知事定例記者会見(2008年8月26日)

平成20年8月26日(火)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約39分) ※MPEG4形式

  

1 二十世紀梨の初売りについて 

●知事

 皆さん、おはようございます。夏も終わりになってまいりまして、いよいよナシの季節になってまいりました。鳥取県の二十世紀梨を全国の皆様に味わっていただける、そんな収穫の秋となってまいりました。これにつきましては、28日に大阪[市]の市場におきまして初売りのセレモニーをさせていただき、それから一連のキャンペーンをやっていくこととなります。

 農業者の期待も非常に高いと思いますが、ラッキョウとかスイカがことしは結構いい成績でやってきております。ナシもこうした今のいい動きを継承できるように祈っている次第でございます。




2 国の経済対策について 

●知事

 先ごろ来、ずっと政府におきまして経済対策の検討をしています。だんだん骨格が報道されるようになってまいりました。我々としても、これは使えるなという期待の持てるものもあります。

 例えば生活の支援ということで、今、無職といいますか、フリーターで非常に厳しい生活をしている若者を雇用した場合に、それに対する助成を充実しようとか、そうした生活の観点からの支援も入っていまして、私たちとしては、かねて要望していたものでありますから、その動き、注目をいたしております。

 あるいは、ちょっと視点を変えまして、放送関係でも地上デジタル放送が実施をされることになります。平成23年の7月にこれが完全実施されまして、アナログ波が停止するということが見込まれているわけであります。これもかねて私たちは新たな後期高齢者医療の問題のような、中山間地だとか、あるいは地方を直撃するようなことになるのではないかと、そういう危惧を申し上げているわけであります。

 政府に対してその対策をきちんととってもらいたいということを申し上げておりましたが、今、要求ベースではこうしたことも新しい経済対策の中に 600億[円]ほど盛り込まれているという報道もあります。

 ぜひ政府においては、テレビが見れないということになる地域が生じないように最大限の努力をしてもらいたいと思いますし、地域側としても、これは中山間地対策の究極のものだろうと思っております。我々としてできることもバックアップをしてやっていかなければならないという気持ちも強くいたしております。

 こうした経済対策、いろいろと今、取りざたされている中身は、まだ詳細がわかり切ったわけではありませんけれども、農業関係だとか、あるいは商工業関係も含めた総合的なものになりそうだという期待を持っております。情報をきちんと収集しながら、できるものは9月補正[予算]の中に反映をさせていきたいと考えております。




3 環日本海拠点都市会議について 

●知事

 明日でありますが、環日本海の拠点都市会議が開催をされます。会場は米子市であります。参集するのは県内からは米子[市]、境港[市]であり、またオブザーバーとして鳥取市が参加をすると伺っております。島根県とか、あるいは新潟県だとか福井県だとか、他県からの参加も予定をされています。

 海外からは韓国、そして中国が出席をするということであります。ロシアは残念ながら今回、出席は見送られたということでありますが、韓国からは浦項(ポハン)市、東海(トンヘ)市、束草(ソクチョ)市といった日本海側の拠点都市が入ってくる。また、中国の吉林省の都市なんかも入ってくる。こうした会議になるわけであります。

 私も招かれまして、そこでこれからの環日本海交流について話をすることといたしておりますが、それとあわせてキム・ハッキ東海市長さんもこのたび来日されるということになりました。先方の御要請もありまして、短い時間ではありますけれども、明日、この機会にお会いをすることにいたしております。

 東海市長さんとはかねて韓国でお会いをいたしておりまして、DBSクルーズフェリーの航路実現について私どもの方で要請をいたしましたところ、向こうからも全面的に一緒になってやりましょうというお返事をいただいたかたであります。非常に熱心にこの問題について考えておられると伺っております。

 このたびの来日に当たりまして、境港市の中村市長さんなどといろいろと話をされると伺っております。そうした話し合いの経過なんかも含めて、明日お会いして御報告いただいたり意見交換したりということではないかと思います。

