平成18年度会議録・活動報告

平成18年10月6日(金)(開会中)

出席者 委員長
副委員長
委員
伊藤 美都夫
安田 優子
尾崎 薫
稲田 寿久
湯原 俊二
松田 一三
前田 八壽彦
石黒 豊
中尾 享
 欠席者 委員 長岡 和好
生田 秀正
小谷 茂 
以上 出席委員 9名
欠席委員 3名
 

説明のため出席した者
 石田生活環境部長、河原農林水産部長、衣笠企画部参事、田栗文化観光局副局長、
 谷口県土整備部次長、各次長、課長

職務のため出席した者
 議事調査課  山本主幹  田中主幹  橋本副主幹


1 開  会  午前10時02分
2 閉  会 午前11時29分
3 司  会 伊藤委員長
4 会議録署名委員  中尾委員  湯原委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

◎伊藤委員長
 ただいまから、湖沼利活用調査特別委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元に配付した日程表のとおりでありますから、この順序で議事を進めさせていただきます。
 本日の特別委員会は、時間が限られておりますので、特に要領よく説明いただきたいと思いますし、質問する方も要領よく質問をお願いしたいと思います。
 そうしますと、きょうは、会議録署名委員は、中尾委員と湯原委員にお願いしたいと思います。
 それでは、議事に入りたいと思います。
 初めに、急々ではありましたけれども、9月の21日、この議会の開会中の議事整理日を利用しまして、特に湖山池、東郷池、一体どういう状態になっているかというのを見たいということで現場を見せていただきました。後でまた執行部の方から説明を求めたいと思いますけれども、とりあえず私がそのアウトラインですか、所感を申し上げたいと思います。
 簡単に申しますけれども、議長の方には復命書はきちんと出しておきました。
 湖山池につきましては、水門、それから湖山池の漁協、それから山王団地のビオトープ、それから良田の下水処理施設の吉岡クリーンセンター、それから金沢のところにあります水質浄化実験水路を調査しました。
 大まかに言いまして、湖山池というのは非常に汚れています。そしてそのやはり原因というのが、湖山池は稲作の水源としているということと、漁場としての利用ということで、水門で塩分操作をしていますけれども、この辺が非常に悩ましい問題があるということと、もう一つは、湖山池の水が汚れている原因というのが、下水処理水の流入あるいは農業排水、そういうものが流入しているということで、表面上は下水処理がしてあると言いながら、中身としては非常に汚れていて、ヒシというのが物すごく池の中に入っていると。ヒシがどういう作用をしているかよくはわかりませんけれども、とにかくどんどんどんどん下水処理場を中心にして広がっていると。この辺、大きな問題ですという話が随分あちこち出ていました。
 東郷池につきましては、以前、鳥取大学が塩水を入れると湖山池の水質が悪くなるというシミュレーションを大きな声で言っておられたようでありますけれども、実際、鳥取県の水産試験場等がその辺を調整しながら塩分を入れていったら、水質は悪くなるどころかよくなってきた。そしてシジミがずっとめどがついた。非常に漁業の活気が出てきて、それこそ新業の漁師もふえてきたと、そういう説明があって、言ってみればこの湖を利活用する上で、東郷湖の考え方というのは非常に参考になるのではないかと思っております。東郷湖はヨシの植栽地としてはかなりヨシがありますけれども、逆に護岸堤がヨシの広がりを防いでいるというような、護岸堤をとってくれというようなお話もありましたし、あるいはメダカ遊園池という、県の臨海公園の一環ですけれども、そういうメダカ遊園池あたりが非常に話題になるまでやはり水もきれいになったし、そして言ってみれば観光にも使える、そういう話があって、特に東郷池の漁協の皆さんからは、シジミの大体水揚げ量が1億5,000万~6,000万円に達するでしょうと、そういう話でありましたし、湖山池の方では水が臭いという、魚も臭いということで600万円余りの水揚げだと。1億5,000万~6,000万円と600万円というのは大きな違いだなと思いますけれども、この辺、これからの問題の難しさを示している、そういう考えで、視察のまさに概要でございますけれども、見てきました。
 それで後でまた現地で調査して説明していただいた方々にも詳しい事柄があったら説明してほしいと思います。
 そうしますと、議事に入りたいと思いますが、まず執行部の説明をお願いしたいと思います。質疑につきましては説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
 そうしますと、議題1で、中海の方から、大橋川改修事業に関する環境検討委員会の第4回、第5回について、池田環境立県推進課長の説明をお願いしたいと思います。

●池田環境立県推進課長
 資料、生活環境部、1ページをお開きいただきたいと思います。大橋川改修事業に関する環境検討委員会について御報告いたします。
 御承知のとおり、大橋川改修事業につきましては、平成18年4月に決定されました大橋川改修事業環境調査計画書に基づいて、現在、環境調査が実施されているところでございます。事業者であります国土交通省出雲河川事務所が設置しておられる環境検討委員会、これが開催されまして、流動水質のシミュレーションモデルについて第4回の会議で検討されましたので、その概要を報告いたします。
 なお、大橋川環境調査のフロー等につきましては、次のページ、2ページ目に記載してございます。現在は中段の2つ、二重線で囲ってあります環境調査、これが実施されている状況ということでございます。
 また、検討委員会委員名簿につきましては、2ページ、3ページに記載しておりますので、御参考にしていただきたいというふうに思います。
 そういたしますと、第4回の検討委員会でございますが、6月に開催されております。
 内容につきましては、水位や流量、塩分量等について、流動モデルによる試算結果と実測値、これらの比較検討結果が示されました。予測モデルの妥当性につきまして、各委員の意見を聞かれたというところでございます。
 各委員からの意見でございますが、これらの計算結果につきましては、現況をよく再現しておる。当モデルについては多角的見地から妥当との判断が示されまして、当モデルを用いて検討を進めていくということが了承されました。
 続きまして、第5回検討委員会でございます。第5回検討委員会につきましては、9月25日に開催されております。
 内容につきましては、水質予測モデル、これを構築する基本的な内容でございます中海、宍道湖、これらの水質の特徴が示された上で、窒素、燐、これらの底質からの溶出速度の算定の仕方、溶存酸素量、これらにつきまして、水質モデルの計算結果、これを実測値と比較した水質シミュレーションについて説明がございました。
 あわせまして、平成16年度、17年度、これらの生物調査結果を踏まえて、新たな生物の生育を確認し、非常に多数発見されたということで、これらの調査対象生物の追加の説明があったところでございます。
 各委員からはそこにお示ししてあるとおり、富栄養化につきまして、窒素、燐、これのいずれが支配因子になっているのか、よく検討して予測モデルを構築する必要がある。また、ことしの7月の豪雨については、非常に貴重な事例であることから、集中的にモニタリング調査が必要である。また、生物調査につきましては、種類のみではなくて、成長段階等に応じた分布状況の把握も重要等々の意見が出ているところでございます。
 今後の予定でありますが、委員会の進め方といたしまして、今年度中にさらに2回程度委員会を開催をいたしまして、調査状況の確認、また水質予測モデル、これらの検討を重ねて実施するということでございます。

◎伊藤委員長
 次に、議題2、第1回中海水質改善対策協議会について、議題3、湖山池の下水道整備計画の現状と早期整備の可能性について、及び、議題4、ヒシ対策について、田中水・大気環境課長の説明を求めます。

