平成18年度会議録・活動報告

平成18年7月5日(水)(開会中)

出席者 委員長
副委員長
委員
伊藤 美都夫
安田 優子
尾崎 薫
長岡 和好
稲田 寿久
生田 秀正
湯原 俊二
松田 一三
前田 八壽彦
石黒 豊
中尾 享
小谷 茂
 
 
以上 出席委員 12名
欠席委員  0名
 

説明のため出席した者
 石田生活環境部長、河原農林水産部長、衣笠企画部参事、田栗文化観光局副局長、
 谷口県土整備部次長、各次長、課長

職務のため出席した者
 議事調査課  山本主幹  田中主幹  橋本副主幹


1 開  会  午前10時03分
2 閉  会 午前11時43分
3 司  会 伊藤委員長
4 会議録署名委員  石黒委員  尾崎委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

◎伊藤委員長
 ただいまから、湖沼利活用調査特別委員会を開会いたします。
 本日の委員会は、お手元に配付した日程に従ってやらせていただきますが、委員長、副委員長が相談して、執行部の方に急遽一晩でこれだけの資料をつくっていただきました。これからの特別委員会の活動について何らかの参考にと思ってつくっていただきました。本当にありがとうございました。
 もう一つ、私的なことですけれども、今、日本海にテポドンミサイル、これがどんどん撃ち込まれておりまして、今、確認されただけで5発……(「6発」と呼ぶ者あり)6発。それで今後も発射されるおそれありということで、ところが日本海の鳥取県の船は境港のイカ釣りが20隻、佐渡沖数10キロ、それから北海道積丹沖に数10キロ、この近くで操業しております。ですから、今の着弾地では危険はないわけですが、これからの中では、今あちこち発しているところですし、水産庁も一生懸命で安全操業ということで無線を活用してやっております。急遽途中で呼び出しがあるかもしれないときには副委員長の方で進行させていただきます。よろしくお願いします。
 それでは、会議録署名委員を指名いたします。
 会議録署名委員は、石黒委員と、尾崎委員にお願いします。
 それでは、議題に入らせていただきますが、確認のために申し上げますけれども、本委員会に付託されましたのは、県内湖沼、中海、それから東郷池、湖山池の環境、それから水質保全並びに県内湖沼の賢明な利用、これは非常にいろいろあると思いますけれども、賢明な利用という中には漁業支援もありましょうし観光もありましょうし、あるいは環境教育もありましょうし、あるいはラムサール条約的な問題も含まれると思いますけれども、それらについて調査するというのが付託された内容でございます。
 それでは、委員の皆さん、執行部からの資料で説明をしてもらうのに異論ありませんね。
 そうしますと、執行部の方で順次説明をお願いしたいと思います。
 まず最初に、県内湖沼の観光施設等について、田栗文化観光局副局長の説明を求めます。

●田栗文化観光局副局長
 文化観光局の資料をごらんいただきたいと思います。中海、湖山池、東郷池の観光資源などを示したマップをお配りしております。ごらんいただきたいと思います。それぞれ魅力ある素材があると思っております。また、湖沼自体がこれからは重要な観光資源になると思っております。
 現在、県では水鳥公園とか湖山池公園とか燕趙園、そういった施設とかイベントだけではなくて、地域の自然、歴史、伝統、文化、そういったものを掘り起こして一過性でないような取り組みをしていきたいと思っております。例えば中海のラムサール条約の登録ということで、ワイズユースの中にうたわれております湖沼保全活動自体を観光資源ととらえたり、それから湖山池で言いますと防己尾城跡とか石がま、そういったもの、あるいは吉岡温泉のナマズ料理といったもの、それから東郷池ではシジミとか、そういったものをさらにバックアップしていきたいと思っております。また、中海につきましては、現在、境港と松江の間で水上バスも運航しております。こういった島根県との広域連携ということも大切にしていきたいと思っております。大山・中海観光地やら東部、中部の県民の方と一緒になって取り組んでいきたいと思います。

◎伊藤委員長
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきたいと思います。
 次に、議題2、各湖沼の緒元と浄化対策の概要について、田中水・大気環境課長の説明を求めます。

●田中水・大気環境課長
 生活環境部の資料1ページをごらんください。県内湖沼、湖山池、東郷池、中海の現況について御説明申し上げます。
 各三湖沼とも、環境基本法の規定に基づきまして、公共用水域の水質に係る生活環境を保全する上で維持することが望ましい基準として定めております環境基準湖沼類型A類型に指定しております。A類型というのは、CODが3ということでございます。あわせまして、湖山池、それから中海は湖沼類型Ⅲ、窒素、燐につきまして全窒素が0.4、それから全燐が0.03ということに指定しております。水域の類型指定というのは湖沼のプランクトンの著しい増殖のおそれのある湖沼について行うものでございまして、類型Ⅲというのは水道の3級、いわゆる前処理、高度処理をして水道に使用できるというような数値の湖沼にしております。
 なお、中海につきましては、昭和63年に湖沼水質保全特別措置法に基づく指定湖沼、これは全国に10ございます。霞ヶ浦、児島湖、諏訪湖、琵琶湖、宍道湖、そういうものでございまして、それの指定になっておるところでございます。
 これが現状でございまして、生活排水の処理というのが一つの大きな問題でございまして、それの処理施設の普及率につきましては右の欄の下のところにそれぞれ、湖山池で61%、東郷池100%、それから中海69%というふうな状況になっておるところでございます。
 続きまして、2ページをおはぐりください。湖山池の水質の現状でございます。平成の13年度ごろまではアオコが見られておるわけでございますけれども、近年、洗剤や肥料の使用の自粛等の効果があらわれたと思っておりますけれども、だんだんそういうものの発生が見られなくなってきておるところでございます。水質としましても、平成22年度の目標値に向かって改善をしているように見受けられるところでございます。
 3ページ、東郷池でございます。生活排水処理施設の普及率が100%となっておりまして、13年ごろからCODとか、それから全燐が減少傾向になっておるというふうに見ております。
 4ページ、中海でございます。中海は冬季に赤潮が発生をします。これがCODを押し上げる要因となっておるというふうに思っておるところでございます。下水道の普及が60%近くなってまいりましたので、少しずつCODとか窒素、燐が低下してきているような傾向が見られるというふうに思っておるところでございます。
 今後の課題といたしまして、5ページをお願いします。三湖沼の課題ということで、生活排水の処理の整備、下水道等の整備、それからもう一つの問題点は、それに接続をしていただくというふうなこと、それから環境保全型農業の推進、いわゆる即効性でない肥料、緩効性の肥料というのですか、そういうようなものを使っていただきまして、河川等に流れ出す量を少なくしていただくというふうなこと、それから面源対策、これは森林の荒廃、道路排水、道路の側溝の清掃、そういうふうなことで湖に流れ込む窒素、燐を少なくするというふうなことが今後取り組む課題といたしております。
 各湖沼の取り組み課題は、真ん中の欄に記載してございます。
 なお、中海につきましては、昨年11月にラムサール条約の湿地の登録をいたしまして、今後とも賢明利用の促進に努めてまいりたいというふうに思っております。
 なお、中海水質改善対策協議会、いわゆる両県知事が合意しまして、沿岸、湾岸というのですか、中海沿岸の市町との協議会を7月28日に予定をいたしておるところでございます。

