いもこん鍋

 サトイモやこんにゃく、大根などを煮込んだ鳥取藩伝統の味

いもこん鍋
 「いもこん鍋」は、名前の通りサトイモとこんにゃくを中心に、ダイコンやニンジンなど7種類の具材を煮込んだ鍋料理。身近な食材で作ることができ、どこか懐かしさを覚える味わい。唐辛子の効果で体もポカポカ温まる、寒い冬にぴったりの郷土料理だ。
 いもこん鍋のルーツは鳥取藩にある。かつて「因幡の半知」という言葉があったほど、貧乏だった鳥取藩。実際は16万石の石高しかないのに倍の32万石を称し、表向きの格式を重んじた鳥取藩士たちは、質素な暮らしを送っていたようだ。
 当然、下級武士たちの宴会料理も質素なもの。酒の肴は、自家栽培したサトイモやコンニャク、賀露でとれたイワシの干物の3品。略して「イモコン・干イワシ」の言葉が生まれたという。
 23年前、むらづくり運動実践団体「トットリ・アフトピア協会」が、活動の一環で、いもこん鍋を復活させた。味は現代風にアレンジし、鶏肉と野菜をふんだんに入れて、栄養もたっぷりの料理に仕上げた。
いもこん鍋調理作業
 毎年、鳥取市で開催されている「とっとり自然のめぐみ感謝祭」でも、参加者に振る舞われ大好評。家庭でも鳥取藩士の暮らしぶりに思いをはせながら、現代によみがえった“田舎の味”を味わってみてはいかが?
  

レシピ

 【材料】(4人分)
・こんにゃく 300グラム
・大根 300グラム
・里芋 300グラム
・ニンジン 100グラム
・ゴボウ 50グラム
・鶏もも肉 170グラム
・ネギ 適宜
・サラダ油 大さじ1
・A調味液
  しょうゆ 大さじ2
  みりん 大さじ1
  砂糖 大さじ3分の2
  一味唐辛子 少々
・B調味液
  だし汁 3カップ
  しょうゆ 50cc
  酒 大さじ1
  みりん 大さじ1
  酢 大さじ2分の1

【作り方】
(1)大根は大きな乱切りにする。
(2)里芋は皮をむき、丸のままさっと湯がいて大きなものは半分に切る。
(3)こんにゃくはさっと湯がいてあくを取り、手で大きめにちぎり、から炒りにして水けを飛ばした後、A調味液で汁気がなくなるまで炒り煮する。
(4)ニンジン、ゴボウも乱切り、鶏肉も同じくらいの大きさに切る。
(5)鍋にサラダ油を熱し、鶏肉とゴボウを炒める。
(6)だしを加えて沸騰したら、大根とニンジンを入れて煮る。大根がやわらかくなったら、里芋も加える。
(7)里芋が半煮え(切り口を見て色の変わった部分が半径の半分に達したくらい)になったら、B調味液を入れ、弱火にしてゆっくり味を含ませる。
(8)最後に(3)のこんにゃくを加える。ネギはよそう前に入れる。