平成20年度議事録

平成21年2月23日会議録

出席者 委員長
副委員長
委員
興治 英夫
森岡 俊夫
錦織 陽子
斉木 正一
山根 英明
前田 八壽彦
藤井 省三
小谷 茂

以上 出席委員 8名
欠席委員 0名
 


説明のため出席した者
 鹿田農林水産部長、外次長、課長

職務のため出席した事務局職員
 山本課長補佐兼主幹 前田主幹 田中副主幹



1 開会   午前10時2分

2 休憩   午後0時/午後3時5分

3 再開   午後0時47分/午後3時17分

4 閉会   午後6時23分

5 司会   興治委員長 

6 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 


午前10時2分 開会

◎興治委員長
 再開いたします。
 皆さん、おはようございます。
 それでは、ただいまから農林水産部の付議案の予備調査を行います。
 鹿田農林水産部長に総括説明を求めます。

●鹿田農林水産部長
 そうしますと、当初予算の議案説明資料、予算関係をお願いいたします。
 1ページをお開き願います。21年度予算206億5,585万4,000円ということで、平成20年に比べて6億8,000万円の減になっております。主な理由は、職員人件費が1億3,900万円余、あと中海干拓と東伯かんがい等の償還費の関係が4億5,111万7,000円の減、あと公共関係でいきますと、畑地帯総合整備が1億500万円、経営体育成基盤整備の公共関係が1億5,000万円、耕地災害復旧が2億1,100万円です。あと、緑資源から移管されている分でございますが、山のみち地域づくり交付金事業が4億4,000万円の減です。主なものは、こういうようなものでございます。 つきましては、農林水産部として平成21年度は、「食のみやこ鳥取県」を推進するための施策に積極的に取り組みまして、農林水産業の活性化を図るということを目標に、取り組みたいと思っております。
 農業につきましては、プラン農政に引き続き取り組むとともに、農畜産物の有利販売につながるための施策、あとは耕作放棄地対策など農地の有効活用による生産振興に取り組む考えでおります。
 林業につきましては、施業の団地化など低コスト林業の一層の推進と、県産材活用も含めた林業生産活動の活性化に取り組みます。
 水産につきましては、沿岸漁業振興ビジョンを実現するための施策など、漁業経営の体質強化に取り組みます。
 市場開拓につきましては、県産食材の消費拡大や販路開拓のための情報発信などに取り組む考えでおります。
 あと、地元総合事務所の関係でございます。これにつきましては、地域の特色を生かした特産品の生産、需要拡大や新規特産物の育成を図るための取組、これらに取り組みたいと思っております。
 詳細については、担当課長から説明させていただきます。

◎興治委員長
 続いて、関係課長に順次説明を求めます。
 なお、質疑につきましては、本日も分量等を見ながら適宜区切って行いたいと思います。
 まずは、平成21年度当初予算関係及び予算関係以外について説明を求めますが、既に政調政審で説明を聞いている部分もありますので、執行部の説明は要領よく簡潔に、大きな声でお願いします。
 なお、執行部の皆さんは途中入退室をしてもらって構いませんが、説明等に支障がないようにしてください。

●西山農政課長
 2ページをお願いをいたします。農政課最初の職員人件費でございます。農業関係職員311名の人件費でございます。
 続いて、農林水産部管理運営費でございます。これは農林水産部の共通的な標準事務費を計上しております。
 その下、食のみやこ鳥取県フェスタ等開催費でございます。これは例年開催をしております「食のみやこ鳥取県フェスタ」を21年度は、因幡の祭典「日本のまつり」の関連行事として実施するという計画にしております。
 3ページ、チャレンジプラン支援事業でございます。農業者等が作成しましたプランの目標達成のために必要な支援を市町村と分担して行います。21年度は雇用の増、農商工連携、省エネ等に係るコスト縮減等につながる取組を優先的に支援するということにしております。
 4ページをお願いをいたします。農林水産業団体等支援交付金でございます。これは農林水産業団体に、「食のみやこ鳥取県」の推進に係る取組を自主的に計画し実施をしていただくということで、農協、漁協、それから森林組合等に対しまして、20年度に引き続いて交付金による支援を実施するということでございます。新しい部分としましては、活動の目的として、農協・漁協につきましては「食のみやこ鳥取県」の推進、それから森林組合等につきましては新たな需要・事業の創造に向けた取組ということを重点的に取り組んでいただくということで、漁業関係もこの対象に含めていくことにいたしました。
 その下、農林漁業団体人権問題啓発推進事業でございます。これは国の委託事業を活用いたしまして、農林水産業団体に対します人権同和問題研修を実施するものでございます。
 5ページ、GAP普及推進事業でございます。これは食の安全が求められている中で、農家の生産段階におきまして危険のないように、危険の要素をそれぞれ工程管理していくという手法を広めようということです。現在、JA鳥取西部のニンジン、大山乳業、鳥取県畜産農協等でモデル団体として取組を実践していこうということを計画しております。
 6ページでございます。見てわかる!鳥取の農業発信事業です。これは20年度に啓発用のDVDを9本作成するということで、現在作成しております。今年度で終了ということでございます。
 その下、遊休果樹園等活用促進モデル事業でございます。これは果樹園の廃園等をシイタケの原木の生産に振り向ける、あるいは果樹園を再生していくというふうな取組をモデル的に、合計3地区で実施しております。21年度は国の新しい事業ができておりますので、そちらの事業に引き継いでいくという考えでおります。
 7ページでございます。環境保全型営農活動支援事業でございます。これは国の農地・水・環境の営農活動、農地や農業用水等の保全活動にあわせまして、化学肥料なり農薬なりを低減をする取組を推進する事業でございます。引き続き実施するということでお願いしております。
 8ページでございます。農林水産業団体指導費でございます。これは農林水産業団体を指導するための事務費でございます。
 その下の、職員人件費です。これは農地関係の職員47名の人件費でございます。
 9ページでございます。これはふるさと雇用基金を活用いたしました取組を上げております。
 まず上の、食のみやこ鳥取県ブランド商品開発・販路開拓業務委託事業でございます。これは各農林水産業団体で新商品の開発・販路開拓を行うという業務を新たに創出するということです。団体に委託いたしまして7名の雇用を創出し、その後に続けていくという取組でございます。
 その下の、ようこそ「食のみやこ鳥取県」販売拠点整備委託事業でございます。これはJAグループが鳥取自動車道の開通をにらんで直売施設を整備したいという構想をお持ちでございます。その構想を具体化するために、県農協中央会に3名の雇用を創出いたしまして、検討作業を進めていただく。まだ設置時期なり構想なりは具体的になっておりませんが、この取組を通じて構想をまとめ上げていくということを、ねらっております。

●藤原農業大学校校長
 農業大学校費は10ページからになります。6件ございます。
 まず、農大教育魅力アップ情報発信事業でございます。主な事業内容につきましては、農大教育の充実と新規就農志向者の掘り起こしでございます。農業大学校は、20年度から新教育体制に移行しております。その一つとして、生産から販売までの一貫した教育を掲げております。最終的には経営者感覚を備えた人材の育成をねらっております。表にございますが、まず農大教育の充実ということで、農大市の開催を上げております。これは前年度からやっております。それからオープンカレッジ、これも前年度からやっております。それから実践農業者の経営と展望講座の開設、これは新たに実施するものでございます。これにつきましては、学生、研修生を対象にしまして、優秀な農家や年代の近い若い農業者の経営実態や考えを聞くという講座を設けております。それからもう一つは、新規就農志向者の掘り起こしということです。ふるさと就農体験ツアーを前年度から実施しております。それともう一本、退職帰農者、UIJターン就農希望者へのPR活動、こういったことをこの事業ではやる予定にしております。
 その下に、今度は管理費に移ります。この主な事業内容は施設の維持管理、それから学生寮・国際交流館の管理でございます。これにつきましては、前年度とほぼ変わりません。
 11ページに移ります。教育費でございます。主な事業内容は、学生の講義・演習及び実習、学生募集、こういったことをやっていきます。これも前年度とほぼ変わりませんが、作物コースが前年度にできましたので1名増員ということが一つ加わっております。
 その下でございます。農場経営費でございます。これにつきましては、主な業務内容は、学生が実習を行う各部門の農場経営でございます。これは前年度と変わりません。作物コース、果樹、野菜、花卉、畜産の5つのコースで農場運営に関する経費を充てております。
 12ページでございます。研修事業費でございます。主な業務内容は、就農希望者等に対する研修教育、農業分野の国際交流等でございます。これも前年度と変わりません。表を見ていただきますと、研修課程短期研修科を前年度設置しております。3カ月、6カ月、12カ月の3つのコースを持っておりまして、就農希望者等を対象に実施しているところでございます。一般研修につきましては、農業研修が3つと国際交流研修が1つでございます。
 一番下の、施設整備費でございます。主な業務内容につきましては、農業機械の整備でございます。21年度は耕うん機や高圧洗浄器等を導入するということでございます。

●岸田経営支援課長
 13ページをお願いいたします。新規事業、農と企業が協働で築く「とっとり共生の里」づくり支援事業でございます。農村と企業との双方にメリットがある持続的な社会経済活動を行うための協定を締結いたしまして、棚田の保全ですとか農産物の直売、商品開発等の活動を行うようにしております。いわば、共生の森の農業版事業でございます。21年度については、3協定を目標に実施してまいりたいと思います。
 14ページをお願いします。多様な集落営農支援事業でございます。新規部分と継続部分がございます。、当面は法人化を目指さない集落営農について多様な集落営農の組織化なり機械施設の整備、それから新規要素でございます経営の多角化ということで、稲、麦、大豆のほかの高収益な作物の新規導入等に向けた取組を新しく設置しております。
 15ページをお願いします。農業担い手自立支援事業でございます。水田経営所得安定対策に未加入の農家に対しまして、加入要件を満たすまでの3年間、大豆の作付面積ですとか受託面積等に対して国庫補助額の5割を助成するものでございます。減額になっておりますのは、大豆、麦の作付拡大分に対する助成が国の交付金の対象となったために廃止しております。
 その下、農業担い手育成支援事業でございます。認定農業者の育成・確保や集落営農の組織化を推進するために、県の担い手育成協議会の活動に助成するほか、県の事務費を計上しております。
 16ページをお願いします。新規就農者総合支援事業でございます。新規就農者の確保のために就農相談員の設置ですとか、就農・くらしアドバイザーの設置、就農支援資金の償還免除、就農に必要な生産基盤、機械、施設等の整備に助成する総合的な支援対策でございます。予算の増加になっておりますのは、条件整備事業の増によるものでございます。
 それから、債務負担として償還免除の補助で、21年貸付け分の22年度から34年までの債務負担をお願いするものであります。
 17ページをお願いします。アグリビジネス企業参入総合支援事業でございます。企業が農業への参入に当たりまして、相談窓口の一元化ですとか各種情報提供、農地確保に対する支援、機械・施設等の整備助成を行うものでございます。特に21年度は、食品業者へのアンケートなり戸別訪問を行いまして、県内農産物を活用する企業の掘り起こしに力を入れてまいりたいと思っております。
 18ページをお願いします。強い農業づくり交付金でございます。これは農林水産省が行います強い農業づくり交付金に係る事務費でございます。昨年どおりでございます。
 19ページをお願いします。農業委員会費でございます。市町村農業委員会なり県農業会議の運営なり業務に要する経費ということです。減額になっておりますのは、農業委員会関係の国予算が減になりまして、それに伴う減でございます。
 20ページをお願いします。農地を守る直接支払事業でございます。平成17年度から中山間の直接支払いを継続しております。21年度が第2期の最終年となっております。金額は、昨年同様の経費をお願いするものであります。
 なお、国は次期対策を考えるに当たりまして、夏までに事業の最終評価を行い、その後に22年度以降の次期対策の検討に入るということで聞いております。
 21ページをお願いします。小規模零細地域農業レベルアップ総合支援事業でございます。小規模零細地域におきまして、平成18年度までに策定されました農業振興計画に基づいて基盤整備の地元負担額の軽減なり農家の負担金軽減等により支援していくものでございます。減額となっておりますのは、事業実施数の減によるものでございます。
 22ページをお願いします。経営構造対策事業でございます。本年と同様、経営構造対策の推進を実施する農業会議の活動経費を助成するものであります。また、過去に国庫事業で整備した施設の補助金返還見込み額を計上するものでございます。
 その下、鳥取県農業改良資金助成事業特別会計繰出金でございます。農業改良資金並びに就農支援資金の特別会計への繰出金の支出を計上しているものでございます。増額となっておりますのは、就農支援資金の貸付け希望の増に伴うものでございます。
 23ページをお願いします。農業近代化資金等利子補給事業でございます。農家が農協等の金融機関、それから日本政策金融公庫から近代化資金等の資金を低利で受けられるように各融資機関への利子補給並びに農業者への利子助成を行うものでございます。減額となっておりますのは、融資残額が減になりまして、それに伴って予算額を減少させたものでございます。
 それから、債務負担行為としまして、21年度貸付け分の22年度から46年度の利子補給の債務負担もあわせてお願いするものでございます。
 24ページをお願いします。県農業信用基金協会出捐金でございます。農業者が制度資金の融資を受けるに当たりまして、債務保証を行っております県農業信用基金協会の特別準備金に対して出捐を行うものであります。この5万円は、この事務費でございます。実際の出捐金は、準備金の積立額が年度末に確定しますもので、2月補正で対応することとしております。
 25ページをお願いいたします。新規事業、耕作放棄地再生推進事業でございます。21年度に国が新規事業で「耕作放棄地再生利用緊急対策交付金」を設けます。この交付金の中で、事業費のかさみます農地復旧費について国の交付金の2分の1を助成するものでございます。11地区16ヘクタール弱で取組を予定しているところでございます。
 26ページをお願いします。これも新規事業でございます。農地確保・利用支援事業でございます。農地確保・利用支援といたしまして、県の担い手総合支援協議会に基金造成しまして、特定農業法人等が行います耕作放棄地の引受け、合理化法人等が中間保有しております農地の保全管理経費、JA並びに担い手協議会等が行います面的集積の取組に対しまして経費の4分の1を助成するものでございます。
 あわせて、推進体制の支援としまして、面的集積組織が行う業務運営に対する支援なり、コーディネーターの設置への支援、それから、県の事務費を計上しております。
 27ページをお願いします。農地保有合理化促進事業でございます。県、市町村公社等の合理化法人が農家から農地を買入れ、または借入れて、基幹的な農業者に売り渡したり貸し付けたりするための経費助成でございます。若干、国予算額の減によりまして減額しております。
 その下、自作農財産管理費でございます。国有農地の適正な管理と処分に要する経費で、前年とほぼ同様の額をお願いしております。
 28ページをお願いします。農地利用調整事務費でございます。国から委託を受けまして、農地法の適正な運用指導並びに農地関係の各種調査を行うものでございます。これも昨年とほぼ同様の経費をお願いしているものでございます。
 その下、農地法等許認可事務でございます。農地法の許認可なり農振法の市町村整備計画の変更に係る事務費でございます。
 29ページをお願いします。新規事業でございます。中山間地域活性化支援フォローアップ事業でございます。中山間直接支払いの協定集落等に出向きまして、集落営農や耕作放棄地なり、地域の課題や問題点を収集しましてそれを新規施策に反映したり、農村の活性化のための指導助言を行うアドバイザーをしたり、県農業会議に委託して設置をするものでございます。これについては、商工労働部のふるさと雇用再生特別交付金事業で計上をしております。
 268ページをお願いいたします。21年度鳥取県農業改良資金助成事業特別会計でございます。具体的には269ページをお願いいたします。
 業務費ということで、農業改良資金なり就農支援資金の貸付けに伴う資金管理や審査等の委託並びに各金融機関の融資事務に対して補助する経費でございます。
 270ページをお願いいたします。農業改良資金等貸付事業でございます。農業者に農業改良資金なり就農支援資金を貸し付けるものでございます。貸付枠としましては、そこに書いておりますように農業改良資金に4,000万円、就農施設等資金に8,000万円をお願いするものでございます。

●今井生産振興課長
 30ページをお願いいたします。とっとり花回廊施設管理費でございます。これは、とっとり花回廊の施設の修繕、調査等を行う事業でございます。前年比で減額となっておりますのは、修繕を平成20年度2月補正の臨時交付金充当事業で実施するよう計画しております。
 下側のとっとり花回廊管理運営委託費でございます。とっとり花回廊の指定管理者である観光事業団へ管理を委託する経費でございます。平成21年度は、花回廊が開園の10周年に当たります。4月18日は開園セレモニーを計画しております。そのほか10周年記念関係事業を行う計画で500万円の増額ということにしております。
 31ページ、鳥取二十世紀梨記念館管理運営委託費でございます。これまでは直営で管理しておりましたが、指定管理者である観光事業団へ委託する経費でございます。
 下側の、管理運営事業は、指定管理者制度に伴い事業廃止いたしました。
 32ページ、生産振興推進事業でございます。これは農作物全般の生産振興及び主要農作物の種子の生産安定、米、麦、大豆でございます。それから、果樹の生育調査等を行うための経費でございます。
 33ページ、鳥獣被害総合対策事業でございます。これは鳥獣によります被害を減少させるための防護さくの設置や捕獲の対策を支援するとともに、技術の普及や人材育成を行うための事業でございます。
 34ページ、新規作物導入モデル事業でございます。これは11月定例会で債務負担行為を承認していただいたものでございます。20年度から22年度まで継続いたしまして、モデル集落の新規作物の試作、販売に取り組んでいただくものでございます。
 35ページは、こだわりの米づくり支援事業でございます。後ほど報告事項の中で紹介いたしますが、鳥取県米ビジョンに基づきまして、高温に強い新品種や、こだわりの米づくりということの支援を行う事業でございます。
 36ページ、数量調整円滑化推進事業でございます。これは生産調整の実務に係る県の事務経費であったり、それから水田協議会の助成金でございます。
 37ページ、強い農業づくり交付金でございます。これは今年度大規模な集出荷施設として計画されている施設の導入を支援するものです。大きいところではナシ選果施設の導入ということを計画しておられまして、それに助成するものです。
 38ページ、食のみやこ農産品育成支援事業でございます。これは新たな地域ブランド農産品を創出するための新品種の栽培技術の確立とか市場性の把握を早期に図ることを助成する事業でございます。下の、地域ブランド農産品創出支援事業の組みかえ新規でございます。
 39ページ、食のみやこ鳥取梨流通対策事業でございます。これも組みかえ新規でございまして、二十世紀梨再生促進事業からの組みかえです。ナシの価格安定を図るための災害や価格低下時に調整保管を行ったり、関東向け運賃の助成、それから輸出のための保管経費に助成するものです。
 40ページ、次世代鳥取梨産地育成事業でございます。なつひめ、新甘泉などの鳥取県オリジナル品種の生産基盤整備、それからブランド化につきまして支援するものです。21年度新規といたしましては、事業内容の一番下に育成促進対策としまして、新品種の早期導入を図るための育成経費の一部を助成するような計画をしております。
 41ページ、ブランド「ザ・二十世紀梨」事業でございます。これは20年度に引き続きましてゴールド二十世紀、おさゴールドの生産安定、省力化、高品質化のための施設等に対しまして支援するものです。
 それから下側の、二十世紀梨再生促進事業です。事業内容は、明日につなぐ果樹園育成事業のみ実施します。これは中間保有果樹園の育成経費を助成するもので、平成17年度の採択分の助成の最終年でございます。内外流通促進対策は、先ほどの39ページの事業に組みかえするものです。
 42ページ、果樹等経営安定資金利子助成事業でございます。これは気象災害とか市場価格の低落、原油価格高騰に対しましてJA、信連が貸し出す経営安定資金の利子を助成するものです。3年間の償還期間を見越しておりまして、債務負担行為もあわせてお願いするものです。
 43ページ、肥料価格高騰緊急プロジェクト推進事業でございます。これは肥料高騰対策といたしまして、施肥量の低減、新たな肥料の使用、施肥方法の現地実証というものを行いまして、平成22年度の施肥設計に反映させるという計画でございます。今年度は現地実証圃67カ所を計画しております。
 44ページ、野菜価格安定対策事業でございます。これは野菜価格が著しく低下した場合に生産者の経営に及ぼす影響を緩和するため、価格補給金を交付するための事業でございます。
 45ページ、花き生産強化推進事業でございます。これは下の事業、花き振興アクションプログラム実践事業の組みかえ新規ということでございます。花卉生産者グループの取組を支援、そのほか花の生産拡大、消費拡大を推進するものです。
 46ページ、有機・特別栽培農産物等総合支援事業でございます。これは有機・特別栽培農産物の生産の安定化と定着ということを図る目的で、技術の開発・普及、消費者へのPR、販路の開拓というようなことを実施したり、支援する事業でございます。
 47ページ、埋設農薬安全処理対策事業でございます。鳥取県では45カ所の埋設農薬がございました。現在27カ所は処理が進んでおりまして、残りは18カ所となっております。これらの埋設箇所の現状分析調査、水質調査に係る経費でございます。
 下の、植物防疫総合対策事業でございます。これは病害虫の発生予察のための必要経費ということでございます。
 48ページ、農薬適正使用推進事業でございます。これは農薬の適正使用を推進することによりまして安全な農産物の生産を支援するということです。ポジティブリスト対策事業は、農薬適正使用のための周知・指導ということで講習会を開催しております。それから、東郷池のシジミの安定出荷のための実態調査、マイナー農薬の登録促進の事業等を実施しております。

◎興治委員長
 ここで、一たん区切りたいと思います。
 ただいままでの説明について質疑ございませんか。

○錦織委員
 何点かあります。
 まず9ページの、ようこそ「食のみやこ鳥取県」販売拠点整備委託事業です。これは販売拠点施設をつくるという前提で委託をされるわけですが、もう少し具体的に説明していただきたいと思うのです。これは県がつくることになるのですか。

●西山農政課長
 この直売所の設置につきましては、本年2月にJAグループから要請がありました。鳥取自動車道の開通をにらんで県下のJAグループが協力して直売施設を設置したいので協力してほしい、というふうなことでありました。まだ全く具体的な、青写真というものはできていないというふうに理解しております。それを具体的にしていくために農協中央会で検討する、いえば人を設置して、これから何年間をかかけて検討を進めていきたいということでございます。ですから、場所なり形態なりは、これからいろいろな団体等も入っていただいて組織を設けて、検討を進めたいというふうに聞いております。

○錦織委員
 まだまだこれから検討に入るということなのですけれども、例えば直売所というと、大きなイメージでいうと、日吉津にあるアスパルは県などが全くかかわっていなく、自前で頑張ってやっておられて成功している例なのですが、イメージとしてはそういう格好の、あのくらいの規模のものなのか。または数カ所つくるとか、いろいろあると思うのですけれども、そこら辺もまだわかりませんか。

●西山農政課長
 まだこれから検討をしていくということで、固まっていないように伺っております。

○錦織委員
 これも1,700万円と大きな金額がついているので、ちょっとどうかな、というふうに。これでは、検討をするにしては随分高額だなというふうに、感想として思いました。
 次、14ページです。多様な集落営農支援事業です。組織化していないということが実態だと思うのです。前年度はこの事業で4,000万円の実績だったのです。21年度の組織化の取組地区数は10地区というふうになっていますが、この見込みは。ちょっと聞いてみたいです。
 それとあわせて、16ページの新規就農者総合支援事業です。その中の就農・くらしアドバイザー設置事業は、新規就農者の経営開始後に里親的に支援してアドバイスするアドバイザーを設置するということになっていますが、実際に今はそういった方が来られるとどういった方が支援しておられるのか。アドバイザーというのは、どういった方がされるのかということを。
 一番下の、就農条件整備事業のところに、括弧して19人分というふうに書いてあるのですが、これは既に決まっているのかどうかということを聞きたいと思います。
 その上の、就農支援資金償還免除事業です。一定の期間就農すれば返さなくてもよいというような検討はされていないのかどうか。
 ちょっと今ここまでお聞きしたいと思います。

●岸田経営支援課長
 何点かございました。
 まず、14ページ、多様な集落営農支援事業でございます。これは今年度は16組織ということです。初年度ということもありまして、やはり集落営農、この事業に取り組もうという集落内の意思決定をするにはなかなか1年間では難しいのかと。ほとんどの集落が1月に役員交代しまして、大体その後に事業実施の検討に入って、年末までにある程度のストーリーが固まれば次の年にこの事業に取り組むということもございます。それから、既存のトラクター、コンバイン等の始末がなかなか、すぐすぐにはできないということで、今年度はちゅうちょされた集落が多くあります。21年度については35組織、それから多角化支援は10組織という予算規模にしております。今大体、現状で5~6割は希望が出ておりますので、2年目にしてちょっとだんだんこの事業が浸透しつつあるのかなということで考えております。当然各農林局、それから普及員も一緒になって市町村、農協と一緒になってこの事業の推進をより強力にしていきたいと思っております。
 16ページでございます。就農・くらしアドバイザーでございます。どういう方がなられるかということでございますが、地域の農業や農村生活もよく知っておられる指導農業士の方を中心に、希望されるというか、なってもいいよと言っていただける方をアドバイザーとして就任していただいております。
 就農条件整備事業に19人分を入れております。これは可能性も含めて実施規模、要望をとりまして、19という数字を計上させていただいております。
 償還免除事業でございます。現在は、償還免除になるのは5割です。これを委員から全額免除の考えはないのか、ということでございます。5割にまで減額してきた経過といいますのが、やはり新規就農者の自己負担もいただくことによって、就農のための研修により身が入って、本人にとって確実な研修実施ができるのではないか、というような意味合いを持って5割まで削減されているものでございます。
 ただ、昨今の不況の中で、農林水産業への就業へ大変目が向けられているという背景もございますので、ここら辺はもう一遍検討の余地はあるのかな、と思いますが、まだ部内でそこら辺は検討しておりません。

○錦織委員
 ちょっと不足のところがあります。いいでしょうか。
 16ページの新規就農のところです。里親的なアドバイザーを今度設置するのですが、今までの就農者にはどういった人がされていたのか。
 それから、288万円というのは何人分を想定しておられるのでしょうか、
 今の全額免除にという、私ができないかということについてはぜひ今後検討していただきたいというふうに思います。その2点を。

●岸田経営支援課長
 まず、これまではどういう方がということでございます。これは特に、都会からIJターンで鳥取県に新規に入ってこられる場合、やはり就農される方が増えてきております。そういう方は、全然地理的なことも、人のつながりも全くないので、そういう方々の暮らしの面や農業場面で親身になって世話をしていただける方ということでございます。ですから、これまでは余り、後継者だとか、新規学卒者ということで、地元の人が就農の中心だったのですが、だんだん都会からIJターンで来ていらっしゃる就農者がふえたことによって、この事業を創設したということでございます。

◎興治委員長
 何人分かというのは。

●岸田経営支援課長
 21年度は8名を予定をしております。今5~6名は確実かなという見込みであります。

○小谷委員
 9ページ。姫鳥線が開通するのでやるというのはよくわかるけれども、この事業についてどういうふうな想定のもとで、どの組合とか。もうちょっと具体的に教えてください。
 一問一問でやらせてもらいます。

●西山農政課長
 先ほどお答えしたとおり、検討組織を新年度に立ち上げるというふうに伺っております。現在伺っている範囲では、JAグループが協力していくという、母体としては合意ができておるというふうに伺っております。それに関係する農林水産業団体なり、商工農なり観光なりというところもあるのかもしれませんが、そういう方々の入った検討組織を立ち上げて、そこの中で具体的に詰めていきたいということです。
 ここでは、その検討に必要な3人分を雇用創出の予算であげている。ただ、JAグループでは、そういうふうな構想を進めて、検討していこうというところまでは合意ができておるというふうに伺っております。

○小谷委員
 農業団体といえば、中央会なのか、あるいは全農なのか。その辺のところも教えていただかないとちょっと。だから、どの団体がやるか。3農協でJAグループのなかでリーダーシップをとってやられるところはどこか、という思いがないといけないのではないですか。

●西山農政課長
 中心になってまとめていらっしゃるのは県の農協中央会です。
 私が農協JAグループと言いましたのは、いなば農協、中央農協、西部農協も入ったところで、そういうふうな構想を検討しようということを合意されているというふうに伺っております。ですから、西部農協も中に入っていらっしゃるというふうに認識しております。

○小谷委員
 私も農協の立場で物を言わせていただきますが、そういう状況の中で、農協として姫鳥が開通するからということ以外に、この企画とか拠点とか販売とか、自分で、みずからがやらざるを得ないではないですか。
 私も農協の立場で言わせていただくと、ここに補助をつぎ込んでいい……(発言する者あり)
 どうやるのが……。(発言する者あり)
 言わないといけないことは言わないといけないのですから。
 そういう状況の中で、この支援事業は、ちょっとおかしいのではないか。

●西山農政課長
 この事業は、厚労省のふるさと雇用、新たな雇用につなげていこうということをねらいとした事業です。通常ですと、なかなか実施ができないようなものを雇用に将来つなげていくという観点から、事業実施するチャンスが与えられたと思っております。これも、現段階で必ず実施する、箱物ができるというふうなことではないと思います。こういう施設ができましたら雇用の新たな創出につながっていきます。それから、県外からいらっしゃるようなお客様に鳥取県の「食のみやこ」のPRができて、魅力がアップをするというふうな面で、鳥取県の農林水産業全体のメリットもあるということで検討していく、ということで計上させていただいたということでございます。

○小谷委員
 14ページ……(「ちょっと待って。私、関連が。関連をお願い」と呼ぶ者あり)

○山根委員
 部長がこの辺をはっきりされないといけません。担当課長でも。
 実際問題、今最終的に厚生労働省から雇用に対する助成が出るから……、3人の雇用ということで、幾ら西山課長が言い逃れしようと思っても無理があるのですよ。こういうものの要望があったから予算要求された。けれども、ただ内容をもうちょっと精査して。企画業務を農業団体に委託する。けれども、実際問題では、本当に何をしなければならないから委託するのではなく、入口が雇用だと言うからこのようなものを計画したということでしょ。
 だから、もうちょっと切り口を変えた論をきちんと農林部長がお示しになった中でおやりにならないと。こんなことで予算を通せと言われても、本当にこういうものは通るわけないわけです。
 今、説明をずっと聞いておりましたが、もう少し説明をしっかりしてもらわないと。幾ら5時までかかっても8時までかかっても済まないのです。ということは、説明がよくない。例えばの話をしますが、例えば、何ページですか、国に2,400万円ほど助成金を返しましょうと。返しますと言っただけですね。どこの何が古くなって売却しますとか、まだまだ残存期間がありますとか、これをどこどこのものを返しますとか、というような具体的なことを言わないのですね。あるいは事業名にしても……、説明になっていないのですよ。だから、財源はどんな形でやるのだとか、どんなミッションでやるのだとかというようなことを、きちんとお示しにならないと。本当に、これは何時間かかっても済みませんよ。その辺をきっちり、もっとやってください。

●鹿田農林水産部長
 これからの説明は、そういう形でやらせていただきます。
 先ほどの、ようこそ「食のみやこ鳥取県」販売拠点整備事業でございます。先ほど山根委員が言われましたように、厚生労働省の「ふるさと雇用再生特別交付金」を使うわけでございますが、この事業の趣旨自体は、もともと県がやらなければいけないことを民間に委託してもいいというような部分でやるものでございます。そうしますとやはり、県としてどういうスタンスでいくのかということがすごく重要でございます。あそこのところに、やはり姫鳥線の中に核となるような販売拠点というような、「食のみやこ」をアピールするような施設自体を検討する必要があるということは、私どもも思っておりました。たまたま農業団体もファーマーズマーケットという構想がありまして、姫鳥線のあたりに、というようなことがありましたので、そこは両方が協力して、ということです。先ほどの、要は検討メンバーでございますが、先ほど西山課長が言った中に県も入って一緒に検討するような形を今考えております。そういう中で、いいような絵が描ければ、というふうに思っているものですので、そこはせっかく雇用創出で3人も一応雇えるわけですので、それなりの専門家というか、ある程度それにたけた人を、ちょっとめどが立っているようなので、そこら辺の人を活用しながら、県も一緒になって両方協力し、そこら辺で絵を描くのかなというふうに思っています。ついては、いろいろな事業が絡んでくると思います。道の駅のお話もやはり出てくるでしょうし、いろいろな事業の利用も出てくると思います。あとは財源的な検討もこれから必要になってくると思いますので、そこら辺も含めて総合的に検討する場になるのかな、というふうに思っているところでございます。

○山根委員
 そうでしょう。だから県政として、せっかく道の駅といいましょうか、例えば念願の姫鳥線が通ってくるのですので、県内の生鮮食物を売るところがあればいいなと思っているのでしょう。そういうものを立ち上げなければならないという思いのときに、ただ雇用創出ということで人の配置ができますよ。ただし請負とかではできない、委託ということでないと使えない制度ですので、委託ということで。ただ委託先が農業団体だというぐあいに目指したということでしょう。だから、そのあたりはきちんと説明すればいいのですが、おっしゃるように農業団体、農業団体って言えば、たくさんあるのだか、だれが何をするか。まず、ないでしょう。これから白紙で立ち上げたい、県の金ででもしたいけれども、そうしなくても国からいい財源が来たので、この財源を使って検討したいのですよ、というように、きちんとしたスタンスで。財源からおっしゃれば理解できるのですが。そのあたりが、無理やりに、農業団体、農業団体と言うから、話が変な方向になってしまうということだと思います。
 それと、……。(発言する者あり)

