平成20年度議事録

平成20年9月17日会議録

出席者 委員長
副委員長
委員
藤縄 喜和
浜崎 晋一
市谷 知子
澤 紀男
伊藤 保
松田 一三
廣江 弌
村田 実
山口 享
横山 隆義 
 
 


以上 出席委員  10 名
欠席委員   0 名
 


説明のため出席した者
  中永教育長、坂出病院事業管理者、磯田福祉保健部長、石田生活環境部長、
  外次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  野川主幹  吉川副主幹  前田副主幹

1 開会  午前10時6分
2 休憩  午前11時8分/午後1時2分
3 再開  午前11時15分/午後1時43分
4 閉会  午後5時00分
5 司会  藤縄委員長
6 会議録署名委員      廣江委員、松田委員
7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 


午前10時6分 開会

◎藤縄委員長
 それでは、ただいまから教育民生常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に教育委員会、次に病院局、福祉保健部及び生活環境部の順に行います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 廣江委員と松田委員にお願いいたします。
 それでは、ただいまから付議案の予備調査を行います。
 なお、質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。発言される方は、大きな声で簡潔明瞭にお願いいたします。
 また、報告第15号、長期継続契約の締結状況については、お手元に配付の資料のとおりでありまして、特に説明は要しないことといたします。
 最初に、教育委員会から説明を受けます。
 まず、委員の皆さんにお断りをしておきます。前回の委員会の際に要望がありましたとおり、本日の委員会に山田教育委員長の出席を要請しておりますが、所用のため11時ごろにこちらにお見えになる予定でありますので、御了承いただきますようお願いいたします。
 それでは、初めに中永教育長に総括説明を求めます。

●中永教育長
 そうしますと、教育委員会所管の議案とか報告等について総括説明を申し上げます。議案説明資料の予算に関する説明書をごらんいただきたいと思います。表紙を1枚めくっていただきまして、目次がございます。そこのところを使いながら簡単に御説明申し上げます。
 まず、予算関係の議案として、第1号で一般会計補正予算ということでございます。それから予算関係以外の議案といたしまして、公の施設の指定管理者の指定に関しまして、第38号から44号までということでございます。さらに報告といたしまして、一番下に上げておりますけれども、第1号として、19年度の鳥取県の一般会計継続費の繰越計算書についてでございます。続きまして、めくっていただきまして、第2号で、19年度の鳥取県一般会計繰越明許費の繰越計算書についてでございます。それから11号に、議会の委任による専決処分の報告についてということで、奨学金関係のものを上げております。最後に15号で、長期継続契約の締結状況についてということでございます。次の1ページのところに議案第1号の一般会計の補正予算についての総括表を上げております。補正額のところに3,558万円余ということで補正をお願いしようとするものでございます。その内容の主なものとしましては、下の方に書いておりますけれども、米子工業高校の整備事業ですとか鳥取西高校の整備事業ですとか文化部活動の充実支援事業ですとか、あるいは妻木晩田のガイダンス施設関係の整備事業ですとかスポーツによる情報発信・地域おこし支援事業等でございます。
 詳細につきましては、各課長等から申し上げたいと思います。

◎藤縄委員長
 続いて、関係課長から順次説明を求めます。

●植田教育環境課長
 教育環境課でございます。
 2ページをお願いいたします。米子工業高校の整備事業でございます。今回29万3,000円をお願いしております。米子工業高校の改築につきましては、実施設計が本年6月に完成したところでございます。この実施設計に基づいて改築工事を行おうとするものでございます。事業費でございますが、3のところに記載しておりますが、20年から22年までの3カ年の継続費でございます。総額41億9,000万円余ということで、平成20年度の事業費につきましては、既存樹木の移植に伴う経費でございます。全体の概要でございますが、4のところに掲載しております。建築に係る全体の事業費は約43億円ということで、校舎、体育館等の建設に必要となる経費でございます。建築が終わりました後、実施いたしますグラウンドの整備でありますとか既存校舎の解体の経費はこの中には含んでおりませんので、後年度要求する予定にしております。整備面積につきましては、1万7,000平米ということで計画をしております。
 続きまして、3ページをお願いいたします。鳥取西高の整備事業でございます。2,900万円余をお願いしております。こちらの方も基本設計が本年6月に完成したところでございまして、この基本設計に基づいて実施設計を行おうとするものでございます。基本設計の概要でございますが、地下遺構の保護はもとより石垣の顕在化や校舎外観の修景に最大限配慮した設計となっております。事業費の概要でございますが、20年、21年度、2カ年の継続費でございます。全体として9,800万円余という形になっております。参考の方でございますけれども、建築に係る総事業費としましては40億9,000万円ということになっております。延べ床面積は1万7,000平米ということでございます。今後の整備スケジュールでございますけれども、実施設計がこの2年間で終えた後に、工事といたしましては22年から31年までということで予定しております。関連のものといたしまして、15ページの方にただいま説明いたしました継続費に係る調書を載せておりますので、ごらんいただけたらと思います。
 続きまして、47ページをお願いいたします。こちらの方は平成19年度の継続費繰越計算書でございます。一番上の欄の県立学校耐震補強計画策定費から下の方、鳥取工業高等学校の弓道場整備費まで8事業分でございます。ごらんいただけたらと思います。
 次に、48ページをお願いいたします。こちらの方は平成19年度の繰越明許費の繰越計算書でございます。こちらもごらんいただけたらと思います。

●白井小中学校課長
 48ページをごらんください。48ページの一番上のところでございますが、教育職員免許事務費でございます。2,169万円、これを繰り越す理由でございますが、免許法の改正に伴いまして、新しい教員免許の更新制度の導入に伴ったデータを共有するシステムを構築するということで予算を19年度補正でいただいておりましたけれども、全国でどういうシステムにするかという調整をしながら、各県とも調整をしながらシステム構築をするというので、19年度中には執行がございませんで、繰り越すということでございます。よろしくお願いいたします。

●山口参事監兼高等学校課長
 それでは、4ページにお戻りください。文化部活動充実支援事業でございます。206万円余をお願いするものでございます。これは近畿高等学校総合文化祭に生徒を派遣するというものでございまして、高等学校文化連盟への補助金として追加交付したいと考えております。この近畿高等学校総合文化祭といいますのは、近畿ブロック知事会へこの6月に加入を承認されまして、それとあわせて近畿高等学校総合文化祭へ鳥取県が参加することも承認をされたものでございます。高校生の活動の場を広げるということ、高いレベルの文化活動に触れる機会を多く持たせて生徒の意欲やレベルの向上を目指したいと考えております。この近畿高等学校総合文化祭は、今年度は徳島で行われまして、11部門140名の生徒を派遣したいと考えております。開催期間は11月14日から23日まで、以下の部門を派遣したいと考えているところでございます。よろしくお願いします。

●松田家庭・地域教育課長
 それでは、5ページをお願いいたします。悩みを抱える青少年の社会参加促進事業でございます。この事業はNPO等と連携して不登校や引きこもり等で悩みを抱える青少年に学校復帰や社会参加などの自立をサポートする事業として、当初は国の委託を受けて実施する予定でありましたが、国でこれが不採択となりましたので、事業の内容を見直して改めて県事業として実施をするというもので、減額の補正をさせていただくところでございます。事業の内容はそこに掲げております体験活動参加事業と報告会の開催でございます。
 続きまして、6ページをお願いいたします。青少年社会教育施設給食業務委託でございます。具体的には、船上山少年自然の家と大山青年の家の給食業務につきまして、過去18年から20年、3カ年につきまして外部委託しておりますけれども、今年度で委託期間が終了しますので、21年から23年の3カ年につきまして引き続き外部委託をするための経費の債務負担行為をお願いするものでございます。詳細につきましてはそこに掲げておりますし、調書につきましては16ページの方に載せさせていただいておりますので、後ほどごらんいただけたらというふうに思います。
 続きまして、17ページをお願いいたします。議案第38号ということで、公の施設の指定管理者の指定につきまして、当課所管の鳥取県立生涯学習センターの指定管理者を指定することにつきまして議決を求めるものでございます。21年4月から26年まで5年間の指定の期間につきましてお願いしますもので、このたび公募をいたしました。現在は教育文化財団で運営をしていただいておりますけれども、応募につきましても団体は1団体ということで、この教育文化財団の応募がございました。これを審査会によりまして審査を行いました結果、適正な管理運営の実績とさらなるサービスの向上の取り組みが見られることから、管理業務を効果的かつ効率的に行うために、この団体が適正ということで指定をさせていただこうとするものでございます。よろしくお願いいたします。
 もう一つ、続きまして56ページをお願いいたします。報告事項第11号ということで、これは一般社団法人及び一般財団法人に関する法律等の施行に伴いまして関係条例の整備に関する条例の制定につきまして報告するものでございます。当課所管では、概要のところのカにあります鳥取県立生涯学習センターの設置及び管理に関する条例でございますが、これにつきましては、規程の中に物品の販売等を行うためにセンターの施設設備を利用することができる団体として民法の第34条で規定されている団体を掲げておりましたが、今回の法律の改定によりまして、この文言を一般社団法人または一般財団法人ということに改めるというものでございます。なお、その改正事項につきましては、全庁的な制度改正でありますので、一括して税務課の方で行うこととなっておりますので申し添えます。

●寺西人権教育課長
 49ページをお願いします。鳥取県進学奨励資金貸付金の返還請求等に係る和解についてでございます。49ページから54ページまでの6件について和解をさせていただき、返還をしていただいています。55ページで、1件の提起を行っております。1回の提起を行っているものでございます。それぞれの奨学金の返還に当たっての和解及び提起の報告でございます。

●平井文化財課長
 では、7ページをお願いいたします。妻木晩田遺跡調査整備事業(ガイダンス施設)であります。このガイダンス施設につきましては、そこのページの一番下に全体事業計画というふうに掲げておりますが、現在、施設、展示の実施設計を行っておりまして、これが今月いっぱいぐらいであります。その後、年内か年明けぐらいには建設工事の発注をいたしたいというふうに思っております。その建設工事の発注に当たりまして施工管理費が必要ということで今回、補正67万4,000円をお願いするものでありまして、これは21年度まで続きますので、21年にも継続費としてあわせて施工管理費として673万5,000円をお願いするものであります。
 15ページは継続費の進行状況と今回の補正等の合計額等を記載しております。ごらんいただければと思います。
 47ページをお願いいたします。継続費の繰越計算書でありますけれども、これもさっき見ていただきました全体計画のうち設計を19年度に発注いたしましたけれども、その入札残が出ましたので、12万2,300円を逓次繰り越しとして今年度に繰り越すものであります。
 48ページをお願いいたします。これも同じく妻木晩田遺跡の調査事業費でありますけれども、これにつきましては工事のうち遺跡面の保護のための設計変更を要することが生じまして、それの変更に日時を要したということで、295万5,000円を繰り越しをいたしております。この工事につきましては、既に4月の15日に終了いたしております。


●三田博物館長
 資料の8ページをごらんいただきたいと思います。博物館の企画展開催費の関係であります。21年度に行います企画展の開催費としまして、債務負担行為として、そこにありますように3,104万7,000円をお願いするものでございます。その企画展は21年の7月22日から8月30日まで開催いたします大型の美術展覧会でありまして、テーマは「印象派から野獣派へ」ということで、県立博物館を会場にしておりまして、全国ほかの数館も巡回予定にしております。現在、債務負担行為としまして、平成21年度の企画展の関係で3事業、そこの下に表にしておりますけれども、債務負担行為をいただいておりますけれども、今回の美術展覧会が3,104万7,000円ということで、さらにこれを追加をさせていただきたいということでございます。
 この資料の16ページをごらんください。今申し上げました博物館の企画展の開催費の関係で、21年度に支出予定額、そこに書いてあります予定額をお願いしたいということでございます。
 47ページに継続費の関係で繰越計算書がありますが、そこの下の方、6の社会教育費の下の2つでありますが、博物館の空調設備を大規模に改修しております関係の継続費、それから山陰海岸の学習館の大型水槽などのリニューアルということでの経費、これも継続費で進めておりますが、この2つにつきまして記載のとおりの繰り越し等を行っておりますので、これもごらんいただければと思います。

●村山体育保健課長
 21ページをお願いいたします。議案第39号から44号につきましては、県立社会体育施設の指定管理に関するもので、本議会の議決を求めるものでございます。
 まず、鳥取県立鳥取産業体育館及び鳥取県営鳥取屋内プールでございますが、22ページから
25ページの方に審査委員会の選定結果を記載しておりますが、株式会社TKSSと鳥取県体育協会と株式会社ジーコミュニケーションネットワーク共同企業体の2社からの応募でございました。審査会を開催いたしまして、選定基準により審査しました結果、スポーツ振興のみならず産業振興に対する取り組みや障害者への配慮など具体的な取り組みが見られますことから、鳥取県体育協会と株式会社ジーコミュニケーションネットワーク共同企業体を指定管理者として指定しようとするものでございます。指定期間は来年度から5年間でございます。
 以下同様でございますが、26ページをお願いします。鳥取県営米子屋内プールでございます。これにつきましても、同じく鳥取県体育協会を指定するものでございます。
 続きまして、31ページをお願いします。鳥取県営ライフル射撃場でございます。これは施設の特殊性から応募は鳥取県ライフル射撃協会のみの応募でございました。審査会で適切と判断されましたので、ここを指定管理者として指定するものでございます。
 続きまして、35ページをお願いいたします。鳥取県立武道館でございます。これは指名指定でございます。審査基準に合致いたしますことから、鳥取県体育協会に指定しようとするものでございます。
 続きまして、39ページ、鳥取県体育文化会館でございます。これにつきましても、TKSSと鳥取県体育協会の2社から応募がございましたが、審査の結果、鳥取県体育協会に指定しようとするものでございます。
 最後、43ページでございます。鳥取県立米子産業体育館でございます。これにつきましても、TKSSと鳥取県体育協会の2社から応募がございましたが、鳥取県体育協会を指定しようとするものでございます。これによりまして、米子産業体育館、現在TKSSの方が指定管理をしているのですけれども、鳥取県体育協会の方に来年度からは指定したいというところでございます。よろしくお願いいたします。
 続きまして、47ページをお願いいたします。一番下の欄の倉吉体育文化会館の改修事業費に伴いましての繰越計算書でございます。記載のとおりでございます。

●加藤スポーツセンター所長
 スポーツセンターであります。スポーツによる情報発信・地域おこし事業、9ページです。補正額647万7,000円を補正するものであります。事業内容の概要ですが、ガイナーレ鳥取のJFL公式戦アウェイゲームの遠征費の3分の2を助成するものであります。さらにガイナーレ鳥取が実施するホームゲーム観戦の無料招待事業でありまして、サッカースクールの生徒を初め県内の小・中・高校生を対象に児童生徒にハイレベルなプロスポーツに接する機会をふやし、地域スポーツの普及や競技力向上を図るものでございます。647万7,000円の内訳でありますが、先ほど言いましたように、アウェイゲームの遠征事業に447万7,000円、遠征費の増加によるものであります。もう一つがガイナーレサッカースクールの運営事業200万円、先ほど概要説明の中で申し上げましたように、小・中学生、高校生の無料招待に係る補助であります。よろしくお願いいたします。

◎藤縄委員長
 そういたしますと、今までの説明について質疑等はございますでしょうか。

○山口委員
 この鳥取産業体育館の指定管理ですけれども、体育保健課長、これは2社がジョイントでされていますが、産業体育館の部分は児嶋さんのところでとか、どういう形でこれを運営されるのでしょうか。ページからいくと21ページですけれども、株式会社ジーコミュニケーションネットワークというのと2社でしょう、共同企業体でやられるのですけれども、これはいいぐあいにいくのかな。だから、産業部門はこちらで、これはどういう運営をやられるのでしょう。

●村山体育保健課長
 ただいまの質問につきましては、鳥取県体育協会と株式会社ジーコミュニケーションネットワークの共同企業体、こちらの方は鳥取ガスの関連の会社でございまして、現在、鳥取屋内プールは灯油で運営しているのですけれども、ガスにかえるとかなり経費が安くつくではないかというふうな提案もございました。実際にそれを行っていくというのはこれからになるのですけれども、そういった提案と、それともう一つ、先ほどおっしゃいました、やはり産業振興という面でノウハウをお持ちですので、そういった本当に民間の団体のノウハウを活用するといったようなところで、主は鳥取県体育協会が運営をするというふうにこの提案書ではなっております。

○山口委員
 実は、これは従前は体育協会が全部総括してやっていたわけだけれども、なかなか産業体育館の部分が需要が低かったと、名前だけは産業と、こういう形になっておりますけれども、やはり民間の方が入られてこの施設をいろいろ利用すると、こういうことはいいわけですけれども、いい状態でコンビネーションでやらなければちょっとこれは難しいと思って、確かに発想はいいかもしれませんけれども。一方、米子の産業体育館というのは、機能は違うと思いますけれども、これは体育協会ですね。これとの違いはどういう形なのですか。

●村山体育保健課長
 先ほどおっしゃいましたように、鳥取の産業体育館の方はやはり民間のいわゆる経済団体のノウハウをかりるというところをやっておられます。それから米子産業体育館の方は、直接に共同企業体としての経営ではないのですけれども、やはり地元の振興組合さん、米子けやき通り振興組合だったでしょうか、間違ったら済みません、そこらあたりともうまく連携をとりながらやっていきたいというふうな提案がございましたので、体育保健課の方としましても、その管理者に対して見守っていくと申しましょうか、今おっしゃったあたり、どのような効果があるのかといったこともまた見ていきたいというふうに考えているところでございます。

○山口委員
 簡単に言いますけれども、21ページですけれども、先ほど話がありましたけれども、ジーコミュニケーションネットワークという、これは確かに会社そのもの本体がガス会社ですから燃料に対しては非常に強い、将来に対するノウハウを持っておられますけれども、これだけではこのジョイントの意味がないと思っております。あの産業体育館をどういう形で利用して産業振興のためのフェアであるとか、何かそういうものを企画をしなければ意味がないと思っておりますので。ただ燃料という形はどこでも持っておられるのですが、経済団体等がこういうものがと思っております。燃料に対してノウハウを持っているというだけでは指定管理者の資格がないと私は思います。全般にわたっての産業体育館の発展のために、こういう民間の組織を入れられて活用していただいて利用度を高めていただく、この経営にも資すると、こういう形が私は筋だと思っております。そういうところに費用を用いてもらって対応していただくと、こういうこと。以上。

●村山体育保健課長
 今の御意見も受けとめさせていただきまして、先ほど申し上げましたように、来年度からの指定管理の行方を、今の意見もこの共同企業体の方にも申し伝えまして、見守っていきたいというふうに思っています。ありがとうございました。


◎藤縄委員長
 そのほか。

○松田委員
 2ページ、3ページですが、これから発注採用が起きると思うのですけれども、現在の鳥取県の経済というのは非常に厳しい状況にあるわけです。特にこの建設業関係が公共事業の不振で下がって、それによって鳥取県の産業構造そのものがそれに頼っていた関係で非常に影響度が高い。そこでこの予算を見るとかなり、41億円とか、鳥西の場合、まだ出てこないわけですが、そういった大きな予算になるというのは非常に大事な使い方をしないといけないと思うのです。したがって、その発注の仕方をできるだけ技術的に、できる限りの分離発注ということでいかないと、できるだけ多くの人にみんなが豊かになれるような格好での発注の仕方を考えてほしいと、それはいろんな技術的な問題があると思いますけれども、そういった点を頭に置いてやっていただきたいなという希望を申し上げておきますけれども、その辺の所感があれば、課長か教育長かどちらか。

●植田教育環境課長
 ただいま事業等を勘案して分離発注をということがございました。当然従来の工事もそういう対応をしておりますし、今回も分離発注ができるものにつきましては対応していきたいというふうに考えております。やはり学校が一番使いやすく完成が早くなるような形で、なおかつ技術的にも対応できる内容で考えていきたいというふうに思っております。

◎藤縄委員長
 そのほかございますか。

○市谷委員
 済みません、先ほどの産業体育館の指定管理の件なのですけれども、改めてなのですけれども、この産業体育館と県営プールの役割といいますか、設置目的をちょっと教えていただきたいのですけれども。

●村山体育保健課長
 産業体育館と屋内プール、それぞれですね。

○市谷委員
 はい、それぞれ。

●村山体育保健課長
 産業体育館は御承知のとおり産業振興と、それからスポーツ振興というふうになっております。それからプールは、やはりスポーツ振興、それから県民の……。済みません、産業体育館の方もそうなのですけれども、県民の健康づくりということも大きな目的の一つでございます。

○市谷委員
 それで、ちょっと重ねてなのですけれども、そういうスポーツ振興とか県民の健康増進という公益的な役割をこの施設が、産業振興という点もあるとは思いますけれども、そういう県民のスポーツ振興とか県民の健康増進という役割をこの施設が持っているわけなのですけれども、それで、通常ほかの指定管理の場合も公益法人とか一定のもうけを目的としない団体が指定管理者に大抵なっているのではないかと思うのですけれども、今回これは初めて株式会社ということで、もうけを目的とした会社が一緒になって、ここの指定管理者として運営していくということになるわけなのですけれども、ちょっとその辺が、この指定管理者制度の中で株式会社が管理運営に携わっている例というのは、教育委員会の関係ではほかにありますかね。ちょっとそれを確認したいのですけれども。

●村山体育保健課長
 現在、米子の産業体育館の方が株式会社のTKSSの方に指定管理を委託しております。

○市谷委員
 ほかの件ですけれども、4ページです。部活動の充実支援事業なのですけれども、こういう近畿ブロック知事会の加入に伴ってということで、新しいこういう活動の場が生徒さんに広がったということはいいことだというふうに思うのですけれども、生徒さんが文化祭に参加する自己負担なのですけれども、それがふえるとちょっと大変かなというふうに思うのですけれども、生徒さんの自己負担はどういうふうになるのかというのを教えていただきたいのですけれども。

●山口参事監兼高等学校課長
 生徒の負担のことでありますけれども、全国の高等学校総合文化祭にも同じように生徒を派遣しておりまして、この事業の中で見ますのは、生徒に係る経費として、宿泊費と往復学割運賃の3分の2と片道特急料金を予算化しているということで、あと残りの部分は学校の負担ということになります。学校の方では生徒会の予算等がありますので、そこの中で実質的に生徒負担がどうかというのは個別に違うということになろうかと思います。

○市谷委員
 そうすると、生徒さんの自己負担の部分は学校で相談して決めていくという形になるということですけれども、なるべく学校で出したりという方向では考えているというふうに考えていいでしょうか。

●山口参事監兼高等学校課長
 これも学校によってそれぞれ生徒会の会計等の規模も違いますので、全校一律というわけではないと思いますが、それぞれ学校の事情に応じて検討されていると思います。

○市谷委員
 済みません、6ページなのですけれども、青少年社会教育施設の給食業務委託についてですけれども、改めて委託を更新するということなのですけれども、委託費が前回と今回とどういうふうに額が違っているのかというのを教えていただきたいのですけれども。予定ですけれども。

●松田家庭・地域教育課長
 具体の数字は持ってきておりませんので後ほどでも資料をお示しいたしますけれども、今年度は過去3カ年の平均値を基準にしましたり、それから近年の燃料費等の高騰を少し勘案したような経費になっておりますので、微増になっているというふうに考えておりますけれども、ちょっと数字を持ってきておりませんので、後ほどお示ししたいと思います。

◎藤縄委員長
 そのほか。

○横山委員
 続けて、4ページ、総合文化祭はいいことだなと思いますが、これは予選やそういうものはあったのですか。ただ出たいというので出ているのですか。それがまず1つ。

●山口参事監兼高等学校課長
 この近畿ブロック知事会の決定を受けてということで、決定しましたのがことしの6月でございまして、急なお話ということもございました。基本的には全国の高等学校総合文化祭に参加する生徒もたくさんおりますので、すそ野を広げるという意味で、基本的には全国に行った生徒を外して、その次の生徒を派遣するということで、全部がそうはなっておりませんけれども、基本的な考え方はそういう考え方でございます。

○横山委員
 わかりました。不公平ということも起こってくる可能性があるので、できれば予選があればいいなと思います。
 続いて、5ページで、この事業は不登校や引きこもりというので大変やはり最近多いので、そうすると学校とかそういうところ、どこと連携をしておられるのですか。しかも鳥取ですが、鳥取県全体で鳥取だけ引きこもりや不登校が多いというわけではないですから、鳥取県全部あるので、どういうところと連携されているのですか。

●山口参事監兼高等学校課長
 予選をしてはというお話でございますが、各高文連の専門部の中で来年度以降の派遣の仕方を検討するということにしておりますので、来年はそういう形になっていくというぐあいに考えております。

●松田家庭・地域教育課長
 県内には13から15、少し今の数字を把握しておりませんけれども、15程度の引きこもり等を支援するNPOが立ち上がっております。そのうち12団体の方々自身がネットワークをつくっておられまして、そのネットワークに委託をして、それぞれの、例えば動物とのかかわり、自然体験などでもって支援をするだとか、職場体験などを主に活動の中心にしていらっしゃるところ、それぞれありますので、それらが連携を持ちながらその子供たちの支援に当たっていくというふうなことで、ちょっと今その名簿は持ってきておりませんけれども、ネットワークをつくっておられる団体に委託をしてというふうに考えております。それについては県も十分連携をとって、社会教育主事などのアドバイスあるいは助言などもしながら実施をしていきたいというふうに考えているところでございます。

○横山委員
 市町村の教育委員会にそういう係があるのですが、市町村とのかかわりはどうなっているのですか。市町村のそういうところはよく知っているのですよ。引きこもりの子がいるなとか、
20代、30代でもおられるので、そこら辺とは全然関係ないですか、NPOは。税金でやっておりますからね、そうすると市や町と連携もとらないと、その恩恵をこうむる者とこうむらない者とでまた不公平が出てきますから、その辺はどうなっていますか。

●松田家庭・地域教育課長
 この事業を開催いたしますに当たっては、市町村でありますとか各学校でありますとかNPOがつくられたチラシなどをお出しをしてお知らせをして、基本的には手を挙げていただいて参加いただくというふうなことになっております。ただ、それぞれの団体は各市町村さんと十分に連携をとっておられると思いますので、ネットワークで把握をしている中にそういう方々も入ってこられるやに思っております。ただ実際には、人数的には一部の方だというふうに思いますので、もっともっと市町村の方々とも連携をとりながら、こういう事業を県がネットワークの方に委託をして実施するという事業を広めていけたらというふうに思って、より多くの参加者の方にお集まりいただいて体験活動をしていただけたらというふうに思っているところです。

○横山委員
 ありがとうございました。
 次は、9ページのガイナーレですが、私のところにも要請があるので、スポーツセンターとしていろいろなところに要請されると思うのですが、状況はどうですか。例えば無料招待事業というので1,000円均一で募集しておられると思うのですが、なかなか把握できないかなと思うのですが、ぜひ頑張ってもらいたいなと思って今話しているのですけれども。

●加藤スポーツセンター所長
 このたびのこのガイナーレサッカースクールの小・中・高校生への無料招待等、先ほど横山委員さんがおっしゃいました、既に出ている無料券というのもございます。そこはちょっと違いまして、今回は新たにこれから行われます県内でのホームゲームの3ゲームに招待をして、入場してくれました小・中・高校生をカウントいたしまして、その数の500円掛ける人数分をガイナーレの方に補助するというねらいのものであります。これから残り、ホームゲーム、アウェイの試合が8ゲームありますので、それに関しましても県内の県民の方々に応援の方も力いっぱいさせてもらっているところです。

○横山委員
 指定管理者の話ですが、ページが22からずっとあるのですが、選定基準で体育協会が負けてしまっているというところもあるのですよね。そのことに対して対策というのが1点。大きく差をつけられているところもあるわけです。それから産業体育館も、産業振興ももちろん大切です。だけど、体育館のそもそもの目的というか、そういう面では随分今度は変わってきたなと。特に米子産業体育館では、イベント体育館みたいな感じがあって、ここは体育館だか何だかわけがわからないなということがありましたですけれども、そういう面では米子産業体育館も体育協会が指定管理者になったのでより正常化してくるのだろうなというので期待しているところですが、選定基準で負けているところは何でしょう。負けているところで傾向と対策というか、そういうことはどういうぐあいに考えておられますか。

●村山体育保健課長
 選定基準で負けているところという部分は、特に選定基準の3という経費に係るところであるかと思います。全体的にどの施設もそうなのですけれども、委託料の額面だけはB社の方が安いと、ところが実際にその人員で提案されているスポーツ教室とかいったものが本当に運営できるのかどうかというあたりを審査員さん方と審査させていただいたところ、やはりその額では十分な運営ができないではないか、スポーツ教室等の運営もできないではないかというふうなこともございまして、だから体育協会の方が負けているから改善せよというところまでは考えていないところです。これだけ提案されているスポーツ教室なり産業振興の状況なりというところから勘案すると、やはりこれだけの人員は必要で、これだけの経費が必要だろうというところでの選定でございまして、ただそうはいいましても、先ほどから申し上げておりますように、その年その年でその経費、運営の状況はきちんと見ていきたいというふうに考えているところです。

○横山委員
 わかりました。ありがとうございます。これからやはりそこらあたりには精通している、いわゆる指導者のプロも要るのだろうと思うし、そういうぐあいにしないと体育館そのものが本来の目的を達成できないということがありますので、だれでもできるというわけではないのです。ということになると、そういうことももちろん体育協会は考えていると思うのですけれども、体育館をより有効活用するために、そのことの専門家をやはり配置していただかないと、さらに充実させていただかないといけないということを要望しておきます。