◎伊藤委員長
 続きまして、議題3、県内湖沼の漁業について、及び議題4、三湖沼の主な課題、懸案について、河原農林水産部長の説明を求めます。

●河原農林水産部部長
 県内湖沼の漁業の現況と、それから三湖沼についての漁業及び環境に影響します中海干拓事業の後処理について懸案を報告させていただきます。
 1ページをお開きいただきますが、まず漁業の現況です。中海は、鳥取県の許可を受けまして、現在249名の方が操業をなさっておられまして、平成10年の数字でありますけれども、スズキ、ボラ、エノハ等を中心に90トンの水揚げがあるということでございます。湖山池は湖山池漁協に漁業権が設定されておりまして、組合員数が79名でございます。それで、平成15年にはフナ、エビ、コイ、こういったものを中心に15トンの水揚げがあるということでございます。東郷池でありますが、ここの東郷池漁協に漁業権が設定をされておりまして、505名の組合員数を擁しているところであります。フナ、シジミ、コイを中心に、平成14年ですけれども、68トンの水揚げがあるということでございます。
 2ページをお願いいたします。漁業関係の懸案でございます。まず中海ですけれども、現状は中海の干拓事業が進むという前提でありました。本庄工区も干陸される、淡水化が進むという前提でありましたので、その中海の実態、資源だとか生態、こういったものの情報が余り調査もしておりませんで、不足しております。それから水質、底質が悪化しておりますので、漁場の縮小ですとか育成場としての機能が落ちてきたと。それから今後は本庄工区の開削を踏まえて、島根県と協力して漁業振興対策を打つ必要があるということでございます。
 現在の取り組み状況ですけれども、今年度からは、まず漁場環境の調査を行うということで、有用魚介類の分布調査だとか藻場の調査、それから、将来にわたって調査するわけですけれども、開削の影響というようなことの調査に入ったところであります。それから、あとはクルマエビが育たないかということで、これの放流試験を現在やっております。それから、一つの新しい要素としては、ことしの1月31日に中海及び境水道における漁業に関する協定書を両県で締結をいたしております。ポイントが2つございまして、1つは許可漁業の取り扱いということでありまして、当面入会を踏まえてみなし許可、鳥取県で許可を受けたものは島根県でも受けているとみなすということが1つ、ただし適切な漁場管理をするということで、漁業取り締まりについては属地で行います。こういったことが1点。それからもう一つは、将来漁業振興が期待されますので、この振興策、あるいは漁場管理の方法について両県で協議をして適切な処置をしていくというようなこと、主にこういった2点を内容とする協定を締結したところであります。
 湖山池でありますけれども、昭和58年ごろは100トン以上の漁獲量がありました。ワカサギ等も含まれておりますけれども、ありましたが、平成15年には15トンまで低下をしております。これは1点は湖山川の賀露に洪水樋門といいますか水門があるわけですけれども、ここでワカサギ等の魚類の遡上が若干阻害されている、こういった面が一つあるかなと。それからブルーギル、ブラックバス等の外来魚が入ってきておりまして、これの食害も出てきておるということ、それからやはり都市化によって環境も悪くなってきたということでございます。現在は生態系を考慮した環境づくりということで、賀露の湖山川の水門操作、若干魚類にも配慮した調査を、塩分等を含めて今、県土整備部の方で検討をしていただいているところであります。それから、これはまた後で話があると思います。湖山池の塩分濃度を従前は150から330ppmということで、ほとんど淡水に近い形で管理をしておりましたが、環境面も考えて若干濃度を上げようということで、17年11月からは300から500ppmで今、管理をし始めたというところでございます。
 東郷池です。御案内のとおり、東郷池はシジミですが、平成12年は330トンあったものが平成15年には23トンということで、大幅に低下しております。したがいまして、県の方でもシジミの増殖試験というのを手がけておりまして、それによって稚貝が多く発生をいたしました。それで、若干資源回復の兆しが出てまいりました。16年には44トンまで回復したということであります。それで、課題でありますけれども、橋津川の水門はもちろん治水面にも大切なものでありまして、治水面とそういったシジミの資源増殖を両立した水門操作のあり方というのが課題かなというふうに考えております。それから取り組み状況ですけれども、産卵期、シジミは産卵期に3,000から5,000ppmぐらいないと再生産しない、ふえないということがありまして、そういった資源の再生環境の改善というのを今後もやっていく必要があるだろうということです。それから現在、漁場の拡大ということで漁協の方が覆砂、砂をかぶせるようなことも今やっておられます。それから将来何とかシジミを生かして地域の特産品ができないかということで、そういったことも含めまして東郷湖シジミ振興プランというのを地域や漁協が主体になって今、作成をされているところであります。
 3ページをお願いいたします。中海淡水化中止に伴う後処理についてでございます。これまでの主な経過をそこに書いておりますが、平成14年12月に淡水化の中止が決定をされました。その後、鳥取県側では堤防を開削してほしいということで、協議会をつくってずっと主張してまいったわけですが、16年の12月に両県知事の会談がありまして、それまで堤防開削は必要ないという立場であった島根県さんの方が若干堤防開削を容認をすると、そのことも含めて堤防開削、それから後処理の両県の負担割合、それから漁業秩序、大橋川の改修、この4点を包括的に協議しましょうという話になりまして、一転話が進んだものであります。それで、翌年の3月に中海水門の撤去工事が開始されております。それから堤防開削の方は17年の11月に最終的に森山堤を水面幅60メーターで開削し、架橋をするということで農政局が表明され、両県、中国整備局も了承したと、一応の決着が見られたということであります。ただ、今後ともやはり中海の環境をきちっとモニタリングをしていきましょうという両県の意向に基づいて、確認書をこの1月に締結をされたところであります。
 水門や堤防の撤去に係る今後の予定でありますけれども、水門撤去工事は18年度に中央の閘門撤去に着手をいたしまして、20年度には江島側の水門撤去に着手して、20年度中、21年3月までにすべて撤去が完了するという予定で今、工事が進んでいるところであります。この間、環境影響、水質、騒音、振動、こういった調査も並行して行われております。
 森山堤の開削と本庄工区の排水機場の撤去でありますけれども、これにつきましては現在まだ調査設計中でありまして、将来の管理予定者であります島根県、それから河川管理者、国土交通省、農政局が今、協議をされております。恐らく堤防開削につきましては仮設道路、それから本庄工区の排水機場につきましては上屋の撤去に本年度中には着手できるのではないかというふうに聞いておるところであります。
 4ページであります。中浦水門の撤去工事についてであります。ちょっと5ページを開いていただきますと、図面をおつけしております。右側が渡側です。左側が江島側ですけれども、17年の6月から右側の、ちょうど丸でかいておりますけれども、ここの水門柱ですとか門扉ですとか管理橋の撤去が行われまして、ここについては完成をいたしております。真ん中の閘門の部分ですけれども、これから着手をいたします。4ページの方に書いておりますが、この閘門はもともと周りを鋼管矢板というので締め切って陸上工事でやるということでありましたけれども、どうもその渡側の航路の幅をもうちょっととらないといけないということがあって、今まで渡側でやったワイヤーソーという水中工事、のこぎりでコンクリートを切って上げるという、あの工法でこっちもやりたいということの工法変更があるようでございます。詳細は省かせていただきますけれども、環境面につきましても今後も引き続き調査するということです。
 環境調査の結果で、水質、騒音、振動、書いておりますが、今までワイヤーソーでやってきたところにつきまして一応基準内であるということでございました。

◎伊藤委員長
 ありがとうございました。
 そうしますと、最後に、議題5、斐伊川・神戸川治水計画の現状について、及び議題6、湖山池塩分導入実証試験について、桑田河川課長の説明を求めます。

