新型インフルエンザに変異することが懸念されている高病原性鳥インフルエンザの症状としては、これまで東南アジアなどでの事例では、発熱、咳など、ヒトの一般的なインフルエンザと同様の症状に加え、60%以上の感染者に下痢が認められました。また、結膜炎、呼吸器症状や、多臓器不全に至る重症なものまで様々な症状がみられ、死亡の主な原因は肺炎でした。
しかし、ヒトからヒトへ感染する新型インフルエンザウイルスに変異した場合、その症状の程度は、現在のところ予測することが困難です。
新型インフルエンザが発見されない現時点で、直ちに使用できるワクチンはありません。しかし、新型インフルエンザのウイルスに対して効果を発揮するワクチンの早期実用化に向けた開発努力が、日本を含め世界の各国で展開されています。
新型インフルエンザも、くしゃみとか、つばなどから飛沫感染でうつるので、うがいや手洗い、外出時のマスクなど通常のインフルエンザの予防対策は有効だと思われます。
タミフルなど、通常のインフルエンザに有効とされる抗インフルエンザウイルス薬は、新型インフルエンザにも有効と考えられています。
現在、国内では通常のインフルエンザに用いるためのタミフルは1,500万人分流通していますが、新型ウイルス用のタミフルの備蓄量は不足しています。国では行動計画を定め、新型インフルエンザに感染し受診する人数として試算した2,500万人分のタミフルを追加して確保することにしています。
鳥取県は、県内の新型インフルエンザの受診者の人数として試算した12万人分のタミフルを18・19年度で備蓄しました。