平成31(令和元)年度決算審査特別委員会議事録

令和元年12月19日会議録

 
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出席者
(32名)
委員長
副委員長
委員

森  雅幹 
松田  正 
西村 弥子         坂野 経三郎
福浜 隆宏         市谷 知子
山川 智帆         由田  隆
藤井 一博         鹿島  功
山口 雅志         安田 由毅
常田 賢二         語堂 正範
濵辺 義孝         尾崎  薫
浜田 妙子         興治 英夫
伊藤  保         福間 裕隆
浜田 一哉         中島 規夫
内田 隆嗣         内田 博長
斉木 正一         浜崎 晋一
西川 憲雄         野坂 道明
島谷 龍司         川部  洋
澤  紀男         銀杏 泰利

欠席者
(0名)


説明のため出席した者

 なし

職務のため出席した事務局職員
  桐林事務局長 金涌次長兼調査課長 柳楽議事・法務政策課長外関係職員

1 開会   午前10時00分

2 閉会   午前10時13分

3 司会   森委員長   

4 会議録署名委員   西川委員  市谷委員  

5  付議事件及びその結果
      別紙日程表記載のとおり

会議の概要

                                午前10時00分 開会

◎森委員長
 皆さん、おはようございます。
 ただいまから決算審査特別委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 最初に、会議録署名委員を指名します。
 本日の会議録署名委員は、西川委員と市谷委員にお願いします。
 それでは、議題に入ります。
 議題1、平成30年度決算議案の認否について、県営企業、病院事業、一般会計の3つの決算に関する議案が当委員会に付託されております。
 議案ごとに御意見を伺い、採決したいと思います。
 まず、9月定例会から継続審査となっております議案第13号、平成30年度鳥取県営企業決算の認定についてですが、御意見はございませんか。

○市谷委員
 企業会計については、電気事業で9のうち4つの水力発電所で全国初のPFI・コンセッション方式導入を決定し、20年間102億円で運営権を民間に譲渡しますが、公の施設で民間大企業をもうけさせること、県は技術の継承ができなくなること、これでいいのでしょうか。
 また、工業用水道事業は、米子シャープや鳥取三洋のための過大な施設投資の資金回収ができず、鳥取では欠損金が30億円から33億円に広がり、日野川はシャープからの6.8億円の資金返済が令和5年からスタートしますが、シャープが逃げ腰で展望がありません。
 そして収入をふやすためとはいえ100%外材を使う米子和田浜団地のバイオマス発電の会社に工業用水道の接続を支援したのは、環境問題の解決に逆行です。
 以上の理由から継続議案第13号、鳥取県営企業決算は認定できません。

◎森委員長
 ほかに御意見はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、御意見がないようですので、採決をいたします。
 議案第13号、平成30年度鳥取県営企業決算の認定についてを原案のとおり認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。原案のとおり認定すべきものと決定いたしました。
 次に、同じく継続審査となっております議案第14号、平成30年度鳥取県営病院事業決算の認定についてですが、御意見はございませんか。

○市谷委員
 431床から518床に増床した新鳥取中央病院がスタートいたしました。しかし、経費削減から受け付けや支払いを機械化し、患者さんが困っていました。
 また、中央病院の個室料の値上げ、紹介状のない患者さんの加算料を義務化し、料金も2,700円から5,400円へと値上げ。結果、中央病院の紹介率は101.2%に上がりましたが、紹介状がなければ行けない病院になっている。県民誰もがひとしくいつでも安心してかかれるという県立公的病院の役割が低下しています。
 以上の理由から、継続議案第14号、鳥取県営病院事業決算は認定できません。

◎森委員長
 ほかに御意見はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、御意見が尽きたようですので、採決をいたします。
 議案第14号、平成30年度鳥取県営病院事業決算の認定についてを原案のとおり認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数と認めます。原案のとおり認定すべきものと決定いたしました。
 次に、一般会計並びに企業会計を除く特別会計に係る議案第12号、平成30年度決算の認定についてですが、御意見はございませんか。

