平成28年度議事録

平成28年12月27日会議録

開催概要、資料はこちらです。
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

内田 隆嗣
西川 憲雄
木村 和久
福浜隆宏
松田 正
濵辺 義孝
伊藤 保
上村 忠史
稲田 寿久

 

欠席者
(なし)


 

傍聴議員   な し

説明のため出席した者
  山本教育長、大場博物館長兼理事監、ほか次長、課長
  
職務のため出席した事務局職員
  村中課長補佐、遠藤課長補佐、池原係長

1 開  会   午後1時30分

2 終  了   午後3時7分

3 司  会   内田委員長

4 会議録署名委員 稲田委員、伊藤委員

5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 


会議の概要


午後1時30分 開会


◎内田(隆)委員長
 ただいまから、総務教育常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 会議録署名委員は、稲田委員と伊藤委員にお願いいたします。
 報告事項に移ります。
 執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 なお、質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
 報告1、美術館の建設場所に関する県民意識調査について、大場博物館長兼理事監の説明を求めます。

●大場博物館長兼理事監
 まず、本日の資料の3ページをご覧ください。ここの真ん中辺りに書いておりますとおり、12月15日の常任委員会で、県民意識調査の修正案を御報告したところです。その後、この修正案について、市町に再度の意見照会をしておりました。その回答が16日に返ってまいりまして、その回答等と、あるいは修正案について、議会や常任委員会等でも意見をいただきましたので、それらを踏まえて、再修正案を作成しまして、22日に基本構想の検討委員会で御議論いただいたということです。本日は、この検討委員会の結果を御報告いたしますとともに、検討委員会での議論をさらに踏まえての再々の修正案について御報告させていただくものでございます。
 では、検討委員会の結果から御報告させていただきます。検討委員会では、資料1と2を提出して御議論いただいております。別添の資料1をご覧ください。前回の常任委員会で御報告した修正案から、修正したところを赤い字で表示しております。1ページは、始めにというのを、ここは重畳的な表現になっておりましたので、修正しております。2ページは、前回の意識調査は3,000人を対象にして回答率が49.2%であったということを、議会からいただいた意見を踏まえて修正しております。4ページ、この常任委員会での御意見だったと思いますが、問7では3つ以内と明記し、5ページは、1カ所だけと記載しております。また、6ページですが、その後市町のほうから、こういう問いも設けてはということで、自由記載方式であれば問7とダブることもないので、追加しております。
 さらに、いろいろ御意見のあった比較資料ですけれども、これについても修正箇所を赤字で表示しております。8ページをご覧ください。鳥取市役所庁舎敷地としておりますが、鳥取市役所庁舎については跡地ではなく、現在は敷地だということでしたので、市役所庁舎敷地としております。さらに、基本情報の土地所有者欄で、砂丘西側一帯のところですが、その後、鳥取市からの意見回答がありまして、この民有地の購入や賃借についても、費用は市ができる限り負担するということを言ってこられましたので、それを明記しています。さらに、施設の基本的なあり方の真ん中辺りですが、中層は3から5階建てと、地下化は全部ではないということを明記しております。交通アクセスの関係につきましては、記載の仕方をある程度統一するとともに、所要時間については見直しを行いまして、基本的には発地は各市役所から、着地は実際の候補地まで。高速道路に乗るまでの間は、インターネットの時間距離算定ソフトではかる。それ以外の高速道路の部分は、計画区間もありますので、県土整備部の資料によって時間を算出する、というやり方に統一して算定し直した結果を記載しております。
 9ページです。ここの修正は、基本的には、鳥取市から改めて意見が出てきまして、こういう修正をしてほしいということでしたので、記載を追加しております。これは、ほかの箇所についても同じような記述がありますので、そことのバランスも考慮されてのことだと思います。
 10ページです。北栄町の運転免許試験場跡地での記述の追加は、町からこういう記載を追加してほしいという要望があったことによるもの。また、ちょっと長いということがあった文章は、2つに分けております。そのほか、ラグビー場と市役所敷地ですけれども、ここについては、記載の仕方を、市町の要望、意見、それに基づく修正とあわせて、同じようなことを言うのだったら、ある程度書き方をそろえてはどうかという話がありましたので、地域によって事情はありますが、ある程度そろえた言い方に直したということです。
 それと、10ページの北栄町の下のほうは、これも町からの意見によるものですし、市役所敷地については、これは専門委員の意見だったのですが、市からこういう記載はどうかということがありました。美術の雰囲気を生かした地域づくりというのは難しいという御意見だったわけですが、それはここに限った話ではないのではないかと。例えば田園地帯だって、田んぼの中につくるとなると、やはり雰囲気は難しいということもあるのではないかということで、落としておりました。当日欠席される予定の委員の意見でしたので、御意見を改めて確認してみたところ、そういうことは承知の上で書いているし、何もないところで雰囲気づくりはできるけれども、建物が立て込んでいるところでの雰囲気づくりは一層難しいのだと。市町の意見は承知の上でこういうことを書いているので、それを削ってしまうというのは専門委員としては納得できない、ということがありました。市が違ったことを言われるのであれば、両論併記という意味で両方書いておけばいいではないかというお話がありましたので、ここは復活させています。前の書き方よりも、専門委員の意見に忠実な書き方に直して復活しております。
 11ページです。ここは、括弧書きの赤字、ちょっと小さい字ですが、移してきております。これは全般的に注記で書いておりましたけれども、鳥取市だけしか補助金が出ないように見えるのではないかとか、あるいは他の候補地のことまで有害物質が出るような印象を受けるとか、そういう誤解を生むということでした。市役所庁舎敷地だけの話ですので、そこで簡単に記述するために、こちらに移したということです
 12ページでは、注記を追加しております。これは常任委員会のほうで、地震について心配する県民の意見もあるので、何らかの説明をすべきではないかということがありましたので、記載を追加したものです。
 詳細について、どういう意見に対してどういう対応をしたかということは、資料2のほうで整理しております。修正等をしたところについては、先ほど申し上げたとおりなのですが、修正していない点で、重立ったところについて御説明しておきたいと思います。
 まず、2ページをご覧ください。倉吉市からの倉吉市1という意見があります。これは、候補地評価等専門委員会の評価結果の一覧表を掲載してはどうかと。議会の本会議での質問でもありましたけれども、これについては、本会議でお答えしたとおりの理由で添付するのは控えたいとしております。さらに、倉吉市2をご覧ください。市町が例えばギャラリーを建設するというようなことは、結局は県の負担を市町が肩がわりするような話になるのではないか、公共負担という意味では一緒ではないかという御意見です。だからそういった記載は不要だということとあわせて、特別な工法が必要な場合はきちんと書くべきではないかという話がありました。これについては、その右側の欄に書いておりますように、市の負担になるとしても、県として整備費が安上がりになるのは事実としてあるということ。また、単に肩がわりというだけではない面もあるということ。さらに、市の費用負担の提案が、特別な工法で費用がかさむところへの対策という意味で、そういうこともしますと書かれている中で、地元負担だけを落とすのは少し不公平かなということで、それは難しいでしょうということにしております。
