| 「とっとり県政だより」 2005(平成17年)2月号(第538号) |
| ▼特集1 公共交通は今 |
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マイカーはとても便利で快適です。
でも、マイカー利用者が増えればバスや鉄道の利用は減り運行も少なくなります。
みんなが利用すれば、公共交通はもっと便利になり、車を運転できないかたや学生さんも笑顔になれます。
公共交通機関の維持と環境保全などのため、マイカーの便利をちょっと我慢する。
そんな気配りが、いま問われているのではないでしょうか。

自家用車に過度に依存したために
昭和40年代に比べて20倍以上に増えた県内の自動車登録台数。私たちは自家用車を手に入れたことで、好きなときに好きなところへ移動できるようになりました。大型店が郊外に立地するなど、街も自動車交通を前提にした構造へと変わってきました。
しかし、自家用車の普及により鉄道やバスの利用者は激減し、路線の廃止や便数の削減が余儀なくされています。
その結果、運転免許や自家用車を持たない人は移動の自由が制約されていきます。今、自家用車を利用している人たちも、やがて歳を取り、公共交通に頼らざるを得ない日がくるかもしれません。
生活する上で欠かすことのできない公共交通を、利用したくても利用できない社会。それは、過度に自家用車に依存してきた私たちが作り出しているのです。

定期券利用者の減少が目立つ鉄道
一昨年10月に実現したJR高速化で、早くて便利になった鉄道を出張などに使おうというビジネスマンなどが増えています。しかしその一方で、通勤や通学など定期券による日々の鉄道利用者数が減少を続けています。
※JR西日本米子支社調べ

バス利用者はピーク時の8分の1
自家用車の普及でいちばん影響を受けたのが路線バスです。
利用者数はピーク時の昭和41年に比べおよそ8分の1にまで減少し、昨年度は約969万人、1日当たり延べ約2万6千人となっています。
※中国運輸局鳥取運輸支局調べ
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「車が運転できない私たちにとって、通院や買い物にバスは欠かせません。もしこの路線バスがなくなったらとても困ります」(70歳代女性)
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「汽車がなければ通学できません。最寄り駅でまたバスに乗りかえ家まで帰りますが、部活で遅くなればバスはもう走っていません。もっと鉄道の便数が多くなったり、最終バスが遅い時間帯まであればいいのに」(16歳高校生) |
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「足をけがして車の運転ができなくて。何年かぶりに鉄道で通勤しましたが、通学時間帯は高校生でいっぱい。もう少し車両が増え、余裕があればいいのですが」(30歳代男性) |
自家用車の二酸化炭素排出量は バスの1.9倍 鉄道の10.4倍 
バスや鉄道を利用すれば一度に多くの人が移動できますが、一人ひとりが自家用車を使うと、同じ人数を運ぶのに何倍ものエネルギーが必要になります、排気ガスも大量に発生し、大気汚染、地球温暖化など、環境悪化につながります。
また、車の数がどんどん増えていくと、渋滞が発生しエネルギーも時間も浪費され、交通事故も多くなります。


バス路線を維持するために 一世帯当たり約4,500円/年
利用者が減ると、公共交通事業の経営は悪化します。その結果、便数や路線が縮小されて不便になり、さらに利用者が減っていくという「負の循環」になっています。
それでも不可欠な公共交通を維持していくため、国や県、市町村は多額の補助金(税金)を投入し、公共交通事業者と協力しながら路線の維持や利便性の向上に努めています。