◎藤縄委員長
 要望ということで。

○山口委員
 ちょっと簡単ですけれども、これは教育長の方に質問しますけれども、ガイナーレ、これの支援体制。まず、方々から、横山委員からもそうですけれども、募金活動がされているわけです。本当に私どもは4つか5つか団体でやっていて、それから市が1億円か何か。それから県も。それで、この支援をする目的、これはプロでしょう、民間でしょう、きちんと支援のあり方、目的、教育長に問うのがいいかどうかちょっとわかりませんけれども、本当にこれはもう大変です、あちこちあちこち。鳥取でプロというのがここしかないかもわかりませんけれども。野球があるかな。もうきちんとこれは本当にパブリックみたいな形になって。だからこれをきちんと県民にコンセンサスを得て支援体制をすると、こういう形でないといけないと思います。
 2つ目は、ちょっと市谷委員が言われましたけれども、本当に高等学校、これは何をやっても今、非常に不景気なのです。家庭負担が非常に遠征費でもふえているわけです。だから県費で見ろというわけではありませんけれども、大変な状況なのです。それから全体として施設の予算が少ないという形で、これは具体的にはちょっと言えませんけれども、これはそれぞれ学校が振興会だとかいろいろな形で資金を集めているわけです。それで充当しなければならないというようなことでは……。例えば図書館などもそうです。図書費なども今の額では足らないということで、だからPTAやら同窓会やらあらゆる方がそういう施設面で応援しているということなのです。今まではよかったかもしれませんけれども、これからのクラブ活動の運営というのは私は大変な状況であると、遠征費を含めて、こう思っておりますので、これは、県費も大変ですけれども、見られるものはきちんと県費で対応していただくと、こういう形で、具体的なことは思っておりますけれども、ちょっとここではオープンに言えませんので。

●中永教育長
 ガイナーレの方の支援のお話がありました。ガイナーレの方が自身の問題として努力されて、いろいろ予算面などで考えていかれることはもちろん必要だと思っていますし、県の方として、例えば県の商工労働部の方と県の教育委員会の方と2つが支援をしていますけれども、商工労働部の方としては地域おこし的な意味合いを持ちながら総合的にそれを支援していくということ、県の教育委員会としてはスポーツ振興というふうなことに的を絞ってそちらの方でしていくというふうなことで考えていますので、その辺の役割分担みたいなものはしっかり考えて、何でもかんでも県の方がすべて支援をしていけばいいというふうなことにならないような、そういうふうな考え方が基本的に大事だろうというふうに思っているところであります。
 もう1点のクラブ活動等の保護者等の負担軽減の話がございましたけれども、これにつきましてもおっしゃっているとおりだと思います。今、家庭の経済もかなり苦しいところもふえていますので、できるだけ試合などに出るときも選んだり、本当に必要な人員等をそこで行けるようにするとか、ほかにいろんな支援の仕方がないかどうかとか考えていかないといけないと思っています。県の教育委員会としても必要なものについては学校の方にも指導をもちろんしていきますし、今回ありますように、県の方として予算を組んで支援ができるものについてはよく考えながら、できるだけ負担を軽減するような方向を考えながらやっていきたいというふうに考えているところでございます。

○山口委員
 話はよくわかりますけれども、その地域おこしという形ですけれども、これは1年や2年で結果があらわれるものではないですけれども、本当にこれだけの金をつぎ込んで地域おこしになるか、あるいは経済効果があるかどうか、こういうようなことを検証しないと、いつまでも続けて支援するというのは。自力でまずやれるような体制づくりをやっていくと。これが依存型ではこのチームはどうにもならないのではないかと、自立を目指してやはりやっていただきたい。それをサポートすると、こういう体制づくりが私は必要ではないかと思いますけれども、どうですか。

●中永教育長
 先ほど私も申し上げたとおりでして、山口委員さんのおっしゃっていることは基本的に間違いないと、私の考え方と一緒だというふうに思っていますので、その方向でもって支援すべきときにはしっかりよく考えながら支援をしていきたいというふうに思っています。

○市谷委員
 ちょっと確認なのですけれども、先ほどの指定管理者制度のことでなのですけれども、教育委員会の持っている県立施設の中で株式会社が指定管理者になるというのは、結局のところ、米子はもう県の体育協会にかわりますので、株式会社が入っているのは鳥取県の産業体育館とプールということでいいでしょうか。

●村山体育保健課長
 そのとおりでございます。

○市谷委員
 もう1点ですけれども、その産業体育館の方の指定にかかわって、現在の施設職員の継続雇用ということが評価内容にあるのですけれども、そうしますと、従来TKSSが委託を受けていたわけですから、ここの職員さんというのは、そうなりますと、県の体育協会の方で雇っていただけるということになっていくわけなのでしょうか。ちょっとその点を確認したいのですけれども。

●村山体育保健課長
 その点も面接審査のときに確認いたしまして、どことも希望があれば検討するというふうに聞いております。

○澤委員
 ちょっと関連で確認といいますか、お聞かせ願えたら。4ページの文化充実の事業ですけれども、るるいろいろな形で進めていましてわかりましたが、1点、18部門で11部門だと、あと7部門、これがどういうところなのか、今後のことも含めてちょっと聞かせてもらいたいと思いますけれども。

●山口参事監兼高等学校課長
 すべての部分にエントリーしていないではないかということですが、今年度は、先ほど申し上げましたように6月に加入ということでありまして、学校行事等で例えば日本音楽とか郷土芸能とかというのはちょっと参加しづらいということがございましたので、また年度当初からそういう計画が立てば参加できるようになると思います。

◎藤縄委員長
 そのほかございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ありませんね。
 次に、陳情の調査についてであります。
 教育委員会所管に係る新規の陳情が1件あります。現状と県の取り組み状況について関係課長から説明をお願いいたします。

●白井小中学校課長
 それでは、請願・陳情参考資料をごらんください。おめくりいただきますと、平和教育の推進についてでございますが、現在、本県におきましては、小・中学校では国語や社会、総合的な学習等の各教科等における指導、通常の学習の中での指導、それから修学旅行などにおきまして平和学習ということで、広島あるいは沖縄方面への学習で出かけております。また、高等学校における取り組みにつきましても、小・中学校同様、世界史、日本史等の通常の各教科等の中での指導、あわせまして国際交流の中での平和学習というふうなことで、ごらんのとおり実施をしておるところでございます。

◎藤縄委員長
 ただいまの説明に質疑等はございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ありませんね。
 それでは、委員の方で、陳情者からの願意の聞き取り、あるいは現地調査の必要性について御意見がございましたら伺いたいと思います。(「なし」と呼ぶ者あり)
 なしでよろしいですね。
 では、そのように決定いたしました。
 次に、報告事項に入りたいと思いますが、それまで暫時休憩したいと思いますので、よろしくお願いします。
 暫時休憩させていただきます。

                                午前11時08分 休憩
                                午前11時15分 再開

◎藤縄委員長
 報告事項に移りたいと思います。
 1、平成19年度教育行政の点検及び評価について、上山教育総務課教育企画室長の説明を求めます。

●上山教育企画室長
 平成19年度教育行政の点検及び評価について報告させていただきます。資料が別冊になっておりますので、よろしくお願いいたします。
 1ページをおはぐりください。9月9日に開催しました9月の定例教育委員会で決定しましたので、報告するものでございます。初めに、2、経緯と趣旨を記載しております。これは昨年6月に地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正されまして、教育委員会の取り組みについての点検、評価を行い、これを議会に報告し、公表することが規定され、今年度から実施するものでございます。この制度は、県民への説明責任を果たし、県民に信頼される教育行政を推進するという趣旨によるものでございます。教育委員会では、18年度から独自にミッションとして各事業ごとに数値目標を設定して毎年度点検、評価をしてきました。このたびもそれをもとに作成してきたところでございます。
 2ページをごらんください。19年度ミッションの計画の概要をつけております。この主要課題、「知」「徳」「体」のバランスのとれた教育以下4本の主要課題ごとにまとめております。
 3ページには総括を載せております。
 なお、ミッションの項目にはございませんが、一番下段には、年度末に発生しました盲学校問題を踏まえた反省、今後の取り組み等を記載しております。
 4ページをお願いいたします。評価に当たりましては、ミッションで設定した数値目標自体がこの制度の前に設定したものでありまして、中には直接評価になじまないものとか1年間ではその成果がなかなかわかりにくいものというのがあるために、2段階で評価することにしました。4ページのところにありますように、(1)の到達度と成果ということで、到達度は数値目標及びその実施過程やプロセスに対する到達度、成果はその取り組みによって得られた成果がどうであったかを4段階で評価いたしました。
 5ページにある表は、その到達度と成果の相関図になります。全部で97件の項目で評価いたしました。事業によりましては、表にありますように、その到達度がいいけれども成果が若干悪いとか、逆の場合もあります。そこで、その表の上に三角印で3本、例えば成果がD評価のものとか到達度が二重丸にもかかわらずBと評価したものについては、その項目ごとにアスタリスクをつけて後ろにもうちょっと詳しい説明をするようにしております。
 こういう形で評価をすることにしまして、6ページをお願いいたします。6ページからはその4本の主要課題ごとにまとめを詳細に記載しております。例えば「知」「徳」「体」のバランスのとれた教育、6ページから10ページにわたって記載しておりますが、取り組みの概要と成果、それからその評価を表に、それから今後の課題、それから評価にあるアスタリスクがついたものは最後の課題のところに別途説明をつけるようにして、以下同様な流れでまとめております。また、24ページ以下には例えば教育委員会議の開催状況など、教育委員会の主な動向、規則等の制定状況などの資料もつけさせてもらっております。何分初めての取り組みなのでいろいろ課題は出てくると思いますけれども、今後この19年度の点検、評価を公表しまして、いろいろな意見を伺いながら、より効果的で県民に開かれた、わかりやすい教育行政を推進するための取り組みにつなげていきたいと考えております。

◎藤縄委員長
 続きまして、2、適正な経理処理の確保に向けたコンプライアンスの再徹底に関する取り組み状況について(県立学校関係)及び3、教員採用及び管理職昇任の選考に係る教育行政監察の実施について、岸田教育総務課教育行政監察担当参事の説明を求めます。

●岸田教育総務課参事(教育行政監察担当)
 教育総務課でございます。
 報告資料の1ページをごらんいただきたいと思います。最初に、適正な経理処理の確保に向けたコンプライアンスの再徹底に関する取り組み状況についてでございます。なお、7月22日の常任委員会におきまして、この取り組み状況に関します事務局関連、これにつきましては既にその常任委員会において報告させていただいたところでございまして、本日の報告事項は県立学校関係につきまして報告させていただきます。
 まず目的でございますけれども、事務局関連のときと同様に、今回の取り組み状況の調査、これは鳥取盲学校におけます県費外会計の不適切な経理処理、この実態を踏まえまして、現在、県立学校におきまして処理に困っている通帳等を再度点検するとともに教職員が管理している県費外会計の全体像を把握する、そして必要な改善等を検討するために行ったものでございます。県立学校の調査期間は5月28日から8月末まででございます。対象機関は県立学校31校全校でございます。調査対象につきましては、事務局関連の調査と同様に、現在処理に困っている資金、通帳等の存在の確認、それから県費外会計の現状について、この2点について調査させていただいております。
 2ページをごらんいただきたいと思います。調査結果でございます。まず、処理に困っている通帳等の状況につきまして、アで、不適正な会計処理による資金造成等でございます。いわゆる裏金と言われるような資金の捻出、こういったものが行われていたかどうかにつきましては、全31校ともその該当はございませんでした。次に、イの銀行口座等に発生した預金利息で処理に困っているもの、これは、その表にございますように、16校で19万円余の預金がございました。これは主に学校徴収金会計等の学校が受入窓口となりました預金口座、これにおきます発生した預金の積み立てでございまして、発生したこと自体は必ずしもそれぞれの学校で不適切なものとは言えないのですけれども、これまでそれぞれの学校におきましてその処理の仕組み、これが明確になっていなかった、こういうことがございまして、このたびその方向を出していきたいといったものでございます。下に対応方針で書いてございますように、原則として振りかえ先の県費外会計において処理していきたいということを考えておるところでございます。
 3ページをごらんいただきたいと思います。同様に処理に困っているものの中で、ウで、進路指導室等で保管していた金券類でございます。全部で11校、金額に直しますと60万円余でございます。内容は、図書カードなりテレホンカード等でございます。これらの金券類のうちこうした図書カードなりテレホンカードにつきましては、大学とか企業とかそういったところからのPR、それから制度の説明、こういったもので当該校に来校された際に名刺がわりに置かれたものというものが大半でございます。なお、学校によりましてはビール券、お米券、こういったものも保管されておりましたけれども、その入手の時期、経緯につきましては明確にできなかったところでございます。対応方針につきましては、これらの金券類につきましては、それぞれの学校において受払簿を作成して適正に管理、有効活用を図る、こういう形にしておるところでございます。なお、今後こうした金券類につきましては、原則として各学校において受け取りはしない、こういった方針で今後来校される大学、企業関係者の御理解を求めていきたいというふうに考えているところでございます。
 4ページをお願いしたいと思います。その他、通帳等で処理に困っているものの中でその他、疑義があるものでございます。4ページから7ページまで鳥取西高以下5校でこの疑義があるものに報告が確認されたところでございますけれども、基本的には、これら疑義があるものにつきましては、預金通帳等の管理者、管理していた者から次の後任者の方に引き継ぎがきちっとできていなかった、こういったことから、今となってはその経緯なりがはっきりわからない、こういったものが大半のものでございます。鳥取西高につきましては3つの疑義がある会計が確認されておりますけれども、1番の高文連会計、鳥取県高等学校文化連盟助成金の受入口座でございます。また、(2)と(3)につきましては既に廃課程になりました家庭学科のころに発生したものでございますけれども、基本的にそういった内容につきましては……(「簡潔に、簡単に、要点だけをつかんで」と呼ぶ者あり)以上こうした5つの学校につきましては、今後、学校内に設置されております県費外会計等の検討委員会、こちらの方に報告いただきまして、適正に有効活用、管理をしていくという方向を打ち出していきたいというふうに考えておるところでございます。
 8ページをごらんいただきたいと思います。調査事項の(2)で、県費外会計の現状点検の状況でございます。全部31校で1,800余の会計がございます。そのうち要改善となっておりますのは102会計、この要改善とされた主な理由につきましては、表に書いてございますように、領収書等の証拠書類の保管が不十分であったというものでございます。
 9ページをごらんいただきたいと思います。今後の対応でございますけれども、処理に困っている通帳等の対応につきましては、先ほど来説明させていただきました対応方針に沿って適切に処理していきたいと考えております。それから県費外会計の取り扱いにつきましては、学校において、学校が取り扱う理由を今後明確にしていき、その取り扱いの必要性について学校内で検討していただきたいというふうに考えているところでございます。なお、県費外会計の適正処理に向けた取り組みでございますけれども、まずは県立学校の中で自主的な取り組みとして幾つかの点を上げておりますけれども、基本的には、学校内における事務処理体制の明確化、これによりまして不適切会計等の未然防止を図っていくことを基本としているところでございます。以下、対応方針を書いてございますので、ごらんいただきたいと思います。
 なお、11ページ、12ページにつきましては、最初に御説明させていただきました処理に困っている通帳の一覧を掲げさせていただいております。さらに、別表として、かなり分厚いものでございますけれども、県立学校の県費外会計個表を学校別、会計別の概要として掲げさせていただいておりますので、後でごらんいただきたいと思います。
 続きまして、13ページをごらんいただきたいと思います。教員採用及び管理職昇任の選考に係る教育行政監察の実施について御報告させていただきます。この目的でございますけれども、大分県におきます教員採用、この不祥事が波紋を広げる中、本県におきましても、教員採用等に関しまして、県民の声等を通じまして透明性や公平性を求める声、こういった要望がふえてきているところでございます。このため、教育行政監察の立場といたしましても今後、公正、透明性の観点から教員採用に係る必要な改善策を検討するため調査を行ったものでございます。調査期間は7月から約2カ月間でございます。調査の対象となったものでございますけれども、平成14年度に一定の公職にある者からの提言、要望、意見等に関する取り扱い要領、これが施行された年度以降に選考にかかわった職員を対象に調査をさせていただきました。この中には既に退職された方、それから市町村教育委員会、知事部局の方に異動された方にも趣旨を説明させていただいて御協力いただいたところでございます。調査事項はそこに4点書いてございますけれども、そうした点を主眼に調査をさせていただいたところでございます。
 14ページをごらんいただきたいと思います。この調査の結果でございますけれども、選考業務におきまして不正行為がなかった、こういうことを確認させていただいております。教員採用や昇任に係る不正防止に関する事項につきましても、厳正処理を基本としているということを確認いたしました。文書の保存に関する事項につきましても、その保存状況を確認し、現在、保存年限の見直し、それから文書規定上の明文化について検討を行っているところを確認したところでございます。それから公職にある者からの要望等取り扱い要領の運用に関する事項、これについても厳正な運用をやっているということを確認したところでございます。選考結果の事前連絡に関する事項、これにつきましても、事前に合否情報を個別に連絡していない、こういうことを確認させていただいたところでございます。なお、全般にわたりまして、すべての調査年度におきまして教育長から関係職員に対しまして選考業務における高い倫理観の醸成、それから服務規律の保持につきまして徹底して繰り返し指導がなされており、関係者間にその不正防止に関します共通認識が浸透していたことをこの調査を通じて確認させていただいたところでございます。
 15ページをごらんいただきたいと思います。教育行政監察担当の方がこの調査を踏まえまして、今後提言として4点まとめさせていただいております。1番目が、さらなるこの選考に関します改善検討でございます。現在も公正、透明性の観点から検討を続けているところですけれども、引き続きその観点から取り組んでいく、そういうことを提言させていただいております。それから2番目に、公職にある者からの要望等、取り扱い要領の見直しでございます。現在の要領は一定の公職にある者からの提言に対しまして報告するように定めているところでございますけれども、大分県での教員採用に係る不正行為の発生、これを踏まえまして、対象者を県職員であった者、教育関係団体等の役員等、こういった方々も対象としてはどうかということで提言させていただいております。3番目に、教育業務改善ヘルプライン制度の見直しでございます。これにつきましても、外部から教員選考に関する不当な働きかけ、これを受けた段階でも報告できるような見直しを検討してはどうかと提言させていただいております。なお、その他、引き続き不当な働きかけ等につきましてヘルプライン等を通じて指摘がございましたら、この調査で終わることなく、必要な調査、確認を行って、公平、透明性の観点から必要な提言をさらに行っていきたいというふうに考えているところでございます。

◎藤縄委員長
 続きまして、4、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告について、植田教育環境課長の説明を求めます。

●植田教育環境課長
 19ページをお願いいたします。一定額以上の工事または製造の請負契約の報告についてでございます。工事でございますが、倉吉西高等学校第2体育館新築工事のうち建築に係るものでございます。今回、約100万円余の減額となりましたので御報告をさせていただくものでございます。変更の理由でございますが、一番下の摘要欄に記載しておりますけれども、当初、校地に隣接しております道路から体育館への進入アプローチを予定しておりました。しかしながら、周辺自治会との協議の結果、その設置を取りやめましたために減額契約となったものでございます。

◎藤縄委員長
 続きまして、5、平成20年度全国学力・学習状況調査の結果について及び6、平成19年度問題行動(暴力行為・いじめ)等の状況について、白井小中学校課長の説明を求めます。

●白井小中学校課長
 資料の20ページをごらんください。本年度4月に実施をしました全国学力・学習状況調査の結果の概要について御報告いたします。
 まず、小学校6年生でございますが、そこの表に掲げておりますように、平均正答率につきまして、昨年度より多少このポイント数でいいますと差が小さくはなって見えますけれども、国語、算数ともに全国平均を上回っております。ただ、見ていただきますとおわかりのように、括弧内が昨年度でございますが、国のこの調査の問題の難易度がかなり高くなっておりますことから、全国、それから本県とも正答率のポイント数が大きく下がっておりますので、差は小さくなったといいましても、多分偏差値上ではそう変わりがない、あるいは逆に差が広がっているのかもわかりません。ちょっとそこまでは検証しておりません。
 続きまして、おめくりいただきまして、中学校3年生の方でございますが、これにつきましては、昨年度、国語の調査結果がほぼ全国平均と同じでございましたが、本年度は国語、数学ともに全国平均を上回っております。なお、そのほか詳しく知識等を中心としましたA、それから活用を中心としましてB、これの詳細等につきましては、その間に書いておりますものをまたお読みいただければと思います。
 22ページの一番下の欄のところから質問紙調査の概要をつけておりますが、例えば一番最初に上げておりますように、学校の授業時間以外にふだんのウイークデーに1日どれぐらい勉強をしているかということで、全国比で小学校がマイナス0.4ポイント、中学校がマイナスの7.6ポイントというような結果が出ております。そのほかたくさん質問紙等のものもございますが、次のページに主なものを上げております。
 また、24ページ以降、この質問紙のものを全国と比較しましたものを上げておりまして、特に5ポイント以上開きがあるものについては色分けをしてお示しをしております。またごらんをいただければと思います。
 また、別冊でございますが、小学校と中学校の調査結果の概要の詳しい資料をつけておりますので、またそれも参考にごらんいただければと思います。
 続きまして、資料32ページでございます。平成19年度の問題行動(暴力行為・いじめ)等の状況についてでございます。まず、暴力行為についてでございますが、そのグラフに示しておりますように、暴力行為の発生件数は小・中・高等学校で減少しております。また、2番目のいじめにつきまして、いじめの認知件数は小・中学校では減少、高等学校ではやや増加をしております。なお、この高等学校における増加のことにつきましては、複数の生徒による複数の生徒へのいじめがあったことから件数が増加につながっておるものと見ております。このようなことにつきましては、次のページにも示しておりますが、今後も問題行動の防止等に向けた取り組み等を継続してまいりたいと思っております。

◎藤縄委員長
 続きまして、7、県立高等学校(全日制・定時制・通信制課程、専攻科)の授業料等について及び8、平成20年度全国高等学校総合文化祭について及び9、平成20年度近畿高等学校総合文化祭の参加について及び10、平成20年度第2回高校生マナーアップさわやか運動について、山口参事監兼高等学校課長の説明を求めます。

●山口参事監兼高等学校課長
 それでは、35ページをお開きください。県立高等学校の授業料等についてでございます。平成21年度使用料、手数料の見直しによりまして、授業料等を次のとおり改正しようと考えておりまして、11月の定例議会に付議したいと考えております。まず、全日制、定時制、通信制の課程ございますが、改正案の考え方のところに3点上げております。受益と負担の公平の観点から、必要な経費は負担をしていただくと。本県の授業料は現在、全国最低額でありまして、交付税単価、これは3年ごとに300円ずつ上がっていきますが、全日制で2段階おくれている状況でございます。ということで、年間8,000万円程度の県の財政負担になっているという現状でございます。前回改正しましてから3年経過しておりまして、改正してもなお授業料の額は全国で最低額ということであります。
 36ページの推移表というのがございますが、右側のページです。それをごらんいただきますと、授業料の全日制の上の括弧のところが交付税単価でございます。3年ごとに300円ずつ上がっております。平成10年までは鳥取県は交付税単価と同額の9,000円でございましたが、その後ずっと据え置いておりまして、平成18年に9,300円にしております。平成20年の段階で9,900円と9,300円の2段階の差があるというところでございます。
 もう一度、35ページの方にお返りいただきまして、改正案の概要ということで、まず授業料につきましては、全日制9,300円から9,600円の月額300円上げまして、これが交付税より1段階おくれになるということでございます。定時制、通信制につきましては、交付税の単価どおりでございます。入学料もそれぞれ100円から20円上げまして、交付税単価どおりにしたいと考えております。聴講料につきましては、これは全日制の額を基礎としておりますので、それに連動して、そこにある改正をしたいと考えております。
 続きまして、2番の専攻科の授業料でございますが、専攻科につきましては、6月議会の決議を踏まえまして、鳥取東は募集停止、倉吉東と米子東は2年間存続ということで決定をしたところでございます。このときには特に西部地区の浪人生は県外に出て経済的な負担があるとか、あるいは県全体に教育費の負担が大きくなっているというようなことが決議の中でも上げられておりましたが、それらを踏まえまして教育委員会は存続を決定したところではありますが、教育委員会としては、基本的には民間に任せるものは民間へということ、それから受益と負担の公平ということも考えまして、前の改正のときに民間予備校の授業料の75%という授業料を設定しておりましたが、民間との格差是正を行うということで、今回85%程度としたいと考えております。下の(2)番の改正案のところに行きますと、改定増額は月3,400円、年4万800円ということになります。なお、経済的に厳しい生徒のための半額の減免制度はそのまま残していきたいと考えております。
 続きまして、37ページでございます。平成20年度全国高等学校総合文化祭についてでございます。全国の高総文祭は8月6日から10日まで群馬県で19部門442名が参加をいたしました。新聞部門では最優秀賞、中央育英高校新聞部が120校中最優秀5校のうちに入っております。連続11年受賞をしております。以下、写真部門では境高等学校の邨田さんが優秀賞、書道部門では鳥取西高校の阿部さんが特別賞をそれぞれ受賞しております。
 次に、38ページでございますが、平成20年度近畿高等学校総合文化祭の参加についてでございますが、これは先ほど補正予算でお願いをしているものでございます。2番の概要のところを少しだけ御説明いたしたいと思いますが、この近畿の高文祭の概要でございますが、「近畿は一つ」の合い言葉のもとに近畿2府7県、近畿の各県に福井、徳島が入っておりますが、が持ち回りで開催をしているものでございます。鳥取県は今回初参加ということでございます。
 続きまして、39ページ、平成20年度第2回高校生マナーアップさわやか運動についてでございます。これは心とからだいきいきキャンペーンの一環として高校生の規範意識を育てたりとか社会の一員としての自覚を高めるということで、運動を実施してきております。このたびは9月16日、昨日から19日まで、生徒が登校する時間帯に合わせて実施をしているものでございます。7番の具体的な取り組みといたしましては、各学校のJRの最寄り駅でのあいさつ運動、あるいは列車に乗車してマナー指導、それから各学校の校門等であいさつ運動をしております。さらに参加者を広げて県民運動としていきたいと考えております。一番下の参考に、次第に参加いただく方もふえております。昨日は藤縄委員長さんにも参加をいただきました。ありがとうございました。

◎藤縄委員長
 続きまして、11、ケータイ・インターネットとのつき合い方フォーラム実施結果について、松田家庭・地域教育課長の説明を求めます。

●松田家庭・地域教育課長
 それでは、40ページをお願いいたします。去る8月24日、ケータイ・インターネットとのつき合い方フォーラムを淀江さなめホールの方で開催いたしましたので、御報告いたします。
 平成17年度から3年間、メディアとの接し方フォーラムということで開催してまいりましたが、4年目ということで、携帯、インターネットに特化したような、そのつき合い方についてのフォーラムを開催いたしました。内容といたしましては、パネルディスカッション、これには米子東高の生徒さんと淀江中学校の生徒さんにも御参加いただきまして、活発なパネルディスカッションをしていただいたところでございます。中・高生の意見につきましてはそこに書かせていただいているとおりであって、肯定的な子供たちの意見と条件をつける必要性を論ずる大人というふうな構図で進みましたけれども、会場からの積極的な発言も寄せられて意見交換ができたことは大変有意義であったというふうに感じております。
 おはぐりいただきまして、そのフォーラムでは、そのほか事例報告でありますとか学習体験コーナー等も実施いたしました。事例報告では、ケータイ・インターネット教育推進員が地元に出向きまして開催いたします学習会等の報告をしていただきました。その中で、子供と保護者の意識のずれでありますとか今後さまざまな問題が発生する危険性等が明らかになったというふうに感じておりまして、教育現場での展開も必要であるというふうに認識したところでございます。学習体験コーナーではさまざまなブースを展示していただいて、それぞれ携帯電話の販売事業者でありますとか、それぞれのところでの取り組みをコーナーで報告していただいたところでございます。参加人数は250名程度でございましたけれども、フォーラムの成果といたしましては、危険性や利便性のバランスをどのようにとっているかを明らかにすることができ、今後とも地域全体での取り組みが必要だということを確認し合うことができたというふうに感じております。
 次のページにはフォーラムでのアンケート結果と主な意見を載せさせていただいておりますので、御参考にしていただきたいと思います。
 今後ともフォーラム及び学習会等につきましては、積極的に地域で展開してまいりたいというふうに考えております。

◎藤縄委員長
 続きまして、12、青谷上寺地遺跡出土盾に塗布された顔料について、平井文化財課長の説明を求めます。

●平井文化財課長
 43ページをお願いいたします。青谷上寺地遺跡出土盾に塗布された顔料についてでありますが、これは青谷羽合道路建設に伴う発掘調査で平成10年に出土しました木製盾2点から緑土と呼ばれる青緑色の顔料が塗布されているのが明らかになったということであります。木製盾はこの青谷上寺地では27点出土しておりますけれども、そのうちの2点について確認をされております。
 44ページの方に写真をつけておりますが、上の方が県道敷からの調査で出土したもの、それから下の方が国道の方で出土したものでありまして、これはいずれも同じ一連の溝の中から出土しております。ここの写真の黒っぽく見えるのが緑土と言われる顔料であります。これは上の写真では赤っぽく見えますが、これが赤が水銀朱が塗られているところであります。分析者は宮内庁の正倉院事務所の成瀬課長であります。成果でありますけれども、そこに3点ばかり載せております。一番下で、弥生時代の顔料としては、今までは赤色、水銀朱とか、それからベンガラ等、それから黒色としては黒漆などが確認されておりましたけれども、今回初めて緑色が使用されていることが確実となっております。
 45ページの方を見ていただきますと、東アジアで高句麗の徳興里古墳というところで408年に緑色が確認されております。これが東アジアで最古であります。日本では、そこに左側に書いておりますような熊本県の例とか、それから鳥取県の倉吉市での埴輪等にも確認されておりますが、これをさらに200年から300年近くさかのぼるということになります。あと、この成果を踏まえて先般13日に講演会をいたしまして、100人ほどお集まりいただいたところであります。