○小谷委員
 だから、今のに関して部長答弁に対して。部長が言われることはわかるし、やらないといけないと思う。けれども、実際に目指すものは箱物でしょう。現実的に、本当にやろうと思ったら。統計をとってデータもとりながら、もし仮に、いいぐあいの話になっても……。例えばの話、簡単に言うと、何かないと売れない。最終目的は、箱物をどこにやるかというだけです。そういうことになったときに、いなばがやるのか中央がやるのか、あるいは西部か、やるにしても。条件的には、姫鳥線ならばいなばが主体的な物の考え方をせざるを得ない。想定ですが。実際的に、そうなったときに、あれだけの赤字抱えているのに、箱物に投資するの。例えばの話、だれがこういうふうなことを考えて。(発言する者あり)
 現実味がないのではないか。

○山根委員
 ちょっと、今のことで、小谷委員と論がしたいのです。

◎興治委員長
 今の論について。
 それなら後で、質問は答えてもらいます。

○山根委員
 小谷委員。これは、私たちはどうやれば本県の活性化につながるかということを県政上で考えようということだと思うのです。だから、これは箱物であるのか、広場であるのか知りませんが、何がいいかということを、今から箱物ありき、湖山にありきみたいな話ではなく、広い意味で考えてもらうというような予算だというぐあいに理解をすればいいではないかと思うわけで。今から、もうこれありきではなく……。

○小谷委員
 山根委員に申し上げます。この説明のところに、販売拠点施設と。私は施設となれば、箱物と想定したところです。(「道路も施設」と呼ぶ者あり)
 いえいえ。なら、道路の上で物を売るのですか。(発言する者あり)

◎興治委員長
 施設構想を含めて、農林水産部長。

●鹿田農林水産部長
 小谷委員が言われますような、まだそこまでの絵も全然かけていないような状況なので、山根委員の言われますように、これからそこら辺も含めて。どちらかというと、箱物をつくるということははっきり言って3年もかかるわけではないので、そうなると実際はどういう形で運営するのだとか、どういう形で、やはりどういう……、
 あと、賀露の施設もありますので、そこら辺との調整も必要になってきます。やはりそこら辺の総合的な話だと思うのです。そういう意味から、3人という人数を有効に活用するような検討の場が出てくるのかなというふうに思っていますので……(「わかった」と呼ぶ者あり)
 よろしくお願いいたします。

○山根委員
 小谷委員に申し上げたい。とにかく白紙で検討しよう。そのときに、そういうぐあいに県政でやろうということになれば、逆にあなたは農協の理事だというお話ですので、西部も東部も、農協の方々もそんな機運になっているのだから積極的に、産物がどう活用できるか。県もやり出したから、農業団体も積極的に推進しようという、今がチャンスだというぐあいな論で。農協関係者としてぜひやってほしいと、お願いしておきます。

○小谷委員
 お願いだけですか。(「お願いです」と呼ぶ者あり)
 質問なら答えますけれども。(「答弁は要りません」と呼ぶ者あり)

◎興治委員長
 御意見があれば。

○小谷委員
 でも、ちょっともう一遍。そうであれば、説明のところに「販売拠点施設を立ち上げるための調査」というようなことまで書かないようにしてもらいたい。私の感覚では、立ち上げるための調査という文言を考えれば、施設に該当してくるのではないかという理解もできます。

○斉木委員
 今の関連です。
 姫鳥線、無料の高速道路ができるわけで、県外から人が来る、あるいは逆に県内からも外に出る。非常に姫鳥線に夢は多いのですが、反面ストローになって人が出てしまうことの方を私は非常に心配します。そうすると、今この研究をされるのも、やはり農家のためになる、販売員とかそういう雇用のためでなく、生産者に還元できる施設づくりとして物販関係をぜひやっていただきたい。たくさんの人が来られるので、それを相手にするのもいいですが、やはり流通業者や販売店だけがもうかったということではなく、農家にも入るということを、基本にぜひ検討していただきたい。
 これは要望しておきます。(発言する者あり)

●鹿田農林水産部長
 今、斉木委員さんが言われましたような気持ちで私たちも取り組みたいと思います。やはり、そうでなければこれを検討する意味がないと思っています。

○小谷委員
 14ページ。一番最後の方に水田を除く過半数を集積、経営面積、機械の共同利用面積及び作業受託面積と書いてありますが、例えばの話で、防除組合等の中で、水田関係ではなくてもナシ農家にも対応できるような事業でしょうか。わかりやすく言うと、SSの更新等も含めた事業なのでしょうか。

●岸田経営支援課長
 この母体は水田農業です。果樹の方は、生産振興課が設けております事業を活用いただきたいと思います。水田果樹であれば……。

○小谷委員
 わかった。
 それならば、生産振興課に。今の質問に対して対応できるような事業は、何ページのどれですか。あるのかないのかもお願いします。

●今井生産振興課長
 生産振興課の予算で、防除機が対応できる事業としましては、40ページの次世代鳥取梨産地育成事業です。事業内容の生産基盤整備対策といたしまして、なつひめ、新甘泉等新規に植えられる人を対象に、防除機械も基盤整備の中に加えておりますので、活用をお願いしたいと思います。

○小谷委員
 それは新規ですね。これまでつくっている人が更新したいという場合には。私も一言今さっき言ったと思うけれども。それなら、新規だけはありますけれども、更新はないということですね。

●今井生産振興課長
 補助事業の仕組みとしまして、基本的に更新というのは自己資金なり融資制度によってやっていただくということです。それから、更新ではなく機能のアップ等がありますと……(「対象になるのか」と呼ぶ者あり)対象になるということにしております。

○小谷委員
 要は、申請書をそれなりに、いいぐあいに事業計画をつくれば対応できるという話ですか。

●今井生産振興課長
 例えば、今まで4WDだったけれども、小回りがきくように4WSにされたとかというような、やはり機械の機能アップが必要かというふうに思っております。

○小谷委員
 本会議場では質問できないことになっているので、具体的に聞かなくてはいけないので。
 相対的な話をします。新規事業は非常に厳しい中で、県もよく考えていただいて、すべてとは言いませんが、かなり考慮していただいている状況だと、私は思いますよ。でも、今現在やっている人が大変な状況におられるところもある。そういう人にも手助けが必要ではないかと私は思います。部長はどう思われますか。

●鹿田農林水産部長
 やはり基本的には、農家の中で経営を安定させるために工夫があるわけですので、今まで使っていた機械が寿命になりましたら、はい更新です、次頼みます、という話は、やはり基本的には応じられないと思います。ただ、その中ででも、一部でも、こういう創意工夫が出てきたり、新しい品種の育成にこれから向かうとか、そういう分が出てくれば、今までの作業と体系的にちょっと変わってくる分も出てきます。機械ももっと効率的なものが必要になってくると思いますので、そこら辺はある程度弾力的にやるような形で、今は取り組んでいるつもりでございます。

○小谷委員
 部長の答弁で大体わかりましたが、できる限りこれまでやっておられる、ずっと二十世紀の栽培に努力されている方々の、新規事業は新甘泉とかなつひめ等やられたらそれなりに十分な対策はできているとは思いますが、今現在やっておられる農家の方々には非常に手薄いというような状況が生じていると、私は思いますので、ぜひお願いします。
 次は、46ページ。、有機・特別栽培農産物の総合支援事業です。私も集落営農座談会等で農家を回ってみますと、要望はあるのですよ。堆肥の購入、あるいは堆肥を使って、あるいは家庭野菜とか、あるいはブロッコリー、ネギをつくろうというような方もあるのですが、そこの中で、堆肥の価格、あるいは耕畜連携がうまくいっていない。私の聞いたところでは、冬はかなり堆肥があり余って、大雨等で流れるような状況も生じているようなところもあるということです。そういうところで、ぜひその辺のところを普及所関係にも言いました。あるいは西部総合事務所長のところも行きました。全農の方とも話しました。そこのミスマッチをうまくできるような事業に、本当に対応できるような、畜産農家などの方々の意見を聞いて、事業に乗せていただくような、多少の手直しをしていただければなと思います。
 これの答弁は部長ですね。

●鹿田農林水産部長
 従来から、このマッチングの話はかなり県としても取り組んできたのですが、なかなか成果としてあらわれにくいというか、成果もどちらかというと上がっていないというのが現状だと思っています。実際は本当に、耕種農家のニーズと畜産農家とがどうやりたいかというところで千差万別です。完熟堆肥でいい人もいれば、未熟堆肥のまま頂いて熟成は自分がするという人もいたり。そうすると一律の製品がなかなかつくりにくいというのが現状です。そうなってくると地域でいかにいろいろな話合いの場を持てるか、ということが最終的な話かなというふうに思っています。その上で、またこういうふうにしたらという意見がありましたら。ちょっと検討はしてみたいと思いますけれども。ちょっと具体的にどうこうというところはないものですので、また相談させてください。

○小谷委員
 よく耕畜連携と口では言いますけれども、なかなかその辺の、堆肥の単価についても、農家はこれくらいで、畜産農家はもうちょっと高くなければいけないとか、そこでミスマッチが起きている。もしそういう状況を普及所関係でも、あるいは西部総合事務所関係でもできれば、なるべくならこの事業に乗せながら試験的にもミスマッチをなくすような対策をとっていただきたいと思う。
 あと、47ページの埋設された農薬の関係です。45カ所のうち27カ所済んで残り18カ所。これの問題点はこの間テレビでやっていた。私もある方から電話をいただいた。鳥取県は安全、安心なのか。そんなところで農作物をつくって、もしもそういう状況の中で漏れていたら大変な話ではないか、という話がありました。過去これまでずっと、27カ所の中でも漏れていなかったという、もちろんシートとかビニールで何重にも囲んであり漏れていなかったというような状況を。あと18カ所をやられるにしても、多分私が思うところによれば、全く何十年も前で、地図さえも残っていない。掘ってみてもなかったとか。それから周辺の環境がほとんど変わっているという状況のところがある。道ができたり、あるいはいろいろなものが建っていたりというようなことも。もうちょっと明らかにオープンにして。鳥取県は安全ですと。あのときには、鳥取県は国から予算もらっていてやるのにやっていなかった、というテレビ放送だったでしょう。ちょっと私も見ていませんので、詳しくは知りませんけれども。だから、もうちょっと透明性を発揮して、地名を言ったらそれは大変な話になりますので、箇所ぐらいでいいと思います。もっとこういうふうにやりましたと、やはり説明責任を求められるのではないかと思います。テレビ報道がどんなことだったのか、私も見ていないのでよくわかりませんけれども。部長……。

●鹿田農林水産部長
 そのテレビ放送を私もちょっと見ていないのですが、ただ担当に聞きますと、それほど鳥取県はしていないというような位置づけの説明ではなかったような気がしています。それで、本県の今の状況です。残っている18カ所については、建物の下だったり、道路の下だったりということで、場所はもう確定されています。今度、そこを改修する工事があったりとかということで、そこの上物が取り払われるようなことがあればそのときに掘って処理するという考えでいるのです。そういう状況です。漏れたりしたらどうかという話は、やはりそういう危険性もあるものですから、ずっと以前から水質調査などはきちっとしています。専門家の先生の意見で、農薬自体は土の中では安定しているという専門的な知識も得ています。専門家の言うとおりの状況で今推移しているところです。ですから、安全性については私どもは安心しているところなのです。

○小谷委員
 終わり。

◎興治委員長
 山根委員はいいのですか。残りは。(発言する者あり)

○前田(八)委員
 きょうは余り話さまいと思っておりましたが……。
 3ページ。私、今さらっと、説明の済んだところの市町村の負担金の取り方をざっと見ました。基盤整備とかそういうものは私はやはり集落営農、市町村から取るべきだ。だけれども、かつて1,000億円あった農業生産高が700億円まで下がってしまって、鳥取県の農政として今ここを打ち出すのだというようなところには、この市町村の6分の1というようなことはやめて、もっと積極的にリーダーシップを県がすべきだと思います。
 それと、例えば、個人が300、農業法人が700、公社が1,000万円。私はこれは逆だと思うのです。体力のある方にしっかりやって、ない方は少ない。こんなことはおかしいと思う。逆転の発想にならないといけないと思います。
 7ページ。環境保全型営農活動支援事業です。これは推進すべきだと思っております。先般私は、豊岡市にコウノトリの農業を勉強してきました。今100町歩の減農薬をしております。コウノトリを放しています。要は野性の昆虫とかカエルとかそういうものがいないとコウノトリは放鳥をできないのです。それで100ヘクタール、低農薬を拡大しています。コウノトリの郷の米ということで60キロが2万円ぐらいで売れるそうです。そういう、何か戦略がないと、ただ単なるまとまりのあるというようなことを言ってもらっていても説得性がないし、ストーリーもない。
 次に、それで聞きたいのですが、湖山池はポット肥料にしているでしょう。この事業に全然出てこない。なぜ湖山池周辺は減農薬しましょうと打ち出さないのですか。その方が説得性、戦略性があると思います。
 9ページの「食のみやこ」。これは農商工連携でしょう。この間商工で聞きましたが、どのような連携になっているのですか。私は、何か無理があるような気がする。おたくはおたく、私は私というような。これはもうちょっと連携すべきではないかと思います。
 13ページ、これも何か農商工連携臭いですが、それではないなと。これはだれの発想なのですか。これは国の発想、それともどこかイメージがあるのですか。企業がどこかの農村に入ってこういうことをやるというような具体論が聞きたい。
 一般的にきょうの説明、例えば14ページですが、10地区10組織に10、10、5組織……、何かレストランのメニューです。具体的なことがわからない。あそこをやるのだな、ここをやるのだなというイメージがわかない。そういうようなことを感じました。もうちょっと具体論にしてもらわないといけないと私は思う。

●西山農政課長
 まず、3ページのチャレンジプランにつきまして、市町村の負担を取らずにぐっと打ち出していくべきではないかということでございます。チャレンジプランは、おっしゃいますように、農政の中心の推進ツールにしております。平成16年から始まりまして5年が経過をするというところで、ことしの要求に当たりましても、市町村からいろいろと意見を伺って制度の見直しについて検討してまいっております。それで、市町村負担につきましても、委員と同じような考え方もございまして、市町村に投げかけておりますが、ほとんどの市町村は、やはり現状の県と市町村と共同で支援していくという形が望ましい、というふうな御意見が多く、負担が苦になって市町村が実施ができないというふうな意見はなかったということでございます。負担の割合、協力の割合ということは現状どおりというふうにしております。あわせまして、事業の上限等につきましても意見を伺っておりますが、現行の形で、というふうなことでございまして、変更しておりません。
 7ページの環境保全型の関係です。豊岡のお話を出されまして、非常に上手に販売しておられる。面積も拡大しておられるということであります。この農地・水の関係の国の対策と実際販売で特別栽培という生産振興課の県の認証のシステムがあります。実際に消費者の目に触れる場合は、県の特別栽培の認証の仕組みの方でやろうと思います。あるいは米の販売戦略ということであろうと思います。従来、個別で実施をされていて面的なまとまりがなかったのをこの事業で面的なまとまりを持って推進をしようという取組を進めておりまして、米につきましてもかなり面積的には拡大しております。あと、どういうふうに上手に売るかというところにつきましても、各地区でそれぞれ地域の取組を進めていらっしゃるというふうに思います。販売戦略については、まだこれからのところという部分もあるかもしれません。
 それから、湖山池周辺ということでございます。これにつきましても、従来から肥料を低減をするというふうな取組を進めておりますので、こういう事業にのっていくという素地はある程度はあるというふうに思います。たしか現在周辺の地域からの取組の要望はなかったのではないかなと思っておりますが、確認させていただきまして、働きかけも進めていきたいというふうに思います。
 9ページの上の方です。商品開発という部分で農商工連携を進めるべきではないかということであったと思います。商工でも基金のファンドができまして、新年度からソフト事業が実施ができるというふうな取り組みができております。チャレンジプランでも、農業者側の応援をするようにしておりますが、特に農林水産業団体で新商品開発や販路開拓を、特に力を入れたいということで、先ほどありましたようにふるさと雇用の基金を使いまして、希望のありますJAなり漁協なりというところに1人ずつ、こういう販路開拓を行うような専門家を配置して、次の発展に、雇用創出なり商品開発、販売促進というものに結びつけていこうということで、ことしは商工と協力して体制を固めて進めていきたいというふうに思っております。

●岸田経営支援課長
 13ページ、「とっとり共生の里」づくり支援事業でございます。前田委員からだれが発想したのかと、それからどういうところが先進だというようなお話だったかと思います。これの一番の発端は、韓国で「一社一村運動」という企業と農村側のマッチングによります共同活動が実施されております。これは日本でいう経団連ですね、経済団体、それから全中、全国農業中央会、それから政府、この3者がトップでやろうということで実施されて、若干前の数字、2年ほど前には1,700協定程度、サムスンとかヒュンダイとか、大手企業も参加して農村側と協定しながら、いろいろな取組をされているということが母体になっております。知事もその活動を見て、共生の森がこれだけどんどんできるということなので、それの農業版ができないだろうかということで、大変力を入れております事業であります。
 14ページ、多様な集落営農支援事業でございます。各組織数が出ていますが、具体的な集落がなかなかイメージがわかないということでございます。予算要求時点で各市町村から実施見込み、それから可能性も含めた調査をもとにこの組織数をつくっておりますが、実際の実施に当たってはこれから年度当初までに各市町村の方で具体的に集落の方と話をされて出てくるということで、そこら辺がわかった段階でまた状況を御報告したいと思っております。

○前田(八)委員
 ではもう一回、さらっとおさらいします。
 3ページ、ヒアリングした結果、今の制度でよかったとおっしゃるのですが、うちの会派としては、2月議会に当たって知事に申入れをいたしました。ここはやはり重点的にやるべき仕事だと思っているのです。だから、市町村が6分の1でしょう。非常に財源がなくて困っておるのです。それでこの事業にのれないというふうなことにならないように、市町村の役人の意見を聞いて、よかったからというようなことで農業をやってもらってはいけないのではないか。ここに力を入れて、鳥取県はこうやるのだというようなことをアピールしてもいいと。あえて取らないということを。そう思います。
 7ページ。湖山池を汚しているのは、下水、下水と言っているのですが、違うのです。農薬なのですよ。湖山池を汚しているのは農薬と肥料なのです。要は、代かき時の肥料分、窒素や燐がみんな湖山池に入るのです。そこをやはり農薬等をきちんとしないといけないと思います。だから、湖山池周辺についてあえて希望がなかったからしないではなく、リードしていかないといけません。減農薬も含めてよろしくお願いします。。
 9ページ。これもわかるのですが、何か商工は商工、農林は農林……、先般農業何とか事務所が来られた。農商工連携について農政事務所がやりますからということで。共管法だから経済産業省と農水省とが、それぞれが競うのはいいのですが、県民は1人です。もうちょっと歩調を合わせてやられたらいいと思います。省庁の得点稼ぎみたいなことをしたらいけないと思います。
 13、14ページはやはり。特に14ページ、教えてください。何ていうか、イメージがわかない。予算要求に当たって、公共事業ではみんな箇所がつけてあるのですよ。施工箇所一覧予定一覧表という。それは議会に出すルールになっているのです。私はやはり、農林水産部がこういう予算要求に当たっては予定箇所というようなことを出すべきだと思う。その方がイメージがわく。

●鹿田農林水産部長
 ちょっと、幾つかあったので漏れるかもしれませんが。
 チャレンジプランの事業です。チャレンジプランの事業は市町村にはかなり定着していると思います。それで、定着している中に、市町村議会もかなり注目しておりまして、農業としては新しい取組が出たときにはそれなりに市町村の中で吟味されておられます。その上で、県の総合事務所なりが出てきて、そこで審査を受けるという話になりまして、そういう新しい芽生えが出てきたような新規にチャレンジするような事業について、市町村としても応援しようという動きがやはり出てくるのです。そういう形で一緒にやっていこうというような今の財産というか、今までやってきた中の財産にはなっていると思います。この中でまたこれを6分の1を外すという形、今度は県だけでという話になりますと、地域振興上本当にそれでいいのかというような気持ちを私は持っています。それが一つです。これは毎回その都度意見は聞いてみていきたいとは思っています。
 湖山池の関係でございます。言われるとおり米づくりで特徴あるというようなことができれば、というふうに思っています。米ビジョンの関係でも、そういう特徴ある米づくりということで、奥日野コシヒカリなどが今特栽で100ヘクタールぐらいになりました。そういうふうなことを現場で進めていくことをやるべきことというわけで、声はかけてみたいと思っております。
 農商工連携です。これは本当にすき間でして、今までちょうどすき間で、両方ともがやっていなかったことです。今回の商工サイドのファンドがつくった事業の内容は、どちらかというとソフト事業が中心です。試験的に何かするとかというようなことが中心になるものですから、今度実際に商売という、経済のレベルまで持っていこうと思うと、やはりハードの部分がまた必要になってくるわけです。そういう施設整備の関係になってくると農林水産省の事業を使ったりとかということが出てきますので、やはりお互いに連携をとっていかなければいけないと思っています。ただ、その橋渡し役がずっと行政がそこを橋渡しを常にするという話にするとやはり滞ることがあるので、今回みたいな事業があったときに、そういうようなつなぎ、マッチングできるような方をそれぞれ設置できればということで予算をお願いしたものでございます。

○前田(八)委員
 農商工連携です。商工のときにも言いましたが、先般我々は愛媛県の農商工連携を見に行ったのです。アドバイザーと普及員ぐらいで、マッチングがぴしゃっとしてあったのです。商工のやるのは、何か振興機構に頼んでそこに農林を出して、商工会議所と……、もどかしくて私は非常に違和感があったのです。愛媛は成功しているではないですか。すぱっと合わせる方が。

●鹿田農林水産部長
 愛媛の事例も含めまして、ちょっと勉強してみたいと思います。

○山根委員
 大学校ですが、校長先生。職員費のすべてトータルでわかるようなものを、全体でどう掛けてどんなことという資料を後でいいですから出してください。
 学校ができて大分になるわけですから、追跡調査で、本当に卒業された方が地域の中心的な役割といいましょうか、きちんと農業をおやりになっているかどうか、という追跡調査も、後でいいですから。資料を要求しておきたいと思います。(「わかりました」と呼ぶ者あり)
 経営支援課、ちょっと気に入らない言葉があるのです。農業委員会の費用で、わずかなので余り論をするほどのことはないのですが、ただスタンスで。国が減ったから県も減らしたというような説明だったのです。そのあたりが、国が減ったけれども本県としてやらなければならないことなら、本県独自の予算でしなければならないわけです。十分これで、農業委員会の役割を果たせる予算になっていますよ、というようなスタンスならいいけれども。ただ、国が減ったから県も減らしましたでは、国の出張所長みたいなことになりますので。そのあたりはどうお考えですか、ということを聞いておきます。
 今、前田委員も言いましたように、箇所をもっときちんと。皆さんのお手元にあるわけですので。どこに何をどうやるということがきちんとあるのですので、もっと情報公開して、きちんとお示しにならないと、我々の地域でもどの村に何が要望しているかとか、あるいはそこはぜひやってもらいたいとか。我々の目でも要るとか要らないとかというものもあると思いますので。
 22ページ、どこに補助金が、何の分を返しますか、というようなことぐらいは説明されるのが当然だと思います。どこをどうやるのでしょうか。
 30、31ページ、花回廊と梨記念館の運営費です。これはもう既に債務負担行為で長年やっておるわけでしょう。だから、そういうものは債務負担行為をいつ議決しておりますが、今年度分はこれだけですよ、というようなことをきちんとお示しにならないといけないでしょう。ただ債務負担行為になっていっても、一般財源ということですが、全体像がわかるような説明の仕方をお願いしたいと思います。
 そこでもう一点。これに出てきておりませんが、きのう、きょうでロシア、韓国行きの船が来た、鳥取県は活性化する、と言っているのですが、我々も視野に入れていって、今度ロシアに対する議員連盟でもつくって、韓国だとかロシアに対するアプローチをしたりいろいろなことを勉強したいと思っているのです。ただ、これほど活性化すると言いながら、ここを調査しようとか、こんなことをしようということを、農林業ではお考えになっていないのですか。どこかにまだ、今後の説明に出てくるのですか。いかがですか。

●岸田経営支援課長
 農業委員会費でございます。ちょっと説明不足で申しわけございません。特に今回減りましたのは市町村、農業委員会の国10分の10の事業でございます。これについては、再度各農業委員会に現予算額で十分対応可能かどうか、意見交換をしまして、それでもしも必要があれば次の予算の中で考えてみたいと思います。十分意見交換をさせていただきたいと思います。
 22ページ、経営構造対策事業の補助金返還の2,400万円でございます。これについては、例年返還が年度中途に急遽発生するということをかんがみまして、この度の当初予算では過去4年間の補助金返還額の平均ということで、どの箇所ということではなく、4年間の平均2,400万円を計上させていただいております。今年度については、補助金返還は全くございませんでした。この後の補正予算の説明もさせていただくのですが、この返還額はゼロになっております。

●今井生産振興課長
 30ページのとっとり花回廊管理運営委託費でございます。指定期間は、18年から23年までの5年間ということで、17年度に債務負担行為の予算承認をいただいております。大変失礼いたしました。
 31ページは、6月議会で債務負担行為の承認をいただきました。その後指定管理者、それから委託料ということが決まってきました。今回21年度事業でお願いするものでして、また25年度までの5年間ということでお願いする予定です。よろしくお願いします。

●鹿田農林水産部長
 貨客船の関係に伴う輸出入関係でもいろいろな調査というようなことがございますが、今の時点では、調査事業としては盛り込んでおりません。ただ、今後は当然、そういう面での調査も必要になってくると思います。ちょっと今ある知識だけではどうも調査事業を組むことが難しいものですので、商工との話も聞きながら、どういう面でのアプローチの仕方があるのかをちょっと検討してみたいというふうに思います。

○山根委員
 これほど鳴り物入りで待望久しく待っていた。鳥取県がるんるんで待っていたと、きのう、きょうの新聞とも一斉に言っているわけであります。我々も先般ロシアのウラジオストクに行ってまいりました。非常に裕福な方々は食材にも期待しておられるわけなのであります。それなのになぜしていないのか、という理由は余り定かでないけれども、部長、本当の意味で、これほど言っているのに……、おかしいではないですか。姫鳥線が来るよといったら、そこに3人だか7人だかは、何があるかわからないけれども予算をつけましょう。あるいは今の22ページでも、国に対する金をどうせ返還しないといけないから。本当の話、こんなものを今から予定するのですか。それよりも喫緊の、目の前に見えた5月末から就航すると言っている。これまでも、県会も県民も長い間論議した船が来る。何を輸出したらいいのですかというようなことを一生懸命、これを調査されるというようなことこそが、私は大事なことだと思います。これからでも遅くありません、追加でもして、積極的におやりになりませんか。まだこの審議にかかるのはまだこれからでしょう。我々が議決するのはまだですよ。今からでも遅くありません。(発言する者あり)
 あれはあれ、これはこれみたいな話ではなく、やはり外国に出る農産物とか。1次産品は何があるのか勉強しようよ、というようなことはもう、本当の意味でお考えになった方がいいと思います。いかがですか。

●鹿田農林水産部長
 ロシアなどの国情をあわせて、どういう志向性があるのかというところは重要な話です。先進的に取り組まれている県もありますので、そこら辺もちょっと調査しながら、我が県としてどういうようなことをやるべきか、ということをちょっと整理したいというふうに思っています。(「しっかり」と呼ぶ者あり)はい。

○森岡副委員長
 今の関連でいいですか。
 山根委員がおっしゃるとおりなのですが、農業をやっておられる方がこれから打って出るということで、他国に対してそういうふうな物を輸出したら、と考えることとなったときに、今非常に、どの分野もそうなのですが、例えば中国であったら何と何、どの品目だったらよくて、どれだったら悪いのかというような資料を。要はどこに何を持っていったらいいのかという、そういう精査ができていないのですよね。例えば台湾だったらこういう物が輸出、輸入は完全にオーケーですよとか。だから、農業を一生懸命やっておられる方に、対岸諸国とのやりとりができるのだよと言われても、例えば相手の国の法律でこれはだめだったとか。要は絵にかいたもちを一生懸命議論していてもしようがないのです。やはり今やるべきことは、そういうものをきちんと、相手国では何を輸入できるのか、輸出できるのか、そういったことをきちんと担当課で押さえておくことが大事ではないかと、今考えています。農業だけではないのです。いろいろな分野のものがあるのです。
 お願いしておきます。

●鹿田農林水産部長
 今、森岡副委員長が言われましたようなことを含めて。やはり対外国ですのでそこら辺を、事前に調査すべきことがかなりあるのかなというふうに思っています。ちょっと時間をもらって、そこら辺を整理させた上で、必要な調査があれば取り組みたいというふうに思います。

○錦織委員
 2つありますがその前に、今の貨客船のことについては、商工では、農産品をだとかいろいろ、花とか野菜とかというふうなものをロシアに出すとか。何か随分ずれているな、というふうな感じがして。今の話を聞いて、ちょっとこれで大丈夫かな、と不安になりました。私は別に、積極的にそちらの方の推進派ではないのですが、今お金をじゃんじゃん使おうとしているときにこんなのかなと思って、ちょっと唖然としたという感じです。それはちょっと感想です。
 42ページと43ページです。果樹等経営安定資金利子助成事業ですが、対象品目に工芸作物(ソバに限る)というふうになっているのですが、ちょっとこれを教えてほしいのです。工芸作物というのは一体どういうものがあって、なぜソバに限るのかということと、この中には芝とかというのは入らないのか。というのが1点です。
 43ページの、新事業で肥料価格高騰緊急プロジェクト推進事業です。生産コスト縮減ということの事業なのですが、これをやられるときに有機肥料への転換ということもあわせて補助を組むということができないのか、ということを。ちょっとそういった検討ができないのかというふうに思います。どうでしょうか。

●今井生産振興課長
 42ページの工芸作物でございます。工芸作物というのは、例えばたばこであるとか、ということになります。主食用の作物、それから果樹、野菜、花卉以外のものが大体そういう範疇に入ると思います。それで、この場合のソバに限定ということにつきましては、日南町で先回ひょうの被害が相当出ました。そのときに追加させていただいたものです。現地から要望があればその都度、要望を聞きながら対応しているところです。
 芝につきましては、花卉として分類していると思うのですが、実際に対象にしているかどうかということはちょっと確認してみないと、今ここの場では答えられませんので、また答えさせていただきます。
 要望があれば柔軟に対応するというものがこの事業です。現地からの要望が先にきます。それから、農協がそういう貸出しをやるということが前提でございます。そういうことを考えながらやっていくという事業です。
 43ページは、今回この実証圃の中には、実は有機肥料の転換ということは考えておりません。というのは、そもそもが肥料、施肥設計の中に有機物、堆肥1トン等ということを書いておりまして、それを前提に安価な肥料であったり低コスト肥料を今回取り入れて、低成分肥料を取り入れまして施肥設計を変えようということの試験をやる事業でございます。この事業の中で直接有機栽培のための有機物をどれくらい使っていこうというようなことは展示圃の中では設けておりません。

○錦織委員
 今の施肥量の設計を変えるということなのですが、この事業と別に別個に組ませるということはできないものですか。

●今井生産振興課長
 今回では地域からの要望に基づきまして、施肥設計の変更ということを考えてきたのですが、地域からの要望があればそういうことも、可能性もあると思います。今回には組んでおりません。(「わかりました」と呼ぶ者あり)

○前田(八)委員
 農林水産省で4つのプロジェクトをつくっておられましたね。何々だったのですかね。(発言する者あり)
 そうしますと、今の生産振興課までに関係のあるものは何ですか。米粉と……(「地域作物です」と呼ぶ者あり)
 それはどこに予算書がありますか。(「34ページ」と呼ぶ者あり)
 それはあるね。米粉はどこでしょうか。(「食のみやこ」と呼ぶ者あり)
 有田次長、ちょっと答弁を。米粉はどうなっていますか。ちょっと説明してください。

●有田農林水産部次長兼市場開拓局長
 11月議会のときに補正で債務負担を組ませていただきまして、20、21、22の3年間という債務負担をお認めいただいております。それで、タカナリという米の種が調達しにくいものですから、日本晴という米を来年つくりまして、それを収穫する秋以降、鳥取市の給食に米粉のパンとして供給するようなことを今進めております。

○前田(八)委員
 債務負担行為もここに上がってこないといけないのじゃないですか、現年度分。(「もう済んだ、11月」と呼ぶ者あり)
 いやいや事業内容をこれをしますという。(「194ページの」と呼ぶ者あり)
 これからか。了解。飼料米もこれから。(「飼料米も畜産の方で」と呼ぶ者あり)

○森岡副委員長
 24ページの信用基金協会の出捐事業について、ちょっとお伺いしたいのです。この考え方としては、5万円という数字が出ているのですが、要は……(「事務費」と呼ぶ者あり)
 事務費。要は後で不良債権が出たときは当然負担はするという意味合いの……。根拠は何かなと思って。
 わかりました。いいです。

◎興治委員長
 出てきたら2月補正で対応する……(「休憩」と呼ぶ者あり)
 休憩にしましょうか。
 12時40分再開でどうでしょう。(「何が、1時までしよう」と呼ぶ者あり)
 では、45分。(「よし」と呼ぶ者あり)
 12時45分再開で休憩いたします。