●桑田河川課長
 県土整備部といたしましては、2項目上げさせていただいております。
 まず、1ページ目、斐伊川・神戸川治水計画の現状についてということでございます。昭和47年7月の梅雨前線によりまして、宍道湖周辺に大きな浸水被害が発生いたしました。この水害を契機といたしまして、国土交通省におかれましては、流域における総合的かつ一体的な治水計画、いわゆる3点セットなるものを定められまして、これに向けて今、事業実施をされているところでございます。
 2ページの方にそのあたりを模式的にかいた図面等を入れさせていただいております。いわゆる3点セット、まず下流の大橋川改修と中海・宍道湖の湖岸堤の整備、それから2点目といたしまして中流の斐伊川放水路の建設と斐伊川本川の改修、それから3点目が斐伊川と神戸川の上流にダムを建設するという3点セットでございます。
 今、現時点におきます3点セットの進捗状況でございますけれども、まず斐伊川・神戸川の上流におけるダム建設につましては、尾原ダム、それと志津見ダムとあるわけでございますけれども、尾原ダムにつきましては本年6月27日にダム本体工事の起工式を行ったところでございます。志津見ダムにつきましては、3ページの方に今の状況写真等をつけ加えさせていただいておりますけれども、本格的な掘削が終わりまして、今その辺を打設しておるということでございます。いずれも完成予定といたしましては、平成22年度を目途にされているところでございます。
 2点目の斐伊川から神戸川を経て日本海へ分水いたします斐伊川放水路の建設でございますけれども、開削部、これは延長が4.1キロ、幅96メーターなのですけれども、これにつきましては3ページに写真をちょっと入れさせていただいておりますけれども、今、現時点、約5割程度の掘削が完了しておりまして、さらに神戸川の拡幅部の方でございますけれども、これは延長9キロにわたって現在の川幅がおおむね230メーターから250メーター、これを300メーターないし370メーターに拡幅するというものでございまして、約8割方の築堤部分が完了しておるというふうに承っております。これにつきましては、完了予定といたしましては平成20年代の前半というふうに聞いておるところでございます。
 3番目の大橋川改修と中海護岸の整備でございますけれども、これにつきましては斐伊川水系、大橋川の測量調査及び設計の実施につきまして国土交通省中国地方整備局長の回答がございました。その回答を踏まえまして、鳥取県といたしましても大橋川の測量調査及び設計の実施について同意をしたところでございます。ただ、我々の方といたしましては、今後、以下に示しております護岸の整備並びに環境アセスメントの実施等について今後とも引き続き国交省並びに島根県等、それから関係自治体等と協議等を進め、これを注視していきたいというふうに考えておるところでございます。
 なお、お手元の方にとりっこメールといたしまして1枚パンフレットを配らせていただいております。国土交通省出雲河川国道事務所では、今、既存でありました商工会議所の隣なのですけれども、ここに道路情報プラザ、これは倉吉河川国道さんの建物なのですけれども、その中の一角に中海、日野川の情報広場といたしまして治水対策や中海の水環境等がわかるパネル等も展示しております。また、米子の方に行かれました折にはこういうものも見ていただけたらなというふうに思っておるところでございます。
 次に、4ページでございます。湖山池塩分導入実証試験についてでございます。これは湖山池を汽水湖として再生することを目的といたしまして、平成17年度から平成20年度までを試験期間といたしまして、湖山池に塩分を導入し、塩分導入が水質並びに生態系など環境に与える影響について調査、検証していこうというものでございます。
 経緯はそこに記させていただいたとおりでございます。
 塩素イオン濃度の分といたしましては、ここにかいております。今、赤い線でやっておりまして、今、現時点、かんがい期につきましては300ppm、非かんがい期につきましては300から500ppmの方に持っていくというふうなことでやっておりまして、今、現時点といたしましては300ppmを確保しておるということでございます。なお、現時点までにおきまして漁業関係者の方、それから農業関係者の方からの苦情等につきましてはまだ聞いておりません。
 今後の予定でございますけれども、平成20年度まで水質、生態系等の環境等の調査並びに水稲の生育調査等を実施いたしまして、総合的な検証を行った後に湖山池の適正な塩分濃度並びに水門操作等について検討を深めていきたいというふうに思っておるところでございます。

◎伊藤委員長
 ありがとうございました。
 資料1、2、3、4ですけれども、今までの資料につきまして質疑だとか、あるいは質問、御意見がございましたら、どなたからでもどうぞ。

○石黒委員
 今まで中海周辺の特別委員会がありましたから中海関係のことの方は我々はどちらかというと詳しいのでございますが、新たに湖山池と東郷池が加わって、勉強させていただきますが、湖山池については、ここに東部の方もいらっしゃるし、今まで専門的な御質問もしたり、改良についての意見も述べていらっしゃる前田委員とか小玉さんとかいろいろいらっしゃるというので、門外漢の私どもは余り、地域でない者はなるべく言わないように遠慮いたしますが、総括をして申し上げると、湖山池も東郷池も昔から比べると、中海もそうですけれども、漁業資源が物すごく低下しているのですよね。はっきり言うと10分の1くらいの漁獲になっているということが気になります。それは環境が悪くなったのかどうかということもありますけれども、ある意味では外来種、雑食のブルーギルやその他のものが在来種を駆逐しているという感じでありますが、東郷池の場合はそういうことが書いてありませんが、東郷池はそういう外来種による被害はないのかということを一つだけ聞いておきたいと思います。
 中海の漁業の操業者数が現在でも鳥取県は249名となっておりますが、同様に島根県もここは入会漁業になっていますから、どのくらいの数がいるのかということが一つ。本庄工区が1,700ヘクタールが開削されて、森山堤が60メートル開削されると漁場が広がってくるということになると、さらに漁業者、漁業をしたいという希望者がふえてくるということになると、両県で許可をするのに上限を話し合っているのかどうか、申し込みさえすれば、許可ですから、幾らでも許可をおろそうとしているのかどうか、現状の島根県の操業者数と今後のそういった許可をする上限を話し合っているのかどうかということを聞かせてください。

●河原農林水産部部長
 まず、ちょっと技術的なことはまた水産課長の方からでもお答えしますが、まず中海のこれからの漁業秩序の関係で、島根県と許可数の上限みたいなものを検討されているかということですけれども、具体的に上限を設けるかどうかという、そこまで至っておりませんが、やはり総体的にはそういうことも考えないといけないのかなということで、まだ検討俎上ですけれども、全く考えていないということでもありません。
 東郷池の外来魚、それから中海における島根県側の許可数はちょっと、水産課長の方からお答えします。

●渡部水産課長
 鳥取県249名に対しまして島根県416名です。許可の数でいきますと鳥取県が235件、島根県が249件、ほぼ同じ数であります。それと、取り扱いといたしまして、許可の数をほぼ固定して、両県とも取り扱っております。
 それと、あと外来魚の関係ですけれども、湖山池の方はブラックバスあるいはブルーギル等の確認をしておるところです。東郷池の場合は、恐らく塩分が高いということがあると思いますけれども、確認をしておりません。

○石黒委員
 許可漁業ですけれども、これは以前、公有水面の埋め立てをするときに結局全面補償して、権利者がいなかったのですけれども、すべてその後きちっと許可をおろして、漁業権というものを、漁業権、許可を持って、その後持ったのか、以前持っていた人がそのまま継続してやっているのかということが一つと、もう当分の間は公有水面の埋め立て事業なんていうのはないとは思いますけれども、結局そういうときに必ずこの人たちが漁業権者としてまた権利を主張してくるので、ここら辺をよく遠謀深慮をしておかないと、むやみに許可をおろしておくと、ただ許可をもらう、本当に操業するのでなくて許可だけを持っているという、そういうペーパー漁業者がいたことは事実なわけですね。その人たちにもある意味では漁業補償したのです。実績もないのに実績をつくるわけです。魚を買ってきて、それをまた市場に出して、とってきた実績だぞと、こんな人もおりました。しかしそれは、私は今だから言いますけれども、そういう人はたくさんおりました。だから、そういうことのないように、やはり大切な事業がそういうことのために阻害されるようなことがないような配慮をしておく必要があると思いますから、余り実態のない漁業者には許可をおろさないような話し合いはきちっとしておくべきだと、こんなふうに申し上げます。

●安住農林水産部水産振興局長
 中海の関係の許可ですけれども、補償が済んで、その後は水面が残っていたものですから、1年ごとの許可を継続してきておりました。淡水化中止ということが決定した段階では大体3年ごとでやっていますけれども、従来の許可というものをずっと継続してあるというのが基本でございます。それから今後の公有水面の関係も十分留意したいと思いますし、それから今、どういう操業しているかという調査もかけておりまして、これも踏まえてこれからの許可のあり方というものを島根県と協議していきたいと思います。
 さっきの東郷池の減少なのですけれども、東郷池の水揚げが大きくあったのはシジミが非常に多かったからですが、今ぐっと下がったものですから極端に漁獲量が下がっているものですから、またシジミが復活すれば量的にはまたふえるとは思っております。

◎伊藤委員長
 安住局長、この漁業権の話は非常に皆さんわかりにくいという話をされるのです。一たん済んだだろうと、まだ漁業権の問題かというような話から始まって、一般的には何回もよく聞かれるのですけれども、ちょっと整理しておいてください。漁業権の許可、あるいはこれからのあり方を。