◎藤縄委員長
 続きまして、13、企画展「はじまりの物語」の開催について、三田博物館長の説明を求めます。

●三田博物館長
 資料の46ページをごらんください。県立博物館で開催予定の企画展「はじまりの物語」の開催についてであります。企画展名「はじまりの物語」ですが、副題にありますように、縁起絵巻に描かれたいにしえの鳥取ということで、10月の4日から11月の9日までの会期で、県立博物館の3つあります特別展示室すべてを使いまして、かなり大規模に開催したいと思っております。概要にも書いておりますけれども、この企画展のねらいは、県内それから県外の鳥取ゆかりのお寺や神社の縁起を絵巻ですとか仏像あるいは古文書も加えて、そういった史料で紹介して、余り今まで紹介する機会がなかった古代や中世の鳥取の歴史について御紹介するものです。
 展示構成が書いてありますように1部、2部ということで、古代と中世に大きく分けまして、こういった展示を行いたいと思っております。それから映像コーナーには、因幡堂の縁起絵巻と大山寺縁起絵巻、いずれもこの展覧会の目玉になるもの2つですけれども、これを映像で公開をしたいと思っておりますし、体験コーナーをつくりまして実際に絵巻の扱い方とか見方とか保存の仕方とか、そういったものを実際に因幡堂縁起レプリカを使いまして紹介しようというようなことも考えております。
 関連行事には、10月の5日には有名なアニメーション映画監督の高畑勲さんを講師に招いて絵巻のおもしろさというテーマで講演などもしていただこうと、あといろんな講演会、ギャラリートークなどを充実させようというふうに思っております。
 詳しいことを書いたチラシがお手元の方に別途配られていると思いますので、詳細はこちらをごらんいただければと思います。

◎藤縄委員長
 続きまして、14、平成20年度全国高等学校総合体育大会について、村山体育保健課長の説明を求めます。

●村山体育保健課長
 平成20年度全国高等学校総合体育大会の概要を報告させていただきます。7月28日から約1カ月間、埼玉県を中心に開催されました。本県では、33競技にわたり、選手529名、監督・引率121名、計650名が参加しております。入賞者の状況をつけておりますけれども、本大会では定時制・通信制大会を含めて10競技で延べ55人が入賞しております。優勝とか準優勝などの上位入賞は少なかったですけれども、個人、団体ともに昨年度の佐賀総体を上回り、県内チームの健闘が見られたところでございます。特に伝統の新体操競技におきまして鳥取西高校が個人、団体ともに久しぶりの入賞を果たしたところでございます。ボート、フェンシング、アーチェリー、レスリング競技では、県内の競技者数は決して多くはないのですけれども、地道な普及強化活動の成果があらわれる結果となったのではないかと思っております。また、その入賞者の一番下でございますけれども、本年度から参加することになりました定通の大会のバドミントン競技におきまして、米子白鳳高校の山下選手が準優勝しております。これは大変喜ばしいことであるというふうに思っております。

◎藤縄委員長
 続きまして、15、第2回給食調理業務委託業者選定プロポーザル審査会の開催状況については後ほど福祉保健部の部分であわせて説明していただきます。
 ただいまの説明までですが、初めに、山田委員長がお越しでありますし、次の予定もおありだと伺っておりますので、初めに山田委員長に伺いたい案件から、特に学力テストのことになろうかと思いますけれども、そちらの方から始めさせていただきたいと思います。


○山口委員
 いい機会ですけれども、実は先回もずっと教育長さんに私は質問いたしましたけれども、非常に調査の結果の取り扱いについて各市町村の教育委員会と考え方が違っていて混乱しているのではないかと思っております。もともとこのテストというのは国が責任を持ってやった事業であるということで、文部科学省の局長が通達を出して、各学校とか市町村とか、こういうものは非開示だと、こういう基本方針は出していて、それはずっと今も変わらないのではないかと思いますけれども、そういうものを受けられて、去年の9月の定例会で教育長の方から非開示とすると、こういうことになった、その理由はいろいろありますけれども、それは皆さんが知っておられることと思います。
 その後、県の情報公開条例に基づいてオープンにすべきだと、こういうことが出てきていた。その審議会では開示する必要があると。いろいろ教育委員会の中で議論があったと思いますけれども、それを踏まえてさらに教育委員会としての結論が出されて、非開示だという形が出された。それでその中で教育長には若干公開条例との関係にあって非開示というのはなかなか難しいというような発言もあったように私は聞いておりますけれども、もともと国が責任を持ってやった事業であるということなのですけれども、その後、行政と教育委員会との考え方が違うような発言が飛び出しておるということで。秋田県の知事もこれは公開をする必要があると、こういう話があったり、あるいは大阪府の知事もそうだったし、我が県の知事も財政的な問題として圧力をかけるような話があったわけですが、少人数学級に対する単県費の補助金はもうやめてもいいのではないかとか、こういうようなことがあっておるわけですが。私は開示、非開示という形についてはここでは明らかにしませんけれども、前提条件がそういう形で来ているものですから、条例との関係もありますが、条例を優先してやるのか開示請求が出たものに対して答申が出て。だけど基本的には教育委員会が示した方針は変えないと、こういうことをきっちりとはっきりしてもらうと。今後の問題については、43年間ぐらいいろいろ問題があって学力調査というのはやらなかったわけです。ですから、今後の問題もあり、確かに社会的には学力低下ということが心配であって、それの資料としていろいろ学校差の、格差の問題があったりしますけれども。それで、質問は、さっき申し上げましたが、もうこれは厳然として方針は変えない方向で進まれるのかどうかということと、情報公開条例に基づいた対応の考え方はどうするのかと、こういうことと、さらに文科省についてこういう意見があって開示の必要性についてどう対応していかれるのか。だから絶対開示しないという形になりますと、ただす必要はないと思いますけれども、こういう問題がある。そういうことをきちんとやって、市町村が独自に教育委員会が決めたことをやるのかどうか今はっきりしていただかないと私はいけないだろうと思っております。県議会においても、去年9月、開示すべきか非開示にすべきかと、こういうことがありまして、教育長の答弁では国が実施したらやると、国が責任を持って対応すべきものであるというような話であったと思います。それに加えて行政が政治的圧力をかけてやることについての教育委員会としての立場について。
 もう一つ、これは事務局の方ですけれども、確かにこの19年度の教育行政の点検、これは重要なものなのです、本当に。今、説明されたからといって質問しろというのはなかなか。それから調査結果の概要とか。こういうものは事前に配っていただけるように、やっていただくべきものだと私は思ってきょう委員長に要求したわけですが、これを見て質問しろと言われても私どもの能力ではなかなかこれはできません。ちょっと別にあれだけれども。

◎藤縄委員長
 質問の趣旨はおわかりになりましたね。

●山田教育委員長
 ありがとうございました。
 まず、大きな流れは先ほど山口委員が言われたとおりだと思っています。ただ、データというときにちょっと考え方を整理する必要があると思っているのは、先ほどおっしゃったように、これは国が実施主体で市町村教育委員会、そして学校がやった調査であると、これが1つです。県はそれを支援する立場にあって、たまたまその全体のデータを持っている。それで、我々が非開示と言ったのは県の持っているデータを非開示にするという、そういうことを言っている。それの理由は幾つかあるのですけれども、1つは先ほど言った国がこれは公開しないと、それから非開示云々ということで市町村教育委員会はそれを受け取って、学校も非開示を前提に調査をしているという、これが大前提にまず1つあると思います。中身のことを言うと、なぜその市町村なり学校が非開示を非常にこだわるかということは、我々もそう思うのですけれども、例えば市町村別に、学校別に全部データが並べられたらやはり序列化というのは出てくるであろうと。それからもう一つは、小さな学校が非常に多い中でやはり個人の顔までわかってくるだろうと、そういうことで学校なり市町村は開示したくないという、我々もそうだろうということで。もしこれを強引に県の持っているデータを開示をするということになりますと、そうすると開示をした場合に市町村が今後なかなかそれに乗ってこない、この全国調査とか全部やることが前提の調査をやらないと、そういう意味で支障が起きてくるという、こういう判断をしました。そういうことから言うと、条例との関係を申し上げると、細かな話で申しわけないのですけれども、9条の2項の第6号の支障義務が起こるであろうと、そういう意味で、確かに審議会の答申には沿っていないかもしれませんが、条例には我々はちゃんと沿った決断を出したつもりでおります、ということが1つです。
 今後のお話という御質問があったのですけれども、今の状況が変わらなければ非開示をやはりきちっとしていかないと、やはり支障が起こることは事実だと思います。問題は、そういう我々が危惧する支障が起こらないとか序列化とか個人の顔が特定されないとかいろんな配慮ができるならば、私たちも多くの委員が、私もそうなのですが、みんなで情報を共有して、そして学校の教育をよくするというのは大賛成なのです。ただ、そういうマイナスの義務が起こらないという配慮を例えば条例上もしできるならばとか、あるいは市町村に御説明をして納得していただけるとかいろんな条件があるのですけれども、そういうことができるならば公表をして、みんなでそれを共有するということは大切なことではないかということです。だから、ちょっと繰り返しになって申しわけないのですけれども、条件が変わらなければやはり非開示だと思います。だけども、いろんなそういう配慮ができるならば開示もありかなというふうに考えています。要はマイナスのことが、危惧されるようなことが起こらないということが担保できれば、それは当然やっていいだろうと。誤解がどうもよくあるのは、我々は県の持っている情報に関しての意見を申し上げているので、市町村が各それぞれの取り組み、あるいは各学校の取り組みで例えば学校や保護者や、あるいは地域の方々が共有して、そしてよりよい学力向上にお使いになるのはむしろ賛成の立場です。ということで、そこら辺はちょっと御理解いただければと思っています。お答えになりますか。

○山口委員
 それは政治的な開示。

●山田教育委員長
 私は、もしやらなければ何々だというのは正直違和感を感じています。むしろ私は、例えば非常に先生が頑張っても何をしても地域の経済力やいろんなことが総合的に絡んで学力が上がってこないところがあるのは事実だと思います。そういうところをむしろ県が支援するという形の支援というのは大賛成ですけれども、開示しなかったらば何々だという表現はちょっと私は違和感を感じているというふうに思います。

○山口委員
 ちょっと私の感じ方かどうかわかりませんけれども、教育長と委員長とのこの問題に対しての考え方というのは一致していないように思うけれども、どうでしょう。と申し上げますと、臨時委員会だか何かでほとんどの方が非開示だと、こう言われたのですけれども、教育長は何かそうでもなさそうな話だったように思いますけれども。

●山田教育委員長
 私の感想をお話ししてからまた教育長でよろしいでしょうか。私は、教育長がコンプライアンス、あるいはこういうシステムの中で開示というのを主張されるというのはよく理解しているつもりです。やはりその時点でああいうシステムの中で教育長の立場でそれを言われるというのは当然あってしかるべきだと思うのです。ただ、8月11日だったでしょうか、結論を出した以降は、やはり教育長もその教育委員会の結論で一緒にこうやる。教育委員会というのはいろんな意見があって当然だと思いますし、そういうのがぶつかり合って一つの結論を出すということなので、その議論の過程でいろんな立場あるいは意見があって当たり前だと思っていますので、それは一向に違和感を感じていません。ただ、結論を出してからは同じ歩調で行っているつもりです。教育長、もしありましたら答えてください。

●中永教育長
 今、山田委員長がおっしゃったとおりでして、私は教育委員として、この問題について審議をする段階においては、やはり私なりの教育に対する考え方とか、それから県の持っています条例をきちんと尊重していくというふうな、そういうふうな考え方は大事な考え方だというふうにずっと思っておりましたから、それを一つきちんと申し上げたつもりであります。そういう意味で、いろんな議論がそこでなされたのは私はいいかなと思っています。ただ、非開示という形で19年度と20年度、決まった、これについては、私も教育委員会の一員でありますので、教育委員会で決められたことはそれに従って事務的なことはきちんとしていくというふうなことは当然しておるつもりであります。そういう意味であります。

○山口委員
 文科省とは話をされたことがあるし、もうとにかく決まった方針で県教委がやるということ……。

●山田教育委員長
 これはちょっと教育委員会の中で議論させていただきたいのですけれども、私個人としては、やはり文科省にきちんと物を言わないといけないという気はしているのです。ちょっと国の次官通達という中で、我々は当然それを授権を受けてやったと思っていましたけれども、後ろの方で条例等が云々とかというのでちょっとあやふやな表現になっているので、ここら辺が今回のいろんなあっちへ行ったりこっちへ行ったりしている分の原因の一つになっていると思うので、ちょっと明確などういう立場かというのをきちんとお話をしていただいたりということで、ちょっと教育委員会の意見をまとめてもう一度文科省には物を言いたいなという感じはしております。

◎藤縄委員長
 資料のことについて、白井課長、早くということは今回可能だったわけですか、結果について。

○山口委員
 これは本当に重要なことなのですけれども、きょう配られてみたって、本当にこれを説明されてみたって頭が悪い者はわかりません。だから、こういうものは事前に3日ばかりあれば私はよかったと思う。その他のものは最初委員長が言われたとおりでいいですけれども、こういうものはきちんと、重要なものなのです。だから事前にやはり配付していただいて委員が理解をする時間という、こういう必要性があるものだと私は思っているので、きょうぼんと出されて説明されてみたって本当に回転の悪い者はわかりません。私が言うのはそういうことです。

◎藤縄委員長
 白井課長、コメントはありますか。

●白井小中学校課長
 国の方からも少し前に来ておりましたし、そういう御要望であれば今後またそういう方向でこちらも資料の準備等を御相談させていただきながら準備を進めたいと思います。

◎藤縄委員長
 重ねて申し上げますけれども、システムとしては、報告事項は当日に出すというルールにのっとってのきょうの配付ということで御理解いただきたいと思いますし、今後についてはしかるべき場所で検討するということで御理解いただきたいと思います。

○松田委員
 もう既に大体その物の考え方とかいろんな状況はお話しになっていますので、今さら質問ということではないのですが、今回やはりこの条例と教育的立場、観点との相克だと思うのです。条例を優先させるか教育的立場を優先させるかということで見解が異なったという理解を僕はしているのですけれども、条例そのものが僕は不完全だと思うのです。当初できましたときも全員が賛成した条例ではなかったわけで、特に教育問題についての補足というのは非常に大事なことであったわけです。そういった点で、不備ではあるなと思いながら我々も賛成した。情報公開そのものは基本的にはしなければいけないということであります。そういった中で、教育的立場をやはり教育委員会としてはそれは大事にしなければいけないと思うのです。特にこういった問題、今おっしゃったように序列化の問題とか特定の子供の顔が見えたりするときもあるということは非常に大事なこと。これをすることによって今はやりのモンスターペアレンツの圧力といいますか、あるいはマスコミのえじきになるとか、そういうふうなことで非常に教育がゆがめられていくということはやはり考えていかなければいけない。そういった点を踏まえて今後の考え方を進めていただきたいなという希望であります。コメントがあれば。

◎藤縄委員長
 コメントございますか。ありませんか。よろしいですか。

○伊藤(保)委員
 教育長にお伺いしますが、この前の知事の発言に対して、教育長の感想を改めてお伺いしたいということがまず1点。それと、これからの大きな課題となる、この学力テスト、私個人自身としてはやはり情報公開の判断は本当は市町村がすべきだと、私は市町村にゆだねるということが一番ベストだと思うのです。やはり市町村の教育委員会が義務教育の一番現場での最前線にいるわけですから、市町村の教育委員会がその結果をどう生かすか、それが一番私は問われると思うのです。そういう意味を含めて、本来なら市町村の判断にゆだねるということが私は一番ベストではなかったかなと思うのですけれども。それはそれとして、今後のこの学力テストの活用です。僕自身、県の学力テストもあったし国の学力テストもありました。このたびの国の学力テストは、相対評価的な分析というか部分が大きな役割になってくるのではないかと、非常に現場の皆さんも活用がしづらいかなと思っています。私は、県の学力テストはやはり指導要領に基づいての学力テストでありましたから、結局現場の皆さんもそれぞれの自分たちの学校の中でそういう習熟度といいますか、子供たちがどこまでできたのかという部分で非常に分析もしやすかったし現場での参考もしやすかったという部分があったと思うのですけれども、何かこのたびの全国テストの場合、相対評価という部分での活用でしかないかなという部分の中で、どうその辺を活用していかれるのかなということでの教育委員会としての見解をお伺いしたいと思っております。

●中永教育長
 知事の先般のこの発言に対してどう感想を持つかということでありますけれども、一般的に、全くこれは一般論としてですけれども、一般論として言ったときには、少しやはり教育委員会の独自性みたいなものがありますから、いろんなことを詰めた上でないとそういう話はちょっと何か違和感があるかなという感じはします。ただ、今回の知事の発言の方を私はビデオに撮ったものを少し見たという形ですので、本人さんから、詳しく知事から聞いたわけではないのですけれども、ただ情報を公開して共有して、その共有することの中でいろんな問題点が出てきたときに、その教育について市町村の持っている難しい課題みたいなものを県として支援をして何とかいい方向に持っていこうというふうな、そういうふうな考え方も中にあっているのではないかなと私は思っていますので、そういう点においては、私はこの情報をきちんとみんなで共有して問題点をはっきりさせて、そこで頑張るところについては県として客観的に支援をできるところはするというふうな考え方は、私は一つは考え方としてはあるのではないかなと思っていますけれども。ただ、繰り返しますけれども、一般論として、予算だけが初めから出てきて、それでもって話が進められるということについてはちょっとひっかかるかなというところが私の感想であります。よろしいでしょうか。

○伊藤(保)委員
 テストの問題。委員長でもいいです。

●山田教育委員長
 まだ19年度、20年度、2年で。僕は、一つは、こういうものというのはある程度継続しないときちっとした分析はできないだろうと思うのと、先ほど伊藤委員がおっしゃったように、一つはやはり市町村とか学校レベルで非常にこれを検討した方が効果があるだろうと、そのときに他の比較というときには幾らでも県の平均も日本全国のものも出ているし、あるいは都市部と郡部もあるわけだから、いろんなこういう検討材料はあると思うのですね。だから、もうちょっとそういう小規模なところで実際の検討をして、そこらしい学力のアップという方が本当は効果的かなと。そういう意味では、今後、市町村の中でも一生懸命やられるところが出てくると思うので、そういうのはモデルをどこか提示して、それをほかにお示しするというのは県の仕事の一つとなってくるのかなと、そんなふうに理解しています。

●中永教育長
 ちょっと最後の相対的な評価という意味が私はよくわからないのでいいぐあいにお答えできないのですけれども、最初の方にありました、判断は市町村の方ですべきものだというお考え、御意見でしたけれども、これは基本的には、さっきから出ていますように、委員長の方の発言もありましたけれども、最終的には市町村の方が判断されることだと私は思っています。それは、市町村で持っていらっしゃる情報公開条例等も含めていろんな面から十分に協議をされて、開示するか開示しないかということは判断されると思っています。今回の問題は、それはそれでありますけれども、県の持っている情報を、県が持ってしまったといいますか、持っている情報を県の情報公開条例に照らし合わせてどういうふうに解釈して運用していくかと、ここのところが非常にまた市町村とは別な意味で県の方で非常に苦慮した、我々の方で苦慮した問題でありますので、それを一緒にしてしまうわけにはちょっといかないかなと私は思います。それから、ずっとこれも一緒になってしまう傾向があるのですけれども、開示ですよね。今回、開示請求があった。開示が即、公表だとすぐなってしまっていたり、開示と公表がごちゃまぜになっていろいろ議論されていますけれども、やはり今回は開示ということであっていますので、開示なら開示できちんとある程度基本的な焦点を絞っていかなければいけないのではないかと私は思っているところであります。その上で、例えばそれが開示してみたら公表になってしまったというようなことが出てくることもかもしれないので、それももちろん心配とかおそれはきちんと考えながらいろんなことを考えていかないといけないのですけれども、初めから一緒ではないと私は思っているところです。ちょっとお答えになりませんけれども、とりあえず。

○市谷委員
 済みません、教育委員長さんにお尋ねしたいのですけれども、全国一斉学力テストの実施の是非について伺いたいというふうに思うのです。従来から国の方で子供たちの学習定着の状況というのは全国調査が抽出調査で行われていて、一定の傾向が今までにも出てきていたわけで、家庭の収入の状況だとか、そういうような傾向もあったと思いますし、教員をふやしたらどうだという話も従来からあったことだと思うのですね。それで、今回のテストの従来のテストとの違いというのは、やはりすべての子供たちに名前を書かせていくことによってきれいに序列化されると、そのことについては教育長さんからも市町村別、学校別にきれいに序列化されますというお話としては以前聞きましたけれども、すべての子供たちが序列化されるという点では単に傾向をつかむという段階を超えているというふうに思いますし、こういうデータができてしまったがために県がこのデータを保有するということで、今までの抽出調査ではなかったデータなわけですよね。それで、私はこういうふうに全部の子供たちに名前を書かせて序列化をしてしまうような、こういうテストそのものについて本来やめるべきで、傾向をということであれば抽出調査でいいし、今までも傾向は出ていたわけですから、ちょっと今、新聞報道でもされていますね。2回このたび続けて調査をやりましたけれども、従来から指摘されているようなことが指摘をされて、結局教員をふやすなり、その対応策をしなければ何ら改善されていかないわけですよね。一体何のための調査だったのかということを非常に感じているわけなのですけれども、このテストの是非について、教育委員長さんはどのように思っておられるでしょうか。

●山田教育委員長
 むしろこれからかなと思っております。これからきちっと先ほど御指摘があったような分析をして、それの結果をやはり本来の目的のように学力向上ということに向けられるならば続けていくべきだろうと。今やめてしまったら逆に僕は中途半端かなという感じがしているので、もうしばらくやるべきだと。ただし、そのデータの使い方はやはりもうちょっときめ細かいデータの使い方をし、分析をし、それぞれの学校に応じた学力向上ということをするような使い方と、だからこそ今回、県の我々の持っているデータは非開示にしたかったということなので、これからむしろおっしゃったことに意義があるようになるかどうかということに期待をかけたい、そういう使い方をぜひしたいと、分析をしたいと、そう思っています。

○市谷委員
 それと、先ほど教育委員長さんのお話で、開示をして、配慮ができるなら開示はあり得るという話がありましたけれども、開示するデータというのは、先ほどから出ていますが、校別、市町村別の序列化されたデータになるわけですけれども、この間、心配されているのは、つまり序列化させることで非常に子供たちがどうなるだろうかということを心配しているわけなのですけれども、配慮できるなら序列化されたデータを出してもいいのではないかというお話だと思うのですけれども、それはちょっとこの間の心配されている点と矛盾する発言になるかなと思いますけれども、その辺はどうでしょうか。

●山田教育委員長
 具体的な話になるのですけれども、先ほど教育長が開示と公表は違うというお話で、僕もそう思うのですけれども、ただ、今の条例のままであれば開示は結果として公表になるだろうという形になるので、具体的に条例上を言えば4条のとこら辺の見直しをどうするのかなという感じがして、要はそうした開示請求者に対する制約条件をつけられるのかどうかとか、そこら辺のことをちょっと検討する必要があるのかなということ、要は序列化にならないような使い方ということが条例上、教育に関しての配慮を織り込めるのかどうかということ、そこら辺がちょっと検討課題になるのかなという気はしています。まだ具体的などういう表現がいいのか、どういうのがというのはこれからだし、むしろ議会の方で御審議いただきたいなと思っているところですが、タイムスケジュール上を言えば11月ごろのお話になるのかなというふうに思っていますけれども。ただ県教育委員会の中では開示、非開示、両方込めて議論を始めたところで、もし開示するとしたらどういうことが必要なのだという議論も始めています、ということです。

○市谷委員
 それで、やはりデータは一度出ればなかなか、ではこういう使い方に限ってならいいですとかいう話というのはなりにくいと思いますし、やはり情報公開条例からいえば、規定に基づいて開示したものの使い道を制限していくということは、そもそもこれは間違っているというふうに思いますので、その辺の問題というのは非常に整理してかからないといけないなというふうに思います。ちょっと今お話を聞かせていただいて、本当に注意しないと逆にいけない点が出るのかなというふうに思いました。
 その今の県の情報公開条例でちょっと問題があると私が思っているのは、例の11人以上のクラスについてはデータ開示するということが結局、今回の問題でも全国とは違って論争になる一つの要因になったのではないかというふうに思うのですけれども、これは県の学力テストとの絡みでこの条項がついてきたわけですけれども、ここの部分については教育委員長さんはどういうふうに思っておられますか。

●山田教育委員長
 9条の第2項の7つ並んだもので、おっしゃった10人以下というのは第7号の話ですけれども、ただその大前提に、次の各号の1つでも該当するならば非開示とできるという読み方を我々はしました。というので、基本的には第6号の事務にやはり支障があるだろうというところでそうした判断をしました。ただ、市谷委員がおっしゃったように、そこら辺が論争になるので、もしそれを明確にしていただけるならそれはそれでありがたいと思いますけれども、今の条例で、冒頭に申し上げたように、我々の判断は条例違反をしているとは思わない、むしろ条例に即した判断をしていると、こう思っています。

○市谷委員
 ちょっと最後なのですけれども、こういう状況になっていまして、市町村の方からもう全国一斉学力テストには参加したくないという声が市町村教育委員会から上がった場合に、県としてはそこら辺の自主性を認めていくかどうかということについて、同じく教育委員長さん、お願いします。

●山田教育委員長
 正直申し上げて、そういう検討を始めているところは聞いています。ただし、それは今の状況でということなので、それで条例のこととか御説明とか、あるいは本当の意味の市町村に対する支援とかということをかみ合わせながら、やはりこの全国学力調査が行われる限り基本的には全市町村や学校が参加していただくように我々も説明をしていかないといけない、御理解をいただかないといけないと、こういう立場にいます。

○市谷委員
 今の状況を前提にしているということなのですけれども、ここら辺がなかなか整理がされないなということで、もう参加は見合わせたいという意思表示をされたところについてどうされるのかということなのですけれども、最終的にもう参加したくないというふうに言われたところについての自主性をどう尊重されるかということです。

●山田教育委員長
 今の状況というときは、何ら条例上もほかのことも手を打たないということであれば、県の対応は非開示のままいくわけですから、非開示であれば、それは今までと状況は変わらないので市町村は参加されるのではないかと思います。開示ということであればいろんな条件を整えていかないといけないと、こういうことを申し上げています。

○市谷委員
 それで、ちょっと何か結論だけで申しわけないのですけれども、多分いろんな条件が重なって市町村さんは判断されると思うのですけれども、いずれにしましても、もう参加したくないという意思表示をされた場合にどうされるのかということなのですけれども。それはなかなか想定がしづらい部分はあると思いますけれども、結論として参加したくないと。

●山田教育委員長
 想定しません。そういうことを想定しないで取り組みたいからこそ我々は一生懸命これを考えていると、こういうふうに御判断ください。

◎藤縄委員長
 そのほかございませんか。
 私の方から何点かお尋ねさせていただきたいと思います。ただいま山田委員長は条例違反ではないというふうにおっしゃいましたけれども、そうであれば、7月15日の時点でそういった結論が出たのではないでしょうか。7月15日の教育委員会で結論が出なかった。それはいろんな教育関係の方々に意見を聞いてから決定しようということだったというふうに理解しておりますが、そのことが1点と、そうすれば教育長は結果として条例違反の方に意見を述べられたということになってしまうのではないでしょうか。この2点、山田委員長に伺いたいと思います。

●山田教育委員長
 7月11日の議論というのには確かに条例云々ということも一つ大きな大前提にあるのですけれども、もう一つは、開示することのメリットと、それから非開示をすることによって避けるデメリットという議論がいろいろ錯綜していたと思うのです。そこら辺のことをきちんと判断しないといけないということ、それから7月15日から8月11日にかけていろんな意見を聞いたというのは、私は大きく3つのことを置いているのです。1つは、どちらの結論を出すにしても、この実施主体は学校であり市町村教育委員会なので、それを頭ごなしにこういう結論を出すということは真意ではない。だから、今の状況をきちっと御説明するというのが第1点だし、それから第2点は、やはりこれを機会にもう一度改めて学校、市町村の御意見を聞きたいし、それからあわせて保護者の方、いろんな県民の方の御意見を聞きたい。実は、本音のところで私がもう一つ意図していたのは、これを一つの契機に本気の教育論議が巻き起こればいいなと思っていました。だからこそ7月15日、8月11日も非常にしんどい協議でしたけれども、公開で協議をし、そして皆さんに関心を持っていただいて、学力調査結果一つをとってもどういうことが一番子供たちにとっていいのだろうと、こういう意味でも議論をしていただきたかったと、こういうことです。
 条例違反でないということというのは、それは正直、11月、15日、それからそれまでもずっと詰めてきましたけれども、やはりそういうプロセスの中でより違反ではないというのがはっきりしてきたということは、6号のやはり今、開示すれば支障があるというのは間違いなく支障があるのだろうというのを改めて確認したと、こういうような意味で、15日時点でもそう思っていましたが、11日までのいろんなことや、あるいは詰めの中で間違いなくこれは条例に即している判断だというのを固めたと、こういうことであります。