 それから、中海4市としても、この問題について話したいというお話もありまして、これもあした、米子に行った機会にセットをさせていただこうと思っております。




4 中海・宍道湖・大山観光圏(仮称)協議会の設立について 

●知事

 それから、あわせまして中海・宍道湖・大山観光圏の設立に向けた協議会を設けようと、これも明日、セッティングをされています。残念ながら私はちょっと米子にいる都合で出るわけにはならんのですけども、行政はもとよりといたしまして、これ、実は経済界の方々が中心となって設立をしようとされています。

 私たちも、私たちというのは溝口島根県知事でございますが、溝口島根県知事と先般も協議をいたしましたが、このことは全面的に我々も応援していこうではないかというように考えております。

 今、話し合われておりますのは、島根県側と鳥取県側と中海を挟んで県境を接するわけでありますけれども、若干広目に観光圏をセットしてはいかがだろうか。従来は1泊で帰っていたお客様に2泊してもらえるように滞在していただく、そのために周遊していただくようなインセンティブをつけ加えてはどうだろうかというようなことでございまして、圏域としては、島根県側は石見銀山までターゲットにしてはどうだと、こういう御提案でありまして、私ども鳥取県側としては、西部と中部と、両圏域丸ごと対象にしてはどうだろうかと考えております。

 若干鳥取県側が、実は島根県側は随分広いんですけども、鳥取県側も同じように少し東側の方にせり出した格好に、大山圏域というぐあいになっておりますけども、ここに三朝[温泉]とか東郷[温泉]とかはわい[温泉]とか、それから倉吉のホテル街とか、そうした滞在先が実は中部にございまして、こういうところも加えないと1泊増やすという話にはならないと思います。もちろん大山との圏域的なつながりもあります。そういう意味で西部、中部一円まで含めた、そうしたものにしていってはどうだろうかと。

 もちろん中心は米子空港や出雲空港辺りを中心とした圏域が中核になって、例えば二次交通をどうするかとか、あるいは観光マップだとか、そうした点では中心圏域はどうしても県境の辺りが中心になろうかとは思いますけども、ただ、構想としては全体を一つの圏域ととらえて国土交通省に働きかけていこうではないかと、今こんな話をしているところであります。

 明日、その詳細について話し合った結果、その観光圏の協議会を設立していこうということであります。私どもとしては、できるだけ早く実現させた方がいいだろうと思っております。




5 東京アンテナショップ「食のみやこ鳥取プラザ」のオープンについて 

●知事

 それから、29日でございますけども、29日には東京でアンテナショップをオープンをさせます。鳥取県としては、長く念願でありましたことがようやく結実をするということになります。ちょうど二十世紀梨の季節でありまして、二十世紀梨の東京での売り出しも兼ねてPRをさせていただくことになろうかと思います。

 初日は水木しげる先生にも御登場いただいてテープカットをするという運びになりますが、鳥取県出身のミュージシャンでありますMALTAさんにも御登場願うということであります。MALTAさんはコンサートの真っ最中のようでありますけども、曲げてこのイベントに駆けつけたいというお話をいただきまして、私たちとしても本当に喜んでおります。

 広範囲にそうした東京、首都圏側での関係者の盛り上がりがございまして、鳥取[県]を応援していこうという若手の皆さん、若い皆さんもあわせて新橋の駅前でイベントを企画をしようということになりました。鳥取祭りを新橋でやろうと、「ありがとっとり」という、そういうキャッチフレーズでやろうと、こういう構想でございます。これも同じ29日の、やっぱり夜の方で行おうということであります。

 この会場には安田大サーカスというコメディアンのグループがありますが、あれの代表者の安田さん、これは鳥取城北高校の出身だそうでして、私も存じ上げませんでした。当日お会いするのが楽しみです。あるいは山下怜美(れいみ)さん、米子出身の歌い手さん、米子でしたか、西部だったと思いますが、こうした方々も参加をしていただけるというふうに伺っております。

