令和3年度議員全員協議会議事録

令和3年6月14日会議録(確定版)

 開催概要、資料はこちらです
出席者
(34名)
委員

市 谷 知 子        尾 崎   薫
銀 杏 泰 利        坂 野 経三郎
島 谷 龍 司        常 田 賢 二
中 島 規 夫        浜 崎 晋 一
濵 辺 義 孝        福 浜 隆 宏
藤 縄 喜 和        山 口 雅 志
内 田 隆 嗣        斉 木 正 一
澤   紀 男        西 村 弥 子
野 坂 道 明        浜 田 妙 子
松 田   正        森   雅 幹
興 治 英 夫        川 部   洋
由 田   隆        浜 田 一 哉
安 田 由 毅        広 谷 直 樹
西 川 憲 雄        福 田 俊 史
伊 藤   保        語 堂 正 範
藤 井 一 博        鹿 島   功
福 間 裕 隆        内 田 博 長

欠席者
(1名)

   山 川 智 帆
説明のため出席した者  平井知事、野川副知事、植木統轄監、亀井総務部長、足羽教育長、
            服部警察本部長、広瀬病院事業管理者外
職務のため出席した事務局職員  寺口事務局長外

開  会     午後1時41分
閉  会     午後2時24分
会議録署名議員  斉木議員  福間議員
司  会     内田(博)議長
協議事項     別紙協議事項のとおり


会議の概要

午後1時41分 開会

◎内田(博)議長
 ただいまから議員全員協議会を開会します。
 まず、会議録署名議員に、斉木正一議員、福間裕隆議員を指名します。
 なお、本日の議員全員協議会におきまして、議場における通信環境の設定中であり、タブレットは使用できませんので、御承知ください。
 それでは、本日の議題は、令和4年度国の施策等に関する提案・要望の概要についてです。
 なお、執行部の説明等に当たっては、自席で着座にて、マスク着用のまま御発言をいただきますようにお願いをします。
 それでは、一括して知事に説明を求めます。

●平井知事
 本日は、先ほどの本会議に引き続きまして全員協議会を開催していただき、誠にありがとうございました。また、新たな執行部が誕生し、それぞれの委員会の運営も決まったところです。我々の任期後半戦におきまして、パートナーとしてしっかりといい仕事を行うことを私としてもお誓い申し上げたいと思います。
 今、御指示がありましたように、着座にて御説明を申し上げますが、詳細については井上令和新時代創造本部長から御説明申し上げたいと思います。
 今日、私どもで説明を申し上げる一つの特徴的なことは、やはり新型コロナ、重点的な我々の要望項目として国に緊急に申し上げる必要があるということです。13日にまん延防止等重点措置の対象地域が3地域解除になりました。また、今週末、20日におきまして、政府では動きがあるところであり、恐らくは緊急事態宣言の解消ということになってくるかもしれません。
 しかし、現状においては先ほども御説明申し上げましたが、デルタ株がかなり広まってきており、7月の半ばにはこのデルタ株が日本全国では優勢になるのではないか、こういう学者の見立てがあるところです。そうなりますと、第五波に相当するものが起こってくる可能性があります。そこで、私たちとしては重点的にそのデルタ株対策をやっていく。これは議員の皆様から強い御支持をいただきまして、私どもが遂行しております鳥取方式が有効だと思われます。これにより感染の封じ込めを図ることが重要です。
 ただ、他方におきまして、ワクチン接種、これにより本当の出口を見いだしつつあるのが現在だと思います。こういう現状を認識しまして、皆様に今日お諮りする要望としては、一つはワクチン接種、これを幅広く行っていく、そういう後押しを政府に求めるものです。特に7月、8月と、この夏のときは従来、市町村が行っておりましたファイザー社によるワクチンの急速な減少が見込まれています。私ども鳥取県は6月はこれまでワクチン接種を前倒しして、しっかりやってきたことは評価され、全国から見ますと、言わばボーナスがついた形で配分されています。それで、市町村によりましては8月の頭には一般住民まで終わるのではないか、こういうところが出てきているところですが、ただ、7、8月はもう6月のペースの半分ぐらいの程度にとどまるのではないかと思います。
 本日、その詳しい状況が見えてくるところですが、これをモデルナ社のワクチンに置き換えまして、幾つかの市町村では私どもで呼びかけまして、モデルナ社によるワクチン接種を行う。これを集団接種として行ったり個別接種として行うことを今、国に交渉中です。また、職域や大学等における接種、これもモデルナ社製のものです。こういうものを多用することによって、ファイザー社の接種が先細りするのを逆手に取って、ワクチン接種を前に進めていきたいと考えています。
 そのようなことなどを、ワクチン接種におきましては様々な課題を要望したり、また変異株の対策をより効果的にやったり、経済、雇用、社会への影響が非常に大きいものですから、そうしたことが緊急事態宣言の長期化により長引いています。そういう対策を求める等々、新型コロナ対策を重点的な項目として政府に要請したいと考えています。
 また、このほかのものですが、地方創生に係るもの、あるいは地方分権に係るもの、さらには子育てや社会保障、産業政策、雇用、それから原子力対策を含めた安全・安心の対策、人権の問題など喫緊の課題を私どもで重点課題として、要請項目に入れています。
 これは今後のことですが、でき得れば、今議会中に皆様の御意見を出していただきまして、それを取りまとめ、市長会、町村会、各議長会と一緒の要望に修正をさせていただきまして、その集合体で政府等への要望活動をしたいと思います。また、現在の状況の中で、今、市長会、町村会と話し合っていますが、今回はリモートによる要請を行うことも含めて検討させていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