◎藤縄委員長
 済みません。教育長の御意見が、結果として8月11日の意見が条例違反の方に立たれたという結果になったということについての御認識、御見解をお願いします。

●山田教育委員長
 済みません、ちょっと理解しにくいので、ちょっともう一遍御説明いただけますか。

◎藤縄委員長
 教育長は開示の方のスタンスに立たれて意見を言われたと思っております。5対1だったと思いますので、結果として教育長が条例違反の方のスタンスだったということになってしまったと思うのです。そのことについての御見解を。

●山田教育委員長
 やはり条例一つを見るにしてもいろんな視点があるのですぱっと切れなかったというのは事実だと思いますし、それからそこに教育長の強いみんなで公開してやっていこうという教育論もあったということなので、教育長がああいう御主張をされたというのは、それは一つの意見として素直に受けとめているということです。結果として、今、藤縄委員長がおっしゃったように、我々のスタンスからいえば条例違反の立場になったかもわからないけれども、その時点時点ではそれはお互いがそれは条例違反ではないという立場に立って物を言っていたつもりなので、そのことについてそれはいけないというようなつもりはありませんということです。

◎藤縄委員長
 また何点か、済みません。山口委員に対する御答弁の中で、3つ言われた中で、公開しないという前提があったというようなことを言われました。この前提が変わったという教育委員会のスタンスが、前提が変わったという認識でおられるのでしょうか。つまり公開しないという前提だったから今回、非開示とされたと。学力テストの前提が変わってきたということ。(「ちょっとわからん」と呼ぶ者あり)そうですか。それでは、もう1点の方に移らせていただきます。
 序列化ということが大きく理由になっているように思いますけれども、序列化というのはだれが序列化をするとお考えですか。


●山田教育委員長
 いろんな次元があると思いますけれども、一つは国民全般があるだろうし、県民一般があるだろうし、それから学校の関係者そのものもあるだろうし、いろんな時点で。ただ離れれば離れるほど数字だけの序列化が起こるし、総合的な分析がないところであそこは1番でここはあれだという、そういう形で、現場から離れれば離れるほどそういう物の言い方になるし、もっと狭いところで見れば総合的な物の見方の中で分析ができるのではないか、このように思っています。

◎藤縄委員長
 序列化という言葉がよく、ある部分、場面場面で常套句のように使われてきたような気がしております。県の学力調査のときにも開示請求も何件かあっています。そのときにも、いわゆる社会的に序列化ということは起きなかったというふうに教育長も昨年答弁されましたけれども、なぜこの全国学力テストが県の学力調査と違って序列化が出てくるのでしょうか。

●山田教育委員長
 一つは、やはり全国とのレベルのということと、それから一つは教科の問題と、それから圧倒的に関心度が違うと思いますね。それから、例えば都道府県レベルでもああした点数が出るとどこがどうだこうだというのがぱっと走っているということ、これが市町村になれば間違いなくだし、学校レベルになれば出るだろうということで、やはり国とそれから県レベルの調査の違い、それから今回の学力調査もちゃんと生活習慣のことをやっているのですけれども、県の方は明らかにその生活習慣と学力との相関関係ということを目配りをしたこういう分析ということだったのですけれども、今回は国語と算数なり数学なりがひとり走りする可能性が非常に強いということ、また先ほど言われたような、そういう名前を書いて云々して全数でどうだというようなこと、いろんな意味で序列化が起こりやすい背景というのはやはり県と違ってあるだろうなと思っています。

◎藤縄委員長
 関心度が違うということが、この具体的な根拠がちょっとわからないということを1点指摘しておきたいと思います。起こりやすいとか、だろうとかいうことで、今回、多くのことが教育委員会の発言の中で見受けられました。ある種の事実関係が起きていない部分で今回の決断をされたというふうに思っておりますので、そこら辺の見解をお願いしたいと思います。

●山田教育委員長
 残念ながら、基礎学力テストのときも表面に出てこなかったのですけれども、やはり幾つかの弊害が出ているという報告は受けています。それは例えば成績の悪いところを出たときに中傷のメールが入ったり、あるいは、具体的に個人がわかるわけですからつらい思いをしたクラス、子供がいたという報告は受けています。それは多くではありません。多くではありませんが、明らかにそうした問題はありました。

○市谷委員
 済みません、今の話の続きなのですけれども、私は結局今回、県がやったあのテストの実施の中で今お話があったような市町村別、学校別に序列化されたデータが出たことによってやはり弊害が出たということの話で今日の流れになってきていると思いますので、ありませんでしたという以前の教育長さんのお話があったということですけれども、実際にはやはりあったということになるのではないかと私は思います。そのことで今回序列化で子供たちが傷つくということで、そこがやはり今回も焦点となって話として出てきたのではないかと思いますけれども、それはそうだと思いますけれども、どうでしょうか。

●山田教育委員長
 今申し上げた問題は、具体的には校長先生方の聞き取りの中で1~2出てきたということで、それまで正直把握していなかったというのが事実です。だから逆に、そういうことも含めながら、どうしたらそういう問題がなくなるかという、条件整備ができるのかということを我々の視点に置きたいと思っています。

◎藤縄委員長
 最後に1点、済みません。結局、条例違反になっていないという御判断ということは、情報公開審議会の答申は間違いであったというふうなことになると思いますが、そこのところの御認識と、もう1点は、よく教育委員長はレイマンコントロールということをおっしゃられますが、このレイマンコントロールの御認識をもう一度言っていただければと思います。

●山田教育委員長
 審議会の結論に関しては、先ほどからあるように、我々はちょっと違う判断をしたということですけれども、ただ、私たちの反省として審議会にもうちょっと教育の現状とか実態をきちっと御説明すれば御理解が得られたのかなあという、そういう意味の反省をしております。
 でも、我々も、何度も申し上げますけれども、情報を共有してみんなでという方向というのは正しいと思っていますので、だから、それの可能な方向をというのを模索しないといけないと、こういうことは思っています。
 まさに今回、レイマンコントロールというのは、それぞれの例えばみんなが家庭人であったり地域人であったり職場人であったり、そういういろんな感覚を県の教育行政の中に、どういろんな立場から入れていくかというのがレイマンコントロールだと、このように思っていますので、いろんな意見が錯綜して、そして、でも、できればまとめていきたいと、こういう運用をこれからもしていきたいと、こう思っています。

◎藤縄委員長
 レイマンコントロールについてですけれども、6人の委員のうち、非開示とされた5人のうち3人は教育関係者であったというふうに認識しております。そうなるとレイマン、語源からいえば、いわゆる素人というようなことであれば、教育界の中に長くおられた方の御判断の方が多く取り入れられたというふうな結果になりましたけれども、そのあたりの御見解をお願いします。

●山田教育委員長
 ちょっと、ほかの委員の方は別として、私自身のことを言えば、私は短大の学長ですけれども、でも、多分さまざまなNPOにかかわり、地域活動にかかわり、家庭人であり、あるいは経営者でありというので、教育界にいたから教育だけの感覚という物言いをしているつもりは全くないので、いろんなトータルな人間として意見を申し上げているのです。ほかの各委員の方も教育に籍を置くにしたって、地域人であり家庭人であり、いろんな感覚から物を言っているというので、それはどの方もそうだと思います。
 父であったり母であったりという、そういうものでトータルな人間として意見を申し上げ、それを協議して形をつくっていくということなので、教育関係者だからどうだということではないと、こう思っています。

◎藤縄委員長
 8月5日の懇談会、市町村教育委員会との懇談会の様子を読ませていただきました。かなりの議論をされたと思っておりますけれども、最終的にはここの声が非常に強く出て、このことによって結論を出されたのではなかろうかと私は推察いたしますし、恐らくそうであっただろうと思います。そのことを最後に指摘しておきたいと思います。
 皆さん、どうですか。
 それでは、学力テストについては以上でよろしいでしょうか。(「はい、よし」と呼ぶ者あり)
 そのほかの件で。(発言する者あり)
 教育委員長、済みません。どうもお忙しい中、ありがとうございました。退席させていただきますので御理解ください。
(教育委員長退席)
 それでは、続けさせていただきます。

○市谷委員
 35ページの授業料の値上げについてなのですけれども、全国の料金からしたら上げても低いのだというお話がありましたけれども、鳥取県の場合は非常に所得が低い家庭がそれこそ全国的に見ても多いと思いますので、私、これはちょっと値上げをするというのは、この時期にされるというのは、私は非常に反対なのですけれども、なぜ今回、これは上げるということにあえて踏み切ったのかと。家計状況が大変だというのももちろん御存じだと思いますので、その辺の理由について、もう少しお話を聞かせていただきたいのが1点です。
 それと、専攻科の授業料については、括弧が交付金ということでしたので、その交付金の2倍以上の授業料を取っているということに、これはなるのではないかと思うのですけれども、ちょっとその点、確認させていただきたいのですけれども。

●山口参事監兼高等学校課長
 まず、授業料の方ですけれども、前回の18年度ですか、このときもエアコン整備とか、そういうこともあって上がったわけですが、現在でもエアコン等の教育環境の整備が整いまして、学校の管理費といいますか、1人当たりの、それも上がってきているというようなこともございます。それから、家計が厳しいということもおっしゃることもよくわかりますけれども、結局、交付税の単価とどんどん幅が広がってきてずっと据え置いていると、結局そこは県の負担が大きくなるということになりますので、先ほども御説明しましたけれども、前回の改正から3年を経過しているということで、これを考えたというところでございます。
 専攻科につきましては、いろいろ常任委員会でも何回も御議論をいただいたわけですが、前回、民間との均衡といいますか、ということで、75%のところに授業料を上げてきたということで、専攻科につきましては、交付税のところとはまた違う議論の中で授業料が上がってきているということでございますので、そこのところは、この一覧表の中とはまた別にお考えいただけたらというぐあいに思います。

○市谷委員
 それで、繰り返してあれですけれども、この授業料をいろんな理由はあるにしても、これだけ家計が大変な時期に上げるということについて、教育委員会が判断して提案されるというのは、本当に私ちょっとひどいなというふうに率直に言って思います。
 それで、先ほど半額減免、減免の措置があると、半額なのでもとが上がれば半額にしてもやはり上がるわけで、そうであるならば半額減免の部分をもっと減免率を上げるとかいう手だてもとっていただきたいなというふうに思うのですけれども、その点についてちょっと伺いたいなというふうに思います。
 専攻科についてですけれども、鳥取県は独自な議論があって、こういう民間との差を縮めようということで上げてきたということはあるにせよ、その交付金と倍以上の額を取るということになれば、他県でやっている専攻科などに比べて、これは非常にたくさんの授業料を取っているということも起こっているのではないかというふうに思うのですけれども、その点はどういうことなのでしょうか、ちょっと私もわかりませんので教えていただけたらと思いますけれども。

●山口参事監兼高等学校課長
 授業料の半免といいますか、半額減免というのは専攻科についてでございまして、全日制等の生徒につきましては、全額免除もあり半額免除もございます。

○市谷委員
 その半額。

●山口参事監兼高等学校課長
 所得によってですね、それは全日制の方でございます。
 専攻科につきましては、他県の例というのもありますが、同じ専攻科ではございますけれども、前の勉強会のときにもありましたように、普通科の専攻科というのは鳥取県だけでございまして、ほかの県というのは工業学科とか水産学科とか、そういう専門学科のあと2年間学習するための科でございまして、同じ専攻科で制度には乗っておりますが、鳥取県の場合は非常に特別な形態であるということが言えると思います。
 前の専攻科の議論があって、授業料の改正をしたとき、75%まで上げたときですね、前の決議をいただいたときに、やはりそれは民間の予備校との均衡を図るということで、そこまで授業料を上げてきたということがございますので、ですから、ほかの県の、いわゆる専門学科の専攻科とは基本的に考え方が少し違うというぐあいにお考えいただいたらと思います。

○市谷委員
 済みません。それで、普通科の方の半額減免にしても減免率を上げるとか、全額は全額免除ですから、それはそれで全額免除だと思いますけれども、半額以上に減免率を上げるということをぜひ検討していただきたいと思いますけれども、その辺についてもう一度お願いしたいと思います。
 あと専攻科についてですけれども、民間との比較で鳥取県の場合は議論があったのは、それは私も承知していますけれども、ただ、同じ専攻科で学科が違ったにしても、これはもしかして、同じ公立で専攻科でありながら、物すごく授業料が高いということになっている可能性があるなというふうに思うのですけれども、その辺がわかれば教えていただきたいですし、なければほかの県の公立の専攻科の授業料との比較をした資料をいただきたいと思いますけれども、お願いできませんでしょうか。

●山口参事監兼高等学校課長
 先ほど普通科の半免というぐあいにおっしゃいましたが、普通科とおっしゃいましたのは全日制の普通科という意味でございましょうか。

○市谷委員
 ええ。

●山口参事監兼高等学校課長
 それは、その授業減免につきましては、収入の状況により、あるいは家族の構成にもよりますけれども、その経済状況によって全額免除と半額免除になるわけでございますので、収入が少なければ全額免除ということになるわけです。
 専攻科につきましては、他県のものもありますので、また後でお渡ししたいと思います。


○市谷委員
 済みません。ちょっと意味が何か伝わっていないかなと思ったのですけれども、所得に応じて減免率が変わっているということはそうなのですけれども、授業料そのものが上がるので、結局、半額減免にしても払う料金は上がってしまうので、授業料を上げること自体は反対ですけれども、せめてそういう半額減免の対象になる方、世帯について、もう少し減免率を上げるべきではないかという話なのですけれども、そういう検討をしていただきたいなと思うのですけれども、どうでしょうか。

●山口参事監兼高等学校課長
 その上がり幅と減免率の問題になると思いますが、例えば全日制でいうと実質、半免者であれば月々150円ということで、今の形で、新たに別の免除のパーセントを設けなくてもいいというぐあいに考えております。

○市谷委員
 済みません。よく御存じだと思いますけれども、高校に通うと授業料だけではなくて、制服とか教科書代とか、先ほど部活の話も最初に出ていましたけれども、本当にいろんなお金がかかるのですよね。だから、確かに月当たりにしたらわずかなことかもしれませんけれども、今でも大変の中でわずかでも上がるということは、本当に子育てしたりする意味では非常に何ていうのですかね、気持ちの面でも本当冷たいなというふうに保護者は思うと思うのです。ですから、この値上げについて、もう一度ちょっとこれは検討し直していただきたいというふうに思います。ちょっと意見ですけれども。

◎藤縄委員長
 そのほかございますでしょうか。

○澤委員
 これ以外の、その他でいいですか。

◎藤縄委員長
 はい、どうぞ。

○澤委員
 教育長にちょっとお伺いしたいことがありまして、実はせんだって常任委員会で視察をしました中で、西部の方の淀江の白鳳高校ですけれども、ここに行かせてもらって、種々、単位制のことですとか、それから生徒、財政のこととかお聞きした中で、やはりいろんな生徒さんが来ておられると。不登校のそういう部分もたくさんいらっしゃって、なかなか卒業が最終的にできないという話も聞きまして、その中で、7月の常任委員会でしょうか、高校のいわゆる不登校といいますか、この資料を見た中で、やはりこれは全国的にも非常に不登校の問題について、何とか卒業できるような、そういう体制にするということが必要ではないかというのをこの前行って感じたのですけれども、平成8年度に、いわゆる高校の全日制課程に在籍していて不登校になった高校生で、インターネットとか、そういう活用して、いわゆる在籍していて自宅で学習して単位を認定すると、こういう何か卒業ができるということで、特区授業ということで政府の方が進めておるようなのですが、単位数も大体74単位のうち20単位から36単位ぐらいを認めるというような、そういう方向性で取り組んでいるようなのですけれども、これはちょっと調べてみましたら、北九州の方で仰星学園高等学校というところで、同じような単位制の学校で、そしてまた、何ていいますか、不登校対応の学校というようなことのようですけれども、在宅でいわゆる認定をしているというような、この特区を使って、生徒のいわゆる卒業を後押しできるような認定制度をやっていると。こういうことについて、鳥取県の中で、やはり教育長にお伺いしたいのは、こういう高校を県の中でもどういうふうに進めていかれるかということをちょっとお聞きしたいのですけれども。

●中永教育長
 北九州での特区制度を使ってのインターネットなどを利用した単位認定ということですよね。

○澤委員
 そうですね。

●中永教育長
 ちょっと私、まだそれきちんと詳しい資料も見ていませんで、勉強してみないと何とも言えないと思っていますので、そのことそのものについて、ちょっと勉強して研究してみないと何とも申し上げようがないかなと思っています。
 それとちょっと離れますけれども、ただ、不登校で学校に行きにくい子供たちに、いろんな方法でもって単位を修得してもらって社会に出ていくということの基本的な考え方はとっても大事だと私は思っていますけれども、ただ、子供たちもやがては社会に出て、社会の中で生きていくということになりますので、やはり学校に直接は出てきて、友達同士やいろんな学校の教職員の皆さんと触れ合ったり、それから地域の人と触れ合ったりして、そうやって人間としてのいろんなコミュニケーション能力その他ですね、自信だとかそういうものをつけていくというのは、私はやはり学校教育の一つの基本的な大事な部分だろうというふうに思っていますので、それをきちんと中心に据えて、それを阻害するようなことにならないような、そういうふうないい制度の活用の仕方みたいなものをきちっと考えていかなければいけないかなという、そういう基本的な考え方を持っているところであります。

○澤委員
 済みません。おっしゃった意味はよくわかります。なぜこういうことを言いましたかといいますと、淀江のそこの白鳳高校に行ったときに、一つやはり単位認定だということ、それから通信教育もやっておられるということで、やはり全日制でなかなか不登校で出てこられない場合には、そういう通信と合わせるような、合わせるというとおかしいですけれども、そういう意味で特区ということ言ったのですけれども、そういう独自の路線でできるような形で卒業できないかという、そういう意味で今申し上げたので、前向きにちょっと検討していただきたいなということです。

●中永教育長
 さっき申しましたように、詳しい資料等をいただいたりしながら考えてみたいと思います、研究してみたいと思っていますけれども、即それをすぐ導入するかどうかというようなことを今、この場できちんとお答えするのはちょっと難しいかなと思っています。様子を見させてもらって勉強させてもらいたいと思います。

◎藤縄委員長
 ほかにその他でございますか。

○松田委員
 この前、僕も白鳳高校に行って感じたことをちょっと言っておきます。当初の設立の趣旨と現状と、そしてこれからどういうふうに持っていくかということの、何ていうか、改善点、そういうものが何かそごがあるような感じがしてならなかったのです。もう一遍その辺をまとめて、どういう高校であるべきかということ、再認識、現場とのあれが必要なのではないかなという、そんな感じを受けました。長くなりますので、またの機会にまた申しますけれども。

◎藤縄委員長
 そのほかございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、教育委員会につきましては以上で終わりといたします。
 しばらく休憩いたします。

                                午後1時02分 休憩
                                午後1時43分 再開

◎藤縄委員長
 引き続き、病院局、福祉保健部、生活環境部から説明を求めます。
 質疑につきましては説明終了後、一括して行っていただきます。
 発言される方は、大きな声で簡潔明瞭にお願いいたします。
 また、報告第15号、長期継続契約の締結状況については、お手元に配付の資料のとおりであり、特に説明は要しないことといたします。
 最初に、病院局から説明を求めます。
 嶋田病院局長兼総務課長の説明を求めます。

●嶋田病院局長兼総務課長
 病院局の資料1ページをお願いいたします。今回、補正予算2件をお願いしております。
 まず、1点目でございます。来年1月から産科医療補償制度が始まります。県立病院ではこれに加入することとしておりまして、それに対する補正でございます。収益の方は妊産婦さんからいただく分娩料の値上げ相当分、それから経費の方は保険料でございます。1月から191件分を上げております。
 この制度ですけれども、脳性麻痺となったお子様及びその家族の方の経済的負担を速やかに補償すること、それから事故原因の分析を行って将来の事故防止に資することということでございます。運営組織は財団法人日本医療機能強化機構でございまして、保険料は1分娩3万円ということで、あわせて条例改正もお願いしております。
 2点目でございます。損害賠償の支払いに係る補正で4,500万円弱をお願いしております。詳細は付議案の方で説明させていただきます。
 7ページをお願いいたします。先ほどの産科医療補償制度の加入に伴いまして、分娩料を上げることにしております。それの条例の一部改正でございます。
 若干制度の補足説明を申し上げますと、補償内容の点でございますけれども、準備一時金ということで600万円、補償分割金ということで各年120万円が20年間、合計3,000万円ということが補償でございます。今回の条例改正では、分娩料につきまして1胎当たり3万円上げるということで、それぞれ時間区分ごと1胎当たり3万円を上げるということでございます。施行期日につきましては、来年の1月1日ということでございます。
 次に、10ページをお願いいたします。損害賠償に係る和解と額の決定でございます。
 概要につきまして、和解の相手方は東伯郡北栄町の個人の方でございます。4,500万円弱を支払うこととするということと、転院をしていただくということが和解の要旨でございます。過誤の概要でございます。17年3月28日及び29日に、厚生病院の医師が相手方に行った頸椎症の治療のための手術、これに起因いたしまして上下肢麻痺を引き起こしたものでございます。
 次に、11ページでございます。19年度の病院事業決算の認定につきましてでございます。
 概要欄に書いております収益的収入及び支出につきましては、病院局全体で約6億円の赤字でございます。中央病院は黒字を確保しておりますが、厚生病院につきましては6億5,000万円の大きな赤字となっております。この要因といたしましては、病棟改修を行ったことによる1病棟閉鎖しておりました関係で約1億7,000万円の減、それから古い建物の除却損ということで2億円ぐらい、それから投資がかなりありましたので、利息の支払いが9,000万円弱、これが主な要因でございます。
 次に、資本的収入及び支出でございますけれども、全体で13億円の赤字ですが、中央病院では10億8,000万円の赤字です。このうちには従来経営が悪かった時期に中央病院、一般会計からお金を借りておりました。これにつきまして、昨年度、19年度に8億1,000万円を返括して全額返済しております。この分でかなりこの部分で赤字になったというものでございます。
 次に、12ページをお願いいたします。継続費の繰越計算書でございます。
 1点目は、中央病院の本館耐震性向上検討事業ということで、19年9月に補正いただきました。これは耐震改修を行う検討経費でございますけれども、約680万円を翌年度に繰り越すこととしております。次に、厚生病院の本館等の改築整備事業につきましては、ほとんど工事が終わりましたけれども、若干残6,140万円余を翌年度に繰り越しすることとしております。
 次に、繰越計算書、13ページでございます。中央病院のがん診療連携拠点病院機能強化緊急整備事業でございます。
 これは2月補正でライナックを整備するということで計上したものでございますが、工事基本施工を残してほとんどの部分を繰り越すということで2億7,900万円余を繰り越すものでございます。以下3つの事業につきましては、厚生病院の関係でございますけれども、病棟改修を行ったがかなり延びた、延長したという関係で繰り越しするものでございます。電子カルテ関係1,000万円、血管撮影画像処理装置関係1億8,700万円、泌尿器科系のエックス線装置2,600万円でございます。
 次に、14ページでございます。これは事故繰り越しでございます。収益収支に係る事故繰り越しでございます。
 厚生病院の本館の改築整備事業の中のうちの解体工事費でございます。これも厚生病院の病棟改修が延びたことによって、若干解体工事がおくれたということで238万円余を繰り越すものでございます。

◎藤縄委員長
 ただいまの説明について、質疑等はございますでしょうか。ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、福祉保健部から説明を求めます。

○山口委員
 委員長さん、なかったら帰ってもらうように話を……(発言する者あり)

○市谷委員
 その他は。

○山口委員
 その他がないかどうか確認して、本当にもう要らない、要らないと言うと悪いから、必要ないということではないけれども、仕事ができるということです、帰って。いや、本当に。

◎藤縄委員長
 きょうのところはいつもどおりということで……。

○山口委員
 いや、いけない。もう帰ってもらった方がいいと、本当に労働力……。いや、なかったら本当にな。

○松田委員
 効率的だね。

○山口委員
 効率的ですよ、本当に。

◎藤縄委員長
 皆さん、その他の可能性もあるのですけれども、いかがいたしますか。(「ない、ありません」と呼ぶ者あり)

○村田委員
 ない、その他なし。だったらいいがな。そう一緒にしてその他をするからいてもらわなければいけないということがあるけれども、今の時点でその他がなかったらいいということです。

◎藤縄委員長
 では……。

○廣江委員
 ちょっと聞いてみますわ。その解体工事に金がかかっているけれども、このごろの鉄の値上がりで、解体がおくれたら鉄材が高くなるから大分得したのではないかと思うけれども、どうなっているのでしょうか。

○山口委員
 どっちが得したのだ。

○廣江委員
 こちらが得して、鉄の古鉄の鉄材が3倍も4倍も上がったら、大部高くなるのではないか。

●嶋田病院局長兼総務課長
 当初の契約から変更契約はしておりません。そう大きな期間が延びたわけではないとは思います。ただ、金額はその時点で鋼材関係がどうなったかというのは検証しておりませんので、得だったか損だったかというのはちょっと。

○廣江委員
 それも含む契約か。今、我々は鉄材は鉄材で分けて契約するのだが。この2~3カ月のうちに1トン当たりで、今、3万5,000円ぐらい損しておるわけです。もう3カ月前だったら1トン当たりに3万5,000円といったら、あの鉄筋の量だけだって大きいものだから大きな金額だ。だから、その契約の仕方を、そういうところをちゃんと考えてしたら、そこにも大きな金額が出ると思う。

●嶋田病院局長兼総務課長
 今回の件では間に合いませんでしたけれども、以後、十分注意してやっていきたいと思います。(「よし」と呼ぶ者あり)

◎藤縄委員長
 重ねて申し上げますが、その他の部分も可能性がありますので残っていただくということでお願いします。

○山口委員
 ありはしない。本当に労働力がもったいないから帰ってもらった方がいい気もするのだが。いや、労働力って本当に仕事で、そういう理解がないというの、本当に今。

◎藤縄委員長
 進行させていただきます。
 次に、福祉保健部から説明を求めます。
 初めに、磯田福祉保健部長に総括説明を求めます。

●磯田福祉保健部長
 福祉保健部でございます。今回、御審議をお願いいたします議案は、補正予算関係及び予算関係以外、条例とか繰越料等でございます。
 まず、福祉保健部の予算説明書をごらんください。
 1号の補正予算についてでございます。内容については1ページをお開きください。現在、計上していただいております444億2,100万円余に対しまして、このたび1億2,100万円余の増額補正をお願いするものでございます。
 主な事業といたしましては、1ページ中ほどにありますが、1番として障害者福祉の推進の柱に掲げておりますが、障害福祉課におきまして、障害者自立支援対策臨時特例基金、特別対策事業の増額1,100万円余がございます。2番目といたしまして、医療をしっかり受けられる社会の実現の柱では、健康政策課におきまして、新型インフルエンザ対策事業で発熱外来を設置する医療機関に対して、感染防護具を整備するための1,600万円余の増額がございます。
 次に、予算関係以外でございます。まず、議案7件をお願いしております。
 議案第12号といたしまして、鳥取県立社会福祉施設の設置及び管理に関する条例等の一部改正につきましては、県立福祉施設の見直しに伴いまして県立養護老人ホーム福原荘を、平成21年4月1日に民間譲渡するということに伴う所要の改正でございます。
 議案第21号につきましては、財産の処分でございます。東部健康増進センターについてでございます。元東部健康増進センターの用地につきましては、一般国道9号線鳥取西道路の用地とするため国に対して処分を行うとするものです。
 議案第29号から第33号につきましては、公の施設の指定管理者の指定についてということで、福祉保健部が所管しております施設について、それぞれ指定管理者を指定しようとするものであります。
 また、その他報告事項といたしまして6件をお願いしております。
 各議案等、その他詳細につきましては、担当課長の方から説明いたしますので、よろしく御審議のほどお願いいたします。

