令和3年度総務教育常任委員会議事録

令和3年12月17日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
藤井 一博
語堂 正範
福浜 隆宏
常田 賢二
森  雅幹
興治 英夫
浜崎 晋一
西川 憲雄
澤  紀男

欠席者
(なし)


説明のため出席した者

長岡令和新時代創造本部長兼鳥取県全国知事会連携調整本部長、西尾総務部長、

足羽教育長、梅田美術館整備局長ほか

 

職務のため出席した事務局職員

   井田課長補佐、友定係長、片山係長


 1 開会   午前10時02分

 

 2 休憩   午前10時04分 / 午前10時22分

 

 3 再開   午前10時06分 / 午前10時29分

 

 4  閉会      午前11時55分

 

 5 司会   藤井一博委員長

 

 6 会議録署名委員  常田委員  澤委員

 

 7 付議案件及びその結果

    別紙日程及び下記会議概要のとおり

 

会議の概要

 

午前10時02分 開会

 

◎藤井委員長

 ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。

 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。

 なお、今回の常任委員会は、執行部の入替えを行うこととし、最初に、付託議案の審査を行った後、報告事項について、最初に令和新時代創造本部、総務部、次に教育委員会の順に行うものとします。

 なお、監査委員事務局、人事委員会事務局、議会事務局については、議案等がないため省略します。

 初めに、会議録署名委員を指名いたします。

 本日の会議録署名委員は、常田委員と澤委員にお願いします。

 それでは、本委員会に付託されました議案について審査を行います。

 付託議案は、日程に記載の5議案であります。

 これから付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては簡潔な質問とマイクのスイッチの切替えをお願いします。

 それでは、質疑のある方は挙手をお願いします。(「なし」と呼ぶ者あり)

 質疑がないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。(「なし」と呼ぶ者あり)

 討論もないようですので、これより採決に入ります。

 採決については、一括して採決するのがよろしいかお諮りをいたします。(「一括」と呼ぶ者あり)

 それでは、異議がないようですので、付託議案を一括して採決いたします。

 なお、本委員会に付託された議案は、議案第1号、第9号、第14号、第20号及び第24号であります。

 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)

 賛成全員であります。したがいまして、本委員会に付託されました全ての議案については、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

 以上で付託議案の審査は終了しました。

 なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)

 御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。

 それでは、執行部の入替えを行いますので、暫時休憩いたします。再開は10時10分でお願いいたします。

 

午前10時04分 休憩

午前10時06分 再開

 

◎藤井委員長

 再開します。

 それでは、報告事項に移ります。

 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いします。

 なお、質疑等については、説明終了後一括して行うこととします。

 まず、令和新時代創造本部から、報告1、広島県・兵庫県・島根県との知事会議の開催結果について、野口令和新時代創造本部参事の説明を求めます。

 

●野口令和新時代創造本部参事

 総合統括課でございます。

 令和新時代創造本部資料の2ページを御覧ください。新型コロナに関するオミクロン株への対応、また、地域観光事業支援が隣県にも拡大されたことを受けまして、広島県、兵庫県、島根県との緊急の両県知事会議を開催いたしましたので、御報告をさせていただきます。

 まず、資料の1番と2番になりますが、12月3日に広島県と兵庫県の知事会議を開催しております。概要につきましては、(4)にございますが、新型コロナの感染対策、地域公共交通の維持、観光振興に向けた連携強化につきまして意見交換を行い、記載の内容が合意されております。

 なお、兵庫県との意見交換では、兵庫で発生した鳥インフルの対応状況が報告され、今後も連携していくことが確認されております。また、ジオパークの活性化に向けた連携も合意されております。

 続きまして、3ページをお願いいたします。3番、12月10日に開催された島根県との知事会議でございます。島根県につきましては、広島、兵庫と同様の事項に加えまして、鳥インフルに関する情報共有と#WeLove山陰の延長についても意見交換を行い、合意事項としても取りまとめられております。

 

◎藤井委員長

 報告2、全国知事会の動きについて(地方創生担当大臣等との意見交換会)、西川令和新時代創造本部参事の説明を求めます。

 

●西川令和新時代創造本部参事

 総合統括課でございます。

 4ページをお願いいたします。先週8日になりますが、地方創生施策に関する国と地方六団体との意見交換会が開催され、平井知事が全国知事会長としてリモート出席いたしましたので、その概要を御報告いたします。

 当日は、2に記載の政府側からは、野田地方創生担当大臣、若宮デジタル田園都市国家構想担当大臣、それから、地方からは、全国知事会長の平井知事、地方六団体の会長が出席されました。

 内容でございますが、3に記載のとおり、コロナ禍等を契機とする地方回帰の流れを確実なものとするため、地方への人流などを生み出すデジタル化の対策や、子ども、女性活躍推進などについて意見が交わされました。

 全国知事会として、平井知事からは、首都圏の若者を中心とした地方回帰の流れをデジタルによる地方改革により確実にしていくことについては賛同するものであり、その際、デジタル実装は地方部から強力に推し進めていただき、情報基盤や人材の地域間格差の解消を求めること、また、国、地方予算案に組み込まれている各種交付金は使い勝手のよい柔軟な運用としていただきたいこと、それから、こども庁設置をはじめ、チルドレンファースト施策は地方移住に貢献するものであり、しっかりと道筋をつけて推進していただきたいこと、地方創生施策に係る制度構築や実施に当たっては、地方としっかり意見交換をしながら進めることなどを訴えました。

 これに対しまして、野田地方創生担当大臣からは、ポストコロナ、地方回帰の流れにあってもサテライトオフィスやテレワーク等の働き方は引き続き推進していかなければならず、企業のみならず、経済団体、業界団体を挙げて意識改革を行う必要があること、また、商店街振興の例を挙げられ、アーケード整備などの物への支援ではなく、実際に現場を盛り上げていく人への支援や、男女を問わず能力をしっかり生かせる場所を東京でも地方でもつくっていくことでありますとか、子どもを安全安心に育てられる基盤を整えることなどを応援したい、こども庁に関しては、地方と国が同じ目線で一緒に考えていきたいと応じられました。

 また、若宮大臣からは、自由度の高い予算の使われ方、人材育成、ハード面整備など地方側の意見はしっかりと承った。それぞれの地域の特性や強みをさらに強く引き出し、全国のみならず、国際社会へも発信できるようなデジタル田園都市国家構想に整えていきたいという発言がありました。

 

◎藤井委員長

 次に、総務部から、報告3、巡回企画展「昭和の大合併-39市町村への再編-」の開催について、柳楽公文書館長の説明を求めます。

 

●柳楽公文書館長

 総務部資料の2ページをお願いいたします。この巡回企画展「昭和の大合併-39市町村への再編-」の開催につきまして御報告をいたします。

 この企画展ですが、公文書館や市町村が所蔵します公文書等の資料や、平成の合併前の市町ごとに合併の経緯等をまとめたポスター等によりまして、昭和初年から昭和の大合併が完了した昭和43年までの鳥取県の地域再編の経緯等を紹介するものでございまして、自分たちの地域について考えていただくとともに、歴史資料等の保存をすることの重要性を普及啓発しようというものでございます。

 会場、会期につきましては、資料の1のところに記載をしております。現在、公文書館で開催中でございますが、この後、3月13日までの間、山陰歴史館、そして倉吉博物館と県内を巡回することといたしております。

 この企画展でございますが、当時の県の合併関係の綴りであったり、町村合併に関する知事勧告、合併の試案、現況等を記した地図、あるいは町村合併を実現しましょうと訴えかける広報ポスターやチラシなど、昭和の大合併に関する資料を約120点展示しております。その大半は、初公開のものとなっております。

 資料にチラシも添付してございます。ぜひお越しいただければと思います。

 

◎藤井委員長

 報告4、「鳥取県淀江産業廃棄物処理施設計画地地下水等調査会」第7回会議の開催について、山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長の説明を求めます。

 

●山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長

 淀江審査室でございます。

 総務部資料3ページをお願いいたします。私のほうからは、第7回地下水等調査会の開催について御案内申し上げます。

 日時は、12月25日土曜日13時から、会場は淀江のさなめホールでございます。今回はコロナが落ち着いているであろうという想定で、委員の皆さんにも会場まで足を運んでいただく予定で準備を進めております。

 議題については、3に記載しておりますが、こちらには暫定版という結果をお示しするようなことになっておりますけれども、前回もおおむねの結果を今回お示しするということでお話しさせていただいております。そういう説明をさせていただいていましたが、丁寧に解析作業を進めていく中で、若干、時間も要しているという関係もございまして、結果については、今のところ、年明けて最後の第8回の調査会のほうで、最終の結果としてお示しすることになろうかと思っています。