町営で住民サービス向上 日南町営バスの試み
昭和初期から民間事業者によるバス運行が続けられてきた日南町は、利用者が減り続ける中、路線維持のため毎年多額の赤字補てんを行ってきました。そこで、町の負担を減らしながら、住民サービスを向上させることはできないかと考え、昨年10月から町営バスの運行に踏み切りました。
運行はこれまで通りの町内5路線で、1日5〜6往復。運賃も最高700円だったものを一律200円(小学生は100円)とし、利便性向上のために日南病院〜日南中学校前の便数を増やすなど、工夫をこらしています。車いすの使用が可能な低床バス4台と、補助ステップのついたマイクロバス1台を導入し、利用者は高齢者を中心に増えています。
「どこまで乗っても200円。気軽に利用でき、週1回だった外出も2回に増えました」と、自宅から病院や買い物先への往復に町営バスを利用する高齢者は話します。
町では今後も、多くの町民に乗ってもらえるよう、利用しやすい運行を目指しています。
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| 「気をつけて座ってください」。乗客を気遣う運転手の高橋実(たかはしみのる)さん |
公共交通を利用しやすくするために
地域でバスを守ろう!
昨年11月、市の中心部から約10キロ離れた鳥取市上原の報徳バス停に、県産間伐材を使った停留所が完成しました。みんなが心地よくバスを利用できるようにと、報徳地区とひまわり団地の住民が中心になり、県と市の新しい※助成制度を活用して建設したものです。
報徳地区の区長・村上信一さんは「自家用車で通勤する人が増え、バスを利用するのは子どもかお年寄りだけになってしまいました。しかし、私たち住民の生活には必要なもの。これまで以上にバスを利用して、私たちの大切な路線を守っていこうとみんなで話し合っています」と、バス停建設で深まった住民間のコミュニケーションを、今後の地域づくりにも活かしていく考えです。

※住民の皆さんがバス停の設置計画から建設、管理まで行うことを条件に、バス停建設経費の一部を助成する制度。
低床バスの導入
平成12年に施行された交通バリアフリー法では、バス事業者が車両を新たに購入する場合、低床バスを導入することなどが義務づけられました。県内でも、病院や福祉施設を経由する路線を中心に、車いすでも利用できるスロープ付き低床バスなど、誰もが利用しやすいバスの導入が進められています。
順調に利用者伸びるコミュニティーバス
鳥取市の「くる梨」、米子市の「だんだんバス」、境港市の「はまるーぷバス」、淀江町の「どんぐりコロコロ」、南部町や名和町の巡回バスなど、これまで路線バスが通らなかった市街地の狭い道路や住宅地、繁華街、公共施設などを結ぶ新しいタイプの循環型バスの運行が、都市部を中心にかく自治体で始まっています。停留所間の距離が短く、運賃は一律100円〜200円と安いことなどが特長です。
1年余りの実験運行を経て昨年1月、本格運行を始めた鳥取市の「くる梨」。路線バスの空白地帯を中心に、20分間隔で1周を約40分かけて回ります。住民の要望を聞きながら利用しやすい環境を整えてきたことで、利用者は順調に伸びています。鳥取市都市政策課の宮谷卓志主事は「『くる梨』をきっかけにバスヘの抵抗感がなくなり、気軽に『バスに乗ってみよう』という人が増えてくれれば」と期待しています。
境港市循環バス はまるーぷバス |
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料金/1回100円、(就学前の子ども無料)
運行時間/午前6時40分〜午後7時40分。メインコース・生活コースの2コースがあり、境港市内を約1時間かけて循環。
問合せ先/はまるーぷパス運行事務所(電話0859-44-1140) |
南部町循環バス |
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料金/中学生以上1回200円、小学生1回100円、(就学前の子ども無料)
運行時間/午前7時8分〜午後6時57分。1日14便が南部町内を約1時間かけて循環.他路線との乗り継ぎの場合、割引制度あり。
問合せ先/南部町企画政策課(電話0859-66-3113) |
名和町巡回バス |
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料金/1回100円、(就学前の子ども無料)
運行時間/午前7時25分〜午後6時35分。1日10便が名和町内を約1時間半かけて巡回。
問合せ先/名和町総務課(電話0859-54-5201) |
淀江町巡回バス どんぐりコロコロ |
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料金/1回100円、(就学前の子ども無料)
運行時間/午前8時2分〜午後6時18分。1日5便が淀江町内を約2時間かけて巡回。
問合せ先/淀江町企画調整課(電話0859-56-3111) |
企業の協力も必要です!
公共交通の利用促進には、※ノーマイカーデーの実施や公共交通機関の運行時間に合わせた勤務時間の設定など、企業の協力が欠かせません。
県内で最も早く環境管理システムの国際規格「ISO14001」の認証を取得したオムロン倉吉株式会社は、毎月第2・第4水曜日をノー残業デー及びノーマイカーデーと定め、公共交通の利用や自家用車の相乗りを奨励するほか、県外出張には公共交通を利用するよう呼びかけるなど、環境にやさしい公共交通の利用促進を進めています。
月2回、4人で相乗り通勤している品質環境部の竹中茂さんは「ガソリン代の節約になるし、いつも渋滞する道も空いています。関西方面への出張には、早くて確実、安心な鉄道を利用しています」と、公共交通利用の利点を力説します。