◎藤縄委員長
 それでは、関係課長から順次説明を求めます。

●福田福祉保健課長
 まず、予算議案の方、2ページをお願いいたします。
 災害救助費、備蓄費でございます。補正前94万1,000円に対し、このたび89万7,000円の補正をお願いしております。事業の目的に書いてございますが、これは災害救助法によって、各都道府県に設置が義務づけられました災害救助基金の積み立ての経費でございます。当初予算、基金そのものは法定の積立額というものが税に基づいて基準がございまして、それをクリアしておりまして、当初予算、運用利益分を予算計上しておりますが、事業の内容の欄に書いてございますが、運用利率が上がって、当初の見込みより運用利益が増加したために、この運用利益分を増加して積み立てるものでございます。関係法令の下に書いてございますが、39条に生ずる収入はすべて基金に組み入れなければならないということで、足らなくなりましたので増額をお願いするものでございます。
 ちなみに参考として、真ん中の表のあたりにどこの部分がふえたかといいますと、大口の定期預金の利率が、当初見込み0.4%程度見込んでいたのが、見直し後0.7%から0.85%という運用になったためでございます。
 予算以外の議案をお願いいたします。23ページをお願いいたします。
 公の施設の指定管理者の指定につきまして、先ほど部長の説明がございましたように、福祉保健課といたしましては、県立福祉人材研修センターの指定の議案でございます。
 提出理由、地方自治法の244条の2の第3項の規定に基づいて議決を求めるものでございまして、指定管理者は社会福祉法人の鳥取県社会福祉協議会でございます。指定の期間は21年4月から26年3月までの5年間でございます。理由といたしまして、福祉人材研修センターの管理業務を効果的かつ効率的に行うために指定しようとするものでございます。
 指定管理に当たりましては、個別の条例で公募によらないことができるというふうに定めておりまして、この福祉人材研修センターの設置管理条例で公募によらないで選定することができるということになっておりますので、現在に引き続き、県社協さんを指定しようとするものでございます。
 次のページから指定管理の選定結果について資料をつけております。先月の常任委員会で結果だけ御報告させていただきましたが、以下この数ページは、その選定結果について詳細に資料として提出しております。
 24ページのところに審査基準が1から4項目ありまして、これは各課、これから説明がありますが、おおむねほとんどこういった基準で、県庁全体同一的な基準で審査をしておりまして、25ページの上のところ、これが審査結果でございます。審査基準1から4につきまして、いずれも県社協さんを指名するのが適当であるという審査結果をいただいております。
 その下に幾らか委員さんのコメントを書いておりますが、いずれもさらなる利用促進に努めていただきたいというような参考意見がございましたので、ここに付記しております。
 金額につきましては、27ページの上の方にちょっと飛んでいただきまして、委託料の額は債務負担行為1億6,226万円、予算どおりの委託額で、これから議決をいただきましたら協定を結ぶ方向で事務を進める予定にしております。
 以上が予算以外の議案でございますが、報告事項が1件ございますので、続いて50ページをお願いいたします。
 報告の第11号といたしまして、専決処分の報告でございます。
 損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定につきまして、7月23日に専決をしております。これは5月の議会で損害賠償の報告をさせていただきました案件です。5月のときは、自動車そのものの損害賠償、これはリース車でございましたので、リース会社との損害賠償の報告をさせていただきましたが、もう一つ損害がありましたのは、国道の防止さくを壊したものですから、国の方が工事が終わりまして額が確定いたしましたので、このたび専決処分をしたものでございます。
 概要、和解の相手方は国でございます。金額は12万3,152円でございます。過失割合は県の方が10割ということでございます。発生場所等々は5月のときと同じでございます。鳥取の白兎ということでございます。4月15日に発生した事案でございます。

●吹野障害福祉課長
 初めに、予算関係をお願いします。3ページをお開きください。
 障害者自立支援対策臨時特例基金特別対策事業費としまして1,160万円余の増額をお願いするものでございます。
 この事業につきましては、18年度末8億6,800万円余の基金として造成したわけなのですけれども、今年度が最終年度ということになっております。5月補正としまして1億9,000万円余を19年度執行残として積み増しをしていただいたところでございますけれども、市町村事業が決算を確定しましたところ900万余の執行残が出ました。あわせまして、この基金事業で当初予定していた事業を国の方の補助事業の採択がありましたので、その260万円につきましても基金事業として今回補正をお願いするものでございます。
 事業内容としまして、まず最初に、障害者自立支援基盤整備事業としまして7,000万円余の増額をお願いするものでございます。これはグループホームでありますとか、ケアホームのバリアフリー、あるいは小規模作業所等が新事業体系に移行するための改修事業を助成するものでございますけれども、当初の見込みより非常に多くの事業所から希望が出ております。そういった事業に対しての増額をするものでございます。
 (2)としまして、精神障害者の方の退院促進事業を進めておるわけなのですけれども、これを国におきまして研修用のDVDが出ましたので、それを購入しまして、この事業の促進に活用していきたいということで30万円余の増額をお願いしております。
 3番目としまして、機動的経費ということで6,000万円余の予算を組んでいたわけですけれども、先ほど言いました基盤整備事業等の希望が大変多うございますので、そちらの方に経費を回すということで5,900万円余の減額をお願いするものでございます。
 続きまして、4ページをお願いします。障害者就労支援推進事業といたしまして797万7,000円の増額をお願いするものでございます。
 この事業の目的としましては、22年3月までに新事業体系に移行するために必要な設備とかを行うための経費を助成するものでございます。もう一つはグループホーム等の改修をするための改修費の助成ということの2本柱があるわけなのですけれども、事業内容のところを見ていただきますと、まず設備整備事業につきましては、新事業体系に移行するために必要となる
50万円以上の備品でありますとか、そういったものを助成するものでございます。補助率としましては国10分の10ということになっております。グループホームにつきましては国2分の1、県4分の1、事業者4分の1ということでございます。
 所要見込み額ということで書いておりますけれども、このたび、当初の予定よりも小規模作業所につきまして、当初1カ所を予定しておったわけですけれども、計7カ所の希望が出ましたので、それに伴う増額としまして1,000万円余、それからグループホームの改修事業としまして、当初1カ所予定しておりましたけれども、これにつきましても7カ所の希望が出ましたので350万円余の増額ということで、差し引き797万7,000円の増額をお願いするものでございます。
 5ページをお願いします。障害者施設整備費としまして6,255万1,000円の増額をお願いするものでございます。
 この事業につきましては、先ほどは設備とか、そういったものに対する助成でしたけれども、こちらにつきましては、基本的には改修事業とか、そういったものが対象になります。
 グループホームにつきましては、自己所有の建物を整備する場合に、新たにグループホームを創設する場合の助成ということで、今年度から始まった事業でございます。こちらにつきまして、当初1カ所予定していたわけですけれども、3カ所の希望が出ました。それに伴う増額。それから、真ん中あたりにありますのが、自己所有のグループホームにつきまして、消防設備等の整備をする場合の改修にかかりまして、こちらにつきましても3カ所の希望が出ていましたのでその増額をお願いするものでございます。それから、障害福祉サービス事業所としまして、バリアフリー化等の改修工事として3カ所の希望が出ましたので、そちらにつきましても増額をお願いするものでございます。
 5ページの一番下でございます。てんかんのある方の支援者等研修プログラム検討事業ということで、当初基金事業で予定しておりましたけれども、国の補助事業で採択されましたので
260万円を財源更正するものでございます。
 続きまして、予算以外としまして、28ページをお願いします。
 公の施設の指定管理者の指定ということで、鹿野かちみ園、第二かちみ園についての指定管理者の指定でございます。
 指定管理者としましては、社会福祉法人鳥取県厚生事業団ということで、選定方法は指名ということでございます。指定期間としましては平成21年4月1日から平成26年3月31日の5年間ということでございます。選定理由としましては、鹿野かちみ園及び第二かちみ園の管理業務を効果的かつ効率的に行うために、厚生事業団を指定管理者として指定するものでございます。
 以下29ページから32ページに選定に当たりましての概要をまとめております。またごらんいただければと思います。
 続きまして、33ページをお願いします。同じく公の施設の指定管理者の指定でございますけれども、県立障害者体育センターでございます。
 この施設につきましては公募という形で行いました。応募団体としましては、詳細については34ページ以降にまとめておりますけれども、パブリックサポート鳥取というところと県の厚生事業団の2法人から応募がございました。8月18日に県の示しました仕様書に基づきまして提出がありました企画書等を審査会で審査した結果、県の厚生事業団の方が、理由としましては、隣接する福祉施設との連携によって適切な人員配置であるとか、堅実な収支計画が高く評価された、あるいは障害者のスポーツ団体との連携した取り組みが総合的に評価されたということで、引き続き厚生事業団の方に管理をお願いするというものでございます。指定期間としましては、平成21年4月1日から平成26年3月31日の5年間ということでございます。

●梶野長寿社会課長兼福祉保健部参事
 それでは、6ページをお願いします。介護保険運営負担事業の補正ということで1,100万円の補正をお願いするものであります。
 これは、資料の3の事業費の内訳を見ていただきますと、表の中の下の方に財政安定化基金運用益と書いてあります。先ほど災害の方でもありましたけれども、この基金の運用益が見込みよりもふえましたので、これを増額補正するものです。この財政安定化基金は、市町村が保険上の収入不足に備えて県として積立金を用意しているものです。この運用益が増加したために増額補正するものであります。
 次に、17ページをお願いします。鳥取県立社会福祉施設の設置及び管理に関する条例の一部改正ということで、今回、福原荘を21年3月31日限りで廃止して民営化するため、福原荘に係る規定を削っております。
 次、37ページをお願いします。37ページですけれども、指定管理者の指定ということで、今、鳥取県立皆生尚寿苑、養護老人ホームですけれども、これの指定を今度、鳥取県厚生事業団に指定するということで、前回も御報告しましたが、指定の期間としては5年間ということです。それで38ページ以降は、その選定に当たっての概要がついております。
 49ページをお願いします。49ページ、繰越明許費でありますけれども、この表の上の民生費、社会福祉費というところですが、施設環境改善事業整備事業費ということで3,200万円ほど繰り越しをお願いしておりますけれども、これは特別養護老人ホーム及び老人保健施設のユニット化の改修に係る事業費を繰り越しをお願いしております。


●長谷川子育て支援総室長
 それでは、7ページをお願いいたします。児童福祉施設整備助成事業でございます。561万
6,000円の補正をお願いするものでございます。
 これは児童館、児童養護施設の改築に伴う、計画の変更に伴う補正でございます。児童館につきましては、鳥取市にございます西品治児童館、国の国庫基準が変わりました関係で設備が新たに増設ということになっております。児童養護施設につきましては、大山町にございます光徳子供学園でございます。汚水処理につきまして、下流域の住民の方の御理解が得られないということで、汚水処理の関係につきまして工事の変更がございました。それに伴った補正でございます。
 続きまして、42ページをお願いいたします。予算以外の議案でございます。
 指定管理者の指定でございますが、鳥取県立鳥取砂丘こどもの国の指定管理者でございます。こどもの国につきましては、公募をいたしまして、NPO法人賀露おやじの会と鳥取県観光事業団の2者の応募がございました。8月18日に審査をいたしまして、鳥取観光事業団を選定しているところでございます。指定の期間は21年4月1日から5年間でございます。
 選定理由につきましては、43ページ以降、詳しく述べておりますが、観光事業団につきましては、今までの実績に基づき、経営について安定感がある、低く抑えると経費につきまして削減が行われ、県提示額よりも低い県委託額となっているというような理由で選定をしております。委託料の額でございますが、3年間で3億8,000万円でございます。(「5年間」と呼ぶ者あり)済みません、申しわけありません。指定の期間は21年4月から5年間でございます。修正させていただきます。失礼いたしました。
 続きまして、48ページをお願いいたします。繰越費でございます。
 喜多原学園改築事業費でございますが、これは4年間の計画で体育館、プール、校舎の新築改修を行っているものでございます。平成18年度から4年間の工事計画でございます。現在、体育館が終わり、本館、プールの工事に入っているところでございます。残額2億2,015万
4,750円を逓次繰り越しでお願いいたします。
 49ページをお願いいたします。一般会計の繰越明許費でございます。
 児童福祉施設整備助成事業でございますが、これにつきましては、児童養護施設鳥取こども学園の第二児童棟の老朽化に伴う建てかえ工事の経費でございますが、基本設計に時間を要したため繰り越しをお願いしたいというところでございます。
 次の児童扶養手当支給事業費でございますが、20年度から児童扶養手当制度が改正となりまして、それに伴うシステムの改修経費でございますが、国の詳細がわかったのが2月であったために繰り越しをお願いするところでございます。
 続きまして、51ページをお願いいたします。専決処分に係るものでございます。
 損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について、20年7月23日に専決をしております。交通事故に伴うものでございます。和解の相手方は米子市の個人、損害賠償金は10万7,201円でございます。事故の発生は19年12月21日で、米子市内で事故が発生しているものでございます。


●大口医療政策課長
 それでは、8ページをお願いいたします。県立歯科衛生専門学校費ということで523万3,000円の補正をお願いしています。
 内容でございますが、歯科衛生専門学校の運営は、県歯科医師会に委託をしております。このたび県歯科医師会に税務調査が入りまして、この学校運営委託料には消費税がかかるという指摘がございました。県と歯科医師会は消費税がかかるという認識がこれまでありませんでして、県はこの委託料に消費税分を参入していなかったために、このため今回、平成20年度分といたしまして145万4,000円、それから過年度分といたしまして377万9,000円の委託料の増額をお願いするものでございます。
 続きまして、報告事項の52ページをお願いいたします。専決処分の報告でございます。
 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律等の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定でございます。該当するところは2のエで鳥取県歯科衛生専門学校の設置及び管理に関する条例でございます。これは公益法人制度改革に伴いまして所要の改正をするものですが、法人の名称の後に設立年月日等の所要の整備をするものでございます。

●藤井福祉保健部次長兼健康政策課長兼地域医療推進室長
 それでは、予算の方から御説明をいたします。
 健康政策化課でございますが9ページでございます。新型インフルエンザ対策事業として補正1,632万円の増額補正をお願いするものでございます。
 新型インフルエンザの発生は、現在いつ発生するかわからないという状況の中にございまして、県の行動計画におきましては、中ほどに記載をしておりますように、約25%、15万人余りの方が感染され、7万人から12万人に及ぶ方々が医療機関を受診されることが想定されているところでございます。そのような患者さんへの対応として、現在、感染症指定医療機関として県内3施設、県立中央病院、県立厚生病院、済生会境港総合病院を指定させていただいておりますが、その対応能力を超えることが予想されるため、その他の医療機関において発生段階に応じた発熱外来を確保をしていただくということでございます。その確保を図るため、また発生時には調達が困難が予想されることから、今回、県内10カ所の医療機関分として感染防護具の事前整備をお願いするものでございます。
 事業内容といたしましては、医療従事者、医師、看護師等8名、午前、午後の勤務で、60日間の想定で、1カ所当たり960セットという算定をいたしておりまして10カ所分、960個のそれぞれ感染防護具ガウン、キャップ、マスク等の整備を行うものでございます。
 続きまして、20ページでございます。財産の処分、元東部健康増進センターの用地の売却にかかわるものでございます。
 21ページに地図を載せておりますが、一般国道9号鳥取西道路の用地として処分するものであります。
 22ページに増進センター敷地の中での道路部分につきまして記載をしておりますが、東部健康増進センターの一部、5,600平方メートル余りについて国に処分をするものでございます。処分予定価格は8,730万円余りでございます。
 続きまして、49ページでございます。一般会計繰越明許費でございます。
 衛生費、公衆衛生費、ハンセン病碑建立事業費でございます。これにつきましては、記念碑建立の実行委員会等で寄附を集めていただいたところでございますが、多くの寄附金が集まったことから、碑の事業費が増加したところで年度を繰り越しての事業実施となったところでございます。そのことから、20年度に582万円余りを繰り越しをさせていただいたところでございます。なお、碑につきましては、既に建立し、6月30日に除幕式を実施させていただいたところでございます。

◎藤縄委員長
 今までの説明について、質疑等がございますでしょうか。

○市谷委員
 3ページの自立支援法の特別基金についてなのですけれども、今回も補正でついていますけれども、精神障害者の退院促進支援指導者養成研修事業なのですけれども、これはちょっと事業内容を、どういうことを研修でしておられるのかというのを教えていただきたいのですけれども、あわせてずっとこの間、退院促進ということで言ってきているのですけれども、実態としてはなかなか受け皿がないということもあると思いますので、どの程度、では退院促進が、こういういろんな事業をして進んだのかということも数字的なものがわかれば教えていただけたらと思いますけれども。

●吹野障害福祉課長
 この退院促進事業につきましては、まず、病院関係者といいますか、病院の看護師さんであるとか医師の方が、長期入院されておる方が地域で生活できる可能性があるのだということを、まず認識といいますか、そういった観点で日々の支援をしていただくと、治療していただくということが必要になってきますので、そういった病院の関係者を対象にした研修でありますとか、あわせて、そういった方が地域で生活する上では、さまざまな関係機関が連携して、地域で支えるサービスをどうつないでいくかということが必要になってきますので、そういう意味で市町村の職員でありますとか、福祉サービスの職員等も含めて研修を行っていますし、それから、この事業を進める上では、長い間、病院で生活をされておる方が地域でいきなり生活をというのは非常に難しゅうございます。ですから、地域のボランティアを育てるような研修でありますとか、そういったものもあわせてやっています。
 この退院促進事業につきましては、実は平成15年から西部地区をモデル地区としまして、3年間取り組んだ成果を18年度から県下全域で取り組んでやっておるわけなのですけれども、先ほど言われましたように、なかなか地域で生活する上での社会資源がまだまだ不足しておるでありますとか、実際、平成18年度から自立支援法になりまして、3障害一元化ということで、従来、精神障害者の方に対する社会支援が非常に不足していた面があるのですけれども、今まで知的障害あるいは身体障害の方を支援をしていた事業所も精神障害の方も支援ができるというようになったわけですが、なかなか職員の支援する事業者の方の意識であったり、支援するスキル等がまだ不十分な面があります。そういった面等も踏まえまして、県としてはそういった事業所を対象に、精神障害者の方の支援に係る研修を行ったりというようなことを進めてきております。
 あともう一つは、住宅といいますか、住む場所の確保というのが非常に大きな課題になっておりまして、そちらにつきましても、先ほども若干御説明をしましたけれども、本年度からグループホームを創設する場合に対しても国庫補助がつくというようなことがありますし、そういった事業を活用しながら、この事業を進めていきたいというふうに思っています。

○市谷委員
 済みません。そうしますと、ちょっと確認なのですけれども、では、この関係者の方たちが、入院しておられる精神障害者の方たちが、地域で生活できるのだよということを共通認識にしたりとか、サービスの提供のあり方というのをこの研修会の中でいろいろ学んだり、情報交換したりしているということだというふうに思いましたけれども、それでいいでしょうかね。
 あと地域資源が利用する制度だとか、施設だとかが足りないという点については、今後もいろいろ整備をしていくという方向で今努力しておられるということで考えさせていただいてもいいでしょうか。

●吹野障害福祉課長
 新たにそういった社会資源をつくっていくということも必要な面もありますけれども、今まで先ほど言いましたけれども、身体障害者であるとか、知的障害者の方を中心に支援していた既存のサービス事業者の方にも、どんな障害の方でもそういったニーズを受けとめて一緒に支援をしていくというようなことも含めて、社会資源といいますか、使えるサービスを地域の中で確保していくというのですか、広げていくというようなことをやっていきたいというふうに思っています。

◎藤縄委員長
 そのほかございますでしょうか。

○山口委員
 この国道鳥取西道路の用地買収をするのですけれども、何ページかな、21ページといえばこの表ですけれども、これはちょっと塗ってあるところだけですが、あとの県有地というやつは、これは半端になりますけれども、どうするのだ、これは。

●藤井福祉保健部次長兼健康政策課長兼地域医療推進室長
 22ページの方に増進センターの現在の敷地のうち、売却を受けていただくものはこの塗っているところの部分だけでございまして、それ以外の分については、引き続き県有地として保有するということになります。

○山口委員
 いいですけれども、これはなかなかあと処分はできませんね、これはな。いいところをとられた。これはこういう……。いや、仕方がないですけれども、本当にこの残地というのはますますこれは処分のしにくくなってきてしまって、これは一緒に買ってもらえば。

●藤井福祉保健部次長兼健康政策課長兼地域医療推進室長
 確かに仰せのところではございますが、なかなかその必要部分だけしか購入をいただけないということでございまして、こういう形の売却になっているところでございます。

○山口委員
 いやいや、いいですけれども、こういう形で残ってしまったのは、これは普通だったら、民間だったら、なかなか残地の処分を含めて、これは対応するというのが普通だと思いますね、これは。と思いますという、使えませんから、本当にこういう形になりますと。必要な分だけやればいいのですけれども、そう思って心配しております、これは。

◎藤縄委員長
 藤井次長、コメントはよろしいですか。

●藤井福祉保健部次長兼健康政策課長兼地域医療推進室長
 はい。

○村田委員
 さっきグループホームの今、話がありましたけれども、グループホームについては、この障害者支援法に基づくものについては、希望は増床計画というのがみんな出てくるのです。ところが一般の場合は、グループホームは許可しないことになっておるのですが、普通のね。ところが、障害者のは、グループホームについては新設希望というのはたくさんあるのですか。それと、あわせて、いわゆる定員、新設の場合は定員何名までが原則として規制があるのですか。

●吹野障害福祉課長
 障害者のグループホームにつきましては、平成18年につくりました障害福祉計画に基づきまして、市町村において計画的に整備しておるところです。このたび、なかなか従来のグループホーム等につきましては、既存の民家を借りたり、そういった形での実施だったのですけれども、今年度から新たに自己所有といいますか、建てると……。

○村田委員
 新たに。


●吹野障害福祉課長
 新たにグループホームを建てることに……。

○村田委員
 例えば新設だな。

●吹野障害福祉課長
 新設につきましても、国の方の助成事業が創設されましたので、この事業を使って従来なかなか貸してくれる適当な民家がないでありますとか、いろんな課題がございました。新たにつくるということで希望も出てきておりますので、これからどんどん進んでいくのではないかというふうに思っています。

○村田委員
 それと、それに対して定員何名までですか。

●吹野障害福祉課長
 定員につきましては、介護保険のグループホームと違いまして、一応、制度的には1戸当たり2名以上で、上は20名ぐらいまでということになっていますけれども、ただ、人数が多くなれば、今の制度であれば報酬単価が下がるというようなことになっております。

◎藤縄委員長
 そのほかございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ありませんか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、次に生活環境部から説明を求めます。
 初めに、石田生活環境部長に総括説明を求めます。

●石田生活環境部長
 それでは、生活環境部の資料をお開きいただきたいと思います。
 お開きいただいたところですけれども、今回9月議会に提案しております議案は、予算関係で2件でございます。この予算関係については、また後ほど御説明させていただきます。
 右のページ、予算関係以外として6件上げさせていただいています。
 最初、議案第9号は条例の設定ですけれども、美しい鳥取砂丘を守り育てる条例の設定についてということで、県民の財産であります鳥取砂丘の価値を将来に向けて継承していく上で必要な最低限のルールを定めようとするものでございます。
 議案第34号から37号までの4件は、生活環境部にかかわります施設の指定管理者の指定でございます。
 一番下の議案第47号、専決処分、これは福祉のまちづくり条例の一部改正でございますけれども、条例の施行に当たりまして不都合が生じましたことにより専決処分をさせていただいたものでございます。
 1枚おめくりいただきたいと思います。報告事項を7件上げさせていただいております。趣旨説明は省略をさせていただきます。
 右の1ページですけれども、予算案件でございます。今回、補正をお願いしておりますのは、一般会計で3,600万円余、それから特別会計、天神川流域下水道事業についても3,600万円余の補正をお願いをしております。
 主なものを下に掲げさせていただいておりますけれども、環境立県推進課の2番目、「NOレジ袋!」県民運動定着事業ということで、11月10日をノーレジ袋デーということでレジ袋の廃止に向けた積極的な取り組みをやっていこうというふうに考えておりまして、それに要する予算を計上させていただいています。
 くらしの安心推進課のところに上げております公衆浴場確保対策費につきまして、原油高騰に伴いまして、公衆浴場の経営が非常に厳しくなっている現状にかんがみまして、燃料費の支援を行おうとするものでございます。
 そのほか、詳細につきましては、それぞれ担当課長の方から御説明させていただきますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

◎藤縄委員長
 それでは、関係課長から順次説明を求めます。

●寺坂環境立県推進課長
 2ページをお願いいたします。こどもエコクラブ活動支援事業でございます。200万円の補正をお願いするものでございます。
 こどもエコクラブと申しますのは、子供たちが主体的に環境学習活動をグループで行うものでございまして、市町村の方に登録を申請するものでございます。県では、この登録されたこどもエコクラブの活動に対して、事業の内容の方にございますけれども、1人当たり1,000円の補助を支給しているものでございます。
 今回、補正に至りましたのは、登録のない市町村にPRを行いましたところ、登録数、メンバー、サポーターの数が大幅にふえまして、ほぼ全市町村で申請の見込みとなりまして、補助金の増額が予想されるということでお願いするものでございます。このこどもエコクラブにつきましては、なかなか財政基盤が弱いということで、この補助を受けられないと実績の停滞ということが懸念されますので、予算の確保をお願いするものでございます。
 続きまして、3ページでございます。「NOレジ袋!」県民運動定着事業でございます。156万円の補正をお願いするものでございます。
 ことしの4月にレジ袋の削減を図るために、消費者団体、事業者、行政等が一緒になりましてノーレジ袋推進協議会を県内3地区で立ち上げ、その協議会の中で11月10日月曜日に県内統一をしまして、ノーレジ袋デーということで重点的に県民の方への普及啓発を行うとともに、このノーレジ袋、マイバックへの持参の意識改革を促したいと思っております。
 ノーレジ袋デーにおきましては、基本的にはレジ袋を渡さない、それから消費者の方に対してアンケートを実施したいと考えております。当初2の事業内容に書いておりますけれども、当初レジ袋の県民大会の経費等、啓発に係る部分については計上いたしておりましたが、この協議会の方で決定しましたノーレジ袋デーにつきまして、啓発の経費を計上するものでございます。その他啓発の方法としまして、県政だよりの10月号、それからテレビスポット、ラジオ、新聞等を利用しまして、メディアミックスの形で広報活動をしたいと考えております。

●田倉水・大気環境課長
 続きまして、4ページをお願いいたします。旧岩美鉱山鉱害防止事業費でございます。37万円の補正をお願いするものでございます。
 内容につきましては、国庫補助を受けて岩美町に委託しております旧岩美鉱山の抗配水処理事業の部分につきまして、国庫補助にかかわります人件費の生産単価が改正されました。それに伴いまして、単県費負担分を増額するというものでございます。あわせまして、老朽化いたしましたポンプの更新に伴います、また増額をお願いするというものでございます。
 下の表でございます。天神川流域下水道事業特別会計繰出金でございます。補正といたしまして58万7,000円をお願いするものでございます。
 内容でございますが、建設事業費の補正に伴います繰出金の増額ということでございます。建設事業費の補正につきましては、16ページをごらんください。天神川流域下水道事業特別会計補正予算説明資料でございます。
 流域下水道事業費補正といたしまして3,000万円余をお願いするものでございます。その中の財源内訳といたしまして、繰入金として58万7,000円が、先ほどのものが載っております。内容につきましては、下にございますけれども、2つの施設につきまして工事費並びに改築診断、設計等をお願いするものでございます。
 その下でございます。管理運営費の補正をお願いするものでございまして、598万円余をお願いするものでございます。内容につきましては、事業の維持管理財政計画基礎資料作成業務ということでございまして、次期財政計画を3年間で行っておりますが、この基礎資料といたしまして流域からの汚水量、汚濁負荷量予測等の事業費等の検討業務を委託するものでございます。
 それともう一つは、幹線管渠の点検並びに調査業務を委託するものでございます。内容につきましては、改築後30年近く経過している幹線管渠について、劣化等の調査並びに補修等を実施するため、点検、調査を業務委託するものでございます。
 46ページをごらんください。平成19年度の鳥取県一般会計繰越明許費繰越計算書でございます。
 農業集落排水事業費につきまして、翌年度繰り越し5,000万円余をお願いするものでございます。これは農業集落排水事業を今5カ所ぐらいやっているのですけれども、その地元調整に時間がかかったために繰り越しということをお願いしたいというふうに思います。
 下でございます。流域下水道事業費の中の流域下水道事業費3,500万円余並びに単県流域下水道事業費100万円余、管理運営費144万円余を合計で3,700万円余を翌年度繰り越ししたいと思っています。
 内容につきましては、場内の管渠の工事でございますけれども、埋設されている場所がなかなか調査が難しいということと、それから水処理施設の改築工事を行っているのですが、これの機種の選定にちょっと時間がかかったということがございます。それからマンホールにおきまして流下対策を行っているのですが、この地元調整に若干のおくれが出ているという状況で繰り越しをお願いしたいということでございます。

●亀井循環型社会推進課長
 そういたしますと、5ページをごらんいただきたいと思います。環境管理事業センター支援事業ということでございまして410万円余の補正をお願いするものでございます。
 財団法人の鳥取県環境管理事業センターにおかれましては、5月に理事会を開かれ、民間企業と連携した新たな最終処分場の候補地等を公表されたところでございます。今後、民間企業との協議や関係機関との調整など、センターの業務が本格化するということを踏まえまして、県職員を派遣して、引き続きセンターの運営を支援しようというものでございます。補正の内容につきましては、2番のところにございますとおり、県職員の派遣に伴う人件費、正職員1名分の補助をお願いするものでございます。

●橋本くらしの安心推進課長
 そうしますと、6ページをお願いいたします。公衆浴場確保対策費としまして140万円の補正をお願いするものであります。
 燃料費の高騰は、公衆浴場経営に深刻な影響を与えておりますので、温泉を利用していない、また温泉が40度以下の温泉を利用している公衆浴場、いわゆる銭湯でありますけれども、この7浴場に昨年度に続きまして補助をお願いするものであります。なお、平成19年からことしの
12月まで、平均40円の値上がりを推定しております。よろしくお願いいたします。