●田中水・大気環境課長
 第1回中海水質改善対策協議会について、同じく生活環境部の資料の4ページをお願いいたします。
 去る7月28日、米子市において開催された第1回の中海水質改善対策協議会の概要につきまして御報告申し上げます。
 この協議会は、去る1月31日に鳥取・島根両県知事の確認書に基づきまして、中海の水質の調査、それから分析等を行うとともに、水質改善措置について両県共同で検討する機関として設置するものでございます。
 構成員としましては、鳥取県及び島根県、それから中海沿岸の米子、境、松江、安来各市と、それから東出雲町で構成をしております。なお、オブザーバーとして環境省中国四国地方環境事務所、それから国土交通省出雲河川事務所に参加をしていただいているところでございます。
 当日は、第1回の協議会ということでございまして、協議会の設置要領が了承されたところでございます。
 具体的な検討項目としましては、両県の公共用水域の水質測定計画に基づくところの水質モニタリングの実施と、その結果の解析及び評価をすること。それから水質改善方策としては、汚濁負荷の削減、自然浄化機能の活用、浄化対策の啓発などの改善策の立案でございます。また、気象や、それから水象の観測結果についての情報交換ということを行う予定といたしております。
 当日の報告事項としまして、中海の現状、それから第4期中海水質保全計画の進捗状況及び住民の取り組み状況等の報告がございました。委員からの意見としましては、水質浄化のためには何を頑張ればいいのか。具体的にわかりやすい水質浄化をしてもらいたい。それから島根県で実施しておるところの五感による湖沼の環境モニターの導入。両県で指標を統一してはというような意見がございました。今後、鳥取県と島根県両県でこれらにつきまして協議を行いながら、調整を進めていく予定にいたしております。
 また、オブザーバーとして参加いただいておりますところの出雲河川事務所からは、中海の水質の現状やら、それから7月豪雨によるところの状況などが報告されました。
 環境省からは、水質保全特別措置法の説明があったところでございます。
 続きまして、5ページをお願いをいたします。湖山池の下水道の整備状況と早期の整備の可能性についての報告をさせていただきます。
 湖山池は昭和46年に環境基準の類型Aという指定をしております。そして平成8年には湖沼類型3に指定しておりまして、窒素、燐等の規制を行っているところでございます。近年、御案内のとおり、いわゆるアオコが大発生しておる富栄養化した湖沼でございます。
 現在、湖山池の水質及び環境基準達成のための事業上の指導等の水質行政及び下水道事業は鳥取市が事業主体となってやっているところでございます。
 下水道の整備計画といたしましては、資料5ページのところをごらんいただきたいと思います。黄色の部分が既に終了したところでございます。それから現在、ちょっと黒いような緑色の部分、これを現在18年、19年度でやる予定でございます。それから赤色の部分が23年から25年にかけてというふうな計画でございます。現在、17年度末の下水道の整備人口は、未整備の人口が約9,000人ほどございまして、これらから出てくるところの生活排水がCOD換算で日量大体210キログラムぐらいというふうに予測しておるところでございます。
 なお、問題の吉岡とそれから松保の処理区でございます。吉岡が大体処理人口1,900人、それから松保が大体1,000人、合わせて2,900人程度の処理をしているところでございます。これがもし未処理の場合でしたら、大体CODが130キログラム、毎日出てくるというふうに予測いたしております。これが現在のところ10キログラムというようなことで、13分の1、15分の1というような数値になっているところでございます。鳥取市は今後26年までには全部供用を開始したいというふうな計画で事業を進行しているところでございます。
 なお、吉岡クリーンセンターとそれから松保の農集を千代水処理区に接続する工事でございますけれども、この工事には大体圧送管、ポンプで圧送しますので、それの工事費が大体4億円、それからポンプが2カ所で1億5,000万円ぐらい、大体6億円ぐらいを見込んでいるところでございます。またそのほか、接続を早めるとしますと、補助事業として建設された施設でございますので、それらの用途廃止等がございまして、補助金の返還等もあるというふうに聞いておるところでございます。21年度接続で約14億円ぐらいの返還、それから26年度接続では11億円ぐらいの返還というふうな見込みをしておるということでございます。住民の要望が非常に高い下水道整備については、各方面から急ぐようにという要請をされておるところでございます。というふうなことで、前倒しはなかなか難しいのではなかろうかというふうに聞いておるところでございます。
 続きまして、資料の6ページ、ヒシ対策でございます。
 近年、湖山池の水質が若干改善されまして、いわゆるミクロキスティスによるところの植物プランクトンの大発生が見られなくなったということで、透明度が若干上昇したという関係で、湖底まで光が届くようになりまして、水生植物が芽を出して繁殖しやすい環境状況になって、ヒシが増殖したものというふうに思っておるところでございます。ヒシの特性としましては、花が大体7月から10月ぐらいに咲きまして、1年草ですということで、秋には枯れてしまいますので、それを除去すると。秋に枯れた部分を除去することで、いわゆる内部生産の除去ということが期待できるということでございます。
 ヒシの面積当たりの窒素と燐の除去量につきましては、中段のところに書いてございますけれども、窒素の除去量が平米当たり2.6から3.5グラム、それから燐が平米当たり0.36から0.55グラムというふうな除去効果が期待できるということでございます。

◎伊藤委員長
 続きまして、議題5、湖山池塩分導入実証試験について桑田河川課長の説明を求めます。

●桑田河川課長
 先ほどの生活環境部さんの件で、7ページ、ヒシの回収というのがありまして、これは河川課でやっておりますので、その分の説明を最初にさせていただきたいと思います。
 平成14年度に、アオコの回収とかヒシの刈り取り回収、それから浮遊ごみの回収ということを目的といたしまして、小型の回収船、通称みずすましと言っているのですけれども、それを購入いたしました。それで、これは漁協の方に委託しておりまして、それでヒシ等につきましての回収、それから焼却を行っていただくようにしております。一応焼却場所といたしましては、東部広域の神谷清掃工場、漁協さんの方でこれを陸揚げされまして、漁協の前でちょっと乾かされて、それで乾いた後にそちらの清掃工場の方に持って行かれて焼却していただくというふうなことをしております。一応年度ごとの出動日数ですとか回収量につきましては表の方に記載しておるとおりでございます。
 次に、県土整備部の資料といたしまして、湖山池塩分導入実証試験の資料を出させていただいております。これは9月21日に委員さんに配付させてもらった資料でございます。
 まず、1ページ目でございますけれども、湖山池の塩分導入実証試験ということで、今現在、そこの図にありますように、平成17年の11月からこの赤色での塩素イオン濃度の導入をしております。今の時期でいきますと500ppm程度ということでございます。かんがい期は水稲等への影響がありますのが一応300ppm程度に抑えるということでやっております。
 それで、今後の予定でございますけれども、平成20年度までこの水質、生態系等の環境等を調査するとともに、水稲の生育調査等を行いまして、総合的な検証を行い、湖山池の適正な塩分濃度等についてさらに検討を進めていきたいというふうに思います。
 2ページは実際に塩素イオン濃度等をどこではかっているかというふうなものでございます。ここにあります赤い部分、これが現在、水田を耕作されているところでございます。
 3ページが、一応この青島での塩素イオン濃度の推移ということで、9月の中旬ぐらいまでのを入れさせていただいております。

◎伊藤委員長
 続きまして、議題6、塩分導入実証試験の概要について、議題7、湖水塩分が水稲の生育及び農業用井戸水の塩分濃度に及ぼす影響の調査概要、及び、議題8、塩分導入現地実証試験に係る農業用水確保対策について、河原農林水産部長の説明を求めます。

●河原農林水産部部長
 この実証試験につきましては、農林水産部は塩分濃度を上げたときに魚族がどう変化するのか、それからあとは、湖山池の水を使って営まれている農業の方がどうなるのか、この2点と、それから畑向けの代替農業用水の確保が必要でありますので、その整理ということを担当しております。
 実は私、この実証試験の企画段階から携わっているものですから、農林部関係はまとめて報告をさせていただきます。