 次に、3ページの一番下です。これは常任委員会であった意見ですが、できる限りというのは不確定な話で、どこまで書くのか、ということですけれども、一応公文書で回答していただいている内容は信頼するという前提でいきたい、としております。
 さらに、6ページをご覧ください。民進党からいただいた意見で、民進党7と番号を振っておりますが、市民会館も駐車場にするということは不透明ではないかと。さらに言えば、駐車場にするはずの市民会館が美術館と機能連携するような施設として上がっているのはおかしいではないか、との御意見をいただいております。確かに、市民会館が連携先として期待されているのはおかしいだろうということで、これは削除するという方向でいきたいと思います。けれども、先ほどのお話と一緒で、一応市のほうで公文書でそういう方向でいくということで回答をいただいている以上、やはりそれは信頼するということにしたいと考えております。
 重立ったものは大体以上で、こういった修正や方針を踏まえて検討委員会で議論していただきましたところ、次のようなやりとりがありました。教育委員会の資料の1ページに返っていただきたいと思います。委員会での主な意見というところに書いておりますが、一番上の・にありますように、市町の意見で専門委員の評価を修正、削除すべきでなく、評価資料は最初に示した素案のままとして、市町の意見は別に添付せよというお話がありました。これについては、今回素案に対してはかなり修正箇所が多かったのですが、その大半は、その下に書いておりますように、専門委員の判断の基礎となった各候補地の特性に関する基本的な情報を十分記載していなかったと。結果としての専門委員の意見だけを記載して、その辺りの基礎情報を記載していなかったと。これまでの経緯を知らない県民の皆さんが評価されるときに、やはりこういう情報がないと判断しにくいのではないか、これは追加する必要があるだろうということで、市町村からの指摘もあり、そういうものを追加して、これがかなりのボリュームになっております。また、前回、候補地の項目を見送りましたのは、ちょっと不明確な点があるということで、その不明確な点について最終的にどうするのか市町に照会したところ、それに対して市町から回答があって、新たな提案をいただいた事項がある。それを踏まえて、いろいろ評価を修正したもの。さらに、もともと記載自体が専門委員の評価ではなく、市町の調書に書いてあったことや事務局で整理して記載していたことについて、その意見のもとになっているものを出された市町から修正してほしいということがあるのならば、修正に応じてもいいのではないかということで、修正した箇所。そういったことがほとんどでありまして、そんなに専門委員の意見を変えまくったわけではないと。
 ただ、実際、専門委員の意見を変更、削除等をした箇所も何カ所かあったわけですが、それについては、先ほど御説明しましたように、委員の意見を踏まえて復活させるべきと言われたところは復活させておりますし、委員に説明したところ御本人もそれは誤解だったということで、削除したままのところもあります。そういった個別の吟味をせずに、一括して素案に戻れというのは少し乱暴ではないかとお答えしております。
 林田会長からも、基本的には県教育委員会が行うアンケートなのだから、検討委員会としては、事務局である県教委の考え方を踏まえて、ただ、委員会のほうで判断できる資料として、より適切に県民の意向が把握できるものにしてもらう視点で意見を述べるべきだと。そう思うから、基本的には素案に戻るということではなく、今回提示のあった再修正案をベースに検討したい、と御理解をいただいたところです。
 そのほかに、各候補地のメリットとデメリットに関する記述や、市町の意見と専門委員の評価が混在していて、県民が判断するポイントが少しわかりにくいという意見がありました。一方で、委員のほうから、メリットとデメリットを峻別するのは難しいのではないかという意見がありまして、最終的には、2ページに書いておりますように、専門委員の意見に係る部分は太字で強調するというように対応するということで了解をいただきました。
 調査対象が前回調査とは別の人なので、前提になっている基本構想の内容をもっと知らせる必要があるとの御意見がありました。これにつきましては、その下の矢印のところに書いておりますが、構想パンフレットを添付するようにしていますし、そのほかに調査票の経緯説明のところで、基本構想のコンセプトや県内各地の文化施設との連携について説明した上でアンケートに答えていただくようにしよう、としたところです。
 また、評価資料に現況写真を入れれば初めて見る人にはわかりやすいだろうということで、各市町に写真を出してもらって、それを追加するようにしました。
 検討委員会でも、先ほどかいつまんで説明いたしましたが、こちらの対応方針について、再確認するような意見がありました。市民会館は本当に駐車場にできるのか、極端に言うと、鳥取市の言うことは当てにならないではないかとの意見もありましたが、やはり市が公文書で回答されている以上はそれを信頼したい、とお答えしたところです。そもそも、アンケートで回答者の数で選ぶことになると、専門委員の検討が無駄になるのではないか、との意見もありましたが、その下に書いておりますように、このアンケートは専門委員が絞り込んだ4カ所をベースにして、しかも専門委員の評価を中心にして記載した資料をもとに回答をいただくものであり、専門委員の検討結果を最大限反映した結果になると考えている、ということで御理解いただいたところです。
 さらに、アンケート結果で、検討委員会が候補地を1カ所に絞ると。ただ、最終的にはやはり議会で審議されて、それで決められることになるのだろうと。その辺りの関係はどうなるのかということでした。今後、検討委員会の報告をいただいたら、それを尊重して県教委で最終取りまとめをして、それに基づいて、議会に関連予算を上程させていただくと。県議会の理解が得られなければ、その予算は否決されることになるのですが、そうならないためにも、これまで県議会からいろいろ意見をいただき、それを極力反映するようにしてきましたし、今回の意識調査の結果を踏まえて判断されれば、県議会にも理解いただけるのではないか、とお話ししました。そうしたところ、林田会長からも、県議会を初め、県民が納得できる内容になるように、委員会としても議論して最終報告をするということでお話いただいて、納得いただいたと思っているところです。
 資料3をご覧ください。こういった委員会での議論も踏まえまして、最終的には、これで意識調査を実施したいと思っております。先ほどの再修正案からの変更点だけを赤くしています。
 2ページです。先ほどの意見を踏まえまして、基本構想のコンセプトや、市町や民間施設との連携などについて明記した上で、詳細はパンフレットになるのですが、その上で質問をするという形にしたいということ。
 9ページです。写真はまだ間に合っておりませんけれども、市町がいい写真を撮っておられると思いますので、これを1枚ずつ張りつけて、現地を紹介した上で回答していただくようにしたいということ。
 11ページ辺りから、専門委員の意見を太字にしております。これが専門委員の意見に基づくところです。
 12ページです。先ほど明記はしていませんでしたが、委員会において、例えば北栄町や鳥取市の候補地では、地域の文化的な地域づくり活動、あるいは民間ギャラリーがあって美術に親しむ土壌があるなどの記述があると。一方、倉吉市には、そういった記述がないが、同様の記述をバランス上設けるべきではないかとの意見がありました。これについて、改めて倉吉市に確認したところ、こういう表現でお願いしたいということがありましたので、追加しています。
 13ページですが、ここにも赤い字の箇所が2カ所ほどあります。これは、専門委員から、自分の意見を正確に言うとこういうことだということがありましたので、それに合わせて、修正を施したものです。こういった形でアンケートを実施させていただければと思っております。
 また、最初の検討委員会の資料の3ページに返っていただければと思います。下のほうに書いておりますが、本日の常任委員会で御報告し、御了解いただきましたら、県民意識調査について、印刷に少し時間がかかるため、年内はもう無理だと思いますので、1月上旬、年明け早々にでも発送して、1月末ぐらいに回答をいただく。それを踏まえて、最後になると思いますが、2月上旬には第12回の検討委員会を開催して、建設場所を絞り込んで最終報告をいただく。これを踏まえて、教育委員会のほうで基本構想を策定して、それに基づく基本計画の策定やPFIの導入可能性調査に関する予算を2月議会にお願いしたいと考えているところです。