●小倉景観まちづくり課長
 それでは、資料の44ページをお願いいたします。専決処分の承認をお願いするものでございます。
 鳥取県福祉のまちづくり条例の一部改正についてでございます。この条例は、ことし3月に公布し、10月1日に施行されるものでございますけれども、その内容に一部誤りがございましたことから、条例を改正させていただくものでございます。
 具体的には概要に書いてありますとおり、学校を除く病院とか集会所などの特別特定建築物、これへの車いす使用者用便房の設置の基準について、施設の用途に応じて100平米であるとか、200平米であるととか、500平米であるとか、その規模以上から適用するとしていたところでございますけれども、現条例は学校を除いて一律100平米以上から適用されることとなっておりました。これをこれまでの説明どおり改正させていただくものでございます。所要の改正を8月
11日に緊急専決をさせていただいております。条例の内容は、次のページのとおりでございます。よろしくお願いします。
 続きまして、49ページをお願いいたします。議会の委任による専決処分の報告をさせていただきます。
 米子境港都市計画事業米子駅前通り土地区画整理事業の施行に関する条例の一部改正でございまして、提出理由、概要に書いておりますとおり、道路整備費の財源等の特例に関する法律、これは名称が変更になりました。これに伴いまして、費用の負担について定めた規定の中の法律名、これを改正させていただくものでございます。所要の改正を8月18日に専決させていただいております。条例の内容については、次のページのとおりでございます。

●長谷川参事監兼公園自然課長
 それで、7ページをごらんいただきたいと思います。補正予算で中国自然歩道松原休憩舎撤去費として230万5,000円をお願いしております。
 これは先ほど、いなばじのところでちょっと図面の中に出ておりました敷地内にある支障物件となる松原休憩舎の撤去を行うというものでございます。解体工事費として230万5,000円をお願いしております。全額国交省から補償費を充当します。10月下旬に契約を締結した上で、年度内に撤去工事を完了するということにしております。
 続きまして、予算以外で19ページをごらんいただきたいと思います。議案第9号で美しい鳥取砂丘を守り育てる条例の設定についてお願いしております。
 提出理由に上げておりますけれども、提出理由(1)に上げていますように、鳥取砂丘は独自の地形や起伏に富んだ景観で知られ、貴重な自然を有する地域であるということ、あるいは(4)、(5)に上げておりますけれども、非常に多面的な価値を有する県民共有の財産であり、世界に誇れる本県の至宝とも言うべき存在であると、こういった鳥取砂丘を人々の協働により、保全、再生を推進し、適切な利用を増進することを通じて、その多面的な価値の向上を図り、すぐれた環境を次世代に確実に引き継いでいくため、この条例を制定するということを提出理由に上げております。
 そういった趣旨を踏まえ、名称につきましては、従前、鳥取砂丘条例としておりましたが、今回、改めて美しい鳥取砂丘を守り育てる条例ということに名称を変更して提案をさせていただいているところです。
 条例の概要につきましては、目的以下、それぞれ掲げております。目的は、先ほどの趣旨を踏まえ、鳥取砂丘の保全と再生について、適切な利用を増進しつつ、総合的な取り組みを推進し、鳥取砂丘のすぐれた環境を次世代に確実に引き継いでいくということを目的にしております。(3)番の県の責務としては、国、鳥取市等の関係機関と連携して、その協力のもとに必要な保護施策等を総合的に推進するものとしております。それから(4)番、砂丘利用者の責務としては、当然、砂丘を利用する方も鳥取砂丘の保全と再生の重要性を理解し、県が実施する保護施策を積極的に協力し、節度ある利用に努め、いやしくも鳥取砂丘の固有環境を毀損し、または鳥取砂丘の快適な利用を妨げるような行為をしてはならないということを責務として掲げております。
 こういった責務をもとに、20ページですけれども(5)番で保護施策ということで、県は関係機関と連携して普及啓発を行う、あるいは自主的な取り組みの推進を促進するための措置を行う、あるいは関係機関と連携して、必要な調査研究を実施する、あるいはその調査研究の結果を踏まえて、工事その他必要な措置を講じるということを保護施策として掲げております。
 さらに、先ほど利用者の責務規定とも関連しますけれども、禁止行為として鳥取砂丘においては、みだりに次に掲げる行為をしてはならないということで、文字、図形または記号を鳥取砂丘の地面に表示すること、あるいはボール、花火その他を投げ、打ち、または発射すること、あるいは缶、瓶その他等々を投棄すること等を禁止行為として掲げております。こういった禁止行為に対して(7)番に上げておりますけれども、中止等の指示をすることができるという規定、あるいは禁止した者に対して原状回復を命ずることができるという規定を設けております。
 罰則規定としては、先ほど禁止行為をした者に対しては30万円以下の罰金、さらに指示あるいは命令に従わなかった者に対しては30万円以下の罰金ということで定めております。施行は、施行に向けての準備を整えた上で、来年の4月1日施行ということを考えております。
 これまでいろいろ常任委員会等にも報告させていただいておりますけれども、地域の財産である鳥取砂丘の本来の価値を大切にし、守り、育てる趣旨の条例を設定したいということで展開させていただいております。あわせて適切な利用を促進していくという趣旨からも、条例の制定にあわせてソフト的な取り組みを推進することも検討していきたいというふうに考えているところです。21ページ以下は、条例の本文をここへつけさせていただいております。
 続きまして、24ページ、議案第34号ということで、以下4施設、公園自然課が所管します4施設の指定管理者の指定についてお諮りしております。
 まず、布勢運動公園につきまして、こちらにつきましては指名指定ということで県の体育協会を指定管理者として選定しております。いずれの4施設とも、先般、指定あるいは公募ということで募集等を行いまして、8月の20日に審査会を開いております。その結果に基づきまして、それぞれ指名指定あるいは公募に基づく指名ということで、今回、お諮りしております。
 布勢につきましては、25ページ以下、選定についての考え方を整理しております。指定期間は5年間、それから委託料につきましては、5年間で13億9,000万円ということで、単年度では2億7,800万円ということで指名しておきたいというふうに考えております。以下は、選定の評価等々を書いておりますけれども省略させていただきます。
 続きまして、29ページ、議案第35号で、東郷湖羽合臨海公園の引地地区を除くということで、いわゆる臨海公園部分の指名を、指定管理の議決をお願いしております。
 こちらの方は、県の観光事業団と株式会社チュウブの共同企業体ということで、公募でしたけれども、募集がこの1団体でした。審査した結果、30ページ以降につけておりますけれども、適当ということで、こちらに指定管理を出したいというふうに考えております。5年間で委託料につきましては5億3,700余万円ということで、指定管理に出したいというふうに考えております。こちらの方、特に共同企業体ということで造園等の専門家であるチュウブという企業体が入っておりますので、いろいろ中にも上げておりますけれども、植栽管理について意欲的な提案、あるいは具体的にいろいろ整備をしていこうというような提案もありました。
 34ページですけれども、議案第36号で、こちらは東郷湖羽合臨海公園の引地地区ということで、燕趙園を含む周辺地域ということで設定をしております。
 こちらにつきましては、やはり公募を行ったのですけれども、最終的に財団法人鳥取観光事業団の1団体の応募でした。審査結果は35ページ以下に示しております。5年間ということで、委託料につきましては2億6,600余万円ということで、指名指定を行いたいというふうに考えております。
 続きまして、39ページ、議案第37号、こちらにつきましては、氷ノ山自然ふれあい館、通称響の森と言っておりますけれども、こちらにつきまして公募を行いました。結果は、財団法人鳥取県観光事業団1団体の応募でした。こちらにつきましても40ページ以降、選定の考え方を示しておりますけれども、5年間で委託料につきましては2億3,200余万円ということで指定管理いたしたいというふうに考えております。
 続きまして、46ページをごらんいただきたいと思います。一般会計の繰越明許費繰越計算書ということで、都市計画費、都市公園維持費としておりますけれども、内容につきましては、布勢運動公園の陸上競技場のトラックの改修工事です。こちらにつきまして全額2億400余万円を明許繰り越しさせていただいております。御報告させていただきます。
 続きまして、51ページをごらんいただきたいと思います。こちらは、議会の委任による専決処分の報告ということで、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律等の施行に伴う関係条例の整備ということで、法律の改正に伴う条例の修正ということで、議会から専決委任をいただいているというものを先般専決いたしました。
 内容につきましては、この法律の施行に伴いまして、概要の中段オに入れていますけれども、鳥取県立自然公園につきまして、県立自然公園の公園管理団体ということで、従来、民法法人、財団法人、社団法人等でしていたのを法律の改正に伴って一般社団法人または一般財団法人という形に改める。これは自然公園法も同様の改正を行うということを聞いておりますので、それにあわせて今回、改正を行うものでございます。ちなみに県内で具体的な該当は現在ありません。54ページに具体的な改正内容をつけさせていただいております。

●長谷川住宅政策課長
 8ページをお願いします。補正予算の公営住宅整備事業につきまして説明させていただきます。
 岩美町に管理代行委託をしております県営住宅田後港団地でございますけれども、近年応募者が少なく空き家が多い状況でございました。また、平成18年度に耐震診断を行いまして、耐震性に問題があるということで、岩美町とも協議しまして、用途廃止に向けた取り組みをしていたところでございます。入居しておられました3世帯が他の公営住宅等へ移転していただいたことによりまして、解体工事費2,440万円の増額補正をお願いするものでございます。
 続きまして、46ページをお願いします。明許費の繰越計算書でございますけれども、8の6、住宅費、公営住宅整備事業費でございますけれども、県営住宅の建てかえ工事及び全面改善工事におきまして、造成工事等で近隣住民との調整に不測の日数を要した等によりまして、3億
2,000万円余を繰り越すものでございます。
 次に、48ページをお願いします。専決処分の報告でございます。
 (13)鳥取県営住宅の明け渡し等の請求に係る訴えの提起についてでございますけれども、2の概要にありますように、入居者1名、その保証人1名に対しまして、県営住宅の明け渡しと滞納家賃等の支払いを求める訴えの提起について、8月5日に専決処分をさせていただきました。
 続きまして、56ページをお願いします。同じく専決処分の報告でございます。
 (22)損害賠償に係る和解及び損害賠償額の額の決定についてでございますけれども、2の概要にありますように、県営住宅永江団地の3階のベランダからコンクリート片が落下しまして、下に駐車していた米子市の個人の方の自動車の一部が破損したものでございます。和解及び損害賠償金12万6,263円を支払うことにつきまして、8月26日に専決処分をさせていただきました。
 続きまして、57ページでございます。同じく損害賠償に係る和解及び損害賠償額の額の決定でございます。
 2の概要にありますように、米子市の個人の方が特別県営住宅上福原第一団地内を自動車で走行中に、側溝の上を通過した際に、側溝の受けの一部が破損していたためふたがはね上がり、車両の一部が破損したものでございます。和解及び損害賠償金17万9,472円を支払うことについて、8月27日に専決処分をさせていただきました。

◎藤縄委員長
 今までの説明について、質疑等はございますでしょうか。

○伊藤(保)委員
 まず、生活環境部の中で、指定管理者制度が出ているのだけれども、ISOなりTEAS関係は生活環境部ですよね。指定管理者制度の選定の基準の中に、例えば男女共同参画推進企業とか、ISOとかTEASもあるのだがね、生活環境部の指定管理者を仮に指定管理を受けようとする企業が、ISOやTEASをとっていないというのは、生活環境部、少しなめられてはいないのかなと思うのだけれども、部長、どうですか。非常に生活環境部の指定管理者を受けるのに、受ける企業では認識がない、全然。部長、どうですか。

●石田生活環境部長
 今回も環境への配慮というのも審査項目の中で評価をさせていただいていましたけれども、とっている企業、とっていない企業がございます。これから、そういったところにもきちっと県の行政に協力していただくという意味でも普及を図っていきたいというふうに思います。チェックリストとしてきちっと指導していきたいというふうに思います。

○伊藤(保)委員
 生活環境部長に言いましたけれども、それは福祉保健部も同じことであって、おたくの、いわゆる指定管理者を受けるところの、いや、例えば男女共同参画推進企業になっているのかといったらなっていないのだね。やはりこのたびの指定管理者制度をただ出すだけで、指定管理者権をただ受けるのではなくして、その中で実際、県の皆さんがやっておる施策が受け入れられているかといったら全然受け入れられていないということなのですよね、逆に言うと。私はその辺はもう一度きちんと総括をすべきだと思うのですよ。これが実態なのですよね。要するに県の指定管理者を受けようとすると、企業でさえそういう状況だったら、何が一般の皆さんに男女共同参画推進企業をお願いしますとか、それからTEASをお願いしますとか、環境に取り組みましょうと、そんな話には私はならないと思います。
 私、本当にきょうのこの決定を見て愕然としましたね。その辺を両部長とも、やはりもう一度、自分たちの施策は本当に、当然のことのように受け入れられるというかな、そういう部分をつくり上げていただきたいし、反省していただきたいなと思います。

◎藤縄委員長
 答弁よろしいですか。

○伊藤(保)委員
 はい。(「ISO9000をとらないといけない」と呼ぶ者あり)

○山口委員
 5ページですけれども、この案はいろいろ問題にありました。仮に最終処分場もですけれども、これは大体いつごろをめどに対応ができるのでしょうか。

●亀井循環型社会推進課長
 現在、事業者の方におかれまして、事業計画をつくりつつおられます。この事業計画ができますと、今後、県の条例に基づいて条例の手続を行うということになりますので、それをできるだけもう早くやって建設にこぎつけたいというぐあいに事業者の方からは聞いておりますけれども、この期間がいつまでということについては、まだ計画もできておりませんので、現段階では申し上げられないというような状況でございます。

○山口委員
 これは地元とはいい形で交渉できておるのかな、いろいろ不満なところがあったりなどして、説明が……(「しっかり飲ませ食わせてある」と呼ぶ者あり)飲ませ食わせ、そこまで知らないけれども、いや、本当に地権者か地元とか、そういったものの調整はできておるのか、どのあたりまで、これは。

●亀井循環型社会推進課長
 地元への説明ということでございますけれども、一部報道にもございましたけれども、一番影響の大きい下流域の地域につきましては、5月までにおおむねの了解を得られたというような話は聞いております。それ以外の周りの地域につきましても、本来であれば条例手続が始まってからの説明ということが義務づけられるわけでございますけれども、県の方からも現段階の状況をお話しされた方がいいではないかということをセンターを通じてお話ししておりまして、9月のうちにそれ以外の地元の方にもお話をする方向で今調整されておるというぐあいに聞いておるところでございます。できるだけ、現段階でですけれども詳しい説明をする方向で調整されているということでございます。

○山口委員
 もうこの問題はあちこちあちこちしたものですけれども、本当に最終的にこのあたりで決着をつけないというと、この管理センターの問題は、と思います。いや、それだけ県もやはり支援をしながら、地元との対応を考えながら対応しなければ、もうこれで終わりだと思いますよ、今度できなかったら。そういう意気込みで、この対応をしていただくと。

●石田生活環境部長
 本当に長い時間がかかっている経緯がございますので、今回が正念場だというふうに思っていますけれども、県も環境管理事業センターと企業と歩調を合わせながら、必要な支援をしていきたいというふうに思っております。(発言する者あり)

○横山委員
 19ページの美しい鳥取砂丘を守り育てる条例の設定に関連をして、景観ということで、例えば県外からいろいろな観光客が来たり、いろいろな人が来られるわけです。鳥取県に入ったら景観がやはりすごいなあと、こういう感じで、いろいろな省庁にまたがると思うのですけれども、何ていうのかな、すごいいいところが景観がしっかりしておって、よく整備されておって、国道に入ったら両サイドもきちんときれいになっているし、県道でも花が咲いていたり、カンナ道路というのがあるのです、私らのところ、ちっちゃなところで。そういう景観をよくするという、そういう計画はありませんか。

●小倉景観まちづくり課長
 本県の景観、すぐれた景観を次世代につなげていくということで、昨年度、鳥取県景観形成条例を策定したところです。その中の景観計画の中で重点区域等も設けて、開発行為、民間なり事業者の方が行われる事業に対して一定の制限をかける、また色彩面でも制限をかける。そういった取り組みを開始しているところであります。また、景観行政団体は、鳥取市、米子市、倉吉市、この3市がなっておりまして、同じように市も同じ歩調で今、条例をつくり指導している、点検している、そういったところでございます。

◎藤縄委員長
 そのほか。

○市谷委員
 済みません。管理センターのことなのですけれども、この間も話をしましたけれども、私、非常に県がどういう関与をするのかというところが、一つ大事な点ではないかなというふうに思います。
 それで、基本的にごみの問題というのは、排出者が責任をとっていくということをきちんとしなければ、やはりごみが減っていかないわけですから、設置の是非についてはいろいろあると思いますけれども、設置はやはり排出者責任でやると、民間業者がきちんとつくるということが私は大事だと思うのですけれども、ただ、この間、管理センターは、県に出資していますよね。この管理センターの関与の仕方というのが、以前はかなり踏み込んで設置に向けて動いたという経過がありましたけれども、なかなかできないということもあったからかもしれませんけれども、前の片山知事のときに、県は産廃処分場の許認可を出す、許可をする立場なので設置にはかかわらないということで、一定線引きをしたと思うのですよね。
 だから、そういう経過からいきますと、今回はどういうことになっていくのかなあと、管理センターがどういうかかわり方をするのかなあというのが、非常にこれは不安な点なのです。安全管理について、きちんと県が物を言うということについては、許認可する立場ですから当然わかるのですけれども、設置そのものにかかわるということになると、またこれは最初に言った話でちょっと別問題というふうになります。それで、ただこの間、ずっと管理センターに2名の職員の人件費を出してきて、さらに今回、1名正規職員をプラスして、あっ、これは違うのですか、ちょっとそういうふうに聞いているのですけれども、いずれにしても、これは関与が強まるなというふうな、これはちょっと認識でとらえるのですけれども、設置そのものについてね。だから、その辺が、この管理センターの関与、つまり県の関与ということになりますけれども、これはどういうことになっていくのかなあということをちょっと確認をさせていただきたいのですけれども。

●亀井循環型社会推進課長
 職員の派遣の関係でのお尋ねだったと思います。
 19年度までにつきましては1名、県職員を派遣しておりました。ただ、20年度予算を編成する過程で、なかなかめどがみえない、なかなか公表ができないという中で、当初予算においてはセンターと民間企業が連携して処分場をつくるのだと、方向性につきましては議会の方にも御報告をさせていただいたところでございますけれども、では、どこにつくるのだ、だれがやるのだということが、ことしの5月になって初めて明らかにされたということでございまして、それを受けて今回1名をお願いをするということでございまして、去年も1名、ことしも1名ということで支援に変わりはないというぐあいに考えておるところでございます。

●石田生活環境部長
 ちょっと補足をさせていただきます。片山知事のときにはジャッジという立場であったのが、県がより深くかかわるようになっているのではないかという御指摘だったと思うのですけれども、これは片山知事の時代にも、最初のころは確かにそういうふうにおっしゃっていましたけれども、後半になってきますと、やはりある程度かかわっていかなければいけないということで、県としての支援のための条例をつくったり、それから手続がきちっとできるように手続のための条例もつくったりということで、そういう意味ではジャッジだけではなくて、それが可能となるような枠組みもあわせてやってきたというふうに思っています。
 今回のケースについても、あくまでもつくるのはやはり民間企業、これが設置である。県とセンターとは一緒みたいなことでおっしゃったのですが、我々はやはりそうはとらえておりません。センターはセンター、県は県。県はあくまでもそういう意味では許認可主体だというふうに思っています。
 センターは、やはり地域の皆さんが安心してこの処分場を受け入れていっていただけるために、民間企業の方としても入ってくる廃棄物の適正なものであるということを認証する、センターがそういう確認をするということが地元の皆さんの安心につながるということで、センターと民間企業とタイアップすることについてメリットを感じておられるということで、その辺の仕分けをしながらセンターと民間とは連携をしていくと。県はそれに対して条例を持っていますから、それに基づく支援をしたり、それからきちっとした処分場ができるように許認可権者として指導したり、そういうかかわり方になるだろう。したがって、それぞれの立場は十分わきまえながら県もやっていかなければならないというふうに思っていますので、企業とセンターべったりということではなくって、きちとした姿勢もしながらこれからもやっていきたいというふうに思っています。

○市谷委員
 済みません。そうしますと、管理センターは県とは違う独立した存在だということになるわけですけれども、出資はしていても。そうしますと、なぜ人件費を出してやるのかということが出てくると思うのですけれども、その点についてはどういうことになるのでしょうか。

●石田生活環境部長
 県の支援の一つとして、センターといっても実際、今のスタッフは理事長と事務をやる嘱託職員、やはりこの2人だけで運営できるというものではない。しかもセンターの運営に係る経費についても、長年の経営の中で非常に厳しい財政状況になっていますので、そういう意味での人的なスタッフの応援と資金の応援という形で支援をし、これはあくまでも支援、県の立場そのものではないというふうに思っていますけれども、県としても最終処分場自体は必要な施設だというふうに思っていますので、可能な支援はやはりやっていきたいというふうに思っているところです。

○市谷委員
 済みません。それで、きちんとたてりをちゃんとつくってかかわるということがやはり大事だと思うのですけれども、今のだと管理センターの存在というのは非常にあいまいで、県でもないし、かといって人件費も出すし、県としても設置について、でも支援したいしということで、一体県はどこに線を引いているのかなというのが、この間からお話を聞いていて、非常にあいまいだなというのがちょっと聞いていての感想なのです。
 それで、設置に当たっての許可の手続は粛々と条例に基づいて県がすればいいことですから、ですから安全についての搬入の問題について、やはり入ってくるものについての点検も県がすればいいわけで、なぜその管理センターを通じて人件費も出してやらなければいけないのかというのもちょっと疑問を感じるわけです。実際に今、センターが存在してしまっているということがあると思いますけれども、県の関与の仕方が、何か非常にあいまいだなというふうに思います。(「歴史的な背景もあるでしょうね」と呼ぶ者あり)歴史的なものもあるとは思いますけれども。
 それでね、ではちょっと進んで、ではこの産業廃棄物処分場をつくる際に、県は設置に当たっての財政支援はしないということでよろしいですか。

●石田生活環境部長
 それはこれからの話だと思っています。支援のための条例もそもそも持っています。これはただ、本体についての支援ではなくて、周辺の了解をいただくための支援ということですけれども、それ以上の支援ということについては、現時点では白紙でございます。これからの状況によって、またその協議が必要になってくるケースはあり得るというふうには思っております。

○市谷委員
 ですから、設置に県が関与しないということからいけば、お金を出すということは設置に関与するということに私はなると思うのですよね。ですから、そこがわからないというのは、本当におかしな話だと思いますし、例のあの周辺整備の分は、産廃処分場に搬入したときの税金がたしか財源でなかったですかね、だと思うのですよ。だから、あれは基本的には税金投入というか、一般財源から出ているものではなくて、目的を持って集めたお金で、民間業者が積み立てているようなものではないですかね。
 いずれにしても、私、その点はちょっと、ではまた教えていただけたらと思いますけれども、設置そのものにお金を出すということは、つまり設置に県がかかわるということになりますので、そこら辺があいまいだというのは、やはりお話を聞いているのと、実際にとろうとしている態度がちょっと合わないなというふうに思います。

●石田生活環境部長
 私どもとしては、支援と直接のかかわりというのは、また別の問題としてとらえているということでございます。(「そういうことだ」と呼ぶ者あり)

○市谷委員
 19ページの議案第9号、砂丘の条例ですけれども、ちょっとこの禁止行為なのですけれども、砂に10平米を超えたら禁止行為ですよということになりますけれども、例えばたくさんの人が足跡で、子供たちが遠足に行って、わあっと10平米以上でやってしまったとか、そういうこともあると思うのですよ。それから(イ)の他人の身体または物に害を及ぼすおそれのある行為、例えばボールを投げたりということですけれども、これは非常に学校などで砂丘に行って子供たちがドッチボールしたりするのですけれども、そういうことも、これは入るのかな、入らないのかなというふうに思うほど、この禁止行為の規定というのは非常にあいまいだなというふうに私は思うのですけれども、その辺は何かどういうふう考えておられるでしょうか。さっき言ったようなことはどうなってしまうのかなというふうに思うのです。(「悪意でやっているわけではないし」と呼ぶ者あり)

●長谷川参事監兼公園自然課長
 砂丘条例の禁止行為についての御質問ですけれども、いわゆる図形を書くこと、大勢で足跡で書いたなど、これはあくまでも表示するという言い方をしているのですけれども、意図的に意思を持って表示されたと、表現したという場合を想定しておりますので、偶然、結果として何か図形に見えるということまでは対象とは考えておりません。ただ、その大勢である意図してこういう表現をしようということで表現をされた場合は、それは禁止行為の対象と。それと、ある大きさのものを意図して表現されるかどうかというのも判断の基準にしたいというふうに考えております。
 次のボールを投げ、打ちという規定についても、あくまで身体または物に害を及ぼすおそれのある方法ということを前提としておりますので、極端な話が、大勢で遠足に行って、大勢の方であるエリアを囲んでといいますか、そこにほかの方が立ち入らないというような形で安全性に十分配慮した上で、こういったことをされるということまでは禁止の対象にはならないという考えで。要は全然そういう配慮もなしに一方的にぼんと打つとか、それから花火もどこに落ちるかわからないけれども発射してしまうとか、ゴルフボールもどこに落ちるかわからない、そういう行き先の監視体制というか、確認体制をとらずに行われるような行為を禁止というふうに考えております。

○市谷委員
 済みません、それでね、これはだれかが見張っているわけでもありませんし、だれがこれはそういうみだりに行為だとか、そういうさっき言われたようなものに当てはまるかどうかというのは、非常にこういう何ていうのですかね、あいまいなといいますか、だれが判断するのかなと、判断する人によってもまた考え方も変わると思いますし、こういうあいまいな禁止行為をもって、これは罰則があるわけですよね。だから、非常にこれは、もう何ていったらいいのでしょうか、こういうあいまいなものでもって罰則を科していくというのは、私はこれはちょっと非常に危険だなあというふうに思います。
 砂丘を大切にするということは、本当にそのとおりだと思いますけれども、こういうマナーの問題を罰金を取って、罰則を科して規制していくというのは、ちょっと違うのではないかなと。啓発して、砂丘を大切にしましょうねということによって、やはり取り組んでいくべき課題ではないかなというふうに思いますので、ちょっとそのことは言わせていただきたいなというふうに思います。
 この保護施策のところに、あくまで砂丘利用者の自主的な取り組みを促進すると、自主的な取り組みということが書かれているのに罰則があるというのも、私、これも相反する規定になるのではないかなというふうに思いますので、ちょっとそのことも言わせていただきます。
 あと2ページなのですけれども、こどもエコクラブの、これは非常にふえてきていいなあと思うのですけれども、ちょっとこれは予算編成過程の資料を見てみましたら、財政課の方でかなりふえてきて、もう自分たちでやれるのではないかということで、来年度からはこの予算を削るというような、何か検討をしてくださいというのが財政課のコメントでたしか出ていたと思うのですけれども、これは本当にぜひ続けていただきたいなというふうに思うのですけれども、来年度に向けてのことなのですけれども、その辺ちょっとそういう財政課のコメントが出ているのですけれども、どう思われますでしょうか。

●寺坂環境立県推進課長
 確かにそういったコメントは出ております。こどもエコクラブにつきましては、当初、全市町村に向けて登録をするという形で、これは次世代のプログラムにも記しておりました。そういった形で、ことし仮に全市町村への登録ができるということになれば、また検討の一つの材料になるのかなあと思います。21年度の予算に向けて、また検討していくという形になると思います。

◎藤縄委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、陳情についてであります。
 福祉保健部所管に係る継続の陳情が1件、新規の請願が2件、陳情8件、生活環境部所管に係る新規の請願が1件、陳情が3件提出されております。
 現状と県の取り組み状況について、関係課長から順次説明をお願いいたします。
 継続分につきまして、藤井次長。
 マイクをお願いします。

●藤井福祉保健部次長兼健康政策課長兼地域医療推進室長
 それでは、陳情、継続分について、現状を御説明いたします。
 お手元に請願・陳情一覧という形でお配りをしてあろうかと思いますが、福祉保健の継続が1件でございます。
 内容は、ジストニアの難治性疾患克服研究事業への指定及び治療環境の改善を求める意見書の提出についてということでございまして、1ページから陳情書がついておりますけれども、5点について陳情がございます。それの現状につきまして、福祉保健部、請願・陳情参考資料の方で御説明を申し上げたいと思います。
 1ページをお開きいただきたいと思います。ジストニアは持続的、不随意的に筋肉が収縮したりかたくなったりする疾患で、その影響で姿勢の偏りですとか、不随意な運動が起こって生活に支障を来されるというものでございます。
 1点目の難治性疾患克服研究事業への指定でございますが、この事業は、原因究明の困難性、難治度、重症度及び患者数等から指定をしておるものでございまして、現在123疾患が指定をされております。ジストニアにつきましては、平成19年3月の国の懇談会の中で検討の候補とはなったところでございますが、最終的には指定とならなかったものでございます。以上は前回の委員会でも御説明をしたところでございます。その後のところが、今回、追加の現状でございまして、平成20年6月の特定疾患対策懇談会におきましては、対象疾患の考え方につきまして、国の方でも検討がなされ、対象疾患が拡大できる方向での見直しがなされたところでございます。
 その概要は見直しの内容につけておりますが、1点目は、現在置かれております研究班の対象疾患の類似病態で、研究分野が一致し、各研究班において、その疾患への追加が可能とされた疾患について追加を検討するものでございます。これにつきましては、既に7疾患がそれに該当するとして追加の検討がなされているところでございますが、ジストニアについてはその7疾患に入っていないところでございます。
 また、もう1点、未研究の希少難治性疾患について、研究奨励分野を新設して対象とするということについて、仕組みについて現在検討中というふうにお聞きをしております。
 さらに、平成21年度の概算要求におきましても、対象疾患の拡大が検討、盛り込まれているところでございますし、県におきましても、6月24日に難治性疾患克服研究事業の対象拡大について国に要望をしているところでございます。
 2番目の身体障害者手帳につきましては、後ほど障害福祉課の方から御説明を申し上げます。
 3点目、4点目につきましては、ボツリヌス治療等の保険適用拡大、あるいは薬剤の認可でございますが、これは前回と同様でございますけれども、中央社会保険医療協議会において、専門的な知見から検討されるべきものと考えております。
 5点目のボツリヌス治療の研修制度でございますが、ジストニアの患者さんにつきましては、2003年の鳥取大学の調査によりますと、県西部で34名、全国的には10万人に15名程度と推定されているところでございまして、ボツリヌス治療については、一定の研修を受けて実施をされることとなっておりまして、県内も鳥取大学を初め複数の病院において実施をされているところございます。

