バスネットでバスの利用を便利に

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バスネットでバスの利用を便利
バスネット http://www.ikisaki.jp/
 皆さんは普段バスを利用されていますか?
 身近な公共交通手段である路線バスは、特に高齢者や学生などにとって生活する上でなくてはならないもの。しかし、自家用車の増加に伴って、バスの利用者数は年々減り続けています。
 その一方で、「公共バスを使いたくても、使いづらい」という声も聞かれます。例えば、「バス停がどこか分からない」、「路線や時間が分からない」、「乗り換えが難しい」など。
 こうした課題を解決し、バスを便利にしようと鳥取大学が開発したのが「バスネット」。インターネットを通じて、携帯電話やパソコンで県内の路線バスの経路・時刻・鉄道との乗り継ぎなどを検索できる便利なシステムです。
インターネットを通じて、携帯電話やパソコンで県内の路線バスの経路・時刻・鉄道との乗り継ぎなどを検索できる便利なシステム
地図も表示可能 鳥取駅から倉吉未来中心まで、JRとバスの乗り継ぎ経路を検索。最短時間の経路のほか、時間は増えるが歩く量が減る代替案も提示された。地図も表示可能。 鳥取駅から倉吉未来中心まで、JRとバスの乗り継ぎ経路を検索 バス利用者はピーク時の8分の1に!
鳥取駅から倉吉未来中心まで、JRとバスの乗り継ぎ経路を検索

バスを便利に!利用は簡単
 バスネットの使い方は、とても簡単。携帯電話やパソコンで自分がいる場所と行きたい場所、そして出発時間を指定すれば、システムが、最寄りのバス停・鉄道の駅や乗り換え情報、発着時間などを自動的に調べてくれます。
 また、「とにかく早く」、「歩く距離が短く」、「乗り換えが少なく」など、自分にあったいろいろな選択肢を検索できるほか、地図も表示できます。
 また、自分に必要なバス停・バス経路の時刻表を検索し、家庭のパソコンで気軽に見たり印刷したりすることもできます。
 高齢者など携帯電話もパソコンも使わないかたのため、バス停に設置する端末機(インテリジェントバス停)の研究も進められ、現在、総務省の補助により鳥取駅バスターミナルに一台設置されています。


社会に貢献する大学の研究
 「バス路線を維持していくために、もっとバスを便利にできないだろうか。システムの開発で、大学も地域に貢献できないだろうか。そんな気持ちから研究を始めたんです」とバスネットへの思いを語るのは、鳥取大学工学部の菅原一孔(すがはらかずのり)教授と川村尚生(かわむらたかお)准教授です。
 当初は、純粋に学問的な研究から始まりました。「その頃は、研究も順調でした。でも、その後、バス会社さんに協力いただきながら現実のバス路線に適用してみると、さまざまな課題が出てきました」と苦労を振り返ります。鳥取大学では、現実社会に適応できるよう、研究活動が続きました。今では、純粋に学問的な興味を超え、「本当に人に使ってもらえるシステムづくり」が研究の醍醐味になっていると言います。
バスネット・システムの管理・運用を務める鈴木さん
写真右鳥取駅バスターミナルに設置されたバスネットの端末。操作をしているのは、バスネット・システムの管理・運用を務める鈴木さん(ソンズ株式会社)
バスネット基本情報
 導入主体  日本トリップ有限責任事業組合
 提供地域  鳥取県全域(登録バス路線数171、バス停数2,370)
 提供開始 平成18年7月(平成17年4月開発)
 主な機能 バス・鉄道の経路検索機能、時刻表検索機能、印刷用時刻表作成機能
 アクセス 月に約3万6千件(平均)
 今年6月、「u-Japanベストプラクティス2008総務大臣表彰(地域活性化部門賞)」を受賞

システムの改良を検討する菅原教授(上)、川村准教授(左)と博士前期課程2年の年岡さん バス停やバス経路の時刻表が家庭のパソコンで気軽に見られる
鳥取大学工学部の計算機A研究室で、バスネットのシステムの改良を検討する菅原教授(上)、川村准教授(左)と博士前期課程2年の年岡さん バス停やバス経路の時刻表が家庭のパソコンで気軽に見られる(図は県立中央病院の時刻表)