◎内田(隆)委員長
 これから報告事項に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切り替えをお願いします。
 その前に、本日欠席の福浜委員より、私宛てに感想が書面で来ておりますので、これを紹介をさせていただいてもよろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、こちらの書面です。総務教育常任委員会、内田委員長殿。総務教育常任委員会、委員、福浜隆宏。
 感想、1、検討委員と専門委員会を初め、県議会の常任委員会や各会派、関係市町の意見を丁寧に反映して、再修正案をまとめた事務局の御尽力に心から敬意を表します。個人としては、問8の地図に県内の主要な美術館が添付され、評価しています。できれば公立美術施設については、自動車道や駅等より大きな文字で表記してほしいところでしたが、意見になるので、主張は控えます。
 2、資料が膨大になりましたが、4つの候補地を確認していない県民が大半であることを考えれば、最低限必要な情報であり、妥当だと思います。
 3、最後になりますが、本来ならば、深く候補地を見分された専門委員会で1カ所に絞っていただくのが筋と考えます。しかし、御発言を伺うと、各委員の価値基準が異なっていて、4カ所に絞り込むのが限界という印象でした。また、検討委員会でも一部に地域色が出過ぎると感じる意見もありました。したがって、県民に御判断を仰ぐ以外、民主的に候補地を決めるのは事実上不可能で、県民意識調査の結果を尊重して候補地を決めたいとする事務局の方針を支持いたします。
 以上、総務教育常任委員会、福浜隆宏委員からの感想でした。
 それでは、今までの説明について質疑はありますか。よろしいですか、

○伊藤委員
 まず冒頭のそれには、ちょっと違和感があるけれども、置いておいて。実を言うと、今日、資料をもらったのだ。だから、見て違和感はないというのも、おかしいのだ。我々は今日もらったわけだから、どこで修正案を読まれたのか、聞きたいと思って。ちょっと違和感がある。
 それは置いておいて、常任委員会の議論に先立って、まず確認していただきたい。今日、これから我々も議論するのだけれども、例えば今の案に対して修正案が出た場合、その修正案は県教委として受け入れる姿勢があるのか、ないのか。まず、それを聞きたい。

●大場博物館長兼理事監
 基本的に、先般の検討委員会では、これ以上の修正については会長一任を取りつけておりますので、その枠内であれば修正できるものと思っております。

○伊藤委員
 その修正については、要するに検討委員会の了解を得なくても、県教委サイドのアンケートですから、できるというわけですね。

●大場博物館長兼理事監
 当然県教委で行うものということもありますし、また、先般の検討委員会で全くないような話や、大幅な修正をするということになれば、もう一遍御相談するということも必要かもしれませんけれども、そこまででない話であれば、検討委員会からも会長一任をいただいているということですので、できると思っております。

○伊藤委員
 それでは、遠慮なくさせていただきます。
 まず、最初、2ページ。

◎内田(隆)委員長
 どの2ページでしょうか。

○伊藤委員
 今日の議題の資料の2ページ、下から4行目。林田会長がおっしゃっているように、県民の皆さんが納得できる内容となるよう精一杯議論し、結果を最終報告する、ということなのですよね。これは、何を最終報告するのか、要するに場所は入らない最終報告になるのか、そこのところの説明をお願いします。

●大場博物館長兼理事監
 先般、中間報告をいただいておりますけれども、これについては、場所の話が4カ所に絞り込むところまでとなっています。最終的にはそこを追加するというのが、中間報告と最終報告の大きな違いになると思っておりますので、場所を1カ所に絞り込んだ上で、さらにそのほかの部分についても多少の修正があるかもしれません。いろいろ御意見もいただいておりますので、それを踏まえて、中間報告のほかの部分についても多少の文言修正ぐらいはあるかもしれませんけれども。大きな修正は、場所を1カ所に絞り込むということの記述追加があるということで御理解ください。

○伊藤委員
 1カ所に絞り込むというのは、検討委員会独自の判断で絞り込むというわけですか。

●大場博物館長兼理事監
 そうです。検討委員会としてはここがいいのではないか、というのを絞り込んでいただくということです。

○伊藤委員
 そうすると、それはアンケートの結果のほうが早いのですか。アンケートの結果をもってそこを最終決定するのか。そこのところは。

●大場博物館長兼理事監
 まず、アンケートの結果が出たら、それを踏まえて、検討委員会でその結果も見ながら議論していただくと。基本的には、アンケートの結果を極力尊重していただくことになるだろうと思っております。

○伊藤委員
 それは、一般的にはアンケート結果でしょう。検討委員会としては、やはり独自の結果を出すと思うのだけれども。これが検討委員会のアンケートだったら、それでいいと思いますよ。けれども、これはあくまでも県教育委員会のアンケートであって、検討委員会のアンケートではないわけです。だから、検討委員会の結果とアンケートとは違っていいと思うのですけれども。その見解について、改めて。

●大場博物館長兼理事監
 基本的には、あくまでも踏まえて、ですので、いろんな踏まえ方があります。必ず、アンケートの結果に、例えば一人でも多いほうに決めるのかと言われれば、そういう決め方はされない可能性もありますが、その辺りは結果が出た時点で検討委員会がどういう議論をされるかということで、必ずアンケートの結果どおりとまでは、今の段階で事務局としてそういう僣越なことを言うことはできません。

○伊藤委員
 本当は、これは今議論する話ではない。本当は、アンケートに入る前にもう少ししっかりと議論すべき課題だったと思う。そこのところをはっきりしておかないと。以前も言ったとおり、私には検討委員会の皆さんを最大限尊重しなければならないという思いがあるのですよ。検討委員会の皆さんの総意をこのアンケートがゆがめるということになれば、いや、ゆがめるというか、一つの大きな力になってしまって、検討委員会の皆さん方がほかのところがベストだと思ったのだけれども、結果的には民意とは違うということになったときに、検討委員会というのは何だったのか、ということになる可能性があると思うのですよ。だから、アンケートをする前に、本当はもう少し交通整理をしておくべきだと、今ながら残念に思うのだけれども。

●大場博物館長兼理事監
 いろんなやり方があると思うのですけれども、少なくとも、アンケートの結果に示された民意というものは、ある程度踏まえて御判断いただく。その判断をするときに、委員会としての独自な考えを反映される余地は当然あると思います。ただ、検討委員会の皆さんが判断されるに当たって、そういう材料がないとなかなか決めにくいのではないかということもあって、こういうアンケートをするようにしております。そうすると、結果としては、微妙な差だったらということはありますが、大差がついていれば、もう恐らくそれを覆すような判断はされないだろうなと。ただ。こちらが勝手に予測しているだけでして、実際にどういう判断をされるかは、やってみないとわからないところがあります。それは結果にもよると思いますし。極力尊重していただくのがありがたいと、事務局が勝手に思っております。

○伊藤委員
 二重構造みたいな話なのですけれども、それはもう今から言っても仕方がないですから。
 次に、アンケートの調査票の関係について。今日までの努力に対しては、敬意を表したいと思います。ただ、私は今日9時から出勤して、勉強するために、いつ届くのかとこれを待っていたのです。ぎりぎりに来られた議員さんはぎりぎりにもらわれて、多分今の説明で初めて中身がわかったと思うのですよ。だから、先ほど福浜委員からもあったのですが、少し違和感があるというのは、今の話で、どこで手に入れられたのかという思いがあるのですよ。
 それは置いておいて、若干改めて質問したいと思います。資料1で、赤書きで直したり入れられた分について、指摘した事項はかなり反映されているのですけれども、数点お聞きしたい。確かに自治体の公文書だから、尊重するということなのだけれども、どこまで尊重するのか、そこのところが私にはわからない。例えば、有権者もどう判断するのかと思うのだけれども、その費用は市ができる限り負担される予定という、こんな曖昧な表現で調査するのが妥当なのかどうか。この中に、公文書の責任がどこまで入っていくのか、私は疑問に思うのだ。こんな曖昧な表現で調査するのが妥当なのかどうか、まず1点、疑問に思う。それについての見解を求めたい。

