した場合で保存責任者、取扱責任者及び職務代行者が不在のときは、当直責任者又はこれに準ずる者(以下「当直長等」という。)が当該鑑定資料の取扱い及び保存の責に任ずるものとする。
2 当直長等は、鑑定資料を保存する場合は、これが長時間常温下に置かれないよう、滅失・混同等の防止措置を講じた上で、鑑定資料保存専用の冷蔵庫に保存又は保冷剤入りのクーラーボックス等に入れるなどした上で当直用保管庫に保存するとともに、品目、数量、保存場所等の所定事項を当直日誌に記載し、事後速やかに保存責任者に引き継ぐものとする。 
第10 処分要領
 冷凍庫に保存した鑑定資料について、廃棄等の処分を行う場合は、その事件の担当検察官と協議し、将来再鑑定が要求される可能性の有無等を十分に考慮した上で、証拠物件取扱保管要領第18の規定に基づいて処分すること。
第11 点検要領
1 管理責任者は、冷凍庫に保存中に鑑定資料の取扱い及び保存状況について、おおむね半年に1回を目安として、毎年2回以上点検しなければならない。
2 保存責任者は、冷凍庫に保存中の鑑定資料の出納が頻繁となったとき、保存量が増加したとき等は、その状況に応じて、随時、冷凍庫に保存中に鑑定資料の取り扱い保存状況について点検しなければならない。
3 冷凍庫に保存中の鑑定資料を点検するに当たっては、次に掲げる事項に留意し、異常の有無を確認しなければならない。
 ⑴ 鑑定資料と当該事件の押収関係書類等との照合
 ⑵ 鑑定資料の滅失等の有無
 ⑶ レッテル、収納容器等の異常の有無
 ⑷ 年別、事件別整理状況等の適否
 ⑸ 公訴時効の期限の確認
 ⑹ 鑑定嘱託前資料、鑑定残余資料及び鑑定残余試料の保存区分の適否
4 点検をしたときは、取扱責任者又はその職務代行者に対し、冷凍庫保存物件点検簿にその状況を記載するよう指示し、異常の有無を明らかにしておかなければならない。 
第12 引継ぎ
1 人事異動その他の事由により、管理責任者等が交替するときは、冷凍庫に保存中の鑑定資料の引継ぎを確実に行い、責任の所在を明確にしておかなければならない。
2 引継ぎに当たっては、後任者が前任者の立会いの下に冷凍庫に保存中の鑑定資料を当該事件の押収関係書類等と照合確認し、その結果を冷凍庫保存物件点検簿に記載しておかなければならない。
第13 留意事項
1 鑑定資料以外の物件の保存禁止
 冷凍庫には、鑑定資料以外の物件を保存してはならない。
2 冷凍庫の鍵の確実な管理
 鑑定資料の適切な管理を期すため、冷凍庫の鍵は、冷凍庫を保有する課の保存責任者が施錠設備のある机、ロッカー等で確実に管理し、誰でも自由に取り出すことができるような不適切な場所での保管は厳に慎まなければならない。
3 冷凍庫の機能保全及び鑑定資料の解凍の防止
 冷凍庫の冷凍機能を維持させ、保存中の鑑定資料の解凍による変質を防止するため、次のことに留意しなければならない。
 ア  冷凍庫内をマイナス20度以下に保つこと。
 イ  当該鑑定資料の出納、点検等による冷凍庫の開扉時間を必要最小限度に抑えるよう努めること。
 ウ  停電等の異常が発生した場合は、復旧見込時間に応じて、非常用電源や可搬式発電機を使用すること。
4 鑑定資料の汚染及び混同防止
 鑑定資料の取扱いに当たっては、プラスチック手袋(ゴム手袋を含む。)、毛髪脱落防止帽、マスク等を装着し、取扱者の体液や皮膚片等の付着、混入等による汚染を防止しなければならない。また、鑑定資料は外部から視認可能で、かつ、署名、押印及び封印が可能なポリ袋(容器を含む。)等に収納し、冷凍庫保存簿の番号、その枝番号等を付して、整然と収納するとともに、他事件の鑑定資料と混同することのないよう留意しなければならない。
5 鑑定資料搬送時の解凍の防止
 鑑定資料の搬送に当たっては、鑑定資料搬送用クーラーボックスを活用し、当該鑑定資料の解凍による変質の防止に努めなければならない。
第14 事故報告
 保存責任者は、鑑定資料について滅失等の事故が発生したときは、管理責任者に速やかに報告しなければならない。この場合において、管理責任者は、速やかに犯罪捜査規範第274条に規定する捜査事故簿により、その経緯、処置等を警察本部長に報告しなければならない。
第15 その他
1 この要領に基づく鑑定資料の保存要領及び出納要領に関する事務の概要は、別図のとおりである。
2 冷凍庫を保有しない事件主管課の保存責任者(以下「委託保存責任者」という。)は、当該課の所管業務で冷凍庫への保存を要する鑑定資料が生じた場合は、科捜研に保存委託する場合を除き、冷凍庫を保有する課の保存責任者(以下「受託保存責任者」といい、その指揮下にある取扱責任者を「受託取扱責任者」という。)に、当該鑑定資料の冷凍庫のへの保存及び管理を委託できるものとする。この場合において、受託保存責任者は、当該鑑定資料の冷凍庫への保存及び管理を受託することが適当と認めたときは、第7に準じて受託取扱責任者に当該鑑定資料の冷凍庫への保存措置を採らせる。
 なお、当該鑑定資料の取扱い及び保存に関して委託保存責任者と受託保存責任者が行う事務の責任区分は、次の表に掲げる区分を基本とし、相互に連携してその所属における鑑定資料の適正な管理に努めなければならない。
名称  事務の責任区分 
委託保存責任者  1 鑑定資料(資料及び試料の残余を含む。)の冷凍庫への保存措置の要否判断及び保存方法等に関する鑑識課等との協議並びにこれに基づく適切な措置の決定(第7関連)
2 仮出し及び払出しの要否判断(第8関連)
3 鑑定資料の処分に関すること。(第10関連)
4 鑑定資料の汚染、混同防止及び搬送時の解凍等の防止に関すること。(第13関連) 
受託保存責任者   1 受託に基づく鑑定資料の冷凍庫への保存措置(第7関連)
2 冷凍庫に保存した鑑定資料の出納に関すること。(第8関連)
3 その他この要領で定める事務のうち、本表に委託保存責任者の事務の責任区分として掲げたもの以外のもの
共通事項 冷凍庫に保存した鑑定資料の点検・引継ぎ(第11、第12関連) 


別図、様式 省略
  

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