                                午後0時00分 休憩
                                午後0時47分 再開

◎興治委員長
 再開いたします。
 午前中に引き続きまして説明を受けます。

●山根畜産課長
 49ページをお願いします。職員人件費でございます。畜産課、家保、試験場の職員の人件費でございます。
 次は、畜産関係等連絡調整指導事業ということで、事務費でございます。
 次の、畜産業振興事業事務受託事業でございます。これは下の表の中央団体への補助事業の指導事務の経費でございます。
 次に、50ページでございます。上は、家畜商・家畜人工授精師の免許関係に係る事務費でございます。
 下の、公共牧場自立支援事業でございます。平成24年から公共育成牧場を民営化に移行するということで、その体制を整えるために必要な土地、基盤とか、そういうものの施設整備に必要な支援を行うものでございます。来年度は4人の県職員の人件費、それから修繕等をお願いするものでございます。
 51ページをお願いいたします。家畜飼料支援資金利子補給事業でございます。飼料高騰を受けまして、平成19年よりお願いしているものでございます。家畜飼料の特別支援資金を融通した農協に対しまして、県から利子補給を行うものでございます。もう一つ、中身としましては、農業信用基金協会が保証債務の弁済に伴う損失を一部補てんするものでございます。
 次に、規模拡大酪農家生産調整緊急対策事業でございます。これも飼料高騰、それから牛乳の生産調整等を受けまして、規模拡大を行おうとした酪農家がL資金を借りております。その利息について補給、助成するものでございます。
 一番下は、畜産コンサル体制整備事業でございます。畜産経営診断とか経営技術指導体制を構築するために、鳥取県畜産推進機構に対して支援するものでございます。19年から21年までの予定でございます。
 52ページをお願いします。肉豚経営安定対策事業でございます。これは肉豚の取引価格が低落した場合にセーフティーネットといたしまして、基準価格との価格の差の一部を助成するものでございます。そこの2行目に書いておりますが、配合飼料価格の高騰とか云々、これは間違いでございますので消してください。
 中小家畜生産・出荷調査事業でございます。これは豚、鶏、ミツバチの会議、それから出荷動向調査等を調査する経費でございます。
 一番下、酪農経営安定緊急対策事業でございます。これは飼料価格の高騰、乳価の低迷、生産調整により近代化資金を借りている酪農家につきまして、末端金利を2カ年に限り助成するものでございます。
 53ページです。飼料米生産・利用実証モデル事業でございます。これはプロジェクトの1つでございます。21年度限りの単年でございますが、トウモロコシにかわる飼料原料としての飼料米を生産して家畜へ給与する仕組みづくりをモデルとして検証するものでございます。
 モデルは2つございます。一つは、郡家の田中さんという大規模耕種農家から飼料工場に行きまして、西日本ジェイエイ畜産という大規模採卵鶏農場で給与するというモデルです。それからもう一つが、南部町の福成という農事組合法人、それから同じく南部町の寺内農場という農園でございますが、そこで合わせて8ヘクタールを栽培いたしまして大山町の小川養鶏という中小規模の養鶏農家で給与するというモデルでやらせていただきたいと思っております。
 次に、公共育成牧場基盤整備事業でございます。平成20年から21年までという2カ年で行っているものでございます。牧場の民営化につきまして、草地更新とか牧場の機械導入、それから道水路の整備等を行うものでございます。
 次に、54ページお願いいたします。和牛再生促進事業でございます。和牛ビジョンを策定しているところでございますが、これに基づきまして本県の和牛再生のために生産基盤の強化、規模拡大、雌牛改良、新規参入等を促進するためのもろもろの整備について支援するものでございます。下の表はかなり本数がございます。(新)というところでございます。上から2つ目は、優良雌牛を増頭するために県が定額で助成する。それから、次の種雄牛造成は、県外から種雄牛をつくるために採卵用の繁殖雌牛を畜産試験場に導入する。それから、5つ目のところです。(新)の肥育牛増頭対策でございます。21年度は3戸の農家、青谷、河原、智頭の農家でございますが、ここが肥育牛を増頭するための牛舎を増築するときに助成するものでございます。それから、下の方の水田有効活用プロジェクトです。これもプロジェクトの一つで、放牧の関係でございます。伯耆町と米子市で、放牧のモデル実証をやらせていただきたいと思っております。それから次の、高品質和牛肉生産拡大対策でございます。県内の肥育素牛で能力の高いものを購入した肥育農家に対して助成しまして、県内産で生まれた子牛で肥育した牛を多くつくる。増頭してブランド化につなげるという目的のものでございます。下の鳥取和牛肉ブランド化推進です。PRとか、生産面での管理基準を作成するための協議、それから地域ブランドを推進する生産者団体、これは21年はいなば農協でございます。これの販促に対して助成していく、というものでございます。
 55ページをお願いします。県優良種雄牛造成事業です。畜産試験場で種雄牛を造成するためのもろもろの事業を行っていくものでございます。これは継続でございます。
 56ページをお願いいたします。肉用牛肥育経営安定対策でございます。肥育牛の枝肉価格が低落した場合に生産者に補てん金を出して所得を確保するために積立てをいたしますが、それの一部を助成するものでございます。19年から21年までということでございます。
 次に、肉用子牛価格安定事業でございます。今度は肉用の子牛の取引価格が低落した場合に補給金を交付して所得を確保するときのための生産者の積立金の一部を助成するものでございます。これも平成17年から21年までの事業でございます。
 57ページをお願いします。自給飼料増産支援でございます。これにつきましては、自給飼料を増産するための各種の事業を仕組んでおります。下の表を見てください。まず個人利用のバンカーサイロの整備です。来年度は13戸を予定しております。それから、共同利用機械整備でございます。これはちょっとわかりにくいのですが、訂正を1カ所。補助率等のところで「国3分の1、農協3分の2」となっておりますが、ここは県6分の1を上乗せしまして農協が2分の1になるようにしております。または「国2分の1、農協の2分の1」という2つの補助率がございます。ここでいろいろ機械を整備しますが、プロジェクトの中で伯耆町の溝口飼料稲生産組合、ここで飼料稲の機械を導入する計画でおりまして、ここで整備をしていきたいと考えております。以下、ソフト事業、指導事業等を行っていきたいと考えております。
 58ページをお願いいたします。乳用牛能力アップ支援でございます。これにつきましては、酪農家が飼っている乳牛の雌牛群の能力検定、それから後代検定をするための経費を大山乳業に助成いたしまして農家指導を実施するものでございます。
 下の新規でございますが、自給飼料生産体制整備緊急でございます。これは国のリース事業がございます。それから強い農業づくり交付金事業というのがございまして、先ほどの、57ページの「県6分の1上乗せ」のところの中身の事業でございます。
 59ページをお願いいたします。ホルスタイン全共支援事業、新規でございます。平成22年10月に北海道で「第13回全国ホルスタイン共進会」が開催されます。これのための候補牛の選抜、巡回指導等に必要な経費に対して助成するものでございます。
 続きまして、畜産農家環境保全指導事業でございます。これは家畜排せつ物法に基づきまして、家畜排せつ物の適正管理指導、水質・臭気の測定検査、立入検査等をやっていく経費についてお願いするものでございます。
 60ページをお願いいたします。下の段でございます。自衛防疫強化対策事業でございます。家畜伝染病の発生を防止するために社団法人鳥取県家畜畜産物衛生指導協会がワクチネーションを行っていきますが、それについて助成するものでございます。
 61ページお願いいたします。家畜伝染病予防事業ということでございます。これはBSEや鳥インフルエンザなどの重大な影響を与える家畜の伝染病の発生予察、発生予防のための検査、浸潤調査、それから出た場合の早期発見、蔓延防止を図るための経費でございます。特に大きいものは、事業内容の(3)の鳥インフルエンザセーフティネット事業です。万が一に鳥インフルエンザが出たときに、焼却処分や汚染物品等の埋却等を行っていく経費でございます。
 62ページをお願いいたします。家畜保健衛生所管理運営事業でございます。まさしく家保の運営に必要な経費についてお願いするものでございます。
 一部債務負担がございます。これは焼却炉の保守点検、ダイオキシン検査等を21年から23年についてお願いするものでございます。
 下は、家畜衛生対策事業でございます。畜産農家における衛生実態調査等に基づいて衛生指導を行っていくための経費でお願いするものでございます。
 63ページをお願いします。新規で第10回全共データ収集事業でございます。これは商工労働部のふるさと雇用再生特別交付金でお願いするものでございます。長崎全共がありますが、それに向けての出品対策に活用するために県内産の繁殖雌牛のデータを情報収集しまして農家向けに資料等を配付することを、畜産推進機構という団体に委託するものでございます。
 下が、公共育成牧場の草地管理ということでございます。これも緊急雇用対策の一環でお願いするものでございます。先ほど前段で申しました牧場の自給飼料生産の基盤を強化するために草地を簡易更新を行います。これにつきまして、土地は県の所有物でございまして、県といたしましては、畜産振興協会という団体に委託いたしまして、草地の再生を行うものでございます。
 予算以外ということで、321ページをお願いいたします。財産を無償で貸し付けることということで、放牧場用地及び施設につきまして、現在畜産振興協会に土地と施設を無償貸付けを行っていますが、契約期間が満了いたしますので、その更新を行おうとするものでございます。一番下に貸付期間がございます。21年4月1日から25年3月31日までの4年間ということでございます。

●中村耕地課長
 64ページでございます。農業農村整備事業基礎調査事業です。国からの委託調査等につきまして360万円余の予算をお願いしたいと思います。
 大沢川管渠点検診断調査事業です。これは西部地震からの大沢川の埋設管の点検調査を毎年やっております。昨年度に引き続きことしもやりたいと思っております。
 65ページでございます。新規事業です。バイオマス利用農地再生実証事業です。これは、畑地におきまして表土が薄いとか、あるいは表土が流亡してしまってなかなか畑地として利用できない、というような声を受けまして、簡易で安価な方法を検討するために、未利用の木質バイオマスと畜産堆肥を混合して農地に投入してあわせて畦畔築立等の簡易な基盤再生整備を実証しようということで、今回新規事業をお願いするものでございます。
 続きまして66ページでございます。新規事業です。マイクロ水力発電導入支援事業です。農業用水路を活用したマイクロ水力発電。発電規模が100キロワット以下というふうにしておりますが、それの導入の可能性を検討するために県内の農業用水の適地調査を始めます。それから、各専門家等の皆さん方との意見交換やセミナー等を開催したいと思っております。それとあわせて、適地調査後に導入の可能性等の経済性とか、そういったものを検討するための導入検討費をお願いするものでございます。
 続きまして67ページ。新規事業でございます。しっかり守る農林基盤交付金です。これにつきましては、従来、市町村交付金でありましたが、農林関係については市町村交付金からこちらに移行するということにしております。農家だけでは難しい小規模な整備についての補修を支援していくということで、1次交付金、2次交付金という形で、それぞれの市町村に交付していこうという考えでおります。
 続きまして68ページでございます。新規事業でございます。じげの農業復興プロジェクト支援です。昨年来から我々の方では山腹水路等の調査を踏まえて、そこの中から出てきている集落等の声からは、なかなか水路等の維持管理が難しいので、農業をやめてしまうというような声がありますので、そういった集落に対しまして、実態調査をします。さらに、それとあわせて行政プラス多様な民間等の主体と検討体制をつくりまして応援していこうということで、保全整備計画をつくっていくというものでございます。
 続きまして69ページ、中海干拓農地売渡促進事業です。これにつきましては、売り渡し農地の土地価格の上昇抑制ということで、毎年これまでと同様に短期貸付けを公社にやっていくものでございます。21年度新規としましては、販売促進をこれから強化していこうということで、パンフレットを作成して、そういったセールス活動をしていこうと考えております。
 次に、森林総合研究所営事業償還費です。これにつきましては、日野地域で旧緑資源機構がやってきた事業の償還を今年度もお願いしたいということでございます。
 70ページでございます。中海干拓事業です。これにつきましては、今、国営中海土地改良事業と国営造成土地改良施設整備事業との2事業がございます。それの事業費負担と、63年までの負担金の償還。あわせて、米川水路で今現在、水利調整しておりますが、それに対する経費をお願いするものでございます。
 71ページ、大山山麓農地開発事業です。これにつきましても例年と同様、基幹水利施設、国営造成施設管理事業ということで、それぞれの管理主体の維持管理費等の一部助成と、国営大山山麓事業の事業費負担金でございます。
 続きまして72ページ、東伯かんがい排水事業です。これも国営東伯事業の事業費負担金と基幹水利施設、国営造成施設の管理事業を例年どおり計上させていただきたいと思います。
 続きまして73ページでございます。農地・水・農村環境保全向上活動支援事業です。来年度につきましては9,680万円余ということになっております。21年度から智頭町さんが入られるということで、15市町村が取り組むことになっております。面積にしましては、約700町歩ぐらいが昨年度よりふえているということで、今後とも積極的に推進をしていきたいと思っております。
 続きまして74ページでございます。干拓地保水力向上対策事業です。これにつきましては、国営中海の2つの干拓地に対して、15年度から堆肥投入等をしながら保水力の向上に努めております。来年度も引き続き堆肥等について支援していきたいと思っておりますので、お願いしたいと思います。
 続きまして75ページ、新規事業でございます。公共事業連携先行地籍調査支援事業です。これにつきましては、県の公共事業というものがなかなか用地買収等で進まないということで、事前に地籍調査をやっていけば県の事業も早く済むということで、事前に地籍調査をやっていただける市町村ついては推進経費を支援していこうというものでございます。
 続きまして76ページでございます。国土調査事業です。これについても4億500万円余の予算をお願いしたいと思います。20年度には北栄町が完了いたしましたので、残りは1市、境港市がまだ未着手ですが、今のところ順調に事業を進めているということでございますので、境港市については引き続き推進していこうと思っております。
 土地改良区等指導事業です。これは土地改良連合会の各土地改良区等に対する指導、助言に対しての補助でございます。前年度に比べて1億円ほど減っております。これにつきましては、換地清算金の交付金が1地区ということで、前年度より大分減りました。その関係で予算が減っているということでございます。
 77ページ、農山村資源保全支援事業です。中山間の基金の運用益を使ってやっている事業でございます。例年とほぼ同程度の1,600万円余の予算をお願いしたいと思います。
 内容につきまして、新しいものが、その表の真ん中よりちょっと下の、水路等管理補修技術手帳編集事業です。これについては、地域の方々が簡易にいろいろ補修できるような方法なりを書いたものが欲しいというような声がありますので、そういったものの手帳版、簡易にまとめたものをつくろう。それから、県内の歴史的、文化的、非常に古い農業水利施設があるということで、そういったことをもっと積極的に啓発したいと思いまして、農業水利施設30選選定事業というようなものを取り組みたいと考えております。
 続きまして78ページです。新規事業でございます。土地改良区運営方針策定事業です。最近、施設等を管理している土地改良区は非常に運営基盤が厳しいということで、これから合併等に向けて考えていく上において、運営基盤の強化をどういうふうにやっていったらいいか、というようなことの指針なりを策定していこうと思っています。そういった指針の作成費用として150万円余の予算をお願いしたいと思います。
 続きまして、土地改良施設維持管理適正化事業です。これにつきましても、今年度は5地区ということで1,000万円より予算をお願いしたいと思っております。
 79ページでございます。土地改良負担金総合償還対策事業です。これにつきましても、農地利用集積を積極的にやった土地改良区について負担金の軽減をやっております。そこの表にある4改良区につきまして引き続き支援していきたいと思っております。
 続きまして、土地改良法法手続関係業務です。これは標準事務費として10万円ほどの予算をお願いしたいと思っております。
 続きまして80ページでございます。公共事業費でございます。本年度は20億7,000万円余の予算をお願いしたいと思っております。この表の中で新規事業につきましては、補助事業の県営の中の(新)県営土地改良事業調査ということで、北栄町大誠地区のところについて圃場整備を開始するという調査事業でございます。それから、補助事業の団体営の(新)PCB廃棄物効率処理対策事業ということで、PCBの廃棄物を適正に処理するということになっております。具体的には高圧コンデンサーを所有している羽合土地改良区についてそれの処理費を計上しております。その下の、土地改良総合整備事業(調査設計)につきましては、3地区の調査設計を予定しております。地活の湖山池水質浄化関連ということで、1,065万4,000円の予算額を計上しております。これにつきましては、湖山池浄化関連に関する既耕地の実態調査を今年度から進めようということで調査費を600万円と、西桂見のあたりの井戸の開削費として406万円ほどの経費を予定しております。それから、単独事業といたしましては、単県土地改良事業として4地区、2,200万円ほどの予算を計上しております。具体的には220ページから222ページに着工地区等を書いておりますので、そちらをごらんいただきたいと思います。
 続きまして81ページ、経営体育成促進事業です。これにつきましては、圃場整備をやっているところにおいて、担い手の農用地面積の集積に頑張ったところについては地元負担の軽減を図るような事業でございます。これについては、前年度と同様に事業の予算をお願いしたいと思っております。
 農村総合整備技術支援事業です。これにつきましては土地改良連合会が行う市町村への啓発、技術支援、それから農村環境整備センター等の負担金でございます。
 続きまして82ページでございます。エコ水田整備技術モデル事業です。これは19年度から地下かんがいということで実証的にやっておりますが、20年度は大豆栽培についての実証をやりました。21年度につきましては、水稲を実際に栽培してどういった程度の効果があるのかということをやりたいと思っております。
 83ページでございます。農村防災・災害体制整備事業です。今までは災害等を市町村と県とがそれぞれ個々に対応しておりましたが、このたびボランティア等も活用をしながら、市町村と県と民間ボランティア、そういった方々と一緒に体制を組んで災害時の応援とか、防災に対するいろいろな研修等をやっていこう、という体制をつくろうと思っております。そういった運営に関する経費をお願いしたいと思います。
 公共事業費でございます。農地防災事業費として、県営ため池等の事業を本年度お願いするものでございます。実際の着工地区につきましては220ページに記載しておりますので、お願いいたします。
 84ページでございます。災害復旧事業といたしまして、本年度4億3,600万円ほどの予算をお願いしたいと思います。具体的な地区につきましては222ページに載せております。
 次に、85ページでございます。これについては緊急雇用の関係でございます。
 まず、国営東伯地区につきましては、一昨年に完成したわけですが、農業用水の利用というものをこれからどんどん促進していかなければいけないということで、水を使った農業の推進とか、その営農の指導とか、そういったものを農家に対して普及活動をやっていこうということです。具体的には、東伯地区土地改良区連合に委託して指導を行える人を雇っていただき実施していこうと思っております。
 水土里情報システム運用管理支援事業でございます。これは実は今、国の補助事業を使って土地改良連合会が農地情報のGISの整備をしております。その中の補助事業以外の、いろいろな市町村からの要望はあるわけですが、そういったものを付加して一連のシステムを運用できる技術者等を雇用して管理支援していこうというものでございます。
 86ページでございます。耕地課につきましては、中山間地域の山腹水路とか、それから国営事業の農業用水の問題とか、今申し上げましたような農地情報のシステム整備とか、そういったものをこれからどんどん進めていこうと思っておりますが、それにかかわって、現在進めております山腹水路点検調査の草刈り等の補助員として緊急雇用を図ろうとか、同じくそういった台帳整備を緊急的に整備してやっていこうということを考えております。
 公共事業関連資料整理事業といたしましては、現在の我々の資料をきちんとデータベース化していこうということで雇用を考えております。
 国営かんがい用水利用促進緊急対策事業といたしましては、先ほどの東伯地区以外に国営の大山地区がございますが、そういったところの水利用も含めて今現在、いろいろ実態調査をしておりますが、さらにそれを早めてやろうということで、そういった調査とかというものに対する補助員の雇用を図ろうということでございます。
 87ページ、基幹水利施設緊急調査事業です。これについては、鳥取県内で100町歩以上の受益を持つようなかなり結構規模の大きな水利施設がございますが、そういった基幹水利施設はこれからきちんと管理して、データベース化して残しておかないといけないということで、それに必要な現地調査、資料整理等をデータベース化する作業と、それから現地調査する草刈り等の雇用を図りたいと思っております。
 次に、水田フル活用のための排水不良解消緊急対策事業です。水田の利用につきましては排水不良というものがかなり問題になります。これについても土地改良連合会がやっておりますので、そちらに委託しまして、先ほど申し上げましたエコ水田のそういった新しい技術等の普及も図りながら、暗渠排水等の洗浄なり補助暗渠なりといったものを進めていこうというふうに考えております。
 水土里情報システム利活用促進支援事業です。これにつきましては、先ほどの水土里情報システムの事業を進めていく上での補助員を緊急的に雇用しようというものでございます。
 最後に、じげの農業復興プロジェクト支援補助事業です。これも集落調査をするときの補助員の活用を図ろうというものでございます。
 次に、245ページでございます。債務負担のお願いでございます。公共事業で、真ん中あたりの、県営桜池地区ため池整備工事と、県営狩場地区ため池整備工事の2件を着工する予定でございますが、22年度までの債務負担をお願いするものでございます。
 続きまして予算以外でございます。
 325ページでございます。県営土地改良事業の施行に伴う市町村負担金についての議決の一部変更についてということです。これは実は、来年度から北栄町地内において先ほどの桜ため池の事業を始めるわけでございますが、ため池の工事に伴って県道部分の工事も一緒にやるということで、県道部分については地元負担を与えることなく県が負担をしていくということでの議決の一部変更をお願いするものでございます。あわせて、平成4年度までの大規模の老朽ため池の採択された事業の負担割合も書いておりました、そこの部分については、あわせて削除していくということです。具体的には326ページに新旧をのせております。

◎興治委員長
 では、そこで区切ります。
 今までの説明についての質疑を行います。

○斉木委員
 では、1つだけ。
 53ページの飼料米。これは何トンぐらいで、何町歩ぐらいを予定しておられるのか。それと、モデル(1)とモデル(2)の流れで、配合、加工はモデルにはないのですが、何かいろいろやり方があるわけですか。ちょっと教えてください。
 それだけ。

●山根畜産課長
 今、種子を確保しておりまして、ホシアオバという種子でございます。

○斉木委員
 ホシアオバ。

●山根畜産課長
 はい。反当600キロということでございます。モデル(1)は、1ヘクタールですので6トン。それから、モデル(2)につきましては8ヘクタールということで、掛け算でございますが……、そういう収量を見込んでおります。
 それから、集荷の飼料工場がないのとあるのとございます。モデルの場合は、えさ工場で配合、普通のえさに加工しまして、養鶏場に売っていくというモデル(1)を考えております。下の分は、地域と地域が。(発言する者あり)
 いわゆる、えさ工場は県外にありますので、県外へえさとして流通させるというパターン。下の方は、地域の耕種農家と地域の畜産農家とが、個々で契約なりをして行うパターンということです。耕種農家のところで調整まで行って畜産農家で保管しながらえさを食わせるというパターンということで、違いがあるということです。

○斉木委員
 モデル(2)というのは、要するに畜産農家で配合して与えるということですね。

●山根畜産課長
 そうでございます。

○斉木委員
 わかりました。

○小谷委員
 58ページ、乳牛も後代検定しないといけないの。あれはもうほとんど県があれしていないのだから。なぜやらないといけないのか。理由は。

●山根畜産課長
 この後代検定は、事業団の後代検定をするに当たって……。(「わかるけど」と呼ぶ者あり)
 大山乳業がその業務をやっていくわけですが、県としても鳥取県の酪農家のために優秀な乳牛をさらにつくってもらわないといけないということで、支援をしているところでございます。

○小谷委員
 結局、事業団が何で事業団の自主財源でやらないの。それに、県が補助しないといけないのか。

●山根畜産課長
 事業団が委託してやる部分については、すべて事業団が見てます。県として支援している部分につきましては、この検定の成績等を使いまして、個々の酪農家に指導していくところの経費について支援しています。そうすることによって、後代検定を進めて促進しながら、大山乳業によります個々の酪農家への指導、それから普及員の指導というものに生かしていきたいということで、ここで支援しているということでございます。

○小谷委員
 わからないでもないけれども。そうであるなら、和牛だって事業団も県がある意味では出さないといけないようなことになる。だけど要は、県がつくった種雄牛でないのに、それだけの助成金まで、県費まで……、補助金なの、これ。補助がきていてトンネルでやるのなら別だけど。ちょっとその辺も。

●山根畜産課長
 以前は県も乳牛の改良を行っておりました。(「だから知っている」と呼ぶ者あり)
 それで、いわゆる世界的な流れの中での乳牛の改良が事業団で進められておりまして、事業団に改良を任せるといいますか、担っていただくということで整理いたしました。県としましては、その改良を行う部分の手助けと、それから農家への指導部分を担うということで整理いたしまして、こういう事業をお願いしているところです。

○錦織委員
 50ページの公共牧場の自立支援事業です。これは民間での流れの中で決められたことなのでしょうけれども。これは一応、23年度まで経過措置がとられて、24年度からはもう、こういう助成がなくなるわけです。大体、今までは多額な助成金も出していたわけですが、何かほかに交付金みたいなことで出るのでしょうか。やっていけるのかな、というふうにちょっと思って聞きます。
 それと、60ページの自衛防疫強化対策事業です。もしかしたら言われたかもしれないのですが、今回減額がなぜ大きいのか。予防接種などは毎年しないといけないと思うのですけれども。そのことを教えてもらいたい。
 それから、67ページのしっかり守る農林基盤交付金。これには1次、2次交付があるのですが、もし希望が多い場合に2次交付は……、やはりこれはもう選別していく予算で、もうこれ以上は受付しないということなのか聞かせてください。

●山根畜産課長
 50ページの公共牧場の関係です。まずここは、土地と建物と施設はすべて県が所有、いわゆる持ち物でございます。それを無償貸付けをやっているということです。運営自体を24年に畜産振興協会がやっていくという民営化でございますが、そういう意味で、県としての支援の大きい部分を残しておくということ。それからもう一つは、その建物、土地等は県の所有物でございますので、当然、災害とか、それから修繕、それから大がかりな改修とかがございます。そういうのも県がすべて10分の10でやっていくということで、今後もそういう形で経営的に支援していこうと考えております。
 60ページの自衛防疫でございます。減額の理由は、ニューカッスル病という鶏の病気のワクチン、これは国庫10分の10でございました。これが20年で終わります。これが終わるに当たりましては終了ということで、県としてはニューカッスル病のワクチネーションの体制が整ったというふうに判断いたしまして、単県で仕組む必要がないということでございます。

●中村耕地課長
 この制度につきましては、実は今現在、市町村の方といろいろ意見交換しております。制度の仕組みとしましては、昨年までの市町村交付金の実績とか農林指標等を踏まえて、まず半分程度を市町村に出すわけですが、今おっしゃったようにやはり市町村によっては、うちもしたいとか、いろいろ緊急なものが出てくる可能性がありますので、そういったものについては残りの半分の部分で調整しようというふうに考えておりますが、さらにそれ以上のものが出てきたという場合については、どうしてもやはり枠というのが今ありますので、本年度についてはできるだけ調整するようにしていきたいと思っています。21年度、そういったかなり要望がふえるということであれば、また22年度に向けて予算等を要求していきたいと思っております。

