NPO法人琴浦グルメストリートプロジェクト 理事長 油井弘行さん

 グルメを通じて琴浦町を盛り上げる
琴浦グルメストリート油井理事長 鳥取県琴浦(ことうら)町の国道9号沿いの商店主が中心となって立ち上げ、次々と魅力的なグルメイベントで琴浦町を発信している「琴浦グルメストリートプロジェクト」。
 同プロジェクトの立ち上げからの中心的メンバーのお一人である油井理事長に、その活動と想いを伺いました。



  

アゴを骨ごとすり身にした「あごカツ」を開発

---グルメストリート設立のきっかけは?
 もともと飲食店や物販店が多かった琴浦町の9号線。山陰自動車道の東伯・中山道路の開通がきっかけで、琴浦町を素通りさせまいと、商店主らを中心に2010年1月にプロジェクトを結成しました。
いろいろなあごカツカレー  3月には町魚であるアゴ(トビウオ)を使ったあごカツを開発し、「あごかつカレー」を発表。鳥取市で開かれた因幡の祭典「鳥取B級+お宝グルメコンテスト」に参加したところ、グランプリを獲得して勢いづきました。
 あごカツは、丸くしたり魚の形にするなど試行錯誤を重ねましたが、現在の形に落ち着きました。魚であることを活かし、骨ごとすり身にしてヘルシーなカツを目指すとともに、やわらくサックリした食感を追求しています。
---その後も、次々と工夫を凝らしたグルメ企画を開催されています。
グルメ企画9弾琴浦アゴカツカレーagogo!!発表会 もともと民間が中心で立ち上げた琴浦グルメストリート。
 稟議をまわす必要もなく、電話で「こうするぞ」と連絡すると「OK、それで行こう。」とスピードが早い。しかし、お金はありませんでした。
 鳥取B級お宝グルメコンテストの賞金5万円が、とてもありがたかったです。
8/19まで開催中のグルメ企画9弾「琴浦アゴカツカレーago go!!」

「KOTOURA元気プロジェクト」

---現在、行政も巻き込んで、地域全体の取組みに発展してますね。
 1軒の店だけが元気でも、町全体が元気にならないと弱い。1軒が2軒、3軒と増えて、点から線、線から面の営業をしていかないと訴求力が弱いと思います。
 活動を続けて「応援しているよ」といってくれる人も増えてきました。

 国交省と琴浦町のワークショップに出て、「上の道も下の道(旧道)も活かして連携する」という思いは同じということがわかりました。
 これがきっかけで、国交省・県・町も一緒になった「KOTOURA元気プロジェクト」が立ち上がりました。
 元気プロジェクトからできたコンソーシアム会議「原酒造酒蔵検討委員会」では昨年11月から琴浦町の築70年の酒蔵の活用を検討し、食育や観光の情報発信基地にするといった斬新なアイデアが出てきました。

一番大事なのは「おもてなしの心」

 昔と違って旅行は少人数単位となり、美味しいものなら値段を出しても食べるスタイルになりました。
琴浦グルメストリートパンフレット  今の時代、料理はおいしくて当たり前。さらに、おもてなしの心が伝わってこそ「また行こうか」となります。
 だから、琴浦グルメストリートの憲法第3条には「笑顔とおもてなしの「心」を持って提供する」を掲げています。
 良いことはみんな良くないと「良い」と言ってくれませんが、悪いことは1件でもあるとみんな駄目と言われてしまいます。
「おもてなしの心」が掲げられているパンフレットの憲法

目指すは「琴浦ブランド」

 「琴浦」といったら「グルメ」と出てくるくらいやる。でも最終的目標は人が絶対数住む町。
 手段がグルメだったり農場だったりで人が来るんだけど「琴浦っていい町だね」というのが目標です。
 1回来た人が2回、3回来てファンになって住み着くとか、そういったことが一番良いわけです。

 琴浦は、広いし、農場もあるし、人は温かい。四季の変化もある。山も海もすぐそこ。
 鳴り石の浜や、のぼり竜で有名な神崎神社、恋人の聖地「風の丘」などの観光スポットもある。
良い町だから、そこで発生するのはすべて良いとなってほしい。これが「琴浦ブランド」の確立です。
鳴り石の浜恋人たちの聖地「風の丘」
(左)石が波にもまれて丸くなり、カラコロとよく鳴る(良くなる)「鳴り石の浜」。夕日がきれい。
(右)ロマンティックなスポットとして「恋人の聖地」に認定されている「風の丘」

神崎神社の本殿の彫刻神崎神社の拝殿天井の龍の彫刻
竜の彫刻がある神崎神社。辰(たつ)年の今年は、縁起が良いと大人気。(左)本殿(右)拝殿


 「おまえ琴浦しらんの?遅れているねぇー」って言われるように、「琴浦」が鳥取県より有名になるくらいにしていきたいですね。

目標は「若者が住みたくなる町」

 今年7月に秋葉原で開かれた「とっとりバーガーフェスタ@AKIBA」に、「琴浦あごカツバーガー」で参加したときに手伝ってくれた鳥取県の寮の生徒が「琴浦って面白いですねー。今度帰ったら絶対行きます。」と言ってくれ、嬉しく思いました。
 働く場所も含めて、琴浦が元気だったら若者が帰ってくると思います。
 浦安小学校では、旧国道~国道~山陰道を調べる授業活動で、琴浦グルメストリートが取り上げられ、牛骨ラーメンやあごカツバーガーを持っていって説明をしたら子供たちも喜んでくれました。
 グルメストリートの名前を知ってもらうとともに、町のためになる、子供たちのためになる、ということをやりたいですよね。子供たちに琴浦に愛着を持って欲しいと思います。

まちづくりは「駅伝」

 まちづくりはマラソンではなく「駅伝」だと思います。
 1人で42キロを走るのではなく、たまたま自分が20~30年を任されて、前から来た人のたすきをつないで、自分の任された区間を走って、1つでも順位を上げて次の人に渡す、というのがまちづくりだと私は思います。
(取材日:平成24年7月18日)

グルメ企画第9弾:琴浦あごカツカレーagogo!!
 琴浦グルメストリートグルメ企画第9弾として、8月19日まで14店舗があごカツメニューを提供する「琴浦あごカツカレーago!ago!!」を開催中。
 8月5日(日)に1,800発の花火とレーザーライトショーがある「白鳳祭」では、「琴浦あごカツカレーグランプリ」も開催されます。
 8月25日からは、とっとりバーガーフェスタと連動した琴浦バーガー対決も開催されるとのこと。観光スポットと合わせて訪れてはいかがでしょうか。

 「子供たちが愛着が持ち、若者が住みたくなるような元気な琴浦にしてきたい」と笑顔で話してくれた油井理事長。 次の世代にどのようにたすきが渡されるか、今からとても楽しみです。

【NPO琴浦グルメストリートプロジェクト公式サイト】
http://www.kotoura.jp/street.html

【琴浦町観光協会ホームページ】
http://www.kotoura-kankou.com/