畜産試験場では、「「食パラダイス鳥取県」を支える畜産物のブランド化と安全・安心な高品質畜産物の安定供給」の実現に向けて、次の3つの項目をミッションとして研究開発を進めています。
  

1 鳥取和牛ブランド化、高付加価値化に向けた技術の開発

優良遺伝子を活用した新鳥取和牛の創造

 市場価値の高い「新鳥取和牛」を創り出すために、肉質や繁殖能力に関わるゲノム情報を探索し、種雄候補牛の選抜や優良雌牛の県内保留に活用して、一歩進んで優秀な種雄牛の造成を図る。

鳥取和牛肉うまみ開発試験

 全国の和牛肉との差別化を図るための新たな「新鳥取和牛」ブランドの創出や「新鳥取和牛」の育種・改良手法の開発を目的として、和牛肉のおいしさにかかる様々な「うまみ」を調査し、「うまみ」簡易測定機器を開発する。

和牛産肉能力検定試験

 種雄牛造成の一環として、国の認定機関である(公社)全国和牛登録協会が定める種雄牛造成の選抜方法である「和牛産肉能力検定直接検定試験」「現場後代検定試験」の2つの試験を実施し、「白鵬85の3」の次世代の種雄牛を造成する。

牛の精液供給事業

 優秀な種雄牛や種雄候補牛の人工授精用凍結精液を計画的に生産・保管し、農家ニーズに即した和牛精液を安定供給する。

鳥取和牛ブランド向上試験

 「全国和牛能力共進会 肉牛の部」における優秀成績の獲得による鳥取和牛のブランド向上を目指すとともに、飼育期間の短縮により期待されるコスト低減での肥育経営の安定化のため、黒毛和種肥育牛の短期肥育技術を確立する。

2 消費者の求める安全・安心・高品質な畜産物生産技術の開発

粗飼料生産利用向上事業

 牛に給与する粗飼料の生産から利用に至る一連の技術向上を目指し、県内の自給飼料増産・品質向上を図るため、鳥取県の気候に適し、安定した収量が期待できる品種を選定する。さらに、増加する産乳量とともに高度化している乳牛の飼養管理技術に対応するため、農家が給与する飼料成分を分析し、自給飼料生産技術や牛の疾病予防も含めた飼料給与技術の向上を図る。

 

3 市場競争力を高める低コスト生産技術の開発

体外受精卵技術を活用した和牛増頭と育種改良技術の確立

 高能力種雄牛の受精卵産子をより多く生産するため、生産者段階では未だ普及していない"体外受精卵"に着目し、現場普及に向けて、と場卵巣や経膣採卵(OPU)技術を活用した体外受精培養環境の構築や受胎率の高い受精卵の増産を目指す。

高能力種雄牛産子の子牛育成技術の確立

 鳥取県で誕生した高能力種雄牛、「白鵬85の3」、「百合白清2」、「菊花久」、「智頭白鵬」らの産子の哺育・育成技術を確立する。

代替飼料の利用に関する研究

 近年の飼料価格高騰により、従来の飼料に替わる安価な代替飼料が求められている。県内の豆乳製造会社から出る豆乳おからを安価な飼料として利用できる可能性から、商品化にむけた実用性の検証や保存性の向上等の研究を行う。
  

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