●吹野障害福祉課長
 先ほどありました2番の身体障害者手帳及び障害者年金の障害認定枠の拡大について御説明します。
 内容につきましては、前回の委員会で説明したものと変わっておりません。基本的には手帳及び年金につきまして、それぞれ基準がございます。その基準を満たす程度の障害があった場合に、手帳あるいは年金等の支給をされるということで、前回説明したとおりでございます。

●福田福祉保健課長
 3ページをお願いいたします。請願の新規、社会保障関係費の2,200億円削減方針の撤回を求めることについての請願でございます。
 右の欄をごらんください。骨太の方針2006に基づく社会保障費の毎年2,200億円の削減によって、地方の医療とか福祉の現場ではひずみが出ておりまして、継続されますと深刻な状況に陥るのではないかと考えております。そういったことから、県としては、県内自治体の関係者と一緒に、骨太の方針2006に基づく社会保障費2,200億円の削減の見直しをするように、7月10日に国へ要望を行ったところでございます。
 さらに7月18日には、全国自治会として、そこに書いてございますような項目を国に要請する国民生活を守るための緊急決議というものを全国自治会としてなされました。
 さらにせんだって9月10日には、徳島、鳥取、宮城、山形、佐賀の5県知事会議、御承知のとおりでございますが、この5県知事会議において、社会的弱者に対する支援も盛り込んだ緊急提言を行ったところでございます。
 4ページをお願いいたします。請願の新規で、生活品の物価高騰に対する緊急対策を求める請願書についてでございます。
 右をごらんください。中所得者層を中心とする所得税減税、生活困窮者に対する補助金制度の創設、生活扶助基準に対する物価上昇分の上乗せを行うことについてというのが内容でございます。
 御承知のとおり8月29日に示されました政府・与党の緊急総合対策においては、定額控除方式による所得税や個人住民税の特別減税を20年度内に実施することが盛り込まれたところ、これは御承知のとおりだと思います。こういった減税の規模とか制度設計は、地方税収への影響も含めて、今後の議論を注視していくということでございます。
 御存じのとおり特別減税とあわせて臨時福祉特別給付金の実施についても検討をされております。さらに、先ほど申しましたように、7月18日には全国知事会として緊急的な財政措置を講じることを要請しましたし、先ほど言いました5県の知事会で社会的弱者に対する支援も盛り込んで緊急提言を行ったところでございます。
 生活保護に関しまして、生活扶助基準については、国民の消費実態を踏まえて、国が責任を持って設定するものであると考えております。ただ、7月17日に全国知事会を通じて今、制度改革を国が見直しをしておりますが、社会経済状況の変化にきちんと対応していただくように、そういった制度改正になるように提案要望をしたところでございます。
 5ページをお願いします。陳情の新規でございます。
 先ほどの請願と同様の趣旨でございます。2,200億円の社会保障費抑制をやめ、消費税引き上げに反対する意見書の採択という陳情でございます。
 骨太の方針2006に基づく社会保障費の削減で、地方の医療や福祉の現場にひずみが出ること、深刻な状況になると考えておるのは先ほどと同じでございます。同様に、せんだって7月10日に国に要望したところ、それから7月18日に全国知事会で緊急決議をしたこと、それから9月
10日に5県知事会議で緊急提言を行ったところ、これは先ほどと同様でございます。
 税のところでございますが、消費税とか企業税制、証券税制を含む税体系のあり方は、増大する社会保障費の対応を含めて、国全体の大局的な施策展開とか、財政構造改革ということが大事でございますので、そういったことを踏まえ、また個人所得に対する租税負担のあり方とか経済活動を活性化する国際競争力、これは法人に係る税制の問題だと思われます。
 こういった総合的な議論がなされるものでございますので、今後の検討の推移を注意していく必要があるというところでございます。

●梶野長寿社会課長兼福祉保健部参事
 それでは、6ページをお願いします。安定した介護をめざすための介護報酬改定等の意見書の採択についてという陳情であります。
 表の右を見ていただきまして、何点かありまして、一つは、介護労働者の処遇の改善を図ること、それから2点目として、介護報酬を引き上げること。それで介護保険に対する国の負担を大幅にふやし、保険料や利用料を引き下げることと。これにつきましては、まず1点、介護報酬改定を国の方ですること、それから被保険者や地方公共団体の負担が過大とならないよう国が十分な財源措置を行うこと、この2点を国に要望しております。
 県内では、現場の状況を把握して、福祉人材確保対策を検討するために、ハローワークなどの労働関係機関との連絡協議会の場を設けまして、また、それとは別に、民間介護事業者や大学教授等の有識者等から成る委員会を設けて検討しております。
 3番目に、利用者のサービス利用制限を取りやめ、必要なサービスを保障することということがあります。これにつきましては、所得の低い方につきましては、保険料、それから利用料についても軽減の措置が設けられております。保険料を滞納された場合に、滞納期間が長い場合に一定の給付制限がかかってきますけれども、これにつきましては、制度上やむを得ないものというふうに考えております。

●岩垣医療指導課長
 7ページをお願いいたします。後期高齢者医療制度の廃止の意見書の採択についてということで、新規の陳情でございます。
 長寿医療制度につきましては、これまでも医療費の増大などに対応し、将来にわたり国民皆保険の堅持と持続可能な医療制度にするためのものであり、必要な制度であるということで考えております。ただ、医療保険制度の改革のやり方が性急過ぎたり、現場の意見が十分に取り入れられていないということで、制度の見直しが必要であるということで、これまで国に制度改善要望を5月23日、7月10日に行っているところでございますし、全国知事会、あるいは中国四国民生主管部長会議を通じて要望を行ったところでございます。
 また、国においては、こういう改善要望を受けまして、低所得者への保険料のさらなる提言など、そこに5つの項目を書いておりますけれども、こういう見直しが行われているところでございます。

●長谷川子育て支援総室長
 8ページをお願いいたします。妊婦健診への県独自の助成を求めることについての新規の陳情でございます。
 以下、5点についての新規の陳情についてお答えさせていただきます。
 妊婦健康診査の公費負担につきましては、平成20年度から県内全市町村におきまして、公費負担回数を5回以上にふやす等の充実が図られております。それまでは2回程度でございましたが、2回から5回というふうに全市町村でふやされております。
 県といたしましても、市町村が円滑にこの事業が実施されますように、医療機関であるとかの関係機関と連絡調整を行いまして、委託契約の事務等についての支援を行ってきたところでございます。妊婦健診につきましては、母子保険法に基づく市町村事業でございまして、地方財政措置がされております。このため、県としましては単独の助成は考えておりません。ただし、多胎妊娠の妊婦の健診につきましては、市町村交付金の対象として県が2分の1現在助成をしているところでございます。
 陳情の2点目でございます。子どもの医療費助成を小学生まで広げ、窓口負担をなくすことについての陳情でございます。
 現在、小児医療費につきましては、この4月に従来5歳未満であったものを小学校就学前までに拡大したところでございます。小学生の医療費につきましては、病気にかかる頻度が乳幼児期に比べて低いことがございますので、家庭における経済的負担も少なくなるのではないかと思っております。現行制度につきまして、ことし4月に見直しを行ったところでございますので、小学校卒業まで医療費助成することは、今のところ考えておりません。
 続きまして、10ページをお願いいたします。保護者の負担軽減のために、保育予算を増やすことについての陳情でございます。
 保育料につきましては、子供の多い世帯については、国の制度に加え、以下に示しておりますような県独自の制度により、さらに軽減をしているところでございます。本来、保育料につきましては、国全体で考える課題でございますので、県といたしましても国に要望しているところでございます。また、保育料軽減のほかにも県独自でさまざまな子育て支援施策を講じているところでございます。その下に書いてありますような施策を講じているところでございます。
 続きまして、11ページをお願いいたします。放課後児童クラブに関する県の設置基準を作り、保育料補助と大規模クラブの解消を求めることについての陳情でございます。
 放課後児童クラブの設置基準につきましては、昨年の10月に厚生労働省がガイドラインを策定しております。このガイドラインを市町村へ通知しておりまして、市町村の実情に応じて対応されるということが望ましいと考えております。県が上乗せで設置基準を作成することは、今のところ考えておりません。
 保育料の補助についてでございますが、この4月現在について、9市町村が保護者利用料の負担軽減措置を実施しているところです。実施主体である市町村がそれぞれの判断で行っているものでありますので、県として助成を行うことは考えておりません。
 大規模クラブの解消につきましては、国の方も1クラブの規模が71人以上の大規模クラブへの補助を平成21年度で廃止する予定でございます。県といたしましても、この方針に基づいて移行を行っていくように市町村に対して働きかけていく予定でございます。
 最後に、私立幼稚園に通う家庭への、保育料直接助成を求めることについての陳情でございます。
 これにつきましては、現在、県では、私立幼稚園の保育料を軽減するために、以下に示しております2事業を単独で実施しているところでございます。また、各市町村におきましても、世帯の所得に応じて就園奨励費補助を行っておりますので、これ以上の県単独の助成は現在のところ考えておりません。

●金涌地球温暖化対策室長
 失礼します。生活環境部の請願・陳情参考資料をごらんいただきたいと思います。
 これの4ページ、一番後ろでございます。20年-11、島根原子力発電所の停止措置及び原子力に依存しないエネルギー政策の転換を求める意見書の提出について、現状を報告いたします。
 そこに記載しておりますのに、国のエネルギー政策につきましては、エネルギー政策基本法に基づきまして、平成15年にエネルギー基本計画が策定されております。この計画につきましては、少なくとも3年ごとに検討を加えて、必要な修正を加えるとされております。その中におきまして、原子力発電につきましては、安全性の確保を大前提に基幹電源として推進することとされております。直近の平成19年の3月の改正におきましても、原子力発電の安全水準の向上のために、停止中だけでなくて運転中の検査の充実強化を図る検査制度の見直しとか、耐震安全対策の充実がうたわれております。
 記載しておりますように、平成18年の国内の発電量に占める原子力の量、約30%ということになっております。また、原子力発言のメリットとしましては、発電の段階でCO2、二酸化炭素を排出しないため、地球温暖化対策として効果があると。また、原子力発電のデメリットとしましては、使用済みウラン、それから高レベル放射性廃棄物の処理体制が整っていないということがございます。

●亀井循環型社会推進課長
 同じく生活環境部の請願・陳情参考資料の2ページをごらんいただきたいと思います。
 新規の陳情でございまして、産業廃棄物処理施設建設候補地の選定ができなかった責任の明確化についてということでございます。
 陳情の趣旨につきましては、県及び財団法人環境管理事業センターは、候補地選定に10年以上の歳月を費やし、結果として県民の期待にこたえられなかったことから、候補地の選定ができなかった責任を明確にすることという趣旨でございます。
 現状でございますけれども、財団法人鳥取県環境管理事業センターは、旧青谷町の出合地区、鳥取市の小沢見地区、岩美町の浦富地区及び倉吉市の小田地区を候補地といたしまして、地元交渉を進められてこられましたけれども、いずれも地元理解が得られず、めどが立っていないという状況でございます。
 18年度以降、センターは民間企業との間で事業提携する方式でのこの処分場建設を目指し、今、地元調整を行ってこられましたけれども、めどが立ったことから5月に候補地等を公表したというところでございます。現在、民間企業におかれましては、事業計画の策定を進めておられまして、策定次第、鳥取県廃棄物処理施設の設置に係る手続の適正化及び紛争の予防、調整等に関する条例に基づく手続に入る予定と聞いているところでございます。

●小倉景観まちづくり課長
 それでは、資料の3ページをお願いいたします。20年-10号でございまして、新規の陳情でございます。件名は、都市計画法違反等についてということでございます。
 現状と県の取り組み状況、右の欄でございますけれども、まず1の都市計画法に係る開発許可についてということで、陳情趣旨を上に書いておりますが、平成12年2月に都計法29条に基づく開発許可申請を行ったが、口頭で不許可であると言われた。その後、35条に基づく許可の処分書を出すように何度も申し立てしているが処分書が出されないといった旨の陳情でございます。
 これまでの取り組みでございますけれども、(1)に書いておりますとおり、都計法29条に基づく開発許可申請書はこれまで出されておりません。確かに平成12年2月に口頭での相談に来られた際に、一般的に市街化調整区域に自宅を建てることはできないが、要件を満たせば可能となる場合もあるので、具体的な土地を示していただきたいという回答をしております。その後
13年の2月になりまして、都計法の35条に基づく処分書を出すように不服申し立て書が提出されております。具体的な土地の明示はなく、開発許可申請書も出されておらず、県の不許可、不作為は存在していないと。したがって、請求人の行為は単なる照会にすぎず、それに対する土木事務所の行為は回答であるということで却下しているところでございます。
 以後、ことしの6月までに計8回の不服申し立て書が出されておりまして、いずれも却下しているところでございます。

●橋本くらしの安心推進課長
 同じく2番目の墓地法違反であるという陳情もあっております。
 内容は、墓地法違反の人がいるということと、それから県民生活課、これは以前の課の名前なのですけれども、不服申し立て書を出したが、いまだ処分がないと。それから境港市長あてに審査請求をしているが県、市ともに処分書が出ていないという、この3つの内容であります。
 (1)番目の墓埋法違反の人がいるということにつきましては、これは平成15年に境港市が墓地法に基づいて墓地の経営の許可を出しております。また(2)番目のいまだ処分がないという内容につきましては、これは平成13年3月にそういった不服申し立てが出された事実はありません。
 最後の(3)番の市長あてに審査請求をしているけれども県、市とも処分書が出ていないということですけれども、平成14年4月から7月にかけまして、境港市長あてに審査請求は3回出されておりまして、すべて却下の裁決書が出ております。また、県あてにも14年の7月からことし6月までに8回出されておりますけれども、県では既に県は審査請求先に当たらないとして却下しているのが実態であります。

●長谷川参事監兼公園自然課長
 では、続いて1ページをごらんいただきたいと思います。請願の新規が提出されております。「美しい鳥取砂丘を守り育てる条例」についてということで、請願趣旨につきましては、そこに示しておりますけれども、条例案の14条あるいは10条1号にあります、鳥取砂丘に10平米以上の文字、図形または記号を落書きをした者は罰金30万円を科すという条項に反対ですと、砂丘に落書きをしたことに罰則を科する条例は制定しないよう請願しますという内容です。御趣旨につきましては、その下に掲げておりますような観点から請願をいただいております。
 県の取り組みの考え方につきましては、その下に書いておりますけれども、1につきましては、落書きは鳥取砂丘本来の価値を傷つけ、多数の砂丘利用者に不快感を与える行為であるということ、あるいは特に年間130万人というような来訪者がありますので、短時日であっても多くの砂丘利用者の目に触れるということがあります。したがって、他の場所の落書きというようなものと比べても悪質であると考えております。道徳的な問題というふうには考えておりません。砂丘の本来の価値を傷つける行為というふうに考えております。
 2番につきましては、2のア、構成要件ということですけれども、以下構成要件の明確性ということで要件をいただいておりますけれども、いずれも、さっきも若干御説明しました表示するという意味としては、意図して図形をかくということでとらえられるかと思います。行為者が意図せず、結果として図形を表示してしまったものについてまでは罰則は適用しないというふうに考えております。意図して表示されたもの、意図を持ってあらわされたものを対象というふうに考えております。
 2のイにつきましては、条例第10条1項1号、落書き等に該当するものは、基本的に罰則の対象となると。先ほどの定義で10平米と、この定義に該当するものは罰則の対象となるというふうに考えております。
 保護法益ということがありますけれども、ウで、鳥取砂丘を訪れた利用者が雄大な自然景観を満喫できること、すなわち砂丘本来の価値である雄大な自然景観を満喫できるということが保護法益というふうに考えております。それを侵害する行為は罰則に値すると考えております。
 犯罪に対する刑罰の不均衡ということで、罰金の額についてということなのですけれども、これにつきましても、そこに書いておりますが、私どもも、いろいろ全国的にこういう落書き等に対する罰金、条例等の状況を調べております。ただ、町中で行われる一般的な美化条例あるいは迷惑防止条例、町中等を対象としたものは確かに数万円から10万円程度の罰金、あるいは過ち料というのですか、過料、行政罰としての過料といったものもかなり散見されます。ただ、本条例の場合は、あくまで自然公園内を対象にした禁止行為ということになります。自然公園の場合、禁止規定の罰金が30万円から100万円、いずれも以下ですけれども、30万円以下というもの、あるいは50万円以下というもの、100万円以下というような罰金体系を自然公園は持っております。私どもは、そういった自然公園法との並びをしんしゃくしながら、その中で自然公園法の30条第1項2号というところで迷惑行為違反というものがあり、これは、具体的には著しい悪臭なり騒音の発生、その他利用者に著しく迷惑をかける行為ということで、これに類するものということで自然公園法罰金のランクとしては一番最低の30万円以下ということですけれども、これに類似した、それとのバランスということを考えて、私どもも今回の条例の
30万円という罰金は最低としているものです。そういった均衡を図っております。

◎藤縄委員長
 ただいままでの説明について質疑等はございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)ありませんね。
 それでは、委員の方で、陳情者からの願意の聞き取り、あるいは現地調査の必要性について御意見を伺いたいと思います。

○市谷委員
 済みません。介護報酬の改定に伴う意見書の採択の陳情がありましたけれども、来年の4月に報酬改定があるということを控えていますので、これは実情を聞かせていただいた方がいいのではないかというふうに思います。
 後期高齢者医療制度の廃止を求める意見書の採択についてですけれども、これ、国会の方で野党4党が廃止法案提出をしていて、参議院の方は通過をしました。実施されて、いろいろ保険料の軽減措置もされているということですけれども、そういう国民の世論がありますし、それから実施されて、その後どうなってきているかということもありますので、これも意見聴取をした方がいいというふうに思います。
 最後に、新日本婦人の会鳥取県本部なのですけれども、非常に子育てにかかわる要望がたくさん出されていまして、本当に今、所得が大変になっている中で、いろいろ要望書が出ているということですので、子育てをめぐっての状況をこの会から聞かせていただくのがいいではないかと思いますので、以上3点、3つの陳情について意見聴取をした方がいいと思いますので提案します。

◎藤縄委員長
 ただいま市谷委員から提案がありましたけれども、いかがいたしましょうか。(「いい」と呼ぶ者あり)
 よろしいですね。では、願意の聞き取り、現地調査等は必要ないという……(「必要ない」と呼ぶ者あり)多数の御意見ということで、そのように決定させていただきます。
 それでは、次に、報告事項に移りたいと思います。
 質疑等については、説明終了後に一括して行っていただきます。
 16、第2回給食調理業務委託業者選定プロポーザル審査会の開催状況について、山本障害福祉課子ども発達支援室長の説明を求めます。

●山本子ども発達支援室長
 福祉保健部報告資料をお開きください。1ページです。よろしいでしょうか。第2回の審査会を開催しましたので、その内容を報告させていただきます。
 第2回審査会を8月27日、皆成学園で14名の委員の出席のもとに開催いたしました。
 議事の内容といたしましては、他の先進地の施設の仕様書等と比較しながら、現在の仕様書の概要について御審議をいただきました。また、その仕様書の内容に基づきまして応募する業者の提出書類の内容、また審査する項目または得点表等について御審議をいただきました。その後、皆成学園の実際の献立、行事食の内容等を見ていただきまして、最後に試食等をしていただきまして、御意見をいただきました。
 その議事の中で、主な質問、意見等がありました。非常食訓練というのが仕様書の中に書いてありまして、これは実際どのようなものかというような御質問がありました。これは、地震等があった場合、ライフライン等がとまりまして食材が調達できない場合等がありますので、総合療育センターの方で3日間の保存食を貯蔵しております。それを年1回、実際に調理いたしまして、実際に食べてみたり訓練をしたりするという内容です。それから、委託後の調理員の健康診断やノロウイルスの検診の回数等の基準はどのようなものかということがありまして、これは厚生労働省とか文部科学省の方が定めておりますマニュアルとか基準等で定めております。また、最後に、地産地消で県産品の60%以上というのを示したのですけれども、ハードルが高いのではないかと、今現在どうなのかという委員からの御指摘がありまして、現在の状況、60%を軽く超えておりますということで御説明いたしました。委託後も当然、県の管理栄養士等が確認して、これは必ず守っていきたいという説明をしております。
 今後の予定ですが、第3回の審査会の開催を9月の下旬に予定しております。場所は総合療育センターで、先ほど申しました仕様書等、またプロポーザルの審査項目等を決定したいというふうに考えております。
 また、その後の予定ですが、(2)以下に書いてありますが、調達公告を10月の下旬、また障害児施設で、障害の程度というのも状況を業者の方に把握していただく必要がございますので、現地調査を10月の下旬に考えております。そして、11月中旬に書面審査、11月に業者決定をしたいというふうに考えております。

◎浜崎副委員長
 次に、利用者負担の見直しに係る障害福祉サービス利用の実態調査について及び第8回全国障害者スポーツ大会に係る鳥取県選手団の派遣について、小谷障害福祉課地域生活支援室長の説明を求めます。

●小谷地域生活支援室長
 それでは、引き続いて2ページをよろしくお願いいたします。利用者負担の見直しに係る障害福祉サービス利用の実態調査についてであります。
 これは、障害者自立支援法が施行されまして障害福祉サービスの利用状況を定期的に報告させていただいておるものでございます。前回は20年3月まで報告させていただいておりまして、このたび20年4月から20年6月までの状況がまとまりましたので報告させていただきます。
 調査結果の概要でございますが、利用者負担の増に伴いまして、入所・通所施設の退所者というものは障害者施設、障害児施設ともにございませんでした。
 続きまして、通所施設の利用回数の減少の状況でございますけれども、これも障害者施設、障害児施設については、4月から6月に当たりましては減少者というものはございませんでした。
 給食の利用を減らした状況でございますけれども、これは障害者施設におきまして4月は22名、5月は22名、6月は12名、給食の利用を減らされております。これは、状況をお聞きしましたら、外出されたときに、その外出に合わせて外食を利用されているケースが多いというふうに報告を受けております。通所施設におきましては、4月に8名、5月に8名、6月に8名ということで、1月から3月に比べまして1名から3名程度の増加がございました。障害児施設につきましては、給食利用の減少はございませんでした。
 3ページ、4ページにその詳細をつけておりますけれども、5ページに障害福祉サービスの利用状況というものを、サービス種別ごとにまとめております。この5ページを見ていただきますと、下に合計の欄がございますが、利用者、事業者とも全体において増加の傾向がございます。その他サービスの種別におきましては、おおむね増加の傾向にあるものが重度訪問介護、行動援護等々ありまして、あと新事業体系の移行に伴いまして、旧法の施設でありますとかというところは減少がございますけれども、おおむね増加もしくは横ばいの傾向にあるというような傾向が見てとれると思っております。
 また、この調査時において、4ページの4のところでございますけれども、4月と7月に利用者の負担軽減の策が講じられましたけれども、利用者からの意見というものをお聞きしましたところ、利用者負担の軽減がされて、とてもうれしいでありますとか喜んでいる、あるいはとても助かっているという意見が多かったところでございますが、また、実費となっています給食費について、できるだけ低額にしてくださいという意見もございましたものですから、こういった意見を踏まえまして、今後、国要望等についても考えていきたいと思っております。
 引き続きまして、6ページでございます。第8回全国障害者スポーツ大会に係る鳥取県選手団の派遣についてでございます。これは、今年度、20年10月11日から13日の3日間に大分で開催されます「チャレンジ!おおいた大会」に鳥取県の選手団38名、選手19名、役員19名を派遣することについてでございます。この全国障害者スポーツ大会につきましては、12年まで身体障害者のスポーツ大会、知的障害者のスポーツ大会と別々に開催されておりましたが、これが統一されまして8回目の大会となっております。
 このたびの「チャレンジ!おおいた大会」につきましては、個人競技が陸上、水泳、卓球など6種目、団体競技が車いすバスケットボール、グラウンドソフトボール、ソフトボールなど7種目開催されます。参加予定者は選手、役員等を含めて5,500名というふうに聞いております。
 鳥取県の選手団の構成でございますけれども、鳥取県障害者スポーツ協会の西村副会長を団長に、個人競技のみではございますが、陸上、水泳、卓球等の6種目に19名の参加を予定しております。役員19名で総勢38名の選手団の構成となっております。
 結団式につきましては、10月6日11時から開催することとしております。
 6番目に過去の状況といたしまして、参加選手数それから成績等を参考に載せております。

◎浜崎副委員長
 鳥取県が実施した措置入院に係る慰謝料請求訴訟の提起の取り下げについて、吹野障害福祉課長の説明を求めます。

●吹野障害福祉課長
 7ページをお願いします。この鳥取県が実施しました措置入院に係る慰謝料請求訴訟につきましては、さきの8月22日のこの常任委員会でも御報告したところでございますが、先般8月
28日に、原告がこの訴えを取り下げるということがございましたので、御報告させていただきます。

◎浜崎副委員長
 県立福原荘の譲渡に係る公募の結果について、梶野長寿社会課長兼福祉保健部参事の説明を求めます。

●梶野長寿社会課長兼福祉保健部参事
 それでは、8ページをお願いします。福原荘は、先ほどもお伝えしましたけれども、21年4月から民営化するということで、この入札の結果を御報告いたします。
 2者から応募があり、落札者は宏平会ということで、現在運営されているところが落札をしました。落札額は7,880万円ということであります。

◎浜崎副委員長
 福祉相談センター及び喜多原学園における調理業務の外部委託に向けた検討状況について及び特定非営利活動法人子どもセンターぼちぼちに対する改善勧告について、長谷川子育て支援総室長の説明を求めます。

●長谷川子育て支援総室長
 9ページをお願いいたします。福祉相談センター及び喜多原学園における調理業務の外部委託に向けた検討状況についてでございます。1番の趣旨に基づきまして、調理業務の外部委託に向けて喜多原学園と福祉相談センターについて現在検討を進めているところでございます。
 喜多原学園につきましては、児童自立支援施設でございます。1日の食数が約49食で、調理師が3名いる施設でございます。
 福祉相談センターにつきましては、児童と婦人の一時保護所を持っておりまして、そこの給食業務につきまして委託について検討をしております。福祉相談センターにつきましては、1日の食数は平均約18食でございます。
 3番の見直しの検討状況でございますが、民間でできることは民間でという観点から現在検討を進めているところでございます。基本方針といたしましては、公共と民間の費用対効果などを総合的に考慮し、民間の活力を生かせる業務は委託するという基本方針で検討をしているところでございます。見直しの対象業務は調理業務でございます。
 委託の時期は、平成21年度開始を目途に考えております。
 職員の処遇でございますが、4名の調理師がいらっしゃいますが、本人の意向を踏まえながら検討を進めたいと思っております。
 今後のスケジュールは以下のとおりでございます。11月の県議会で債務負担行為を提案させていただきたいと思っております。21年2月上旬に委託契約を早い時期に締結をして、21年4月から外部委託を開始したいというふうに考えております。
 続きまして、10ページをお願いします。特定非営利活動法人子どもセンターぼちぼちに対する勧告改善についての御報告でございます。
 自立援助ホームほうれん荘を運営する特定非営利活動法人子どもセンターぼちぼちについて、福祉サービス運営適正化委員会への苦情を発端に、事業が適正に実施されているか立入検査を実施してまいりましたが、不正な運営状況及び児童に対する不当な行為が確認され、改善が必要と判断いたしましたので、9月5日付で改善勧告をいたしました。自立援助ホームは、児童養護施設などに入所していた児童が、義務教育終了後に、引き続きサポートが必要な児童に対して、入所しながら主として就労支援など社会的自立を援助する施設で、県内に類似施設は4カ所ございます。
 この経過でございますが、平成19年11月に社会福祉協議会にあります適正化委員会へ苦情の投書が2件ございました。20年1月10日に、適正化委員会から県へ調査結果の報告がありました。この結果につきましては、施設におきまして児童に対する不当な行為がある、疑わしいということで結果をいただきました。3月上旬から5月下旬につきまして、当該児童及び関係者から事情聴取を進めていたところでございます。7月11日、16日の2日間にわたりまして、児童福祉法に基づく立入調査を実施いたしました。調査結果を鳥取県社会福祉審議会児童福祉専門分科会に出しまして、意見を聴取いたしました。それで9月5日に改善勧告をしたところでございます。
 4番目の勧告内容でございますが、ここの要旨について御説明をさせていただきたいと思います。改善勧告をするに至った状況について、ここには書いてございませんので、口頭で説明をさせていただきたいと思います。
 1番の児童の入所について、児童相談所の措置を受け、密接に連携し、指導に従うことということにつきましては、この事業の対象とならない不登校児童をこの事業の利用者に加えていたという実態がございました。2番目の専任職員を配置し、という項目でございますが、職員は一部資格要件を満たしていない職員がおりました。それから、ほかの事業と兼務をしていた職員がございます。そのような実態がございましたので、2番、3番につきまして、改善の勧告をいたしました。(4)につきましては、この自立支援ホームは、最初に申し上げましたように、主に就労支援などを中心とした社会的自立支援を援助する施設でございますが、この就労支援に結びつけるような十分な支援がされていないという状況が認められました。(5)の適正な金銭管理を行うことについてでございますが、入所中の複数の子供の預金通帳やキャッシュカード、印鑑などを施設で預かって、無断で引き出すなどの不適切な金銭管理が行われていた状況がございました。このような状況から、1から5の勧告を行いました。
 続きまして、人権侵害にかかわるものでございますが、施設内虐待に係る役職員の責任を明確にし、人事上の措置を行うとともに虐待防止に向けた人権擁護のシステムを構築することということを出しておりますが、これにつきましては、平成18年5月の下旬に男性職員ら6人が、ホームから逃げ出すなどをしました女子2人を押さえつけるなどしまして、バリカンやはさみで無理やり髪を短く切る行為があったということがございました。そこにつきまして、関係者の聞き取りを行いまして、事実と確認をして今回の勧告に至った次第でございます。