◎内田(博)議長
 続いて、詳細説明を求めます。

●井上令和新時代創造本部長
 それでは、私から提案、要望項目の詳細について御説明申し上げます。
 お手元に資料として2つお配りしているかと思います。例年、本要望については翌年度の国の施策等に関する提案、要望ということで御相談をさせていただきまして、国に要望しているのですが、このたび新型コロナウイルスなどについては翌年度の事業、あるいは先というよりも、緊急の要望という項目が非常に多うございますので、こちらに関しまして1つずつ資料を切り分けまして、新型コロナウイルス感染症対策として19項目、それから令和4年度の国の施策等に関する提案、要望項目として10の分野にわたりまして、100の項目の要望を考えているところです。
 それではまず、新型コロナウイルス感染症対策について詳細を御説明申し上げます。
 まず、ワクチン接種の促進ですけれども、市町村から非常に強い要望がありますワクチンの必要量の確保、それから、その市町村の要望に沿って確実に供給すること、またこうしたスケジュールを示すといったこと。さらには副反応の事例ですとか、接種しない人への不当な差別は許されないこと等の国民への周知を行っていただきたいといったこと。それから、先ほど知事からも申し上げました、モデルナ社製のワクチンに関しまして、市町村での集団接種に活用する場合、それから職域接種の場合も、今回の場合は大企業が先ですので、中小企業が共同で体制を組むことになろうかと思います。こうした場合にも確実にワクチンを供給すること。さらには共同の職域接種に関しましては、国としても財政的、人的な支援を行っていただきたいという点について要望するものです。
 検査・医療提供体制については、先ほど提案理由説明でも知事から申し上げました早期検査、早期入院、早期治療の鳥取方式、これをデルタ株対策として全国で採用すること。また、こうした対策が可能になるように緊急包括支援交付金の大幅な増額、また、昨年来課題となっております受診控え等による医療機関等の減収に対する支援、こうしたことについて要望するものです。また、変異株への対策としまして、水際対策の強化ですとか、変異株のスクリーニング検査、ゲノム解析、こうしたことについて、国において着実に実施をする、あるいは県が行う場合の財政的、技術的支援を行うこと、こういった点についての要望です。
 続きまして、経済・雇用・生活対策の次ページにかけてですけれども、1つは地方創生の臨時交付金、議会からも御要望いただきまして、国に働きかけました結果、今年度に入りましてから事業者支援ということで配分があったところですけれども、引き続き、こうした交付金の確保、あるいは弾力的な運用、こうした点について要望するものです。
 また、現下の状況を踏まえまして、雇用調整助成金の特例措置の延長、あるいは緊急事態宣言に伴う月次支援金の要件緩和、また昨年度ございました持続化給付金や家賃支援給付金等、全国における支援策の対策を講じること。また、リーマンショック時のような緊急雇用創出事業等、こうした雇用対策についても要望するものです。
 また、裏面に参りまして、飲食店、宿泊機関、交通等に対する経済対策ですとか、民間金融機関の無利子・無担保融資の再開、また、地域観光事業支援については、今単県、県内での活動が対象になっておりますけれども、#WeLove山陰キャンペーンのように感染が落ち着いている近隣県との連携事業も対象にすること等の柔軟化、また、農林水産物の需要回復拡大への支援、文化芸術活動への支援、また、公共交通の関係、JRローカル線も含めて強力な経営支援措置を行うこと。生活福祉資金の償還免除要件の緩和等、こうしたものについて要望をするものです。