◎伊藤委員長
 河原さん、それでちょっと簡単にそもそも論を話をして。
 皆さんの見解をやはり、そもそも論を簡単に。

●河原農林水産部部長
 はい。
 いきなりなので十分話せるかどうかわかりませんけれども、湖山池の浄化というものは昭和の年代から随分と地元中心に、どうやってきれいにしていくのだということをずっと話し合われてきました。ただそこの中で、塩分を入れたらいいのかどうかという議論も一つありました。それからあとは、塩分が上がると漁協の方はいいけれども、湖山池の水を使っている農業は困るという話で、正直言ってデッドロックに乗り上げておりました。それで、今回の実証試験は、そうはいっても塩を入れた方がよくなるのではないかという意見が大勢ありましたので、とりあえず漁業にも農業にも余り影響がない範囲で1回ちょっと塩を余分に入れてみようかと、そのための実証試験をやることにしたわけです。たしか16年ごろにそれを意思決定をして、17年11月から塩分を、それまでは150から330ppmで管理していたものを300から500ppmに今上げたということでございます。その後、環境面でどういう影響が出るのか、魚族でどういう影響が出るのか、農業はどうなのかということを今、検証をしているという状況でございます。
 1ページをお開きいただきたいと思います。1ページはまず、漁業水産関係の調査結果であります。2つ調査をやっております。1つは、湖山池の中に、ちょうど湖山川への出口と、それから大樹荘といって、レーク大樹という建物がある一番池の奥の2カ所に定置網をおいております。これは以前からそこでどんな魚がどのぐらいとれるのかということを調べておったわけですけれども、これを引き続きやっております。そこで、17年度の結果を書いております。11月から塩分濃度を上げ始めたわけでありますけれども、17年の4月から18年の3月までの間に、年間通して言えば28種類の魚種と3種類の甲殻類、テナガエビ等なのですけれども、これが網にかかっております。かかった中身の傾向からいうと、ワカサギが大幅にふえております。特に冬、これにかなりかかったということでございます。それで、過去と比較してみてどうかということで、表にまとめてみました。ワカサギを見ていただきますと、11月、12月のあたりを見ていて、池口で相当16年までと比べてワカサギが大幅にふえたということがはっきりしたということが1点です。それから一方で、水産にとって大事なのがブルーギルであります。下の表、これを見ていただくと、これはもともとブルーギルは淡水魚だそうでありまして、その傾向が出ておりまして、池口の方では16年に比べてどんと落ちたと。122かかったのが、11月に、14になったということで、これは減ってきているのかなと。ただ、一方で塩分導入の効果がすぐに出にくい池の奥の方では余り変化がなかったのかなという、奥の方にどうも行ったのかなというふうに言えると思います。それからもう1点は、甲殻類でありますけれども、これはテナガエビが中心ですけれども、17年度になると非常に11月あたりに物すごくふえたなという傾向が見えるのかなというふうに思っております。これは池口、池の奥、一緒でございます。
 もう1点の調査として、湖山池は湖山川で日本海とつながっておりますが、賀露に樋門がございます。この樋門の上下でどのぐらい魚類の種類とか量が違うのかということで、月1回、上下流で何がかかるのか調べております。この結論で言いますと、このグラフを見ていただきますと、ちょうど一番多いときで12月のこれ、グラフはこれちょっとはっきりしておりません、右と左は同じものでございます、上流と下流で。左側に12月26日にピークで8,000匹ぐらい下流でとれたというワカサギのデータがあります。これは実は、ちょっとグラフのつくり方を間違った、12月の21日だそうでありまして、それを右側の上流の方を見ていただきますと、ワカサギが4,000匹とれたということで、ちょうど樋門の下流に滞留しているワカサギの量と上流側が約2対1ということで、若干樋門が遡上を阻害しているのかなというような傾向が見られたということでございます。今、樋門の管理を検討しておられますけれども、これによってはかなり遡上がもっと期待できるようなこともあり得るのかなというふうに考えております。
 2ページです。今度は農業関係ですけれども、湖山池の水を使った農業は、これは稲作中心に行われております。一番大きいのが瀬地区の水田であります。ここで3つの圃場で、それぞれ圃場に入った用水とそれから全面に入った水の塩分濃度というものをまずはかっております、最初の表です。これを前年度と比べてみますと、湖山池の塩分濃度を上げる前と比べて表をつくっておりますが、やはりさすがにことしに入ってからはほとんど200ppm台ということで、上がっていることがわかります。湖山池の水を使っています。昨年まではやはり低かったので、それぞれ37から147ppmということで、当然でありますけれども低かったということであります。実際、稲の出来はどうだったのかなということでありまして、表に7月中の茎数とそれから収穫期の穂数を比較しております。これを見ていただきますと、むしろ18年の方が茎数では多いわけでありますし、穂数についてもほぼ変わりはないということで、今年度に限って言えば影響はなかったのかなというふうに考えております。
 それ以外に湖岸にずっと小さな田んぼがありまして、これも池の水を使って水稲を作付しておられます。そこについては一応、生育障害があるのかないのかということを、目視で調査をいたしましたけれども、西桂見、福井、三津、いずれの地区も生育障害もなかったし、収量の影響もなかったのではないかという結論でございます。
 2つ目に、既設井戸の塩分調査ということで、瀬地区の大きな水田の中に、自家用が中心ですけれども、野菜をつくっておられます。それは浅井戸で野菜をつくっておられますけれども、そこの影響はどうだったのかなということで、井戸水の調査を行っております。一番下に表をつけておりますけれども、少し塩分濃度が上がっても地下水にあまり影響が来ていないのではないかという傾向が見られたわけでございます。そう変化がないなということでございます。
 農業関係は以上でございます。
 次に、3ページですけれども、ちょうどこの図面を見ていただきますと、鳥取空港の周り、バイパスの周辺でありますけれども、ここに畑、サツマイモとかタバコとかつくっておられる畑地があるわけであります。御案内のとおり、畑は非常に塩分に弱いということで、500ppmまで池の水がなりますと、ほとんど使えないということで、ここに真水を持っていってあげなければいけないということで、一定の整備を行っております。
 せっかくですからちょっと仕組みを説明させていただきますと、従来は、ここで、図面でいいますと、島、里仁、徳尾というあたりがありますね。ここの島から流れてくる谷の残り水と、里仁周辺の落ち水をこの緑の細い線、こういうパイプラインでずっと大寺屋ため池と書いてあります、こちらの方まで運んできて、大寺屋の辺で池の水と真水をまぜて、塩分濃度を薄めて、畑地かんがいに使っていたという状況であります。今度は全部真水にしなければいけないということで、実は右の方に古海の揚水機場というのがありますけれども、これは大井手という水色の大きなかんがい用水ですけれども、これを補強する施設でありますけれども、その水をちょうど里仁の徳吉というところでまぜまして、真水の量をふやして、この緑の線で運んできて、さらに大寺屋のため池と書いてありますけれども、さらにため池を増設して1日の畑地かんがいは全部真水でできるような、こういった装置を整えたということでございます。
 表を見ていただきますと、16年からこの整備にかかっておりまして、ため池は16年度につくっております。約3,700万円ほどこれにかけております。それから17年はこの青い、②番から⑦番までの必要な整備を、ポンプのオーバーホールですとか必要な整備を行っておりまして、約1億3,000万円ほどの整備をしております。今年度は、最後赤いところの⑧、西桂見という、布勢運動公園に近いところに赤いマークがありますけれども、この中に共同で使われる井戸を新設するということで、700万円余の予算を今予定しているところであります。それをもって一応の農業用水確保対策は終了するということでございます。