○湯原委員
 農林部の方で、中海はクルマエビの栽培漁業ということですが、これはどうもよくわからないのですけれども、クルマエビというのは大体昔から中海にいたのですか。

●渡部水産課長
 クルマエビは、従来から中海で育って美保湾でとれるということです。

○湯原委員
 わかりました。
 中海は米子、境港市、安来とか松江市とか、あるいは島根県との県境で県の役割が非常に大きいとはもちろん思うのですね。湖山池と東郷湖の場合も、特に東郷の場合は湯梨浜で合併して、この地域の一体的な自治体の中に東郷湖ということで、湖山は前から大鳥取市になる前の鳥取市の段階からあったわけで、その辺の市町村といいますか、鳥取市さんとかあるいは湯梨浜との関係、利活用となるとどうしても県は今、御説明いただいた方の浄化はもちろんなのでしょうけれども、利活用になるとその辺の足並みといいますか、地域の自治体との連携というのがどういうふうになっているのかなという、県はこうやってどうだこうだと言うけれども、実際自治体というのは余り意見が出ていないのか活動されていないのか、その辺のことをちょっと状況を教えていただきたいのと、あわせて中海プロダクトと、中海の場合だと地域住民の人が清掃活動を始めたりとかあるわけですが、これ今、資料をいただくと、湖山池の場合、漁協さんが清掃活動とか、あと東郷湖のメダカの会ですか、いろいろ一応はあるのですけれども、その辺の住民団体の活動をもうちょっと積極的にやられているものなのか、それともまだまだ弱いのか、ちょっとその辺の状況もどなたか、わかる範囲内で結構ですので、教えていただけたらと思います。

◎伊藤委員長
 そうしますと、東郷池、湖山池の漁業問題について、それから水質の問題。

●安住農林水産部水産振興局長
 先ほども部長の説明がありましたけれども、東郷池、ここはシジミというものが非常に特産になっているものですから、量が減ったということで、ふやすということと、いかにしてこれを売っていくかということを今プランを考えています。これは当然、湯梨浜町と漁協が連携してこのプランをつくっていこうかなという動きはあります。
 さっきの清掃活動も漁業に関係あるところは鳥取市の方が事業主体になってやっておられますし、湖山池、そういうことで連携はきちっととれてやっているところです。

●澤田生活環境部次長
 浄化に関してということでございますが、東郷池、湖山池についてはそれぞれ地域の役場の方々、市役所の方々といったような連携する会、これは市民の方も一部含んでおりまして、そういった会議を設けておりまして、特に清掃活動等につきましては、東郷池については主に中心になっていただいているのは確かにメダカの会でございますけれども、その方々を中心母体として特に周辺の婦人会の方とか湯梨浜町がいろいろ呼びかけをなさって一斉清掃をやっております。それから湖山池につきましても同様でございまして、特に生活排水対策については推進する必要があるということで、推進員の方を指名させていただいて、その方々を中心にいろんな活動をやっておられます。特に湖内清掃は船がないとできませんので、東郷、湖山、両方とも漁協さんの御協力をいただいておる、そういう実態があるということでございます。

○湯原委員
 利活用についてはそれぞれの地域の方があれなので、中海は存じ上げているのは市町村との連携といいますか、両県テーブルについてやるくらいですから、やられていたらいいですけれども、この東郷湖と湖山池については利活用ということで、ワイズユースではないですけれども、今まで以上に有意義に利活用していくのだということになれば、やはり先ほど来、話が若干ありましたけれども、地元の自治体、あるいは住民の皆さんとの連携が不可欠であるし、それぞれの執行部の皆さんの立場で水質浄化とか農林部なら農林部とか水産振興とかという切り口の中だけでやっていらっしゃるのかなと承ったりもするのですが、やはりもし自治体がそれぞれの東郷池、湖山池を今までよりもっと有意義に利活用するということであれば、何かしらテーブルがあれば別なのですけど、やはり大々的にやるということであれば地域の自治体とやはり何かしら協議機関を持たれてやられたらいいなという思いがいたします。

○長岡委員
 1つは、さっき石黒委員が言われた漁協の問題です。鳥取県側の漁協と、それとあと島根県側の漁協の組合員数の内訳はある程度わかりますか。

◎伊藤委員長
 ありますね。資料はちょっと出してもらうようにお願いします。

●河原農林水産部部長
 ありますから、漁業権の方のお話と一緒にまた資料を。

○長岡委員
 よくわからないので間違ったことを聞くかもわかりませんが、湖山池の水質測定値の推移、平成22年度の水質目標がCOD、全窒素、全燐とあるのですが、現状はデータがみんな右上がりなのですね。これをどう対策をとられようとしているのかということと、説明があったのかな。もう1回、それと湖山池の汽水湖化を進めているのですけれども、今のCODが全窒素とか全燐というのは関係が出てくるのですか。全く無関係なのでしょうか。ちょっと教えていただきたいと思います。

●田中水・大気環境課長
 湖山池の水質について、どうも最近上がっているではないかという御指摘でございますけれども、水質というのは上がったり下がったりしながらある一定の方向に向かっていくものだろうというふうに思っておるものでございますが、水質目標の4.3に向けて一生懸命取り組んでおるところです。今後問題点としまして、やはり生活排水の対策は大分済みましたので、今度は面源対策、いわゆる田んぼの肥料とか、それから山から流れてくる窒素、燐とか、それから道路の清掃とか、それから市街地からの供給も結構どうもあるようでございまして、こういうところの対策を進めていく必要があるのではなかろうかというふうに思っております。これの先進的な例が琵琶湖、そういうところで取り組みをしておられますので、今後そういうふうな事例を参考にしながら事業を組んでいく必要があるではなかろうかというふうに思っております。

○長岡委員
 今、琵琶湖の話が出ましたけれども、やはり水生植物を活用するとかいうのが有効なのかなと思いますけれども、大いに参考にしていただきたいと思います。
 それと、さっき湯原委員から話があった鳥取市との連携というのをしっかりとやることが大事なのかと思いますので、また要望として言っておきたいと思います。

○前田委員
 湖山池のことを二、三お聞きしたいのですけれども、2ページで今の長岡委員からの質問と関連しているのだけれども、湖山池の周辺の人はきれいになったと思っていないのですよ。数値はかなりよくなったなという感じはする。1つ提言したいのが、住民の実感、目、そういうものをモニターしてもらいたいなと思うのです。これが1点。
 2点目が、今、皆さん言っておられる鳥取市の関係なのですよ。今、吉岡の公共下水を湖山池に出しているでしょう、排水を。基準に合っているというのですよ。ただ、漁協なんかはどう言ってます。その周辺なんか大変なことになっているのです。藻が生える、緑が全部ついてしまっている。ですから、ずっと言っているのが、鳥取市と協議して、吉岡の公共下水を今、布勢までやっているのでしょう。つながせてくださいよ。とにかく湖山池に汚水を流さないことなのです、1つは。鳥取市をぜひとも、これは鳥取市の仕事だとまたおっしゃるのでしょうけれども、僕は総合的にやるべきだと思います。
 3つ目、ブルーギル、何か生活環境部は多稔ヶ池の方のブルーギルだかブラックバスについては聞くのだが、湖山池の方もしているのか。実績はどうなのですか。

●田中水・大気環境課長
 目で見る実感という第1点目の御質問でございます。確かにそうだろうと思っております。近年アオコの発生が少なくなって、緑藻というのですか、そういうふうな藻類の種の変化はしたように聞いておるわけですけれども、やはりどうしても青いというのですか、そういうような感じがございますので、今後そういう検討をしていきたいというふうに思います。
 下水道の件でございます。排水の件でございますけれども、鳥取市は現在のところ、一生懸命湖山から布勢の方に向かって工事をしているわけでございまして、これが完成した暁には、最終的には接続するというふうに聞いております。

