鳥取県産業技術センター

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鳥取県産業技術センター
民間企業の研究員を受け入れてともに研究を行い、
研究開発や人材育成を支援(食品開発研究所)


  県内企業の研究開発や人材育成を支援する鳥取県産業技術センター。本県の産業の発展に重要な役割を果たしながら、県民の皆さんにはなじみの薄い機関といえるかもしれません。今回は、健康食品の開発支援や液晶技術の人材育成といった身近な例を取り上げ、同センターの活動内容を紹介します。

地域の資源を活かした健康食品の開発を支援
  「機能性食品」という言葉をご存じですか?食品には「栄養」、「おいしさ」、そして「体調の調節」という3つの機能がありますが、このうち「体調の調節」作用を持つとされる食品を「機能性食品」と呼んでいます。一般的には、健康食品として販売されています。「食品の安全安心や健康への関心が、消費者の間で高まっています。地域資源が豊かで食品加工業の盛んな鳥取県にとって、機能性食品の開発は産業の発展のため大きなチャンスを秘めています」と同センター食品開発研究所の有福一郎(ありふくいちろう)研究員は言います。実際にこれまで、カニ殻のキチン・キトサンから作られたグルコサミン(関節に良い)、きのこ類から抽出したβ(ベータ)グルカン(ガン細胞の増殖抑制ほか)、もずくから抽出したフコイダン(ガン細胞の増殖抑制ほか)、魚のうろこから抽出したフィッシュコラーゲン(美肌効果ほか)などの成分を含んだ商品が、健康食品として県内企業により開発されています。
ただし、機能性食品を商品として販売するためには、単なるイメージだけでなく科学的な検証が必要です。同センターでは、細胞レベルでの評価を行うことで、これらの商品の開発を支援しています。さらに、動物や人への効果といった評価にも対応できるよう、鳥取大学との連携を進めています。また、カニ殻のキチン利用や魚のうろこからのコラーゲン抽出は、今までゴミになっていた資源の有効活用という面からも大きな注目を集めています。

食品開発研究所
細胞レベルの評価を行い、地域資源を活用した健康食品の開発を支援(食品開発研究所)
産業の自立のため、県内企業を力いっぱい支援!

鳥取県産業技術センター長  足森(あしもり)  雅己(まさみ)


  景気は上向きだといわれますが、県内企業の皆さんにお会いすると、国内製造業の生産拠点の海外移転や原油高などにより、まだまだ厳しい状況が続いていることを実感します。また、鳥取県の一人あたりの県民所得は、全国で第34位(平成17年度)。県民所得をもっと増やすことや雇用の創出を進めることが、本県の大きな課題となっています。そのためにはいっそう技術を磨き、付加価値の高い製品をつくっていかないといけません。そして、これまでのような下請け型の構造から脱却し、自立した産業構造を築き上げることが必要です。鳥取県産業技術センターは、本県産業の発展のため、大学・高専や産業振興機構などと協力して産学官の連携を図りながら、研究開発・技術相談・試験分析・人材育成・起業化支援などさまざな面から県内企業の支援を行っています。なお、企業ニーズの高度化・多様化に弾力的に対応するなど機動性を高めるため、センターは地方独立行政法人として県から独立する準備を進めています。今後、企業の皆さまのご意見を最大限うかがいながら、法人化のあり方を検討していきたいと考えていますので、どんどんご意見をお寄せください。
足森雅己さん
産業技術センターは、平成19年4月の地方独立行政法人化を目指して準備を進めています。
  地方独立行政法人とは?
  地方公共団体の業務を、より効率的かつ効果的に実施するために設立される団体です。地方公共団体とは別の法人格となります。
  地方独立行政法人化のねらいは?
  地域の自立に向け、県内経済活動の活性化は大きな課題です。その一つの方策として、センターの法人化により予算面や組織面での自主的な運営を可能とし、よりスピーディで実効性の高い企業支援の実現を目指します。
  法人化したら何が変わるの?
  施設利用時間の延長や、技術指導の充実などのサービス向上を目指します。なお、センターの法人化後も、運営には県が一定の関与をし、県内産業活動全体の底上げを進めます。


鳥取県を「液晶王国」に全国初の体系的な液晶人材育成
  テレビやパソコンの表示装置としてお馴染みの液晶技術。大型で薄型の液晶表示装置には、最先端の技術が数多く投入れています。本県はもともと電気電子産業の比率が高いですが、特に最近では液晶表示装置などに関連する企業が増えており、県内大手の三洋エプソンイメージングデバイス(株)やシャープ米子(株)をはじめ、その周辺環境を支える企業が多く集積されています。県では、この「液晶」をキーワードに、関連企業が連携し産業構造の高付加価値化を高めていこうと、「クリスタル・コリドール(液晶の回廊)」構想を進めています。構想を進めていく上で最も重要なのが、加速化する技術開発に対応できる人材の育成です。そのため現在、産業振興機構が中心になって、企業や大学・高専、産業技術センターが連携して、液晶技術の人材育成に取り組んでいます。
基本技術の学習から製造過程の実習まで、液晶に関わる技術の全工程をカバーする研修は、全国でも初めての試みです。「産業技術センターは、製造現場に近い形での研修支援で、企業の人材育成のお役に立ちたい」と語る同センター機械素材研究所の 小谷章二(こだにしょうじ)科長。「最新の技術を身につけることで、県内企業の技術者の皆さんが自信を持って仕事に打ち込めるようになってほしい。そして、新しい製品を自ら企画・開発できるようになってほしい」と期待を込めます。これを契機に関連産業の集積度がさらに上がれば、「液晶王国」鳥取が全国から注目され、新たな企業や人材を呼ぶなど、地域産業の活性化が大いに期待されます。

機械素材研究所
民間企業の派遣研究員とともに、液晶技術人材研修の内容を検討(機械素材研究所)
産業技術センター(鳥取市若葉台南)
電話  0857‐38‐6200

機械素材研究所(米子市日下)
電話  0859‐37‐1811
食品開発研究所(境港市中野町)
電話  0859‐44‐6121
http://www.tiit.or.jp/