●大場博物館長兼理事監
 これ以上表現をお願いしても、そこはちょっとできないということのようですし、ではこれを全く無視するのかと言われると、無視もできません。だから、基本的に費用がそれなりにかかるものは、金額を入れるようにしています。金額を入れていないのは、結局全部負担してもらえるので、県の負担がかからないから入れていない。ですから、そこに何らかの金額を入れるとなると、それを幾らと書くのかという話になりますし、そこが書けないとなると、やはり市町が書いておられるとおりに書くと。その不明確さも含めて、県民の皆さんに判断していただくということしかないかなと思っております。

○伊藤委員
 アンケートする側として、調査することについて、無責任という表現ではないけれども、少し曖昧過ぎるのではないかと思いますよ。もしできなかった場合に、それでは、県が持つのですか。どこまで持つのですか。できる限りというのは、負担割合が1から9まであるのです。そんな曖昧な状況で、かえって折半なら折半と書くほうがはっきりわかっていいのですよ。これほど曖昧な表現でアンケートをするというのは、やはり違和感があるように思います。

●大場博物館長兼理事監
 気持ちは一応全額のつもりだということを、公文書ではないですけれども確認しておりますし、それを踏まえてこういう表現にするということで。ただ、不明確な部分は確かにあるので、その不明確なままにするということしか、我々にはやりようがないという感じなのですが。

○伊藤委員
 先ほど冒頭申し上げたように、公文書で確認したのだけれども、その公文書にどこまで責任が担保してもらえるのですか、というわけです。できる限り、担保してもらえるのか。しかも、中身が。市が持ちますということであれば、それなりの担保を我々も認めましょう。しかも、できる限りという公文書の曖昧な表現の中で、どう担保するのか。私は、一般的にはなかなかできないのではないかと思うのだけれども。契約法上も。

●大場博物館長兼理事監
 こちらも、確定的な話をベースにして市に照会しているわけではないので、市から執行機関限りでの回答しかできないというのは、それは当然で、その限りで余りしっかりしたことが言えないという限界はあると。ただ、いろいろ不明確な部分があるけれども、それを踏まえて判断していただくというのは、全般通じた話ですので、ここは少なくとも市がそう言っているということを踏まえて考えていくしかない。あとは、こういう話だったということを前提にして、今後実際につくる段階では、なるべくそれが実現されるように執行部として努力していくということしかできないのではないか、というふうに思っています。

○伊藤委員
 その点について言っておきますけれども、どこになるかわかりませんが、鳥取県が美術館についてずっと何年もかけて検討してきたのですから、有権者の皆さんに公平、公正で、しかも現実味を帯びた情報をきちんと提供して、その中で判断をしてもらうというのがこのアンケートなのです。ところが、今のような状況の中で、本当に公平なアンケート調査になるのかなと。公文書だから、尊重するしかないと。しかし、将来に対しての責任を誰が持つのですか。こんなアンケートをやるのですかと、自分自身は納得できないという思いです。

●大場博物館長兼理事監
 不明確な表現をそのまま記載しているということで、県民の皆さんにはそういう表現だということで判断いただくしかないと思っております。

◎内田(隆)委員長
 先ほど福浜委員がどこで手に入れたのか云々ということがありましたが、一応書いてあるので読みます。今月22日に開催された第11回基本構想検討委員会を傍聴し、県教委事務局の説明を聞き、当日、検討委員会と候補地評価等専門委員会の各委員から出された要望等を拝聴した上での感想である、ということだそうですので、御理解ください。

○伊藤委員
 それはまた、ほかの委員の皆さんの意見を聞きたいと思うのですけれども。
 次に、鳥取市役所庁舎敷地の駐車場の問題についてですが、これも、非常に未確定で、近い将来そのあり方を検討していく必要があり、移転により駐車場確保も視野に入れることが可能と。これは夢か何なのか、全くわけがわからない。検討すると断言もされていない。可能ということであって、こんな夢みたいな回答だったら、どこでもいろいろできるわけですよね。例えば本当に誘致したいというところであれば、誘致しやすいような条件を次々に並べて、誘致したいというようなことも可能だということだ。これで、可能だから信じて選んでねというのも、私には少し違和感があるのだけれども。
 これが行政がするアンケートですよ。既に検討委員会もこうなっていて、今これだけ進捗していますと、いつごろ結果が出ますという方向で明記するなら、結果はなくても私は了とします。全く検討もされていないものを、視野に入れることが可能だと。夢に描くというか、計画することが可能というような話の中で選んでくださいというのは、アンケートに一生懸命考えて答えてもらう人に対して、失礼な表現だと思います。
 たくさんありますから、1点1点行きます。

◎内田(隆)委員長
 博物館長、ここは前回の委員会でも指摘したことですよね。なぜしなかったのか答えてください。できなかった理由。

●大場博物館長兼理事監
 これは、資料2に記載させていただいておりますけれども……。

◎内田(隆)委員長
 資料2のどこですか。

●大場博物館長兼理事監
 資料2の6ページ、県議会民進党7の項目のところに書いているとおりです。

○伊藤委員
 これを読む限り、その回答をむやみに無視したり否定したりするのは適当でなく、要するに修正などは行わないとの見解になっているのですよね。それは、将来担保されるか担保されないかわからないことであっても、市町から出たものについては、全く検討も否定も何もしないと、修正もしないということなのですよね。

●大場博物館長兼理事監
 基本的にはそういうことになるかと思います。基本的に、全て市町が提案された内容は、そのとおり実行されるものという前提で書いておりますので。市町村提案が多少不明確なところがあり、それが一両日中にもはっきりしてくださいといってすぐ返ってくるような話だったら、はっきりさせてからアンケートするのですけれども。これは当分変わるものではないようですので、この不明確な表現をそのまま記載することによって、あとは県民にその不明確さをどうとるか判断していただくというスタイルで臨むしかないのかなと思っております。

○伊藤委員
 多分、これ以上議論しても進みませんので、次に行きます。
 資料3の13ページ、江戸時代の遺構の分ですね、その費用は市ができる限り負担される予定と、これは冒頭と一緒なのですよね。埋蔵文化財調査が必要ですから、その費用もできる限り負担される予定と、これも1か9の話なのですよね。これを実施する人は、うちはできる限りと言ったのですけれども、1しかできませんと言ったら、県が9を持つのですよ。こんないいかげんな話でね。いや、ここにちゃんと明記したでしょと言われたら、我々にはこれを認めた責任が生じるのですよ。ここにいる議員にはみな責任が生じるのですよ。このアンケートでいいと皆さんに合意をとったのではないかと、我々も責任を感じるのですよ。我々は、将来その責任が問われてくるのですよ。こんないい加減な、1から9みたいな責任割合の調査を、なぜ県議会議員は認めたのですかと言われることが起きる可能性があるのです。誰がこれを保証するのですかと。私は、こんな無責任な表現の中ではなかなかできませんねという思いです。これは多分、前段の回答と一緒ですから、あえて聞きません。
 次に、費用の一部負担のところ、そこに括弧書きでありますよね。ギャラリーは、なぜ2回も並べて書くのか。ほとんど意味は一緒でしょう。これはもう不要でしょう。なぜ改めてこんなことを書くのか。そこまでにします。

●大場博物館長兼理事監
 これは、ギャラリーが合築整備されることで事業費が減るということと、国の補助金が出て幾ら減るという話があります。普通に考えたら、県の整備費負担の減少額は3から4億円なのですが、その補助対象の中にはギャラリーが入っていると。ただ、ギャラリーは市が整備されるので、県の整備費から除外されると。だから、その分、県に入る補助金の額は減りますから、倉吉では3から4億円と書いているのが1から2億円と書いております。その理由を説明していますので、趣旨は一緒ではなく、別な話をしています。(「では、それをまとめて書いたら」と呼ぶ者あり)まとめて書くと、それはそれで、わからないような気がしますけれども。