○森岡副委員長
 76ページの国土調査事業についてです。境港市は未着手なのですが、この理由は何でしょうか。

●中村耕地課長
 私どもも何度か境港市に言っておりますが、今お答えとしていただいているものの、一番大きな理由は、人手がない、というふうには聞いております。

○森岡副委員長
 これはやらないといけないのですよね。

●中村耕地課長
 ぜひ地籍調査をやっていただきたい。

◎興治委員長
 その他ございませんか。
 では、ないようですので進行いたします。
 
●岡本林政課長
 林業では、基本的には低コスト林業を進めておりますが、さらに団地化、あるいは施業提案型のものを拡大したい、これが重点。それから、県産材については、団体と連携をとってもっと、調査も含めて拡大するようにしていきたいというふうに考えております。
 88ページの上の、職員人件費です。76名分の人件費でございます。
 その下の、森林計画樹立事業です。今度は日野地区でございますが、新たに森林計画を策定、それから再来年の八頭地区策定の事前調査等、森林の調査、あるいは市町村の支援に要する経費でございます。
 89ページでございます。森林GISネットワーク構築支援事業です。今年度から実質的に運用しております。来年度はこの保守管理とそれから普及市町村、事業体への普及の活用講習会。それと、現在データ量がアップしておりまして、これに対応するため容量アップを行うということでございます。なお、昨年5月から県のホームページ、とりネットにも森林情報をGISで載せているところでございます。
 90ページでございます。森林企画調整費は、施策説明会等の事務費でございます。
 その下の、乾燥JAS材推進事業でございます。これは、県産材の品質向上には乾燥材というのは欠かせないのですが、各事業体とも個々ではなかなか整備しづらいということがございますので、乾燥協でリース事業をやりたいということです。これは国庫を使って支援したいというふうに思います。下は、ブランド乾燥材に取り組む事業でございます。一般的に木材には規格JASがあるのですが、これがなかなか浸透していないということがあります。作戦としては、県産材を売る上では、JASプラス県のブランドで売っていきたいと思います。ただ、JASは全国ネットですから、まずこれを普及して、その上にブランドを構築しようと、乾燥協も頑張っておられますので、取得経費を支援したいというふうに思います。
 91ページです。「とっとり」木の家推進事業です。これは昨年の債務負担行為で、今年度、来年度の2カ年で実施しております。昨年9月の公募によりハヤシホームが取り組むということで、今完成に向けて取り組んでおられます。来年度は広告、常設展示ということでPRしていただく。県産材のよさをPRしていただくための支援経費でございます。
 下の、県産材普及啓発事業でございます。木の住まいづくりコンクールが4回目ということになります。応募が20数件ありました。引き続きやっていきたいと思います。PR品として具体的に県産材を使ったものが非常になかなかないということで、委託してサンプルをつくってPRしたいというふうに思います。
 92ページであります。とっとりの木利用施設推進事業でございます。これは、9月補正で目視できる民間の店舗等の材料代の支援を今公募しておりますが、残念ながら今のところはまだ1件もありません。しかしながら、これは今年度終わるのではなく、やはり来年度も掘り起こしを図ってやっていきたいというふうに思います。
 93ページ、県産材需要拡大支援事業です。啓発に取り組まれる団体への木工教室であるとか、そういったことの経費の支援や、さらには国内外など見本市への参加経費の助成を公募によって行いたいと思います。
 海外市場開拓事業です。相手は韓国でございます。実は昨日、ソウルで住宅フェアがありました。うちの室長が業界の方々と一緒になって行ってきました。韓国では、日本の木材は非常にブランドイメージが高いということであります。したがって、やはり品質面で売っていくということが重要かなということであります。ただ、今はウォン安で、非常に環境が悪くなっているという話や、韓国の住宅にはオンドルが設置されています。そこはコンクリとかが素材で、木材には非常に弱い部分なので、そこを技術的にどうにかできないかというふうな課題も出ております。可能性としてはある、というふうに思いますので、来年度は上にある事業も活用しながらルートの調査を引き続きやっていきたいと思います。
 94ページです。鳥取式作業道開設士認定事業であります。平成18年からこれまで、作業道の人材育成に取り組んでおります。現在のところ、74名の方が認定されました。昨年も3回でした。東部でもう1回やってくれというニーズが非常に高いのであります。来年度もやっていきたい。
 乾しいたけ価格安定対策事業です。特に天候による変動が大きい作物であります。これも引き続き安定対策の助成を行っていきたいと思います。
 95ページであります。林業・木材産業構造改革事業は、事務費でございます。
 下の県産材利用推進事業の住宅リフォーム助成です。木造住宅については木の住まいで、新築については60万円まで拡充ということであります。そういった助成がありますが、リフォームについてはこれまでありませんでした。新たなフロンティアとして、そこのところへの支援策、あるいは改築、これも対象にして1件当たり最高40万円の支援を行うということで、リフォーム需要に対する県産材の使用、これの拡充を図っていきたいと思います。
 96ページをお願いします。原木しいたけ生産チャレンジ支援事業です。鳥取のシイタケは品質面に定評がありますが、やはり量が少ないということがございます。平成20年度25トンでした。24年までに35トン、10トン増ということを生産者団体も決意しておられます。これに向けて、ことしから始めております生産拡大を来年も引き続きやっていきたい。それから、新規生産者の施設整備、品評会、それから新規参入の講座もやっていきたいと思います。昨年とことしの講座が終わりまして、23名の方が受講されました。なかなか若い方も3分の1ぐらいおられたのです。それから、実際にこの新規講座に入られる方の半分は、栽培に何らかの形で取り組んでおられるという状況があります。期待しております。
 97ページであります。これは昨年9月に債務負担でいただきました、原木しいたけ良品生産・コスト削減のプロジェクトでございます。ねらいは、灯油の削減とそれから良品生産ということでビニール被覆をすればいいのではないかということで、現在、鳥取市2、倉吉市1、伯耆町1の4地区で取り組まれております。来年度も効果検証と手引きの作成ということでございます。
 98ページでございます。竹林有効活用推進事業です。保全税に竹林対策については伐採まではあります。しかし、それを活用するというところの支援策はこれまでなかったように思います。これを今回、特用林産事業の柱として、いろいろな取組がありますので、それを新たに支援していきたい。中身は竹材の加工、伐採、搬出、加工機械、それからあと草の根的に竹を調査して、あるいは有効利用についての検討会を地区でやったりという取組がございます。これは、公募によって10団体、そういった草の根的な取組を支援していきたい。それからもう一つは、例えば中部森林さんなどではトライアルで、これを王子製紙へ竹パルプとして提供していこうという動きがございます。産業としての分野で搬出経費、立米2,500円ということで出荷に要する運搬経費助成を行いたいということでございます。
 99ページでございます。低コスト林業推進事業です。低コスト化に必要な機械の整備を推進するということで、平成19年からずっとやっております。やはりまだまだ機械の希望が非常に多い。それから、特に高性能の希望も多いということで、今回は特に新規雇用に伴う整備について2分の1に補助率をかさ上げしたい。国の事業についても10分の4、あるいは10分の4.5ということであります。これを半分まで単県でかさ上げ。それから1台目と2台目を10分の3には統一させていただく。それから限度額も300万円を600万円に。それからリースも80万円を130万円に。それとあわせてニーズとして機械を運搬する台車のレンタルを追加。それから長期のリースは今対象にならないのです。これを当該年に限り対象にしていきたいということで、さらに効率的に低コストが進むようにしていきたいというふうに思います。
 100ページでございます。森づくり作業道整備事業です。これは国の事業と単県で作業道の整備に対して支援を行っている事業でございます。比較のところの金額がマイナスとなっておりますのは、実はその施業と一体的に作業道もつけるという方が非常に多く、そういった方は造林事業を活用されています。実質的には、振りかわっているということであります。昨年度実績も同様の金額になっているということも踏まえ、来年度もそこの部分で実際のニーズをはじいているということでございます。
 101ページです。間伐材搬出促進事業でございます。平成13年から間伐材の山土場から市場、製材加工への出荷経費に対して支援を行っておりました。ことしまでは4,000円ということで来ました。調べてみますと、低コスト化はなかなか進まないとはいえ、トータルで見ますと若干効率的になっているという部分がございます。こういった要素も踏まえて、基本的に3,800円という金額、これは市場出荷と工場出荷の割合が大体半々ということも勘案しまして算定しております。ただ来年度は経過措置として3,900円と、間をとらせていただいております。これで持ち出しをスタートしたいということでございます。
 102ページであります。森林整備のための地域活動支援事業です。これは施業の前の歩道の整備とか森林情報の収集といった活動に対して、これまでですと1ヘクタール当たり1万5,000円、あるいは5,000円という金額でございました。今度はこれにプラスアルファで施業計画をつくる前の境界の明確化ということを、下の3段の一番上、2万円から2万4,000円、これが新たに制度を創設しました。ただこれは、森林施業計画を策定するということが前提になっておりますので、この前には施業計画がないところが対象ということであります。我々は、施業計画のあるところも境界が明確ではないところが結構あるということを申し入れしたわけでございますが、なかなかこれは認めていただけなかったという経緯がございます。
 103ページでございます。森林施業団地化実践支援です。これは昨年度からやっております。林業事業体の団地化への調査費、あるいは施業提案のための戸別訪問などの経費の助成を1団地当たり5万円としております。助成条件の真ん中のところに、団地内施業計画面積は2ヘクタール以上、これはこれまで5ヘクタールでしたが、なかなかこれが障壁になっているという御意見もあって、これを2ヘクタールに変更させていただきたいということでございます。
 104ページ、105ページは担い手対策でございます。県に担い手育成基金13億円の基金を設置してその運用益で支援を行っております。雇用対策ということもあって、先般も新規雇用に対する支援策を打ち出しさせていただきました。
 104ページの新たなところを申しますと、緊急雇用対策事業で、労働保険料の事業主負担に対する支援を新たにさせていただきたいと思います。ただ、緑の雇用の対象者は1月27日の臨時議会の分で見ておりますので、それ以外の方々ということになります。補助率に定額と書いてありますが、これは4分の1ということでございます。それから一番下の蜂対策事業、いわゆるハチに襲われる危険が非常に高いということで、これまでは3分の1の支援ということでしたが、今回見直しをしまして、事業主負担と同額まで、2分の1まで支援を拡充したいと思います。あわせて、救急処置器具は、ハチスプレーなど撃退するためのものと、ハチの毒の吸引器といったものも実際にはないと困るという話がございますので、これも対象にしていきたい。
 105ページでございます。労働力確保の関係でございます。リーダー研修とか安全の研修をやっております。真ん中のちょっと下に新と、振動障害(白ろう病)対策事業です。これは厚労省の方で、実は全森さんの委託事業にあります。しかし予算の関係で3分の1程度しかカバーできていないということがあります。県としてはどうするかということは、やはり重要な話ですので、残った分は県でカバーしたいということであります。
 下の方は、福祉向上の関係で共済年金の掛金とか一時金とかの支援をしております。
 106ページは、入札関係のこれは事務費でございます。
 地域活性化協働支援事業、これは智頭町が林業再生プランビジョンを策定ということで、今年度で終了ということでございます。
 107ページ、とっとり林業金融事業でございます。これは、県から金融機関に預託をして金融機関が3倍から4倍協調で、特に運転資金に対する制度金融でございます。来年度も枠を設定していきたいというふうに思います。それから一番下に、債務負担行為がございます。その申込みをされている、今希望の中で長期で5年間やりたいという方があらわれております。その方に対応するための貸付金の債務負担ということでございます。
 108ページをお願いします。分収造林促進費でございます。中身は2つございます。1つは造林公社でございます。造林公社につきましては、1万4,000ヘクタールの造林をして、今がちょうど真ん中で、まだ収益が発生しない状況です。それまでは貸付金と補助金で賄っている。その部分を支援しております。真ん中に経営検討委員会がございます。財政健全化法によりまして、専門的に現在のプランを点検していくということにしたいと思います。それから下の方の、県営林特別会計繰出金です。今回は緊急雇用創出事業を活用しまして県行造林、これ50年満期ということで今、満期処理をずっと随時やっておりますが、なかなか所有者の特定ができない状態に来ております。これを今後、220件ありますが、あわせて非常勤雇用を活用して特定作業を急ぎたいということでございます。
 109ページであります。緑資源幹線林道整備事業でございます。これまでの緑資源の事業で行っております県の負担金の来年度分を支払うものでございます。
 110ページでございます。公共事業の林道事業でございます。林道は、やはり作業道とあわせて基盤でございます。これは引き続き拡充していくことが必要だろうというふうには思っております。来年度は20路線で、県営、団体営あわせて、取り組んでいきたいということでございます。着工箇所については223ページに一覧がございます。この中では一番下の、ふるさと林道緊急整備事業で、安蔵地区が来年度完成するという運びになります。
 111ページは、林道の災害復旧費でございます。今年度は、台風も来なくてこれを使うことがありませんでした。来年度は必要なところを措置していきたいということです。
 112ページでございます。これは今、雇用対策ということで、商工労働部のふるさと雇用再生事業を使って2つ取り組みたいと思っております。1つは、森林施業団地化推進員配置・育成事業でございます。特に森林施業団地を団地化するには、やはりプランを出して所有者に働きかけるということが必要です。普及員も今、現場でやっていますけれども、なかなかプランの作成、あるいはそういったところも含めて細かくできるかどうか。やはりこれは事業体のノウハウを活用させていただかないとできないだろう、というふうに思っております。そこのところを団体に設置して調査して、団体からの働きかけ、あるいは団体のノウハウ、例えば森林施業のコスト分析であるとか、そういうことを踏まえた上で地域活動等、地域にアプローチしていく。そういった取組をしていきたいというふうに思っております。
 下の県産材販路開拓員設置事業です。県でも開拓室でいろいろと販路開拓に取り組んでおりますが、やはりこれも事業体側の情報というのを集約して、販路をいろいろ見つけていく。やはりこれはパートナーとしての部分とそことの連携をうまくとっていくということが必要だろうというふうに思います。調査活動、あるいは販路活動を木材関係の団体に設置して、そちらとダブルで動いていきたいということでございます。
 113ページでございます。しいたけ原木林調査事業です。これは緊急雇用創出事業の活用でございます。原木林マップ、各総合事務所に森林部を中心にやっています。600カ所ぐらいあるのですが、現場の状況がどうなのか、持ち出ししやすいところかどうかという現地での確認は、なかなか難しいことがあります。そこを今回精度を高めるということでやりたいということでございます。
 245ページでございます。債務負担行為でございます。林業促進資金の償還免除です。これは2分の1で、借りられた分の償還免除をやっていく。
 高度化推進資金は、先ほど長期の借入れです。
 その下は、造林公社の来年度の借入れに対する損失補償でございます。
 利子の補助、補給事業、これは利子についての助成ということで、来年度以降のものでございます。
 あと条例でございます。317ページをお願いします。間伐材搬出促進事業助成条例でございます。執行期限が今年度ですので、来年度から2年間、これは今の条例を延ばしていくということと、金額についての予算の定めをしたいということでございます。
 322ページと323ページでございます。財産を無償で譲渡することの議案でございます。これは、林道猫山線と林道窓山線の完成の区間についての土地、県で買ったところがございます。これを無償で譲渡して移管しようということでございます。
 324ページでございます。林道開設工事の損害の賠償に係る和解でございます。これは、因美林道開設工事におきまして、施工管理の瑕疵による損害の賠償の和解を求めるものでございます。中身は、実は業者の方で林道の横断面、基準高が設計とかなり乖離していたということでございます。調べたところ、基準点を勝手に移動して仮ぐいを設置していた。そこの地点の認識が違っていたということで結果、断面が変わったことによって、別な業者にのり面工事を発注しておりました。そのため、増額した分の損害について賠償を求めるものでございます。

●嶋沢森林保全課長
 114ページをお願いします。ここに2事業、書いておりますが、書いてあるとおりでございますので、ちょっと説明を省略させていただきます。
 115ページをお願いいたします。とっとり環境の森づくり事業でございます。これは保全税の活用事業でございます。平成20年度から再スタートしております。間伐、それから竹林対策を重点的に実施するということでございます。まず、20年度から拡充しました保安林の整備につきましても、これは順調に進んでおります。竹林対策も初年度ということでちょっといま一つでございますが、まあまあの成果ということでございます。21年度は、竹林対策の拡充を計画しております。ここに書いておりますが、循環利用型の皆伐ということでございます。今まで抜き切りだけだったのですが、3年から5年サイクルで皆伐をしていくというものでございます。これについても支援対象にしようということでございます。それと竹林伐採と搬出に必要なアクセス道の整備も支援対象ということにしていこうということでございます。先ほど林政課からあったように、山土場から工場までは竹林有効活用事業を活用していただいたら、というふうに思っております。
 次、116ページでございます。緑・木とのふれあい体験事業です。21年度に「第55回鳥取県植樹祭」を計画しております。4月26日でございますが、殿ダム上流の鳥取市国府町楠城というところで計画しております。今まで植樹祭、植える、育てるという直接的に森林を守るということを重点的にやってきたわけですが、21年度からは木材利用も森林を守ることにつながるということも普及、啓発していきたいというふうに考えております。それから新規事業でございますが、とっとり名木100選です。これは、選定から10年が経過しておりまして、昨年、樹勢診断の事前調査を行っております。その結果、11本について診断が必要であろうということで、そのうち9本が天然記念物とダブっておりますのでそれは天然記念物の方でやっていただいて、残り2本についてこの事業でやるというものでございます。それから、標柱の建てかえを計画的に実施していこうというふうに考えております。
 次、117ページでございます。とっとり共生の森支援事業でございます。現在、12社に参加していただいております。景気の悪化で厳しい状況ではございますが、新たな企業の参画というものを目指していきたいと考えております。また、参画企業の保全活動をしっかりサポートしていきたいというふうにも考えております。
 118ページでございます。とっとり出合いの森管理運営費でございます。指定管理の2期目のスタートの年ということでございます。これにつきましても、管理者と連携、協力しながら利用者の増加を図っていくというものでございます。なお、この予算につきましては、昨年度当初、委託料の債務負担、承認いただいたものの21年度分と、下に書いております修繕費等をお願いするものでございます。
 次、119ページでございます。とっとり出合いの森管理作業舎改築等事業でございます。これにつきましては、昨年9月補正で継続費として承認いただいたものの21年度分を予算としてお願いするものでございます。
 120ページでございます。条件不利森林公的整備緊急特別対策事業です。道から遠いとか、急傾斜地だとか、そういう条件的に不利なところで、所有者ではなかなか施行が困難な森林につきまして、所有者と協定を結んで市町村、または森林組合等が実施する間伐について、国10分の10の定額助成するものでございます。なお、21年度は100ヘクタールを計画しております。
 次、121ページでございます。松くい虫等防除事業でございます。引き続き駆除事業を中心に防除をやっていきたいというふうに考えております。前年度に比べて3,000万円の減となっておりますが、これにつきましては、駆除事業の一部を造林事業で実施することとしたために3,000万円の減ということでございます。計画的には変わってはおりません。それと、事業内容のところで新というふうに書いております、松林保護樹林帯整備促進事業でございます。松林保護樹林帯といいますのは、保全する松林の周辺に樹種転換区域として置いているものでございますが、これの樹種転換を進めていこうということでございます。造林事業では、これを切って、木を植える場合には補助があるのですが、天然更新の場合は補助がないということで、今回新たに広葉樹による天然更新をする場合も対象にしようというものでございます。
 122ページでございます。ナラ枯れ対策事業でございます。御案内のように、今、県東部を中心にナラ枯れが発生しております。西では、三朝町まで拡大しているという状況でございます。これにつきましては、国有林も関係しております。県と市町村とが連携協力して拡大を最小限に食いとめたいというふうに考えております。
 次、123ページでございます。造林事業でございます。この事業を活用しまして、今回、雇用機会の創出、地球温暖化対策としての間伐を中心に森林の保全整備を推進していきたいというふうに考えております。具体的には、今年度から22年度まででございますが、普通林の間伐につきまして、所有者負担を32%から20%に軽減する。なお、保安林につきましては、保全税で1割負担というところまで持ってきております。それと、美しい森づくり基盤整備交付金事業でございます。これは、昨年度5月に制度化された事業でございます。市町村に直接、国が交付する事業でございます。これにつきましても県も支援しようということで、所有者負担について保安林であれば今は現行50%でございますが30%、普通林では35%まで軽減するというものでございます。
 次、124ページでございます。2事業書いておりますが、ちょっと説明を省略させていただきます。
 125ページの下の方の、治山事業でございます。これにつきましては、保安林について県が所有者の同意を得て実施しているものでございます。今回4,600万円ほど減っております。これにつきましては、11月補正で2,400万円前倒しで執行しております。それと一部には、やはり造林事業へのシフト。今は切り捨て間伐より搬出間伐がどんどんふえてきております。そういうことで造林事業へのシフトということが考えられるというふうに思っております。
 次は127ページでございます。これは緊急雇用創出事業を活用しまして、出合いの森の森林部分の整備を図っていこうというものと、保安林台帳の整備を進めようというものでございます。保安林については、森林の約4割を占めておりまして、筆数でいえば6万筆ぐらいあります。これの修正等をやっていきたいというふうに考えております。

◎興治委員長
 それでは、ここで区切ります。
 ただいままでの説明についての質疑をお願いします。(発言する者あり)

○山根委員
 この、竹林関係です。いろいろな形で竹林を防止しようということですが、現実に進んでいないでしょう。昨年の予算などももうほとんど残ったままということになっているようです。特に環境保全税等で2,000万円ですか、約4,000万円ですか。(発言する者あり)
 ほとんど予算執行がないということでしょう。予算執行したかな。(発言する者あり)
 ということは、政策がよくないのか、それとも政策はよかったけれども、全く単価が合わないということだそうですね。今度はどうやって見るわけですか。例えば1,000本か1,500本見ているけれども、実態的には3,000本からあるので、そんな仕事をやる者はいないよということで、全く事業を取り組まれないということに……。ここに前田委員、竹退治が大変好きな人がおられる。どうしても竹退治したいのですが、実態的な事業として進んでいないでしょう。どう反省するのですか。

●嶋沢森林保全課長
 私たちのPR不足というのもございますが、さっき単価につきましては言われるように、当初ヘクタール、1万5,000本、単価がなかったのですけれども、今2万何ぼまで出しております。だから、その辺についての問題は大分解決されてきているのかなと。それと、昨年度からもう一回歩掛かり調査しようと。今の歩掛かりは、鹿児島県、山口県を参考にしてつくったものでございますので、鳥取県としてどうかということで、歩掛かり調査を昨年、ことし、21年度もやっていこうと。これに基づいてまた、変えるものは変えていかないといけないというふうに考えております。
 それと竹林対策でございます。林政課の分、持ち出し支援もできております。いろいろ支援対策重視しましたので、来年度はもっと積極的にPRして何とか竹林対策が進むようにしていきたいというふうに考えております。

○前田(八)委員
 竹林のことなのですが、この間から国府町や鹿野町で県政報告しているのですが、そのときに、補助制度はどうなっているとか、チップの機械は幾らするとか、質問が出るのです。やはり、僕はPR不足だと思う。関心は強いのですよ。パンフレットぐらいつくってPRしてみたらどうでしょうね。

●嶋沢森林保全課長
 わかりました。一応つくっておりますが、まだ全部出せていないということで、この点につきましては早速、事務所、それから森林組合を通じて出したいというふうに考えております。やります。

○前田(八)委員
 森林組合ではないですよ。今言っているのは、住民ですよ。

●嶋沢森林保全課長
 最終的には、住民に。

○前田(八)委員
 中山間地の地域の人が非常に興味というか、いつも気になっているのです。もう竹林、竹林、言うのです。森林組合長は全然興味がないそうだけれども。環境破壊ですから、やはりそういうことの意義も教えて。僕は住民にPRしてほしいと思うのです。

●鹿田農林水産部長
 竹林については、私も重要な問題だと思っています。それで当初どのぐらい費用がかかるのか、持ち出すのにどのぐらい費用がかかるのだとか、立地条件によって大分違うというようなこともありまして、そこら辺はちょっとやりながら、走りながら制度を見直していこうということで、森林保全課とそういうような話し合いで、今進めてきているところです。ですから、そういう意味では、先ほど言いました歩掛かりだとか、本数の基準設定だとかということは見直ししつつあると思います。あと、負担割合についても、持ち出しのところの経費がかなりかかるということがあったものですから、そういう制度もつくりました。やはりおっしゃるような格好で、PRしていくのかなというふうに思います。ただ、なかなかPRしてもPRが浸透するまでにちょっと時間がかかるものですから、それは委員の皆様の方で、ここのところで、こういう地域でこういう声があったぞ、ということがあったら教えていただければ、こちらの方が出向いていくというような格好をとりたいと思っています。よろしくお願いいたします。

○前田(八)委員
 では、言っておきます。国府町の上地、それから鹿野町の勝谷。みんな住民が必死で言っていた。

○山根委員
 本当はここまで言いたくないのですが、ついでだから言っておきます。せっかく施策として予算を認めて、予算をつくったものがPR不足だっただろうと思うということで。今、2月にもなって予算が残るのに、ただPR不足でしたというようなへ理屈ではなく、本当の意味で、自分が政策的におやりになろうと思ったものならば、日常活動の中でどうやればいいのか、どうやれば我々の施策が実現するのか、ということをきちんと踏まえて……。だから、そんなものはもっと早く検証して、直すべきものは、歩掛かりのことですから、あなたの手で部長で直るのでしょう。だから速やかにやりながら、やはり所期の目的を達成するということが大事だということを指摘しておきます。答弁も要りません。
 林道です。公共事業、これも3億円ばかり減っているということですが、これは何でですか。実態的にもう本県の場合は、林道はもういいという考えで減らされたのか。ただ国の認証が少なかったから本県費ではできないからということで、本当はもっとしたかったけれどもやむなく減らしたのか。そのあたりをきちんと説明いただきたいと思います。

●岡本林政課長
 林道で3億円弱のマイナスのところであります。実はこの表の上の方、山のみちづくり交付金、これは三朝の緑資源、前やっていました、その分の進捗に合わせて来年度予算を2億円と、6億円から2億円に減って4億4,000万円減っております。110ページでございますが、それが一番大きなものであります。通常の分については、前年度を若干上回る程度にあります。林道は、減らすとかいう考えは全くありません。これは、地元からの要望があれば我々も地元のニーズに合わせて国にも要望していきたい。必要であればそれに対する部分もつけていきたいというふうに考えております。やはりネックになるのは、市町村の負担というお話を伺っております。そこら辺のところを市町村での御理解も含めて地元説明とかをもっとやっていきたいというふうに思っております。

○山根委員
 お話のとおりだと思います。ただ、三朝が済んだからいいのではなく、全体的な林道網の計画を書かれて、あるいはもう今やっているのも財政難だとか、あるいは地元が用地交渉がおくれたところは、みんなばさばさ切って待たしているというのが現実でしょう。そういう場合に本当に地元で、県政までは聞こえてこないわけですが、地元の町村長さんが財源的な裏づけがないからということで上がってこない場合があるでしょうが、実態的には、林政課長として本当に、どんなところにどんなものが要るという全体像を書いて、それで何年計画で進めましょう。しなければならない施策なら、町村負担がないからということならば、その割合でも控除してやるとか、あるいは国にもっと求めるとか、というような形で積極的におやりになるべきだと私は考えるわけです。いかが。

●岡本林政課長
 まさにおっしゃるとおりだと思います。やはり基盤としての部分をどうやってやっていくかということは、林道と作業道も含めて我々は考えていかなければならないというふうに思います。ただ、その負担については、今のスキームでどこが課題なのかということをちょっと検証しながら、地元の御意見も伺いながら、そこは検証する必要があるかな、というふうには思っております。やはりもう一つは、認識論があるのかなと。やはり林道に対する認識論を地元でももっと、我々としてはそこの認識、作業道がどういう連携をすれば、林道といいますか、林業に対する認識ですね、これをもっとやはり現場で高めていくということをやっていくことが必要だというふうに思っております。局も含めて一体となってやっていきたいと思います。

○山根委員
 林道は計画的にできない場合もあるが、現実に県営林道でも何本も何本も決まっているでしょう。だから要るという計画をしたけれども、財政上の問題、あるいは国の問題かもしれない、県のかもしれないけれども、とまったところもたくさんあるわけでしょう。だから、やはりそこを検証しながら。途中まで行っていますけれども、まだ行っていないというようなものもたくさんあるわけですので、もっと引っ張り出して、検証されて。そしてそれぞれの該当の町村にもそんなものの理解を示してもらう、あるいは制度的に非常に地方自治体の財政でできないというものなら、我々も、県政でも考えるか、国でも考えるかということで、前向きに検討や検証をするべきではないかというぐあいに思うわけです。もう返事は要りません、結構です。
 その次に申し上げておきます。この今までの説明の中には県有林の施策というのは全く上がってきていませんが、これ県有林というのは県民やその地域から見れば、県有林ならば一番ぴかぴかして模範的な県有林にしてほしいというのがねらいなのです。サンプルになるようなところが県有林ではないですか。みんなにやれやれ言われないでも、自分たちでまず県の持ち物は、せっかく税金かけてやったものならやはりきちんとして、サンプルになるような事業をしてもらわないと困る。というのは、一番おくれて、投げてあるのが県有林だというぐあいに地域の方は言っています。どうお考えですか。

●岡本林政課長
 大変失礼しました。特別会計の説明を忘れておりました。ちょっと説明をしたいと思います。県有林について、県が持っている県有林と、県行造林の2つあります。
 県行造林の方は、満期が今ずっと来て処理するもの、あるいはこれから来るもの等あります。これまで分収造林ということで整備をしておりますが、なかなか実際としては手が回らなかったといったことがあろうかと思います。満期があるものですから、なかなかそれに合うように施業が積極的に進まなかったということもあります。それは我々も見直しをするところがあるのかなと思います。
 それから、県有林については、これについて鳥取作業道を一部入れて研修のフィールドとして使っているものもあります。これは日野の板井原とか、そういったところでもやっております。模範となるような取組として低コスト林業も団地の中でぜひやれるように、我々もやっていきたいというふうに思っております。

○山根委員
 そうすると特別会計の分でできるという認識ですか。それでいいですか。

●岡本林政課長
 今のところ、特別会計の中でやっていくようにやっておりますので。

○山根委員
 十分、補完できるわけですな。すべてが、もうぴかぴかした模範林になるわけですな。

●岡本林政課長
 すべてがというわけにはいきませんけれども、コアとなるところをぜひやっていけるようにしたいというふうには思います。

○山根委員
 積極的にお願いしたいということであります。
 今の施策の中の環境保全林などで、いろんなことをおやりになったり、あるいはソフト事業等でもおやりになっているようでありますが、ただこの中に、去年の予算と比較しましても、まだ今度補正に出るのでしょうが、環境保全税も残っているようであります。ということは、もう今は2月も終わりで、1カ月余りしかないわけです。そうなってくると今度の、今の計画の中で、ソフト事業等で従来からやっております、昭和54年ごろから始まった事業のようでありますけれども、生活環境保全林というものが本県の中に17カ所もあるわけですが、それに対してばらつきが非常にあります。1年間にお入りになる方、入らない方というところであります。厳しいところは300人や200人というようなことになっているようでありますけれども、こういったものも、育樹祭や植樹祭も大事でありましょうけれども、こういった17カ所もあるところを本当に県民にアピールして、そしてその内容はきちんとする。皆さんの方に言えば、これは町村に移管していますので町村の仕事ですということでしょうけれども。先ほどから出ておりますように町村にとりましても非常に財政難ですので、そこまではなかなか手が届かないというようなことでありましたら、せめて県民の皆さんに環境保全税でも理解をしていただこうと思えば、せっかくやっているところの17カ所も点検されて、欠落点は県も応援しますので町村さん、地域さん一緒にやりましょう、というような施策を組み立てられるのが、私はいいと思うわけです。いかがお考えでしょうか。

●嶋沢森林保全課長
 さっき言われましたように、生活環境保全林は昭和54年から平成10年にかけて整備しております。整備後は市町村に無償で引き渡ししているという状況でございますが、先ほど言われたように、もう引き渡しているから市町村だよということまでは言いませんけれども、やはり市町村からもそういう声が上がってこないということが現状です。何とかこれを整備したいよという声が上がってこない。でも、待っていてもこれは多分上がってきませんので、今言われるように、ちょっと市町村と意見交換をやってみたい。今後ですが、それはやってみたいと思います。それで、今回、出合いの森でもやりましたが、緊急雇用などを使って整備する方法も一つあると思うのです。そういうことも検討しながら、ちょっと出かけていきたいというふうに考えます。

○山根委員
 大体、話はそれでいいと思いますが、実際問題せっかく何億円も、1カ所でも何億円もかかったところもあるわけでありますし、数十億円かかったということなのですね。その当時は、それなりにPRしよう、親しんでもらおうということでつくられた制度なのでしょう。そうすると、やはり意識的に各地域マップにでもきちんと落として、ここに生活環境保全林があります。それで県民の皆さんも親しんでくださいとか。あるいは、教育委員会等も連携しながら、ここにこんなものがあるのですよというようなことでやる。それから、この環境保全税のソフト事業でもきちんと積極的に、町村から言ってこないから……、連携でしょう。連携と協調でしょう。そのあたりはしっかりおやりいただきたいというぐあいに思います。いかがでしょうか。部長、どうですか。

●鹿田農林水産部長
 言われる趣旨はよくわかりますので、森林関係保全税の中に小学生の森林活動などもありますので、そういうところで連携できてやれないかという部分も含めて、検討していきたいと思います。

○錦織委員
 ちょっと、聞きたいのです。
 322ページと323ページの、財産を無償で譲渡することなのですが、大体これは。通常、県営林道事業というのが終わったら、それぞれの所管の市町村に無償で譲るということ。大体全部そういう方式なのでしょうか。

●岡本林政課長
 今、おっしゃったとおりでございます。実施については県でやりますが、完成区間ごとに市町村に移管しますので、その土地についても無償で譲渡ということでお願いしております。

◎興治委員長
 よろしいですか。

○錦織委員
 はい。

○斉木委員
 98ページの、前田委員が言われたもので、ちょっと気をとられたものですけれども。この新しい竹林有効活用推進事業は、チップにしたり竹粉にしたり、そういう関係のことが想定ですか。
 それと、県下に数十カ所ある炭小屋でやっておられるのも、この事業の対象になるわけですか。

●岡本林政課長
 今いろんな炭とか、あるいはいろんな製品などを、各地域でも試作的なものとかというような取組もあります。このソフト事業の中で、それらは手挙げ方式で、そういう取組について支援するということにしたいと思います。その中には産業的な部分ではなく、地域での、例えば自家消費される場合もありましょうし、そういったものも中に含めてやるようにしたいと思います。

○斉木委員
 仮にこれはたくさん手が挙がってきた場合は、また補正等で組んでやるような。振興しないといけない事業ですので。

●岡本林政課長
 そうですね。状況を見ながら。どういうものかレベルも考えながらやらせていただきたい思っています。

○森岡副委員長
 93ページの海外市場開拓事業についてお伺いしたいのです。日程で、ソウル市に3泊4日、2名という旅費の計上なのですが、これは県の職員の方が行かれて調査をされるということなのでしょうか。

●岡本林政課長
 これは県の職員が行って調査するということでございます。

○森岡副委員長
 県産材のこういった輸出に関して、調査研究されるというのは非常にいいことだし、先ほどの農産品の話でもありましたが、こういったものがやはり一つ、畜産も含めて第1次産業の農林水産業での海外市場に向けての取組ということは、これから大事な部分だと思います。例えば、今ずっと見ていると商工労働部の緊急雇用創出事業などでいろいろと調査研究ということをなされていますよね。何かそういう大枠というのですか、全体を包むようなこの予算で、何かそういうものができないかなというふうに、ずっと説明を聞いていると感じるのです。特に個々の課で、ポイントポイントであるのです。だけどターゲットは一緒なのです。先ほど山根委員がおっしゃったことと一緒なのですが、そういったことの取組を何か今議会でできないかなというふうに感じるのです。それをちょっと部長に確認してほしい。
 そうですよね、山根委員。(発言する者あり)

●鹿田農林水産部長
 言われるとおり、やはりどの範囲までというものはあると思うので、ちょっと幅広に、ほかの部とも相談しながらパッケージになるかどうか検討してみたいと思います。ただ、すぐ今議会でということはちょっと難しいのかなというふうには思います。ちょっとお時間をいただいて、5月補正なりにでも出せればというふうに思っています。

○山根委員
 前向きに取り組んでもらうということはいいけれども、今、せっかく新しい年度の予算を審議しているのでありますので。だから見通しがつけば、事務手続上難しいから、次なら次にやりますとかでいいけれども。先ほどから何回も言うように、日本海新聞の1面などにはばんばん出ていて、きのうのテレビても知事が活力、活力ということで、もう県産品がどんどんとロシアや大陸に行くような話ばかりだったでしょう。片っ方の農林水産部の予算には10円も上がっていないということです。こんなことは恥ずかしいことでありますので、早くそういうものを。だからわからないなら、研究費だとか調査費だとかというような感じで取り組まれるべきだと思います。積極的に。ただ欠落しましたから、積極的に取り上げますぐらいにきちんと言ってください。

●鹿田農林水産部長
 早速取りかかりたいと思います。皆さんの方に、また途中経過でもお示しできればというふうに思っています。

◎興治委員長
 進めます。(「行こう行こう」と呼ぶ者あり)

●今岡農林総合研究所企画総務部長
 128ページをお願いいたします。私の方からは、研究所の研究企画関係、技術普及関係、それから試験場も含めた管理運営費関係を御説明申し上げまして、試験研究課題の関係につきましては、各試験場長から御説明いたします。
 最初の先端的農林水産試験研究推進事業です。これにつきましては県民ニーズ、あるいは生産現場のニーズに合った試験研究を行うため、関係者を交えた課題検討を行いますとともに、本年度新たに導入いたしました第三者による外部評価の実施、それから研究員の技術習得、資質向上のための長期派遣研修、及び品種特許等の知的財産の取得・維持管理に要する経費をお願いするものでございます。
 その下、農林水産試験場臨時的調査研究事業でございます。これは、当初から計画しております課題とは別に現場で発生した突発的課題などに対応するために迅速・柔軟に活用できるような研究費の枠をお願いするものでございます。
 129ページをお願いいたします。農林総合研究所管理運営費でございます。これは研究所の管理運営、あるいは試験場との連絡調整に要する経費でございます。
 その下、農業改良普及所管理運営費でございます。これは県内7カ所に設置しております農業改良普及所の管理運営に要する経費です。庁舎の管理費や活動に必要な電話代、あるいは公用車の使用料などでございます。
 130ページをお願いいたします。普及職員研修でございます。これは農業者の方への指導、支援に必要な専門技術や知識、能力の向上を図る研修ですとか、若手普及員の研修に要する経費をお願いするものでございます。
 131ページをお願いいたします。農業改良普及指導活動費でございます。これは県内の農業、農村の振興を図るために農業者の方へ栽培技術や農業経営に関する支援を行うための改良普及員の活動経費ですとか、普及員の活動支援あるいは試験成果、技術の普及を橋渡しする専門技術員の活動経費、さらには、表の一番下でございますが、食農教育推進のための小学校社会科副読本の作成、配付に要する経費などでございます。副読本につきましては、引き続き1人1冊配付する予定でございます。
 132ページをお願いいたします。ここから各試験場の管理運営費関係となります。
 まず、農業試験場管理運営費です。これは同場の庁舎管理ですとか圃場管理などに要する経費でございます。
 次の、施設整備費でございます。これは農業試験場の圃場は造成後30年以上経過して老朽化しておりまして、漏水等が発生しております。その用排水路の改修に要する経費をお願いするものでございます。
 133ページをお願いいたします。園芸試験場管理運営費でございます。これも同場の庁舎管理、圃場管理などに要する経費でございます。
 次の、施設整備費でございます。これは備品購入ですとか、あるいは研究施設の改修に要する経費をお願いするものでございます。
 次の、ふれあいセミナーは、試験課題と一緒に御説明いたします。
 134ページをお願いいたします。園芸試験場のバイテク関係でございます。バイテク関係を担当しております生物工学研究室の施設の管理運営ですとか施設の整備に要する経費をお願いするものでございます。
 135ページをお願いいたします。畜産試験場管理運営費でございます。これも、同場の庁舎ですとか牛舎、あるいは圃場の管理に要する経費でございます。
 次、中小家畜試験場費でございます。これも同じく庁舎管理、あるいは豚舎、あるいは鶏舎の管理等に要する経費でございます。
 次、136ページをお願いいたします。林業普及指導事業でございます。これは健全な森林の保全とこれを担う人材の育成、あるいは林業及び地域の振興を図るために林業、木材の技術・知識の普及や森林施業の指導を行う林業普及指導員の活動やその研修に要する経費、及び林業者の技術向上、研修等に要する経費をお願いするものでございます。
 137ページをお願いいたします。林業試験場管理運営費でございます。これにつきましても試験場の庁舎、圃場、あるいは21世紀の森の管理等に要する経費をお願いするものでございます。
 次の、ふれあい発見事業につきましては、試験課題と一緒に御説明いたします。