 なお、資料の後段のほうに、参考として調査経過の概要を記載しておりますが、前回、9月25日の第6回調査会においては、現場データの分析結果に基づいて想定されます定性的な大まかな地下水の流れ、これをお示ししたところでございます。

 あわせて、シミュレーションのほうでは、初期段階のモデルを回しておりますが、9月の時点では計算結果と実測値にまだ乖離があるというような状況がございました。その後、鋭意、現況を再現できる解析モデルへの修正を行っておりますので、今回はその進捗状況をお示しして、委員の皆さんに御議論いただくところまでとなります。したがいまして、シミュレーション結果を踏まえて、計画地の地下水がどう流れているのかというような最終的な結果は、年明けの調査会になろうかと思っております。

 

◎藤井委員長

 ただいままでの説明について、質疑等ありますか。

 

○常田委員

 2ページの知事会議の話の観光の連携についてですが、広島のほうでスペシャル・ウェルカニキャンペーンというのが始まったと思うのですけれども、こちらにある兵庫県であったり岡山であったりというところの見通しというのが分かるようであれば、教えていただけますか。

 

●野口令和新時代創造本部参事

 隣県との調整の状況でございますが、現在、決まっておりますのが、広島は12月15日から始まるとされております。来週ですが、岡山県のほうが12月22日から始められるように進めているところでございます。島根県のほうは#WeLove山陰の延長ということでございますので、1月21日まで延長されているところです。兵庫県につきましては、担当課のほうに確認いたしましたところ、まだ現在も調整中ということで今後、決まっていくものということになっております。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。

 

○森委員

 ちょっとここの担当外になるのですが、今日の新聞にJRの減便が  出ていました。すごく心配している一人なのですが、そのままコロナが終わっても、もうこの減便は元に戻らないというふうに思っていて、どうしてもJR西日本への働きかけが必要と思うのですが、例えば、兵庫、広島、岡山、島根など全部一緒にJRに共に働きかけをするかというような話ができているのかをちょっと教えてください。それぞれ別個にJR西日本のほうには働きかけをするのかどうか、その辺り。

 

●野口令和新時代創造本部参事

 他県の状況につきましては、それぞれで要望活動等をやられているところではございますが、12月の改正がございまして、来年4月の改正も見込まれるところでございますので、そこに向けては鳥取県としても粘り強く交渉を進めていくというような状況になっております。

 あと、関西広域連合といたしましても、JRへの働きかけにつきましても、JR西日本の社長のほうへの要望活動といったものも予定されているような状況にはなっております。

 

○森委員

 中国5県でまとまってという話にはなっていない、各県それぞれで対応するというような形になっていると。それと、関西広域連合では独自で働きかけをすることにはなっていると、そういった答えですね。

 

●野口令和新時代創造本部参事

 そうです。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。

 

○西川委員

 では、1点。2ページ、昭和の大合併の展示が開催されている。それで、これをやることは、私はすごくいいことだと思うが、これは展示構成など書いてあるけれども、目的が何だろうかと思って。例えば、合併は平成もあるでしょう。結構身近で今の人が関係している。この意図が何かあるのか、ただ展示か。そこら辺について。

 

●柳楽公文書館長

 先ほど少し目的をお話しさせていただきましたが、自分たちの地域について成り立ちを知っていただいて、考えていただくという機会を提供していこうと企画したものです。あわせて、こういう資料を残しているからこういうことができるのだという意味で、その資料を残していくことの重要性を普及啓発していくという目的でございます。

 そもそもこの企画をしたときですが、昭和の合併から50数年経過しておりますし、そういうことでそろそろそういう地域の成り立ちについて考える機会という意味で企画展をやってはどうかと企画したものでございまして、しかも全市町村関係する内容になりますので、それをもって地域について考え、また、資料の保存の重要性を理解していただく、普及啓発していくということでさせていただいているものでございます。

 

○西川委員

 うがった見方でね。今、19市町村の中で中山間地はすごい人口減で、多分、合併の流れでそういうのがあった経緯があります。私のところも27年から31年までいろんな合併があった。合併への意図があるのかなと思いながら、ちょっとお聞きしたのだが、そうではなしに、ただ、歴史的なもので考えるチャンスを与えるということで理解してよろしいですか。

 

●柳楽公文書館長

 はい。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。

 それでは、次に移ります。

 次に、その他ですが、令和新時代創造本部及び総務部につきまして、執行部、委員の方で何かございますか。

 それでは、意見がないようですので、令和新時代創造本部及び総務部につきましては、以上で終わります。

 執行部の入替えを行いますので、暫時休憩といたします。再開は10時30分とします。

 

午前10時22分 休憩

午前10時29分 再開

 

◎藤井委員長

 再開します。

 引き続き教育委員会について行います。

 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いします。

 なお、質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。

 報告5、令和5年度の県立高等学校の学級減について、酒井高等学校課長の説明を求めます。

 

●酒井高等学校課長

 教育委員会資料2ページを御覧ください。令和5年度県立高等学校の学級減につきまして、報告させていただきます。

 現在、令和元年度から令和7年度までの県立高校の在り方につきましては、平成28年3月に作成しました基本方針にのっとり、対応しているところでございます。基本方針では、生徒数の減少に対しては、原則として学級減で対応するとしておりまして、基本的には令和7年度までは学級減を行っていく予定でございます。

 県内中学校卒業者数の減少、近年の学級減の状況につきましては、1の現状のところに示した表のとおりでございます。令和5年度につきましては、東部地区の青谷高校、岩美高校と中部地区の鳥取中央育英高校で学級減を実施したいと考えております。

 東部地区の2校につきましては、2、3の(ア)の理由にございますように、1学年3学級の学校について、入学者数が2年連続して募集定員の3分の2に満たない場合は、原則として募集定員を1学年2学級とするという基準に合致しましたので、学級減を行いたいと考えております。また、中部地区の鳥取中央育英高校につきましては、3ページの4の(ア)のとおり、近年の定員割れの状況、中部地区での生徒数の減少の状況などを踏まえまして、1学級の減を行います。

 学級減となります3校につきましては、それぞれ(イ)今後の対応というところで記載させていただいておりますが、青谷高校につきましては、青谷上寺地遺跡を活用した考古学を新たな魅力として今打ち出しておりまして、サーフィンの授業などに加えまして、学校の特色化を図ってまいります。岩美高校につきましては、食を新たな魅力として打ち出しておりまして、ジオパークを活用した探求的な学びに加えて、学校の特色化を図ってまいります。鳥取中央育英高校につきましては、3つの探求型の類型を設置しまして、「地域で生き、地域で貢献できる生徒を育てる学校」を目標にして、体育コースはスポーツ探求類型に改編し、生徒の選択肢を増やすとともに、学生寮も活用しながら、県内外の有望なアスリートの募集につなげたいと考えておりまして、また、競技力向上のため、専門の指導教員の確保にも努め、競技実績の向上にも努めてまいります。

 今後の予定としましては、5にありますとおり、12月の定例教育委員会で決定したいと考えているところでございます。

 

◎藤井委員長

 報告6、鳥取県立美術館整備運営事業の進捗状況について、住友美術館整備課長の説明を求めます。

 

●住友美術館整備課長

 それでは、資料の4ページをお願いします。鳥取県立美術館整備運営事業の進捗状況について御報告いたします。

 まず最初に、整備スケジュールを載せておりますが、現在実施設計の最終取りまとめ中でして、来年1月には工事に着工する予定としております。2年間工事をして、令和6年3月には完成して引渡しを受けることとしております。

 令和6年度1年間、建物の枯らし期間ということで、令和7年春の開館に向けて、今準備を進めているところです。

 2番の「みんなで“つくる”県民立美術館建設着工の集い」の実施ということで、来年1月の着工を機に、施主となる鳥取県立美術館パートナーズ株式会社と一体となって、地域の関係団体の皆様とともに、安全祈願祭・起工式、記念講演会などを実施し、情報発信、機運醸成の取組を全県的に進めたいと考えております。

 まず、(1)番の安全祈願祭・起工式ですけれども、来年2月11日に午前11時から正午まで、美術館建設予定地で行うこととしております。出席者としましては、PFI事業者、そして県、県議会の関係者の皆様、地元自治体、県文連などに案内状を送らせていただく予定としております。鳥取県議会関係者と書いておりますが、議長、副議長、そして総務教育常任委員の皆さんに近く案内状を送らせていただきたいと思っておりますので、御出席について御検討いただきたいと思います。