●長谷川参事監兼公園自然課長
 湖山池の漁協さんも一緒になっていただいて、協議会などをつくって一緒に取り組みをしています。多稔ヶ池の方で実施していますのは、産卵床の生態確認といいますか、どういう形で卵を産んでいるかという実験を、多稔ヶ池の方が見やすいものですから、そこで実証的に確認を行っているということで、あくまで湖山池の対策を中心に考えて取り組みをやっていきたいというふうに思います。

○前田委員
 鳥取市との話し合いなのだけれども、地元が何回も鳥取市に要望に行っているのですよ。吉岡地区ではないよ、湖山池に関する漁業者とか。全然いい回答していない、そんなもの考えていないと。非常にいい回答されたけれども、本当にそうなの。

●田中水・大気環境課長
 鳥取市の計画では、最終的にはつなぐと、いつということがちょっとまだわかりませんけれども。

○前田委員
 最終的にというのはいつになる、待てるのですか、湖山池、早くさせなさいよ。最終的というのはどういうことですか。

●澤田生活環境部次長
 今の鳥取市のお話でございます。鳥取市の下水道、特に湖山池につきましては計画当初から鉢巻き水路を使って池に入れないようにという議論が行われた経緯がございまして、全体計画としましては左岸下水道の終末処理施設に持ち込むという計画になっておりますが、鳥取市が現在考えておいでになるのは、多分、今、人口集中地区でございます、あの整備を急ぎたいということで、厳しい財政の中でそこを早くやりたいと、湖山池の浄化のために負荷を削減したいというぐあいな思いをお持ちだというぐあいに承っております。我々としても、当然でございますけれども、湖の中に処理水を入れないというのがベストでございますので、その方向で少し再度、市の方と協議してみたいというぐあいに考えております。

○前田委員
 湖山池の汚水源というのは鳥取大学なのですよ。鳥取大学と吉岡地区の公共下水、この2つの汚水源対策を早くしてくださいよ。

○中尾委員
 湖山池、説明がなかったのだけれども、浄化対策の一環でしゅんせつをやっていますね。しゅんせつの今の現状と今後の見通しというのはどうなっていますか。

●桑田河川課長
 湖山池の水質浄化対策の一環として行っておりますヘドロのしゅんせつについてですけれども、今の状況でございますが、昭和55年度からやっておりまして、今までに約46万立米ほどのしゅんせつをやっております。これは全体計画の中でいきますと大体6割程度になっているわけでございます。それで、今後の分ということですけれども、引き続きしゅんせつ事業につきまして国の方に実施させていただけないかということで要望をやっております。ただ、これも長い間来ているのですけれども、しゅんせつだけだとなかなか効果というものが出てこないというか、その効果をそろそろ検証する時期に来ているのではなかろうかなというふうに思っておりまして、それも含めて今後の課題というふうに考えております。

○中尾委員
 大体のところはわかりました。ただ、ここのところは上がったものを受け皿がある、田んぼが。ずっと計画しているという話なのだけれども、上げたヘドロを使って圃場整備はないけれども、農家にお願いしてやっているわけだね。それが全部済むのは大体いつごろになるかというのは見通しがありますか。

●桑田河川課長
 これは今まさに一件査定等で財政の方ともいろいろ話をさせていただいているのですけれども、順調にいきますれば20年代の初めには終わるのではなかろうかというふうに思っております。ちょっと具体的なのは、今いろいろとやっているものですので、具体的なのはあれですけれども、できるだけ早期にやりたいと思います。

○中尾委員
 地元の人からちょっと聞いているのは、いわゆる年度別の総事業費、これが年々下がってきたと。これは財政がこういう状況だから国が予算を減らすというのはやむを得ないのかなと思うのだが、ところが聞くのに、実際にやられるしゅんせつ工事の予算が水質調査の方に振りかえられて、かなりの額が実際のしゅんせつ事業の方が抑えられていると、それで進まないのではないかと、こういう話があるのですが、その辺との絡みはどうなっていますか。

●桑田河川課長
 事業費につきましては、国の大きな流れで公共事業の縮減というのもございます。それから県の財政状況等もございます。という中で、以前に比べますと落ちているのは確かでございます。ただ、我々の方といたしましては、水質調査というのはそんなに大きな額にはなっておりません。やはり主体といたしましてはその中でしゅんせつ事業等をやっておると。ただ、しゅんせつ事業にしても工程的なものがございますので、無限にできるというものでもございませんけれども、我々の方といたしましては今限られた予算の中でできるだけしゅんせつし、そして今天日干しをやっているのですけれども、そちらの方の圃場整備の方もあわせて地元と約束しております年度を目がけて完成するように財政当局等とも話をさせていただいておるということでございます。

●谷口県土整備部次長
 先ほどちょっとしゅんせつ土量の全体計画80万、それで60%ということですが、これはしゅんせつは全国的にいわゆる費用に対しての効果はどうかと、こうして国の財政事情がよくない、BバイC、こういうもので果たしてしゅんせつだけでどうかなということで見直し的なものが全体的にかかっております。それで、湖山池の場合も果たしてこのまま計画どおりしゅんせつを進めていっていいのか、それに見合う効果が出てくるかということで、いろんな先ほども御提案がありましたように、例えば生物科学とかいうもの、バイオとか科学的なものでもって浄化対策をやっていくと、いろいろ手法があるようでして、そういうようなものは費用とBバイCの中でどれがいいのかということも一つの今後の検証材料になるのかなと。それで、先ほどの残土処分地に関しましても、多分私たちの見通しでは計画どおりにはしゅんせつは進められないのではなかろうかと。そうしますと、圃場整備的なものをしてお返しするということになっていますが、これをちょっと見直していかないといけないと、残土処分地の方、そういうところで場合によっては計画高、前年高を下げていくとか、下げることによっていろんなまた処理が出てくるのですけれども、そういうものに対しての見直しを含めて今後また地元の方にお話ししていかなければいけないのかなというふうに考えております。

○中尾委員
 わかりました。ですけれども、要は地元によく説明しておいてください。

○稲田委員
 農林水産と県土整備、2点伺います。
 1点は、中海の件なのですが、皆さんの、米子市初め大変な御努力で少しずつ水質浄化ということについて努力をなさっておられるということに敬意を表するわけですが、例えばこれはちょっと米子市の漁協の方から少し聞いた話をさせていただきますと、昭和20年代、私が子供のころにはやはり赤潮というのは結構発生をしてきたと。最近はアオコもひっくるめて赤潮が発生する回数も非常に頻繁になっているということから、これは一つはしゅんせつあるいは非常に極端に深みになっておって、そこのところに貧酸素の水が西風、東風によっていわゆる岸の方に流れができる、風の力によって流れができてきて打ち寄せてくるということを聞いておるわけでして、その問題について中海のただ単なるこういった形の取り組みが幾つか書いてあるわけですけれども、この水の循環ということ、これは平面での水の循環ということではなくて、深いところ、浅いところにかけての水の循環ということも一つの大きな重要なポイントになるのではないかなという話を私もしてきたわけです。その中で、そういった対策についてここには何も載っていないのですが、どういうぐあいにお考えになっておられるのかということをまず1点お聞きしたいと思います。
 もう1点は、非常に素朴な疑問なのですけれども、斐伊川・神戸川でダムをつくり、あるいは分水、放水路をつくるというようなことによって宍道湖並びに中海のいわゆる塩水、塩分との関係は一体どういうぐあいになっているか、その辺の状況を聞かせてください。

●河原農林水産部部長
 浄化は、主に部としてやっていないものですから、わかる範囲です。確かに今、稲田委員が言われたように、鳥取県側の地削というのは干拓事業等であそこを深くしゅんせつをして埋め立てをしたという経緯がありまして、ここにヘドロもたまり、貧酸素の状態になっているという認識はあります。国交省の方でもそういうところをきれいな砂をもって埋めるというようなことも一部はやっておられるのですが、非常にお金がかかるということで、目に見えて進んでいないというような状況で、おっしゃるように貧酸素が非常に漁業上も大きな問題だと思います。あれがなければ、やはり中海の場合は塩分濃度もありますから、アサリなんかの養殖というのが本来ですといいのだろうと、それは環境の浄化にも生物の営みの中でつながればいいなと思いますが、やはり貧酸素が多いということで非常に問題だというふうには認識しておりますが、今のところ、それをどうやって対処するかということは現実的に私どもで何ら手は打てていないというのが実情であります。本当はそれがなくなるとアサリなんかが非常に有望な資源だろうというふうにも思っております。