○市谷委員
 30年度の決算認定の反対討論を行います。
 30年度は、県内消費はマイナスが続き、経済状況も足踏み状態でした。加えて、7月豪雨、台風24号と激甚災害に見舞われた中、地方交付税が大幅減額となり、無駄遣いせず県民の暮らし優先の地域循環型の予算執行が求められていました。
 そうした目で見ますと、税財政は県税の収納率は上がりましたが、差し押さえなど県民への取り立てが進む一方、東京から本社機能を移転する大企業の税を減免する制度をつくりましたが、実績はたった1件です。税の負担軽減が必要だったのは県民のほうではないでしょうか。
 また、公共施設は、鳥取空港、県立美術館、西部総合事務所の運営権を民間に譲渡するPFIの導入を決め、民間企業のもうけが優先し、住民の安全、教育、文化に対する県の責任が後景に押しやられています。
 災害対策では、国や県の復旧対策は前進しましたが、青谷で床上浸水があったにもかかわらず被災者住宅再建支援制度が発動せず、被災した中小企業には中部地震のときのような無担保、無保証の融資制度や直接補助が全くありませんでした。
 原発政策では、知事が島根原発3号機の新規制基準の審査の申請を了解してしまいましたが、中国電力はいまだに島根県と同等の安全協定に改定していません。それなのに知事は、中国電力から合計8.6億円の寄附金を受け取り、その多くを県の担当職員の人件費に使っています。これで中国電力にちゃんと物が言えるでしょうか。
 福祉では、国保の県単位化がスタートし、国の支援が薄いのに県は独自の財政支援を行わず、9の市町村で国保料が値上がりしました。
 障がい者施策では、県立障害者施設かちみ園、第二かちみ園、皆生尚寿苑を民間に売却。障害者就労支援事業所は平均月額工賃は1万9,511円ですが、最低は362円。工賃が低い事業所で削減された国の報酬を補う手だては全くなく、むしろ県は事業所への優先調達を減らし、全国5番目の削減額となりました。
 保育では、保育士の7割がやめたいという県のアンケート結果が出ているのに、その原因である処遇改善も新たな配置基準の改善も行わず、保育士の資格のない方の配置がどんどんふえています。
 淀江産廃処分場計画は、県環境管理事業センターへの県費投入は累計1.5億円となり、県丸抱えで推進です。そのためか、産廃の処理委託を決定している環境プラントの違法処理が発覚したのにまともに調査もせず、勧告にとどめ、行政処分しませんでした。
 また、センターが行った地下水流向調査の評価を地元の住民が推薦した学者がいないときに専門家会議を開催して結論を出し、福井水源地に汚水が流れる危険性の指摘を事実上無視。意見調整会議は傍聴者を締め出し、知事は一度も住民に会わず、住民の願いを踏みにじってきました。
 教育では、定員割れする小規模県立高校を統合、再編する基本指針の策定、全国学力テスト中心の教育の推奨、これでは全国より出現率が高いいじめ、不登校、学校での暴力の解決につながりません。教員は減らされ、多くの教員が標準授業時間を超えて授業をし、上限を超えて残業している先生は約3,000人です。教員をふやすことが必要です。
 農林水産業では、TPP関連の補正予算は規模拡大中心で自己負担も大きく、半分を使い残しています。
 また、経済観光政策では、呼び込み、海外インバウンドが中心で、外国人宿泊客は過去最高で19万人を超え、境港では約100億円の貨客船ターミナルが整備されました。しかし、大型クルーズ船の寄港回数は半減しています。境港、韓国、ロシアを結ぶDBSクルーズは、乗客も貨物も減り、3.5億円の赤字です。
 空路では、海外の定期便やチャーター便、それを使う旅行商品や二次交通のおもてなしに多額の税金を投入しましたが、その一方で、中山間地域の暮らし、買い物、交通支援制度は住民の支え合いの仕組みであるため担い手がなく、半分以上予算を使い残しています。外国人観光客がふえても人口減少はとまりません。県政の軸足を県民の暮らし中心に切りかえるべきです。
 最後に、議員の海外視察は、ベトナム、香港、中国、台湾、ブラジルに520万円が使われましたが、視察報告書は議会事務局任せ、経費がかかる割に視察結果が生かされておらず、無駄遣いです。
 以上の理由から、議案第12号、平成30年度決算は認定できません。

◎森委員長
 ほかに御意見はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 御意見がないようですので、採決に入ります。
 議案第12号、平成30年度決算の認定についてを原案のとおり認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でありますので、原案のとおり認定すべきものと決定いたしました。
 次に、議題2であります。決算審査特別委員会の委員長報告及び口頭指摘事項についてであります。
 委員長報告の案及び口頭指摘事項(案)は、お手元に配付させていただいております。
 あらかじめ各委員の皆さんに意見照会をさせていただきましたが、特に御意見は事務局のほうには届いておりません。
 なお、お配りした案は、皆様に意見照会させていただいた時点から趣旨が変わらない範囲で文章表現を整えるため一部言い回しを修正しておりますので、御承知ください。
 委員長報告(案)及び口頭指摘事項(案)について御意見はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 御意見がないようですので、委員長報告及び口頭指摘事項は、原案のとおりとすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員でありますので、さよう決定いたします。
 次に、議題3、指摘の方法についてであります。
 文書指摘については、12月20日の本会議で委員長報告を行い、議決の後、知事に文書で通知いたします。
 本会議での委員長報告は、指摘事項の全文を配付し、概要を朗読をいたします。
 口頭指摘については、本委員会終了後、各分科会主査から関係部局長に申し渡しをいたします。
 以上の方法により指摘を行うということでよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのようにさせていただきます。
 なお、指摘事項に対する対応状況並びに来年度予算への反映状況については、今後も継続して調査をすることとしておりますので、よろしくお願いいたします。
 最後に、その他の事項で皆さんのほうから何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 なければ私から皆様方にお伝えをしたいと思います。
 決算審査特別委員会主査会において、執行部から提出される分科会での決算説明資料の記載方法が部局によって異なっており、事業の成果についてもわかりづらい、そういう指摘がございました。
 この件につきましては、来年度の資料作成時期に向けて執行部と協議をしていきたいと考えておりますので、委員の皆様は御承知おきください。
 その他御意見はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 なければ決算審査特別委員会はこれをもって閉会をいたします。お疲れでした。

                                午前10時13分 閉会

 

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