 続いて、(2)番の美術館の設計事務所による記念講演会ですが、来年2月13日の午後、未来中心の大ホールで、槇総合計画事務所の長谷川副所長に御講演をいただきます。出席者につきましては、先ほどの安全祈願祭・起工式の出席者に加えて、記載のとおりの方々に案内状を送らせていただくほか、広く県民の方々にも周知をしたいと思っております。

 それと、その他のところに書いておりますが、この記念講演会の午前中には、建設工事に関わる伝統行事の石場かちという行事を行うほか、工事期間中、仮囲いができますので、この囲いを活用したアート展示を実施する予定としております。

 また、(3)番に書いておりますが、実施設計が終わりまして、新しい美術館のパースが幾つか出来上がりますので、そのパースだとか、槇総合計画事務所の代表作品のパネルを県内各地で巡回展示をする予定としております。

 また、中部ふるさと広域のほうに事務局がございますが、県立美術館と共に歩む中部地区の集い協議会のほうでも別の講演会を実施されたりだとか、ワークショップを開催される予定ですので、我々も一緒になって連携しながら取り組んでいきたいと思います。

 続いて、3番、運営に係る主な取組として、美術ラーニングセンター機能の検討状況を御報告いたします。

 まず最初に、県立博物館美術展へ小学生のバス招待ということで、美術館開館後、小学校4年生を招待することとしておりますので、先行実施ということで、現在、博物館の美術展に小学生を招待しております。今年度は11月から12月にかけて8校、9回、496人を招待いたしました。12月8日には、博物館に招待した鳥取の美保小学校の児童100名に対して、鳥取短期大学の学生30名が対話型鑑賞のファシリテーターを務めたところでございます。

 また、対話型鑑賞のファシリテーター養成ということで、とっとりプラットフォーム5+α、鳥取短期大学に事務局がございますが、そこと連携しながら、高等教育機関での対話型鑑賞ということで、短大のほか、米子高専でも先日実施したところです。

 また、教員を対象とした研修ということで、県の教育センターの研修の中で、対話型鑑賞の研修がございますが、博物館の美術展を会場に先日実施し、22人の教員が参加されました。博物館の美術作品に触れながら、授業での会話型鑑賞の進め方とかポイントを学んでいただきました。

 4番目の具体的な機能の構築ということで、平成29年度にエキスパート教員等による検討委員会を設置し、情報の収集だとか蓄積とかを行ってきておりますが、具体的な機能だとか業務内容を県の教育委員会の中でワーキンググループを設置して、対話型鑑賞の効果だとかメリットというものをしっかり整理した上で、来年度以降、市町村の教育委員会や学校とかに働きかけながら、調整を進めていくこととしております。

 最後、4番その他、全県的な機運醸成ということで、出前説明会とかをPFI事業者とともに行っております。今年度は文化団体、公民館、ライオンズクラブ等々へ、先月末で32回の説明会を実施しております。

 

◎藤井委員長

 ただいままでの説明について、質疑等ありませんか。

 

○森委員

 この間、勉強会ということで説明を受けたところですが、それぞれの高校で特色ある、この内容が中学校に本当に通じるか、それぞれの高校でどんなことをやっているのかということが本当に進路指導の先生に届いているのか。それから、ほかの中学校の教員にもそういう話が届いているのかといったところが私は大きな問題と思うので、もちろん高校ではいろんな取組をやっていって、その情報をうまく中学校に伝えていただきたい。それから、中学校の中では、3年になったら高校受験だよということだけはずっと子どもたちに伝えていきながら、結局は、成績で縦割りで、おまえはここにしか行かないみたいなスタイルで進路指導をというふうにまだ思っていて、どんな高校を自分で選んでいくのかというようなことが、やはり中学校の3年生になってからやるのではなくて、1年生のときから自分の進路というものを考えながら、いろんな高校があって、どんなことをやっている高校なのだということを、1年生のときから情報として子どもたちも持っていないことには、急に最後の進路指導になってから、おまえの成績はこれだし、こんなことしかできないと。だけれども、この高校はこんな特色があるぞなどという話だけを聞いても駄目だと思うのです。

 だから、各高校で一生懸命いろんな特色がある、教育をやっている、その情報を中学校の1年生のときから伝えていく、そういった場を中学教育の中でやっていく必要があるのではないかと思うのです。目標を持って高校に行く、そういった子たちをどんどん増やしていく。だから、高校はもちろんこうやって努力をしてもらって、それぞれの高校ごとに特色がある学校をつくる、またそこの特色を狙って子どもたちが行くという、そんな仕組みを中学校と一緒になってつくっていく必要があると思うのです。

 これは、ぜひ教育長に答弁をお願いします。

 

●足羽教育長

 森委員から、本当に大切なお話を伺ったなというふうに思っております。

 おっしゃるとおり、中学校における進路指導がどんな形で行われているのか、確かに課題意識を持っております。情報をしっかり伝えるということの役割は教員が十分理解していないといけない。特に、教員は、普通科出身の教員がほとんどでございます。その意味では、普通科はこういうふうな学びで大学、高等教育機関へというイメージはつくのですが、専門高校がどんな学びなのかということの知識が不足している。そこに大きな課題はあるだろうなと認識をしております。

 本議会でもちょっと触れましたが、そういう意味で、専門高校での学びというのはこんなものだというのを小学生にも分かるぐらいの形の冊子を、今作って配布をしているところであり、それは子どもたちへというよりも、先生方にしっかり高校の学び、それぞれの学び、特色が何かということを伝わるような、そんな仕掛けをしていきたいというふうに思っているところでございます。

 そして、後段お話のあった、特色化を進める一方で、そこにマッチングをしっかりしていくという意味では、このたび、推薦入試を大きく変えました。各学校がアドミッション・ポリシーを年度内にまとめていきますが、それをしっかり中学生に打ち出して、そして、その中学生は、これまでの学校長推薦ではない、自分がこういうふうな学びをやってきた、探求をやってきた、それとこの学校は合致している。自己推薦で向かえるような特色をきちっと、学校の特色化に合わせた目的意識を持った生徒たちが向かえるような、特色入試という形に今、変えていこうとしているところでございます。

 それらも含めて、おっしゃったように、目的意識や目標をしっかり定めた中学生の進路意識の醸成につながるように、しっかり取り組んでまいります。

 

○森委員

 あわせてですが、子どもたちには、教員から聞くよりも、先輩が来たみたいな感じで、高校生が直接中学生に高校生活の話をする場面みたいなもの、あの高校で先輩たちはこんなことをしていることが分かるような仕組みみたいなものを、私は一番、どんどんやってもらうといい気がしているのです。大人から聞くよりも、年代の近い、顔も知っている先輩が来て、それぞれの高校の特色を、生徒が生徒に伝えるみたいなことをやってもらえるといいと思います。あわせて、高校は今、こんなことをやっています、この高校はこんな特色を持ってこんな努力をしていますというのを中学校の保護者にもぜひ伝えていただけるような仕組みをつくっていただきたい。これは要望としておきます。

 次に、もう1点、美術館のほうですが、今日は進捗状況を報告していただきありがとうございます。私はこの美術ラーニングセンターに非常に期待をしていまして、具体的な機能の構築はもうちょっと検討してからという報告を今日受けましたが、ぜひ、決まりましたという報告だけではなくて、今どういう感じになりつつあるという最終的なところについて、いろいろこちらからも意見を言いたいところがありますので、もう決まったからこうなりましたということでない形での状況を随時聞かせていただきたいということを申し上げておきます。これは答弁は結構です。

 

●足羽教育長

 前段の高校生が中学生に伝える機会、本当に私もそのように思います。教員の言葉でよりも、学んでいる実態を高校生が自分の言葉で伝える機会というのは本当に大切と思っております。

 全県的ではないのですが、中部地区などでは、教員が中学校の学校説明会に行くときに、私もそうでしたけれども、よく生徒を連れていって、生徒に中学生に語らせる、そんな取組をしている学校もございます。これも中部なのですが、先日は、高校生各学校の取組を紹介する中部高校生ハイスクールフォーラムをオンライン形式で各学校から見れるような形で流しました。今年で5回目になります。中学生からも質問が次々と上がるような、そういう機会もございました。

 校数の少ない中部なので、すっとできる部分がありますが、そういう意味では、身近な先輩から取組を学ぶいい機会だったというふうに思っております。そんな機会を保護者も含めて伝わるような工夫をいろいろ考えてみたいと思います。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。(「美術館、ちょっと」と呼ぶ者あり)

 では、答弁。

 

●梅田美術館整備局長

 美術館整備局長、梅田でございます。答弁はいいということでございましたが、ラーニングセンターにつきましては、委員おっしゃるとおり、実践を積み重ねて、今、中身の構築が進んでいるところです。あわせて、これを学校現場とか市町村教育委員会で活用しようという気持ちが起こらないと、開館に合わせて稼働ができませんので、そちらのほうの発信というのを次年度以降やっていこうと考えております。その説明をするものができましたら、議会にもぜひ御意見をいただく機会を設けたいと思いますので、その際はよろしくお願いします。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。