●近藤農林総合研究所農業試験場長
 138ページをお願いいたします。農業試験場の試験研究費であります。来年度につきましても引き続きまして、米、大豆等の新品種の育成、有機栽培の技術の確立、低コスト農業の確立というようなことで取り組んでまいりたいと思います。具体的な試験研究課題は、表に上げておりますように、新規2課題を含めて15課題としております。
 新規課題の一つにつきましては、上から5番目ほどに上げておりますが、ゆうきの玉手箱云々という事業であります。これにつきましては、水稲の有機栽培技術のステップアップを図るとともに、新たに大豆の有機栽培への可能性の検討に取り組むものでございます。
 もう一つは、中ほどになりますが、午前中にも話題になりました米粉でありますとか、飼料用などの米の新規事業に対応しまして、多収稲を使いまして田植えをしないで代かきした田んぼに直接もみをまく直まき栽培、そういうようなものに取り組み、省力低コストの技術の確立を図ろうとするものでございます。
 続きまして、139ページをお願いいたします。身近な農業試験場の事業でございます。これにつきましては、農家との意見交換なり、あるいは試験成果の発表会などを行うための経費でございます。

●齊藤農林総合研究所園芸試験場長
 140ページをお願いいたします。園芸試験場では、全体27課題のうち新規課題が9課題でございます。
 新規課題として新しい切り口といいますか、内容としまして、課題の上から5つ目になります温暖化対策ということで、国の独法の果樹試験場が音頭をとって、実際に各種果樹でどういう影響が出ているかを国が各県からデータを集めて、解析してデータベース化しようという受託事業でございます。
 それから、下がっていただきまして、9、10番目になります。これも新規課題で、ナシの新品種につきまして、新しい切り口としまして極力省力化ができるようなそういう栽培技術の開発、あるいはおいしいナシづくりということで課題を立てております。
 それから、下の方、新規課題の最後の方でございますが、消費者・生産者が求めるカキの革新的栽培法の確立ということで、カキにつきましても、従来の富有から新しい品種がいろいろ出てきております。そういう新しい品種への取組。それから従来、カキでは土壌改良という仕事を残念ながらしておりませんでした。コストをかけずに農家が持っておられるような機械で土壌改良をやってみようではないかという、そういう切り口でこの課題を立てております。
 続きまして、141ページ。これはバイテク関係の区分になります。これは継続でございますが、バイテクの中で新しいナシの新品種シリーズの育成というものをいわゆる遺伝子診断で自家和合を、種をまいた1年目で診断して育成を図る、期間短縮を図るということで向かっております。
 ちょっと前に戻りますが、先ほど説明がありました133ページ、園芸試験場ふれあいセミナーです。本場なり各出先が、秋に一般の方、農家の方を招いて成績の報告なり、圃場の視察なりをしながら一般公開する、そういう事業でございます。

●山下農林総合研究所畜産試験場長
 主な業務内容に書いておりますように、畜産試験場では、バイオテクノロジー技術の開発とか、次世代に対応する畜産管理技術の開発、あるいは雄づくりです。あるいは農政の緊急課題に対応する試験研究ということで、下の表にあります15研究課題をやっております。21年度については、新規事業はちょっとございませんが、拡充は2課題持っております。
 そのうち表にあります3つ目で、経膣採卵による1卵性多子生産技術の開発ということです。雌牛の1頭当たりの生涯生産子牛は、限られたものであります。そのために、生体のまま雌牛の卵巣から卵子を吸引しまして体外受精を行って、たくさんの優秀な生産子牛を生産するというような研究とか、あるいは性判別とか遺伝病判定を行いまして、いわゆる分離分割した胚から直接的に雄牛を短期間につくるというような研究を行っております。それと真ん中に、鳥取和牛肉うまみ開発試験というのがございます。これについては18年度からさせていただいておるわけですけれども、その中で鳥取の純系の和牛というのはうまみ性が非常に高いということと、遺伝率も高くて、雄によって十分改良ができるという結果が今までの研究でわかってきております。ただ、このうまみの指標となる不飽和脂肪酸割合というのが簡単に枝肉のまま測定できないと枝肉価格に即反映されないということで、21年度から光ファイバー測定器を用いて牛肉中の不飽和脂肪酸割合を共同研究という形で測定しようとするものでございます。
 それから下から4番目、自給飼料生産拡大試験でございます。地球温暖化ということで鳥取県でも夏から冬にかけての気温が上がってきております。そうした中で、濃厚飼料とかわるものなのですが、トウモロコシの二期作栽培が可能であるかということで、20年度から試行的にやっております。来年度から2年間にわたって新たに課題として取り組む。そして作付体系を確立するという研究を行おうとしております。

●井田農林総合研究所中小家畜試験場長
 中小家畜試験場は、豚、鶏の改良、それから飼養管理技術の改善とか、あるいは昨今問題になっております畜産環境保全対策の試験研究、あるいは調査を行っておるところでございます。合計8課題ありまして、新規は3課題でございますが、2課題ほど説明をさせていただきたいと思います。
 まず、鶏におけます飼料米供給試験でございます。これは緊急プロジェクトチームの中の試験研究でございまして、先ほど畜産課の説明いたしました事業は、あれは採卵鶏で行うものでありまして、これは地鶏で行うものであります。地鶏の飼料自給率向上と食味の向上を図って、高付加価値化を図っていきたいというものでございます。農業試験場で今、試験中でございます多収米を地鶏に給与いたしまして、うまみ成分の主なものでありますオレイン酸とかイノシン酸の向上ぐあいを調査研究したいというものでございます。
 次に下の方でございます、豚凍結精液の生産技術の改善試験でございます。現在豚の人工受精はこの数年で大変伸びてまいりました。今、全農家の50%近いところで普及をしております。でありますけれども、今、普及しておりますのは液状精液でございまして、非常にコストが係るということで、これを何とか凍結精液にしたいということでございます。ただ豚の場合は凍結精液にいたしますと細胞膜が壊れまして、非常にもろいという欠点がございますので、その凍結能力を高めるために特殊な薬品を開発をして凍結能力を高めたい。それとあわせて、産業技術センターと連携いたしまして、共同開発いたしまして新たな精液注入機械をつくっていきたいというふうに考えております。

●大原農林総合研究所林業試験場長
 137ページでございます。ふれあい集う森の試験場発見事業ということです。これは林業試験場が試験研究によって得た成果、あるいは県民の方に広く林業に親しんでもらうための活動経費ということでございます。
 144ページでございます。試験研究費です。新規3課題、継続10課題ということで21年度は予定をしております。2つほど説明をさせていただきます。
 森林管理研究室の方で一番下に書いてあります、ショウロ菌感染苗木生産技術の確立ということです。これは鳥取大学の菌類キノコ遺伝資源センターと共同研究ということでやろうとしております。松くい虫抵抗性の松の苗木のちょっと活着率が悪いということで、ショウロ菌を活着させればかなり改善するのではないかということが予備的な試験でわかってきました。それについて地元の樹苗協同組合と協力しましてショウロ菌の感染苗木の生産を始めるための技術開発をやりたいということでございます。
 次に、木材利用研究室の真ん中の辺に書いてあります新規の、スギノアカネトラカミキリ被害材の強度性能把握ということでございます。これは若桜にありますウッディ若桜と共同研究をしようということでございます。今、不当に評価が下げられておりますスギノアカネトラカミキリの被害材の性能を明らかにして、買いたたかれるのを少しでも防ごうというような基礎的なデータを集めようということでございます。
 145ページ、林木品種改良事業です。これは昭和45年から63年ごろに県内で精英樹と呼ばれる形質のすぐれた苗木を現地に造林をいたしまして、5年ごとにその成長経過を調査するということでございます。

◎興治委員長
 では、ここで区切ります。
 今までのところについて質問ございますか。

○斉木委員
 131ページ、食農教育推進費。来年度から復活してもらってありがたいと思っております。今の説明では生徒1人1冊配付でしたか。それで何年生から配付ということになっていますか。

●今岡農林総合研究所企画総務部長
 5年生に配付する予定としております。

○斉木委員
 わかりました。
 それと、ここは教えて、142ページ。今の経膣採卵による一卵性多子生産技術の開発というのは、要するに双子以上を産ませるという技術という意味なのですか。ちょっとよくわからないので教えてください。事業内容の説明の中で、上から3番目。

●山下農林総合研究所畜産試験場長
 おっしゃるとおりでございます。双子以上、三つ子、四つ子、五つ子。そういうものを考えております。一卵性多子という言い方をさせていただきました。

○斉木委員
 要するに効率よくやるということですね。

●山下農林総合研究所畜産試験場長
 1頭は雌雄判別で、一卵性ですので雄であればあとの残り、その中でいいやつを雄牛にして残りの3つ、4つ、これを肥育していって、あわせていわゆる子牛の肥育成績と同じようなものを得て、即それで判定してしまうということで、5年ぐらいかかったのが3.5年ぐらいで、短縮できますのでその辺のところが経費節減につながっていくのかなと思っています。(発言する者あり)

○斉木委員
143ページ、今の試験研究課題の上から4、5。これは事業一本化による廃止ということですが、それは鳥取地どりピヨ改良試験の方に一元化になったのか。あるいはこの5番目に書いてある血統固定化試験というのは、血統はもう固定化したから廃止になったのか。そのあたりを。

●井田農林総合研究所中小家畜試験場長
 上から2番目です。新規の改良試験の中に入れました。

○斉木委員
 この中に入ったということですね。
 それと、これは有田次長の方かもしれませんが、ピヨは、生産時はピヨですが販売時になるとピヨでなく鳥取地どりになるわけですね。私もよく時々間違えるので。鳥取鶏と鳥取地鶏の品種で売り出すわけなのですが、鳥取鶏がすごく安いと思って、地鶏がこんなに安いのかなと思ってさわってみたら地鶏ではなかったということがあるのです。このあたりについて。やはりこれからどんどん生産して販路を広げたいのですが、大山鶏という名前で売り出しているし、そのあたりでの個性化ではないのですが、やはり県外の消費者の人に対して。地鶏と一般の鶏との差別は値段を見ればわかるだろうけれども、やはりイメージで、大山鶏というと何か地鶏みたいな感じがしますが、食べてみるとそれほど変わらない。こんなものでは地鶏ではないのではないかというようなことになると、ちょっと都合が悪いので。私も知っているつもりだけれども、時々、大山鶏と大山地鶏の違いがわからなくなることがあるので、そのあたりはどういうような。これから打って出る鳥取県として。

●有田農林水産部次長兼市場開拓局長
 実は、私の担当ではないのですけれども。地鶏というのは本当にブロイラー式の飼い方ではなく、地面を歩く鶏の飼い方ですが、数が非常に少ないということです。ただ、東京の方では大山地鶏という名前が非常に通っていて、それで売っていらっしゃるところもあるようですが、その辺の知名度と大山ということの言い方を間違いのないような、誤解のないような売り方というのは、やはり消費者の方に信頼感を持っていただくためにはこれからは必要ではないかなと思います。

○斉木委員
 実は、秋田の比内鶏がああいうぐあいに偽装で、かなりあそこは昔から比内で、有名な鶏でだれもが食べていたのですが、あれが偽装されていたということで、私は本当に、鳥取県の場合は大山鶏と大山地鶏が同じようなパターンで売られるということになると、ある面の偽装ではないのですが、勘違いということで、消費者から本当に信頼が薄れるのではなかろうかなという心配をしているのです。我々も知っているつもりですがもよく間違えるものですので。やはりそのあたりをきちんと、農商工連携ではないのですが、私は何かやっていく必要があると。
 それと、やはり地鶏をそうなったらどんどん、どんどんと。それはなかなか、やるといろんなことがあります。やり過ぎれば安くなるというようなこともあるでしょうが、やはりもっと消費者に対して、知っている人は知っているのですが、秘めたる好きな人がおられるらしいですけれども。やはりもっと広くやっていく。またそれがこちら側の産業興しになる、ということです。部長、そのあたりをどう。私は、県の食材を打って出るということになると、もうちょっとはっきりした方がいいのではないかと思います。

●鹿田農林水産部長
 大山鶏や大山地鶏自体もメーカーが先に、先行していったような形がありました。途中から県に一本化というような話をどうしたらいいのかということで、いろいろと意見交換したりしたことがあったのですが、既に名前が通っているというようなこともありました。言われるとおりで、どちらかというと勘違いしやすいです。実際に食べてみるとわかる話なのですが、大山鶏という名前でブロイラーを売っているというようなものですので、そういう販路開拓の面で、何というか、販売戦略上ある程度必要だとは思うのです。今言われるように、説明不足というところの感は否めないので、やはりそこら辺はもっとPRしていくのかな、というふうに思っています。ただ、量自体も、生産費などを見ますと、やはり大山地鶏の経費が、コストが結構かかっています。山陰食鶏の場合でも、要は抱き合わせで、普通の大山鶏を売るために大山地鶏を使っていた、というところがかなりあります。ですからそういうことで、割とほかの地鶏に比べて、比内鶏などに比べて安く提供していたというようなこともあって、比内鶏と同じような価格で販売できるようになればというふうに思っているものですので。やはりきちっと味を見てもらって、評価を上げていくということが重要かなというふうに思っています。

○斉木委員
 ぜひ評価を上げて。同じやるからには、比内鶏のようにだれが知っていてもわかるというようなぐあいに。井田場長も張り合いがないと思いますよ。売れるものに、どんどん売れていかないと、今せっかく固定化に努力して。多分雄の固定化だと思うのですが、固定化すると採卵する場合にも楽になってくるので。そういうようなことで、一生懸命努力して肉質も上げてもらわないといけないですけれども。やはり、だれが聞いても大山地鶏ということが先に出て、鳥取県の鶏はおいしいというようなことにならなくてはいけないと、私は思っております。食べた人はお金の値段で味がわかっていてもいけないですので。大山地鶏は一口500円もするから、やっぱり高いからうまいというようなイメージではおもしろくないですね。やはりおいしいから高くても出すというイメージで、販路はしていかないといけないと思います。

●鹿田農林水産部長
 私も何回も食べていますが、やはり味はいいと思います。あとは、ブランドとしていかに高く売るかという方法だと思いますので、そこら辺はこれからかなというふうに。課題だと思ってしっかりやっていきたいと思います。

○斉木委員
 「これから」は、随分聞いているので。ぜひ頑張って。

○錦織委員
 129ページの農林総合研究所の管理運営費です。これは去年から組織替えがあったと思うのですが、本年度で新規に管理運営費が上がってきた理由は。
 それから、大々的な組織編成があって、課題というか取り組んでこられた。そういうことについて何か、もし今後の課題というものがあれば。というのは、水産の方で栽培漁業センターなどが、庶務の関係とかでまた一部一緒になるというところがあるので。そういったところで、ちょっと聞いておきたいと思います。

●今岡農林総合研究所企画総務部長
 農林総合研究所管理運営費についてのお尋ねでございます。こういう、20年4月から各試験場の庶務・経理ですとか企画を担う「企画総務部」という一つの大きな組織になったわけでございます。管理運営費自体は、企画総務部門の活動事務費でございます。
 新しい組織になってどうか、というお話でございました。研究所という組織にしましたねらいといいますか、目的の一つとして、効率的・効果的な試験研究を簡素な体制でやるということでございました。それから、試験研究を役立つものにするために、外部評価という新しい仕掛けも導入しますということもございました。それから、共同研究ですとか受託研究を推進して、その辺の収入を得る努力もしましょう。そういったことがあったかと思います。20年度はそういったことに取り組んでまいったところであります。21年度も引き続きそのねらい、使命が果たせるように努力してまいりたいというふうに考えております。

○錦織委員
 ちょっとよくわからなかったのです。なぜ去年から管理運営費が発生していないのかなと思って。そんなに目くじら立てて言うことではないのですが、単純な疑問を。
 大がかりな組織編成が再編がされて、その評価というか、今後の見えてきた課題というか、1年経過しようとして、そういうものがもしか感じられるものがあれば、ということでちょっと聞いたのです。今のお答えだと、ちょっとわかりかねますが。

●今岡農林総合研究所企画総務部長
 最初に、この予算事業の関係でございます。昨年までも試験研究を総括するような事務はもちろんあったわけでございます。それらを具体的に申しますと、先端的農林水産試験研究推進強化事業の中で、人役ですとか事業費を賄っていたわけですが、新しい体制になったということで、運営費という格好で、明確にさせていただいたということでございます。

◎興治委員長
 所長、総括的に答弁してもらえますか。

●足立農林総合研究所所長
 新しく組織が再編されて問題点といいますか、そういうものは何かないのか、というお尋ねでございました。先ほども部長がお話しさせていただきましたように、やはり効率的な試験研究を進めるために庶務の集中化をやったりとか、それから外部評価を入れたりとかしたわけでございますが、しかられるかもわかりませんけれども、何分にも新しい組織なものですから、実は非常に、組織の体制の運用がなかなか十分に。私はこの20年度は、いま一つできなかったのかなという反省がございます。これをさらに十分機能させるように、例えば評価制度もそうでございます、それから内部の運用といいますか各試験場をうまくまとめて、試験研究に突き進んでいく。役立つ試験研究をやれるように、少しでも役立てるように進めていくということが、今後にとって非常に大事になってくると思っております。そういう部分でこれからもこの組織の制度といいますか、そういうものを高めていくということが、我々に課せられた大きな課題かなというぐあいに思っております。

○小谷委員
 ちょっと畜産関係です。
 もとに戻るようですが、54ページに、優良種雄牛造成のための400万円組んであり、2頭1年間でやって、3年約6頭。それと今度は、142ページの、それぞれの試験研究にかかわる試験場と一体的に、やらざるを得ないと思うのですが、導入に関してどこがどんな意見で。持ち分というか、権力の持ち分でもないですが、どんな状況の中で。鹿児島、あるいは岐阜とか宮崎を選定しようと思えばそれなりのチームワークで検討会を持たなければいけない。競りにおいて購入できるような、これなら大丈夫だという目印というか、購買できる、市場に入ってくる。そんなことはどのような格好で、すべて行き当たりばったりではいけないと思うのですが。そのようなところは、どんな思いがあって。
 場長と副部長、あるいは畜産課と、その辺のところの一連の難しい話ですが、対応はどういう考え方で対応されるのですか。

●山根畜産課長
 種雄牛造成のために雌牛を導入するというので……(「試験目的で」と呼ぶ者あり)
 それで、鳥取全共が終わりまして、いろいろ反省する中でそれまでにつくりました、16年でしたが、和牛改良方針というものを……。

○小谷委員
 簡単に簡単に。どれだけの話をして、試験場の意見は5割入れるとか、あるいは畜産課は平等でやりますとか。

●山根畜産課長
 何割というのは具体的に言えませんが、そういう改良方針も試験場と畜産課、関係者の意見も聞きながらつくって、それに基づいて鳥取に足りない能力、雌牛に足りない能力、雄牛に足りない能力というものがあります。そういうものを分析、これは試験場で分析します。それに基づいてどういう能力が必要かというのをもとにしまして、雌牛を県外から購入してくるということです。

○小谷委員
 わかった、いい。
 漏れ聞くところによると、兵庫系をつくらないといけないというような話がある。100%兵庫系を。そんなことに金を使うのであったらある意味では……、ちょっと異論を申し上げなければいけないという思いがあるので。よく検討してもらわないといけません。あったの、なかったの、本当に兵庫系100%とか。

●山根畜産課長
 新しいニーズとしまして、ももにさしが抜けた枝というもののニーズがございます。ちなみにそれは兵庫系を入れてくるとそういう牛が、枝肉が出やすいということで、そういう方針というものも一つとして改良方針の中にあります。

○小谷委員
 そうであるならば、事業団からとればいいのではないのか。実際の話、三千何百頭しか雌牛がいないのですよ。アンプルが三千何百頭分しか要らないのに、そんなにいろいろと……、余り専門的になるので言わないけど、どこで、どれだけのものを求められているか、価値があるのかと言いたいだけの話です。いいです、もう答弁は。

◎興治委員長
 いいですか。

○小谷委員
 だってどうせ。そんなこと言っても、いい答弁戻ってこないから。(笑声)

◎興治委員長
 その他ございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、休憩にしましょうか。
 3時15分再開で休憩をいたします。

                                午後3時05分 休憩
                                午後3時17分 再開


●山本水産課長
 それでは、146ページをお開きいただきます。職員人件費ということで、57名分をお願いしているところでございます。
 それから、その下の段ですが、漁業金融対策費の漁業近代化資金助成事業です。これは設備資金でございます。これの利子補給ということで、1,571万3,000円をお願いしているものでございます。融資枠は、5億円ということで考えております。
 147ページをお願いいたします。漁業金融対策費の経営安定資金事業費です。392万2,000円をお願いしております。これは運転資金ということでお願いしております。融資枠は、5億円ということで考えているものでございます。
 それから、下の段です。漁業金融対策費の漁業経営維持安定資金です。132万1,000円をお願いしております。これは、漁業経営を行う中にあって、緊急に固定化債務の整理が必要になったというような場合に、融通した金融機関に対しての利子補助でございます。融資枠は、1億円をお願いしているものでございます。
 次に、148ページをお願いいたします。特別会計への繰出金でございます。
 まず上の方ですが、県営境港水産施設事業特別会計繰出金です。7,949万円をお願いしております。これは市場の運営を円滑に行うということで、起債償還等に係る経費を繰り出すものでございます。
 それから、下の段、沿岸漁業改善資金助成事業特別会計繰出金です。126万6,000円をお願いしております。これは貸付けに当たっての貸付事務、あるいは償還金の事務等の発生する事務費について繰出金をお願いするものでございます。
 次に、149ページをお願いいたします。近場漁場資源増産促進事業です。523万円余をお願いしております。これはいそ場等、近くの漁場の漁業生産の増大を図ろうということでございます。海藻、藻場ですね、こういうものの造成、あるいはイワガキなどを増産しようというものでございます。さらに、アワビ、サザエなどのいそ場資源を増産するために漁協が放流事業を拡大する場合に、放流費につきまして支援を行おうというものでございます。
 次に、150ページをお願いいたします。水産物流通対策チャレンジ事業でございます。これは20年度9月の補正予算でもお願いしたものですが、それを拡充しております。要は市場での価格向上、付加価値の向上を図ろうということです。それにあわせて、漁業経営の体質を改善を図ろうというような方に支援していこうということでございます。そこにのせております4点の事業メニューを考えております。産地直送・販路開拓支援や鮮度向上支援等でございます。それから、事業経費といたしましては、1カ所当たり上限を30万円で、1事業60万円までということを考えているものでございます。
 次に、151ページをお願いいたします。地域養殖業振興事業でございます。145万円余をお願いしております。これは新しく養殖業を営もうという方への、その立ち上げるに当たっての支援事業ということでございます。これまでも、平成16年から実施しておりました。ホンモロコ等あるいはカジカ、そういうものを養殖される農業の方への支援を行っております。さらにことしは、ホンモロコにつきまして、このホンモロコは現在、鳥取県内で56戸ぐらいで生産しておられるのですが、やはり魚になるまでにどうしてもうまくいかないという方がおられます。そうなった方々は、この後はもうホンモロコの養殖ができないということになってはいけないので、栽培漁業協会の方で種苗生産したものを販売していくというような、保険的な事業ということでの、ホンモロコ養殖安定生産試験ということを新たに考えているところでございます。
 次に、東郷湖漁場環境監視機能整備事業です。254万円余をお願いしております。これは東郷湖のシジミ増殖に当たって、あるいはほかの魚類についても、漁場環境の悪化を防止する、あるいはそれを未然に知るというようなことでの常時の水質監視システムというものを構築していきましょうということでございます。それらの機器整備に当たっての事業でございます。事業主体は、東郷湖の漁業協同組合ということで考えているところでございます。
 次に、153ページをお願いいたします。漁業経営能力向上促進事業でございます。4,010万円をお願いしております。これは、沿岸漁業振興ビジョンということで昨年12月に策定したところでございますが、その中の柱の一つの漁業経営の効率化ということで、これから中核的漁業をふやしていきたいということから、この事業を考えたものでございます。そこにありますように、65歳未満の方で出漁日数が90日以上ある方や漁業経営の改善計画を策定する方を対象に考えております。事業の中身としましては、省エネのエンジンを搭載するとか、エンジン以外の機器を搭載する場合の助成。あるいは漁法転換を図ろうとする場合の漁具の支援ということで考えております。この補助残につきましては、沿岸漁業改善資金の無利息の資金も利用できるということで考えております。21年から25年の5年間を考えているところでございます。
 次に、154ページをお願いいたします。子どもから始める魚食推進事業です。94万円余をお願いしております。これは子供さんの魚離れが深刻になっており、この実態を解消しようということで、魚食だとか、あるいは水産に関する授業の提案とか、出前授業というようなことを考えていきましょうということでございます。事業概要のところに例1、2、3とのせておりますが、調理実習をやったり、語り部の授業をやったり、あるいは県の水産の職員が出向いて出前授業をやるというようなことを行い、子供さん方に小さいときから魚に親しんでいただこうということで考えているものでございます。
 次に、155ページをお願いします。全国豊かな海づくり大会準備事業でございます。これは平成23年に「全国豊かな海づくり大会」を鳥取県に誘致しようということで、その準備づくりということで考えております。当面、21年につきましては、基本構造、基本計画等を手づくりで策定して、さらに大会のPR、広報等を行っていこうということを考えております。
 開催に当たっての基本的な考え方ということで、5点ほど上げております。一つは、高速道路開通後間もないタイミングで鳥取県の魅力を全国に効果的に発信する大会としたいというような気持ち。それから、ボランティア等と連携しながらおもてなしの気持ちで温かみのある大会にしていきたい。さらに、経費をかけない手づくりの大会ということ等を考えております。さらに水産の持続的、安定的な発展ということで資源管理等と一体的に取り組んでいる大会にしたいと考えているところでございます。
 次に、156ページをお願いします。水産物市場流通合理化検討事業です。83万円余をお願いしております。これは県内の産地市場、県外の産地市場、消費地市場、こういう市場の実態調査を行って、その市場のあり方等を検討して産地価格の向上ということで考えております。ですから、検討会あるいは先進地視察というようなことも考えているところでございます。
 次に、157ページをお願いいたします。上の方ですが、水産振興費ということでございます。これは水産関係の団体等への負担金ということで、1,319万円余をお願いするものでございます。
 それから、下の方の、水産支援事業ということでございます。22万円をお願いしているところでございます。これは水産研究の実践活動の発表会とか、あるいは漁業士の活動の支援ということを考えております。
 次に、158ページをお願いいたします。資源管理型漁業促進事業です。364万円余をお願いしているものでございます。これは魚介類は上手に利用すれば永久に利用できるだろうという再生産の可能な資源です。その取組を資源管理と言っているわけですが、これらの資源管理の取組に対しての事業を行おうということでございます。
 そこに4つ上げております。資源回復計画を策定するとか、資源管理を行っている漁協への助成、漁業者協議会の開催費等をお願いするものでございます。
 次に、159ページをお願いします。上の方です。環境に優しい漁業推進事業です。22万円余をお願いするものでございます。これは沿岸の、平たく言えば海底のごみ、そういうものがあるのでそれを収集、処理等をお願いするものでございます。
 それから、漁業団体指導事業です。これは鳥取県が一つになっております漁船保険とか、共済組合、漁業信用基金協会、これらの団体の指導ということで、58万円余をお願いしているところでございます。
 続きまして、栽培漁業地域支援対策事業です。951万円をお願いしております。これは漁業協同組合等が栽培漁業協会から種苗を購入する際に、購入費につきまして支援するということでございます。定着性のものには2分の1、魚やひれ物については3分の2以内で補助を行うというものでございます。
 それから、下の段ですが、栽培漁業企画調整費です。298万円余をお願いしております。これは栽培漁業関係の協議会、あるいは第6次の栽培漁業基本計画を21年度につくるようにしておりますが、これらの策定に当たっての費用、さらには社団法人全国豊かな海づくり推進協会への負担金ということをお願いしているものでございます。
 次に、161ページをお願いいたします。沿岸漁業操業改革チャレンジ支援事業です。408万円余をお願いしております。これは意欲ある沿岸の漁業者が操業改革等の計画をつくって新たな漁法へのチャレンジを行いたいという方に対しての支援を行おうということでございます。補助率は県3分の1ということでお願いするものでございます。沿岸漁業者は20トン未満の沿岸の漁船漁業者を考えております。
 162ページをお願いいたします。日韓水産科学技術協力推進事業です。これは217万円余をお願いしております。これは韓国の江原道等と一緒になりまして、鳥取大学や江原大学等、それらの大学や漁業者もひっくるめて水産セミナーというものを開催しているのですが、その水産セミナーに係る費用をお願いをしております。ちなみに、平成21年の水産セミナーは江原道で開催される予定で今進めているところでございます。さらに、技術者交流ということで、江原道から鳥取県に技術者の受入れを考えております。
 163ページをお願いいたします。コイヘルペスウイルス病まん延防止対策事業です。131万円余をお願いしております。これは、コイの病気なのですが、これの検査、あるいはかかったコイを処分する場合の損失補償をお願いする事業でございます。コイを処分した場合の実勢価格は注に書いてあるとおりでございます。これらのことで処分した場合の補償というものも考えているところでございます。
 次に、164ページをお願いいたします。簡易魚道整備実験事業です。84万円余をお願いしております。これはアユとかが遡上を阻害されている堰堤が県内に幾つかあるということで、それらを簡易魚道に、アユが上りやすいような、遡上効果があるようなものをつくっていこうということでございます。それについては、魚道整備に向けて検討会を開催したり、あるいは来年は五千石で、これは仮設の魚道ということで取り外しができるような魚道を考えてみようということをお願いするものでございます。
 それから、湖山池外来魚被害対策事業です。これは30万円お願いしております。湖山池に生息しているブルーギル等、これらの駆除等に要する経費ということで考えているものでございます。
 次に、165ページをお願いいたします。内水面漁場環境保全事業です。これは漁協が行う、東郷池並びに湖山池の湖面、あるいは湖岸の清掃事業に対しましての支援を考えているものでございます。
 続きまして166ページをお願いいたします。水産加工経営緊急特別対策事業です。45万円余でございます。これは18年、19年に融資した過年度分の利子補助でございます。北朝鮮への国の制裁等によって影響を受けた加工業者に対して緊急に融通した資金の利子補助でございます。
 次に、167ページをお願いいたします。上の段ですが、日韓漁業対策費の経営安定資金利子補給事業です。これも過年度分の利子補助ということでございます。
 次に、日韓漁業対策事業の漁業共済掛金助成事業です。565万円余をお願いするものでございます。これは共済に加入した漁業者に対しまして、全国合同漁業共済組合鳥取事務所に支払います共済金の一定割合を助成しようとするものでございます。
 続きまして、168ページをお願いいたします。漁業就業者確保総合対策事業です。2,486万円余をお願いしようとするものでございます。これは漁業就業者の育成・確保ということで、まずは漁業体験セミナー、これは5日間ほどのセミナーでございますが、それに係る費用。あるいは担い手の育成研修ということで、新たに漁業をやりたいという人が最大3年間研修事業を受けられるようになっているのですが、その研修の期間中、指導者に対して指導費というものを支払いするものでございます。さらには、漁業就業をしようという方は、研修期間中には生活費等がございませんので、それの貸付金ということでの月15万円の貸付け、これは無利息制度でございます。そういうものもお願いしています。ただ、この貸付資金につきましては、着業してから10年間たてば償還を免除。5年間たてば半額にしていき徐々に、10年間たてば全額免除ということでございます。さらには、この研修事業を終えて漁業を営もうという方に対しては、漁協が漁船をつくりましてそれをリースということで、より漁船がつくりやすくするための円滑化事業を考えているものでございます。
 続きまして、169ページをお願いします。漁船リース推進事業です。これは沖合底びき網漁業でございますが、平成15年と16年に新漁船をあわせて5隻つくっております。それにつきまして、漁協がその漁船をリースということで、それに係る経費でございますが、まず県の補助ということで、これは国が助成した金額の4分の1を助成しましょうと。市町村と4分の1ずつ負担していきましょうということで考えているものでございます。
 次に、水産業復興支援緊急対策事業です。79万円余をお願いしております。これは西部地震で被害を受けた漁業者等の復興の支援ということです。既に12年度、13年度に融通したもの、過年度の利子補給ということでございます。
 続きまして、170ページをお願いいたします。上の段、省燃油操業実証助成事業です。これは平成20年9月補正でお願いしたところでございますが、平成19年12月の油代を基準にしてそれの使用量を1割削減した場合に、ただその場合、油代が増加するのでその9割は国が補てんするのですが、残り1割の3分の1を県が支援しましょうということでございます。1,670万円余をお願いしているところでございます。
 次に下の段ですが、省エネルギー推進緊急対策資金信用保証料助成事業でございます。これは同じく省エネの事業でございます。緊急に省エネ事業で融資を受けた場合に、その保証料につきまして補助いたしましょうということでございます。補助率2分の1ということで、188万2,000円余をお願いしようとするものでございます。
 次に、171ページをお願いいたします。とっとり賀露かにっこ館管理運営費です。2,111万円余をお願いするものでございます。これは賀露にございますとっとり賀露かにっこ館の管理運営に係る経費でございます。管理運営、あるいは企画イベント等を行う事業でございます。
 続きまして、173ページをお願いいたします。そこには4つの事業がございます。漁業調整費です。これは漁業調整に係る事務、あるいは指導費ということで、193万円余をお願いするものでございます。
 2番目は、海区漁業調整委員会費です。2,110万円余をお願いしているものです。これは海区委員会の事務局の職員費をお願いしているものでございます。
 次に、海区漁業調整委員会の委員会費です。事業費ということでございますが、これは海区の漁業調整委員会を開催するに当たっての費用ということで、599万円余をお願いしているものでございます。
 一番下でございます。内水面の漁場管理委員会費です。これは先ほどの海と同じように、内水面の漁場管理委員会の運営をお願いするものです。330万円余をお願いしているものでございます。
 続きまして174ページです。漁船等管理事業です。これは漁船だとか遊漁船の登録に係る事務費ということでございます。
 それから、漁業取締費でございます。3,900万円余でございます。これは、「はやぶさ」の維持管理だとか、あるいは内水面関係の看板等、これらに係る費用。それから内水面の指導員に係る費用をお願いするものでございます。
 続きまして、175ページをお願いいたします。上の段ですが、水産基盤整備事業の一般公共です。4,197万円をお願いします。これは、実は平成20年度からこの水産基盤整備事業が、空港港湾課から水産課に移管されました。それで今年度は水産で要求するものでございます。内容的には、そこの四角に入っておりますが、ヒラメの増殖場の広域漁場整備事業ということで、ヒラメの増殖場ということでございます。それから米子市で行う魚礁設置事業でございます。
 それから、175ページの下の段は単県公共ということで、魚礁の調査等に係る費用が主でございます。
 次に、176ページをお願いいたします。フロンティア漁場整備事業負担金4,550万円でございます。これも先ほどお話しいたしました今年度から水産課に移管されたことに伴い、本年度はこちらで要求しているものでございます。これは平成19年から26年にかけて行う事業でございます。全体事業概要のところにありますが、総事業費は65億円。それから事業規模ということで、兵庫県の但馬、鳥取県の赤碕、隠岐の北側、浜田。この4つの水域でズワイガニ、アカガレイの生育場をつくりましょうということで、それに係る負担金でございます。兵庫県と鳥取県と島根県がそれぞれ負担をしているところでございますが、鳥取県の負担は全体の45.5%ということでございます。ちなみに兵庫県が48.2%、島根県は6.3%です。これは各県の港に水揚げされた過去5年間の平均水揚げ量からこのような比率にしているものでございます。
 続きまして、245ページをお願いいたします。債務負担でございます。先ほど事業で説明しました金融対策費等、あるいは漁業研修費の貸付資金等、これにつきまして債務負担をお願いするものでございます。
 さらに264ページから267ページにかけまして、過年度の金融対策費の事業、さらにはかにっこ館の清掃委託というものをお願いしたいということでございます。
 続きまして、296ページをお願いいたします。議案第11号です。県営境港水産施設事業の特別会計でございます。296ページに明細の一覧があります。297ページをごらんいただきたいと思います。市場の人件費ということで、1,400万円余をお願いしております。それから、市場事業費ということで、これは21年度から指定管理制度を導入いたします市場の管理委託ということでございまして、1億3,200万円余を。さらには、市場施設維持管理ということで、シャッター補修とかトラックスケール等の塗装の改修としまして、1億6,600万円余をお願いするものでございます。さらに、一番下ですが、安全と安心の市場とみなとづくり事業です。759万円余をお願いしております。これは沿岸の魚とか、あるいは沖合底びき網のカニとかカレイなどを競りをする上屋があるのですが、その上屋が滑りやすいということで、その防滑工事をお願いをするものでございます。
 次に、298ページをお願いします。起債の償還です。上の段の元金の償還が6,500万円余でございます。それから、利子支払いということで、1,600万円余をお願いするものでございます。
 続きまして、312ページをごらんいただきたいと思います。312ページには先ほどお話しいたしました市場の債務負担ということでお願いしております。指定管理に係る債務負担ということでございます。
 続きまして313ページ、議案12号、沿岸漁業改善資金助成事業特別会計でございます。内容的には、上の段ですが、業務費です。これは先ほどの一般会計の中で繰出金をお願いしたところでございますが、貸付けあるいは償還事務に対する事務の委託に係る費用でございます。
 それから、貸付金でございます。これは1億円の貸付金を今、お願いしたいということでございます。省エネエンジンだとか、生活改善資金、経営開始資金というようなことで、全体で1億円の貸付枠をお願いしているものでございます。
 続きまして、319ページをお願いいたします。議案56号ということで、条例関係でございます。鳥取県営境港水産物地方卸売市場の設置に係る条例の一部改正ということでございます。これは平成16年に卸売市場法が改正されております。そういう中で規制緩和等が盛り込まれました。ただ、委託手数料については関係者の影響もあるということで、21年4月までに施行をすればよろしいという法律改正でございました。それで、この4月1日からの施行に合わせて条例を改正したいということでございます。条例の概要といたしましては、今までは卸売金額の5%を各市場は受託手数料ということで漁業者からいただいていたのですが、それの上限を決めないで届け出制でいくという方法に変えていきましょうということです。具体的には320ページに示しております。改正前、改正後ということでございます。これはお話ししましたように、5%の上限があったものを届け出て、上限を撤廃していきましょう。ただ、2、3にありますように、卸売業者はそれを掲示しなければならない。委託者に周知しなければならないということでございます。知事は、その委託手数料の額が不当に差別的なものがあるときには変更を命ずることができるということでございます。このような改正をお願いしようというものでございます。
 327ページ、一番最後のページになります。議案76号でございます。実は、先ほどフロンティア漁場造成ということでお話しいたしましたことは、漁港漁場整備法の中で議会の議決を経なければならないということになっております。これにつきましてお願いするものでございます。これは先ほどもお話ししましたとおり、この増殖場の造成事業ということでございまして、県が負担する割合を先ほど45.5%というお話をしたのですが、この事業自体は、4分の3を国が見て、4分の1を県が見るという事業でございます。その4分の1につきましても、鳥取県の場合は後進地域ということで、10分の1の負担でいいですよということがございます。ですから、45.5%の10分の1、実質は4.55%の負担で済むということで、その負担額が総事業費10億円に対しまして4,550万円を限度として、ということでお願いするものでございます。