◎伊藤委員長
 次に、議題9、東郷湖ヤマトシジミ回復に向けた取り組みについて、安住水産振興局長の説明を求めます。

●安住農林水産部水産振興局長
 一番最後、4ページでございますが、東郷湖のヤマトシジミ回復に向けた取り組みということで、先ほど委員長の方から報告がありましたけれども、概要等につきまして説明いたします。
 まず、経緯でございますが、東郷湖では平成11年ごろ、約3億円、水揚げ量にして330トンぐらいのシジミがとれまして、非常に最盛期を迎えまして、その後、12年から陰りが見えました。陰りというのは、小さいものがとれないようになったということでございまして、再生産ができていないという状況があったものですから、地元の漁協と町の方から県の方に、いろいろちょっと調べてくれということがございまして、実はここは東郷湖は橋津川に水門を3基設置して、塩分等を調整しているわけでございますけれども、その操作によって今後ふやすことができないかというようなことで、13年から栽培センターが地元と連携して調査を行いまして、そしてその後、鳥取大学と連携して調査をして、産卵期の7月、8月にこの水門を操作する手法がマニュアルとしてできました。このことによって増殖ができる見通しがついたということでございます。
 ここの表の方を見ていただくと、漁獲量ということで平成11年、12年がピークを迎えて、あとどおんと落ちている。それで、一番右の方が18年ですけれども、回復傾向が出てきたということでございます。産卵期は7月、8月ということで、マニュアルの中身としましては、水門3基ある中で、その1基を一番下の5センチ上げるということで、それで5PSUになったらとめる。それから8月は7PSUになったらとめるというような操作を、この時期だけに限ってやるという中身でございます。
 2番目の事業の展開内容ですけれども、そういうことを立証してきたということで、16、17年度、事業移行期間がございます。水門操作で資源の回復ができたということで、17年の8月以降に区分して、禁漁にしていたところを解禁したというようなことがありまして、年間約1億の水揚げが見込まれた、あるいは実績が出たというようなことでございまして、その量につきましては右下の表にございます。そして表では書いていませんけれども、赤いのが平成18年度の量でございます。
 左の方は、平成14年のシジミの分布、それが17年にはこうしてかなりの部分に広がってきたというところでございまして、それで18年度以降、これからでございますけれども、かつてのように3億円の水揚げがあったということでございますから、これをもとにして大シジミで3億円産業復活プランというようなことを、地元の方はこれから策定されて、さらに上手に利用していこうかということでございまして、ふやす、売る、親しむというキーワードで中身を策定されるというぐあいに聞いております。

◎伊藤委員長
 一括してずっと説明していただきましたが、この説明につきまして、あるいは前段の調査につきまして、委員の方から質問、質疑、そういうものがありましたらどうぞ。
 まず、湖山池の方でどうでしょうか。あるいは中海。(発言する者あり)
 前田委員は調査のときにかなり前職の関係もあって、その辺を前後左右にちょっと解説していただいた点があって、問題点がすっと入っていると思いましたので、ひとつ前田委員の方から発言をお願いします。

○前田委員
 それでは、ヒシなのですよね、ヒシ。生活環境部。
 ヒシは御存じのとおり根の長さが10メートルぐらいになっているのですよね、水草をぐっと引っ張り上げると10メートルぐらいになって、恐らく湖底をはい回っているのですよ。それで、水がこれは移動できないですよ、ほとんど。で、水質悪化の一つは僕はヒシだと思っているのです。それで、この7ページを見ますと、何か水路をあけるような取り方してあるのですけれども、面的になぜ取らないのですかね。回収すれば生えないとここに書いてあるでしょう。取ればいいのですよ、取れば。

◎伊藤委員長
 どうですか。(「関連」と呼ぶ者あり)
 どうぞ。

○中尾委員
 僕は逆に、この6ページの窒素、燐の除去効果、これは平米当たり。これがあることによって、これを生えたやつを持って逃げれば、いわゆるCOD全体をどれだけ下げられるかという、ここの計算ができていますか。そうすると、今の議論とかみ合わないのですよ。全く逆なのですね。だから、全部取ってしまえでしょ。全部取ってしまったらヒシは生えない。ヒシが生えないということは、今のこのヒシの効果というのは、生えて、生えたものを取ることによって窒素、燐が除去されるという話ですから、根っこから取ってしまうとヒシが生えないわけでしょう。そうすると除去効果はゼロになるということ、極端に言うと。そこのところはどうですかという話。そこらのところの計算ができておりますかということ。

●桑田河川課長
 河川課ですけれども、一応ヒシの回収をやっております。これは今の分としては一応航路の確保ということでやらさせていただいております。ただ、この撤去にしても、前田委員が言われましたように、根までは取れないというのが、茎のところは抜けるのですけれどもね。根まではちょっとなかなか取るのは難しいと思います。また、いろんな意見を聞きながらちょっとよい方法を今後考えさせてもらったらなとは思うのですけれども。

◎伊藤委員長
 それで、この間見せてもらった。クリーンセンターの出口というのですか、下水道。あそこがどんどんどんどんヒシが広がってきている。何か下水が行くところが一番たくさんヒシが生えているというような感じを受けたですな。それで以前、湖山池というのはあんなヒシなんかなかったというのですか、あったにしてもしれたヒシで、湖全部がヒシで埋まってしまわないか。それからもう一つは、とれた魚がにおいがする。それで市場でもシャットアウトされると、そういう話が出ておって、下水処理場との関係はどういう因果関係あるのかということをお願いしたい、それも含めて。(「いや、ちょっと待って。ヒシ」と呼ぶ者あり)。

●杉本衛生環境研究所長
 その6ページの資料のもとになるのは、平成8年から9年ごろに衛生環境研究所で調査した内容なのですけれども、この窒素の除去量というのは、調査報告ですと、いわゆる坪刈りという言い方をするのですけれども、実際潜って一定面積、具体的には1メーター、1メーターの四角の中にどれだけの窒素あるいは燐があるかということで、そこに生えているヒシを、根は取りませんけれども、全部取ってきて、それを乾燥させて、その中の窒素分、あるいは燐をはかるということなのです。
 先ほどの御質問の中で、CODの改善にどれだけの寄与があるかということなのですけれども、これだけの窒素を取っているということはトータルでいったら確かにそれは除去、今のヒシを取ることによって窒素あるいは燐が除去されています。ただ、実際にここに出ている2.6から3.5グラムというのは、6月と9月と10月にやって、一番成長している時期とちょっと衰えている秋とで量がちょっと違うということで数値が違うのですけれども、これは根から吸収しているやはり窒素あるいは燐というものがかなりの部分で、水質の中の窒素、燐を直接取っているわけではない。しかしトータルとすれば水質と底質というのはリンクしていますから、トータルの池の中にある窒素と燐については除去されることに間違いないということは言えると思うのです。ただ、それが1年草なので、根だけ残ったときに果たしてどうなのか。実際には実があって、実からまた来年発芽するというのが1年草の性格ですから、そういう形で生えてくるのではないかなと思います。
 この6月と10月までの違いというのは、一端刈り取った後、また伸びてきてどうかということではなくて、坪刈りをやった6月のとき、それから同じような場所ですけれども、その1メーター、1メーターを場所を変えて今度は10月はどうだという形で取っています。ですから、そこで成長した量ということではありません。

○前田委員
 水質悪化で、ちょっと誤解されたのだけれども、浮き草ですから、ここが物すごい生えておるのです。それで、すだれ状になって水が動かないのですよ、水が。水質悪化というのはその意味で、水が動きませんよと。ですから私は、何で面的に取っていかないのかなという気がするのですが。本当に水が動きませんよ。この間、僕の家の前に県の河川があって、ヒシが生えていてみんなで取ったのだけれども、それを取ることによって水がどおっと流れた。ヘドロのにおいがするのがなくなった。