 

○常田委員

 3ページの鳥取中央育英高校についてなのですが、ちょっと前回、勉強会で質問しそびれたもので、この普通コースは、平成30年123名から、実際、令和3年で60名と半減しているというのは、すごい数と思うのですが、この理由というか、どのように分析されているのかを教えていただきたいと思います。

 

●酒井高等学校課長

 中部地区全体の生徒数の減少、これが一つあると思います。

 それともう一つ、コロナということもあって、地元の中学校に入っていって高校の魅力を伝えるような機会が以前はかなりしっかりしていたのですが、少し薄れていたのかということも考えているところでございます。

 

○常田委員

 何かそういう先生が辞めたとか、そういうこともなく、この結果というのはたったそれぐらいの理由なのでしょうか。

 

●酒井高等学校課長

 先生が辞められたとか、そういうことでどんどん減っているというふうには考えておりません。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。

 

○福浜委員

 2点です。県立高校の関係なのですが、育英高校に関しては、目標としてこういう学校であるというのが大上段にあって、実際、コースが変わるとはいえ実績があるわけで、卒業後の進路みたいなところはこういう書き方ができるのだろうという感じはする。青谷高校と岩美高校は、こういうものをつくった上で、どんな職業につけるかとか、どんな出口が用意されているというか、期待されるのかというような、つまり、中学生に魅力があるところの発信はこれでいいと思うのですが、でも、保護者が見た場合には、その先のイメージを知りたいと思うのです。

 例えば、考古学を学んで何になるとか、食を学べば調理師免許が取れるかどうかというのも含めてなのですが、書きぶりがここではまとめにくかったというのもあるかもしれませんけれども、その辺りの発信もないと保護者の安心感にはつながっていかないのではないか。ただ、中学生に人気があるから食を入れてみましたみたいなことでは、ちょっと甘いのかなという気がしているところが1点。それから、育英高校に関しては、過去にもこれは議論されたかもしれませんが、僕の知っている限りでは、男子はあっても女子の学生寮は多分ないのです。例えば、女子の駅伝部とかは、かつての先生が個人的につくった一軒家みたいなところに駅伝部の女の子たちが入って3年間そこで生活をしていて、寮母さんがいてという感じなのです。そこももう施設がかなり老朽化していて、雨漏りがするとかなんとかという話も聞くのです。

 だけれども、県立高校ですから、男女共同という時代の中で、本当にこういう状態でいいのかという気がずっとしてて、過去にも議論があったかもしれませんが、せっかくこういうふうにスポーツ科をなくしてでも、もう少し門戸を広げて、勉強もしっかりしながらスポーツも頑張れる子どもたちを育成していくということは、男性も女性も関係ないと思うのです。なのに、男子寮はあって女子寮はそういうところ、しかもそこは陸上の中でも駅伝部しか使えないという感じですから、陸上部は使えるのかな。あそこも限りがあるので16人しか入れない。

 だから、魅力を高めていくなら、そういう環境整備の部分は議論していくべきではないのかと思うのです。中央育英だけでできないのだったら、中部全体で考えていくとか。何か場当たり的というような言い方をしたらすごく失礼かもしれませんが、数が減ったからもうしようがないではないかではなく、どうやって売り込んでいけば県外からも生徒が来るのかというところの戦略。特にスポーツなどというものに関しては、このままでいいとはとても思えないのですが。

 

●酒井高等学校課長

 まず、青谷、岩美につきまして、出口の部分がきちんと見えていないという御指摘をいただきました。まさにその部分、書き切れていない部分がございました。当然、この学校でこういう力を身につけることができる学校ということを明確にしていくわけですが、出口の部分の現状で、青谷高校は、地元に就職する生徒が非常に多い。岩美高校は、専門学校とか一度進学して、また戻ってくる生徒が多いということでございます。その辺りのどういう出口につなげていく学びをするのかというところは、まだ少し時間がございますので、今後、もっと明確にお示しできたらと思います。

 寮につきまして、鳥取中央育英高校自体、スポーツが特色ということは言うまでもございません。そういう中で、県外からも生徒が来ている現状もございます。

 この寮につきましては、毎年事務局内では議論しているのですが、なかなか一歩踏み出して新しく寮を建設するというような話までには至っていないのが現状です。この寮についても今後、さらに一歩踏み出した形で検討してまいりたいとは考えているところでございます。

 

○福浜委員

 いいです。

 

◎藤井委員長

 そのほか。

 

○西川委員

 私も高校の定数減は、人口減で結果的にこうなるのはやむを得ない部分があるのですが、ここ直近を考えてみますと、私学は敬愛さんが2年前かな1学級増。ということは、人口減は全部県立が請け負っているようなイメージに見えるのです。結果だから仕方がないのだが、では、その結果をつくっているのはどこなのかということだと思うのです。今、皆さんが言われるように、学校の特色、魅力が足らないから私学に流れるのだろうし、その学校に子どもたちが目を向けないということがあって、皆さんが説明しておられたように、例えば、青谷だったら、本当に多くの方が地元に残るのだが、反対にその学校を出たことで野放図になって、経営者がなかなか使いにくいということをしていたのでは、子どものためにならないわけです。そこら辺が今、これから問われていくのではないかな。

 小規模校でも、魅力があれば子どもたちは向かってくるのだろうと思うのです。それで、特に青谷や岩美は本当に特色を出しにくいというか、鳥取中央さんは歴史がある部分があるのだが、例えば智頭農林も特色を出しやすい。そこら辺の難しさはあるのだが、そこを取り組まないと、学校は存続が難しいと思うのです。そこらについて、何か教育長。

 

●足羽教育長

 冒頭私立のこともありましたが、確かに全県下の子どもの数が減る中で、公私で私立は経営という大きな側面をお持ちですから、なかなかこうしてくださいとは言いにくい部分はあるのですが、それぞれが後段にあったように、本当に特色化を際立たせることで、おっしゃるような、小規模でもこんな人材をこの学校で育成し、そして将来この鳥取を支える。今回ありました青谷高校、それから岩美高校も地元にという、この流れは非常に強い生徒たちの指向でございます。では、学んだことが生かせるような、先ほど福浜委員からもありましたが、出口がしっかり見えている、そこを目指すのだというふうなこともある意味特色化の一つ大事な点だろうというふうに思っております。

 小さくてもきらりと光る、そして、自分の存在価値がここにあるのだというふうな自信が持てる、そんなような特色化につながるように、令和8年以降の学校の在り方を今後しっかり詰めてまいります。

 

○西川委員

 一つの例で、以前、校則を大変厳しくして、それが守れない子どもはイエローカードを提示されて、それが何枚かたまると、極端に言えば退学というような、それほど規律を守らせる指導が行われました。先ほど福浜委員が言われたように、この学校を出て、何を学んで、それが生きたかということが子どもたちや保護者に分かれば、その学校に行かせたいし、その子自身が将来に生きていく上ですごく役に立つわけです。辛抱できない子をつくっても本当に社会では自分自身が損するわけです。私は技術だけでなしにそういうことをいろんな学校の特色の中に、要るのかと思って、小規模校は反面やりやすいのかとは思うのです。

 何がいいかというのは分からないのですが、もう少しとことん学校のありようというのを研究されて、取り組んでみられたらと思います。

 

●足羽教育長

 おっしゃるとおりで、先ほどもちょっとアドミッション・ポリシーの話を森委員さんのほうにさしあげましたが、今までもこういう学校だという特色化、今は重点校制度という形でしていますが、それを刷新をする。特に自分の学校はこんな生徒を育成するのだ、そして、将来こんな生き方につなげるのだということを、再度今、洗い直しをしているところでございます。それらも含めた今後の高校の在り方につなげてまいりたいというふうに思います。

 

○西川委員

 1点だけ。多分、そこの中で成功された方もあると思うのです。やはり成功例というのは一番見やすいので。そういう方に学校に来ていただいて講演していただいてもいいし、私のところなども小学校のときから来ましたので。小学校の卒業生のそういう実例があるのは分かりやすいかと。

 

●足羽教育長

 そうですね。

 

○興治委員

 学級減の件なのですが、青谷高校と岩美高校については、基本方針に沿ってある意味機械的に減になるという、このことについては、恐らく学校現場などもそういう判断が当然出てくるだろうということは予想できるのかと思う。

