平成24年度議事録

平成24年7月23日~25日・所管事項に係る県外調査

1 調査日時・箇所・内容

 7月23日(月)

  ○京都国際マンガミュージアム(京都府京都市)

   国際マンガサミット開催後の取組み・施設活用について

 7月24日(火)

  ○北海道移住促進協議会(北海道札幌市)

   自治体の連携・協力した移住・定住促進について

  ○シーニックバイウェイ支援センター(北海道札幌市)

   地域住民と行政の連携した地域資源の保全・改善について

 7月25日(水)

  ○てしかがえこまち推進協議会(北海道川上郡弟子屈町)

   エコツーリズムのツアー商品開発・ガイド育成等について

2 調査委員

 前田委員長、福田副委員長、国岡委員、稲田委員、興治委員
 藤井委員、
藤縄委員、銀杏委員

3 随行者

 調査課 課長補佐 上月光則
     
係長 五百川和久

4 調査報告

 今回は、当常任委員会所管の行政課題に関して、京都府京都市の京都国際マンガミュ ージアムで国際マンガサミット開催後の取組み・施設活用について、北海道札幌市の北海道移住促進協議会で自治体の連携・協力した移住・定住促進について、同市のシーニックバイウェイ支援センターで地域住民と行政の連携した地域資源の保全・改善について、北海道弟子屈町でエコツーリズムのツアー商品開発・ガイド育成等について調査を行うとともに、活発な意見交換を行った。

 まず、国際マンガサミット開催後の取組・施設活用について京都国際マンガミュージアムを調査した。京都国際マンガミュージアムは、平成18年11月に京都市と京都精華大学が共同で、マンガの収集・保管・展示、マンガ文化の調査研究・事業実施を目的に設置し、博物館と図書館の機能を併せ持ちながら、明治時代の雑誌や戦後流行した貸本、現在の人気作品や海外作品にわたるまで、幅広いジャンルのマンガを建物内外の読書スペースで楽しむことができ、各展示も楽しみながらマンガと触れ合える工夫がなされていた。

 年間30万人の入場者のうち、約1割が外国人で、上位10か国を欧米各国が占めており、アジア諸国からの入場者が少ないことは意外であったが、外国人対応のため、専門のスタッフによるマンガの外国語への翻訳や、外国人のニーズを確認し、それを、展示や商品作成や販売に反映させておられた。

 また、ミュージアム内にはマンガをビジネスとして活用する組織を設け、企画から発刊まで一貫して行なえる体制が整備され、企業創業者の取組みや各種の病気などをマンガを用いることで分かりやすく表現するなどの取組がなされていた。

 国際マンガサミット開催以降、ミュージアムを訪れる周辺地域の住民が増え、マンガ文化やミュージアム自体が浸透してきつつあるとのことだったが、本県が今年度の主要施策として取組んでいる「まんが王国とっとり建国記念」の取組を一過性に終らせないために、京都国際マンガミュージアムが行っているマンガの持つ「楽しく」という部分を活かしたミュージアム運営や外国人来場者への対応、京都市と京都精華大学の連携による長期的な視野に立ったマンガの普及促進やマンガ研究、情報発信への積極的な取組は、大変参考となった。

 次に、自治体の連携・協力した移住・定住促進について、北海道移住促進協議会を調査した。

 本協議会は、団塊の世代をターゲットに北海道への移住を促進する目的で、平成17年9月に函館市、室蘭市、伊達市等の14の市町村により設立された。現在では、幅広い世代を中心に取組みを実施しており、NPO法人住んでみたい北海道推進会議、道庁と連携しながら、移住促進の取組を実施されていた。

 協議会で実施している「ちょっと暮らし」体験を活用しながら移住・定住先を決定される方、各種イベントで設けられる自治体の相談会場ブースで相談や各種確認を入念に行われる方などへは、きめ細かなサービスを心がけているとのことだった。

 また、移住・定住を進める上での就業先を確保や、移住・定住に積極的でない自治体への取組強化を促す働きかけなどは、道庁と連携しながら支援しておられた。

 本県は、平成23年度から4年間で2千人の移住者の増加を目指しており、協議会の行っている移住者のニーズを把握しながら、きめ細かなサービスを提供し、移住・定住を推進している取組は大変参考になった。

 本県においても、自然環境や居住環境の良さを前面に打ち出しながら、これまで以上に居住先や就業支援への各種相談や情報発信を行いながら、受入れ態勢の整備を進め、移住定住先に選んでいただくためのきめ細かなサービスを提供することが重要であると感じるとともに、県内自治体が連携して移住・定住に取組むことが大切であると感じた。

 次に、地域住民と行政の連携した地域資源の保全・改善について、シーニックバイウェイ支援センターを調査した。

 シーニックバイウェイ(Scenic Byway)とは、景観・シーン(Scene)の形容詞シーニック(Scenic)と、わき道・より道を意味するバイウェイ(Byway)を組み合わせた言葉である。

 支援センターでは、道路をきっかけに地域住民を主体に行政や企業が連携し、景観や自然環境に配慮し、地域の魅力を道でつなぎながら個性的な地域、美しい景観づくり、活力ある地域づくり、魅力ある観光空間づくりを目指すための取組への支援がされていた。

 「競争力のある美しく個性的な北海道の実現」を基本方針として、地域への愛着・誇りの醸成、旅の快適性の向上、ストレスの少ないツーリング環境の形成、地域ブランドの形成を意義とし、交流人口の拡大や地域産業の振興、地域における雇用の拡大を目標に各地域が活動を行っていた。

 支援センターが行っている地域活動への支援により、地域住民自身が地域を元気にしていくという意識の醸成を図る取組や、隣接する自治体が共同で周辺地域での一体的な活動の実施、景観に配慮した道路整備のあり方など、本県が実施している地域活動への支援にとって大変参考となるものであった。

 最後に、エコツーリズムのツアー商品開発・ガイド育成等について、てしかがえこまち推進協議会を調査した。てしかがえこまち推進協議会は、観光を機軸に地域再生に取組むため、観光事業者、教育関係者、行政、商工会、JA、郷土史研究者らにより設立された団体であり、観光以外の商工業や農業などを包括した総合産業化と循環型社会の確立により、町の自立や持続を図ることで、誰もが自慢し誰もが誇れる町をつくることを目的としていた。

 協議会は、平成23年度の第7回エコツーリズム大賞にて優秀賞を受賞されているが、協議会が各種部会を設置し、エコウォークなどの常設プログラムの実施や人材育成への取組や、その改良には町民向けのモニターツアーを重ね、地元の視点を取入れたものとなるようブラッシュアップを実施したこと。また、阿寒国立公園内のプログラムでは、ツアー人数を制限し、参加者へ環境へのダメージを軽減するためのガイダンスを積極的に実施し、これらを協議会の会員が着地型商品として販売することにより地域内での収益還元システムを構築したことが評価されたとのこと。

 協議会では、内閣府、国土交通省、農林水産省が認定している観光カリスマの山田桂一郎氏との意見交換会や、分野別の専門部会や勉強会などを開催し、常設のメーリングリストにより日々の情報交換による交流と情報共有を進め、各分野の連携による業界全体の活性化に取組まれていた。

 推進協議会が実施した上記の取組や地域にある資源を最大限活用した観光客誘致による地域振興は、来年秋県西部の大山を中心にエコツーリズム国際大会を開催する本県にとって大変参考となるものだった。

 以上、概略のみを記したが、県外調査を通じて各委員から様々な発言、提言、提案がなされるなど充実したものとなり、大変有意義であった。今回調査したこれらの施策、取組については、今後の委員会活動の参考としていきたい。

 

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