自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2008年1月16日

その6 冬こそ、野鳥を楽しもうの巻

 鳥取県中部には毎冬、コハクチョウを始めたくさんの冬鳥がやってきます。冬鳥は北の繁殖地から越冬のため日本に渡来する鳥で、水辺ではカモの仲間がその代表です。そこで、この時期だけの楽しみカモウオッチングはいかがでしょう。
 カモウオッチングといえば、なんといっても東郷池です。東郷池は湯梨浜町にある周囲12キロの池で、三朝町の小鹿渓や三徳山とあわせ県立自然公園に指定されています。燕趙園西側の駐車場をスタートし、反時計回りにおすすめポイントとよく見られるカモを紹介します。

カモの群れ
カモの群れ。コブハクチョウの姿も

鳥獣保護区看板
東郷池は県の鳥獣保護区に指定されています。

観察コース


 燕趙園西側駐車場では、キンクロハジロの群れが観察できるでしょう。キンクロハジロはもっとも数の多いカモの一種で、普通に見られます。盛んに潜水し、水草や貝類を食べます。黄色い目と後頭に垂れ下がった冠羽が特徴です。

燕趙園西駐車場
スタートは、燕趙園西側駐車場

キンクロハジロ
キンクロハジロ

 次のポイントは、出雲山展望台です。標高52mの高台にあり、池を一望できます。カモの群れがどんなところにいるのか、確かめることもできます。池の竹ざおに止まって羽を休めているミサゴ(留鳥)やハジロカイツブリの群れに出会えるかもしれません。

出雲山展望台
標高52m。出雲山展望台


 宮戸弁天では、マガモやホシハジロに出会えるでしょう。マガモは別名「青首」と呼ばれるように、オスの頭から首にかけて緑色のカモです。バードウオッチングを始めて最初に覚えたカモがマガモでした。ホシハジロは、オスの頭と首が赤褐色です。

宮戸弁天
宮戸弁天

マガモ
マガモ

ホシハジロ
ホシハジロ


 最後のポイントはめぐみの湯公園です。ここでは、ヒドリガモの群れを見つけてください。「ピュー」という笛のような声が聞こえたら、それがヒドリガモ(オス)の鳴き声です。赤茶色の頭で、額から頭のてっぺんにかけてクリーム色の帯があり、よく目立つので、見分けはむずかしくありません。

めぐみの湯公園
ゴールはめぐみのゆ公園

ヒドリガモ
ヒドリガモ

温泉たまごも作れます
20~30分でおいしい温泉たまごができあがります

 この公園には、足湯や温泉たまごを楽しめる施設があるので、バードウオッチングで冷えた体を温めるのにはもってこいです。この時期だけの冬鳥観察を楽しんでください。ただし、冬の水辺は相当に寒いです。防寒対策は忘れずに。
(2008年1月16日 自然保護監視員:谷口真一)


☆おまけ☆
 冬鳥の代表、コハクチョウも忘れてはいけません。天神川でねぐらをとり、日中は、餌場に舞い降ります。北栄町大島の田んぼでよく群れを見かけます。国の天然記念物に指定されている「ヒシクイ」も運がよければ見ることができますよ。

天神川のコハクチョウ
天神川のコハクチョウ

コハクチョウのエサ場
えさばのひとつ、
北栄町大島の田んぼ

天然記念物のヒシクイ
国の天然記念物ヒシクイ
(北栄町大島で)

 

中部総合事務所環境建築局 2008/01/16 in 県立自然公園,野鳥



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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