 私は特に現場の意見を聞いたわけではないのですが、中央育英高校について、さっき常田委員が生徒数の減少の原因は何ですかと聞いたときに、中部の中学生の減少とコロナでPRできなかったと、それはそうなのだと思うのですが、恐らくほかの学校も同じと思うのです。そういう同じ中で、なぜこの中央育英高校が中学生、あるいは保護者に選択されなくなったのか、そこの原因分析というのは必要ではないかと思う。その辺りはどうなのでしょうか。中央育英高校は、学生寮があって、それこそ全県から生徒も集めやすいし、あるいは県外からも集めやすい状況はあると思うのです。ただ、その一方で、女子寮がないという問題もあるとは思うのですが。

 それと、この間、この説明を受けたときに、学校の管理職のほうには学級減になるということについての報告はしているということだったのですが、現状は学校の教職員の皆さんにしっかりこうなるということが分かるような連絡はしてあるのでしょうか。その辺りはどういう状況でしょうか。

 

●酒井高等学校課長

 興治委員のほうからも、その分析について御質問いただきました。

 先ほど、生徒数の減の話等もさせていただいたところなのですが、学校としても校長先生と話す中で、鳥取中央育英高校の卒業後の進路先が多様です。進学する生徒、就職する生徒、進学も大学進学する生徒、専門学校に進学する生徒と様々あるわけですが、いわゆるこの学校へ行くと大学進学になるとか、就職するとかというようなカラーが打ち出せていないという部分がございまして、なかなか生徒数が減っていく中、何でもできるということは逆に生徒の魅力にはならない、生徒が選択してくれないということにつながっているのではないかというようなこともございます。

 

◎藤井委員長

 2点目の学級減の教職員の皆さんへの説明について。

 

●足羽教育長

 まず、中央育英の進路については、私も中部に住んでいる者としていろいろ声は聞いております。先ほど酒井も申しました、西川委員からもありましたが、こういうふうな人材を育成する学校ということが中部の中学校や保護者に十分に伝わらず、ただ、スポーツは頑張る学校、でもその先はどうなのだと。普通科の単位制高校としての進学をこれまでも随分うたってきましたが、その実績はほとんど国公立大学等も含めて進学者が非常に少なく、多くが専門学校であったり、短大であったり、非常にその進路がどこに向いているかということがぼんやりしていて、なかなか保護者や中学生に近年、ちょっと人気が低下しているのだというふうな声を中学校関係者からも私は聞いているところでございます。

 その意味で、今回、全県下の生徒数減、さらに中部地区の減を、これはたまたま中央育英を対象としましたが、全県的に見たときに、先ほど示したとおり、倉吉西高を減にし、その前には倉吉東高を減らし、そして倉吉総合産業という流れの中で、今回、中央育英の減をやむなく選択したところでございます。そして、減らすだけではなく、この機にそうした中学生や保護者によりPRできる学校の特色化を明確にするための類型変更という、こういうふうな選択肢を付加することで、中学生にしっかり打って出る鳥取中央育英になるように、学校と一緒になってやっていきたいと思います。

 教員のほうには、今日がオープンになります。学校管理職からしっかり説明をし、また、必要に応じて、地域の方、OB等も含めて丁寧な説明をしていく。これはこれまでの学級減をしてきた学校、いずれも同じでございます。丁寧な説明と、前を向いた改編ということがしっかり伝わるように、伝えるように取り組んでまいります。

 

○興治委員

 なるほど。さっき言った青谷とか岩美高校については、基本方針があるので、学級減になるというその予見可能性というのは、そこであると思うのです。だから、学校現場としても教職員含めてどう対応するのだということについて、あらかじめ考え得る、その前提が明らかになっているということがあると思うのです。

 この育英高校については、それは恐らくないのだろうと思うのです。例えば、大体定員並み、定員近くいるという平成31年まではそんなに減っているわけでもない。昨年度、2割ほど減って、今年度半分ほどになってしまったと。昨年度、2割減ったときに、このままではいけないのではないかと、何とか生徒から選択される学校にもっと盛り上げていこうということで、きちんとした対策を話し合う、そういうことが学校の中で、あるいは教育委員会と学校の間でやられていてしかるべきだと思うのです。それが結局半分まで減ってしまったということは、やられていなかったのかと、十分にやられていなかったのかという気がするのですが、その辺りはどうなのでしょうか。

 

●酒井高等学校課長

 結果として、数字では減っております。言い訳はできないと思いますが、鳥取中央育英高校は地元北栄町ですとか琴浦町と協定を結んで、探求活動を盛んにやっています。その辺りで、地元とのつながり、これを強化して、生徒を何とか確保しようということで、実際、何もしていなかったわけではなくて、生徒が地域に出ていって自分で考えて、いろんなことを地域に提案したり、地元の議会に参加して意見を言ったり、そういう機会等も積極的に推し進めてきたところでございます。

 ただ、残念ながら、結果にはつながらなかったということでございます。

 

○興治委員

 そうですね、地域との連携についてはいろいろ活発にやっておられるということは私もいろんな報道等、あるいは報告等見て思っていて、すばらしいと思っていたにもかかわらず、こういうふうに減ってしまっているということを思ったのです。だからまた別問題がそこにはあるのだろうと思います。

 先ほど教育長も、いわゆる高卒後の先の進路に明確性がないと、そこで選択されなくなっているのではないか、だから特色を明確にしていくというお話がありましたので、そこはかなり詰めてやっていただきたいと思う。

 教員の皆さんのモチベーションという意味でどうなのでしょうか。私は直接現場の声を聞いているわけでも何でもないのですが、こうやって昨年2割減って、今年は半分になってしまって、5年度には学級減になってしまうと。どんどんどんどん減っていっているという状況の中で、教員の皆さんがこの学校を盛り立てて、中学生から選択される学校に浮上させていこうではないかと、そういうような学校内の一致結束した取組というものが必要ではないかと思うのですが、そういうものも含めた教員のモチベーションというところに何か課題とか、あるいはこういう方向に導いていかないといけないとかという点はありませんか。

 

●酒井高等学校課長

 生徒を指導していく上で、あるいは支援していく上で、教員の力量というのはとても大切でして、その先生方が高いモチベーションで日々業務を行うということは当然と思っております。

 決して、今、鳥取中央育英高校の先生方のモチベーションが下がっているというような認識にはございません。日々一生懸命されていて、ただ、なかなか生徒は集まっていないという状況ですので、今後も管理職とも連携しながら、教育委員会のほうでも支援をしていきたいと思っております。

 

○興治委員

 教育長さん、どうですか。

 

●足羽教育長

 今、酒井も申しましたが、先生方は本当に一生懸命に日々取り組んでいただいておりますので、モチベーションとしては決して下がってはおりません。結果として中学生からの人気がなかなか上がらないことは、先生方にとっても、これだけ頑張っているのに、これだけやっているのに結果が伴わないということでのショックはお持ちだろうというふうに思っているところでございます。

 では、それがなぜなのかというところを突き詰めていかないと、先生方が頑張ったら生徒が来るかという、単純な構図ではないということ、どこに生徒たちの魅力につながる発信ができるのか、すべきなのか。そこをもう一度、この機にしっかり洗い直す、検証し直すといういい機会に今回はなるだろうなというふうに思っているところでございます。出たところ進路ではなくて、こんな人材を本当に育てて、地元をしっかり支える北栄町、北栄町からだけ来ているわけではないのですが、地域を支えるそうした人材をつくる地域探求をフルに生かす。ここには学校が本当にもっともっと力点を置きたい、校長もそういうふうに申しておりましたので、それができやすいように、コースではない類型でスポーツにも頑張れる、でも地域をしっかり支える人材、これを明確にしていく、そんな学校にしていきたいというふうに私は思っております。

 

○興治委員

 はい、分かりました。いい機会になるように、教育長さんのほうからもサポートをぜひよろしくお願いします。

 

○西川委員

 一つ、私も、今の興治委員のお話の中で言い忘れたことがあって。例えば、県の取組の中では、今、高校無償化であり、それから通学補助です。ということは、以前だったら、私など田舎では、地元の人がある程度残る、通学も大変だからとか、経済的な問題でというのがあったのですが、ところが、今はそれを取っ払って補助するということは、どこの学校でも行けれるというか、反対に来てもらえるというチャンスでもあるのです。

 申し訳ないけれども、努力したけれどもできませんでしたというのは、どれだけ言っても努力がないという結果。今、教育長が言われたように、本当にその魅力化というのがただ単に今までの流れで努力した、教職員が努力したからだけでなく、方向性が何か違うのだろうと。もう一回真剣に、一般の方の知識を入れるとか、そういうのもあってもいいかと。ぜひその視点で成果を出していただきたい。要望です。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。

 