 鳥取[県]のアンテナショップでありますので、二十世紀梨はもとよりでありますが、ちょっとシーズンオフではありますけども、小玉スイカや極実(ごくみ)西瓜といったスイカの顔も見せた方がいいじゃないかとか、それからやっぱり鬼太郎とかコナンのグッズもあった方がいいじゃないかとか、特産品にもいろいろと趣向を凝らして、イノシシの薫製とか、あんまりよそじゃ出ないようなものも出して、特徴あるショップにしていこうじゃないかという取り組みをしています。

 2階の方では[オステリア・モンテマーレ・]トットリーネというレストランをつくりまして、ここで鳥取[県]の食材を売り出していこうと、イタリア風で売り出していこうという、こういう考えであります。




6 危機事象発生時における鳥取県・徳島県相互応援協定の締結について 

●知事

 それから、来週の頭でありますが、9月の1日、全国的には防災の日であります。この日に合わせまして、かねて徳島県と遠隔地ながら協力関係を結んでおりましたが、これをさらに発展させようという合意に至りました。

 まず朝に、従来ですと地震なんかを想定しておりましたが、国民保護なんかも入れた危機管理対応全般を対象にして、しかも震度6弱以上の災害において自動的に応援体制をとるという相互応援協定へと昇格をさせようといたしております。

 飯泉(いいずみ)徳島県知事と調印式を、その朝にさせていただこうといたしております。その中で特徴がありますのは、従来ですとボランティアの相互応援に限っていたんですが、業務を遂行、継続できるような体制をお互いの県庁で持とうではないか。ですから重要な業務についても継続体制をとろう、そのための職員の応援もしようじゃないかと。

 特に災害時であれば土木関係だとか農林関係だとか、そうした職員、あるいは福祉関係だとか、いろいろと職員は想定されます。そうした職員の緊急支援チームを設置をして、これを相互に、まずは派遣して先遣隊で調査をして、BCP、ビジネスを続けていく、業務を継続していくための必要な人員なんかを相談をして応援体制をとっていこうと、こういうことも初めてやろうとしております。

 この辺の、遠隔地でこうした協定を結ぶというのは例がないことだと思います。全国的には珍しい取り組みになろうかと思いますが、私どもとしては、それを徳島[県]とやっていこうと。徳島[県]は今、東南海地震が発生するのではないかということで準備を急いでいるところであります。

 私どものところは東南海地震が発生しても被害は四国の南岸や和歌山[県]などに比べて、さほど大きくはならないだろうと見込めますので、そういう面で効果があるのではないか。逆に我々の方で内陸型の地震や日本海での地震があったときには、これは徳島[県]側でそんなに揺れは感じないでしょうから、こちらの方へと応援していただけるということになるのではないかと思っています。

 その実効を兼ねまして、9月1日の徳島県の主催します[総合]防災訓練の中に、鳥取県から行政ベースでつくりました災害支援チームも参加をさせていただき、初動での話し合い、向こうでの協議の中に我々の支援チームも入って演習をさせていただこうと思います。

 そういう観点で9月1日、徳島[県]でまずは協定を結び直して、そしてさらに実技の練習といいますか、演習のためにあちらの[総合]防災訓練に私どものチームも参画をすると、こういう計画でございます。私の方からは以上です。


○NHK 三浦太一 記者(幹事社)

 じゃあ、質問がありましたらお願いします。




7 DBSクルーズフェリーについて 

○朝日新聞 井石栄司 記者

 DBSなんですけども、8月の12日にDBS側が境港の方に来て、出納長以下歩いていると思うんですが、以前から必要条件として出資金というのがあったんですけども、8月の今の時点で出資金はどの程度集まっているんでしょうか。


●知事

 そのときの話では、30億ウォンとか35億ウォンとか、そういうベースだったと思います。まだ50億ウォンという韓国政府から航路の許可として求められている額には達していないということであります。

