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大山セカンドスクール報告書(H26)

1 趣旨・ねらい

 大山セカンドスクールのキーワードは、「自然体験活動から学ぶ」「集団生活から学ぶ」です。体験活動は、豊かな人間性、自ら学び、自ら考える力などの生きる力の基盤、子どもの成長の糧としての役割が期待されています。特に、長期にわたる集団宿泊活動は、日頃の生活指導・生徒指導が目指す社会性の育成や適切な人間関係の構築方法の習得を行える良い機会となります。そこで、そんな時間や空間をつくるため、日吉津村立日吉津小学校と連携し、「大山セカンドスクール」を開催しました。

大山セカンドスクールのねらい

  • きまりよい集団生活を行っていく中で、一人ひとりがお互いのよさに気づき、理解し 合い、よりよい友達関係を育てよう。
  • みんなで協力し、積極的に活動に取り組もうとする態度を育てよう。
  • いろいろな活動を通して、大山の自然に対する理解と関心を深めよう。

2 期日

平成26年9月8日(月)から9月12日(金) 4泊5日

3 活動内容の様子と児童感

1日目(9月8日)

レクリエーション

体を動かしながら心をほぐす時間。初めの頃は、少し硬い表情だった。また、男女が別々になるなど気になるところもあった。しかし、たくさんのレクをするにつれて心がほぐれてきて、笑顔が出てくるようになってきた。また、指導員との距離も縮まった。ルールを守る大切さを確認した。

火お越し体験

むきばんだ史跡公園から2名の職員による指導を受けた。「最後まであきらめない」という目標をもって行動し、これを身をもって体験できた。最後の班が火をつけたとき、自然と大きな歓声が沸き起こった。この火を野外炊事1で使ったため、活動につながりができた。

野外炊事1

飯ごうご飯 大釜での豚汁 鮭のホイル焼き

1回目の野外炊事は、あまり難しくない調理にした。薪割りは、全員が体験した。全体が安全に留意しながら活動できた。野外炊事の経験のある児童が、みんなに声をかけたり調理経験のある児童が、包丁の使い方を教えたりするなど助け合いながら調理を進めていった。しかし、飯ごうに水を入れ忘れるなどの失敗もあった。

 米とぎを上手にしました。たいたときにこげているかなと心配だったけど上手にたけてうれしかったです。野外炊事では、家の人の大変さが分かりました。お皿を洗ったり料理を作ったりするのが大変で難しかったです。

星空観察

講師 鷲見校長先生

 スーパームーンの日で、望遠鏡で月を見たときは、「わー」「すごい」「明るい」など驚きの声が上がった。自分の星座や神話の話も真剣に聞いていた。

 星空観察が心に残りました。とてもよい天気で、満月+スーパームーンでした。星もきれいで、とても心が落ち着きました。月を天体望遠鏡で見たとき、とても明るくてびっくりしました。初めての経験だったので、良い思い出になりました。

2日目(9月9日)

自然観察

講師 鷲見校長先生

 興味深い「秋の七草」に関わる話や草花での遊びを交えての学習で、意欲的に活動できた。国語の俳句の学習、次の日の図工の写生会にもつながった。

 大山は、登山というイメージしか無かったけど、自然もいっぱいあって、自然の美しさに感動しました。大山の自然に感動したときは、秋の草を見たときです。めったに見られない秋の七草が、たくさん生えていました。なでしこは、たった一本できれいに咲いていました。大山は、自然いっぱいで命がたくさんある山なんだなあと思いました。

カヌー体験1

1回目のカヌー。男女がペアになり、準備から片付けまでを行った。協力的に活動できた。全員が上達し、2回目のカヌー体験への意欲を高めた。

イニシアティブゲーム

自然と手をつなぐ、声をかけ合う姿が見られた。活動を進めていく中で、知恵を出し合ったり励まし合ったりする班が全てだった。自分達で課題設定をして取り組む楽しさも体験できた。仲間とのつながりを深めることができたことを実感した児童がたくさんいた。

 イニシアティブゲームの中でボール投げが一番心に残っている。友達のアイデアも参考にして、三個をクリアした。声をかけ合ってアイデアを使い、励まし合いながら目標を達成したときは、本当にうれしかった。