●松澤境港水産事務所長
 資料の177ページをお願いします。マグロ資源地域活用推進事業でございます。境港のマグロ漁につきましては、昨年も日本一となりました。初めて30億円を突破いたしました。こういうことでありますが、残念ながら夏場のわずか2カ月で済んでしまうというようなこともございます。何とかこれを安定的に年間供給してもらえないだろうか、というような要望などがありまして、19年に境港マグロの研究会というものを設置いたしまして、いろいろと試験をやってきました。2年間でいろいろな情報がわかりました。特に冷凍については必要な温度帯でありますとか、マグロそのものは冷凍に強い肉であるというようなこともわかりました。21年度は業界の皆さんがこの冷凍試験に取り組まれて、具体的には年末の非常に需要の高い時期にこの冷凍マグロを出荷してみて、市場の評価を見るというようなことに取り組まれるということでございますので、これを支援するという事業でございます。
 続きまして、178ページでございます。境港水産物産地機能強化総合対策事業でございます。一つは新規でありますが、干物の里ブランドづくり支援事業ということでございます。いろいろと販売店に聞いてみますと、干物の需要が強い。来られるお客様は、干物がないかというふうに言われる。ぜひ境港で特徴的な干物をつくりたいというようなことで、漁協等の婦人部、女性会を中心としたこの取組に対して支援するということでございます。
 また、関西地区の販路拡大モデル事業につきましては、今年度カニを中心として関西マーケットへの産直を実施いたしました。非常に好評でございました。来年は鮮魚だけでなく、青果、野菜との組合せを行って、同じような関西地区へのマーケットなど、販路開拓に取り組むということでございます。鮮魚の仲買、出荷グループでありますとか、青果市場関係者でつくるグループに対して支援するということでございます。
 179ページをお願いいたします。エチゼンクラゲ陸上処理対策事業でございます。昨年はクラゲが来ませんでした。しかし、突発的に大量の来遊ということもございますので、抜かりのないように対策協議会を開催して対応するということでございます。
 続きまして180ページ。これは新規でございます。境港お魚ガイド業務委託事業です。商工労働部のふるさと雇用再生特別交付金事業で計上されております。たくさんの観光客が来られますので、ぜひ水産サイドからも観光との連携を強化したいということもございまして、境港の水産観光のコーディネートといった業務なり、それからいらっしゃる観光客に水産業や漁業のPR案内を行うお魚ガイド業務という方を団体に委託するためのものでございます。

●増田水産試験場長
 181ページをお願いします。新規事業でございます。燃油高騰対策支援調査です。即効性があって漁業経営に直結する調査を行っていくということでございます。基本的には、これまでみずから行っていた漁場や魚群探索を燃油高騰のあおりを食らって、できないということを、水産試験場の試験船「第一鳥取丸」を利用して漁場探索を行っていくことと、新技術の技術開発、さらには魚価の向上を目的としております。
 事業の内容といたしましては、1から5までの調査を予定しております。イカ釣り漁業につきましては、春と秋に魚群と漁場の探索を行います。まき網を対象としましてアジ、サバの南下期でございます11月に浮き魚の魚群の分布調査を実施しております。それから、イカ釣りの漁業船に用いますLEDの水中集魚灯の技術開発を行って、LEDの水中集魚灯の技術の普及を考えたいと思います。それから、ベニズワイのかご網で漁獲されますベニズワイガニ、特に夏季の黒変がかなり見られますものですから、これの防止試験を行います。それから、沿岸潮流観測ブイ設置検討委員会ということでございます。沿岸漁業の方々からは、せっかく沖の漁場の方に出ても潮流のぐあいが悪いので操業ができなくそのまま帰ってしまうと、経費がかかってしようがないということで、事前に操業する。出る前に潮流情報が知ることができないだろうかということの要望がありますので、事前の潮流情報をいかに効率的に提供できるかということを検討していきたいと思っております。
 182ページをお願いします。海の美味しさ発見調査事業(鳥取県水産資源の科学的解析によるブランド化)という事業でございます。県産魚のおいしさや優位性を科学的に解明して、ブランド化を図るということを目的としております。もう一方、沖合底びきなどではまだまだ販売されない未利用水産資源が多くございますので、それを食料として活用などをする方法を考えていくという調査でございます。
 事業内容としましては、(1)のしゅんのデータ調査ということです。21年につきましては、マアジとイワガキのおいしさを科学的に証明していきたい。(2)の新商品の開発基礎商品につきましては、沖合底びき網の未利用資源であるヒトデ、深海性イカの活用を考えていきたい。いずれも鳥取大学と共同研究を行うものでございます。
 続きまして、183ページをお願いいたします。水産試験場(沖合漁業部)試験研究費ということでございます。浮き魚資源変動調査、海洋環境変動調査、底魚資源変動調査、水産情報発信事業、マグロ高鮮度維持技術開発の5つの調査を行う事業でございます。
 次に真ん中の段の、第一鳥取丸維持管理ということでございます。試験船「第一鳥取丸」の安全な運航等を図るためのドック等の経費でございます。
 水産試験場(沖合漁業部)管理運営費ということで、水産試験場の管理運営に経費をお願いするものでございます。

●渡部栽培漁業センター所長
 184ページをお願いいたします。中海の漁場環境調査でございます。ことしの春、いよいよ本庄工区が開削されるということですが、これまで18年から20年、事前調査をやってまいりました。中海における水質あるいは底質の漁場環境の変化でありますとか、有用魚介類の稚魚などの分布等でございます。引き続き21年度から3年間実施しようとするものでございます。あわせて、中海の振興策についても探っていこうとするものでございます。
 続きまして、185ページをお願いいたします。ナマコの増殖試験でございます。天然のナマコは卵からふ化しますと1週間程度浮遊しております。それで、何かの物について稚ナマコとなって下に落ちていくのですが、この性質を利用いたしまして、人為的に設置した竹ですとか、古網などに稚仔を付着させまして稚ナマコをふやす、そういった天然採苗技術を開発できないか、ということでございます。具体的には、採苗器をどんな場所に、あるいはどんな時期がいいのか、どんなものがいいのか、というものを探っていこうとするものでございます。
 186ページをお願いいたします。湖山池漁場環境回復試験です。3項目ございます。(1)塩分導入試験に係るものでございます。塩分導入試験に係る資源変動あるいは湖山池の環境調査を実施しようとするものであります。
 (2)悪臭対策でございます。フナでとかワカサギ、あるいは泥をとりまして、におい物質であります2-MIBを測定いたしまして、その原因究明をしようとするものでございます。
 (3)シジミの増殖試験でございます。比較的低塩分であります土壌の中でシジミの増殖を図ろうとするものでございます。
 187ページをお願いいたします。水産試験場の沿岸漁業部でございます。まず、管理運営費でございます。これは栽培センターの施設の管理委託ですとか、あるいは栽培漁業協会への交付金、こういったものを合わせて6,324万円お願いしております。
 下の方、試験研究費でございます。合わせて8,930万円お願いしております。先ほど申し上げたものの他に、キジハタあるいはアユカケの種苗生産技術の開発、あるいはヒラメとかバイの復活に向けた取組など、合わせて14課題、4,984万9,000円をお願いしております。

◎興治委員長
 では、ここで区切ります。
 質疑をお願いします。

○錦織委員
 150ページです。水産物流通対策チャレンジ支援事業の中で、鮮度向上支援というので県が主体に活締めというのかな。これはだれに技術を教えてあげるのかということと、そういうことは今までやられていなかったのかということを。
 それから、加工品づくりで未利用資源等というのは、どんなものが考えられるか、ということをお尋ねしたい。
 154ページの、子どもから始める魚食推進事業です。こういう事業は大いにされたらいいと思うのです。大体、給食への食材、日本人が米からパン食になっていったのは、やはり給食にパンを出し続けたということで、パンが大いに広がってきたわけです。そういうことを考えると、やはり食、給食の食材にもっともっと魚を利用するということが大事だと思うのです。これは……「食のみやこ」はまだだったね。(「まだ、この後」と呼ぶ者あり)
 ちょっとそこのシステムと関係するのですが、そこら辺のことをちょっとどういうふうに考えられているのか。その辺の絡みがあるのですけどね。
 それと……。(「1個ずつ言ったら」と呼ぶ者あり)
 では、ちょっと、そこまでで。

●山本水産課長
 まず150ページの、活締めの話です。これの対象は漁業者でございます。それで、一部では従前から鳥取県以外のところでもやられていたのですが、この方法が鮮度を保持するのに非常にいいということがあります。それをできる方が鳥取県内におられて、今その方から講習してもらっている。これからは自分たちでやっていくということで、今考えているところでございます。
 それから、加工の未利用資源ということでございます。具体的には海藻ですね。海藻で例えば、ワカメとかがあるのですが、全部が利用されているわけではなく、そのまま残っているというような状況もあります。そういうものを利用するとか、あるいはホンダワラという種類がありますが、そのホンダワラの種類の一種で、「アカモク」ということで総称しているのですが、それらはほとんど利用されていないので、そういうものを乾燥して利用していこうというようなことで考えております。それから……。

◎興治委員長
 答弁は簡潔で結構です。

●山本水産課長
 済みません。
 子どもから始める魚食推進事業ということです。これは今委員がおっしゃったとおりに、やはり子供のときから始めていく必要があろうということですが、保護者の中には余り魚を食べないという方があったりして、それを……。学校の方に出向いていって、学校の中で魚にさわってもらいながら、魚に興味を持ってもらって。魚食というものを推進していきたいということを考えているところでございます。

○森岡副委員長
 今のことの関連で。

◎興治委員長
 関連。

○森岡副委員長
 チャレンジ支援事業に4つの事業メニューがあるのですが、(1)の消費地市場を通さないで云々、という取組。今回、境港の市場が民間の方に指定管理を委託するわけですよね。要は、県が行う施策として背反しているのではないか。要は、漁業者には独自で販売してください、卸を入れなくてもいいですよ。ただ、卸の方には、民間でやってください。ましてや条例改正で手数料の上限はふえませんよ、というような形で。何か施策がこう反対方向を向いているような気がするのです。そのことについての答弁を。
 (4)の学校給食用という意味ですが、加工業者は学校給食用に卸せるなら幾らでも卸したいのです。商品は幾らでも持っています。ところが、学校給食用として取り扱ってくれるかどうか。要は、マッチングの問題があります。で、言葉では簡単に書けるのですが、じゃあ、加工品を開発して給食に持っていけるのか、といったところになれば、これは水産加工品の人たちは恐らく採用されないのですよね。まあ、要は、その辺の取組というのですか、どこまで手を差し伸べるのか。そこについてちょっと説明してください。

●山本水産課長
 まず1点目の市場の関係でございます。産地の市場は通した中で、そこから消費地のところに運ばなくても直接。何といいますかね、消費者の方に届くような、そういうものもルートとしてあってもいいのではないかという考えでございます。今は大体のものが産地の市場から出て、消費地の市場に行って、消費地から各家庭とか、マーケットとかに行っているわけですので、そういうところの、消費地のところを少し省くようなことを考えていってもいいのではないか。これは、このビジョンをつくるときに漁業者の方から、自分たちで魚の値段をなかなか決めることができない、というような御意見がたくさんありました。そういうことを取り入れるのにどうしたらいいだろうか、というところから、これが主体になるかどうかわかりませんが、例えば、インターネットでやるとか、そういうようなものについて支援したりしていきたいということで、これは考えているものでございます。
 加工品の話です。具体的に、例えば鳥取県東部の方で、鳥取市のある県漁協の支所の方で先ほどお話ししました、海草類を使って加工してそれを学校給食に卸せないだろうか、というようなことで、今具体的に話を進めたりしております。そういうことについて、試作品とかについて支援ができたらな、ということで考えているものでございます。

○森岡副委員長
 1番目の話は、昨年の燃油対策のメニューとして、国が支援するということでやりましたね。それで、島根県漁連がジャスコと手を組んで直接定置網をやられた。このときに非常に仲卸から陳情書なりが出てきて、大きな反響があったのです。それらの声も含めて、今後境港の卸売市場が民間に委託される中で、こういったことがどんどんどんどん波及して、あちこちの漁協なりそういった漁業者が、市場を通り越して販路を求めていくという流れができる可能性があるのじゃないかな、ということもあるのです。ですから、そこら辺は仲卸業者の方などとよくよく話をされて運用された方がいいというふうに思っております。
 それと、学校給食用です。先ほど言いましたが、商品はもうすでに、皆さんはお持ちになっているのです。たくさん大量にさばくために学校給食に使ってほしいのですよ。だから要は、それを持っていって、県がどうでしょうかということでお願いして、使っていただけるならどんどん使ってほしいという業者さんもあると思うのです。だから、例えばさっきおっしゃったその海藻云々と言われるのですが、もう既に、例えば境港のアジのだんごだったり、そういったものをやりたいのですがやれない、ということも聞いているのです。だから、そこら辺も含めて水産行政の一環として、地産地消を大きくするためにもこれを幅広く周知していただきたいと思います。

●山本水産課長
 境港の話でございます。やはり卸売の方とか仲買の方とか、そういう方々との話合いは別途というか、する機会をつくらなければいけないとは思っております。実は、そういうものもこの中で、協議会を開くのであればその開催費についても支援いたしますというようなこともこの中でできますので、それはやっていただかなければいけないのかなと思っております。
 それと、学校給食につきましては、今おっしゃるとおり、関係課とも相談しながらやっていかなければいけない問題だろうと思っております。水産だけができることでもないです。食のみやこ推進課とかもいろいろ相談しながら、ということになってこようかと思います。ただ、今お話ししましたとおり、こういう未利用のものが加工品としてでき上がったときに、それが学校給食に幾らかでも取り扱っていただければ、という気持ちでいるものでございます。

◎興治委員長
 ちょっと待って、錦織委員が途中だった。

○錦織委員
 168ページの漁業就業者確保総合対策事業。

◎興治委員長
 何ページですか。

○錦織委員
 168ページです。それで、これは昨年に比べて半分の予算化なのですが、どういった点が違ってきたのでしょうか。予算が削減された理由を教えてください。

●山本水産課長
 昨年との違いといいますと、沖合体験セミナーというのがあったわけですが、その沖合体験セミナーは雇用対策の方で、別途そちらの方で事業をやることにしました。その分が抜けたことが大きなところです。

○錦織委員
 わかりましたが、その沖合体験セミナーは2,800万円もあったということになるのですか。ちょっと昨年度の説明資料を見ていないのでわからないのですけれども。それは後で、ちょっと確認させてください。
 187ページで、この中身ではないのですけれども、済みません。
 今度実際に栽培漁業センターと水産試験場が、組織がちょっと変わるということなのですが、実際の事務手続というか、事務上というか、運営上はどう変わってくるのかをお聞きしたいです。
 それと、319ページの議案第56号です。これはもともと平成16年改正になっています。ことしの4月までにはこれを施行しなければいけないということなのですが。なぜもともとこの条例にこの業務規定があったのか、ということが1点。
 この概要の(1)のウのところで、「委託者に対して不当に差別的な取扱いをするものであるときその他不適切と認めるとき」ということで、わざわざこの差別的な取扱いということが書いてあるのですが、どういったことが想定しているのか、ということもお聞きしたいと思います。

◎興治委員長
 最初のはどなたが答えられますか。組織について……。

●安住水産振興局長
 水産試験場と栽培漁業センターが21年から一緒になるということですが、平成元年から16年までだったと思いますけれども、もともと水産試験場として統合しておりました。以前、16年ですか。一本でやっていたのですけれども、いろいろやる中で、境港市と湯梨浜町とに分かれているものですので、いろいろなところで、意思決定等がなかなかうまくいかないということがあり分断しておりました、分かれておりました。このたび、いろいろな要素がありました。知事の公約にあります定数の削減とか、電子化が非常に進んだため決裁とかいろいろなこともできるようになりました。それから農業でも試験場の統合とか、いろんな背景があって、やっていけるのではないかな、ということになりましたので、統合したということです。今非常に、電子決裁等もあって意思決定ということが以前に比べてはるかに向上したというぐあいに思っております。

●山本水産課長
 市場の条例改正の件でございます。これは先ほどお話ししましたとおり、平成16年に市場法が改正されております。安全、安心とか、効率的な市場の流通システムということを、そういう転換を図っていこうというようなことで、市場法が改正されたわけです。先ほどお話ししましたように、それにあわせて、取引規制の緩和だとか品質管理というものを円滑に進めていきましょうということが、まず目的で行われて、市場法を改正されたわけです。その中で、この今言いました5%の金額についてはいろいろ関係者の間で混乱を招くことがあるので、猶予期間を持ちましょうということに。その猶予期間がことしいっぱいまでだったということでございます。それで、猶予期間が終わるので、今の時点で条例を改正したいということでございます。
 差別的な取扱いというのは、具体的には無いのですが、例えば、AさんとBさんに対して手数料の額を変えるとか、そういうようなことをしてはいけませんということですかね。ちゃんと手数料は卸売市場が幾らということを表示するわけですので、それはちゃんと守ってくださいというようなことでございます。

○錦織委員
 ということは、規制緩和になったから、本当は、安心、安全がそれで推進できるかどうかというのは、ちょっと疑問なところですけれども。この委託手数料は5%以内ということだから、やはりある業者とある業者によっては違うことはあり得るということですよね。

●山本水産課長
 市場の条例で現時点では5%ということが決めてあるわけです。上限といいますか、もうそこで決められているわけです。今度はそれを取り払って各卸さんによって設定していただいていいです。届け出をすればいいです、ということであります。

○前田(八)委員
 157ページ。中身に内容の説明にしてはとても大きな金なのですよね。ちょっと中身を教えてください。これは何かとても優遇しているのではないですか。
 164ページ。これは安住局長にお尋ねしたい。要は、私この間も、政調政審で県土整備部に言ったのですが、魚のすめる川づくりということで、環境を大事にしないといけないと思うのです。ところが、漁業権のある川については、漁業団体がするという整理になっているのですよね。それならば、どんどんやらなければいけないのに、84万1,000円というのは、何ですか。なぜ積極姿勢ではないですか。この2点。

●山本水産課長
 まず第1点目の水産振興費の中身でございます。例えば、大きい額では500万円くらいあるのですけれども。取締船がございますね、漁業取り締まり船……。(発言する者あり)

◎興治委員長
 241ページですか。(発言する者あり)
 説明お願いします。(発言する者あり)

●山本水産課長
 そこに、水産資源保護協会負担金というのがございますね、45万円。それから、下の方に行きまして、漁業情報サービスセンターとか、漁業指導監督用海岸局運営費負担金とか、それから……、こういうものでございます。

○前田(八)委員
 それならば、157ページの水産振興施策に対する国等への要望活動に要する経費。これは入っていないのですか。みんな負担金ではないですか、これは。
 その要望活動のお金は、幾らあるのですか。(「ちょっと資料を確認して」と呼ぶ者あり)
 いやまあいい。
 その前に。委員長ではないけれども、安住局長。

◎興治委員長
 簡易魚道の方ですね。

●安住水産振興局長
 簡易魚道の整備実験事業ですけれども、いろんな中で魚が減ってきまして、放流したものしかいないとかいうようなことがありました。これからは、海から上がってくる魚をずっと上げるようにしないといけないと、それで堰堤とかが非常に邪魔していて……(発言する者あり)
 上がれないことがありまして……。(発言する者あり)

◎興治委員長
 金額が少な過ぎるのではないか。

●安住水産振興局長
 84万円しかないということで。去年も20年度も簡易魚道を県がつくりました。来年あと、日野川でこういうのがありますから、これをやってみようということなのですけれども……。

○前田(八)委員
 何で日野川だけ。魚が上がらないのだから、県内の川みんな困っていますよ。もう1回県土整備部と話してみてください。あのね、恐らく専業はいないのだから。漁業権だけあって、専業で食べているところはないでしょう。そんなところを漁業組合が負担して魚道をつくれというのは無理です。要は、川の環境整備の方で。その整理しないと、永遠に川に魚がすめないのですよ。どうですか。

●安住水産振興局長
 おっしゃるとおりです。これは一つは魚道整備のものだけしか載っていませんが、今そういうものをつくっています。これからもまた、この春になったら遡上してきます。そういう成果を踏まえて、これからどうしていくかということをやっていくわけです。最終的にはおっしゃるように、土地改良がなかなか負担できませんから、いろいろな国の制度を活用するとか、県の支援というようなものも必要あれば検討していきたいということで。これから検討する事項として整理しております。

○前田(八)委員
 検討するのはわかっているのですよ。堰堤の2メートルぐらいの魚が飛べるわけないですから。県土整備部に申し込みなさい。
 検討しなくてもわかっている。
 つくらないといけないのは。

●安住水産振興局長
 済みません。これも当然県土整備部といろいろな、河川のことは向こうも管理していますから、連携して、すべての調査もやった上で、一緒になって考えています。

○前田(八)委員
 考えた結果が何でたった84万1,000円ですか。

●安住水産振興局長
 これは日野川の例でございまして……。

○前田(八)委員
 何でほかの河川が入らないのですか。

●安住水産振興局長
 千代川では、具体的にここをしようかというものが、今の段階ではできていなくて。例えば、円通寺のところの堰堤もあります。あれを直そうと思えばこんな話でなくもうちょっと大きな議論をして整理していかないとできないということがありますので、簡易魚道をやれるところを今予算でお願いしているところでございます。

○前田(八)委員
 納得できない。あのね、もう1回戻ります。漁業権があっても専業ではないのです。一つの河川に堰堤が20ぐらいあるのですよ。そんなものはできないでしょう。それよりも、そういう整理よりも、川に魚がすめないということが、川としておかしいでしょう。だから、県土整備部にしてくれと、しなさいということを交渉しなさい、と言っているのです。
 何だか素直でないな。

●安住水産振興局長
 わかりました。連携をとって進めさせていただきますので、そういう……(「観点でな」と呼ぶ者あり)はい、わかりました。

○前田(八)委員
 自分がするする言ったら、鳥取県の川には永遠に魚がすめませんよ。

●安住水産振興局長
 わかりました、連携とってやります。

○山根委員
 今の話です。堰については、本当の意味で、どこに何十程度あるぐらいわかっているわけでしょう。だから、もう本当の意味で、河川管理者の問題かあるいは堰の持ち主の問題かということもあるけれども。いずれにしても、話し合ってね。その辺は何の事業であれば安くできますか、ということを合理的にも早く求めてしないと。いつもこれ問題になっているでしょう。ということが言いたい。
 ついでですから、157ページ。水産振興費です。この中で、主な業務内容ということで、水産関係諸団体の負担金、国機関への要望活動等を助成するということですが、これ何のことですか。よくわかりません。何団体で、どんなことをやるのですか。団体が要望活動することなどに県が補助金を出すのですか。

●山本水産課長
 これは、水産団体の負担金というのは、全国団体でそういう団体があるのですが、先ほど200何ページでしたかね、見ていただいた、ああいう団体の方に負担金を出すようにしているところでございます。
 国機関等への要望活動といいますのは、県の職員が国等に要望するときの費用ということを考えております。ほかにも細かい話になるのですが、非常勤の報酬とか、あるいは公用車の使用料とか、そういうものを全部ひっくるめての予算になっているものでございます。

○山根委員
 241ページの中は何かわからないですよ。負担金、補助及び交付金といっても。そんな金額ではない。何千万円というものがたくさん載っていますよ。どこを見るのですか。

◎興治委員長
 具体的にちょっと示してください。

●山本水産課長
 241ページを見ていただきますと、そこの2目で水産業振興費がございます。そこの負担金、補助及び交付金の中の、中ほどから下の方に、水産資源保護協会負担金というものがあります、45万円。そこから下から3つ目に漁場油濁被害対策事業費負担金、これは4万6,000円ですけれども、ここまでの間の負担金ということで700万円ぐらいのものがあります。

○山根委員
 それならね、それらしく整理してもらわないと。何かあんたは、つい言い逃れで。241ページ見てくださいって言って、どこどこ見るなんてことを……、全く説明する気ないのではないか。

●山本水産課長
 失礼しました。来年からさせてもらいます。

○山根委員
 書いてあると言えば、ここからここまでがこの費目ですよということを明示するべきであって、あんたが241ページ見てって言ったら、何千万円のものがたくさんあって。おかしいと思う。

●山本水産課長
 ありがとうございます。

○山根委員
 それと、これは非常に誤解を招くのではないか。国機関等への要望活動費といったら、これは一般の人が聞くようなもので、皆さんが出張されたり、役所が行かれるような費用もここに入っているのですか。それらの職員も入っていないといけないということになるのですよ。一般的な予算の組み立てというのは。そう思いませんか。

●山本水産課長
 今、山根委員がおっしゃったとおりです。県の職員が動くときの、国等へ要望活動するときの経費でございます。

○山根委員
 だからそういうものだとか。職員費というのは職員費で上がっていて。出張とか要望に行くのは、これ局長、全部のっているのですか。そういうふうな活動する、出張する、何課は出張しますよ、東京行きます、長崎行きますよ、というような、仕組みとしては全部別々に積算されているのですか。

●安住水産振興局長
 旅費とか需用費とか消耗品とかは一般事務費というような形で、事業と別枠といいますか、そういうものの中で整理してあります。要は、この分はそういった事業に附帯しないものの要望活動とかがありますので、例えば僕が東京に要望活動に行ったときの旅費もこの中に入っています。そういうようなものをここの中の水産振興費の総括的にまとめてるところです。また必要であれば、ここの1,300万円の内訳というようなものをお示しさせていただきたいと思います。いかがでしょうか。

○山根委員
 いや、そこまではいいけれども。逆に、国等への機関に対する要望活動に金を使いますではなく、それならば出張旅費も入っていますというとらえ方なら一般事務費で理解します。ほかの団体が国に行くために支援するみたいに受け取れるのですよね。そのあたり何となく。まあそこまで言わないけれども、整理された方がわかりがいいと思いますよ。この団体に限りみたいに聞こえる。今までそんなのなかったです。言われたのも今初めて。国に対する長崎である大会へ行く費用ですというようなものも一遍も出てこない。いかがお考えですか。

●安住水産振興局長
 誤解のないようにきちっと、今後は記述をいいぐあいにしていきたいと思います。これはあくまで団体の人が行くというようなものは入っていませんので、県の職員が動いたりする費用というぐあいでございます。

○山根委員
 もうちょっとついでに聞かせてください。いいですか。

◎興治委員長
 はい、どうぞ。

○山根委員
 151ページのホンモロコです。まあ、小さい金でとやかくもう言いたくないけれども。姿勢の問題だと思います。ここの、養殖開始に最適な稚魚の生産条件の検討を行うホンモロコ生産組合に対して支援を行うということですな。ところが、その県がおやりになるということは、種苗生産技術の育成指導、あるいは養殖技術の育成指導、養殖対象種の試験ということです。60万円で県がおやりになる。ここに生産条件の検討を行うものだというのに、こっちではもう確立されていて習わせているという感じになるのですが、どうお考えですか。確立できているのでしょうか。

●山本水産課長
 ホンモロコにつきましては、ホンモロコをつくっておられる方々はもう既に、自分たちが卵で持って、それで小さい魚に育てていって、大きくして育てられるという段階の方がほとんどと聞いております。ただ、卵から小さい魚になるころに、その池の状態がよく見えなくて、小さい魚になっていると思ったら、小さい魚がいなかったというようなことが年に何件かございまして、そういう方々が引き続きこのホンモロコの養殖ができるように、ということで、新たにこういう仕組みをつくってみたということでございます。