○石黒委員
 河川課長、さっき、あなたの説明で航路の確保のために取ったとおっしゃって、窒素や燐を除去するために面的に取ろうとしたわけではないのだね。だから、そこら辺をどうするかということ。

◎伊藤委員長
 どうですか。
 やはり行かれなかった人はわからないかもしれないけれども、想像を絶する、一面ヒシという湖山池になってしまうのではないかという心配までしました。(「いつも見てます」と呼ぶ者あり)ええ。

●谷口県土整備部次長
 確かにおっしゃいますように、面的に取った方がいいということは考えるのですけれども、ただ、ずっとここ3~4年こういう形でやっていまして、非常に労力を伴うということで、漁協の方にお願いをしているのですが、労力と時間ですね。それでなかなか取られるのにも、前田委員は上手にやっておられますが、非常に巻き込んでそれを引っ張り上げるということですので、なかなかそう簡単に取れないということ。予算の関係と、それからそういう労力ということがありまして、これがやはり災いしていると。今、ちょっと水質の関係、燐等の関係はわかりませんが、そういうことであれば、少し予算的なものを計上して考えていきたいと思っています。

○前田委員
 強く要望して、面的に取ることをお願いします。

◎伊藤委員長
 そのほかどうでしょうか。皆さんから。

○石黒委員
 僕が一般質問で言ったように、外来魚が在来種を侵しているのではないかということで問題にしたことがありますね。それで今こうやって見ると、ブルーギルやオオクチマスを聞きます。漁獲を見るとかなり順調に育っているわけです。これが在来種を食うわけですから、水質の関係、塩分濃度の関係で非常に重要な生息状況ですけれども、やはりこの外来魚をどうやって駆除するのかということを、むしろ漁協の皆さんやなんかと一緒になって、漁協の皆さんが県にこうしていただきたいのだというような要望があるのなら、知事にしかられないように、自分たちはこれだけの努力をしているけれども、県にもこれだけのことをしてほしいというような切実な要望を聞いてですが、それに対処すべきだと僕は思いますが、いかがでしょうか。

◎伊藤委員長
 河原部長、いかがですか。

●河原農林水産部部長
 現在、その湖山池の外来魚の除去につきましては、ちょうどブルーギル等が産卵をする、その産卵場所を襲うといいますか、駆除するという方法に対して支援を今、行っているところであります。(石黒議員「しているのか」と呼ぶ)
 はい。行っているところでありますけれども、なかなか十分に、あれだけ広いところですから出ないというのが現状であります。
 今回、先ほどもちょっとデータで見ていただきましたけれども、やはり淡水魚は塩水に弱いなというのがわかりました。ずっと上げればそれはいないようになるのだと思いますが……(発言する者あり)はい。(発言する者あり)あとは、それが一番いい、それだけ考えればいい方法だと思いますが、上げると今度は水田も含めて全部の用水を確保しなければいけないということが、これが一回試算したら数10億円かかるのですね。全部、瀬とか、さっきの田んぼに持っていくような水を千代川から持ってくるということになると相当な、水利権の問題も出てきますし、大変だということなので、今回のこの調査の中で、池の奥までの影響がまだちょっと余り出ていないのですけれども、この推移を見ながら、本当に効果的な駆除方法というのは考えていきたいというふうに思っております。

●安住農林水産部水産振興局長
 ちょっといいですかね、補足ですけれども。
 実は、ブルーギル等の外来魚につきましては、17年、昨年からちょっと調査をやっておりまして、湖の中の4カ所に定置網を仕掛けて、そこにどれだけブルーギルが入るかというようなことを8月、9月にやっております。それでその結果としては、1日当たり、1カ所当たり多いところでは400匹ぐらい定置網にかかると、そういうような状況を踏まえまして、それでようけおる場所とそこに仕掛ければとれるというような情報も集まりつつありますから、2年で大体そういうことがわかってきました。それで今後は漁協等と相談して、また国の方の補助事業もありますから、そういうものをまた考えていきたいなと思っております。

○石黒委員
 法律が変わって国が支援するのだから、上手にやっていただきたい。

◎伊藤委員長
 そのほかございませんか。湖山池、東郷池。
 ちょっと最終ではないのだけれども、湖山池の浄化を今後やっていく一つの皆さん、流れというのはどういう格好で物を見ておられるのですか。ちょっと金が要る、要らないはともかくとして。一体何が湖山の課題になるのかな。やはり対象は漁業と農業との関連と下水が入ってくるという、これだけですね。そうすると将来的には下水というのは、前田委員が盛んにこの間言っておられた、ねえ、前田委員、ちょっともう一回紹介してください。

○前田委員
 さっきも田中課長からあったのですけれども、土木の、生活環境部の5ページですよ。それで、この湖山池をきれいにするというのは、窒素、燐を入れないことなのです。外に出せばきれいになるのですから。皆さん、この下水をすればきれいになったという誤解を与えているのですけれども、ここは高度処理をしていませんので、燐は入っていますからね、窒素と。そのことが問題だということを皆さん言っておるわけです。ですから、先ほど話しましたように、この吉岡クリーンセンター、それから松保処理区の、この処理水を湖山池に流しているのですよ。毎日、窒素、燐が入っているのですからきれいになるはずないのですよ。だから外に出してほしいというのが漁協のお願い。それからもう一つは、周辺の農業の肥料を減らす運動をしてほしいということを言っているわけです。ここなのです。

◎伊藤委員長
 実は後で東郷池に行ってみたら、東郷池の方では下水の処理水が一切出ていないのだな。池の中に入っていない。海の方には行ってしまうけれども。(発言する者あり)。その辺の大きな違いがあるというのが一つなのですね。

●河原農林水産部部長
 ちょっと一つ。今言われたののほとんどに担当時代から従事していますので、まとめて2点。
 下水道の話ですけれども、事情はもうお聞きかもしれませんけれども、中海と湖山池というのはちょっと法律的な位置づけが違います。湖山池の場合は水質汚濁防止法という通常の基準でやりますので、先ほど言われた窒素、燐の具体的に規制がない。幾分下がるような施設は入れていますけれども、ない。中海は湖沼法というのがさらにのってますので、中海での農業集落排水は高度処理をさせていただいています。尚徳地区あたりのあれは、法律に基づいて補助金もそれが対象になるので。ただ、湖山池は通常の基準でやっているというのが実情でありまして、ここにそういったものを付加していくのか、あるいはつないでしまうのかというのはやはり政治的、政策的に大きな判断をしていく話なのかなというふうに思っております。
 あと、農業の方の話です。農業の肥料を負荷削減すべきではないか。これはおっしゃるとおりでありまして、実は農業関係の負荷も農業試験場を中心にずっと調査をしております。その中で今取り組んでおりますのは、苗箱全量施肥といって、苗をつくる段階から遅効性肥料という、徐々に溶ける玉肥があるのですけれども、あれを一緒につくってしまって、通常ですと稲を植えてから何回も追肥といってまくわけですけれども、あれを極力少なくして、余分な窒素、燐が使われないような取り組みで、かなり今、省力化もできますし、広がりつつあるところで、県としてもこれは普及していきたいなというふうに思っているところであります。