○伊藤委員
 これを、誰がわかるのですか。こんなもの、理解しがたいですよ。行政通の担当者はわかるでしょう。一般の第三者が見て、意味がわかりますか。たくさん委員がおられるので、ここでよく検討してください。
 もう時間がないから、次。その下の有害物質は、なぜ明記しないかということなのですよ。 委員長に了解を得ましたので、資料を配ります。

◎内田(隆)委員長
 許可します。

○伊藤委員
 今日、この常任委員会の資料が昼前に配られましたので、急遽見て、インターネットで資料を探しました。これは、鳥取市の市庁舎問題のときの平成24年11月の鳥取市議会の資料です。インターネットに載っている、オフィシャルな資料です。
 その中に、この鳥取市庁舎のところで、埋蔵文化財調査費が4,884平方メートルで1億3,000万円。土壌汚染対策は、いいですか、有害物質と書いていないのですよ、ヒ素と書いてあるのですよ、それが1万9,000平方メートルで、除去費が5億9,000万円。この2つで、7億2,000万円かかるのですね。これは、鳥取市がインターネットに載せているオフィシャルな資料です。
 ところが、先回の常任委員会でも指摘いたしましたが、自然由来の有害物質と、なぜこんな表現をするのですか。鳥取市自体は、ヒ素として認めているわけです。それをあえて有害物質として、しかも御丁寧に、自然由来なのでいろいろなところで検出される可能性があると。これは有害物質だけれども、有害物質はどこでもあると。こんな誤った表現をなぜするのですか。どこでもそんな自然由来の有害物質があるのですか。ここはたまたま、市庁舎のところの問題でしょう。そこは有害物質があると市も認めて、ヒ素が、市庁舎のときでもそれだけのお金がかかるとしているわけです。
 しかも、その経費が全くここに書かれていない。資料2の2ページの下、その右のほうに、1億円以下の増減まで記載するのは適当ではないと、細かい数字は書かないということで大体このアンケート調査では通してあるのだけれども、なぜそこに5億9,000万円もかかるものを明記しないのか。それははっきりすればいいし、上の埋蔵文化財調査も1億3,000万円かかります、それは鳥取市議会資料ですと、はっきり書けばいいのですよ。
 きちんと情報を提供して、きちんとした判断してもらえばいいと思うのですよ。なぜあえて、こんな言い回しの表現にして、カムフラージュしたような表現にしているのか、私は非常に違和感を感じる。そこについて。

●大場博物館長兼理事監
 実は、以前は、おっしゃったような数字を記載しておりました。ただ、これは最大限というか、実際どういう形で工事するかによって変わる数字であるという指摘が鳥取市からありました。また、基本的に、括弧書きで書いておりますように、その費用は市ができる限り負担される、これはほぼ全額負担するという趣旨で、要するにゼロです。県の負担額としてはゼロになるので……(「それならそれで書かないといけないですよ」と呼ぶ者あり)だから、その費用をできる限り負担するというのは、全てそういう意味だというふうに聞いておりますので。ただ、公文書に書いてあるのは、あくまでもその費用は市ができる限り負担されるという意味なので、金額ははっきり書けないということです。

○伊藤委員
 あやふやでいけません。できる限りということは、市が全額持つというなら、そこにできる限りなどと書く必要はない。市が持つなら市が持つと、きちんと書いたほうがいいのですよ。できる限りということはそういうふうに理解していますなどと、曖昧な答弁をしてはいけませんよ。アンケートする人は困りますよ。

●大場博物館長兼理事監
 先般からのお答えと同じことですけれども、できる限りというのは、ほぼ全額見るつもりであるというのは聞いていて、文書ではっきり書いてもらえば一番いいのですが、そこは書けないとのことなので、その意を酌んで、こういう不透明な書き方をしていると。もうそれしかできないので、こういう書き方をしているということです。

○伊藤委員
 ここはオフィシャルな場ですから、きちんと議事録に残りますよね。今、博物館長が答弁した、できる限りという解釈は、これはきちんと将来、建築する時期まで生きていくのですよ。
 できる限りという判断は、冒頭言ったように、1割でもできる限り、9割でもできる限り、10割でもできる限り。そこのところを、本当にしっかり理解した上で表現して。だから、そこはきちんと鳥取市なら鳥取市が負担するとかしないと非常にややこしくていけない。5億円かかっても、鳥取市が負担すると書けばそれでいいのですよ、納得するのですよ。有害物質も、ヒ素ならヒ素と書いて、鳥取市がヒ素の処理に5億9,000万円かかりますと、鳥取市が負担しますと。それをきちんと書いてアンケートすれば、それで済む話なのです。
 ここは何か、カムフラージュして、これを読んでも何か隠されているなというイメージしか、一般の人は読んでも思わないでしょう。しかも、自然由来なのでいろいろなところで検出される可能性があるなどと、御丁寧に。こんなあやふやな表現はやめたほうがいいと思いますけれどもね。鳥取市が負担するなら負担するとしてもらって、それだけ鳥取市は強い意思をあらわしたということでいいのではないですか。

●大場博物館長兼理事監
 ヒ素のほうの問題は、先ほどお答えしていなかったのですが、これは前回も御説明したと思いますけれども、この自然由来の物質というのは、自分のところに限らずいろいろ出る可能性があるのではないかと鳥取市から指摘がありまして、確かにそういう可能性はゼロではないので明記しておく必要があるのだろうと。あと、ここにはヒ素が確かに含まれておりますけれども、封じ込め対策や残土の適正処理などをすれば、利用上は支障がないレベルだと考えております。したがいまして、その処理費にお金がかかるという費用面の問題だけであるわけです。ところがヒ素と書いた途端に、利用者に健康被害が及ぶような誤解を与えるおそれがあると。だから、ヒ素というのは変にミスリードすることになるのではないかという指摘があったので、そういう指摘を踏まえて、こういう表現を追記しているものです。

○伊藤委員
 冒頭に申し上げたでしょう。このたびは、有権者の皆さんに正確な情報を出して、有権者の皆さんに真剣なアンケート調査していただくことを我々は望んでいるわけですよ。我々が出さないといけないのは、正確な情報なのですよ。カムフラージュした情報ではないのですよ。鳥取市中心の考え方の情報ではないのですよ。よそも含まれているとか、よそのことは余計なことなのですよ。ヒ素があって、この処理費がいるということは、もう鳥取市はオフィシャルな資料で公に出しているような情報でしょう。正しい情報として、既に出しているわけだ。それがもし悪いのなら、鳥取市も有害物質とか何かと書いているはずなのですよ。鳥取市が認めている話を、なぜあえて県が有害物質などと曖昧に表現するのか、県がアンケートを行う前提として正しい情報を有権者に与えることになるのか、私は疑問に思うというわけだ。
 それと、金額もかかっていいのですよ。かかるのは、仕方がないのですよ。それは鳥取市が持つなら持つということで、きちんとした情報を提供して、きちんとした判断を仰ぐということが、大前提であるアンケートでなければだめだと思うのだ。それについて、改めて。

●大場博物館長兼理事監
 まず、ヒ素の問題ですけれども、その情報を出している大もとの市のほうから、修正してほしいという意見がありました。特に今回、美術館を建てるとなると、県民の懸念が必要以上に高まるおそれがあり、誤解を招くので、こういう表現にとどめてほしいとの要望があったので、それに応えたものです。考え方はいろいろあるかもしれませんが、基本的には、確かにそういうおそれがないことはないだろうということで、こういう表現としているということです。
 あと、金額を明記すべきだということにつきましては、先ほど申し上げたように、ではこの金額を幾らと見るのか。要するに市が負担した残りの金額ですね。それを、市がある程度負担されるという前提のもとでは、県の負担額はほぼゼロに近くなるということなので、それで数字を落としているということで御理解いただくしかないと思います。

