各種財政指標の全国順位により鳥取県の財政状況を評価しました。

評価概要
- 自前の財源である地方税の割合は全国的にも低く、国から再配分される地方交付税に依存せざるを得ない状況ですが、弱い財政力の中でも比較的良好な財政運営を行っています。
- 他の都道府県と比較して財政の弾力性も確保されており、公債費等の将来負担も過度な状況ではありません。
- 人口の少ない自治体では、人口1人あたりの職員数が多くなる傾向にあるため、人口最少の鳥取県は他県に比べ人口1人あたりの職員数は多いですが、給与水準の抑制等に努めています。令和3年4月1日現在ではラスパイレス指数は都道府県の中で最も低い95.5となっています。
- これまでに行った必要なインフラ整備等により、人口1人あたりの地方債残高は高い状況にありますが、そのような状況でも将来の安定的な財政運営を行うため基金残高の確保に努力が見られます。
各指標の内容と詳しい値については以下のとおりです。
評価項目
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鳥取県の値
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全国平均値
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全国順位
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説明
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実質公債費比率 |
9.4%
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10.1%
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15位
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地方公共団体の借入金(地方債)の返済額(公債費)の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したもの。この割合が小さいほど財政の自由度が高いと評価されます。 |
将来負担比率 |
125.1%
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160.3%
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11位
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地方公共団体の借入金(地方債)など現在抱えている負債の大きさを、その地方公共団体の財政規模に対する割合で表したもの。この割合が小さいほど、将来の負担が少ないと評価されます。 |
財政力指数 |
0.27
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0.50
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45位
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地方公共団体の財政力の強弱を表す指標であり、基準財政収入額を基準財政需要額で除したもの。この値が1を上回れば地方交付税の不交付団体となり、1を下回れば交付団体となります。 |
経常収支比率 |
82.8%
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87.3%
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2位
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歳出総額の内の経常的経費に充当された一般財源の経常一般財源総額に対する割合。この割合が小さいほど財政の自由度が高いと評価されます。 |
ラスパイレス指数 |
95.5 |
99.9 |
1位 |
地方公共団体の一般行政職の給料額(本給)と国の行政職俸給表(一)の適用職員の俸給額(本給)とを、学歴別、経験年数別にラスパイレス方式により対比させて比較し、算出したもので、国を100としたもの。値は、令和3年4月1日現在。この値が高いほど給与水準が高いと評価されます。 |
人口1人あたり歳出額 |
714千円
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538千円
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10位 |
歳出総額を人口で割ったものです。一定の行政サービスを維持するため人口が少ない県ほど値が高くなる傾向にあります。 |
人口1人あたり基金残高 |
115千円
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69千円
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6位
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基金残高を人口で割ったものです。 |
人口1人あたり地方債残高
(臨時財政対策債除き) |
661千円
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441千円
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32位
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地方債残高を人口で割ったものです。一定の行政サービスを維持するため人口が少ない県ほど値が高くなる傾向にあります。 |