【排尿障害(過活動膀胱、前立腺肥大症、神経因性膀胱)の診断・治療】
きめ細かな問診と検査を行い、生活指導、薬物治療、手術治療を行っています。前立腺肥大症に対しては、薬物治療で効果が得られない場合は経験豊富な医師による経尿道的前立腺切除術(TURP)を行っています。
【泌尿器悪性腫瘍(前立腺癌、膀胱癌、腎盂尿管癌、腎癌、精巣癌)の診断・治療】
診断には高性能CT/MRIを用いて診断率向上を目指しています。特に平成25年12月より稼働している現在のMRIは、3.0テスラのマルチパラメトリックMRIという最新機器で、膀胱癌および前立腺癌の診断が向上しています。
治療は、手術治療と抗癌剤治療を積極的に行っています。手術は癌の制御と低侵襲化の両立を基本理念として、症例に応じて経尿道的手術、腹腔鏡手術、開放手術を行っています。抗癌剤治療は、去勢抵抗性前立腺癌に対して新規アンドロゲン受容体拮抗剤、新規アンドロゲン合成酵素阻害剤、タキサン系抗癌剤(ドセタキセル、カバジタキセル)を積極的に使用しています。進行腎癌に対する分子標的治療剤や抗PD-1抗体(ニボルマブ)を用いた治療に積極的に取り組んでいます。尿路上皮癌(腎盂尿管癌、膀胱癌)に対するゲムシタビン・シスプラチン療法(GC療法)は進行癌のみならず、根治手術前のネオアジュバン化学療法(術前補助化学療法)としても積極的に行っています。抗癌剤治療は入院だけでなく、可能であれば外来化学療法室での外来治療を積極的に行っています。
【副腎腫瘍の診断・治療】
副腎疾患(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫、その他)の診断および治療を行っています。手術は腹腔鏡下に行っており、短期間の入院、早期回復を実現しています。
【尿路感染症の診断・治療】
膀胱炎、腎盂腎炎、膿腎症、前立腺炎、精巣上体炎、性感染症の診断および治療を行っています。重症尿路感染症の治療は迅速な診断と集学的治療が必要ですが、高度急性期病院である当院の特色でもあります。
【その他】
尿膜管疾患、腎盂尿管移行部狭窄症、後腹膜線維症(およびその他の後腹膜腫瘍)などの診断および治療を行っています。特にこれらの疾患の腹腔鏡手術は積極的に行っています。