3日目(9月10日)

絵画教室 写生会

講師3名 チャーチル会

 午前・午後の活動だったが、集中して取り組んだ。全員が時間内に仕上げることができた。鑑賞会では、講師から一人ひとりに作品の評価があり、絵画への意欲や自信を高めることができた。2日目の自然観察の活動が生かされ、自分の気に入った素材を伸び伸びと描くことができた。

家族への手紙

家族へ手紙を書いたあと、サプライズで家族からの手紙をもらった。親の思いに触れたり温かさを感じたりして、涙を流しながら読んでいる児童が多かった。家族のありがたさを実感できる時間となった。

4日目(11日)

サバイバルオリエンテーリング

 一番人気の活動だった。野外炊事2の食材がオリエンテーリングの得点で決まるというルールだったので、どの班も本気で楽しく活動できた。競争ではあったが、どの班もルールと時間をよく守り活動できた。ルールを守る楽しさも感じているようだった。

テント設営

テント泊は、とても楽しみにしていたのでテント班の友達と協力して楽しく設営できた。早く立てた人が、手伝う姿も見られた。立てたテントの中で、寝転んだり話したりそれぞれ楽しく過ごした。

 これまでいろいろなことを学びました。テントはりでは、自分一人では立てられなかったけど、みんなと協力して立てることができました。

野外炊事2

2回目の野外炊事。役割分担をきちんとして、自分の仕事を責任をもって行った。1回目の野外炊事で失敗した班は、「今度こそは」という前向きな姿勢で集中して取り組み、おいしい食事を作った。2回目だったのでどの児童も手際よく自信を持って活動していた。

 これまでいろいろなことを学びました。テントはりでは、自分一人では立てられなかったけど、みんなと協力して立てることができました。

キャンプファイヤー

各班の出し物や指導員のレクで大いに盛り上がった。火を囲んで歌ったり踊ったりした経験は、心に強く残った活動だった。

最後の夜の写真
最後の夜
火を囲み歌や踊りで大盛り上がり
スーパームーン
ラッキー!スーパームーン
この月のことは忘れません  
   

5日目(9月12日 最終日)

カヌー体験2

1回目より長い時間カヌーに乗ることができ、遠くまで行ったり鬼ごっごをしたりと1泊のカヌー体験ではできないことも経験できた。1回目の最初のころのできなかった自分と比べ、上達した実感を持つことができた。

 カヌーが楽しかったです。1回目は、少ししか乗れなかったけど、2回目は、ちゃんと行きたいところに行けるようになりました。最初できなかったけど、がんばってできるようになったので楽しかったです。

大山セカンドホームを経験して:気づき・変容・成長

大山セカンドスクールを通してみんなでいることが楽しく思いました。みんなで一緒にねたり、みんなで一緒にご飯を作ったりして、みんなともっと仲よく友達になれたと思います。

 ぼくは、この一週間でいろんな体験をしていろんなことができるようになりました。テントがしまえるようになりました。カヌーのパドリングができるようになりました。キャンプファイヤーも楽しかったです。

 わたしは、大山セカンドスクールで自分勝手な行動をしないことを学びました。集合時間に少しでも遅れると、他の人に迷惑がかかるので早めに行動しようと心がけました。この経験を生かして、今まで家族にしてもらっていたことも少しずつ自分でやってみようと思います。

 長い間の5日間でした。でも、とても楽しかったです。この5日間で学んだことは、3つあります。1つ目は、友達の良い所をたくさん知れました。友達が時間を教えてくれたりカヌーの時助けてくれたり。普段知らないことが分かりました。2つ目は、すばやく行動できるようになったことです。よく時計を見るようになってきました。4日目になったら、素早く行動することがなぜか、楽しくなってきました。3つ目は、友達と協力することです。野外炊事では、協力して作るととてもいい気持ちになりました。それにごはんがいっそうおいしく感じました。何事にも協力することが大切なんだなあと思いました。