◎藤縄委員長
 続きまして、生活環境部に移ります。
 23、非食用の事故米穀の鳥取県内の流通について、橋本くらしの安心推進課長の説明を求めます。

●橋本くらしの安心推進課長
 そうしますと、生活環境部資料の1ページをお願いいたします。非食用の事故米穀の鳥取県内の流通についてでありますけれども、9月12日に三笠フーズの関連ルートで基準を超えるメタミドホスの事故米が県内を流通したとの情報を受けまして、同日、立入調査をしましたので、その概要を報告いたします。
 まず、1番の流通経路ですけれども、三笠フーズから米穀仲介4社、それから米穀加工2社を経まして県内のお菓子材料取扱店に入りました。さらに、そこから県内の菓子製造業2社と県外の菓子製造業3社に出荷されておりました。
 2番目に、県内の事故米を取り扱いました3社の立入調査の結果でありますけれども、菓子材料取扱業者は兵庫県の米穀加工業者から11袋を仕入れておりましたが、立入調査をしましたときは事故米は既に出荷されておりまして、在庫はありませんでした。また、県中部と西部の菓子製造2社におきましても、事故米の確認はできませんでした。今回の立入調査におきましては、伝票により仕入れ日とか出荷日、出荷先やその数量を調査しましたけれども、伝票には、いつ仕入れた品をどこの店に出荷したか、また製造番号の記載などはありませんでしたので、出荷先として県内2社と県外3社の合計5社は判明しましたけれども、どの店に11袋が出荷されたのかはわかりませんでした。
 現在までに健康被害の報告はありませんが、県内流通したと思われますその事故米は、正規米との混合率が5ないし10%でありますし、菓子の製造過程で加熱工程が加わりますので、人の健康に対する影響というのはほとんどないと思っております。なお、きのう、農水省が公表しました流通業者の中には、県内では今、報告しました3社以外はありませんでした。

◎藤縄委員長
 次に、24、一定額以上の工事または製造の請負契約の締結について、長谷川参事監兼公園自然課長の説明を求めます。

●長谷川参事監兼公園自然課長
 それでは、報告の委員会資料の2ページをお願いしたいと思います。一定額以上の工事等々ということで1億円以上の工事で、そこにあります布勢運動公園陸上競技場トラック改修工事につきまして、当初契約1億5,000万円を変更ということで、1,400余万円増工をしております。理由としましては、残土撤去費の増、あるいは塗装剤の改修工事なのですけれども、これも障害物部分、実際工事になりますと、障害物の特に膨れ上がっておる部分についてのブリスターというような現象が見られましたので、若干範囲を多く広げたというようなことで増工しております。

◎藤縄委員長
 ただいままでの説明について質疑等はございますでしょうか。

○松田委員
 鳥取県内の事故米の件ですけれども、この末端の人たちは、言うなれば善意の第三者ですね。こういう人たちの名前を発表して、非常に恐らく影響があると思うのですね。そうすると健康に害がないということであれば、ここまで情報公開して知らせる必要があるのかどうか。それは当局は押さえて、検査するのは必要でしょうけれども、非常に重大な問題が生ずる可能性がある。今の日本全体を見てみても、そういう場合が時々あるわけで、非常にその辺を考慮しながら発表するということでなければ、本当にもうわからないうちに販売してしまったということであるわけで、それでつくってしまったというわけで、その点についてどうなのでしょうね。私自身もちょっと、その点がはっきりとわからないのですけれども、どういう感じを持っていますか。

●橋本くらしの安心推進課長
 今、実際取り扱った業者も何よりも被害者であるということで、その名前を出すことはどうかということなのですけれども、申し上げることは私ども、重々同じような考えであります。そこで、今回公表しましたときに、確かに名前は出しましたけれども、各報道機関の方にくれぐれも、やはり、こういった製造販売者の方は被害者であるので、しかも今回の事故米というのが確実にそこの店に行ったという確証は得られておりませんので、名前の公表については御配慮をお願いしますということを強くお願いいたしまして、多分、県内の2つの菓子製造業者の名前が……(「聞こえない」と呼ぶ者あり)

◎藤縄委員長
 スピーカーが入っていませんから、声が大きくなりませんので、大きな声でお話しください。

●橋本くらしの安心推進課長
 名前を公表したわけなのですけれども、その際に報道機関の方に、くれぐれも被害者であるわけですから御配慮のほどをよろしくお願いをいたしますと。

○松田委員
 でも発表してしまったと。

●橋本くらしの安心推進課長
 結果的には菓子取扱業者の名前が出ました。

○松田委員
 それ以上、こっちもどう言いようもないけれども、その辺の、まだありますか。

◎藤縄委員長
 補足説明。

●大場生活環境部次長
 補足をさせていただきます。今回公表したわけですけれども、これについては、実は農林省の方がもう完全に業者名を公表されましたので、うちが伏せておくのもちょっとどうかなということで、こういう形で公表させていただいたと。おっしゃるように、本来だったら、この常任委員会資料も業者名は伏せて出すべきかもしれません。ただ、あと、確かにほとんどないとは言いながら、若干県民の方も不安だろうからということもありまして、そういうような形で配慮を要請しながら公表したのですが、今回は、そういうことで農林省も公表されたので、うちが伏せてももう仕方がないという状況もありますので、こういう形で出させていただいたということでございます。

○松田委員
 農林省は末端まで発表したのですか。(「はい」と呼ぶ者あり)ああ、そう。
 健康に多少でも被害があるから発表するということは、余計、消費者は買わなくなるわね。弱小の零細の業者は……。

●石田生活環境部長
 ちなみに、13日に記者発表をさせていただいたのですけれども、その際は、今、課長が申し上げたような形で配慮をお願いして、結果的には各報道機関とも菓子製造業者の名前は公表はされずに御協力いただいたというふうに思っています。
 本日の資料については、今、次長が申し上げたように軽易なものですから、もう仕方がないなという状況で、こういう実際にその事業に影響が出るような際には報道への対応と公表という問題とはよく考えながら対応していきないなというふうに思っています。

○松田委員
 新聞には出ていましたよ、出ていた。だから、僕らも知ったわけだけれども。出た以上はここも出さなければいかんと。それはそれとして。やはりその辺の配慮というのは物すごく大事になってくるのではないかなと思ったので、一言申し上げました。

●石田生活環境部長
 ただ、非常に難しいのは、食の安全ということがかかわります。健康の問題というのがかかわりますので、一方ではそういうことも配慮しながら、ただ、やはり最優先は健康の問題だという視点は持ちながらやりたいというふうに思っています。

○山口委員
 この流通の調査ですけれども、これは全国的に統一したものだと思いますけれども、これは農林省が全部やったのかな。それで県は全然かかわりなくして、報告を受けたということで。県はどういう形で関与したのか。

●橋本くらしの安心推進課長
 私どももこういう情報は農林省の方からもらいました。したがいまして、こういった流通経路はまず農林省の方が調査をしております。

●石田生活環境部長
 この表でいきますと、米穀加工の兵庫県の部分までは、これは農水省として実施をしております。その次の菓子材料取扱業者については農水と私どもと共同で調査をいたしております。これ以降の部分については食品衛生法の絡みが出てまいりますので、基本的には県の権限として調査を行っているということでございます。したがって、最終部分は県の責任で実施をしているということでございます。

○市谷委員
 関連してなのですけれども、結局、厚生労働省からいえば、こういう汚染米は食品衛生法違反ということだというふうに厚生労働省の方も言っているのですけれども、それを農水省が販売を許可をして、しかもちょっと、こういう業者名を農水省が先んじて発表したということもあるのですけれども、私は非常に農水省の責任というのは重たいというふうに思うのですよね。ですから、本当にこの責任といいますか農水省が食品衛生法違反のものの販売を許可をしたということについては、私は国に対して、県からきちんと意見を上げられた方がいいというふうに思うのですけれども、その点についてはどうでしょうか。

●石田生活環境部長
 農水省が販売を許可したというわけではないのだと思うのです。農水省は、この事故米を工業用ののりにということで販売をしたということであって、ただ、そこから先の流通といいますか、実際にその米を使ったのが工業用のりではなかったというところが非常に大きいわけで。それについて、やはりそこをきちんと確認してこなかった農林水産省の責任はやはり大きいと我々は思っています。そもそも工業用ののりにするのであれば、工業用のりの製造会社に直接売ればいいわけで、何も食用にする米の流通業者に売る必要はないわけだと思うのです。そこが一番最初、スタートがやはり間違っているのではないかなという気はしています。
 いずれにしても、農水省がみずから売った米ですから、当然そういう米を売らないようにするということが大切ではないかと。昨日発表された農水大臣のコメントの中でも、その辺はやはりよく点検をするということでありましたから、その辺は我々としてもよく点検というか注視をしていかなければいけない。それによっては、やはりきちっと国にも申し上げていかなければいけないというふうに思っています。やはり農水省の責任はきちんと追求しなければいけないというふうに思っています。

○伊藤(保)委員
 このたびの問題は、本当に末端の皆さんは被害者なのですけれども、やはり食品衛生法等の関係法の改正を求めていかなければ、もうこういう事案というのはどんどんどんどん出てくると思うのですよね。やはりそういう強化をするように、この常任委員会としてでも国にも意見書を提出するとか、そういう対応を検討したらどうかということで要望しますけれども。

◎藤縄委員長
 今、伊藤委員から提案がありましたことにつきましては、皆さん、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 ということで、賛同していただいたということで対応したいというふうに思います。
 そのほか。

○市谷委員
 済みません。福祉保健部ですけれども、1ページの給食業務委託についてなのですけれども、これから仕様書がさらにもっと詳しく書かれるわけですけれども、この間、この常任委員会の方で療育センターの方にお話を伺いに行きまして、非常にやはり業者の調理員さんと、それからこのセンターの職員さんとが話し合って、本当に障害を持っておられる子供さん一人一人に合った給食にしていくということが大事だということで、話し合いを綿密にしていきたいというお話がありまして、私も本当にそのとおりだなというふうに思ったのです。ただ、気をつけておかなければいけないのは、労働法制でいきますと、現場で直接指示を出すと偽装請負ということがひっかかってくると。委託しておきながら現場で直接指示を出すということは労働法制上できないということで、各地でこの給食業務委託について偽装請負になるということで計画を取りやめた自治体もありますので、その点については、子供たちのためにと思って現場で指示を出すことが労働法制違反になるという可能性もありますので、非常に仕様書の内容が大切になると思いますので、その辺はきっちりと検討をしていただきたいというふうに思いますけれども、その点どうでしょうかと思います。
 4ページの自立支援法の給食の、これ取りやめた方がだんだんふえているなという気がするのですけれども、先ほど、最近ふえた例については外食をしていたからというお話だったのですけれども、基本的にこの数にカウントしているのは負担増のために給食をとめた人ということになっていますので、単に外出をして外食をしたということではないと思いますけれども、ちょっとその辺の、この給食をとめた方の状況というか理由をもう少しはっきりと教えていただきたいなというふうに思います。
 済みません、9ページの、これも福祉相談センターと喜多原学園の調理業務の外部委託ですけれども、これについては、結局どれぐらいの経費削減を見込んでおられるのかということを教えてください。
 最後、10ページの子どもセンターぼちぼちについてなのですけれども、これは1月の10日に適正化委員会から県の方に調査結果の報告があったということで、先ほどのお話だと、不当行為があった疑いがあったということなわけですけれども、実際にセンターの方に立入調査に入ったのが7月ということですし、子供からの聞き取りは3月上旬ということで、子供さんへの聞き取りは既に2カ月もたっているということや、施設への立ち入りは7月ということで半年近くたっているわけなのですけれども、この辺について県の関与の仕方、こういう、先ほどありましたけれども無理やり押さえて髪を切ったとかいうようなことが話として出ているわけですけれども、この辺について非常に、調査に入るのが遅いのではないかと私は思うのですけれども、どうしておられたのかと。それから、おられた子供さんは、ずっと施設におられたのでしょうか。その辺は、県はどういう対応をされたのかということをちょっとお聞きしたいのですけれども。

●山本子ども発達支援室長
 委託のときに派遣労働法等の違反がないようにということで、そのようなことがないように仕様書の方をしっかりと詰めていきたいというふうに考えております。

●小谷地域生活支援室長
 給食の減少のことについてです。私が説明不足で言葉足らずだったと思いますので補足をさせていただきます。
 外出時に外食を利用されたという前提のところに、やはり今の給食の費用の負担があるということでありまして、例えばコンビニとか、あるいは外食したときには、どこかレストランとかで、そのついでにとって、少しでも給食費を抑えようという努力の結果であります。先ほど申し上げましたように、4ページの4のところでありますけれども、実費となっている給食費についてはできるだけ低額にしていただきたいとという声もございますので、こういったところを国へ伝えるに当たっては参考にさせていただきたいと思っております。

●長谷川子育て支援総室長
 まず、調理業務の外部委託についてでございますが、経費削減の見込みでございますが、これはまだ概算でございますが、喜多原学園につきましては約900万円程度、それから福祉相談センターにつきましては50万円から100万円程度を見込んでいるところでございます。今後、正確なものにつきましては、これから試算をするところでございます。
 次に、改善勧告についての事項でございますが、県の関与の仕方についてでございますが、この点につきましては、1月10日に適正化委員会から調査結果をいただきまして、児童相談所はこの時点で施設の概要について把握しておりましたので、児童相談所がこの施設を注視していた状況でございます。といいますのは、この苦情に関する児童が、この施設にずっと入所しておりますので、子供に対する配慮を行いまして、直接の調査は行っておりません。その間、児童相談所が注視していたという状況でございます。3月になりまして施設の児童の動きがございましたので、関係者から情報をずっと聴取をしていったところでございます。
 入所児童がずっと施設にいたかということでございますが、ここにつきましては、時期はちょっと、3月ごろということでございますが、児童はそこから出ております。

○市谷委員
 済みません、先ほどの子どもセンターぼちぼちのことについてですけれども、もし虐待の疑いがあるのであったら、もう強制的にも子どもを引き剥がして保護しなければいけなかったのではないかというふうに私は思うのですけれども、この2カ月間というもので、もし何か起きていたら福祉保健部としてはどうするつもりだったのかなというふうに思うのですけれども、その辺が、入所していたからそのままでしたというのは、私はちょっと、これだけの疑いがかかっているという話の中でどうなのかなというふうに思うのですけれども、その辺がちょっと話を聞いていて、すっきりしないですし、施設そのものに対しては7月ですから、もっと早くに、なぜ調査に行かれなかったのかというふうに思いますけれども、その辺のタイムラグのことはどう説明されるのでしょうか。

●長谷川子育て支援総室長
 この1月以降につきましてですが、この適正化委員会の調査後でございますが、この苦情を出してきました関係者から、これについての撤回がございました。そういった状況もございましたので、県といたしましても、状況は確認しながら、見ておりましたが、そういった状況もございましたので、すぐには調査に入らずにいたところでございます。
 立入調査が遅いということでございますが、ここにつきましては、周辺の状況を慎重に調査しておりましたので、少し時間がかかったということでございます。

○市谷委員
 いずれにしましても、今説明をいただきましたけれども、私はこれ本当に対応が遅いというふうに思います。施設のありようについて、いろいろ問題点が書かれていますので、これについては今後ただしていくべき内容もあるのかなというふうには思いますけれども、半年にもわたって、こういう指導、調査が入るのがあって、勧告があったのは9月ですから、本当にまあ1年近く、こういうふうに時間が経過していくということはちょっと異常ではないかなというふうに私は思いますので、その点についてはただしていただきたいというふうに思います。
 こういう結論が出て、いつの段階でちょっと結論が出たかわかりませんけれども、わかった点については直ちに指導に入るということは、県としては必要だったのではないかと思いますけれども、この9月に至るまでに、どういうふうに指導に入られたのかということも、ただ調査だけではなくて、子供の命にかかわることですから、指導した点について、わかったらすぐ指導するということが必要だと思いますけれども、どういうふうに指導をされたのかというのを教えてください。

●岡﨑福祉保健部次長
 細かい話は、ちょっと総室長の方から話しますが、まさしく市谷委員のおっしゃるとおりでして、その不適切な運営もしくは児童虐待に当たると我々は思っています行為、これは非常に許されないことだと私は思っています。ところが、この京都のフリースクールにもあるように、この事実行為は当事者は認めません。すべてしつけということで済ませております。ですので、我々はこの事実行為については慎重に調査しました。
 ですから、実は3月になったのは、その子供たちが危害をきっと加えられないという状況を確認した上で我々は調査しています。そうではないと、すべて、実は子供たちは口をつぐんでおりました。ですから、先ほど室長が申しましたが、1月の段階で調査をしましたが、その後、撤回をしております。そういうような圧力もかかっているという事実がありました。ですので、その子供たちにまず危害を加えられないようにすること、これが我々の使命でした。ですので、時間が確かにたっておりますが、そのあたりを慎重にしたというのが事実であります。
 それと、その子供たち、または本人だけの証言では、これは証拠といいますか事実としては認められないということがありましたので、関係者からもお聞きできるように粘り強く話をしてまいりました。ということで、時間は確かにたっております。が、この行為自体が、我々としては確定といいますか判断できるという段階になりましたので、社会福祉審議会に意見を募って、その上で、我々は9月5日に勧告したわけです。
 ですので、市谷委員がおっしゃるように、早く早くというのは我々も思っていましたが、なるべく関係者もしくは子供たちに危害を加えられないということを第一優先に考えていまして、このような対応をさせていただきました。そして、今も市谷委員がおっしゃいましたが、こういう行為は、我々としてはやはり許されないことだと思っています。がしかし、今時点で起きましても、このNPO法人は、事実行為に関してはやはり異論があるということを言っておられます。ですので、これも我々としては粘り強く対応していきたいというふうに思っています。まずは、おっしゃるとおり子供たちに危険が及ばないということが第一ですので、これを今も我々はそれを願っておりますし、強くガードしております。ですが、そのガードもひょっとしたら、四六時中子供たちを我々が見ているわけではないので、破られる可能性もあります。ですので、それも踏まえながら、9月5日に勧告していますので、1カ月後に向けて指導してまいりたいというように思っています。

○市谷委員
 それで、考え方といいますか、納得しておられないということであるならば、なおのこと、それは、もっと早くにお話を詰めていくべき内容だったのではないかと私は思うのですよね。だから、慎重にいろいろされたということは、いろいろ経過があるでしょうから、ちょっと詳しいことはわかりませんけれども、ただ、意見が対立しているなら、なおのこと、どうなるのだろうかということが想像されるわけですから、私は、なぜもっと早く施設に行って、もっと話し合いをしたりとか、この点どうなのだろうかということをされるべきだったと思いますけれども、されたのでしょうか。これが7月ということなのですけれども。

●岡﨑福祉保健部次長
 おっしゃるとおりでして、我々はその施設に対して話をしておりますが、その子供たちには会わせないとかいう話もありました。ですので、これは見方によるかもしれませんが、従来から非協力的な対応でした。ですので、そういう意味では市谷委員がおっしゃるように、なかなかその施設に対して入れなかったというのは事実であります。それで、市谷委員もよく御存じのように、今この施設と我々についてはちょっと意見の対立があります。ですので、これらについては粘り強く、その話をしていきたいというふうに思っています。

◎藤縄委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、その他でございますけれども、執行部、委員の方で……。

○廣江委員
 今、米の話が出ましたけれども、米の輸入というのはごく微量で、麦の場合はほとんど輸入になっていまして、偽装ということでは、送ってくる国が多少違いはありますけれども、同じような船積みとか、そういう形で来ると、あの中で行われているようなことと同じようなことが行われておったら、麦の方では、とても米の場ではないのではないかと。何倍もその危険性があるのではないかというふうに、この間から新聞の記事を読んでおりますけれども、その辺、県の方で、それを今、どことわからないことだと思うけれども、本当に我々としてはその何倍もの、要は、米ではなしに麦を食べる人がたくさんふえてきていますし、その辺の危険性というのは非常に大事ではないかと思って心配しているのですけれども、何かそういうことについて御意見があったら、ちょっと聞かせてほしいと思います。
 さっきも高齢者医療費の問題が出ましたけれども、ああいうことにつきましても、要は米子市などでいうと8.何%から値段が下がって、非常に私はいい制度だったというふうに思っていますし、そういうことで今、落ちついてこようとしていますけれども、そういうことで、私が片山知事のときに、この質問をいたしまして、それでこういう制度で市町村単位を県単位にする、それから国で決まっている全体の医療費の問題についても県単位にするということで、そういうことの法案を進めかけたときに、都道府県の知事代表や市町村代表がいろいろなことで、厚労省の方はいろいろな会議をやって、そのあれが出たときに、知事代表は反対と言われましたので、片山知事、いや、あなたの代表は反対したけれども、今度のこの法案については、あなたは賛成か反対かと言ったら、厚労省はちょいちょい、最後になるとうそをつかれますので、うそをつかれずにこのまま通されたら私は賛同しますということでした。それで今、ほかの医療費の国単位が今度は県単位になるということで、高齢者医療とは国から県へと、市町村から県とで全然違った話になりますけれども、そういうことで、今度は鳥取県の場合には医療費の問題は県単位になったらどうなるのだろうかという、何か試算でもしておられたら聞かせてもらいたいと思うし、これについては、私はそのときに、知事に対しての要望として、いろいろな報道の中にも出てくるけれども、市町村によっては健康管理のために食事的な問題あるいは体を動かす問題、いろいろなところに取り組んで成功すると、3年ないし5年で、その市町村の国保料が下がっているというデータがたくさん出ている。特に高齢者医療などでは、長野県とほかの県との差というのがすごいわけで、鳥取県も県が奨励して各市町村にそういう努力をしてもらって、この改革、高齢者医療についても全体の医療費についても、そういうふうになってくれば県単位という総合的な医療費の問題について、鳥取県が医療費が安くなるようにやるべきだと思うが、それを要望しておくという、私は質問をしておりますけれども、そういうことも兼ねて、今まで鳥取県は、うまく市町村に奨励されたのかどうなのか、その実績が上がった市町村があるのかどうなのか。そして、この医療費がどうなるかという目安をお立てになっているころだと思いますので、その辺がわかったらお知らせ願いたい。

●石田生活環境部長
 小麦の輸入の問題です。私も詳細を承知しているわけではないのですけれども、基本的に食糧の輸入は国の権限というふうになっています。輸入ギョーザの問題で随分大きく取り上げられたわけですけれども、やはり検疫の体制自体が人手的にも非常に不十分、それから検査場所も横浜と神戸しかないとかですね、非常に手薄な状況で、これから、その辺の充実が図れるだろうというふうに思っています。コンビニも含めて、その辺の体制をきちんととっていただかなければいけない。
 今回、米についてミニマムアクセス米ということで、これはある程度義務的に、これはWTOの絡みで購入しなければならない、というとちょっと語弊があるわけですけれども、自主的に購入することになっているという、そういうものについて出たということで、少し特殊な扱いになっているのではないかというふうに思っていますが、いずれにしても食糧の輸入について、きちんと検査体制をとるということは大切ですので、国にも申し上げていきたいというふうに思います。

●岩垣医療指導課長
 まず、県単位でのその医療費の計画といいますか、これは、この3月に各県が国の方の高齢者医療の法律に基づきまして適正化計画を策定して、それぞれ、この20年から24年度末の5年間の計画を策定して進めているところでございます。ただ、まだ医療費の分析等でいきますと、鳥取県の場合ですと高齢者の医療、従来の老人保健医療でいきますと、医療費は全国平均よりもやや高いというところが、平均的なところと言った方がいいのかもしれませんけれども、そのあたりを推移しておりまして、それについて5年計画で削減していくということにしております。それぞれの市町村につきましても、特定検診、特定保健指導、それぞれ保険者に基づきましてそれを推進して医療費の削減に努めていくということにしております。
 そういう内容について市町村に何か示したということ、それについては、現在まだしておりません。
 県単位につきましては、今、政府管掌の方でございますけれども、この20年10月から各県単位で、それぞれ保険料を定めていくと。この1年ぐらいの間に各県単位で、その政府管掌の方の保険料率も決まってくるということで。ですから、例えば北海道と長野県と比較しますと、長野県は現在、医療費が低いということで、そういう意味では保険料率に差が出てくるのではないかなということでマスコミ等で報道されているところでございます。

○市谷委員
 済みません、最後にちょっと要望なのですけれども、先ほど学童保育の陳情が出ていましたけれども、通常、保育園や幼稚園の場合は、2人目、3人目の場合に保育料の軽減があるのですけれども、学童保育の場合はないわけです。一定の運営費は委託料として出ているのですけれども、その軽減のための算定はされていないわけで、私は、ほかの子育て施策と同じように、県として2人目、3人目なり、保育料の軽減を学童保育にもするべきではないかというふうに思うのですけれども、さっき見ましたら、9市町村しかやっていないということで、県として、ひとしくそういう施策がとれるようにしていただきたいなと思いますし、あと母子家庭についても特に働いて自立をと言っているのですけれども、結局、この保育料が高くて、事実上、預けられなくて、だから仕事も短時間のパートにしかできないという声も聞いていますので、2人目、3人目の複数の子供さんがいる場合の学童保育の保育料の軽減とか、それから母子家庭の保育料の軽減を市町村がひとしくできるように、県として支援をしていただきたいのですけれども、ちょっとその点についての見解を、もし聞かせていただけるとありがたいのですけれども。部長さん。先ほど、これは要望書もありましたから。(「国の関係はあるのだからな」「それはまた見解は」と呼ぶ者あり)ちょっと議場で知事に聞きたいと思っていますので、部長さんの見解をまず聞かせていただきたいと思います。

●磯田福祉保健部長
 先ほどの陳情書にもありましたし、市町村の方でなさっているという。財源が幾らでもあれば可能な範囲なのですけれども、そこのところはいろいろな観点から見ていくことだと思いますので、そこは引き続き、いろいろな面から検討していくという段階しか、まだ言えないと思います。

◎藤縄委員長
 意見はございませんね。
 以上で予備調査の日程はすべて終了いたしました。
 委員の皆様には協議したいことがありますので、その場に残っていただきたいと思います。執行部の皆様には大変お疲れさまでございました。退席していただいて結構であります。お疲れさまでした。
(執行部退席)
 お残りいただいたのは県外調査についてであります。9月定例会終了後に、11月定例会までの間に実施してはどうかと思いますが、いかがでありましょうか。

○山口委員
 ちょっと計画を見させてもらったけれども、諸般の情勢がありますので。私は、ちょっとその時期は日程が、そのコースはそれで結構だと思いますけれども、ちょっとそのあたりをもうちょっと見きわめた上で委員長さんに任せるというぐあいに……。

◎藤縄委員長
 日程調整を見計らって委員長に一任ということですが、よろしいでしょうか。(「はい」「任せる」と呼ぶ者あり)
 それでは、一任を受けさせていただきます。
 もう1点ございます。ハンセン病国立療養所の慰問についてであります。例年、福祉保健部で実施される療養所の方々との交流会に恒例として県民の方々と一緒に参加しておりますので、ことしの交流会は11月4日だそうであります、岡山県瀬戸市、長島愛生園でございますので、詳細につきましては、追ってお知らせさせていただきたいと思いますので、あらかじめ御承知おきいただきたいと思います。

○市谷委員
 それで、ちょっと行き方についてなのですけれども、私は去年行かせてもらってすごくよかったなと思うのですけれども、議員が公用車で別途行っているのですけれども、私は、行くなら県民の皆さんと一緒に行った方がいいとは思うのですけれども。ただ、ちょっとその交通の時間のこととかもあるのかなと思ったりしますが、趣旨からいくと、私は一緒にバスで行った方がいいではないかなと。

○山口委員
 一緒にといったら、そのあたりも任せるわ、本当に。(発言する者あり)

○市谷委員
 ちょっと検討していただけたらと思います。

◎藤縄委員長
 後で検討させていただきます。
 多くの方々に御参加していただければと思っております。
 以上をもちまして教育民生常任委員会を閉会いたします。どうもお疲れさまでございました。



午後5時00分 閉会

 

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