 ですから我々としては、その状況を見守る必要があるだろうと考えておりまして、出納長とか、そのとき相手をさせていただいた私どもの方から申し上げましたのは、早急にこの点をはっきりしてもらいたいと。我々も準備をするとなれば港の方の準備の都合もありますし、そういう意味で早い時期にその50億ウォン集めるということを完了して示してもらいたいというふうに申し入れをいたしております。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 以前の会見で、港の整備、ターミナルの着工をして完成するまで3カ月を要して、そこから逆算した場合に、9月か10月ということだったんですけども、ぎりぎりタイトなスケジュールを組んだとして、タイムリミット、入札の公告を打つのはいつなのかというのがはっきりしているんでしょうか。


●知事

 まだそこまでちょっと、すみません、詰めていません。ただ、3カ月ぐらいは必要かなと言っていますので、遅くとも10月とか11月頃ははっきりしといてもらわなきゃいけない。ですから、DBS[クルーズフェリー社]には9月の早いタイミングとか、あるいは9月いっぱいとか、どこかで結論を出すといいますか、きちんとしてもらいたいと思います。

 ただ、今回、東海市長がお見えになります、韓国から。それで新しい情報があるのではないかとは思いますが、どんな情報があるだろうか。それからちょっと今、これ未確認ですけども、今、私どもが聞いているのは、あした東海市長とお会いするときに、DBSクルーズフェリー[社]も同席させたいという意向があると伝わってきていまして、そのDBSとも話をする機会がそのときにあるんではないかと思います。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 仮に10月だったとして、公告の出るリミットが、それを過ぎた場合に、着工が間に合わないということになったときに、それでもまだ就航する可能性があったときは、船の中でCIQをするということになるんでしょうか。


●知事

 そこはまだ想定の話ですね。想定の話としては、井石[朝日新聞記者]さんがおっしゃるケースもあり得るかもしれません。だからこそ私どもとしては早目にこの問題に決着をつける必要があるんではないかと。

 これは鳥取[県]側だけでなくて、東海市の方もそうです。あちらも港をさわらなければいけません。情報によると、もうその方は見切りつけてやるんじゃないかという情報もあるんですけども、その辺はあした、また確認する必要があるかもしれません。


○山陰放送 山本収 記者

 こちら側として、あす、ぜひこれは確認しておきたいことというと、どういうことがあるんでしょうか。


●知事

 それは就航の見通しですね。これは重ねて何度も申し上げておりますが、韓国政府から就航許可の条件として示されているのは50億[ウォン]の出資のことでございますし、あるいは2月の就航ということですね。こうした条件を満たす環境がちゃんと整っているのかどうか。整っていなければ、早急にそれを整えてもらわないと、こちらも就航に向けた準備ができないということを申し上げる必要があろうかと思います。

 あと、これは向こう側から先般来ずっと、この夏に入ってから言われているのは、かなり当初と比べて燃料が高くなったりウォンが安くなったりという環境の変化が著しいわけでありまして、去年の末頃からしますと、ちょっと考えられない事態になっているのも事実です。

 そういう意味で、あちらとしては地域としての支援体制というので、かねてから可能性についての打診はあるようでありまして、恐らくまた、きょうもまた境港[市]の地元ベースでの話がいろいろあるんじゃないでしょうかね。そういう状況も踏まえて、あした意見交換してみたいと思います。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 境港市の着岸使用料[正式名称:係留施設使用料「以下同じ」]の軽減とか、そういう話もあるようですけども、それ自体は当初から金額自体がちっちゃいので、支援としたらちょっと少ないということが言われていたんですけども、向こうはずっと前から県に支援を求めるということで言ってきているわけで、もっと踏み込んだ支援というのは、今の時点で必要条件が満たされていない段階では全く考える余地はないということでしょうか。


●知事

 現段階はまだその時期ではないと思います。当初はDBS側はこうした環境の急変を予想していませんでしたから、着岸使用料を減免するとか、一定の措置だけでも就航できるという見通しはあったと思うんですけども、大分環境が変わってきていますので、それをどう考えるかだろうと思います。

 着岸使用料につきましては、岸壁の使用料につきましては、これは従来から隠岐汽船の航路など、いろんな例がありますので、そういうものを参考にしながら、これは横並びで、通常ベースで検討できる話だろうと思います。