○澤委員

 1点、美術館のほうで。今日は3項目の疑問点がありまして、こういうふうにさらっとあったのですが、もう少し。例えば、1番目の学生さんが100人に対して30人で対応したのは、どういう内容で、どういう話でなど、そういう議論をさしていただきたい。それから、もう一つは、2番目のとっとりプラットフォーム5+α、これの活動の状況を、今後、どういうようなつながりを持って展開していくのかというような話をお聞きしたい。それから、教員を対象に研修されたとありましたが、もう少し具体的なところを住民理解で聞かせていただきたいということでちょっと質問したのですけれども。

 

●住友美術館整備課長

 最初の(1)番の小学生に対して短大の学生がファシリテーターをしたところですが、少人数のグループに分かれてファシリテートし、学生には学芸員もついていまして、短大生の生徒たちのグループによって、話がなかなかうまく進まないような子どもたちもいたというふうなことを聞いています。学生がファシリテートをした学芸員の話を聞いたところ、学芸員もちょっと沈黙が続くと解説に走ってしまうところを、この学生たちは逆に専門的な知識がないからかもしれないですが、一生懸命、ファシリテーターとして子どもたちの考え方とか感じたことを引き出すような努力をしていたというふうなことを聞いておりますので、またこれから実績を積みながら、今後、さらにいいものとなっていくのではないかと思っております。

 あと、(2)番目のプラットフォーム5の関係ですが、対話型鑑賞、今年度は、短大と米子高専ですが、来年度以降さらに広げていくというようなことも考えています。あと、美術館の建設が来年から始まってきますので、建築現場の状況の視察といったこともこのプラットフォーム5を通して、さらに県立高校でも普通科も含めたところで、美術館の建設現場を見ていただこうというふうに思っております。

 あと、3番の教員を対象とした研修ですが、教員の意見を幾つか聞きますと、研修の中で学芸員とかが講師を務めたのですが、学芸員が自分たちの教員の声を丁寧に拾ってくれて、どういう発言をすればいいか悩んでいた教員たちも、学芸員たちがしっかり拾ってくれて受け止めてくれたと。そういうことを学校現場でも自分たち研修を受けた教員が、子どもたちの意見をしっかり拾って、学級経営とかやっていきたいというような意見を伺っております。ちょっとまだしっかり整理できていませんが、そのような話を聞いております。

 

○澤委員

 聞きましたが、もう少し詳しく聞きたかったというのが実情です。

 まだちょっとファシリテーターの役割というのが浸透し切れてなくて、そこのところをまずしっかりと理解してもらうというか、そういう努力も必要ではないかと思いますし、こういうことができる人が各学校に出てくれば、これは大きな大きな裾野が広がりますし、これからの生き方というか、進路も含めてつながるのではないかと思っていますので、もう少し、次回は具体的なことも分かれば、またお聞かせ願えたらということを要望して終わりたいと思います。

 

●梅田美術館整備局長

 さらっと御報告してしまって申し訳ございませんでした。補足としては、子どもたちを囲んで、学校の先生だけではなく学生も含めていろんな方々がファシリテート、子どもたちの成長を支えるという姿が見えたところでありました。いろんな方がされますので、品質の面ではばらつきはあるかもしれませんが、子どもたちを成長させるという意味では、この対話型鑑賞というのは非常に大きな力を持つというふうに改めて認識しております。

 先ほど申し上げましたが、これを次年度以降、学校現場とか市町村教育委員会に理解していただいて、自分のところでもやっていこうという気持ちになっていただかなくてはいけませんので、それを御説明する中に、何がメリットなのか、何が効果として期待できるのか、こういったところをはっきり書かせていただいて、開館したらぜひ行かせてほしいというふうな気持ちを年度ごとに醸成していきたいと思っておりますので、また改めて議会には御報告をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 

◎藤井委員長

 そのほかございませんか。

 

○西川委員

 今日、いろいろお話ししました。美術館についてもお聞きします。

 この美術館の建設計画が出たときに、福浜委員と浜崎委員と私は総務でした。そのときは、倉吉ということで計画がつくられたわけではなくて、実際にどういう運営をされるかという委員との質疑の中で、初め、運営方針としては、入館者20万人だと。とてもそんなことは無理ではないかということで委員の皆さんから御意見が出て、多分10万人になったと思います。

 そこで、美術館というのは造るのが目的ではない、どう運営して、県民に広く利用してもらうかというのが主目的なのですが、倉吉になったときの計画は、鳥取に造ると相当状況が変わると思うのですが、多分その運営方針を変えたという話を私はお聞きしていないので、検討されたのかどうか、当時と倉吉に決まってからその内容等、どうなっているのか。変える必要がなかったのかどうか。

 

●梅田美術館整備局長

 その後つくったわけでございますので倉吉が決まったというのは、基本計画のほうにも、表しているところでありますし、もちろん、利用していただくというための必要方策として、来館者の増をにらんだ地域との連携とか、それからラーニングセンターの運用といったところが新たにそこに加わったような形になります。

 当然、人口の多いところではありませんので、先ほど高校の話もありましたが、全県で利用していただくための美術館としての魅力の発信、これを館だけではなくて、全県下のほかの美術施設とか、それから様々な観光資源と連携しながら来ていただける場所、これを目指すということは基本計画のほうにしたためております。その点では、倉吉になった後の方向性というのは明らかにさせていただいていると思っております。

 

○西川委員

 計画はいいとは思うのですが、現実そういうふうにしていかないといけないのです。そのときのお話の中で、10万人はどういう根拠かと聞いたら、内訳を出されました。大きな展覧会、展示会を年間数回予定して、それで人数をある程度確保できるという説明があった。今言われるように、気持ちは分かります。でも、当時の話の中で、米子にいい美術館がない、例えば、島根の松江の美術館が近くてそちらに行く、展示会があればそちらに行くのではないかというような話があって、鳥取みたいに20万人近くの人口があるところと6万人のところの倉吉では、おのずと集客は違ってくるのです。そうすると、運営方針というのは多分変わってくると思うのですが、そこら辺について。

 

●梅田美術館整備局長

 そうですね。魅力の発信という意味でもさらに頑張らなければいけない部分もありますし、全県下からの集客はもちろん、県外からも来ていただかなければいけないという意味では、国内に伝わるような発信と、それから魅力、これを両方兼ね備えなければいけないなというふうに考えます。

 企画展、展示につきましては、もともと鳥取県の持っている地元ゆかりの作品はもちろんいつ行っても見れるというふうな環境を整えるわけでありますし、加えて、よそからも来ていただけるような魅力のあるコンテンツを、開館初年度という非常に大事なところでありますので、今から初年度の企画展の構想を練り始めているところであります。今まで県立博物館で見られなかったようなものをぜひお見せしたいという思いで、博物館学芸員、それからSPCともに魅力をどうやって伝えていくかを、今、議論しているところであります。

 また、集客のほうは、コンテンツだけではなくて、アクセスとかいろんな地域との連携もあろうかと思います。今議会でもアートツーリズムとか、観光面との連携ということも指摘されたところですので、地元では共に歩む協議会もつくっていただいておりますが、中部だけにかかわらず、全県で周遊できるような形の観光の商品づくり、こういうのも先行して、開館はあと3年になりますが、その間にしっかりつくって、使ってもらえるような商品づくりも先行して進めていきたいと思います。

 

○西川委員

 教育長も今までのいきさつとかちょうど聞いておられて、前回も、4年前ですか、同じ話だったのです。それで、私、そのときに、職員の方に、岡山のほうにいい美術館がありますが、何名行かれましたかと言ったら、2人なのです。つまり、夢とか希望はいいのだが、現実に県外から鳥取にそんなに集客は無理だというふうに皆さんも認知されていたのです。同じことを言われても私は納得しにくいし、本当に集客を見ておくべきと思うのです。本当に夢はいいのです。でも、現実ね、初年度はある程度動員かければできるけど、3年、5年となるとそんなことは無理です。だから、そこは運営の基本方針をもう一回見直すべきではないかと。美術館のありようはいいのですがと私は考えています。

 これは予測なので、どうか分かりませんけれども、そういう認識を私は持っていますので。

 

●足羽教育長

 本当に大切な御心配というか御指摘をいただいたと思います。

 基本的な理念は大きく変えるものではなく、現実的な課題にこうして直面をしていく、いよいよ着工になるわけですが、そうすれば、立地条件、アクセス、語堂委員からも前回本議会での質問をいただきましたが、観光とのマッチング、これまでの基本構想、運営方針とは違う、現実的な課題をしっかり見据えて、そこにどう手を打つのかということが必要になってこようかというふうに思っております。