○山根委員
 ここの県の、県事業で県の職員の方だかだれか知らないけれども、種苗の生産技術の育成を指導するということで、知識を持っていますよということでしょう。だから指導するでしょう。だから、これがまだ素人さんが研究するのに金を上げますよというのでは、おかしいではないかということを言っている。それから、本当にどう考えておられるのか知りませんが、内水面のこのホンモロコが鳥取県の産業として本当にふさわしいものに育つかどうか、というようなことを検証されませんと。ただ、今何組あって幾ら売上があるのですか。その辺から入って、本当に振興しなくてはならないものかどうかも見きわめませんと。ちょっとホンモロコの調子が。もう我々も飼っているところに聞いてみますが、例えば、田んぼの中に飼うでしょう。その上流に田んぼがあってそこが稲の消毒するでしょう。そしたら稚魚はみんな全滅してしまう。そうすると、本当の意味で、谷川など部分的にしか飼えないというのでしょう。田んぼに稲を植えて農薬使うと、その次の田んぼではホンモロコ飼えないでしょう。というようで、これが本当の産業になるのか。ただ趣味の延長みたいなもので……。私は、支援しないといけないものかどうか、ある程度見定めないといけないと思います。幾ら売上があって。本当にこれは県民の所得にどのぐらい寄与しているのですか。

●安住水産振興局長
 今、ホンモロコは鳥取県の特産というか、名前は非常に有名になってきました。さっき課長が説明したように今56戸がありますが、いかんせんその生産量は6トンちょっとぐらいしかとれないのです。その理由は、ホンモロコの卵をとって、田んぼでふ化させまして、秋には出荷できるわけですけれども。ちょうどそのふ化したときに田んぼからえさが発生していないと、うまく育たないということがあります。初期に非常に失敗する例が多くあります。ここのところを何とか補完しようというものが、この水産試験です。例えば、栽培協会というのがあります。そこにある程度保険的に種苗をつくってもらって、失敗したらそれを補完するというために、そういうものを生産者が金を出してつくっていって、生産量を安定させようかというような仕組みをこれからやっていきたいということです。

○斉木委員
 関連です。
 地域でそれぞれ、今50何ぼというのですから、私はかなり定着してきたと思う。今言われるように、生産の技術的な問題があります。あのミジンコからアワムシをこしらえてそれを食べさせるというその技術が定着すれば。また、急に雨が降って水質が変わると一遍で死んでしまうというようなこともありますので。そういう面で、今言われるように補完的なことは私は必要なことだと思うのです。
 それで……、本当に食べてみてもおいしいし、将来は私はこれをもっと産業として興して、子供たちのためにも、学校給食にどんどん出すぐらいになれば。本当に、この魚は私も食べましたけれども、おいしいです。(発言する者あり)
 ぜひ進めてください。

○森岡副委員長
 2点ほど。
 158ページの資源管理型漁業促進事業です。この資源回復計画の作成の中にバイの資源回復計画の策定となっているのですが、そのバイをとる漁業が鳥取県にないのに資源回復計画が今から出てくるのはちょっとどうなのか。何ゆえこれが出てきたのか、と思うのが1点。
 マグロの関係です。非常にいい取組です。これは早くブランド化につなげていただきたいというふうに、前から、常々思っていました。ただ、この冷凍技術の問題を、各企業に任せて冷凍能力のばらつきがある中で、さあ、冷凍のマグロが売れるから、付加価値がつくからということで、用意ドンとなっても。要は、その商品にばらつきがあってはせっかくのブランドが生かし切れないのではないのかというふうに思うのです。で、せっかく冷凍試験がいい成果を得られたのであれば、その冷凍技術も含めて。最初の用意スタートですよね、スタートの段階で製品にばらつきがあったら絶対だめだと思うので、そのあたりをどうやってクリアしていくのか。そのあたりについてお伺いしたいのですが。

●山本水産課長
 まず1点目の158ページのバイの資源回復計画です。このバイは、沿岸にいる黒っぽいキンコバイで、かごでとっているそのものでございます。沖のバイではなく、そのバイでございます。それの回復計画をつくっていく、ということでございます。

●松澤境港水産事務所長
 森岡委員のおっしゃった、いわゆる境港のマグロのブランド化につきましては、非常に的確な御指摘かと思います。で、今後どういう動き方をするかというのは、私も水産事務所におりまして現場の方々とよく話合いをして、取組をよく見させていただこうと思っております。今、差し当たり予算の中でイメージしているものは、個々ばらばらではなく、漁業生産者や卸売業者や大手の仲買の方々が結束して、冷凍の商品開発をやろうという、そういう段階にあります。したがって、私どもとしては、その場所を提供するというような、非常に卑近な例も含めていろいろ支援させていただこうと思います。ここは個々ばらばらに取り組むということではなく、グループになって、一つの方向性を出そうという、そういう民間の動きがあることを理解しておりますので。まずは皆さんの取組をよくよく我々も見させていただいて、今後の展開について非常に期待を持ちながら、そういう政策を考えていきたいというふうに思っているところであります。

○森岡副委員長
 マグロについてです。これはもう3年目になりますよね、研究なされて3年目。で、先ほどの所長のお話では冷凍にして付加価値がつく。製品にもいいものが確保できると。この結論はもう既にわかっている結論であったのではないかというふうに思うのです。で、あとはこれをどういう方法で商品化していくかということが、このマグロ推進事業の本来の目的ではなかったのかなというふうに思うのです。今やられていることが間違った方向ではないので。ただ、これ、スピード感がないと。これは資源ですから、マグロがいつまでもいるとは思えないのですよ。何かこうその辺で、何となくジレンマを感じているのです。その辺は所長の手腕に期待したいと思います。(「議事進行」と呼ぶ者あり)

◎興治委員長
 それでは進行します。

●門脇市場開拓室長
 それでは、189ページをお願いしたいと思います。まず初めに、アグリビジネスモデル創出支援事業でございます。今現在、県下3地区で、JAですとか技術者等によりましてアグリビジネスモデル研究会というものを組織されておられます。その中で、例えば中部ではユズですとかねばりっこでありますとか、西部ではニンジンですとか、そういったものに対する規格外品対応でありますとか、業務用向けの加工の研究というものをされておられます。こういった研究に対しまして平成21年度も支援していこうというものでございます。
 続いて190ページをお願いいたします。おいしい鳥取PR推進事業でございます。この事業の中身は2つございます。まず初めに、農産物等販路開拓支援事業でございます。これは農業生産法人等が県外への販路開拓ですとか消費者との交流事業を行われる際に、県が2分の1を支援していこうというものでございます。
 もう1つは、県産品販売友好店提携事業でございます。こちらは大丸ピーコックの千里大丸プラザと連携いたしまして、毎月月末4日間行っております鳥取県フェアを継続して開催していこうというものと。あわせまして、大丸ピーコックと連携して、本年度は2回15店舗での鳥取県フェアというものを開催していただきましたが、こういった取組を来年度も行っていこうというものでございます。

●三木食のみやこ推進室長
 続きまして、191ページをお願いいたします。食のみやこ鳥取県推進事業(発見・体験「食のみやこ」推進事業)でございます。概要としましては、鳥取県民の皆さんが、「食のみやこ鳥取県」を実感して体験できるということと、鳥取県の食を知る機会の創出のイメージづくりという形で取り組んでおります。
 内容は下の方に書いております。戦略会議の開催。2つ目に、食のみやこイメージ発信事業です。このたび昨年から始めました、「食のみやこ鳥取県」の推進サポーターの募集とか登録をやっております。それと、旬の特産品カレンダーの作成ということであります。
 新規としまして、3つ目に書いております、県産品の情報発信です。地元の逸品再発見事業ということで、実際の生産現場の方々に実際にテレビやCATVとかラジオに出演していただき商品をPRしていただこうという内容でございます。
 4つ目が、旬の食材・料理教室です。料理教室への講師派遣。これは生産業者の方々の講師派遣の経費を支援するものであります。また、栄養士会が行う自分たちの研修費も支援するということで、栄養士会に対しての郷土料理の開発の支援ということでございます。
 下の2つは、食のみやこ推進事業と地域資源活用緊急支援事業です。上の方が全県的な対応、下の方が各総合事務所レベルで行う事業に対しての補助金でございます。
 続きまして、192ページでございます。食のみやこ鳥取県推進事業の魅力ある商品・食づくり事業です。1,300万円余をお願いしているものでございます。中身としましては、鳥取県ふるさと認証食品の普及とか加工品の開発、メニューづくりでございます。
 事業内容を見ていただければわかりますが、まずは、ふるさと認証食品です。後ほど報告事項で報告しますが、現在は426商品までふやしてきました。こういうものを認証して県産品のよさをPRしていきたいということでございます。オリジナル加工品づくり支援事業は、地元食材を使った加工品づくりに対して支援するという内容でございます。
 下から2つ目、特産品コンクールの開催です。昨年から実施しました。ことしも続けて行いたいということで、今回は特に統一のロゴマークをつくってみたいということがございます。
 一番下、オリジナルメニューづくり支援事業です。従来は旅館、ホテルということで限定していたわけですが、このたび、道の駅とか、飲食店のサポーターも対象にして事業を展開しようということで、今回追加いたしました。また、開発したメニューの試食発表会をやって、広く県民に周知していこうという内容でございます。
 続きまして、193ページでございます。食のみやこ鳥取県推進事業(県産品販売拡大事業)です。事業内容は、見ていただければわかりますように、商談会、学校給食、うまいものPRということで、いろいろな事業メニューをのせております。商談会を年に2回ほど開催します。ことしは、あと3月19日に予定しております。また道の駅のネットワークということで、ネットワークを活用した県産品のPRをやっていくという内容となっております。
 2段目に書いています、学校給食等食材供給システム化促進事業です。先ほどから学校給食のお話が出ていますが、とりわけ、学校給食というものは、1市町村、1JAにとどまらず、いろいろなところからの供給体制が必要だということがございました。それを検討するための事業ということで、5市町村をお願いしております。これは補助金であります。
 それと、とっとりうまいものPR推進事業です。農林水産業者みずからが試食宣伝を行う経費ということでございます。
 次は、県産業のブランド発信です。来年は関西地区を中心にPRをしていきたい。
 一番最後は、牛肉販売強化支援です。首都圏で消費者団体を招いて交流会をやるというような内容となっております。
 194ページでございます。食のみやこ鳥取米消費拡大事業でございます。今回は米をターゲットにして行うということで、内容としては、米飯ごはんを広め隊事業と米粉活用普及推進事業という2本立てになっております。最初のごはんを広め隊事業の内容として、1つ目は、教えて!隣の朝ごはんです。著名人の方に朝ごはんについてインタビューをして、それをリーフレットなり、ホームページで紹介していくという内容でございます。
 2つ目は、「我が家の朝食を米飯に」プロジェクトです。これは小学校のお子さんを持たれる御家庭を対象に、実践レポートを書いていただき、それをホームページで紹介しようという内容でございます。1等賞の方には商品米をあげようかなというふうに思っております。
 3つ目は、ごはんを食べよう学校給食支援事業です。これは2市町村を予定しています。小麦パンと米飯との差額を補てんしようということで、倉吉市と江府町を対象に行う予定としております。ちなみに、倉吉市は3回から4回、江府町は3回から5回ということで検討されているようでございます。

◎興治委員長
 三木室長、主なものだけでいいですよ。

●三木食のみやこ推進室長
 はい、わかりました。
 最後に、米粉普及活用推進事業です。米粉パンの学校給食モデル推進事業は、昨年の12月補正でつけていただきました最初の分でございます。5万円の単収に対しての助成。それと、学校給食の差額補てんということで、鳥取市に対して補てんするものでございます。
 今回新規にということで、一番下に書いておりますが、米粉消費拡大です。米粉普及協議会への支援と、米粉料理講習会への米粉の提供という形を予定しております。
 195ページは、商工労働部のふるさと交付金で行うものでございます。1つ目は、「食のみやこ鳥取ガイド」制作委託です。一般的なガイドブックというわけではなく、鳥取県ならではのよさを示すガイドブック、飲食店を示すガイドブックをつくりたいということでございます。
 もう一つが、学校給食食材コーディネーター委託業務ということで、先ほど市町村もやると言っていましたが、それをコーディネートをする業務を広域的に特にやる業務を農協に委託しようという内容でございます。

●井口東部総合事務所農林局副局長
 それでは、196ページ……

◎興治委員長
 足早にお願いします。

●井口東部総合事務所農林局副局長
 説明させていただきます。
 とっとり逸品育成事業でございます。これは、ショウガの県内で唯一の産地である鳥取市気高町瑞穂地区に江戸時代から伝わっておりますショウガを普及なり、それから加工の拡大、それから消費者との連携を図ろうかということで事業を組んでいるところでございます。事業内容につきましては、情報発信としまして、ショウガののぼりとかPRをするための情報発信の事業を考えております。
 パッケージ改良事業としまして……。

◎興治委員長
 書いてあるものはわかりますので、簡単でいいです。(発言する者あり)

●井口東部総合事務所農林局副局長
 生産・販売振興でございます。農家に種苗費の助成を考えているところでございます。
 197ページでございます。修正をちょっとお願いしたいと思います。「商工労働部のふるさと雇用再生特別交付金事業」と書いてありますが、「商工労働部の緊急雇用創出事業」でございます。訂正をお願いしたいと思います。
 土地改良財産譲与資料整理補助事業でございます。土地改良財産の譲与の未了地区につきまして、特に圃場整備の関係でございますが、それの移譲するための必要な図面とか登記簿整理を行うということでございます。雇用人数は1名です。勤務期間は4月から9月ということで考えております。
 低コスト林業団地化啓発事業です。同じく訂正をお願いしたいと思います。商工労働部のふるさと雇用再生特別交付金事業は、緊急雇用創出ということで、訂正をお願いしたいと思います。林業普及員とあわせて地域の施業森林の掘り起こしを一体的に行おうということでございます。雇用人数は1名です。期間は5月から10月を予定しております。
 林内路網確定事業でございます。同じく、商工労働部のふるさと雇用再生特別交付金事業を緊急雇用創出に訂正をお願いします。20年度に導入したGPSを活用して従来実施しました作業道の地図情報を携帯用GISを利用して地図化しようと、それを森林施業計画に活用しようということでございます。人数は1名です。4月から8月の期間を予定しております。

◎興治委員長
 簡潔にお願いします。

●寺坂八頭総合事務所農林局長
 198ページをお願いいたします。~どうぶつの守~放牧で守る里・山・田んぼプロジェクト事業でございます。昨年からヤギ、和牛の放牧に取り組んでおります。それなりの成果があったかなというぐあいに思っております。来年度は放牧のモデル圃場、水田利用型とかあるいは果樹園利用型そういうタイプ分けをして、5つのモデル圃場を設置したいというぐあいに考えております。
 2つ目の放牧の跡地利用でございます。放牧をした後の……

◎興治委員長
 全部説明しなくてもいいです。

●寺坂八頭総合事務所農林局長
 はい、利活用について……

◎興治委員長
 主だったものだけで。もう時間が大分過ぎていますので。

●寺坂八頭総合事務所農林局長
 はい。
 それでは、次、199ページをお願いいたします。西条柿日本一戦略推進事業であります。東部では西条柿が84ヘクタールあります。県全体は146ヘクタールでありまして、約6割を占めている。昨年も歌とかキャラクターをつくって取り組みました。来年度は力を入れて頑張りたいというところで、西条柿日本一の里づくりですとか、西条柿倶楽部、それからあんぽ柿の加工コストの低減、そういうものに取り組みたいというぐあいに考えてございます。
 下の方の、西条柿日本一の里生産振興事業です。園芸試験場が選抜した優良系統の品種、これの新植・改植を行おうというものであります。軟化・落下のしにくい木あるいは溝の浅いもの、そういうものを導入したいというぐあいに考えてございます。
 200ページをお願いいたします。八頭特産野菜育成事業であります。八頭管内は県内でも経営規模が非常に小さいというところがございます。一方では、何とか農業生産に踏み出したいという思いもございます。そういう中で、中ほどに書いておりますような芽キャベツ、ウド等の、新たな品目の試作展示、こういうものについて支援しようというものでございます。
 続いて201ページであります。きのこ王国八頭推進事業です。昨年9月に生産者、行政、一体となりまして「きのこ王国八頭」を立ち上げました。キノコ産業の復活を目指して支援等を行いたいというものであります。一つはフォーラムを行う、あるいは原木林造成ということで、造林事業の採択にならない0.1ヘクタール未満、こういうものにつきまして、苗木の購入費を助成をしようというものでございます。
 202ページをお願いします。森林セラピーの郷づくり支援事業であります。智頭町が森林セラピー、下に参考として書いておりますが、森林のいやし効果を活用した森林療法であります。これに取り組もうというぐあいに考えております。それについて県も所要の支援等をするものでございます。
 続きまして、203ページであります。雇用対策であります。さっきの東部農林局と同じように商工労働部のふるさと雇用と書いておりますが、これは緊急雇用創出事業でございます。4件ともそのようなことでございますので、訂正をお願いします。
 一つだけ説明させていただきます。一番上の、耕種農家の畜産堆肥の利用についての意向調査であります。畜産の堆肥利用を推進するに当たりまして、耕種農家に対しアンケート調査を行い集計等を行う、というようなことで、雇用したいというぐあいに考えております。

●竹内中部総合事務所農林局副局長
 204ページをお開きいただきたいと思います。中部の地域特産物づくり事業です。73万8,000円をお願いしております。県中部の中山間地域におきまして、新たな特産物を育成いたしまして地域の活性化につなげようというものでございます。昨年、中部農林局で地域特産物を愛でる会を実施いたしまして、いろいろ成果も出ております。そういう成果を踏まえまして、特産化の可能性を探る市場調査ですとか、あるいは遊休農地を活用し、あるいは集荷システムの構築等によりまして生産量の増加を図る、こういう取組を支援してまいりたいと思います。
 次に、205ページをお願いします。三朝米ブランド化支援事業でございます。三朝米につきましては、既に温泉旅館等に提供しておりまして、おいしいという評判がございます。しかし生産者ではさらなるメリットも欲しい、という要望がございます。22年度の特A取得、これは財団法人日本穀物検定協会の最高評価でございます。米の特A評価をとるという目標に向けて頑張る取組を支援してまいりたいというぐあいに考えております。
 206ページでございます。暗渠排水機能向上対策事業です。圃場整備後、相当年数が経過いたしまして、暗渠の効果が低下している。転作作物等の生育が思わしくない状況がしばしば見られてます。そこで、排水不良の原因究明調査をいたしまして、これをマニュアル化して普及を図っていきたいというものでございます。
 207ページでございます。有害鳥獣生息状況調査事業です。中部地域におきましても、カラスの被害が昨年また急激にふえました。倉吉あるいは北栄のスイカですとか、ナシですとか被害が顕著になっておりますので、有効な対策が打てますように基礎的な調査をやっていきたいということでございます。

●三木食のみやこ推進室長
 208ページをお願いします。西部県民局が要求しています、ここに行けば大山・中海・境港のものが食べられるプロジェクトです。従来この西部地区にはマグロラーメンの店が7店舗とあります。白ネギ認定店とかは20店舗ほどございます。今回こういう奨励する店といいますか、それを民間企業、民間団体で推進していこうという内容の補助金でございます。予定は2カ所ほど予定しております。大山恵みの里公社が、大山そばの認定店を行っていこうということと、もう1点は、西部中小企業青年中央会が、マグロバーガーよりも周年使えるということで、カニバーガーの認定をしていこうという内容でございます。そのほか、20万円は商談会の経費ということで当て込んでおります。

●安養寺西部総合事務所農林局副局長
 209ページをお願いしたいと思います。西部地区遊休農地解消促進事業ということでございます。西部地区で重要課題となっております遊休農地の解消と活用の促進を進めようということで行っています推進事業であります。中身としましては、平成18年2月に立ち上げました西部地区遊休農地対策協議会というものがありますので、その中で担い手対策等も含めながら検討する協議会を開催する経費でございます。
 210ページをお願いします。食のみやこ鳥取・西部白ねぎ産地強化事業でございます。白ネギといいますのは、西部管内で重要な品目になっておりまして、この品目につきまして生産から消費までの取組をトータルに支援しようということで、農協が事業主体になっていただいて、県も支援しているものであります。下の方にありますが、鳥取西部白ねぎ料理の店を、今年度は20店ほど認定しております。21年度は40店に拡大したいということ。それと、連携した取組として、白ねぎ料理コンテスト等を計画しているものでございます。
 次に、211ページをお願いします。西部和牛王国推進事業でございます。これは県の西部地区は和牛の主要な産地であるというイメージを定着させたいということで、生産振興対策なり、和牛と産地のPRなりを図っていきたいということでございます。主なものとしましては、和牛と産地のPRというところにございますが、(8)の牛肉を賞味する会です。来年度は実務等も含めた形で、実務者をむしろ対象にして会を開けたらというふうに考えているものでございます。これも、西部農協が事業主体になってやっていただくというものでございます。
 212ページをお願いしたいと思います。弓ヶ浜のマツ守り隊でございます。弓ヶ浜の松林は、県や市が松くい虫の防除等を行っているところであります。これを地域の住民の皆さんと連携した形でやろうということで、今年度から取り組んでいるものでございます。(2)の(2)のところにありますが、21年度は、除草なり松葉かきを新たに行おうとするものでございます。
 次に213ページでございます。これも緊急雇用の関係で行う2件でございます。土地改良財産の譲与に関します資料等を整理するということで、おのおの1人ずつ雇用創出でやろうとするものでございます。

●竹本日野総合事務所農林局長
 日野総合事務所からは3点要求をいたしています。
 まず214ページでございます。日野郡の野菜・山菜特産化推進事業です。日野郡では高齢化が進んでいるということで、かつての大根のような重量野菜から現在はピーマン、朝どれ野菜というような形の軽量品目へと移行してきている中で、日野郡という山間地の条件を生かした、例えば江府町でのコンニャク栽培、あるいは日南町や江府町での新たな、モミジガサとかミヤマイラクサといったような地域にある資源を生かした、山菜というものを特産化していこうという動きがありますので、これを支援していきたいというものでございます。
 続きまして、215ページでございます。日野郡のおいしい米レベルアップ事業でございます。日野郡では、平成15年から日野川源流米コンテストを実施してまいりまして、食味計という機械を使いまして食味値という、米のおいしさというものを示してきたところでございます。初期のころは食味値が75程度でございましたが、昨年などはおいしい米と言われる食味値80を超えまして、86というような数値が出ております。こういう形で、生産場面でもこの食味値を生かした形での生産をやっていこう。そして今までは生産者中心だった米コンテストを消費者も入れた形でのPRをやっていこうというものでございます。
 216ページでございます。日野郡和牛の輪構築事業でございます。全共後、20年の競り、和牛の価格を見てみますと、血統を重視する傾向が非常に見えてきているというところの中で、日野町などでは、県外優良雌牛を導入いたしまして雌牛の改良が進んでおりますが、日南町などでは相変わらず昔々の系統の牛が残っているということです。今までは男衆を相手にいろいろな研修会等をやってきましたけれども、どうもそれではなかなか進まないということで、今回は女性を組織化して、そこでの研修という形で、全体のレベルアップを図っていければなということで、今回こういう事業を計画したものでございます。

◎興治委員長
 御苦労さまでした。
 質疑をお願いします。

○前田(八)委員
 191ページ。旬の食材・料理講習です。鳥取県栄養士会が行う……。ちょっと違和感があるのですよね。栄養士ではないのでしょ。要は、調理師会とか調理技能士会ではないでしょうか。私はそう思います。栄養士会とはちょっと視点が違うと思うのです。
 はい、回答よろしくお願いします。

●三木食のみやこ推進室長
 栄養士会が行う郷土料理講習会、県産食材を使用した料理開発ということで、お願いしているわけですけれども。実は栄養士の皆さん自体も余り県産材を利用して、職場で使っている例もないこともないと、言い方はおかしいですが、なかなか自分たちの食材を利用した郷土料理ができていないということもございます。これが一つ。
 先ほど委員がおっしゃった調理技能士の話ですが、今370人ぐらいいらっしゃるのでしょうか、連合技能士会の方ですね。わざを活用する、もしそういうところがあればまた補助金なりを組みたいというふうに思っているところです。

○前田(八)委員
 あのね、わざではないのですよ。その調理師会もしくは調理技能士会は、じげの食材を使おうと努力しておられるのです。栄養士会は知らないのでしょう。どうして知らない人に出すのですか。知っている人に出せばいいではないですか。
 そんな。ないことはないというような……。調理師会、調理技能士会はやっているのだから。

●有田農林水産部次長兼市場開拓局長
 これは、栄養士会の会員さんが300人ぐらいの組織でおられるのですが、勤めていらっしゃる場所が病院であったり、福祉の施設であったり、幅広くいらっしゃるわけです。そこで郷土料理であるとか、県産品を使った料理を実際に使っていただくようなメニューとか献立をつくっていただけば広がるのではないかと。
 今、非常にこの栄養士会の運営が、御自分たちの会費だけでされているものですから、いわゆる事務費というか管理費というか、大体総会とかすれば、活動費がなくなるような状態なのだそうです。実際に講習会なども意欲を持っておられてされるのですが、経費の面で足りないため座学みたいなことになるので、ここは食材とかを実際に使っていただいて広めていただこうという考えで、今回提案させていただいたものです。

○前田(八)委員
 その答弁にひっかかるな。財政基盤が弱いからこれ出すというのは違うでしょう。要は、県産材を、とにかくしゅんの食材を広めたいのでしょう。栄養士会の基盤が弱いから助けるというのはいけません。調理技能士会でも調理師会でもそんなものはありません。みんな持ち寄りでやっています。
 なぜしないのですか。

●有田農林水産部次長兼市場開拓局長
 技能士会の方とか調理師の方とまた話し合う機会を持たせていただくならば、事情を聞かせていただきまして。できるだけ県産材が使えるように、ということが我々のねらいですので。また御相談させていただきたいと思います。

○前田(八)委員
 きのう知事と調理師会の集まりでちょっと会ったら、知事も調理師会へと言っていました。何かしましょうねと言っておられたから、私も言っておきました。知事の意向とは合っていません。

●有田農林水産部次長兼市場開拓局長
 これから十分検討させていただきます。大変済みません。

○前田(八)委員
 もう一つ。192ページの鳥取オリジナル。うちの藤井委員がきょうはいないのですが、常に私に言われているのが、例えばホテルなどで郷土の料理を使った、調理技能士会や調理師の会の応援を得て、それでいいものを出して、例えば1,000円会費で募って、公募してそれで食べさせるというようなことをしたらどうか、ということを再三言われるのです。うちの会派も非常にここのことは興味を持っているのです。この郷土料理なり伝統料理の普及啓発ということを。だから、その辺検討してみてください。
 きょうおられないのですが、私も再三言われて大変。

●三木食のみやこ推進室長
 オリジナルメニューづくりのことだと思います。ホテル、旅館等で、例えばことし米子の全日空ホテルが、既にメニュー開発をしてPRをやっておられますので、そういうことを参考にしてやられれば、というふうに思います。

◎興治委員長
 いいですか、前田委員。

○前田(八)委員
 もういい。

○錦織委員
 私は、193ページから195ページです。学校給食についてちょっと言いたいです。結局、今回の193ページの学校給食等食材供給システムの促進事業は、これはすごくいいことだと思うのです。みんなやはり、学校給食に出したいという生産者は多いです。ただ、一次加工場をやはりつくるのに、本当に県がもっと積極的になるべきだと私は思います。例えば、魚などでも、おろしたりするのに手間がかかるので、一次加工をして処理をする。そういうことにもっと補助を出すだとか。それから、ブロッコリーなどでも一度出した物を、結局すき込んでいるのだそうですね。そういうところが非常にもったいない。だから、そういう保冷というか、そういう設備を支援するだとか。
 194ページで、御飯、米の消費を拡大して、米粉パンも今度拡大しようということなのですが、例えば米粉パンの米の粉を、製粉機というのですか、前に聞いたら、それを導入するには数百万から大きいもので5,000万円ぐらいするというのですが、こういうのは本気で拡大しようとしたら、やはり県がこういうところにこそ私はお金を使ってほしいなというふうに考えています。そこら辺の考えは、どういう考えでいるか。
 195ページの、まさにこの食材コーディネーターが、今必要だなというふうに思うのです。これは単発的にそのふるさと雇用再生特別の事業でする。多分委託先はJAか何かじゃないかなと思うのですが、JAにも話しに行くと、JAも人が減らされていて、給食食材のことに専門でかかわれる人をなかなか置けない、というのが実情のようです。ここら辺のコーディネーター業務に、今回だけこれにお金を出します、国のお金があるから出します、ではなく、県が子供たちの学校給食をどう充実させていくのかというためには、やはりここら辺にも県の支援が私は必要だと思うのですが、この点もお聞きしたいと思います。

●三木食のみやこ推進室長
 まず最初の、一次加工のお話があったと思います。先ほど魚の加工とかブロッコリーの加工とかありましたが、先ほど水産課でも魚の加工とかが学校給食にございましたけれども、多くの給食センターが自分のところで魚を開いて焼いているわけではございません。一次加工して、もうはらわたを出して、例えばみそ煮とか、南蛮漬け、そういうところまで既に加工して、真空パックして、冷凍保存して、それが流通しているということです。そのパックの中には10個入っていまして、みんな同じような中身になっています。ただ単に魚があるから、先ほどくしくも森岡委員が言われたのですが、なかなか難しいというのは、その安全とか衛生管理とかそういう面が非常に難しいということもございますし、例えば今学校給食で評判を得ている魚というのは、企業名を言って申しわけないですが、氷温を使った魚が非常においしくて、好評を得ているという話はお聞きしております。先ほど申し上げたように、多くの機関がレトルトで、チンして食べているというところがあって……。

○錦織委員
 だから、それが県内産ではないわけでしょう。

●三木食のみやこ推進室長
 なかなかそれが、県内産もございますが、県外から運んでくる部分もあるということです。ただ境港の業者には、たくさん給食の加工業者がおられます。今、例えば思い当たるところで4社ぐらいはございます。
 ブロッコリーのことです。冷菜加工については、今米子のある会社がやっておられます。試供品をつくるようにしていまして、この4月には試作品がつくれるようなところまでいきました。ぜひともブロッコリーを使いたいというふうに今、西部農協では考えているところでございます。
 2点目の米の消費拡大です。製粉機の補助ということで、農商工連携の補助金でこのたび、鳥取市の米穀会社と中央農協が申請されました。採択されるかどうかまだわかりませんが、国に対して農商工連携の予算を申請されております。3分の2の補助金が出るというふうにお聞きしております。
 食材のコーディネーターのことです。先ほど委員がおっしゃられたように、これは中央会に委託しようということであります。県が給食の充実をこれから図るべきではないかということで、とりあえずこの事業を3年間やるようにしています。私もこれは非常に重要なことだなというふうに感じています。中央会も非常にその気でおりますので、ぜひとも続いて雇用もお願いしますというお話をしているところです。今の時点ではそこまでしか申し上げることはできません。

○錦織委員
 コーディネーターのことなのですが、私これ全県で1人というのはちょっと厳しいと思うので、ここら辺もやはり今後調整していただきたいなというふうに、要望しておきます。

○山根委員
 その、「食のみやこ」といいましょうか、地域でできるものの消費なのですけれども。今、話があった栄養士会は栄養士会でもいいでしょうが、実際問題、鳥取に来られて「食のみやこ」と言いながら、本当に板場さんだとかあるいは飲食店の皆さんが、本当の意味でそれを、食材を使ってやるようなやはり制度をきちんと、制度といいましょうか、例えば1日出て5,000円でも、講習受けてそれでうまくつなぐというような、雇用にもつながるわけだし、新しく調理師でもなろうかというようなところにもやはり支援しながら、鳥取県の食材を加工する、そして売るという、売り屋さんにしっかりとアプローチできるような形が要ると思います。
 それから、何でも、物を言えば何でも、学校給食、学校給食と言うけれども。学校給食は昼の1回でしょう。それも180日ぐらいでしょう。それも大事ですが、本当の意味で、例えば県立病院があるとか、あるいはいろいろな福祉施設があるとかでしょう。そういうところは3回ずつ、ずっと毎日毎日食べるのでしょう。そんなところにもアプローチできるように、今お話があったように、コーディネーターの人でも、緊急雇用でたくさんいろいろなものができるのですから、やはりもっときちんとしないと。学校給食などといってもこっちはお願いするだけでしょう。理解いただけますか、というだけでしょう。だけれども、後の直営の県立病院だとか、あるいは県立の施設だとか福祉施設などには何千人もおられるのでしょう、たくさんの方が。その辺もきちんとやはり視野に入れながら。もうそれは、老人施設などはちょっとしか食べませんということもあろうけれども。やはり昔の人は、昔の人というか、そんなところへ入った人は、本当にしゅんのもので県産のものが食べたいよ、ということで暮らした人ですので。そのあたりを徹底的に掘り起こしというようなことをすれば。何でもかんでも学校給食って。学校給食はいいけれども、たった昼飯だけですよ。そのあたりをもっとしっかり、地についた活動をおやりにならないといけないと思います。2点。

●三木食のみやこ推進室長
 先ほど栄養士会のことで、調理師、板場さんのこともありました。委員のおっしゃるとおりだと思っております。実は今回予算には上げておりませんが、もしそういう御要望があるなら、いろいろ意見交換する中でどういうことをやっていきたいのかということがあれば、予算要求したいと思っております。
 それともう1点。学校給食ではなくて、県立病院とか社会福祉施設の話がございました。ちょっと病院食は非常に難しい面、私もいろいろ勉強をしてみたのですが、なかなか。例えば、糖尿病の方にあれやこれや食べろということは難しいことがございます。実際にできそうなところというのは、社員食堂とか病院食の中でももっと元気が出そうなところ、例えば、大変申しわけないですが、産婦人科の病院とか、骨が折れて元気を出さないといけないというようなところには使えそうだ、ということがわかってきました。それから、社会福祉施設もかなり使えそうだということで、こういうところは、栄養士さんが一月前に献立をつくっておられるそうです。栄養士さんを活用して、こういう地産地消の食材を使っていけたらな、というふうに今思っているところです。

