12月17日から余井(よい)古墳の鉄器実測が始まりました。
今回の実測にはなんと岡山大学院生・渡瀨健太氏に協力いただいております。17日は鎌(かま)、18日は鏃(やじり)のトレース図を作成されるそうです。「17日から21日までの一週間、精一杯がんばります!」とのことです。湯村専門員は、渡瀬調査員の真剣に取り組む様子に全国をまわって遺物の実測をしていた頃の自分を思い出したそうです。一週間だけの新メンバー加入に、県史編さん室一同大喜びです。
(写真1)トレース図作成中の渡瀬調査員(横から)
(写真2)実測中の渡瀬調査員(正面から)
県史編さん室
考古部会では、県内の主要遺跡のうち、未報告または不十分な報告にとどまっているものについて、出土品の再整理(実測作業)を行っており、整理作業員2人が実測作業を行っています。
現在は、布勢遺跡(鳥取市布勢)から出土した縄文土器を実測中です。布勢遺跡は現在、コカ・コーラウエストスポーツパーク(鳥取県立布勢総合運動公園)辺りにあった遺跡です。実測作業は、コンパスの一種で寸法を移しとることなどに使うディバイダー、土器の輪郭を図面に写しとる道具の真弧(マコ)や、厚みを計測するキャリパーなどを使い正確に行わなければなりません。大変な作業ですが、後世に、正確な資料を伝えるために日々努力しています。
(写真1)縄文土器(深鉢)を実測する様子
(写真2)縄文土器(蓋)をディバイダーで計測する様子
(写真3)実測に使用する器具。左からディバイダー、真弧(マコ)、キャリパー
(写真4)日々、黙々と作業を行っています
(写真5)県庁第2庁舎8階に県史編さん室分室はあります。
分室の窓からの眺めは、実測作業で疲れた目を休めるのに役立ちます。
県史編さん室
平成23年10月29日(土)に吉野ヶ里歴史公園(佐賀県神埼郡吉野ヶ里町)で開催された吉野ヶ里歴史公園特別企画展記念フォーラムに、県史編さん室の湯村功専門員がパネラーとして参加しました。
フォーラムは「よみがえる邪馬台国 吉野ヶ里と出雲王国」と題され、第1部はマスコミ関係者、第2部は考古学・古代史の専門家による基調講演やパネルディスカッションが行われたものです。
湯村専門員は、青谷上寺地遺跡の発掘調査に携わった経験をもとに、弥生時代の九州と山陰に関するパネルディスカッションに参加しました。
(写真1)フォーラムの会場は、吉野ヶ里歴史公園の東口エントランス部分に設置されました
(写真2)第2部のパネルディスカッションには、全国から6名の専門家がパネラーとして参加しました
(写真3)県史編さん室の湯村専門員(写真左)もパネラーとして議論に加わりました
県史編さん室
本日から向山6号墳(倉吉市巌城)の3次元測量を始めました。今後、馬ノ山4号墳、北山古墳(ともに湯梨浜町)の順に測量していきます。古墳を測量するためには地表面が見えていないといけないのですが、古墳の多くは樹木や雑草に覆われています。そのため測量前に雑草や雑木の刈り取りを行います(写真1)。
写真2で使用しているのは、3次元測量を行う機械です。測量の際は三脚の上の部分が測量対象にレーザーを照射しながら左右に動きます。後ろに見える白黒に塗り分けられたターゲットを測量範囲に設置します。
写真3は、3次元測量作業の様子です。古墳全体にレーザーが当たらないので機械を移動させながら測量を進めていきます。最終的には計測データを合成しますので、左側の機械でターゲットに座標を与える作業も同時に行います。
(写真1)向山6号墳での除草作業の様子
(写真2)向山6号墳での3次元測量の様子(その1)
(写真3)向山6号墳での3次元測量の様子(その2)
県史編さん室
新鳥取県史編さん事業に伴う古墳の測量が、今年度もいよいよ始まりました。
今年度の対象は、馬ノ山4号墳(湯梨浜町)、北山古墳(同)、向山6号墳(倉吉市)です。前方後円墳という古墳の形を、3次元レーザーを使って図化します。10月7日(金)には、現地で測量範囲の確認を行いました。今後、除草作業等を行い、本格的な測量作業へ向かいます。
(写真1)北山古墳での現地確認の様子
(写真2)向山6号墳(中央に見えるのは石室入口)
県史編さん室