 ぼくは、大山青年の家でいろんなことを学びました。洗濯の仕方、服や靴下のたたみ方、料理の仕方などを学びました。それから、家族のありがたみを知りました。ぼくは、成長できました。

 この5日間は、家の人がいないので、自分たちで野外炊事やサバイバルオリエンテーリングなど、班のみんなと協力しました。野外炊事では、班の人と協力しないとうまい料理は作れないと思いました。協力しないとできないこともあるということを学びました。

 この5日間で一番変わったことは、「5分前だよ。」とか「手伝って。」など友だちにいろいろ声かけができたことです。それは、みんんが人のことを考えて、協力してがんばったからだと思います。この5日間で成長した姿を全校のみんなや家族の人に見せたいです。

 最初は何も考えずに行動していた自分が、みんなのために何をやろうかと考えて行動ができるようになりました。この5日間班長をしてそう感じました。人のために何かをすることが好きになりました。

 この5日間を通して、いろいろなことを学びました。一番は、あいさつです。わたしは、あいさつが苦手でした。でも、「おはようございます。」「さようなら。」をきちんと言えるようになりました。また、友だちにもたくさん「ありがとう。」と言えました。自分で少し成長したなと思いました。

 この5日間で自分を見つめ直して気づいたことがあります。今までは、できなかったことは、すぐにあきらめていたけど、この5日間でいろいろな体験をして、あきらめずにやるとやったことだけのことが自分に返ってくるということが分かりました。それに、仲間と協力してスタンツをやるなどの体験から、みんなでやると一人でやるより楽しくできることが分かりました。これからもたくさんの体験をしていきたいと思いました。

 長期宿泊体験をしてよかったです。五分前行動を意識して行動していたら、自然とできるようになりました。友だちと一緒に生活していいところをたくさん知ることができ、友情が深まりました。どの活動でも、自分から積極的に行動すると楽しくなりました。

 大山セカンドスクールでは、何事にもあきらめずに取り組みました。自分で成長したなと感じたことがありました。テント立てでは、一番最初に立てたので、他の班のテント立てを手伝いました。ペグが抜けなかったので、一緒に掘り起こしました。いろいろな活動中、みんなのためにがんばったり、困っている人を助けたりすることができまっした。

 この5日間で心に残ったことがたくさんありました。1つ目は、友だちと一緒に生活していると友だちのよいところがたくさん見つけられました。2つ目は、友だちに堂々と注意できるようになりました。3つ目は、私が困っているとき友だちが助けてくれたことです。とてもうれしかったです。友だちと絆をより深めることができました。

 たくさんの体験から自分を見つめ直すことができました。家事がどれだけ大変か分かりました。家族にまかせていたので、自分でも役に立ちたいなと思いました。それから、もっと仲間に優しくしたいなと思いました。班のみんなの意見を聞いて話を進めることができました。自分のことだけでなく、人のことにも心配りをしていきたいと思いました。

4 成果と課題

成果

学校からの聞き取り

  • 規範意識の向上が見られた。(・時間を守る・静かに待つ)
  • 児童同士の関わり合いが生まれたり深められたりすることができた。(言葉かけが優しくなった。男女の会話が増えた。)
  • リーダー性が発揮できた。(よいことを自信を持って進んで行えた。)
  • 公徳心の成長(人のために働くことの良さを実感できた)
  • 自己を見つめる機会になった。(自分自身の生活実態を知れた。自立への自信)
  • 自然のすばらしさの体感(星空・自然観察、写生、カヌー体験を通して気づき)
  • 家族の大切さ、家族のありがたさを実感(家族への手紙、野外炊事、洗濯体験)
  • メディアとの離脱(自然体験活動の良さ、楽しさを体感)
  • 保護者の理解、協力を得て、行うことができよかった。実施後の評価もよかった。 (4月の参観日に行うことを知らせる。夏休み中の夜、保護者説明会を開く。)