○読売新聞 北島夏記 記者

 着岸使用料のほか、どういった具体的な県としての支援というのをお考えでしょうか。


●知事

 まだちょっとそこは。これは日本海を囲む地域全体の問題だと思うんですね。韓国側がどういう考えでいるのかというのがまだ明らかになっていません。今はっきりしているのは、江原道には貨物支援がある。これが適用されるかどうかですね。

 これはちょっと日本とシステムが違いますので、同じようなことをじゃあ我々がやるかというと、我々はまた別の考え方で何か考えるかどうかというのが本当じゃないかと思いますが、江原道側はそういうシステムを持っていたり、東海市がどういう考え方を持っているのか、その辺は我々、まだはっきりした話はわかりません。

 今回来られたときにどこまで明確な話があるかどうか、ただ、今はまだDBSクルーズフェリー[社]側が50億ウォンを集めてないという段階ですから、そこまで踏み込んだ話になるかどうかということだと思います。


○読売新聞 北島夏記 記者

 今のところ、その着岸使用料の減免というのはプランにはあるけれども、それ以上の話はまたこれからということ。


●知事

 接岸の分につきましては、これは従来から隠岐汽船など、こうした旅客の定期旅客なんかでやっている例がございます。そういうものとの横並び、あるいは新規就航関係での横並び的に考えられるものでありまして、これは通常ベースでもできる話だろうと思います。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 以前もお伺いしたことがあるんですけれどもね、燃油の問題とかウォンの問題とか、環境がまさに1年前と変わっているわけで、1年前というか、話が出たときと変わっているわけで、この50億ウォンが集まらなくて、最終的に鳥取県なり江原道なり東海市なり境港市なりに支援要請みたいなものがあった場合、出資金の面でですね。県としてはどういう対応を、DBS側は、当初は日本側に頼むつもりはないと言っていたんですけれども、この環境の変化の中でどうなっていくのかなということがあるんですが、もし緊急支援のようなものを頼まれた場合にはどうなんでしょうか。


●知事

 今は、そういう支援要請もありませんし、そこは企業のモラルとして、まず自分のところの体制づくりは企業努力の範疇じゃないかと思います。江原道側というか、韓国側が何を考えられるかというのは、まだ定かではありませんけども、私どもには、まだその考えはありません。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 ただ、具体的に何か、例えば東海市の場合は、江原道だったかな、コンテナにたしか支援をしていると思ったんですけれどもね、貨物支援ということで。同じような支援というのは考えられるわけですか。


●知事

 それがさっき申し上げた貨物支援です、コンテナ支援をやっていましてね、これが適用されれば、それは相当の額があると思いますね。江原道側がそうして支援をするということに、これが適用されるかどうかというのが問題なので、適用されればということですが、江原道側がそうしたことに踏み切られた場合に、ただ、我々で同じようにコンテナ1個何ぼとか、そういう補助の形態ではないやり方ではないかと思います、もし支援するとしたら。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 別の形態ということですか。


●知事

 別の形態になるでしょうね。ただ、ちょっと今はまだ情報がまだまだ不十分で、判断する状況にはありません。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 仮に就航したとして、状況が変わっているということで、単年度の赤字が前の当初の計算よりも膨らんでいるわけで、50億ウォンが既に底をつくような状況も考えられると思うんですが、DBS側が6月に来たときに、第三者に航路の採算性みたいなものを試算してもらうということをおっしゃっていたんですけども、そういったものの開示というのを県として求めていく考えはあるんでしょうか。


●知事

 それは、助成する以上は、そういう経営状態についてはお知らせいただく必要はあるだろうと思います。ただ、ちょっと助成するかどうかということは、判断の材料がまだ十分ではありません。ただ、いずれにせよ、これはいろいろとこの1年弱、いろんなかたのお話を聞いたり、あるいはこの山陰以外の地域でもこうした構想についてお話をすると非常に期待感のある話ではあります。

 ですから、未来に対する投資という意味合いも、それはあるだろうと思います。ただ、現状としては、先ほど御指摘にありましたように、50億ウォンが集まっていない、すなわちまだスタート台に立っていないという状況がありますので、今はまだそれを見なければならないと思っています。