 続きましてもう一つのペーパーです。令和4年度の国の施策等に関する提案・要望項目の一覧について御説明します。
 まず、一番上の要望項目、地方創生・地域づくりの推進です。
 一極集中の是正の関係からの地方創生への影響、一層強化、また、このためのまち・ひと・しごと創生事業費の継続、拡充、あるいは地方創生推進交付金の確保、また弾力化。それから、交通の関係では従来のバスのみならず、住民主体の共助交通等も踏まえた補助制度の見直し、地域交通のデジタル化等について、合計6項目を要望するものです。
 2番目、地方分権の推進と地方税財源の拡充です。
 合区の抜本的な解消、来年度の地方財政における一般財源総額、また地方交付税総額の確保、こうした総額の確保だけでなく、地方部の団体においても必要な財源が配分されるよう交付税の適切な算定。また、臨時財政対策債の縮小・廃止ですとか、今年度末で期限が切れます公共施設等適正管理推進事業債の継続、また、地方分権に関しましてもさらなる分権の推進、特に計画の関係ですとか、地方分権特区の制度化という実験的な権限移譲の推進、こうしたことについて要望するものです。
 2ページ、3ポツの防災・減災対策と社会基盤の整備です。
 昨年度から国土強靱化の5か年の加速化対策が始まっておりますけれども、今年度については昨年度の補正予算で主に計上されている事業ということになっています。こうした対策を安定的に進めていくために、こうした強靱化対策の予算については、ぜひこの当初予算での計上をお願いしたいということ。さらには中ほど、9番目ですけれども、地方創生や国土強靱化に不可欠な高速道路ネットワークの早期整備。また10番目にありますけれども、山陰道等、事故多発の状況を踏まえたワイヤーロープの設置等、早期の安全対策、こうしたことについて。それから、3ページの一番頭ですけれども、今年度末の時限立法である特殊土壌地帯災害防除及び振興臨時措置法の期限延長、こうした点について、15項目を要望するものです。
 4ポツ、ゼロカーボン及びデジタル社会の実現です。
 2050年のカーボンニュートラル実現に向け、様々な取組に対する支援措置、特に太陽光発電に関し雪が降る地域での買い増しの経費等、こうしたことに対する財政支援ですとか、本県が取り組んでおります高性能な省エネ住宅の普及、こうしたことについても国で支援をしていただきたいという点。また、2兆円規模のグリーンイノベーション基金が創設されまして、現在、事業者の募集等を行われておりますけれども、研究開発のみならず社会実装も含めた取組ということですので、県内の中小企業も取り組みやすい形で進めていただきたい。
 また、5番目ですけれども、風力発電については、地元自治体の同意を要件とする体制を行うこと。また、地元自治体の意見が適切に反映される仕組みの構築、また、事業者への指導、こうした点について要望するものです。また、9番目以降、デジタル化について、光ファイバー網の整備ですとか、市町村の基幹系業務システムの標準準拠システムへの移行に当たるための財政的支援等で全11項目を要望するものです。
 続きまして、3ページの下から5ポツの子育て支援・少子化対策です。
