2016年4月27日

イカ釣り調査・操練を実施しました。

4月18日から20日にかけて、春イカ漁場形成調査を実施しました。
新年度となり、第一鳥取丸も新たなメンバーで臨む調査となりましたが、週末に吹き荒れた強風により、うねりの残る中での航海となりました。
調査地点は、前週に行われた4月観測により得られたデータを元に決定されますが、1日目の調査予定地点では時化が予想された為、調査位置を沿岸側に変更することになり、漁業者と同じ海域で操業することになりました。
操業開始後1時間が経ち、2時間が経ち、なかなか釣れる気配がありません。結局8時間の操業で100杯に満たない数でした。
しかし、この『釣れない』という結果も漁業者にとっては大切な情報の一つとなるそうです。
気を取り直し、調査2日目の操業です。
初日とは打って変わって、操業開始直後からイカが釣れ始め、一度に10杯以上のイカが付いて上がることもありました。甲板上はあっという間にイカだらけです。
最終的に8時間で4900杯という新記録にも迫ろうという大量のイカが釣れました。まさに『大漁』でした。

イカ釣り

 

イカタグ付け

帰港後、この2日間で得られた調査結果を各漁協に伝えました。


又、今回の調査ではイカの活〆試験を実施しました。
様々な方法で活〆を行い、10時間後、20時間後、32時間後のそれぞれの色や硬直状態などを調べました。得られた結果は今後の白イカ活〆試験にも応用されるそうです。

イカ活〆

イカ釣り中、珍しい魚に遭遇しました。下の写真、少し分かりづらいですが、この正体は何だかわかりますか?

マンボウ

 

答えは…『マンボウ』だそうです。



続く、22日には操練を実施しました。
『操練』とはなかなか聞きなれない言葉ですが、要するに船の上での避難訓練です。
操練を行う際は、まず信号機を掲揚します。
下の写真は操練中を意味する国際信号旗の『 U・Y 』と県旗です。

信号旗

操練には海上での火災や浸水、機関故障、更には総員退船 ( 船を捨てて救命艇に乗り、救助を待つ ) 等様々な種類がありますが、今回は船内火災を想定し行われました。
海上で火事になった場合は、消防車を呼ぶことができない為、自分達で消火作業を行います。
以下、操練の内容を掲載します。( ※ 実際に火事は起こっていません。)

消化訓練

ということで、乗組員による必死な消火作業が行われましたが、虚しく鎮火に失敗してしまいました。
次に船長から『総員退船』命令が下されます。
乗組員はあらかじめ決められた物を持って、速やかに甲板に集合し、点呼をとり、救命艇の投下へと続きます。

総員退船

最後に、落水者を想定した救助訓練を実施しました。
今回は勇猛果敢な某職員に実際に海に飛び込んでもらい、その人を救助するという極めて実践的なシナリオでした。

救助訓練

『備えあれば憂いなし』とは言いますが、今回の操練の成果が試される事態に陥らないよう、日頃から気をつけていきたいと思います。

 

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