◎伊藤委員長
 いいですか、そのほか。

●安住農林水産部水産振興局長
 もう一つ漁業の方でちょっと考えるのに、湖山池は汽水湖ですから、魚の種類が豊富だということで、汽水湖というのは海と湖の中を行ったり来たりしますから、問題は、水門があるものですから、上がってくる時期に水門をあけてどんどん入ってきてもらうということが、漁業の場合は立場でして、そのために12月にワカサギがいっぱい上がるとかいうようなことがありまして、いつあければ魚のために効果的かということが水産関係の課題だと思っております。

○中尾委員
 最後。この間もちょっと言ったけれども、一つずつ個別に物を言っていくと、見ていくと、あの今のヒシを取ったらそれでいいという話になるですな。それと肥料は減らしたらそれでいいという話になる。そうではなくて、昔からずっとたどってみると、県土整備部の方でいうと、今もうほとんど用水路がコンクリートですね。そうすると植生がない。一気にもう下水も、農業用の肥料、そういうものを含んだやつがどおんと出てくるわけだ。今までは草が生えたり、ちょろちょろちょろちょろ流れながら吸収をしてきたわけだ。そのために一気に汚れがたまってきている。だから、水路面を考えていかないといけない。さっき言った、ヒシが生えておるからヒシで水が動かないようになっていて、いわゆる汚染の原因になっていると、こういうことだけれども、一つだけ見るというと、あった方が窒素と燐を取っていってくれるわけですから、だからそこらを全体量をどうするかという、浮遊物、水が動くようにしていくためにはどうしたらいいのか。そういう多面的な、科学的なところから物を見ていかないというと、一つだけ取ったり、やめたらいいというものではないと思うのですよ。ですから環境部も県土整備部も農水も一緒になって、多角的、多面的に議論する必要があるのではないか、私はそうゆうふうに思うのです。提言しておきます。

◎伊藤委員長
 そういう目標は、そこのところに最終的には目標を。その辺について何かありますか、皆さん方。(「いいじゃないか」と呼ぶ者あり)
 そうするともう一つ、では東郷湖。局長、東郷湖の感想をあれしてみて、もう一回。東郷湖では問題が大体絞れて、農業用は絶対使わない、それから下水は流さない。そうすると水が変わってきたわね。そして汽水湖ではないけれども、水が汽水に近い姿で出入りする。そうすると湖山池が600万円だそうですけれども、あそこは1億5,000万円、2億円という格好で、非常に目標が絞られたきたということだわね。その辺を踏まえて、これからどうしたらいいのか、東郷池は。

●安住農林水産部水産振興局長
 資源がどんと減ってなくなったのが7月、8月の産卵期に海水を入れることによって、ふえるということが見えてきましたので、今度はその資源をもとにして上手に維持していけるように資源管理を徹底的にやるとか、後期マスタープランとかいうような形で、今、漁業者がシジミをとっているのは69名だとかと聞いてますけれども、結構水揚げがあるということによっては、そういうものが地域の特産として今後ずっと生かしていきたいと、基本的にはそういうぐあいに思っていますので。これからできる資源を大事に使っていきたいなという思いです。

○石黒委員
 この説明の資料の中には700万円から1億円に上がっているのですが、ここに書いてあるのですが、委員長は1億5,000万円、2億とおっしゃるのだけれども、どちらの数字が正しいのですか。例えば3億円であったものが1億円に復元したというのは3分の1まで戻ったということだし、1億5,000万円というと2分の1まで復元したという、基本的なことをちょっと。

◎伊藤委員長
 それこそ東郷湖のこの間実態調査で現場へ行って組合長にお聞きました。ことしの目標は大体200トンだそうです。それで1億5,000万円から1億7,000万円ぐらいが今までの実績から見てことしの目標ですという話をしたものですから、だから去年までの実態とは違うかもしれません。だけれども、非常に今のところ、とり過ぎにならないように、とり過ぎにならないようにと、1人が1回に12キロですか、それで大体8,000円から1万円で抑えているそうです。そうでないと資源をすぐとってしまうので。(「漁獲量調整して」と呼ぶ者あり)ええ、という話をしていますけれども、その辺ちょっと現場の方で何かあったら。

●安住農林水産部水産振興局長
 正直言いまして、1億円という水揚げは正確にはつかんでいないです。大体そんなものだろうということでして、大体シジミが高い分で1キロが1,000円ぐらいということを聞いていますから、1人が12キロとっておってという形の計算でしかありません。これから上手に使っていきたいという中で、一括で漁協で販売するとかということではなしに、めいめいが販売しているような部分もありますから、これからは売る場合も共同して売るとかいうふうなことをしていっていきたいと思っています。今はちょっと正確にはつかめていないというのが状況です。

○石黒委員
 これは16年、17年の実績で1億円ちょっと出ているわけだ。だからそれがいいかげんだということではっきり言ったからそれでいいけれども、だけど人に説明するのに、今、この東郷湖の漁業をどうしようかというときに、700万円になっていたやつが1億円になったのか1億5,000万円になったのかというのは大事なことなのでね。これからどこをどうすれば3億円までになるかということを、今、僕たちは勉強しているのに、そんなようなことだから、では1億7,000万円ぐらいまで復元したのなら、もうちょっとこうすればもとどおりの3億円になるなというふうにして、これはいいあんばいだというので、もう何の施策もしなくてもいいということになってしまうのだから、その辺は上手に、やはり我々がどうしなければいけないか。では東郷湖は何もしなくてもいい、湖山池は非常に汚染も進んでいる、漁業の面でも低迷している。ここに集中して、単県費でも何でも集中して漁業振興や何かをしないといけないなということにしなくてはいけないでしょう、我々は。そうでしょう。そのために中海も含めて3つの湖沼というのは、そこに我々のミッションがあるわけだ。だから正確に説明してくれたり、数字を示してくれないと困るよ。

●安住農林水産部水産振興局長
 資料で年間約1億円の水揚げ回復をということで、これは17年の8月以降の約1年を大体見込んだということでございまして、今おっしゃるように、いろんな施策をするためには数値が大事ですから、それを正確につかむようにこれからも努力したいと思います。

◎伊藤委員長
 では東郷池はいいですね。では今度は中海の方に行きたいと思いますが、いかがですか。(「大橋川か」と呼ぶ者あり)大橋川も。どうぞ。

○湯原委員
 生活環境部の4ページの資料です。モニタリングの件で第1回目をやられたということでお伺いしますけれども。
 部長がさっきおっしゃった湖沼法に基づく中海の対策協議会で、年1~2回関係機関が集まって、石黒委員が会長、稲田委員が副会長をしておられますが、そこでも、失礼があったらお許しいただきたいのですけれども、どちらかというと今日までハード、さっきの公共下水と農集とか合併処理浄化槽、どちらかというとハードに基づいた浄化対策、最終的には石黒会長とか皆さんが、代表の人が国の関係機関に陳情要望で来年度もかさ上げとかいろいろなそういった予算をつけてくださいということで運ぶわけですけれども、ここにありますように、ハードはそちらの対策協議会の方でやってもらうにしても、ここで出てくるように、一つはやはりソフトの関係を、これは地元市町村、東出雲町があるので市町ですか、市町との関係連携もありますし、すみ分けもありますけれども、この辺のところをぜひ具現化、具体化していただいてですねソフト関係のところです。そこで、今回設置して初めて第1回でいいのですけれども、実際の数値と現状把握、出ているメンバーはその対策協議会に顔を連ねている人が出て、そういう機関ですので、現状把握は毎年されている上ですので、その上で実際に具体的にどういう施策をソフトの部分でされていくのかということを、ぜひ来年度当初予算に出てくるようなスピード感を持ってやっていただきたい。もちろん、先ほど申し上げましたように、地元の自治体とのすみ分けももちろんあるのは承知していますので、県も前向きにソフト部分でぜひしていただきたいという要望です。御意見があれば。