 そういったことも大きな課題の一つとしてPFI業者とも、新たな課題というより見えていた課題をもう一度向き合いながら、どんな手を打っていくべきかをしっかりその基本計画の中に入れ込んで膨らませる形になるように取り組んでまいりたいと思います。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。

 

○語堂委員

 各委員の皆様が質問されましたので、私はちょっと要点を絞って、副委員長なのであまり多くない形で質問させてください。

 県立高等学校の学級減についてなのですが、鳥取中央育英高校の件です。今回、森委員より中学校1年から自分の進路を考えるきっかけ、また、高校生の先輩との関わる仕組みということで、自分はもともとこの育英高校は、向ヶ丘レインボープランというものが旧大栄町時代からずっとつながっていて、小学校、中学校、高校と一貫して、学校を学ぶ研究という形で取り組まれていたものと認識しております。

 実際、この減の中の今年度の多かったところは、地元中学校からの減が主な要因であり、今回の原因は中部全体の子どもたちの少ない、減少のところと、コロナ禍の中、関わることができなかった、自分はここのところが大きいのかと思っています。今回だけのところ、自分は判断するのは時期尚早なところがあるかと考えるのですが、実際、これ以上減るという現象の中で、こういうような決断をされたのか教えてください。

 

●酒井高等学校課長

 レインボープランの話をいただきました。小中高つながる教育ということで、以前から鳥取中央育英高校さん、地元の大栄中学校さんとかとしっかり連携しながら、今でも年に2回は管理職同士で会を行って、計画と振り返り等はやっておるのですが、実際、その動きが以前はもっともっと高校の教員が中学校や小学校、授業を見たり、あるいは小学校、中学校の先生が高校の授業を見たりという、そういうつながりがあったのですが、最近やや薄れているということで、今後、この辺りはもう一度初心に戻って連携を深めてまいりたいと考えております。

 それと、このたびのこの学級減につきましては、基本方針でも各地区で大体どのぐらい生徒がこの平成31年度から令和7年度までに減少するかということが予測されていまして、中部地区でもこの間の減少は、学級減で対応しますということを示しておりますので、今回、中部地区は、平成28年に倉吉総合産業高校を学級減して以降、学級減を行っておりません。ですので、この期間にどうしても学級減が必要で、タイミングは今であろうという判断をしたところでございます。

 

○語堂委員

 東・中・西の学級減の話で、中部が数年行っていないという現状の話をされました。ただ、学校数自体の数が違うというところの現状もありますし、それとイコールして学級数も違うというところ、人口の面という話もあるので、そこを加味しながらしてほしかったというところがあります。

 令和2年度の段階で全体的にちょっと減っているのですが、ここからよく見えるのが、鳥取中央育英というのは中部にあるので、中部の子たちが通う率がすごく高いです。なので、実際、地元の中学校もですが、中部圏域のところ、昨年から全体的に目減りしていたのかと、そこのところも含めて当年度でケアできていないように、自分には見受けられました。

 コロナ禍というところもありましたし、今後、影響を評価するという話もありましたが、頑張っていただきたいというか、検討していただきたいところになります。

 あともう一つ。体育コース、今回変わる形という話がありました。昭和44年に体育コースができてから長い歴史を踏まえる中で、学校の大きな魅力の一つだと自分は考えます。ここの変更は、すごく危惧するところがありますし、また、先ほど福浜委員も述べられましたが、女子寮の件があります。本当に歴史の中で、民間の力で行われている。ただ、このままでいいのかという課題は、多分前からあって議論されていたと思うのです。今回、一歩踏み出して議論されると聞いておりましたが、その辺の改善等、本当にこの体育コースからスポーツ探求類型になることによって変わりがないのか、そこをちょっと教えてやってください。

 

●酒井高等学校課長

 体育コースからスポーツ探求類型という形なのですが、この類型になりましたら、1年次にしっかりと生徒が進路について考える時間ができます。しっかり1年間考えて、2年次以降、スポーツに関する学びを生かした将来の進路を決定していって、より目的意識を高く、高校時代を過ごせるようになると考えておりまして、当然、ここにも書いておりますが、これが鳥取中央育英高校の特色の大きな一つです。ここに全く変更はございません。

 よって、今までは入るときにもう既にコースを決めていたというところから、入った後にコースを決めるというふうに変えていくということで、競技力が落ちるですとか、そういう心配には当たらないと考えているところでございます。

 

○語堂委員

 最後にします。興治委員の質問から、分析と結果ということで、何でもできるはカラーがないという話がありました。先ほど、分類を分けるということは、カラーを明確にできるということで認識させてもらっていいのかと思ったりはします。そうしないと、本当にどんどん減っていくというのは、子どもたちが少ない中で、その魅力的なものが必要というのと、鳥取中央育英の特徴として、中部圏域が一番多いのですが、中部外からも来てくれる生徒が多いというところもあります。そこでは寮というのが寄与しますし、学校の体制、特に体育関係に、スポーツ関係に魅力があるというところもあります。そこのところは落ちることがないように行ってほしいというところと、あと、大学の入試とか色がない中で、進学の中の3割が大学で7割が専門学校みたいなイメージだったと思います。ただ、多分、自分は高校生の子と話すときに、行く方向といったら、短大とか看護学校というパターンで、短大から看護学校に行く子は、6割、7割は鳥取県に残るのです。ということは、実際、鳥取県に残る人材を育てる、そこの柱になっていると自分は認識しております。

 減のほうはちょっと納得いっておりませんが、ただ、今回は報告ということでこれ以上言うことができないのはすごく切ないです。ただただ、よりよい形にしてもらいたい。その1点をお願いして、質問を終わります。

 

●足羽教育長

 この中部地区、鳥取中央育英の改編ということが、学校にとって、あるいは先生方にとってマイナスにならないような、前を向いた、前に一歩また踏み出していくための改編につなげたいというふうに県教育委員会としても思っております。

 今、スポーツのお話をたくさんいただきましたが、トップアスリートで頑張る生徒ももちろんいますが、生涯にわたって生涯スポーツとして、あるいは障がい者福祉のスポーツ、スポーツといっても様々分野があったり、それから、今度はケア、医療的なスポーツ医療という分野もある。そういうふうな進路がしっかりこの類型にすることによって広がっていく。単に走るだけ、投げるだけ、打つだけというような競技性だけではなく、進路につなげるための類型化というふうに私は捉えております。そういうプラスの発信になるように、また支援的な面も変わらず、しっかり教育委員会でも応援をしてまいりたいというふうに私のほうからも申し上げておきます。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。

 

○浜崎委員

 県立高校の学級減ですが、いろんな委員の皆さんからそれぞれ話が出ましたし、聞いておって、委員の話もそれは言われるとおりというふうに思っていました。それに対して教育委員会側も、これ今から始まった話でもないので、そういう状況がだんだんと出てくるという中で、厳しい話もありました。頑張ったけれども、できなかったではいけないという話もあったのですが、確かにそのとおりだと思います。ただ、教育委員会もその都度、現場にも多分出向かれたと思うし、それぞれ現場だけではなくて、例えば、今日のポイントになっている全体の風潮もそうなのでしょうが、青谷、岩美、鳥取中央育英ということで、非常に地域性の強いところということがある。そういった部分からすると、今までもやっておられると認識した上で申し上げているのですが、具体的な発信の仕方だと、考え方はこうだという話をされるのだとは思うのだが、現状がこれだけ人口減でずっと来ているという状況の中で、そこをプラス方向に持っていくという、なかなか大変なところがあると私も思います。

 そういう中で、今日の各委員への答弁でも担当、また教育長のほうもいい話を言っておられ、私はそのとおりだと、ぜひ頑張ってもらいたいと思うのだが、やり方として、我々がこうやって委員会で話をし、教育委員会からも教育長はじめとしてこういう話が出てくるということだが、実際は我々ではないのです。地域、ひいては鳥取県民ということになっていくので、そこのところの接触というか連携の仕方、例えば、一つの発信であっても今までこうだったが、どういうやり方があるだろうかというようなところ、もちろん中身のことも。具体的な接触の仕方というか、コミュニケーションの取り方という部分は、それぞれの学校によってまた状況も違うわけで、例えば、岩美だったら有名な何であるとか、智頭だったらこういうのがあるとか、そういうイベントなどもあるのだろう。県民に対してこういった考え方という部分を言っていても、それでどうなるかということがあるわけですから、まずは、できることという部分と、そういう発信においての連携の取り方、コミュニケーションの取り方を、ただ単に担当が町に出向いて学校側とというようなことをもちろんやっておられるのだろうが、もっと今まで以上に踏み込んでやっていただく必要があるのではないかと、具体的な方法論として私は申し上げた。

 