8 北京オリンピック閉会式における日本海の表記について 

○山陰放送 山本収 記者

 北京オリンピックの閉会式の映像で、日本海の表記が「日本海」と表記されていたということで、韓国国内ではかなり反発ということになっているようなんですが、中国国内、中国がつくった映像、日本海を「日本海」と表記したことについて、知事はどのような感想をお持ちですか。


●知事

 これは、国家間の問題なので、国と国とで整理をしていただく話だろうと思いますし、国際社会としての整理だろうと思います。ですから地方団体でどうのこうのという問題ではないとは思いますけども、我々も中国人の皆さんとつき合っていますし、昨日は台湾の皆さんが来られていましたが、中国のかたは、あそこはもう日本海だと呼んでいます。

 ですから、それは別に普通に中国の国語として使われたわけですから、それほど驚くべきことではないだろうと思うんですね。表記の問題というか、国際的な呼称の問題ということはあるかもしれませんけど、国語の問題としては、日本人はあそこを日本海と呼ぶように、中国人が日本海と呼んでいる話でありまして、そんなに違和感はないです。




9 危機事象発生時における鳥取県・徳島県相互応援協定の締結について 

○山陰中央新報 太田満明 記者

 知事、9月1日の徳島県との締結ですけれどもね、これはもう案文、文書なんかもできているものなんですか。


●知事

 もう今、案文は取り交わしています。ですから当日、調印させていただこうと思います。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 もしわかれば。


●知事

 はい。じゃあ、それは。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 それと、9月1日にきっとこちらから支援チームが参加するということで、その編成も一緒にお願いできれば。


●知事

 はい、わかりました。想定としては、災害の初動対応の想定の職員のチームということだと思います。今までも職員がお互いに参加することはあったんですが、これまではボランティアという参加の仕方です。ですから我々でいったら畳を運ぶとか、ブルーシートをやるとか、ああいうボランティア活動を行う職員チームだったんですが、そういう意味で災害応援隊と我々が呼んでいるやつですね。

 今回は要は職員が普通の職務を行う、行政上の職務を行うという、そういう立場の人間でチームを編成していこうということでありまして、本当の意味の県を超えた行政的な協力関係を作ろうということです。これ、詳細は今、また準備します。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 例えばこの前の会津というか、あっちの福島なんかに応援にも行きましたよね、若干。


●知事

 はい。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 あれもやっぱりボランティアになるんですか。


●知事

 いや、あれは我々としての行政として行ったんですけど、ただ、後で行っているのありますよね、新潟の中越沖地震のときにかなり早い段階で私ども出しましたけれども、あれはボランティアです。

 最初に2名ほどだったと思いますが、先遣隊で向こうの災害対策本部から情報をとるということで行ったのは、あれは行政的なものでありますけども、本隊は、実はボランティアです。職員のボランティアで行っています。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 本隊はボランティア。で、今回の取り決めは、すべて行政としてやるという。


●知事

 ええ、ボランティアベースの協力関係は維持した上で、それだけではなくて、行政的な協力をお互いやっていきましょうと。ですから、最初に足りなくなるのは、例えば災害復旧のための図面を書く人といいますか、例えば災害査定を国から受けると。そして災害復旧事業をやるための前提の準備をしなきゃいけない。これは行政職員じゃないとできないことですね。例えばそういう職員を派遣をすることはあり得ると。

 こういうのを震度6弱以上のものであったら自動的に職員派遣体制を組むというのをお互いで決めましょうということなんで、そういう意味では従来とはスピードにおいて違いが出てくると思います。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 東南海地震が今、30年以内には起きるだろうと言われているときですから、確かにいつ起きてもおかしくない。そういう意味では実効性があるのかもしれませんね。


●知事

 そうですね。だから徳島県側はそういうことを期待していますし、日本海側の方は正直、いつ起こるかとか、そういう観測体制がしっかりしていませんから、よくわからないわけですね。先般の鳥取県西部地震もそうでありましたけれども、どうしても限界があると思います。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 西田先生は、鳥取県内はもうないだろうと言っておられるから、鳥取県は大きいのはないだろうと言っておられたから。


