医薬品の一般小売店における販売に関する意見書

 

医薬品の一般小売店における販売については、去る6月27日に閣議決定された「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」において、利用者の利便と安全の確保について平成15年中に十分な検討を行い、安全上特に問題がないとの結論に至った医薬品すべてについて、薬局・薬店に限らず販売できるようにすることとされたところである。
しかしながら、医薬品は、疾病の治療や予防に効能効果を有する反面、副作用をもたらす危険性を内在している。現行の薬事法に基づく医薬品の製造、販売等に係る諸規制は、過去の副作用事例の反省に立って設けられたものであり、国民の生命・健康を守るために不可欠な社会的規制である。
医薬品提供体制は、国民の健康や安全をどのようなシステムで支えるかという視点を第一に考えるべきであり、利便性や経済性の観点のみを重視して規制を緩和しようとする考え方は、到底容認できないものである。
よって、政府におかれては、国民の健康で安全な生活を守るため、医薬品の一般小売店における販売については、慎重に対処されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


平成15年10月8日
鳥取県議会

内閣総理大臣
厚生労働大臣
規制改革担当大臣
衆議院議長
参議院議長

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