○伊藤委員
 ちょっと私、お断りします。私は有権者を対象と言いましたけれども、16歳以上の県民の皆さんが対象ですので、訂正させていただきます。済みません。
 先ほどありましたけれども、ある程度とか、その負担の表現が次々変わるのですよね。だから、我々としても、それは本当はどうなのと。そういう曖昧な負担割合の表現の中で、この調査をやるのと。それと、市が言うから、例えばこれはうちに都合が悪いから隠してくれないかと言ったら、それを隠したようなオブラートに包んだ表現でアンケートするのが、本当に正しい情報を提供してのアンケートなのかと。私自身は、理解できない。それを県教委として、本当に正しい情報を提供してのアンケートと認識しているのか。そこは教育長の姿勢を問いたい。

●山本教育長
 今回、いろいろ曖昧な表現も含めて御指摘をいただいております。鳥取市役所のところに建てるとき、どんな建物をどういう位置で建てるかということをは一切示さず、必要な面積と金額だけを示して、鳥取市に土地を提供していただくためのいろんな支援策について御提示をいただいている中であります。先ほどお示しいただいたこの数字などは、あくまでも市役所を建て替えするときに、例えば地下の駐車場などを整備すると、その土地を大幅に掘り返す必要がある。その土地を全部処理するとした場合の経費であって、そこにどんな美術館を建てるかということによって、経費そのものが随分変わってくるわけですね。
 そうした中で、経費について、市のほうも債務負担をとって、議会の了解をとって文書を最終的にこちらのほうに出せるような状態でない中で、市の執行部として、市長の判断で、自分の責任の負える表現で出してきておられるという理解をしております。先ほどから博物館長が申し上げているとおり、心の部分は全額を市が負担すると、そうした気持ちのもとで出してきておられるという理解をしております。ただ、そこを県のほうで勝手に表現を変えて書くというのも不誠実だと考えておりまして、市の出してこられている表現をそのまま出させていただいておりますが、それを曖昧だと考えて、そんな曖昧なところは選べないと思われるかどうかも、それは回答者の判断だというふうに思っております。

○伊藤委員
 教育長、私はちょっとそこが理解できないというか、曖昧な情報を提供して、曖昧なものとして判断してもらうなどというアンケートは、私自身はなかなか理解できない。タイムテーブルがあるので、本当はもっといろいろ突っ込んで話をしたいのだが、県教委サイドのアンケートなので、行政としての責任とメンツが本当にあると思うのですよ。このアンケートをするというのは、重い責任があるのですよ。そこを考えて、もう少し検討してほしい。答弁がしづらいようなアンケートを博物館長はよくやるなと、私は感心しています。私なら、とてもやることはできないと思います。あと、委員の皆さんの御意見を伺っていただきたいと思います。

◎内田(隆)委員長
 ほかの委員の皆様、意見がありますでしょうか。

○西川副委員長
 伊藤委員が言われたヒ素の問題ですけれども、私は別に、智頭だから東部の肩を持つわけではないのですが、例えば本当に人体にとても有害で、記述しなければならないというレベルであれば必要なのですが、これはたまたま市役所が改築か建て替えかの検討の中で出てきたヒ素の問題ですね。ほかのところはそういう問題がないから掘り起こしていないだけの話であって、出発点が違うのですよ。では、どこの場所でも調べてくださいということになるので。ですから、それほど人体に大きな影響がないのであれば、先ほど博物館長が言われたような記述でよろしいのではないかというのが、私の意見です。先ほど言われた金額もそうですが、ほかのところでも出た場合には実際に要るわけです。だから、条件が一緒でないというのはどうかな、という思いがあります。
 一番根本を今さらお聞きするのは何なのですが、検討委員会というのは県教委が委託してやっている委員会ですよね。そうすると、博物館長であれ、教育長であれ、ここに出てきて答弁される方は、それを受けて答弁されるべきだという基本的な考え方を私は持っているのです。先ほど伊藤委員が言われたように、三者がいろいろあって、答弁の中に検討委員会が言われたからということがあるのだけれども、それは県教委や博物館長が受けて答弁されるべきではないか。議会が検討委員会を委託したわけではないので、やはりもう少し明確に組織というものを見ていただきたいという思いがあるのですけれども、その辺りは教育長、どうでしょうか。

●山本教育長
 おっしゃるとおり、県教委が責任を持って御答弁すべきだと思っております。いろんな方面から意見があって、その出た意見を私どものほうでしんしゃくをして、それが適当だろうということについて、ペーパーに落としてアンケートをしようとしているということを、最終的な部分を若干はしょって、ここからこういう意見が出たのでこうしていますという言い方をしました。しかし、必ず我々のところでフィルターをかけて、その意見はもっともだというものについて反映させているということで、御理解いただきたいと思います。

○西川副委員長
 もう1点。先ほど伊藤委員の質問の中で、アンケートをとった結果について、また検討委員会に戻すと言われましたよね。本来これは、もう検討委員会に戻すことなのかな、と私は思うのですよ。教育委員会が出されたアンケートはやはり自分で受けて、それをしんしゃくすればいいことで、検討委員会はそれまでに建築に対していろんな意見を出されているので、そこを両方受けて判断するのが教育委員会ではないかなと私は思うのですが。

●山本教育長
 これもいろいろ経緯があるお話で、この常任委員会でも何回かお話をしたことがあると思います。当初、検討委員会で検討を行うようにするときに、検討委員会の検討経費と、最終的には県民意識調査をやるという経費も、あわせてお諮りをしておりました。それは、検討委員会の検討の経緯の中で、県民の意識調査も検討材料として反映しようという意思のもとに、計画を立てて進めてきています。2段階に分かれたりして、若干時期の遅れということもありましたが、もともと検討委員会の検討には、当然現地調査も必要ですけれども、最終意見をまとめるときに、県民の皆さんの御意向も一つの判断材料にしていただく必要があるのではないかと考えて、県民意識調査をやることにしていました。その意識調査を、このたび行わせていただく。その意識調査の結果は、検討委員会の皆さんの検討にも反映されますし、当然実施主体である県教委が最終的にここの場所にこういうものをという最終取りまとめを行うに当たって、判断材料にもさせていただこうというものです。

○西川副委員長
 私はちょっと認識が違って、例えば今までの経緯からいうと、検討委員会である程度に絞って、10何カ所出てきた中で検討されましたよね。それが判断を途中で、やめたかやめさせられたかは別として、そういう経過であって。それから教育委員会が、アンケートするのは決めておられましたけれども、場所まで分けてするというのは、どちらかというと教育委員会の判断材料のほうが主ではないか。検討委員会が、自分たちの参考意見のために場所をアンケートをするというようには私は認識していないのですけれども。そこを、もう一度。

●大場博物館長兼理事監
 多少補足的な話になりますが、基本的に検討委員会では、候補地を1カ所に絞り込んでいただくということがお願いしている内容だと思っております。検討委員会の中の専門委員で絞り込んだのは4カ所までですけれども、その4カ所からさらに1カ所に絞り込むことまでを、検討委員会としてお願いしようと思っております。検討委員会で1カ所に絞り込まれる際に参考にしていただくためのアンケートですので、聞き方が悪くて参考にならないような結果を出してもいけませんから、聞き方について検討委員会でも意見をいただくと。また先ほど教育長が言いましたように、教育委員会でも参考にしますから、両方が参考にするものですので、そういう検討委員会の意見も踏まえて、この案を教育委員会として作成しているというふうに御理解いただけたらと思います。