●安住農林水産部水産振興局長
 調査でございますけれども、資料にも書いておりますけれども、中海の漁場環境調査の中で、沿岸になりますけれども、鳥取県側5点を定点を定めて、毎月、水温、塩分、溶存酸素量とか透視度とか、こういうものもあわせてずっとモニターしていくように計画しております。

●澤田生活環境部次長
 赤潮の関係でございます。先ほど説明しましたが、20年代とおっしゃいましたか。赤潮については、指摘されておるのは2つございます。1つは、現在起こっております米子湾を中心とした赤潮、これはプロロセントラムという鞭毛藻が起因しております。これについては、特に汚れの集中する米子湾で、雨が多い年に陸域からかなり負荷がかかってくる、そういう年に限って11月ごろから春ごろまで出てくるということはわかっております。これはそういう原因に対しては米子湾の負荷をできるだけ削減しようということで、特に米子市さんとも協議をいたしまして、米子市のいわゆる一番最初のころに整備されました合流式の下水道、これを早く対策を講じていただきたいということで実施をしておるところでございます。もう一つの箇所、いわゆるにが潮と言われる部分、これはちょっと確認を残念ながら私どもの研究所でもしておりませんけれども、基本的には貧酸素水塊の底にある底泥が、要するに鉄分が風によって起きる吹送流というものでございますが、それでわき上がってくるというメカニズムがあると聞いておりますが、私どもの方でここ近年そういうものを確認したという状況は、残念ながらデータとしてはございません。むしろ問題なのは、前段に申し上げたプロロセントラムによる、いわゆる鞭毛藻という生物による赤潮、これを早く進めるべきだという認識で現在私どもはおります。

●桑田河川課長
 もう一つ、中海の今の3点セットができ上がった後、塩分はどうなるのかという御質問でございますけれども、この大橋川改修を含めました環境への影響、中海、宍道湖に対する影響を検討するための委員会が先月の26日に開かれました。その中で完了後の宍道湖、中海の塩分並びに水位、流速等をシミュレーションする流動予測モデルというのですけれども、それがいろいろその中で議論されまして、最終的にはこの予測モデルを使って環境アセスメントを進めようというふうになったところでございます。ですから、それにつきましても今後環境アセスメントの作業の中で改良後はどういうふうになるのかというふうな結果が提示されるのではなかろうかというふうに思っておるところでございます。

○稲田委員
 それでは、後段の方から。それは、もしそういう資料が出てきたときに、私、いただけますでしょうか。
 それと、最初の件ですが、確かに表面的に、表面的という言葉はよくないかもわかりませんが、藻場をつくったりいろいろな中海の沿岸部についての状態についても私たちも働きかけをしたり、実際にそういう作業に参加をしたりしてきておるわけですけれども、一番やはりその米子市漁協の方がおっしゃるには、今私が申し上げた、その部分にも大きくその漁業問題というのはかかわってくるのではないかということをおっしゃっておられまして、ですからその部分をひとつ検討いただいて、これは財政の問題とも大きくかかわってくる問題ですので、そういう計画がもしできた場合には、ぜひともこの問題にも取り組んでいただきたいというように思います。

○安田副委員長
 何点かお尋ねしたいと思います。
 最初に、以前、私、本会議でお願いしたのですが、本庄工区の排水機場の通水管を早くに通してもらいたいということで、ほぼ何か通すことについては農水も承知しているのだけれども、早くにはならないというようなお返事をいただいているのですが、この辺がどうなっているのか、その後の状況をひとつお聞かせをいただきたい。
 あと県土整備の方にお尋ねをしたいのですが、3点セットの進捗状況をお話しになりました。本県側としては、やはり未整備の部分というのを、境港市内はわかりますけれども、弓浜半島全体、ちょっと教えていただきたいということと、それから鳥取県側よりも島根側の未整備部分というのはすごいのですよね。御存じですか。

●谷口県土整備部次長
 その今、おっしゃいます未整備というのはどの……。

○安田副委員長
 大橋川拡幅。

●谷口県土整備部次長
 拡幅の……。

○安田副委員長
 護岸整備の……。

●谷口県土整備部次長
 いわゆる護岸整備ですね。弓浜半島側と、それから島根県側、わかりました。

○安田副委員長
 だから、拡幅からずっと境水道に至る図面を以前にもいただいてるのですけれども、すさまじい未整備箇所が島根県側にはあります。そこも整備をされた上で拡幅に向かわれるのかどうなのか、島根側はどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、もし御存じでしたら教えていただきたいということと、それからこれから未整備の本県側の部分については各工事を進めなければいけないわけですが、これの費用負担は今までの整備のことも踏まえてどういうふうになっているのか教えていただきたい。以上2点、お願いをいたします。

●坂根耕地課長
 本庄排水機場の潮通しとしての活用を一日も早くということで、実はこれ、地元の境港市の皆さんからもこの間、私、別件でお話ししていたときに改めてそういうことを質問されました。本庄の堤防の工事と何か関係あるのですかということを聞かれたのと、とにかく期待しているから早くしてくださいということで、私どもも国に対しましてそういう期待があるということで常々伝えております。本庄の堤防の工事とは、独立したことですので、関係ありませんというぐあいに境港市の市の担当の方には御説明をしたところでありますし、また改めて中海の干拓事業所なり農政局にその旨は私から伝えているところでございます。
 どういうことがこれから行われるかといいますと、本庄の機場のところ、樋管があるから、何かひょいとふたを外せばすぐつうつうになるのではないかというものではないのですね。ポンプというのは一たん貯水槽という水槽にポンプから吐き出して、その高い水位と堤防の外側の水位の水位差で水を吐くという形になっていますので、貯水槽、それからポンプという物すごい大きな構造物が樋管と外と内側の間にあるわけですね。重たいものが乗っていますから物すごいくい基礎が深く、あそこの地盤がよくありませんので、くいがいっぱい入っていると、そういう邪魔なものをまず取っ払わなければいけない。それから取っ払った後に安全な構造物をそこにつくらなければいけないということで、ちょいとふたを外すだけではないということで、かなりの大工事になります。では、その工事を今、水につかっている部分についてどうするかということですので、どういう方法でやればいいのかというようなことを今、調査、決定して、やり方によっては金がいっぱいかかってきますから、これは島根県側の費用負担もあるということから協議をやっているということだそうであります。ただ、取っ払うということについてはちゃんとやりたいというふうに国の方も考えておりますので、極めて技術的な宿題を詰めているところということで、国の方も決してサボタージュするつもりはなく、逆に早くやるにこしたことはないという気持ちなのですが、いかんせん今御説明したようにひょいとふたを外すようなものではなくてかなりの大工事になるということで、今、技術的に詰めているというのが現状でございます。

●谷口県土整備部次長
 護岸整備の話ですが、今、委員がおっしゃったように、確かに未整備区間が多いということは承知しております。本日の資料の護岸の整備についてというところで、現状は中海のこの護岸整備促進協議会、いわゆる国、県、周辺市町村、こういうようなものをつくっておりまして、これからこれでどういう形で整備していくかという内容を含めた方法を検討していくというのが現在の状況だということでございます。ただ、県の方としましては13年の大橋川の条件として、とにかく国の責任でもって護岸整備を行っていただきたいということを、これを出し、今もなお強く言っていますので、こういう一つの県なりの姿勢は表現しながら、この会でもって内容を詰めていただきたいというふうに考えています。
 部分的に例えば高潮等の災害で、これは同じといいますか、各所管、国交省の所管、それから県が所管している区域がございますよね。(安田副委員長「管理組合」と呼ぶ)
 管理組合を含めて。それで、例えば県なんかでも昨年ですかね、3カ所ぐらい被災を受けまして、護岸の整備、手入れをしたという災害によって部分的に直していくという手法も一つ使っておりますので、こういうようなものもあわせて全体的な中でとらえていくのかなと思っています。(安田副委員長「島根側の」と呼ぶ)
 島根側も一緒ですね。もう島根も温度差なく、やはり鳥取も主張することは島根も主張すると思いますので、それがうまく両方並行していくかどうかは今後のお金のつき方次第だと思いますが、当然鳥取側も島根側も同じ思いですので、たぶんそういうふうじゃないかと思います。