大山青年の家

  • 学校のねらいに迫る体験活動、宿泊活動の支援ができた。
  • 子どもの成長が見られた。特に、集団生活の充実感を感得させることにより、連帯感や仲間意識の向上を図ることができた。
  • むきばんだ遺跡公園との連携、講師の紹介をし、活動の充実が図られた。
  • 先生方、保護者に喜んでもらうことができ、来年度以降も継続したいということだった。
  • 教育課程上の位置づけができる体験活動を提供することができた。
  • 児童の「生きる力」を測定するため、国立青少年教育振興機構が行っているアンケート(IKR評定用紙)を事前・事後に行った。その結果、児童の「生きる力」の得点は、実施前から実施後にかけて大きく向上した。
  • 事前の打合せを5回(学校で3回、所で2回)行ったので、ねらいの共有を図ることができた。また、活動ごとに、どちらが主となって指導していくかがはっきりしていた。

課題

学校

  • 大山セカンドスクールでは、児童らは協力して生活を営むことができたが、これを学校生活に生かしていきたい。時間を守る意識や、公共施設でのマナーなど、この宿泊学習で学んだことを学校生活の中心、核にした支援・指導の在り方を考え、実践していきたい。
  • 宿泊の教員をもう一人でも増やした方が、児童の急な病気や生徒指導上の問題が生じた場合、安心である。

大山青年の家

  • 活動内容や時間設定に無理は無かったか。教育効果を上げるために、余裕をもった活動プログラムの提供が必要。
  • 様々な学校や子ども達の実態やねらいに迫る、プログラム開発やプログラム提供が更に必要になってくる。

5 先生、職員の所見

担任の先生より

 4泊5日というこれまでに計画したことがない宿泊学習であたっが、自然体験と児童の自立への活動を大切に考えて計画した。5年生児童のがんばろうとする姿がよく現れ、結果として得るものが多い体験となった。1泊2日では、単にイベントとして終わってしまうこともあるが、5日間ともなると、本当の生活体験に変わっていくことを実感した。

 4泊5日という長い期間、無事に乗り越えられるだろうかと不安もありましたが、始まってみるとあっという間で、5日間元気に楽しく過ごすことができました。仲間同士で声をかけ合ったり励まし合ったりしながら、課題を解決しようと努力する姿がたくさん見られ、とてもうれしく感じました。この5日間の経験をこれからの生活に生かしていきたいと思います。

担当指導員より

 日吉津小学校の5年生は、5日間元気に一生懸命に活動をがんばっていました。子ども達は、しっかり寝てしっかり食べていました。元気の源は、生活のリズムだと改めて感じました。たくさんの活動を2回しました。レクリエーション、カヌー、野外炊事です。1回目は、失敗したりうまくできなかったこともありました。しかし、2回目は、「次は、がんばるぞ。」「今度こそは。」と前向きにがんばりより集中して取り組む姿に感心しました。たくさんの活動を仲間としました。仲間と協力して活動することで、一人ひとりの力が伸びてきた感じがします。すばらしい仲間だと感じました。「人を思いやる」「人を大切にする」という感性は、仲間との共同生活や体験を通して育まれていくものだと感じました。

藤原所長より

 短期では、体験活動が「イベント」になりがちですが、長期では、生活の一部となり気負いのない一人ひとりの様子にたくましい成長を感じました。事後の様子を学校からお聞きしても、落ち着いた生活態度や仲間との関わり合いに成果は確実に出ており、今後県内に向けて情報を発信していくのに大きな自信が持てました。改訂された学習指導要領でも体験の重要さは指摘されるものの、体験が豊かな子どもとそうでない子どもの間に体験格差が生じているのが現状です。体験格差を是正するためにも学校との連携を密にし、こうした事業を通して、「すべての子ども達に豊かな体験を保証する」という本施設の使命を果たしていきたいと考えています。

  
活動の様子
協力した火お越し
この火で1回目の野外炊事をしました。
2
2回目のカヌー体験
鬼ごっごができるまで上達しました。
活動の様子
イニシアティブゲーム
男女関係なく手をつないでゲームをしました
4
2回目の野外炊事
1回目より全てが手際よくできました。
活動の様子
サバイバルオリエンテーリング
一番人気 高得点を目指し協力しました。でも、正々堂々ルールを守って行いました。
6
テント泊
最後の夜はテントに泊まり、野外体験の醍醐味を味わいました。