◆「不登校」って何?
不登校とはストレスの多い学校生活のなかで、子どもがいろいろな葛藤のなかで強い不安感や挫折感を味わい、自信を喪失し、学校生活やそれに伴う対人関係から退き、ひきこもった状態と言えます。学校に行けないことに罪悪感を抱き、自分を責め、深い挫折感にさいなまれ、自信をなくし、学校や友達が怖くなってしまう子もいます。
◆次のような兆候が見られたら気をつけましょう
不安や悩みを持っているとき、子どもはさまざまなサインを出します。子どもがすこやかに育つために、大人として子どもの心に関心を持ち、子どもの出すサインを見逃さず、子どもの気持ちに近づいてあたかかく見守り話を聞いてあげましょう。
【子どもの出すサインの一例】
- 学校や勉強のことを言うとひどく不機嫌になる
- 友達と遊ばなくなり、一人で過ごすことが多くなる
- 部屋に閉じこもりがちになる
- 月曜や休み明け、特定の曜日に学校に行きたがらない
- 登校時間になると頭痛、腹痛、発熱などを訴える
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◆家庭の役割
不登校の解決には、不登校を生まない環境づくりや家庭の役割も重要です。
- 子どもとしっかり向き合いましょう
子どもと話す機会を増やし、子どもの話を十分に聞き、子どもの気持ちを尊重してください。子どもは精神的な安らぎを得なければ、大人の話を十分に受け入れることはできません。
- 日々の生活の中で、褒める、励ます、叱るなどの保護者としての責任を果たしましょう。
他人に対する思いやりやいたわりの模範を保護者が子どもに示しましょう。
- 子どもの表情や変化を見逃さず、気づいた時点で子どもと十分に話し合い、必要に応じて学校に連絡しましょう。
◆学校での取組
[ポイント1]教育相談機能の充実
本県ではすべての中学校にスクールカウンセラーを配置し、その校区内の小学校にも巡回相談を実施して児童生徒や保護者の相談活動を行える体制を整えています。また、一部の小学校には「学校相談員」も配置し、気軽に相談を行うことができます。
[ポイント2]児童生徒の居場所づくり
授業や学校行事等において、児童生徒一人一人に活躍の場を与えたり、豊かな人間関係に支えられた学年・学級づくりに努めたりするなど、児童生徒の居場所づくりに努めています。
[ポイント3]組織的な取組の充実
校内研修会等を開催して児童生徒の実態や指導方針等を共通理解したり、「だれが、いつ、何を、どのように」を明確にして具体的な指導を進めたりするなど、組織的な取組の充実に努めています。
[ポイント4]小・中学校の連携の強化
児童生徒の情報交換や小・中学校相互の授業参観の機会を設けたり、学校行事を工夫して児童生徒の交流の場を設けたりするなど、小・中学校間の連携を強化し、接続を滑らかにしています。
◆心配なことがあれば勇気を持って相談してください
悩みを抱えないで、担任の先生やスクールカウンセラー等に相談し、一緒に考えましょう。
身近に相談できる人がいないときや、困ったときは相談窓口へ相談して下さい。