○安田副委員長
 それは、そうではなくて、島根側も整備をしないと大橋川の改修にいかないよということになると、かなり年数が先になるということなのですよ。それはいいことですけれども、坂根さん、ちょっとこれ重ねて伝えておきますけれども、要するに地元は早いこと堤防開削をしてもらいたいのですよ。水を通せば漁場が早く使えるようになるということで、それが早くできないのだったらこの管を早く通してもらいたいなというのが地元の声でございますので、それを踏まえてお願いしたいと思います。
 護岸整備の問題もあるのですけれども、これは国の責任でやってくれというふうに県や市は当然地元は言っていきますよね。だけど、そのやり方というのは、原案というのはやはりよく実情のわかる地元側がこういうふうにやってくださいということは可能ではないかというふうに思うのですけれども、次長はどういうふうにお考えなのか。

●谷口県土整備部次長
 それはいろいろ両市の思いとか両市の整備の仕方をプランを持っておられるものがあると思いますが、果たしてそれがいよいよ、先ほども費用対効果という話をしましたが、それに見合うかどうかということでもって、これは国交省なり整備を主体としてやられるところはまたそれは考えられると思います。ただ、案としてはその協議会等の段階で出てくるのではなかろうかというふうに思います。

○安田副委員長
 もう一つ、いいですか。先ほど稲田委員も言われたのですが、中海のくぼ地の問題なのですよね。飛行場の滑走路を延長したときにも掘ってまして、そこが随分いろいろ言われております。これの対策で、私、この中海の委員会で現地視察も行きましたし、それ以前にもちょっと行っているのですよね。今、分水路、放水路を掘削していますよね。その分とか、あるいは斐伊川本体の、天井川ですから物すごい砂が川にあるでしょう。たまっていますよね。その辺が利用できないものなのかどうか、ちょっと出雲工事事務所に後で言ったら、私がそれを伝えたら、どうも可能なような所長の見解がすぐに境の市役所に返事があったようなのですが、そういう砂を使わせてもらうということも一つの考え方ではないかなというふうに思うのですけれども、いかがでしょうか。

●谷口県土整備部次長
 ちょっとそこは確認していませんので、きょうの御意見を踏まえて出雲工事と話をしてみたいと思います。

◎伊藤委員長
 その他でございませんか。

○松田委員
 塩分が浄化作用を起こすというのは漠然とわかるのですけれども、どういうメカニズムで浄化するのか、例えば窒素や燐、その辺のことを基本的にちょっと知りたい。

●澤田生活環境部次長
 全部お答えできるかどうかちょっと自信はございませんが、塩分の浄化効果というのは、一般的に言われておりますのは、まずプランクトンを制御する、要するに耐塩性のないプランクトンはそこでは発生できないということがあります。したがって、例えば淡水に近い現状の湖山池ではアオコがたくさん発生するけれども中海では発生できないという、逆に赤潮というか、もしくは珪藻類というのが主流になります。これは当然、この種類が違うことによって汚れに貢献する程度が全然違ってまいりますので、そういった面で塩分はまず一つあると。
 もう一つは、一般的に海は非常に広いわけでございまして、簡単に陸域の負荷を反映して水そのものが汚れにくい状況、水の量が圧倒的に多いということで、要するに日本海の水質というのは非常にきれいでございます。そういうものが湖に入ってまいりますから、これは希釈効果というか、フラッシュ効果というか、そういうものをもたらす。主に水質の関係ではこの2つがポイントになっているというぐあいに考えておりますし、ただ逆に、塩分が悪さをするケースもございます。真水は軽いですから上を滑ります。下を重たい水が入ってくる、これは塩分の高いものです。躍層ということで間に層ができます。これができるとどういうことができるかというと、中海の例をごらんいただけばいいのですけれども、周辺から生活しておられる方が出した汚れが全部汚泥として沈んでいますから、ここにはたくさん酸素を食べるものがあるのですね。そうすると、せっかく新しい海からきれいな水が入ってきましても、躍層から下の重たいところは全部これに食べられてしまうという、先ほどから議論が出ています、いわゆる貧酸素水塊という事態が出てまいります。そうすると、底の泥にある栄養塩、特に燐ですけれども、これが溶出をしてくる、そういうメカニズムもあります。ですから、一概にどうという話はございませんが、やはり湖沼によってそれぞれ特色はあるというぐあいに理解しておりまして、一般的には圧倒的な日本海のきれいな海水を入れる方がきれい、よくなるというのは事実だと思いますけれども、余り底に泥があるような状況でそれをやると逆に塩分を、中にある燐を引っ張り出してしまう結果になる。ですから、我々がやっています基本的な浄化の手法というのは、今までずっと各部が説明してきましたけれども、周辺から入ってくる汚れを絶ちましょうよというのがまず一番最初、次はできるだけきれいな水を入れていく、汽水湖がなかなか汚れにくいのは実はそこだと思っております。それからあとは底泥のしゅんせつというのは要するに出てくる燐を抑えてしまいましょうという、持ってる泥を取ってしまいましょうというのが、これは県土部がやっていますのはそういうメカニズムでやっている、こういうぐあいに御理解をいただきたいと思います。

○松田委員
 そこでもう一つ聞きたいのは、ヘドロに対してはもう今おっしゃるように塩分は余り効き目がない、逆の部分も出てくるということですね。言うなればその塩分が燐を引っ張り出すとか、そういうことになるわけですね。ヘドロの成分というのはどうなのですか。大体燐と……。それはいいや。(笑声)

●澤田生活環境部次長
 ヘドロの成分といいますのは、衛環研なんかで調査をしていますけれども、要するに生物の死骸がたまるわけです。だから、プランクトンが上でたくさん発生すると、そいつはどこに行くかというと、見えなくなりますけれども、実はみんな底に沈んでいます。専門用語で言うとデトライタスという言い方をしていますけれども、そういうものが積もってくるわけです。ですから、窒素とか燐というのがいっぱいたまってくるという格好になってきます。ですから、底が貧酸素水塊にならないように、先ほど安田副委員長さんがおっしゃった、くぼ地という議論も実はそこにあるわけです。ただ、一つだけ反論して申しわけございませんが、県が米子空港の滑走路延長のときにはぎ取ったときのはぎ取り方は、くぼ地はつくっておりません。ただ、たまたま横にあった滑走路延長部分の500メーターのところにくぼ地が発見されましたので、それは島根県との約束の中でずっと継続監視しておりますけれども、専門家の評価によっても悪化しているという実態はないという結果になっております。

○松田委員
 だから、できているヘドロに対しては効果がない。そういうものをつくらないために塩分を入れるのはいい。そういう意味で今、東郷湖なんかの日本海のフレッシュな海水との交換量増加による水質改善策の検討を加えていらっしゃるということであって、結局、究極は中海の米子湾の部分がヘドロがたまっている。これはしゅんせつで取った上で塩水を入れるとそれなりの効果が出てくるということになるわけで、今の話で、以前から一般質問で石黒委員も僕も運河の問題、日本海から運河で塩水をあそこに入れていくという発想があったわけですけれども、それにはかなりの費用がかかる。でも、長い将来を見ると意外とそれはいいことになる。それこそ今の湖沼の観光とも結びつけることもできるのではないかと思うし、そういうようなことでの日本海のフレッシュな海水を米子湾の方に引き込むということはいいのでしょう。