※公共交通を利用したり、自転車や徒歩、マイカーの相乗りなど環境にやさしい交通手段を使って、時々は自家用車通勤を自粛しようという運動です。
公共交通の利用推進に取り組む企業を応援します!
鳥取県はこのたび「環境にやさしい公共交通機関利用促進企業認定制度」を創設しました。公共交通機関の利用推進に取り組む企業を認定するもので、認定後はホームページやパンフレットなどでその取り組みを紹介するなど、積極的に応援します。
多くの企業の参加をお待ちしています! |
新提案! パーク&ライド

最寄り駅まで自家用車で行き、駅の駐車場に車を止めて、鉄道に乗り換え勤務先まで。この新しいタイプの通勤方法をパーク&ライドといい、鉄道の代わりにバスを利用する場合もあります。
県内の主な駅では、定期券を購入して通勤する場合、駅の月極駐車場を低料金で借りることができます。
昨年4月から倉吉〜鳥取間をパーク&ライド方式で通勤する、湯梨浜町在住のある会社員は「渋滞に巻き込まれてイライラすることもなくなり、事故の心配もありません。列車に乗っている間は新聞や本を読んだり、寝たりして過ごしています。通勤時間が、体を休める貴重な時間になりました」と話します。渋滞を避けて、ゆったりと通勤できるパーク&ライド、皆さんも試してみませんか?
【パーク&ライドに関する問合せ先】
JR西日本米子支社総務企画室 電話0859-32-9538
※JR西日本では、県内の主な駅でパーク&ライド実践者を募集しています。詳しくはお問い合わせください。
今回の特集「公共交通は今」は、県民の皆さんに公共交通に関心を持っていただくために企画したものです。車の便利さや快適さを否定するものではありません。
しかし、バスや鉄道しか移動手段を持たない人々がいることも事実です。公共交通を少しでも便利で使いやすいものにするためには、公共交通事業者が利用者の声を聞き、より使いやすいものにしていくことはもちろん、私たちが意識的に公共交通を利用して乗客数を増やすことも大切です。
「自家用車の方が便利だから」と言ってしまうのは簡単です。でも、公共交通機関に目を向けて、私たち一人ひとりがもっとバスや鉄道を利用してみましょう。そうすれば、車中で本が読めたり、今までとは違うまちの景色が見えたり、人とのふれあいが生まれるなど、これまで気づかなかった新しい発見があり、意外な良さが見えてくるはずです。
【問合せ先】県庁交通政策課
電話 0857-26-7100
ファクシミリ 0857-21-3437
インターネットURL http://www.pref.tottori.jp/koutsuu/top.htm

春風が吹いたら出かけよう!
駅からレンタサイクルでエコの旅
| 鳥取市「城下町を巡る旅」 |
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観光レンタサイクル(鳥取駅)
電話/0857-22-3318
営業時間/8:00〜18:30
料金/500円/回 |
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仁風閣
久松山を借景にした白亜の建築と庭園が見事。 |
| 倉吉市「遥かなまちを訪ねる旅」 |
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倉吉ホットプラザ(観光案内所)
電話/0858-26-9095
営業時間/8:30〜17:00
料金/無料
※毎週木曜日は休み
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白壁土蔵群・赤瓦
江戸時代に建てられた風情ある町並み |
| 境港市「妖怪と魚に会える旅」 |
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境港市観光案内所(みなとさかい交流館1階)
電話/0859-47-0121
受付時間/9:00〜16:00
料金/無料
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水木しげるロード
800mのロード沿いには86体の妖怪ブロンズ像。妖怪神社や水木しげる記念館など見所いっぱい。 |
各コースの詳細やほかのレンタサイクルの情報はhttp://www.pref.tottori.jp/bunkakankou/kankou/bicycle/をご覧ください。
【問合せ先】県庁観光課 電話 0857-26-7221
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