●足羽教育長

 本当に現実的な課題として、前回も申しましたが、千数百人、子どもたちの数が減る中で、この特色化が地域に、あるいは中学生、保護者に伝わってこその魅力の在り方が明らかにされるものだというふうに思っています。学校の中だけで、あるいは机上でこうです、こうしますということではなく、本当にその魅力が中学生に伝わって、ここに行ってこんな学びをしたい、これはこの3校だけに限らずですが、そういう伝え方の工夫というのもこれまでより刷新をしていかなければならない大きな課題だろうと思っています。

 中学校長会、毎月各地区であります。そういうところでもこの高校側からの発信という形でしていくこともそうですし、また、私も時折訪問する市町村、あるいは市町村の首長さん等の中でもお話をしたりするような機会も、また持てればいいかというふうに思っております。いかに地域に発信をする、その発信の仕方のさらなるレベルアップを図るように努めてまいりたいと思います。

 

○浜崎委員

 おっしゃったとおりだと思います。それで、高校側の発信ということをおっしゃったが、地域、町民であったり町であったりということがありますが、こちらの発信と同時に、向こう側から発信を促していくというような部分で、さっき僕が発信、連携ということを言いました。そういう部分を今まで以上に、いろいろとやり方を工夫していただくということと同時に、向こうともキャッチボールをもう何遍もやっていただくということで、それはボールが外れたり、球が飛ばなかったりというようなこともあるかもしれない。ノーバウンドで行くところをワンバウンド、ツーバウンドあるかもしれないが、向こうがまたはじいたりということがあるかもしれない。興治委員はお笑いになったが、興治委員はとても野球が上手だが、私は全然そういう部分で野球が苦手だった。

 県議会野球でもそうなのですが、しっかりと相手とのコミュニケーション、発信の仕方、提携という部分を、今までこれだけ培ってきたものがあるわけですから、状況は厳しいということは十分わかった。では何がということになったときに、具体的な部分です。なお一層、先ほど教育長がおっしゃったように、向こうからの発信という部分をどんどん出していく、そのためにはどういうやり方があるかということを改めて申し上げ、お願いしたいと思います。

 

●足羽教育長

 西川委員からもありましたように、本当に特色化の、本当の意味での磨き上げという部分と、そして今、浜崎委員からありました情報発信と連携の在り方、諦めずにとことん粘って取り組んでまいりたいと思います。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。

 それでは、次に移ります。

 次に、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。(「その他は」と呼ぶ者あり)

 その他はこの後で、すみません。

 本委員会所管に係る本県の行財政運営、学校教育の諸課題、その他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨、議長に申し出ることについて御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)

 御異議ないようですので、その旨、議長に申し出ておきます。

 次に、その他ですが、教育委員会につきまして、執行部、委員の方で何かございませんか。

 

○森委員

 ちょっとこれもまた所管と違うのですが、現在、議会の議会改革推進会議のほうで高校生議会を毎年やるという方向でほぼ決定というふうに聞いています。私は非常にこの高校生議会に可能性を感じていまして、自分たちの置かれている環境、そういったものを見詰め直して、問題点があるのかないのか、そこの問題点をどうしたらいいのかというようなことを考え、そしてそれを言葉に変えていく。また、それを人に伝えて、もしかするとそれが実現するかもしれないというのが高校生議会です。直接知事と話ができるという場面でもあるかもしれません。それがまた、高校生だけでなく、大人とやり取りをし、現実の議会の場でそれをやっていく。非常に教育的な価値があるものと思っていまして、これまで大学と高校と交互にやっていたのですが、もう高校を固定してやっていくという方向になりそうです。

 改めて、議長から教育長に協力要請とかがあると思いますが、ぜひこれを活用していただいて、こういった県政の課題やら市町村の課題やら、いろいろあるのですが、高校生議会は県政の課題に結局絞っていくことにならざるを得ないと思うし、これが全てに通じることになっていくと思うのです。いわゆる指示待ち人間をつくっていくのではなくて、問題点を自分で探して解決策を見いだし、それを人に伝えてコミュニケーションを図っていくということにつながっていくわけですから、これがすごくいい場面だと思います。ぜひ教育委員会としても協力いただいて、また高校のほうでの対応方をぜひお願いしたいということでございます。

 

●足羽教育長

 今年度はコロナの関係で直接対面という形がなくなってしまったのを、私も非常に残念に思っております。今年の質問も本当に、おっと来るような、鋭い高校生ならではの視点、よく地域を見ているなという、そうしたものがうかがわれる質問が多かったように思いますし、今回、エントリーした学校以外にもぜひやってみたいという、そんな声も聞いておりますので、おっしゃるように、子どもたちが地域の課題に目を向け、問題意識を持って、そして何ができる、どうすればできる、考えるいい機会だと思いますので、しっかり協力をさせていただきたいというふうに思っております。

 

○福浜委員

 今日の議論も踏まえた上でのことになるとは思うのですが、コロナは本当にいろいろな影響をもたらしましたが、唯一と言っていいのか、一つ、自分たちの意識を変えてくれたのは、ウェブは結構使えるものという意識は皆さんが実感もされたのではないかなと、それによってハード整備のほうも進みました。

 それで、新年度はもう間に合わないかもしれませんが、ぜひ取り組んでいただきたいのは、教員の先生方も大量退職を迎えて、これからなかなかスキル、経験の伝達が難しい時代に入っていく、部活のほうも外部に頼らざるを得ないというところなども今回の議会でいろいろと話を聞いて、厳しい時代になったと思う中なのですが、特別外部講師みたいな制度をぜひつくっていただいて、日本の一流で活躍している方々とぜひ県内の高校生、あるいは中学生等をつないでほしいと思うのです。それは高校の特色化にもつながっていくのではないかと。例えば、スポーツを一流で頑張っている人が、年2回でも中央育英高校の生徒たちとウェブでつながって、質問に答えるようなコーナーをつくるとか、そういう特別外部講師というのを各高校とジョイントしていけば、これは別にスポーツに限らない話で、青谷高校であれば演劇のほうで表現の仕方、デザイナーなどともつながっていく可能性だってあるわけで、日本にはいろいろとそういう一流で活躍されていて子どもたちと接してみたいと、ぜひ自分の経験を伝えていきたいという意欲がある、その熱意を持っていらっしゃる方になっていくと思うのです。例えば映画監督とか。県内の人材に限らず、ウェブを使えばわざわざ来てもらわなくてもいいという、そういういろんな人とチャンネルを結び合えるわけですから、この魅力をぜひ子どもたちとの出会い、きっかけづくりにつなげていってほしい。

 もう足羽先生も野球ができるわけではないですよね。名物監督さんというのもカリスマ監督さんというのも、だんだんこれからは減っていくかもしれません。それによって、子どもたちの学びというものが廃れないようにするには、どこかで補わなくてはいけない。それはウェブを使えば、ある程度補うというか、それ以上のことがもしかしたらできる可能性だって鳥取県だってあるわけです。もっともっと外部指導講師、この人にお願いしますみたいなことをしっかり構築していって、それをそれぞれの高校の魅力の一つとして発信していく、そこで学んでいる子どもたちもその人から何かを吸収する、そういう人脈というものは、県が持っている県立高校だからこそいろんな人脈がいろんな方面にすくい上げられやすいという、サイエンスのトップの人と結びつけることができると思うのです。ジャンルにかかわらず、各高校の魅力化とセットになる、この人とぜひ子どもたちとをつないでいきたいという、これまでは来なくてはいけなかったのですが、今後はもう来られなくてもそういうふうに結びつきができるわけだから、もっと積極的にそういう人たちとのつながりを県教委で考えていっていただいて、ぜひ1人でも2人でも10人でも20人でも、鳥取県の教育のファンをつくっていってほしいというふうに思います。ぜひよろしくお願いします。

 

●足羽教育長

 各学校で学びにつながるようなそうした方を招いてのことをやっているのですが、今御指摘があったように、それをウェブでつなげば、1校だけの視聴ではなくて、他校でもまたそうしたことが聞けるような、つまり、ウェブを有効活用すれば本物に触れる機会がたくさんできるのではないかという、そんなことを思いながら聞いておりました。

 先日は、山縣選手が来県されて、もう本当に子どもたちの目の輝きは、本物に出会う、指導を受けると違う。そういう機会をこの地方である鳥取では、そんな手法を生かして、来てもらわなくてもつながるような仕組みというのは、本当に大切と思いますので、しっかり研究してみたいと思います。

 

◎藤井委員長

 そのほかございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)

 意見が尽きたようですので、皆さんに御連絡します。

 次回の常任委員会は、1月21日金曜日午前10時から開催の予定でありますので、よろしくお願いいたします。

 以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。

 

午前11時55分 閉会

 

 

 


 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000