○山根委員
 栄養士会さんといいましても、何人いるのですか。それはね、各施設に、ある一定の施設については栄養士さんがいないといけませんよ、管理栄養士がいないといけませんよ、という制度はあるのですが、実際問題、この今の栄養士会、我々もいろんな陳情を受けましたけれども、まず少ない人間でしょう。何人いると思いますか。そんなところも大事だけれども、今の緊急雇用等の体制を立てながら、本当の意味で。
 それから、あなたの場合は、今マイナスから始まったでしょう。病院は糖尿食があるからと。そうではないです。いろいろな人がおられて、いろいろなものが、たくさんの食材を使っているでしょう。だから、マイナスでいかずに。だれも糖尿病の人に物を売れと言っているのではありません。それはそれなりであるけれども、積極的にそういうところの具体的な活動をおやりになるべきではないか、という考えなのです。
 何か御意見があればどうぞ。

●有田農林水産部次長兼市場開拓局長
 栄養士会につきましてはさっきお答えしましたけれども、317人ぐらいの会員の方がいらっしゃるというふうにお聞きしています。今、病院とか福祉施設にお勤めになっているという面で病院食といいますか、それから施設の食事、365日、3食に使っていただければという思いが、この栄養士会への今回の支援という形で出ております。
 前田委員からありました技能士の方、それから調理師の方のノウハウをいただいたりとか、使っていただくことについての御相談はこれからさせていただきます。今回は間に合いませんが、また次の機会に提案させていただくような形で、勉強させていただきたいと思います。

○山根委員
 おっしゃるとおりでいいと思いますけれども、もう欠落している分はとにかく、今回は機会を失ってたけれども、もう補正予算でも検討して急いでやりましょうとか。栄養士会は310何人と言われましたが、登録した人がそれくらいおられるのでしょう。ただ、日常活動しているような人が、では全部入った人とか隅々までが、栄養士の人がみんな理解して、わっと行くというものではないでしょう……。団体に所属している人あるいは栄養士の免許を持った人が310何人いるということでしょう。だから、そこにもっと活動してもらうとか、あるいはそうでなければもっとコーディネーターの人が積極的に各事業所を回って、あるいはそっちの農家では何がとれますから、というつなぎ役をやる。ミスマッチにならないようにつなぐ、というような役割をもっと積極的にやりなさい。鳥取県に1人いて、そんなものは仕事になるのですか。30人ぐらいでだっと行きなさいよ。そう思いますが、いかがですか。

●有田農林水産部次長兼市場開拓局長
 今回のコーディネーターということで、学校給食のコーディネーター1名です。これは市町村が19市町村あります。その市町村の各行政区域内では地産地消というか、その中での調達はかなりされていると思うのですが、一歩その区域を出ますと、すぐ近くなのに同じ食材がそろわないから、ロットがそろわないからということで進まないということを感じられますので、少し目を広げて、その枠を超えたところでいわゆるコーディネートしていただくという意味で、この方をお願いをしているわけです。19市町村を回ることが大変だということであれば、3年間のふるさと雇用の中で、また要求なりさせていただくということがあるかもしれません。とりあえずは、これでさせていただきたいと思います。

○山根委員
 実際問題、広い目で見ないといけない。栄養士会の人だとか、調理する人は何でも楽がいいから、刻んだものがいいとか。外国製品なら刻んでくるので手間が要らないとか、ということだろう。あるいは事業者にすれば、なるべく調理人を少なくして効率を上げたいという思いもあると思います。だけど皆さんの方はAGもあるわけです。この町では何ができますよ、この町では何がいつできますよ、ということを共有して、そしてやっぱりきちんと食材屋さんにも言う。あるいは福祉施設にも学校にも情報を流して、ずっとうまくいくというような仕掛けをつくられるべきと思うのです。
 いつまでも、学校給食、学校給食と言われますが、たった1年の半分ぐらいしか食べない、1食しか食べないものを……。
 それで、病院でもやりなさいと言うと、糖尿病がおりますみたいな話で……。

●有田農林水産部次長兼市場開拓局長
 視野を広げて取り組むようにしたいと思います。

○森岡副委員長
 195ページのふるさと雇用再生特別交付金です。非常に、ガイドブックを作成して情報発信するという業務はいいとは思うのです。ただ、民間委託ということは、この雇用創出は6人というふうになっているのですけれども。要は、民間委託された業者が6人の雇用は確保されるという意味合いで。例えばこの1,560万円のうちの内訳として、人件費が幾らで、ガイドブックが幾らというようなことを。それから、情報発信業務は幾らかというような振り分けができるでしょうか。これについて。それと、やっぱりこれは専門技術というのですか、ガイドブックを制作したりするということは専門知識や専門技術があってこそだと思いますので、これが民間委託するからといって本当にこれで緊急雇用の人たちの仕事がなるのだろうか。事業はいいのだけれども、ちょっと歳出予算として何か違和感があるのですよ。その辺はどういうふうにお考えになっているでしょうか。

●三木食のみやこ推進室長
 内訳です。6人の人件費といいますか、合計しますと約1,200万円強でございます。調査費とかガイドブックの版下作成だとかは約300万円ありますので、実際の人件費としては8割ぐらいを占めているところでございます。

○森岡副委員長
 それで、要はその民間委託された業者が雇用するわけですよね。雇用して、その業者は雇用した人たちを雇用し続けなければいけないわけですよね。もうこれが終わったら切りますよと。何かすごく冷たい感じがするのですよ。というのは、県が例えばGPSを使っていろんなとこで森の中に入っていろんなものを、その台帳をつくったりするのは臨時職員らでできるのではないかなと思うのです。ただ、この事業からすると、民間にお預けしてガイドブックをつくって、そのときに雇用しなさいと言って、本当にその人たちがその仕事ができるのかなと思うのです。これは私だけなのかな。こういうちょっとこう。ただ、今ガイドブックをつくるのであれば民間委託してつくればいい話ですが、それとこの緊急雇用とが何となくつながらないような気がしているのですよ。何でもかんでもすべてこのお金ができたから使うという、何かそのような気がしてならないのですよね。それを是非とするのかと、いうことですが、何となくちょっとこう。
 これ、部長に聞いた方がいいかな。

●鹿田農林水産部長
 今委員言われるように、ちょっとグレーの部分もあります。それで、実際問題としてこれを受けたところがこの事業活動を活性化するなり、それなりに仕事をたくさんとるなりということができないと、多分4年後は難しいですね。ただ、それを言っていると先に進まないというところもちょっとあります。仕事をふやすという意味では、事業目的で雇用と経済と、この3年間は何とかしのげるのですが、それ以後について、やっぱり会社自体がどう考えるのかということが大分大きな考え方です。実際問題として、今言われることは本当に難しい話です。冷たいと言われると、ちょっと限界かなというところがあります。ですから、今の3年間が済んだ後は必ず雇用しないといけないというような縛りも今のところはないわけですが、ただやるからにはやっぱりずっと雇い続けてほしいということは僕らの気持ちなのです。そうなるためには、この受けた会社自体がほかの会社より秀でるような形にやっぱりならないといけないので、そこはもう頑張ってもらうしかないというような考え方でございます。

◎興治委員長
 では、以上で当初予算についての質疑は終了いたします。
 休憩とらなくてもいいですね。(「やってしまおう」と呼ぶ者あり)
 やりますよ。
 続いて、平成20年度補正予算関係について説明を求めます。
 説明は主だったところだけで結構ですので、簡潔にお願いいたします。

●鹿田農林水産部長
 補正予算の1ページをお願いいたします。今回お願いするものは3,211万3,000円の減でございます。内容につきましては、下の方にございますように一般事業が7億9,600万円余、公共事業が8億2,800万円余の減でございます。
 主な一般事業の方の増の部分でございます。これは国の2次補正、さらに地域活性化・生活対策臨時交付金を活用して、ということができるようになりましたので、21年度で施設整備を予定していたものを前倒しでするようにしております。主なものは、農業大学校の施設整備であったり梨記念館の管理関係、それと栽培漁業センターの機能強化事業というようなものでございます。あわせて、2次補正で路網整備地域連携事業という7億9,000万円の大きな事業ももらえるようになりましたので、そこら辺も含めてお願いするものでございます。あとは公共の部分の減は耕地災害と林道災害が主なものでございます。

●西山農政課長
 2ページをお願いをいたします。職員人件費の補正がございます。給与等の確定に伴います補正でございます。
 続きまして、環境保全型営農活動支援事業でございます。事業実施面積が減少いたしまして、7市町村15地区で実施いたしました。その補正でございます。
 その下、農地総務費の職員人件費です。農地関係職員48名の人件費が確定しました。その補正でございます。

●藤原農業大学校校長
 2件ございます。
 まず、施設整備費でございます。これにつきましては、牛舎の搾乳装置の改修ということでございます。前倒しで実施するということでございます。現在の搾乳装置は平成9年に設置した装置でございまして、10年以上経過しておりまして、不調を来しておりますので改修するというものでございます。
 その下の、管理費でございます。これにつきましては、保守管理業務などの委託業務の執行減による減額補正でございます。

◎興治委員長
 全部説明されなくても結構です。主だったものだけ。決算見込みによる減などは説明されなくても結構です。

●岸田経営支援課長
 14件ございますが、主なもののみに絞って説明したいと思います。
 4ページの一番上、就農・くらしアドバイザー設置事業でございます。午前中にも御説明しましたが、年度中途でのアドバイザー設置による期間短縮でありますとか、設置対象者の減、これは就農を先送りして研修を継続された方とか就農を断念された方がございますので、その減による減額補正でございます。
 一番下、アグリビジネス企業参入総合支援事業でございます。これについては、毎年参入企業数が8社で推移してきていたのですが、今年度は2社ということで、母体が少なくなった。それとあわせて、このところの経済不況によりまして各社が新たな投資に大変慎重になられたということで、実際の実施を5社見込んでいたところが1社にとどまったということでございます。
 5ページの一番上、鳥取暮らし農林水産就業サポート事業でございます。単県でも1月補正でお願いしておりましたが、国の交付金対象になったことによる財源更正でございます。
 6ページをお願いします。一番上、多様な集落営農支援事業でございます。午前中にも御説明しましたが、初年度ということもあって、事業周知並びに集落の意思決定までに時間が足りなかったため、鳥取市ほか5町での取組にとどまっております。なお、来年に向けては鋭意推進中でございます。
 7ページの一番上、農地を守る直接支払事業でございます。これについては、新規の協定面積を150ヘクタール見込んでおりましたが、これが20ヘクタール余りになったということで、それに伴う減です。それから、基金残額の適正化ということで、余り多く基金を積み残しをしないという方針の中で、造成費が減になったものでございます。
 その下、経営構造対策事業です。午前中にも申しましたが、国庫補助金返還額がゼロだったことによる2,400万円の減額補正をお願いするものでございます。
 8ページと9ページはいずれも、資金の利子補給金の減でありますとか、負担金確定とか、それから国の認証増や認証減に伴うものでございます。

●今井生産振興課長
 10ページをお願いいたします。とっとり花回廊、鳥取二十世紀梨記念館につきましては、国の2次補正によります交付金への充当事業ということで、21年度事業の予定のものを振りかえたものでございます。
 11ページからは、事業費の減になっている補正でございます。鳥獣被害総合対策事業、野菜価格安定対策事業、12ページの次世代鳥取梨産地育成事業、ブランド「ザ・二十世紀梨」事業、いずれも事業費が減ということになっております。減額補正であります。今後は、十分に事業PRをいたしまして、品種更新等を進めてまいりたいと思います。
 12ページの一番下です。雪害復旧対策事業につきましては、財源の更正ということで、国庫支出金に振り向けております。

●山根畜産課長
 13ページをお願いいたします。2番目の家畜飼料支援資金の利子補給です。、19年の貸付け実績がなかったための減額補正です。
 次の、規模拡大酪農家生産調整緊急対策事業です。これは対象農家が増加したことによる増ということでございます。
 14ページをお願いいたします。自給飼料関係でございます。国の2次補正絡みでリース事業を国3分の1の助成につきまして、単県で6分の1を上乗せするというものをお願いするものでございます。
 続きまして、繰越しを説明させていただきます。63ページをお願いいたします。上から6番目でございます。公共育成牧場関係でございます。造成工事の残土搬出に不測の日数を要したため、繰り越しさせていただきたいと思います。
 先ほど説明しましたリース事業の6分の1上乗せ、これは国の2次補正のためでございまして年度内完了が困難になったためということでございます。

●中村耕地課長
 15ページから18ページまでございます。額の大きいものだけをちょっと説明させていただきます。
 公共事業につきまして、16ページ、公共事業土地改良費でございます。県営畑総事業それから経営体育成事業につきましては、請け差による減でございます。
 湖山池水質浄化関連につきましては、当初予定しておりました井戸の設置が、昨年度は水田被害がなかったものですので、次年度に送るということに伴う減でございます。
 続きまして、17ページでございます。県営地すべり事業、それから団体営ため池事業につきましても、請負差額による減でございます。
 続きまして18ページ、災害復旧でございます。5億7,000万円余の減額ということでお願いしております。これは20年度災害が当初予定よりかなり減ったということです。20年度は実質14件しか災害がございませんでした。それに伴いまして減額補正をお願いするものでございます。20年度は過去10年間で最低ということでございました。
 次に、繰越明許のお願いでございます。60ページ、61ページでございます。真ん中あたりの土地改良費の県営基幹水利施設補修事業。それから下の61ページの20年度耕地災害復旧費。さらに62ページの県営畑地帯総合整備事業ということで用地交渉、それから他工事との調整、文化財との調整ということで繰り越しをお願いしたいと思います。

●岡本林政課長
 19ページをお願いします。上2つは臨時議会での国2次補正充当に係る財源更正でございます。その下は職員人件費の精算。
 20ページでございます。上の新規林業就業者技術習得支援事業でございます。これは新規雇用に対する講師の手当て、これを1年目について手当てをしたいということで10分の10で5,000円を手当てをするものでございます。
 その下の森づくり作業道の3,000万円は当初でも言いましたけれども、施業と一体となって造林事業への振りかえで変わったものが主でございます。
 21ページ、これは国の2次補正で路網整備連携モデル事業で、基幹作業道を建設業者と連携しながらつくる場合に1万4,000円の定額で助成をするということで非常に反響が多く、57キロの要望が出ております。ここで対応したいということでございます。
 22ページでございます。これは国の2次補正を活用しまして鳥取県建築技能近代化協会、これは大工さん、建具屋さん、板金屋さん等で1,500名ぐらいを超える団体でございますけれども、事務所棟を木造で、事務所棟と木工教室、住宅相談等のスペースを持つものでございますけれども、湯梨浜町のアロハホールの前に建てたいということで、これも国の2分の1を活用しまして対応したいと。
 23ページにつきましては、持ち出し支援は予算増。あと精算関係でございます。
 24ページにつきましても、決算見込みに伴うものでございます。
 25ページも、同様でございます。
 あと、繰越し関係です。63ページ、64ページにいろいろ、間伐搬出とか林道関係がございます。特に中でも、64ページの真ん中に、山のみち地域づくりにつきまして6億円を繰り越すということで、これは測量の結果、岩盤があると思っていたところに岩盤がなく、土質がかなり緩いため、用地買収においてのり面をさらにカットするということで、かなり繰越しになっているということでございます。
 あとも債務負担が下の方にございます。フォレスト・コミュニティです。これはゼロ国債で、篭山線を新たにやりたいということであります。
 下の、緑資源の受益者負担金は、20年度から40年度までの分を一括で、債務負担を組みたいということでございます。
 67ページから68ページにかけましては、県営林にかかわる決算に伴う補正でございます。真ん中の保育がかなり減っております。間伐作業道等につきまして、地元調整が難航した、という案件等により減額ということでございます。

●嶋沢森林保全課長
 26ページをお願いします。中ほどのとっとり環境の森づくり事業です。これは保全税事業でございます。減額を行うものでございますが、先ほど議論でもありましたように、今後は事業の説明、PRに努めまして、減額しないよう努めてまいりたいというふうに考えております。
 次、27ページでございます。造林事業でございます。昨年中途からの造林事業の県負担分について一部起債が認められるようになりました。それによります財源更正でございます。
 樹苗養成事業でございます。これは県の採種園からヒノキの種を採取するものでございます。半分になっておりますが、昨年ヒノキの着果量が少なく計画どおり採取できなかった、ということによるものでございます。
 治山事業でございます。これにつきましては、保安林の間伐を計画していたのでございますが、所有者の方から、持ち出し支援を使って自分がやるという造林事業でされるということがございまして、それに伴う減でございます。
 60ページからは、繰越しをお願いするものでございます。
 62ページでございます。未整備モデル事業、造林事業など繰越しをお願いするものでございます。

●今岡農林総合研究所企画総務部長
 29ページと30ページでございます。いずれも国庫認証減あるいは受託事業の増、あるいは執行残による補正をお願いするものでございます。

●山本水産課長
 31ページをごらんいただきたいと思います。一番上の、就業サポート事業は、財源更正でございます。下の2つにつきましては、融資実績等の減によるものでございます。
 32ページでございます。下の段の、チャレンジ事業です。これにつきましては、予定していた漁港の方がその漁法を実施しなかったということで、減額になっております。
 33ページの真ん中のところ、水産業燃油高騰対策緊急支援事業でございます。かなりの額の減額補正をお願いしているところでございます。国が9割やって、残りの1割のところを県が3分の1補正するというものを補正でお願いしていたのですが、漁協から21年度に精算でいいですということを言われてました。20年度の精算をしないで、そのまま21年度に持っていくということで、このような額の減になっているところでございます。
 34ページでございます。これは調整委員会あるいは基盤整備事業でございます。財源更正と議員の辞職等によって発生した減額でございます。
 35ページでございます。栽培漁業センター機能強化事業です。これは21年度の当初で考えていたところなのですが、国の2次補正にこの事業が該当するということで、この交付金を充当事業を前倒しで行うものでございます。内容は、栽培漁業センターの、今少し古くなっている施設等について改修等を行うということでございます。

◎興治委員長
 まだあるのですか。ごめんなさい。

●山本水産課長
 申しわけないです。
 61ページを見てください。先ほどの栽培漁業センターの施設整備、機能機能強化事業につきまして明許繰越ししたいということでございます。
 79ページでございます。県営境港水産施設の特会事業でございます。80ページに内訳がございますが、人件費等精算に係る減額でございます。一番下の、安全と安心の市場とみなとづくり事業につきましては全額減額になっておりますが、これは工事の内容を工法を見直した結果、今回やらない方がいいだろうということから、この事業を全くしなかった、ということでございます。

●井口東部総合事務所農林局副局長
 36ページでございます。鳥取砂丘周辺松林環境整備事業でございます。鳥取砂丘周辺の過年度における枯れ松の伐採を行い環境整備を行うものでございます。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明についての質疑をお願いします。

○山根委員
 この補正についての全体の話になります。特にことしの場合は、国の2次補正だとか、あるいは緊急雇用だとか、いろいろな制度ができたので、財源振替とかいろんな形によることで、非常にわかりにくくなっている。使いにくい場合や使いやすい場合があるということだろうと思いますけれども。部長さん、あなたに言っておきます。いずれにしても、政策的経費は、やっぱりきちんと政策は実行するということで、十分に執行管理をされて、今になってばたばたするようなことがないように、新年度また予算ができましたらそういうふうに、厳重に見守りながら……。皆さんが政策でおやりになりたいというものはやはりやるよ、と言ったことを、認めたものをきちんとやってもらう。さらなる努力をお願いして終わりたいと思う。

○錦織委員
 済みません。12ページのナシ関連です。これ、今回取りやめたところは中部だというふうに聞いています。長雨による影響ということで。くずナシなどの活用は大体どういうふうになっているのか、ということをちょっと聞いてみたいのです。どうでしょうか。

●今井生産振興課長
 くずナシの利用方法でしょうか。

○錦織委員
 何かもったいないなと思って。

●今井生産振興課長
 私が聞いておりますのは、一部中部の選果場の方でくずナシを加工しておられる。それは業者なのですが、加工しておられるということを聞いております。それから、佐治で梨シャーベットに加工したりということがあるようです。それから、梨あめをつくっておられるところはたくさんございます。ということで、場所によってはやっておられる。それから、それは全体ではないのでまた加工ができる部分がありましたら進めてまいりたいというふうに思っています。

○錦織委員
 はい、わかりました。
 あと最後に。32ページの日韓漁業対策費です。これちょっと仕組みがわからないのですが、共済契約の減ということなのですけれども、大体毎年同じように掛けるのではないかなと思うのですが。これはどういうことでしょうか。

●山本水産課長
 これは契約額が変わってくるということです。パーセンテージによって変わってきているものです。毎年保険を掛けます。その保険の額は「5中3方式」で、5年間のうちの3年間の平均により保険金額が決まってくるわけです。ですから、それによってこのようなものが出てくるわけです。

○錦織委員
 そうですか。わかりました。

◎興治委員長
 その他、よろしいですか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、補正についての質疑は終了いたします。
 次に、請願・陳情の予備調査を行います。
 今回は新規分の陳情1件についてであります。初めに、執行部から現状と取組について聞き取りを行います。
 それでは陳情21年1号「菜種栽培の支援について」西山農政課長の説明をお願いします。

●西山農政課長
 陳情の資料をお願いいたします。鳥取油田開発計画推進機構理事長から、菜種栽培の支援に関する陳情が出ております。鳥取県下で3,000ヘクタールの耕作放棄地があるが、この土地に菜種を植えることを促進するための県の支援をお願いしたいという内容でございます。
 現在この対策としましては、特に耕作放棄地に関しましては、国が平成21年度から耕作放棄地の再生利用のための活動支援を実施する予定としております。県としても、積極的に推進することとしております。この中で営農定着、10アール当たり2万5,000円が、耕作放棄地を復旧した後の営農経費を支援する事業になっております。これが活用可能というふうに考えております。
 菜種栽培につきましては、鳥取市など10市町村が「産地づくり交付金」の対象作物に指定をいたしまして、転作の実績による数字ですが、県内で現在約16ヘクタールございます。産地づくり交付金の単価は3,000円から1万5,000円でございます。菜種栽培が拡大しないのは、収益性が低く魅力に乏しいことが要因となっております。一時的な助成支援では継続的な生産は困難というふうに分析しております。現在の事業者による試算によりましても、10アール当たり1万6,000円の交付金があったとして労務費、これは収益に当たる部分ですが8,000円というふうな見通しになっておりまして、魅力が乏しいということでございます。
 現在農業試験場では機械の活用、それから高能率生産の安定技術等につきましての試験を行っております。技術的な部分の研究開発につきましては、引き続き支援を行っていくという予定にしております。

◎興治委員長
 ただいまの説明について、質疑ございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では質疑は終了いたします。
 次に、委員の方で陳情者からの聞き取りあるいは現地調査の必要性について御意見ございますか。ございませんか。(発言する者あり)
 では……。

○錦織委員
 フォーラムか何かがあるのですよね、3月に。(「そうそう」と呼ぶ者あり)(発言する者あり)

◎興治委員長
 わかりました。
 それでは、ただいま説明のあった陳情につきましては、聞き取り及び現地調査は行わないことといたします。
 続いて、報告事項に入ります。
 なお、質疑については説明終了後に一括して行っていただきます。
 議題7、鳥取県米づくりビジョンについて、今井生産振興課長の説明を求めます。

●今井生産振興課長
 鳥取県米づくりビジョンの骨子につきまして紹介させていただきます。これは、平成19年末から農業者の代表や農業者団体、それから県関係機関の意見を聞きながら作成を進めてきておりましたものです。この度完成いたしましたので、報告させていただきます。
 本冊は資料としてつけておりますが、大変厚いものですので、この骨子に沿いまして説明させていただきます。
 現状と課題、ということで書いております。冊子の中でも、現状分析から始めております。ここでは生産上の現状と問題ということで3つ。それから、流通販売に係ることということで2つ問題点を掲げております。米の場合、近年作柄が不良ということでして、5年間作況指数が100を下回るというようなこと続けました。それから、高温により品質が低下するというような事例がございます。
 有機・特栽の取組を推進しておりますが、技術が未熟であるというようなこと、それから中山間地では、中山間地の実態を踏まえた集落営農組織の取組が必要である、というような問題点なり課題が生まれて、明らかになっております。
 販売流通場面では、消費の減退、それから生産過剰ということがございます。入札価格が最近ずっと続けて下落している。それから産地間競争が激化している。
 また、県産米は非常にロットが少ないために、味は県外のものと比べて遜色ないのですが、認知度が低いというようなことがございます。そういう問題点をいかにして対応していくか、対策として今後の事業なり、関係者で目標を定めまして、解決していくかというようなことのビジョンでございます。
 目指す方向として、6本の柱を立てております。ブランドイメージの向上。それから産地評価なりに認知度を向上させるための量販店への集約出荷。それから産地名を表示した販売の取組。これはブレンド米でなくて鳥取米としての販売の促進。それから米の消費拡大。それから地球温暖化に対応した品種構成の見直し。それから環境にやさしい米づくりの推進。それから多様な集落営農の推進というような、6本の柱をつくりました。
 3の具体的な目標と取組方向ということを定めまして、1つずつ解決する予定でございます。
 販売戦略の構築としましては、鳥取県産米販売戦略会議を組織化いたしまして、販売戦略の展開していく。
 販売戦略の展開方法でも、具体的に目標を持って、イメージアップであるとか契約取引の推進、それから消費拡大というような目標を立てまして推進していきたい。
 生産対策の展開方向では、新品種の導入、良質米の生産向上。
 地域ブランド力のある米づくりでは、有機特別栽培等による高付加価値化。それから、おいしい米づくりの推進。特に環境特Aの取得というようなことをしていきたい。
 生産を支える人づくりと体制づくりでは、担い手の育成とともに集落営農の推進を担い手育成協議会と連携しながらやっていきたいというふうに思います。
 ビジョンづくりを通じまして、関係者が目標の共有化を図ってきたところでございます。例えば、鳥取県の名前をつけた鳥取県の産米としての売り方は現在何%があるのですが、今後はそれを倍増にする、というような目標をそれぞれ1つずつつくっております。その目標に向けて関係機関と連携しながら取り組んでいきたい、というふうに考えております。
 骨子の本当の骨子ですけれども、よろしくお願いします。

◎興治委員長
 議題8、「とっとり共生の森」協定締結について、嶋沢森林保全課長の説明を求めます。

●嶋沢森林保全課長
 続きまして、2ページをお願いします。「とっとり共生の森」協定締結でございます。
 先般2月13日でございますが、鳥取県生協と調印を行いました。今回の参画で12社目、県内企業では鳥取ガスに次いで2社目ということになります。
 内容等につきましては、書いてあるとおりでございます。期間は10年間で、大体1,000万円程度を考えておられるようでございます。
 今後は、保全活動についてしっかり倉吉市と連携しながらサポートしていきたいというふうに考えております。
 3ページに12社の一覧を掲げております。説明は省略させていただきます。

◎興治委員長
 議題9、ロシア連邦保安庁国境警備局による鳥取県漁船のだ捕について、山本水産課長の説明を求めます。

●山本水産課長
 それでは、ロシア連邦保安庁国境警備局による鳥取県漁船のだ捕について、報告させていただきます。
 これは、皆さん御承知のことと思います。そこに、事件の経過からありますが、1月27日夜8時ごろ、国境警備局の警備艇に鳥取県船籍の「第三十八吉丸」が拘束され、ナホトカに連行された。ナホトカに連行された後、関係機関等と早期釈放につきまして交渉した結果、2月7日の午後7時40分ごろナホトカ港を出航して、9日の月曜日の5時半ごろに境港へ帰港できたということです。乗組員は全員健康に支障なし。また、漁船、漁具の没収はなかったということでございます。
 拿捕された漁船等につきましては、今のお話ししたとおりでございます。拿捕の状況ということで、現在水産庁並びに……。(発言する者あり)

◎興治委員長
 簡単でいいです。大体知っていますので、事実関係は。(発言する者あり)

●山本水産課長
 拿捕の状況、それから県のとった対応ということで、そこに掲げておりますようなことで、早期解放に向けて業界あるいは県知事を初め、要請活動を行ったということでございます。

◎興治委員長
 議題10、ふるさと認証食品の認証状況について、三木食のみやこ推進室長の説明を求めます。

●三木食のみやこ推進室長
 5ページをお願いいたします。ふるさと認証食品の認証状況ということで申し上げます。
 県内で製造されて一定の基準を満たした加工品を「ふるさと認証食品」として、平成3年から認証しております。
 グラフにございますように、当初はなかなか伸びなかったのですが、平成17~18年あたりから急速に伸び始めました。現在では426商品になりました。
 効果ということで、この業者の方々にアンケートをした結果がございます。商談会で非常に売り込みやすい、鳥取県らしいということもあります。こだわりが評価されたということがございました。最近になって特に安全、安心を求める消費者の声が高まってきている中で、鳥取県産が安全、安心に対応できる商品ということで、認証食品が伸びたということでございます。
 3に認証食品のPRということで書いております。現在Sマートとかジャスコ鳥取北店とか、あと道の駅の河原とか、そういうところで既に認証食品コーナーが設置されております。今後も、県といたしましてイベント等でのPRということで、今度3月7日にあります「食育」を考える全国研究大会でもPRを行います。3月15日に河原インターまで開通いたしますので、そのときに道の駅「清流茶屋かわはら」でPRをしたいというふうに思っております。また、ふるさと認証食品のPR漫画を作成して配付したいというふうに思っております。
 参考までに、「食のみやこ鳥取プラザ」での取扱いということで、一番下に書いております。426商品のうち約4分の1に当たる118商品がアンテナショップでも販売されているということでございます。

◎興治委員長
 それでは、今の説明について質疑ございますか。

○森岡副委員長
 最後の認証の件です。やっぱり安心、安全というのは、今から鳥取県として売りにしなければいけない部分だと思うのですよ。やっぱり安全だから安心という考え方があって。例えばこの認証商品がふえたということで、偽装ではないのですけれども。要は、製造過程云々の中で、この認証をきちんと維持するという商品のフォローをしてあげないといけないと思います。最初でき上がったときはいいけれども、後の管理はわかりませんとなったときに、もし仮にこれで事故でも起こればこの認証そのものが信頼がなくなってくるわけですよね。要は、それを維持するための仕組みというのですか、県はどういう形でフォローしてくるのか。その辺をちょっとお伺いしたいのです。

●三木食のみやこ推進室長
 認証後のフォロー体制です。今は年度末に販売状況を報告させるようにしています。また、5年に1回再見直しといいますか、再審査の過程をとっております。また、商品のパッケージが変わったりというような細かいことでも変更の取扱いを今行っているところでございます。

○森岡副委員長
 ある程度、抜き打ち検査とかそういうことも必要になってきているのではないかと思うのですよね。これだけ商品がふえているわけですので。やっぱりきちんと認証になったら価値を維持していくという、やっぱりそれに努力しないといけないので、そのあたりもやっぱり考慮すべきではないかなと思います。

◎興治委員長
 それでは、次にその他です。執行部、委員の方で何かございますか。

●尾崎企画調整室長
 緑色のペーパーをお配りしております。3月7日の土曜日でございますが、とりぎん文化会館で食育を推進するために「「食」を見つめてこれからの「農」と「食育」を考える」全国研究大会を開催することにいたしました。
 農林水産大臣の講話を初めとして、講師にはNHKの「産地発たべもの一直線」に出演されている永島敏行さんほかをお迎えして開催をいたしますので、お越しいただきますようよろしくお願いします。
 裏には当日の日程を記載しております。申込用紙も印刷しておりますが、当日直接御来場いただいても御入場いただけますので、よろしくお願いいたします。

○錦織委員
 今回の予算を見てですが、私は中海に関する予算が本当に少ないというふうに思います。中海は宝の海、そういう要素がありながらやっぱりそれが今は生かされていない。いろいろな事情で汚れてしまったわけですが、やっぱりそれをきれいにするということについてもう少し、これは知事の姿勢だと思うのですけれども、やっぱりもう少し力を入れるべきではないかと思います。例えば、そういう本当にきれいにみんなでしていこうよ、ということを民間任せではなく、県がやっぱり引っ張っていくというような姿勢を私は見せてほしいというふうに、ことしの予算を見ても思いました。非常に寂しいというふうに思いました。感想みたいなことになりますが。

◎興治委員長
 コメントはいいですか。

●鹿田農林水産部長
 ちょっとまた、うちの方でも点検させてもらいます。本当にその辺が不足しているようなことがあるなら、また御意見も伺いたいです。そういうことをちょっとやりたいと思っています。

◎興治委員長
 では。ほかにはありませんね。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、それでは……(発言する者あり)
 ありますか。

●鹿田農林水産部長
 皆さんにお渡ししました議案説明資料の中に参考資料といって各課の工程表があります。中身は説明はしませんが各課のミッションが入っています。あわせて、各課それぞれの目標を掲げていますので、ごらんいただければというふうに思います。また御意見を聞かせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

◎興治委員長
 それでは、以上で予備調査を終了いたします。
 委員会の進行に御協力をいただきまして、ありがとうございました。
 以上をもちまして経済産業常任委員会を閉会いたします。



午後6時時23分 閉会

 

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