 現在、国で議論されているこども庁の創設に当たりまして、縦割りを廃止して大幅な権限、あるいは予算、人員の拡充を行うこと。また、子ども関連の政府支出については欧米の先進諸国並みに引上げを行うことなど、組織だけにかかわらず、中身についても充実を図るということを要望するものです。
 また、4ページのところです。幼児教育・保育の無償化について、現在まだ残っております住民税課税世帯のゼロ歳から2歳児への拡大、また国のほうで来年度から予定されております不妊治療の保険診療の適用に当たりましての柔軟な対応等、全部で9項目を要望するものです。
 4ページの中ほどから、6ポツの社会保障の充実です。
 継続して要望しております手話言語法の制定に加えまして、現在行われています地域医療構想の議論については、コロナの対策で公立・公的病院の果たす役割の重要性が再確認されたことを踏まえて、また現在のコロナ対策の状況等を踏まえまして、期限を設定することなく、地域の実情に立脚した取扱いを行うこと。また、医師不足の問題等について鳥取大学医学部の臨時定員による地域枠の措置の継続、あるいは恒久定員の増員、また、臨床研修募集定員や専攻医の募集定員等のシーリングの設定等、こうした地域の実態を十分に踏まえて行うように要望するものです。
 また、5ページのところでは、(10)番ですけれども、認知症の対策等についてもさらなる国の財政支援、あるいは治療薬の早期実用化及び治療費に対する支援等を求めまして、全部で13項目を要望するものです。
 また、5ページの7ポツ、観光、経済、働き方改革等の推進です。
 こちらは4月から同一労働同一賃金等、働き方改革の関連法案が中小企業にも対象になっておりますけれども、こうした取組の推進ですとか、中小企業を含めましてワーク・ライフ・バランスの実現。また、7番以降ですけれども、農林水産業の各項目についてそれぞれこれまでに取り組んでおりますような産業競争力強化事業、あるいはスマート農林水産業の各事業に関する支援ですとか、豚熱、鳥インフルエンザ等の家畜の防疫対策、こうしたことに対する支援を全部で14項目を要望するものです。
 6ページ、8ポツの人材育成ですけれども、小学校について、今年度から年次計画で35人学級の導入が進められていますが、一方で、この一部については加配定数を振りたいということになっています。来年度以降、こうした少人数学級の導入に当たりまして、加配定数の維持、拡充、特に(2)にございます、例えば小学校の専科教員の加配措置等の拡充、こうしたことを求めるとともに、学校の教員、教職員の多忙解消・負担軽減のためにスクール・サポート・スタッフですとか、部活動指導員の配置等、こうしたことに対する財政支援の充実など、全部で11項目について要望するものです。
 7ページ、9ポツの原子力発電所の安全確保については、引き続きの要望ですけれども、立地自治体と同等の安全協定となるように国として事業者を指導する等、また、原発の稼働の判断に当たっては安全性の審査等を慎重に判断すること。また、周辺自治体においても安全対策に要する経費が必要になることから、こうしたことを早急に構築すること等、4項目を要望するものです。
 最後に10番のくらし、人権尊重のまちづくりです。松本京子さんをはじめとする拉致被害者全員の即時帰国の実現。インターネットを利用した差別表現に対する対策等、また様々な環境の問題、上下水道の更新、耐震化。また、全国知事会、中国知事会でも要望しておりますけれども、米軍の低空飛行訓練に関する要望等、全部で10項目を要望するものです。