●澤田生活環境部次長
 一般的なお話をしますと閉鎖性の高い米子湾に新しいきれいな海水を導入していくというのは浄化には非常に役に立つと思っております。ただ、その運河とおっしゃいましたけれども、運河というのは要するに弓浜半島を横断してということをおっしゃっておられるわけですよね。一つ大きな問題が生じます。それは弓浜半島の中には淡水レンズと称して、要するに真水がずっと走っているわけです。これが弓浜半島を潤している部分がある。それを供給している主なものは多分米川だというぐあいに現段階で推察されておりますけれども、その水脈を切ってしまうということは皆さんの生活にとってどういうことになるのかということも総合的な評価をしながらしていかないと、非常に大きな課題が出てくるというぐあいに思っております。

○石黒委員
 そう言うと、ちょっと一言言わせてもらいたい。別にわざわざ運河を切り開いてということは、今もう閉鎖しているから言っているのだけれども、昔は和田御崎さんのところにちゃんとそういう運河があって、中海と美保湾と伝馬船で行ったり来たりしていたというのはそんなに何100年前の話でないわけで、その当時は全然中海がこんなに汚いなんていうことはなかった、その時代は、ということを引き合いに出して私は、単純にあそこを浄化するには、あそこでくるくる回ってしまうでしょう、米子湾のところは。流れないから、トドってしまうから、あそこはどうしても、底泥を取ってもよくならない。だから、昔あったような運河をすれば簡単に治水面でも、それから水質の浄化にもなりますよと言っただけの話で、そんな淡水レンズのことは昔も運河が通っていたときも水はもっと下を通って出ていたのだから、真水が、だからそれはやり方によってはできるけれども、そんなことは恐らくしないからいいかもしれないけれども、県もするつもりはないだろうから。(笑声)

◎伊藤委員長
 そのほか。

○前田委員
 ちょっと県土整備部の湖山池、あの池の水の交換は何日かかる。後から、池の水がとにかくかわる日にちを教えてください。

◎伊藤委員長
 その資料はあとで。
 そのほか。
 そのほかで、東郷池の話題がないようですので、安住局長、東郷池については今から5年か6年前のシジミの水揚げが2億円か2億5,000万円と言われたけれども、2億円というと御来屋の漁港の水揚げ額ぐらい、約5年前が。今、急激に減少しているけれども、その原因みたいなものは何かあるのか。とり過ぎか。

●安住農林水産部水産振興局長
 東郷池のシジミは、平成5年ごろが100トン、多いときは10年、11、12年が330トン、これがいわゆる3億円とか。それから13年、途端に52トンまで落ちています。一つには乱獲ということも当然あると思いますし、それからいろいろ試験をしていい効果が出てきたというのは、問題は産卵期に海水が入るような仕組みを整備ができたと、またふえてきたというようなこともあって、一つにはそういう要素もあったかもわからない。ということで、これからは産卵期の海水導入ということをもっときちっとやっていってふやしていこうかなと。

○長岡委員
 さっきの話で、新加茂川の整備を、塩分を、海からきれいな水を持ってくるにおいては効果があるという話があったけれども、今、新加茂川に日野川からきれいな真水を流してきているのです。それは効果がないのですかと、むだなことをやってきたのですかということを確認をしたいと思います。

●谷口県土整備部次長
 そこまで効果の検証はちょっとしていないのですけれども、これは中海全体の、中海に入る流入河川がありますので、これの全体の状況の中で把握されるのかなと思っていますけれども、ちょっとそこまでは。

○長岡委員
 検証はしていないのですね。

●谷口県土整備部次長
 多分、国交省の方でもそういうものは、データ的なものはやっておられないと思います。またそういう話をちょっと踏まえて話し合いを。

◎伊藤委員長
 そのほかいいですか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、質疑あるいは御意見がないようでございますので、質疑、御意見はこれまでにして、今後の調査方針、いろいろと皆さん方から意見が出ましたけれども、今後の調査、どういう格好の路線で調査項目を取り上げて整理していくかということを意見がございましたら。

○石黒委員
 引き続き継続して勉強。

◎伊藤委員長
 中海関係の関係者が多いということもあって、特に主だったのは一つはしゅんせつだとか、あるいは水質保全の問題、あるいは漁業権の問題、非常に多様な意見が中海では出ています。それから湖山池の方で水質が、皆さん方の言う水質と自分が見る目線での水質というのがかなり違うのではないかという、水質というのをもう1回整理しておかないといけないなと、それから周辺からどういう格好で汚れの体質がもたらされるかという話も今、湖山池の関係で出ていました。東郷池はシジミ対策一本に絞ってもいいのかなと思ったりしますけれども、あそこは皆、下水は終末処理が全部できるようになっておりますので、多分そうではないかと。
 ただ、もう一つ、実はこの特別委員会をつくるに当たって一つの賢い利用というのの中に入っておりませんけども……(「賢明な」と呼ぶ者あり)ええ、賢明な。ラムサール条約についての考え方、どういう整理の仕方すればいいのかというのを一つ投げかけられていますので、ここでは事例として出ていないですけれども、その辺はどう整理しましょうか。一言も出てきていないわけですけれども。(発言する者あり)ひとつ賢明な利用の中にラムサールの方も加えて検討していくということでようございますな。(「はい」と呼ぶ者あり)
 大体大まかに3つぐらいのあれで、特にこの問題としては県というよりも市町村との連携というのが極めて大きなあれになっていくというのも何回か皆さん方から出てきました。それから、これは淡水の場面で外来魚、ブルーギル、この辺は湖山池あたりでは特に多い、それから県内の例えば日野郡の奥の池でも、鵜ノ池あたりでも確認されていますから、鳥取県じゅうのああいう池、河川で外来魚が、先ほど東郷池もありましたけれども、これはインターネットで探すと東郷池も出てきます、外来魚が。ですから、その辺も踏まえてちょっと外来魚関係でも手を入れてみないといけないなと思っております。
 検討事項として皆さん方……。

○松田委員
 今までは中海については中海で僕ら西部の人間は入って、中海は詳しい。湖山とか東郷というのは意外とわからないのですよ、逆の場合もあるでしょう。そういった点で現場をいろいろ見て、あるいは市町村の問題もあるし、話し合いとかそういうこともしてもいいのではないでしょうか。

◎伊藤委員長
 調査方針でその辺でちょっともう一回整理させてもらいます。幾つか皆さん方から出ていましたから。
 それで、次に、4、閉会中の調査事項についてお諮りします。
 本会議から付託されました事件について、閉会中も継続調査するということで御了解願いたいと思います。その辺は議長に申し出ておきます。
 そのほかで皆さん方から特に御意見はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、執行部の皆さんは退席願います。
 委員の皆さんにはちょっと御相談したいことがあります。
 どうもありがとうございました。緊急に資料をつくっていただいてありがとうございました。
(執行部退席)
 ちょっと皆さんにお諮りしたいと思いますが、1つは県内調査、先ほどのように西と東と中部とありますけれども、それぞれ実態がわかりにくい、相互にわかりにくいということもあると思います。ですので、県内調査、これは中海、湖山池、東郷池をこういう今の調査特別委員会の目線でもう1回、現地調査したいと思いますけれども、いかがでしょうか。(発言する者あり)
 その辺は日程調整は、これは大体1日ないし2日でしょうけれども。ちょっと事務局の方で、合わせてみたときにどこかにあいたところがあるか。

●田中議事調査課主幹
 8月7日の週ぐらいしかあいていません。(発言する者あり)

◎伊藤委員長
 全部の常任委員会の視察その他全部合わせてもらったのです。ただ、8月7日の週が大体1日。(発言する者あり)

○安田副委員長
 わかっているところは私は逆に行かなくてもいいわけで、3つを一緒の日にしなくてもいいですよね。

○石黒委員
 例えば湖山池は私たちは知らないからこの日一日やりましょうとか、東郷池に行きましょうとかいうような。

○湯原委員
 湖山池だったら、極端に言えば議会中にでも、鳥取ですからね。

○石黒委員
 バスを出して、アオコのところを見ればいい。吉岡温泉の出口を見て。

◎伊藤委員長
 そうすると、例えば常任委員会の日があるときに行っても湖山池は見られますな。(発言する者あり)
 そうしますと、皆さん方、調査日程はこちらの方にお任せいただくということでよろしくお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。

午前11時43分 閉会
 

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