鳥取発のシステム
 バスネットは、菅原教授・川村准教授の指導のもと、計算機A研究室の学生の皆さんが熱心に進めてきた研究の成果です。
 このうち時刻表の印刷作成機能を開発した年岡和徳(としおかかずのり)さんは、「先日アテネで開催された国際会議で、バスネットの研究成果を発表してきたんですよ」と声を弾ませます。海外での発表は昨年の北京に続き2回目。「鳥取発の研究成果を世界の舞台で発表でき光栄です」。
 もともと、社会に役立つ研究に力を入れている姿勢にひかれ、この研究室を選んだという年岡さん。「自分は県内(智頭町)の出身ということもあって、研究の成果が地域の役に立っているのはとてもうれしいですね」と目を輝かせます。

運用は企業と連携して
 バスネットの実用化のため、鳥取大学はIT企業やバス会社などと連携し、日本トリップ有限責任事業組合というベンチャー法人を立ち上げました。
 システムの管理・運用を担当するのは、ソンズ株式会社の鈴木尊善(すずきたかよし)さんです。バスネットの一般への公開のほか、IT企業のノウハウを生かし、システムの安定運用を実現しています。万が一、システムに障害が発生すると直ちに鈴木さんに連絡がいくなど、24時間、信頼性高い運用が行われています。
 バスネットをどう自立させていくかが大きな課題だという鈴木さん。「今はまず、地域の皆さんに、『便利になったね』と喜んでもらうことに力を入れています。その上に立って今後は、ビジネスとしても新たな展開につなげていきたい」と次のステップを展望します。
 また、生きたバス路線情報は、地元のバス会社が提供しています。日ノ丸自動車(株)の坂田達彦(さかたたつひこ)さんは、「バスネットだとダイヤの変更があっても、常に全ての停留所の最新情報を調べていただけます」と言い、日本交通(株)の橋本和義(はしもとかずよし)さんも、「これを機会にバスをご利用いただき、使いにくいダイヤがあったらどんどん提案を」と利用者の皆さんの反応に期待をかけます。

皆さんの利用がバスネットを育てます
 鳥取大学ではさらに、観光情報との連携について研究が進められているほか、今後の課題として、バスが今どこを走っているか知らせるシステムの研究なども検討されています。
 関係者の努力により、充実した機能を備えるバスネット。ただ、その意義が本当に発揮されるのは、私たち県民が十分に活用してこそです。公共交通機関の維持のため、また地球環境のため、ぜひバスネットでバスを便利にご利用ください。

 バスネットに関わる(関わった)

 鳥取大学計算機A研究室の学生の皆さん
バスネットに関わる(関わった)鳥取大学計算機A研究室の学生の皆さん
 経路探索  楠神 元輝(くすがみ げんき)さん
 時刻表作成  年岡 和徳(としおか かずのり)さん
 データ管理


 藤原 好章(ふじわら よしあき)さん
 川嶋 領祐(かわしま りょうすけ)さん
 浦木 敬済(うらき たかずみ)さん
 観光情報との連携



 間野 和彰(まの かずあき)さん
 塩崎 高広(しおざき たかひろ)さん
 山北 聡(やまきた さとし)さん
 Ricardo Devis Agullo さん
 インテリジェントバス停

 小枩 達央(こまつ たつお)さん
 高山 貴寛(たかやま たかひろ)さん

チェックしよう!エコ通勤でCO2削減
 バスなどの公共交通機関は、自動車に比べ利用者1人あたりのCO2排出量やエネルギー消費量が少なく、地球にやさしい移動手段。1日マイカー通勤を控えるだけでも地球温暖化防止にかなりの効果があります。
 県では、マイカー通勤がどれだけCO2を排出しているのか、簡単に計算できるチェックシートをホームページに掲載しています。エコ通勤でどれくらい地球温暖化防止に貢献できるか、皆さんも一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
1人を1km運ぶのに排出される二酸化炭素の比較
エコ通勤によるCO2削減量等チェックシート
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=10989
 問合せ先  県庁交通政策課 電話0857-26-7099