◎内田(博)議長
 ただいまの説明に対しまして、御意見、質疑等があればお願いします。
 なお、発言される議員は、中央のスタンドマイクまで移動の上、マスク着用のまま御発言をいただきますようお願いします。

○福間議員
 2点お尋ねしたいと思います。
 1点は、新型コロナワクチンと新規感染症対策に関する要望事項ですが、かなりの数が鳥取県的課題としてあります。次に、令和4年度国の施策等に関する提案・要望というのがある。私から見ると、同じ国への要望事項ということになってしまっていて、新型コロナウイルス感染症対策というのは本来、別枠での特別対策というのを国としてやってきているのではないの。何かその都度、コロナに関する課題についてはこういう格好で、各県で要望をまとめて出して、それが政策の前に出ることなのか。今、聞こえてきているのは、国民や県民に対しての行政サイドの政策が時間が空きすぎた、なかなか実現ができていないという声がちょいちょい言われますよね。そういうことからすると、通常の国の施策に対する要望と同じ位置づけでいいのですかということが一つは問いたいのです。これが1点。
 同じくそのコロナウイルス感染では、蔓延防止策等とか緊急事態宣言とかこれから解除になる方向だとニュースは言っていますよね。ところが、コロナの災厄が始まってからもう1年以上経過しているのですけれども、その経緯の総括をするとともに、国がまだしっかりサポートしなければいけないのではないかということなのです。本来、国がもっときちんと、全部済めば総括するのか、例えば半年刻みか1年刻みで、こういう経過があったよと、これだけ影響があったということを踏まえながらやっていくということが必要ではないかと。だから、コロナ対策の総括と、それを踏まえた地域づくり政策の支援策というのを財政支援も含めて要望すべきではないかと思います。
 もう1点は、別冊の3ページです。これは私は一般質問で言った経過がありますが、5番の風力発電に係る許認可の手続、国へ要望ということで出していただいて、感謝を申し上げたいと思っています。
 ただ、令和4年度の国施策に対する要望書ですね。現実に今、県内で大型風力発電事業の計画というのはどんどん事業者の手元で進んでいて、うまくいっているところもあれば、トラブルになって地域崩壊に直面しているところもあるのですよ。これでは、その地元自治体の同意を必要とするという事業法の改正等にもかなり時間がかかってくるでしょうし、今トラブルになっているところはちょっと足踏みするとか、凍結しろというぐらいのことをしていかなければ、崩壊した地域というのはもとに戻せないのではないですか。そんな思いを持つのです。そこら辺を1点お聞かせいただければなと思っているところです。

●平井知事
 福間県議から3点にわたりましてお尋ねがございました。
 まず、この要望の体裁ですけれども、例年、今の時期は予算要望、それから長い目で見ての制度改正、これを6月に議会の皆様と共通理解をつくって要請活動を夏に行うこととしています。これは概算要求の前にやろうと、こういうことです。したがいまして、これはこれで当然とりまとめをしないといけませんが、新型コロナについては来年度というよりも、今直ちに必要なことが大変多いです。しかも喫緊を要する課題であり、この夏も要望した途端に実現してもらいたいことがあります。そこで、これだけはペーパーを分けまして、令和4年度といわず、その年度を限らない要請活動として今回御提案して整理をしたものでして、御理解をいただければありがたいと思います。
 また、コロナ対策の総括ということで何らかが必要ではないかと、こういうことですが、今の御趣旨に沿ってすれば、(8)のところ辺りに少し添えさせていただき、今までの対策が十分であったかどうかということ、その実効性について総括をしながら、今後は予算措置をしてもらいたいということで、少し修正してはどうかなと思いながら伺っていました。
 あとは、一般の4年度要望としてあるものですが、風力発電についてお話がございました。これは実は今までも例年要望しています。したがいまして、こういう電力、電気事業法の下で、この発電について地域の意見を聞けということは例年の制度要望の中でも述べさせていただいていまして、今回も同じように書かせていただきましたが、議員の御質問などの趣旨を入れながら、表現はかなり修正をしていると御理解をいただければと思います。これについては、要望とはまた別の問題として地域の皆様の御意見、これを伺いながら、我々としては関係者とよく協議をしながら、地元の御意見も当然ありますし、そういうものを尊重して進めてまいりたいと思います。
 ですから、この要望は従来からやっていますし、喫緊のものとしてもこの趣旨の要望はさせていただきたいと思いますが、今日はこれは新年度の制度要望として御理解いただきたいと思います。