●田中水・大気環境課長
 中海の水質対策協議会とそれから改善対策協議会というものの差ということであろうかと思いますけれども、今、委員がおっしゃったように改善対策協議会の方は、いわゆるどうしたらよくなるかということを一生懸命検討すると、そして沿岸の市町及び鳥取県、島根県がどういう対策をとるかという、対策、いわゆるハードではなしにソフト面ですね、そういうものについて協議をしたいというふうに考えておるところでございます。
 また、各事業につきましては、いわゆる市、町、それと県、それぞれが一体化をして、いろんな事業をやっておるわけですけれども、これらについて検討し、また必要な施策につきましては立案、計画をして、その協議会の中で審議をしまして、これを施策に盛り込みたいというふうに考えておるところでございます。

●石田生活環境部部長
 ちょっと補足させていただきます。
 この協議会、今回、私が委員長させてもらったということもありまして、ちょっと私の方から補足をさせていただきます。
 議員さん方に絡んでいただいて、特に各省庁に要請していただき、大変感謝を申し上げております。この協議会、個々の項目にもちょっと書かせていただいていますけれども、例えば小・中学生の取り組みとかNPOの取り組みとか、そういったものをできるだけ進めていきたいなというふうに思っています。これと直接の関連ではありませんけれども、ことしも両県知事が出て一斉清掃もやったわけでございますので、そういう機運も出てきていますので、両県、あるいは関係市町と一緒になって取り組めるものを具体的に来年度予算に向けても検討していきたいというふうに思っています。

○松田委員
 田中課長、今の意見のその他でいろいろソフト面で、その4ページの中ほどの委員の意見で、わかりやすい水質評価になるようにという意見がありますね。これは物すごく大事なことだと思うのですね。本当にみんなわかりやすいように、これがそうなんだとかいうことがわかってくれば、それに対してこう。その点をやはりかなり重要視してやっていただければなという感じがしたわけですけれども、ちょっと。

●田中水・大気環境課長
 それにつきましては、島根県が今現在実施しておるところの五感による指標というので、見る、聞く、さわる、におう、味わうというふうな指標が出ておるわけですけれども、こういうものを使用しながら、通常皆さんがどう思われるかというふうなことを探っていきたいというふうに思っております。

○石黒委員
 この湖沼の委員会に東部と中部の方がいらっしゃるので中海の関係、僕たちは湖山池や東郷池のことは余りよくわからないから勉強させてもらっているのですけれども、中海の関係はむしろ西部の皆さんは専門家みたいなものですよ。さっきハードの関係と言いましたけれども、底泥のしゅんせつもしていますし、覆砂の関係、それから植栽をしようと、そういうふうなことでいろんなことを複合的にやって、その結果、農集の、公共下水道の合併浄化槽をやっていると。しかしなかなか水質はよくならない。やはり農業排水をやっても、雨水や生活排水がどうしても完璧に除去できていないからですけれども、だけれどもそういうふうなことをいろいろやっているのだということだけは基本的に皆さんに知っておいてもらって、それでもこれ以上何をしないといけないかというと、皆さんの中で実はこういうことが問題なんだということがあれば、そういうことに努力しているんだということをここでちょっとかいつまんで説明すべきだと思うのですが、どうでしょうか。

●杉本衛生環境研究所長
 衛生環境研究所ですけれども、私もこの水質改善対策協議会の委員で、実際に出て水質の状況をお話をしたりしております。
 衛生環境研究所で今取り組んでおる研究ということで、来年度に向けて中海環境を評価しようというぐあいに思っているのですけれども、その一つは、先ほどからお話が出ていますように、今までどちらかというと科学的にというか、物理科学的なアプローチで、いわゆる下水道の整備であるとか底泥のしゅんせつであるとかという、流入負荷なり、あるいは栄養塩の除去というものを中心にいろいろ施策がされてきて、あるいは研究もそれ中心でやられてきたということもあるのですね。ところが、いろいろと調べてみますと、そういった栄養塩のレベルをかつての戦前の時代のところまでずっと仮に戻したとしても、流入負荷というものを戻したとしても、では即水質がよくなるかといったら、実は東郷池はもう90数%下水道ができていて、あとは確かにさっきお話が出ていました農業用の関係とあとは市街地ということしか負荷がないという状況になっているけれども、水はもとに戻っていない。実際に流入負荷とかそういう栄養塩だけを減らしても、実際にかつての水質になるまでというのはかなりのタイムラグがあるだろうというぐあいに我々は考えております。そのタイムラグをどれだけ短くして、どれだけそれをよく、その水質に持っていくかということの決め手が、自然生態系というものをある程度昔の浅場があり、そこに水草が生え、それが魚たちの揺りかごになって、いろんな自然生態系がそこで育っていく。あるいはそれを刈り取る。かつての藻くず刈りと言われていた、中海も湖山池も東郷池もなのですけれども、海藻を大量に取ってそれを肥料に持っていったという、あの時代のこういう循環というものを考えて、そういうものに少しでも近いような自然生態系にするということが、一番それに近づくのではないかということで、今、そういう方面の研究というものにちょっとシフトというか、中海を使いながら住民の方と一緒にそういう取り組みをしていこうということで、今やっておるところでございます。

○石黒委員
 よくわかりました。

○安田副委員長
 ちょっと今の杉本さんのお話に関連して、バックするのですけれども、私は素人でよくわからないのですが、今、中海で、昔、モンバというのが生えてまして、それを刈って、今度畑に肥料として使っていたわけなのですけれども、このさっきお話を聞いていますと、ヒシは取って、それを漁協の方が干して、それで処分場に運ぶというと、委託費も、そっちにもお金がかかるわけですが、そのヒシというものは昔のうちの方のモンバと同じように、それを農業に使ったりはできないものなのですか。それはもう処分するしかないものなのですか。

●河原農林水産部部長
 今、杉本所長の話もあったのですけれども、昔の生活により近づけるという、どこまでできるかという話です。それで今のモンバを肥料に使うという話はどこでもあったのですけれども、あのころはお米が通貨みたいな時代で、お米さえつくれば生活がある程度成り立つ時代はそのぐらい手間もかけてたのですけれども、今、1反当たりつくろうと思っても年間30時間ほどしか手を入れずにつくってしまえる時代、それだけ米価も下がったということで。議論としてはありますけれども、即、昔やっておったからそれがいいからやろうねといってもなかなか難しい。だからどこまでそういったものが、例えばそれを焼いた灰がまた簡単にまけるとか、何か今できる範囲でやはり考えていかなければいけないのかなと思います。