●知事

 大きいのはね。そこは、でも、それは何とも言えないですね。




10 ガイナーレ鳥取への支援について 

○朝日新聞 井石栄司 記者

 ガイナーレなんですけども、議会の方で相当紛糾しているようですけども、通常、一般に上場企業ではないので決算状況等は公表されていないと思うんですが、県が出資している以上、またこれ以上、9月補正にまた予算要求していく以上は、経営状況についてもうちょっとオープンにするように求めていくということはあるんでしょうか。


●知事

 それはそうでしょうね、そう思います。今、我々もある程度報告は受けていると思うんですけども、経営状況については開示していただくといいますか、知らせていただかないと、これは皆さんも寄附集めをしたりして奔走していますので、前提であろうかと思います。

 ただ、どこもサッカー球団というのは非常に経営が厳しいそうでありまして、同じような悩みを抱えているわけでありまして、それを地域が、企業さんが主体というのが実情だと思いますが、地域が支えているという状況のようです。

 鳥取県も、もしJ2に上がるということになりますと、そういう体制にしていかなければならないと思いますので、当然ながら市民に開かれたチーム運営をしていただく必要があると思います。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 現時点で、県の方で把握している昨年度等の決算等があれば、それは県の情報として開示していくことも差し支えがないという状況だったんですか。


●知事

 そうですね、ちょっとそこは具体に検討してみないといけません。企業の情報が、今ちょっと昔と違って、個人情報保護が始まってから開示できる部分とできない部分が確かに出てきていますね。それはむしろガイナーレ側が自主的に開示をするという方がスムーズに運ぶように思います。ちょっとそれはまた今後、調整したいと思います。




11 東京アンテナショップ「食のみやこ鳥取プラザ」について 

○日本海テレビ 山尾義己 記者

 アンテナショップなんですけれども、他県もいろいろ出店していますし、継続的に売り上げを上げていくのはかなり大変だと思うんですが、その戦略って何か考えておられるんですか。


●知事

 一つは、やはり東京での話題づくりがあると思うんですね。いろいろと催事を行おうと。あんまり大きなスペースはないですが、小規模ながら催事を行おうということを考えています。例えば初動においてナシとか、あるいは大山ブランドを売り込もうという関連で、大山ハムさんが催事をやろうとか、そういう動きがございます。

 一つ目玉になるかなと期待はしているのは、大山乳業のアイスクリーム、暑いからかもしれませんけども、少々高目な設定だとは思いますが、ただ、東京では多分食べられないようなクリーミーなソフトクリームだと思います。こんなのも最初はキャンペーンで 100円引きとか、そんなことを考えるようです。

 いろいろ販売促進の知恵を絞って盛り上げていこうということです。こうした店自身の取り組みとあわせて、先般、島根県の溝口知事とも話ししましたけれども、日本橋の島根館と私どもの食のみやこ鳥取プラザと連携して、一緒にキャンペーンを打ったり、催事的なことを考えたり、販売促進できるんじゃないかと、こうしたこともやっていきたいと思っています。


○毎日新聞 小島健志 記者

 トットリーネなんですが、値段設定が若干高目かなという感じも受けるんですけど、そのあたりはいかがでしょうか。


●知事

 それは主観的な問題でしょうね。高いと思うか安いと思うかは人それぞれだと思います。私が東京のあの辺りで昼食を食べたりして歩いていた感覚では、相場かなと思いますけどね、相場ぐらいかなと思います。

 鳥取で同じものを食べて、あの値段だったら食べないよって皆さんおっしゃるかもしれませんが、あの辺のオフィスで生活されている方々、やはり銀座で買い物されている方々の感覚からすると、そこそこの値段設定ではないかと思いますが、これは価格政策でありまして、店の方で状況を見てセッティングすることだと思いますね。


○NHK 三浦太一 記者(幹事社)

 ほかにありませんでしょうか。なければ、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。


●知事

 どうもありがとうございました。



  

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