○市谷議員
 新型コロナの対策について2点と、その他1点について質問をしたいです。
 新型コロナの関係なのですけれども、喫緊の問題としてはオリンピックの開催の問題があると思っていまして、首都圏で感染が拡大すると、やはり地方にやってくるというのがこれまでの経緯だったと思いますので、このオリンピックの開催の中止だとか、無観客にするとか、感染対策など、本当にこれ、感染が広まらない対応を求める必要が今あるのではないかと思っています。
 もう1点、コロナ対策としてですけれども、国会において、全世代型社会保障改革ということで、後期高齢者の医療費の窓口負担2割化ということで、このコロナ禍において、財源の問題もあるかもしれませんが、住民の方が病院にかかりにくくなるものを実施するということは、私はぜひ先送りをしていただきたいということを言っていただけないかということです。
 令和4年度の国施策に対してというところです。1ページの2の地方分権の推進の(1)ですけれども、これ繰り返し確認はしていますが、合区解消ということは分かるかなと思いますが、憲法改正という手法については議会の中でもいろいろ議論が分かれるところですので、この要件は取っていただけないかなと。
 これも地方分権改革になりますけれども、2ページの一番上の従うべき基準の参酌基準化ということなのですが、物によって従うべき基準を本当に緩和していいかどうかということがあると思います。ただ、これは具体的にこういうものがというのがあるようでしたら教えていただけたらと思います。
 3の防災・減災のところの(11)ですね、新幹線のことが書いてあります。これについても鳥取県議会ではいろいろ議論があるところですので、この新幹線という表現は取っていただけないかと思います。
 3ページのデジタル化のことですけれども、一つは今議会でも個人情報保護の条例について、国の法律に基づいて一本化するというのが出ていますけれども、各自治体がこれまでやってきた個人情報保護のやり方を、それぞれの自治体がやるものについてはそれぞれ認めてもらえるように、柔軟な運営をここは求めていただけないかということ。それから、(10)番の基幹システムの標準化についてですけれども、これについて、国の補助金をもらうとその自治体システムについて国のやり方に従わなければならないということがあり、それでは地方自治の侵害となると思いますので、システム改修に当たっての国の予算を使う場合においても、自治体でのそれぞれのやり方を認めるように求めていただけないかということがあります。
 7ページのくらし、人権のところにKC-46Aのことが書いてありますけれども、7番に、C-2輸送機がこの間大きなものを落としてですね、住民の皆さんは非常に不安を感じておられまして、訓練ルートが住家の上とか学校の上となっています。これはどれもルートがおそらく同じじゃないかと思いますので、ルートの変更を求めていただけないかと思います。

●平井知事
 市谷議員から幾つかお尋ねがございました。詳細については各担当部局長からお話を申し上げたいと思います。
 オリンピックについては、これはIOCに決定権があり、また日本国政府や開催都市、そうしたところと協議をしながら組織委員会が決めていくべきものだと思います。私どもとして特に今申し上げるべきは、ここにも書いていますが、様々な感染症対策などが滞りなく行われて、実際に健康や命がこの国において守られるように、本県においても守られるようにするという、そういう問題意識で今回は取りまとめをしています。
 合区についてですが、これは憲法改正等と、これはかなり前々から言っている話ですけれども、等という言葉を入れて、それで最終的には議会とも協議をした上で提言を出していることを失礼させていただきたいと思います。
 その他いろいろ個別の問題がございましたけれども、各担当部局で御回答を申し上げます。