○西川副委員長
 私の認識とは違いますけれども、担当者がそういう思いでしておられると言われるので、もうこれ以上、私が言うことはないので終わります。

○伊藤委員
 今の話なのですけれども、検討委員もアンケートで誘導されてしまいますよね。民意と違うものを検討委員が選べるわけないでしょう。だから、これまでの検討委員会で、長年、専門委員会を含めて検討したものは何だったのか、ということになってくるわけです。もし、専門委員会で検討したことを反映して、検討委員会で一つに絞ったとするならば、当然アンケートとは違う結果はあり得ると思うのですよ。あくまでも、相互の力が反映されない形で結論を出すのが本当だと思うのだよ。ところが、今、検討委員会の最終決定を出すまでにこのアンケートの結果を融合させて、検討委員の皆さんに有無を言わせない形になるだろうと思うのですよ。検討委員は、民意と違う方向でここがいいですよと、検討委員会としてのベクトルはつくれないと思いますよ。キャップをはめてしまうということなのですね。冒頭に言ったように、扱いはどうするのですかと言ったのはそこなのですよ。それは、私は違うのではないのかと思う。本当はあくまでも別個としての意見で、それは違ってもいいと思うのですよ。それはまた議論すればいいので。そういうことが本当は必要でないかというのが、私の思いなのです。
 もう1点、土壌汚染のことを言われましたが、本当にここまで大きな問題になるのだったら、なぜ県教委はこの間にきちんと4カ所の土壌調査をしなかったのか。土壌調査もやっておけばよかったのですよ。1カ所だけハンデみたいに、鳥取市が出さないといけない形になった。ひょっとしたら、よその場所も出るかもしれない。出たら出たでいいのですよ、その情報も調査して出せばよかったのですよ。ここだけ情報を出して、ほかは土壌調査していませんからわかりません、皆さんこれで判断してください。それが正しい情報なのですか。このアンケート自体が、果たして県民の皆さんにアンケートをしていただくための正確な情報が提供される形になっているのか、なっていないか。私は違和感を感じる、というのはそこなのです。

●大場博物館長兼理事監
 まず、検討委員会の議論とアンケートの関係ですが、確かにおっしゃるように、最終的にアンケートと違う結果を検討委が出されるというのも、可能性としてはないことはないと思っております。事務局としては、ある程度踏まえてやっていただきたいと思っていますけれども、可能性としては検討委員会の判断で別の結論というのもあり得るとは思っています。ただ、なかなかそういう結論は難しいだろうとおっしゃるのは、そのとおりだと思います。
 ただ、逆に検討委員としても、恐らく県民の皆さんの意向のようなものを踏まえないと、なかなか絞り込めないだろうという気もしております。実際、専門委員では4カ所でやめたのは、そういう意味もあります。客観的で冷静な議論では、これ以上の絞り込みは難しいのではないかということを専門委員自身も感じられていましたし、我々も思いましたので、そこでとめているということもあります。専門委員の検討結果は4カ所に絞り込むというところで、それをベースにしたアンケートですから、先ほど申し上げましたように、これまでの検討経緯や専門委員の検討結果が十分反映されたアンケートになると思っていますので、それを踏まえて議論していただくことは、これまでの経緯を決して無にするものではないと思っています。
 それと、もう一つの土壌検査は、当然費用もかかるわけです。今回の基本構想策定は、ある意味、最低限の費用でやっております。本当はもっと業者に委託したりして、きちんとした数字を出そうと思えば不可能ではないですけれども、基本構想の段階なので漠としたことである程度基本的な方向性を示すにとどめようということで、限られた経費の中でやっていくということを考えた場合に、できることにはおのずから限度があります。いろいろ限られた経費の中でやっていく中で、そこまで調査まではできなかったということになると思います。その辺の限界は全てについてありますので、事業費についても概算の目安ですし、建築工事費の想定だけで用地費などは入っていませんし、そういった限界はありますが、それで判断していただくしかないということでやってきております。

○伊藤委員
 共通する部分は、アバウトでいいのですよ。けれども、鳥取市などは、なぜ私のところはハンデ的な形に、と思いますよね。ならば、どこの場所も検査してほしいと。だから、情報を上げなければいいけれども、事実だから上げないといけない。そうならば、やはり平等な情報を提供するという観点からすれば、ほかのところもきちんと金がかかってもやらざるを得ないでしょう。私はそう思うのですよ。金が高いから限られた条件でと、それならこんなアンケートをする意味がない。もう鳥取市は不利な条件ですよ、土地についてはこういうことを前提にアンケートをするわけですから。違うでしょうと。どこでもきちんと土壌検査をして、同じ土俵の中でアンケートに入るべきでないですか、というのが私の思いなのですよ。

●大場博物館長兼理事監
 基本的に情報が限られているのは全般通じての話ですので、あとは想像力でカバーしてもらうしかないというのはもう全般通じての話で、そこをどこまでやるか。確かに、ほかも調査すればという話がありますが、そういう調査は考えていなかったということですので、今となってみればいろいろあったかもしれません。ただ、このヒ素が出るという事実は事実として、やはりお知らせしないわけにはいかないだろうと。金額負担がどのくらいになるかについては、限りなくゼロだということで金額は載せていないというやり方で、今ある情報を最大限お知らせする格好にしているということで御理解いただくしかないと思っております。

◎内田(隆)委員長
 ほかにありますか。皆さん、よろしいですか。

○松田委員
 先ほど伊藤委員も指摘されました。その前に、これまでの長きにわたって仕事をされましたことを、まずもって敬意を表したいと思います。
 先ほど伊藤委員も指摘された鳥取市役所庁舎敷地の駐車場の件ですが、やはり僕もこの表現は幾ら何でもないのではないか、というふうに思うわけです。先ほどからの答弁を聞いていると、読む人の国語力を試すようなニュアンスも感じたのですが、私が読むに、近い将来そのあり方を検討していく必要があり、移転により駐車場確保も視野に入れることが可能というところは、考えないこともないけれどもね、というぐらいのニュアンスにとれるのですよね。僕もそんなに長い間、行政の文書を読んでいるわけではありませんが、ここまであやふやな文章は初めて読んだというふうに思うわけですが、いま一度所見をお聞かせいただければと思います。

●大場博物館長兼理事監
 ここは、確かにそういう感じ方はあると思いまして、検討委員会の席に市の担当が来ていましたので、改めてもう少し明確な言い方というのはできませんかという話はしてみたのですが、これ以上できませんということで、気持ちは基本的に移転した跡を駐車場として使ってもらうという意味です、ということしかありませんでした。なので、その不明確さも含めて、先ほど教育長が申しましたように、どう受けとめるか県民に判断していただこうということで、そのままの書き方にしているということで、御理解をお願いするしかない部分かなと思います。

○松田委員
 はい、わかりました。もうずっと同じ答弁ですからね。
 やり方として、もうここまで来ているので何ですけれども、先ほど伊藤委員も指摘されましたが、例えばその費用は市ができる限り負担される予定であるとか、市が負担するとか、ここは提供可能であるとか、明確な意思を示された部分だけを載せるようにして、あやふやな部分は全部削除するというようなやり方をされれば、こういったことにはならなかったのではないかと思うわけです。今までのいろんな経緯がありますので、これ以上は申し上げませんが、あとは、私は結果を楽しみに待っておきたいと思います。