◎伊藤委員長
 そのほか。

○稲田委員
 私も今ずっと議論を聞いておって、この前、前田委員、それから中尾委員、伊藤委員長と皆さんで現地視察に行ったのです。今、さき方からずっと出た話でもう議論が出尽くしたかなという気持ちがしております。
 一つだけ、私がどうしても納得がいかないのは、話はまたもとに戻るのですけれども、このヒシの問題なのですね。私は中尾委員とずっと話した。この問題についても、その現地で。それでおっしゃること、私も大賛成なのですけれども、そもそもこの資料がこんなにヒシが、いわゆる水質浄化に効果のあるものだなということが、あの現場では、そういう話が出ていなかったのですよ。今初めてこれを見て、ああ、こんな効用があるのだなということをまず再認識をしたということです。
 それともう一つは、つまらない質問なのですが、このヒシの実というのをこれは私たち子供のころ食いましたよ、結構。それで、この殻は昔、忍者が使っておったのですよ。(笑声)(発言する者あり)今、忍者はいないから効用はないと思うけれども、例えば、本当にこのヒシを取るのであれば、何かこの実を活用して、せんべいにするとか何かに、活用の方法があればこれすぐ取ってくれると思いますよ、業者がやれば。自分で自費を投入して。そこのところをもう一つ研究されたらいいのではないかという気が、中尾先生とそんな話をしておったのですよ。
 それともう一つは、こんなに例えば窒素や燐を要するにヒシの実が吸収するというのであれば、今度は実を食べることに、今、実を食べてこんなものが入っていいのかなと、今、私も実はこれを読みながら思っておったのですが、その辺……(発言する者あり)いやいや、実の中にも入っているかもしれない。ですからその辺がわからないから、私たちの知識では、だからひとつ、幼い考えかもしれないですけれども、これ研究してみられたらいいと思う。
 それが水質浄化とあわせて、何か全体としては非常にバランスを欠くような、もう中尾先生が言われたから私が繰り返すことはいなけれども、バランスを欠くような施策になっているような私も気がしますよ、これを見ていて。一方では、いわゆる湖山池の塩分調節をやりながら、ポンプで真水を引いて薄めている。また、いわゆる畑地や瀬というところと西桂見、ここはポンプがあるわけです。あと細かいところはないと、そういうようなことの説明も聞いたのですけれども、何か部分的、局部的な対応だけで終わっておるような気がしますから、私もぜひ総合的にそういうものもひっくるめた感じで話を進めていって、検討してみていただきたいなというようには思います。

●河原農林水産部部長
 ヒシの実の話でございます。伊藤委員長なんかの方が多分詳しいのだろうと思いますけれども、1回よくこういうものの活用について、全国の例とか今調べられますので、また調べてまたこの機会にとりあえずの情報だけお伝えしたいと思います。

○尾崎委員
 私もすごく素朴な質問なので、後で忍者がどう使っていたか知りたいのですけれども、環境問題というのはやはりソフトな部分というのが非常に大きな役割を果たしてくるだろうなと思いまして、松田委員から言われたのですが、島根県の方で五感の指標で、見る、聞く、さわる、におうと、味わうというのはどうやってされているのかなというふうに思うのですが、それとあと、小学生がどんなふうなことを調査していらっしゃるのか。鳥取県が参考にするに当たっても、一体どんなことをしているのかなというのはちょっと興味があるので聞かせてください。というのは、やはり子供たちというのは見たり聞いたりさわったりすることが大好きなので、味わうも含めてどんなことなのかなというのをちょっとお聞かせください。

●田中水・大気環境課長
 島根県では、冊子をつくって、それを各団体に配って、見てレポートをいただくというふうな形をやっておるようでございます。
 味わうというのは、ちょっとこうしてみて、ううん、だそうでございます。実際にごくごくと飲んでどうのこうのという話ではないようでございます。
 それと、小学生の団体というふうに聞いたわけでございますけれども、やはり指導者がおられるところで小学生の児童を対象にやっておられるというふうに聞いております。約30団体ほど指定をして、これを見ていただいておられるそうでございます。

○尾崎委員
 見たり聞いたり味わったりすることをやっていらっしゃるということですね。

○湯原委員
 見るはね、若干補足していいですか。
 地元のテレビ局とかメディアさんが中心になって、中海というのは、僕も護岸からはしょっちゅう見るのですけれども、ヨットとかクルーザーを浮かべて、中海テレビなんかが、湖上というのですか、湖の中に行って、そしてヘドロを上げたりとかして。そこから、逆に言えば、弓浜半島とか対岸を見る。子供たちにとっては非常にいいのですね。中海に対する浄化の位置づけというのが大分その辺が子供たちは変わるのではないかなという、非常に評価しましたということ、ここで言ってもどうのこうのではないですけれども、見るというのはそこまでの意味が非常に大きいですよ、ということだけ申し上げておきます。

◎伊藤委員長
 あそこに、東郷湖にあるメダカの池、それから湖山池には山王ビオトープですか、ありましたけれども。
 結局、やはり子供たちが見て、入って、川の中、水の中に入ってみるということ。
 それで、そのほかにないですかね。

○安田副委員長
 ここの4ページにも出ているのです、国交省の出雲河川事務所の話が出ているのですが、この間の7月豪雨のときに境港市も被害が出まして、豪雨と並んで斐伊川の水が宍道湖、中海を通ってどう回ってくるかという懸念がありましたので、宍道湖に水がたまっているというマスコミ報道があったものですから、大橋川をずっと上って宍道湖まで行こうと思って行きたのですよ。そうしたら松江の入り口、くにびきメッセのところで交通どめに遭いました。それでもう先に進めないものですから、くにびきメッセの駐車場も水につかってこんなのでしたけれども、強引にそこに入って車をとめておいて、あとははだしになって歩いて駅の方なんかを見て回ったのですけれども、ああそうだと思いまして、合同センターの隣に国交省が広報センターを持っていますよね、川沿いに。あそこに行けば情報がつかめるのではないかと思って行ったのですよ。そしたら、5時ちょっと過ぎていたと思うのですけれども、もうきれいにかぎを締めて、人っ子一人いないのですよ。松江の市役所の職員はちょうど隣の川に、降水状況をずっとお一人で調べておられましたけれども、私はこういうときにこそそういう国交省の機能をフル稼働していただきたいということと、以前九州の島原が噴火して、火砕流がばあっと下の方に流れてきたときに、島原の方ではその現場現場に写真を、モニターですか、やって、市役所の一室で全部それを集中して管理したと。むしろ松江のセンターは、近くのダムや放水路や宍道湖や、そういう状況を全部写してくれるぐらいの機能を果たしてくれると、私たちにとっても将来的に非常に有効ではないかなと思うのに、5時になったらさっさと帰ってもらったのでは、私たちは冷や冷やしながら暮らしているのにこれではいかがかなと思いました。どこかの場所でそのことをぜひ国交省に伝えていただきたいなと思うのですが、いかがですか。

●谷口県土整備部次長
 十分よくわかりましたので、早速きょうにでも伝えます。

○安田副委員長
 お願いいたします。

◎伊藤委員長
 そのほかどうでしょう、皆さん。そのほかありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、ちょっと待ってください。先ほど来、課題を整理してほしいと、今ある3湖沼について、利活用、最終目標ではないですけれども、何が課題になってという。次の会までにきちんとつくっていただいて、それに到達するやはり方策を協議したいと思いますので、それをよろしくお願いします。
 さっきこれはサンプルでなしに横断的に一つの方向としてでお願いしたいと思います。
 では、これでようございますかね。

●谷口県土整備部次長
 委員長、ちょっと。よろしいですか。
 済みません。前回の安田副委員長さんのちょっと質問があったのですけれども、宍道湖のしゅんせつ土を米子空港周辺の穴ぼこ……。

○安田副委員長
 宍道湖ではないです、斐伊川。

●谷口県土整備部次長
 言い間違いになったらあれですけれども、宍道湖、もとは斐伊川になる、これを所長さんがという話がありまして、ちょっと確認しました。それで、確かにしゅんせつはおっしゃるように斐伊川とそれから宍道湖の入り口ですね、これでやっています。それでこのしゅんせつ土は有効利用を図らないといけないということで、確かに中海においては浅場の造成、今、環境整備でやっています浅場の造成で17~18年度で3万2,000~3,000立米ぐらいに持っていっているようです。それからなおかつ、宍道湖の方にも7~8カ所、やはり浅場とか覆砂とか、こういうものに利用しているようでして、今のところなかなかおっしゃっておる空港の周辺の穴ぼこに持っていくというところには至っていないということで、そちらの方に有効活用しているのだという話がございましたので報告しておきます。

◎伊藤委員長
 以上をもちまして、湖沼利活用調査特別委員会を閉会いたします。
 

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