●井上令和新時代創造本部長
 それでは、私から補足の答弁を申し上げます。
 まず、後期高齢者の2割負担の話がございました。こちらについては、今、全体としては国会において議論がされて決められていることと承知しています。また、そういった中で、引上げの実施から、当初においては3年間は経過措置が設けられると承知しています。いずれにしても議員御質問のように、コロナの状況というのがあろうかと思いますが、法律上は来年度の10月以降、半年間の間で政令で定め施行するということで、1年以上経過した後から施行ということですので、今後のコロナの状況等もまだ充分に踏まえていく必要あると考えています。
 続きまして、従うべき基準、地方分権の関係について御質問がございました。こちらについては、現実問題としては従うべき基準が多いのは福祉の分野です。典型的なのは保育所の教室面積等というところだと思います。こちらについて、中身の議論にわたることになりますと、議員おっしゃるような話で、安全対策等の観点からそうしたことについては現行の基準を望ましいのではないかという御意見も多々あろうかと思います。
 ただ、ここについては、そうした権限を国が一律にした形で行うのがいいのか、従うべき基準ということになるとそういうことになるわけですけれども、参酌する基準という形をとることによって、まさにこうした議会の中で、それぞれの地域において地域の実情に応じて議論をして、こうしたことを決めていくということがやはり分権の社会としては望ましい考え方と、私どもとしてはそう考えて提案をしていると御理解いただければと思います。
 新幹線についてはこちらも様々な議論があろうかと思っていますが、今までこうした御議論を踏まえまして、御指摘をいただいて削除なりも含めてですけれども、要望しているということです。
 個人情報保護、システムの関係のところで御質問がございましたけれども、この点については、特にシステムの関係、市町村のほうが中心になろうかと思います。そういった点、また議会でもこのたびのデジタル関連改革法案を受けてということで様々な御議論があると思いますので、そうした御議論を踏まえ、必要に応じてこちらに反映をさせていただければと思っています。
 KC-46Aについても県の立場としましては、地元米子市、境港市の御意見等、御意向を踏まえながら、実施主体として国に地元の声を伝えるという立場ですので、そうした観点の中で議員のご質問もありまして、最終的な文言を考えてまいりたいと考えています。

○市谷議員
 今、個人情報保護の問題と、自治体システムのことをごっちゃにして言われたのですけれども、システムは今お答えいただいたので分かったのですが、自治体がこれまで保護してきた個人情報については保護できるように、やはり国にも言っていただきたいと思います。

●井上令和新時代創造本部長
 このたびの法律が通りまして、今後実際、施行に向けて少し時間があるかと思いますけれども、県の予算でも検討しておりますように、今、提出させていただいたようなことを我々としても課題として考えております。こうした点も本議会で様々な御意見等があろうかと思いますので、こうした御意見を踏まえまして検討してまいりたいと考えています。

○尾崎議員
 2点ほどあります。
 3ページ、ゼロカーボン及びデジタル社会の実現というところで(11)番、GIGAスクール構想の円滑な実施に向け、継続的に必要となる経費に係る地方自治体の負担について、一層の支援を行うこと。また、遠隔、オンライン授業について、学校が弾力的に標準授業時間数の算定や単位認定を行えるようにすること。これについては先生からも御意見がありまして、今まで何でなかったのとびっくりするのですけれども、とてもうれしいことだなと思っています。コロナ禍で、もう大学ではオンライン授業がほとんどでしたし、小・中・高でも部活で県外でコロナの多いところ、そういう感染が多いところに出かけたりするような生徒が帰ってきたとき、また不登校の子どもたち、そういった方も対象になってくるのではないかなと思って、喜ばしいことだと思っています。
 それでですね、それに関連しまして、今度は教育の人材ですが、人材育成、6ページです。8の3、学校現場における教職員の多忙解消・負担軽減のため、スクール・サポート・スタッフ、部活動指導員の配置を拡充するための財政支援を充実することとありますが、これに加えて実際にGIGAスクール構想ができていて、現場では本当に今てんてこ舞いしている状況が非常に多く続いています。例えば、特に小学校になりますと、自分ではできないので、先生が手取り足取り、全部パスワードを入れたりとかいろんなことをしている。それから、知識がなかなかない先生やある先生、いろいろあって、本当に現場が混乱している状態をよく聞きます。こういったことのスタッフによる支援、人材の支援を含めて要望していただきたいと思います。いかがでしょうか。

●平井知事
 尾崎議員からGIGAスクール構想に関連しましてお話がございました。これについては、おっしゃる趣旨も分かりますので、この前半に入れるか、あるいは後に入れるか、その辺を少し相談させていただきたいと思いますが、こうしたオンライン授業や、あるいはICTの活用についてのスタッフ支援も織り込ませていただきたいと思います。

◎内田(博)議長
 御意見は尽きたようです。
 本件については、各会派等において協議の上、御意見があれば6月21日までに議長に御提出をお願いします。その後、意見を取りまとめて執行部にお返しすることといたしたいと思いますが、御異議ございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのように取り扱うことにします。
 以上をもちまして本日の議員全員協議会を閉会します。お疲れさまでした。

午後2時24分 閉会

 


 

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