◎内田(隆)委員長
 答弁は要らないのですね。

○松田委員
 はい、結構です。

○濵辺委員
 今いろいろ委員と執行部とのやりとりを聞きながら、このアンケートは必要なのかという不安みたいなものが。今言われたように、今まで検討委員会と専門委員会で4カ所に絞られてきたのですよね。絞られてきて、最終的に県民の民意を聞いて、この4カ所でどこがいいのかとアンケートをとると。これは自分だけの解釈かもわかりませんが、この民意を生かして場所を決定すると思っていたのですね。でも、今のやりとりを聞いていると、アンケートをとって、その結果を検討委員会に戻して、ちょっと言い方は悪いかもわかりませんが、民意の意見が通らない場合もあるというようなニュアンスで話を受けとめたのです。検討委員会が最終的に絞るに当たって、県民がどういうふうに考えているかというアンケートなのでしょう。でも、今、伊藤委員が言われたように、ここに書かれている情報の部分について、私はあのときにあの情報を見たからあそこにしたのに、資料の中に書いていることと違うのではないか、というような議論が出てくる可能性もあったりとかして。最終的にこういう形でお話しするのは申しわけない話なのですけれども、何かいろんな意味で、すごく複雑なことを今感じているところなのです。最終的に、どういう形でこれがまとまっていくのかなというのは、ちょっと今、現実的に不安を感じているところです。
 だから、ここまで来ましたので、アンケートを実施する方向でいくのでしょうから。公明党が前に提案させていただいたところは、修正していただいているのですね。だから、しっかりと民意の声を聞いていただいて、いい方向にアンケートを進めていただきたいと思います。正直、申しわけないけれども、ちょっと不安を感じているのは事実です。だから、もうここまで来れば、最終的にしっかりと結論をまとめられて、もう一度また私たちの委員会の中で議論をすることになるのでしょうけれども、そこでしっかりと何とか頑張りたい。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか、答弁は求めませんか。

○濵辺委員
 少し中途半端で申しわけないですけれども、何かね。(「気持ちはわかる」と呼ぶ者あり)

◎内田(隆)委員長
 答弁はいいですか。

○濵辺委員
 はい、いいです。

◎内田(隆)委員長
 それでは、皆さん、ほかに意見はありませんか。よろしいですか。

○稲田委員
 つらいところだけれども。ちょっと一言だけ言おうかな。
 こういう話になってきておるわけですけれども、今までの流れを少し悟り澄ましたような感じで言えば、このアンケートの作成にどこまで常任委員会や議員が関与できるのか、ここが問題だろうと思うのですね。関与という言葉を使ったが、本当は容喙できるのかという話だろうと思います。私は本来の議員の権限からいえば、このアンケートにはやはり関与できないというのが本来の姿ではないのかなと思っているわけですね。大きく捉えれば、これは執行部の案ですから、執行部の議案の提案権や執行権というものに、どこまで関与できるかという話になってくると思うわけですよ。少し演説みたいになるようですけれども、一方では、議員は議員として、やはりこういうアンケートをとられることについて無関心ではおれないということも、また事実だろうと思っているわけです。
 だから、その使い分けをどうするかということになったときに、我々も、この常任委員会でもいろんなことを言いましたが、私が言えることは、教育委員会にもっとしっかりしてくださいよと。自分の信念を持ってこういうアンケートをとるのだということであれば、周りの議員がどう言おうと、本来からいえば議員が容喙、干渉できる問題ではないわけですから、信念を曲げてほしくなかったなと。けれども、教育委員会が少しふらふらしたなと私は思っています。だから、このアンケートがこんなに複雑になっていったという経過があると思います。
 本来からいうと、一番最初に出された、こういう形でアンケートをしますよというアンケートの大もとの原案を見て、いろんな意見を我々は言ったけれども、それはそれで聞きおくという態度で、やはり執行権あるいは議案の提案権者として譲ってはいけない部分というものがあったのではないかなと。あえて議員の一人として関与しながらも、また教育委員会の立場に立っていえば、そういううらみはあるなと私は思っておるわけです。ここまで複雑になってきた、いろんな議員がいろんなことを言いましたから、あそこを直し、ここを直し、あげくの果てには鳥取市や倉吉市や北栄町にもどんどん公的な聞き取りをやるようなことになって。大もとには、できるだけ公平なアンケートをとろうという思いがあったことも十分に認めますけれども、執行権と議会との関係について、もう少し教育委員会がしっかりしてほしかった。我々も言い過ぎたこともあるかもしれないけれども、もうちょっとしっかりしてほしかったという思いはしております。教育長、どうですか。

●山本教育長
 いろいろ御指摘、御指導を賜りまして、本当に感謝を申し上げたいと思います。
 このたびの美術館の整備に関しては、前回の失敗を教訓として生かす必要があるというところから出発をしており、できる限りオープンな議論の中で物事を進めていこうということが大きな基本方針でありまして、ありとあらゆる部分でそうした形になってきております。専門委員の会議、検討委員会の会議、そしてまた我々教育委員会の会議等につきましても、全てオープンな形で進めてきておりまして、その都度、各方面からさまざまな御意見を寄せていただき、そのこともしんしゃくしながら進めてきたわけです。
 最後、この意識調査についても、そうした基本姿勢の中で、多方面の方々の御意見をいただきながら、よりよいものにしたいという思いの中で、常任委員会の中でも、本当はこれでいかせてくださいという形でいくやり方もあったのかもしれませんが、報告して意見をいただくという形をとらせていただいて、かえって委員の皆様方にいろんな御心配等をおかけしている部分については、今、稲田委員から御指摘のあったとおりだろうと思っております。
 しかし、このやり方を今までずっと通してきておりますので、今回の美術館の整備に関しては、最後までこのやり方を貫いていきたいと、現時点では考えておるところでございます。委員の皆様方には、引き続きいろんな御指導、御鞭撻を頂戴することがあろうかと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。

○稲田委員
 今の話で話がまとまってしまうのだけれども、私は前にもこの席で質問をしたことがありますし、知事にも実は別の会でこのことを言ったことがあるのですね。要するに、このアンケートって何ですか、行政手続法上の意見公募なのかどうなのか、と聞いてみた。そうではない。けれども、法的にも認められた意見公募でも、意見公募をしたその結果はあくまでも検討、諮問の材料であって、それが決定的ではないわけですから。
 伊藤委員から、アンケートをすると県民の意思ということになり、そちらにベクトルが振れるという話がありました。それも事実ではありますが、一方では、非常に観念的、論理的であるかもしれないけれども、アンケートというものはあくまでもアンケートであって、最終的な原案は、教育委員会がつくり出すことになるのだと思うのですよ。
 今回、教育委員会の中の組織には、専門委員会がある、検討委員会がある、それらがいろいろ候補地の選考もされる。それから、あり方もどうあるべきかという総合的な判断の中で、幾つかの会があるわけです。そういうものが一つ一つどういう働きをするのか、どういう権限があるのか、この美術館を建設するに当たってどういうぐあいに決定権を持っておるのか、持っていないのか。最終的に教育委員会、ということはわかっているわけです。それに、知事が予算をつけるわけですから。そういうところが、もっときちんと県民の皆さん方に理解されるような方法を前もってとるべきだったな、といううらみを私はもう一つ持っておりますので、そういう点はどう思われますか。今後のこともありますので、ちょっと聞いておきたい。

●山本教育長
 このたびの検討委員会、あるいは専門委員会のやり方というのが決して新しい行政の手法ではない中で、改めてそこについて、ここの検討委員会はどういう権限を持っているかということを県民の皆さんに説明してこなかったというのは事実であります。今、稲田委員から御指摘がありましたけれども、議論が沸き立つ中で、その辺りがよくわからないという話がほかからもどんどん出てくるようであれば、そうした検討委員会の位置づけや設置目的、またどういう権限でどこまで検討を進めていただくのかといった辺りは、あらかじめ示しながらやっていくことが必要ではないかと、今お聞きしながら感じた次第でございます。

◎内田(隆)委員長
 ほかに、よろしいですか。
 それでは、意見も尽きたようですので、その他に移ります。
 その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次回の常任委員会は、来年1月19日、午前10時から開催予定でありますので、よろしくお願いいたします。
 以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。


午後3時07分 閉会

 
 

 

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