「鳥取県人権施策基本方針」の第3次改訂に関するパブリックコメント実施結果

基本方針の第3次改訂安について、県民の皆さんのご意見を募集するパブリックコメントを実施しましたので、その結果と対応方針を報告します。
  

概要

パブリックコメントの実施状況

募集期間

平成28年4月18日から5月17日

周知方法

県政記者室への資料提供、チラシ、ホームページ

募集方法

郵送、ファクシミリ、電子メール、県民室・県民局をはじめ各市町村窓口等に設置の意見募集箱への投函

応募意見数

応募人数 49人
応募意見数 83件
意見の内訳(件数)
●同和問題(17)●男女共同参画に関する人権(3)●障がいのある人の人権(4)●子どもの人権(8)●外国人の人権(2)●病気にかかる人の人権(3)●刑を終えて出所した人の人権(1)●性的マイノリティの人権(3)●生活困難者の人権(1)●インターネットにおける人権(2)●ユニバーサルデザインの推進(6)●様々な人権(2)●その他(31)

主な意見の概要と対応方針

項目

意見の概要

左に対する対応方針

人権をめぐる社会の動き

(標記の仕方) 人権・啓発教育については→「人権啓発」と「人権教育」に分けたほうがいい。

この基本方針では、すべての分野において「人権教育・啓発」に統一しているため、「人権・啓発教育」の記載を改め、「人権教育・啓発」に修正します。

 人権施策の推進方針  育児・介護・障がい等は制約なのか?  「育児・介護・障がい等」が制約がある人のように読めるため、制約を削除し、「育児・介護・障がい等、それぞれの従業員の属性や・・・」に修正します。
 人権施策の推進方針  市民(citizen)と記載があるが、県民の方が良いのでは?  社会の形成者という意味で「市民(citizen)」と表記したものですので、このままとしますが、その旨説明を記載します。
 人権施策の推進方針  インフォームドコンセントの説明を記載すべきだと思います。  説明を記載します。
 人権施策の推進方針  救済制度の確立で国への要望を行うが、制度が確立されるまでの間、県としてできる制度を作り上げていくことができれば、より良い行政サービスとなるのでは?  人権問題に関する相談があった場合、各種専門家の支援と関係機関の連携による「人権尊重の社会づくり相談ネットワーク」が構築されており、人権相談の解決に総合的に取り組んでいることを記載しています。
 同和問題  効果的な啓発手法として「参加型学習」があげられているが、ファシリテーターができる人材が少ないという現状がある。人権を啓発する人材の育成も課題ではないか。  鳥取県人権文化センター、鳥取県人権教育推進協議会など関係団体が行う人材育成などの取組を支援し、その充実を図るよう記載しています。
 同和問題  第3次改訂案の記載だと、隣保館が、同和問題解決の取り組みのみを進める施設であるという印象であり、(1)県民に対する啓発における効果的な啓発・情報を提供する具体的施設としての隣保館、(2)人権に関する総合的な相談窓口の具体例としての隣保館について明示を要望。  ご意見のとおり、隣保館は、地域社会全体の中で福祉の向上や人権啓発の住民交流の拠点となる開かれたコミュニティセンターとして各種の事業を総合的に行っており、子どもの貧困対策や居場所づくりについても取り組んでいることを記載しています。
 男女共同参画に関する人権  固定的役割分担により家庭内での女性に対する比重が高い。制度上だけで、女性を役職につけるのでは、女性の負担が大きくなる。社会の考え方が変わらないと本当の男女共同参画にはつながらないと思う。  学校教育、社会教育によって男女が共に能力、適性を考え、固定的な性別役割分担意識にとらわれない、人権尊重を基盤にした男女平等観の形成に努める事を記載しています。
 障害のある人の人権  障がいのある人への対策は目に見える障がいや障がい者本人へのもののみ、障がいのある人をもつ家族への対策はないのか。  市町村が設置する地域生活支援センターにおいて、障がい者及びその家族に総合的な相談支援を行います。その他、県の機関で専門的な相談等を行うほか、相談支援専門員や身体・知的障害者相談員による相談対応など、市町村と連携して様々な相談体制を整備することを記載しています。
 障害のある人の人権  障がい者の就労を進めるために、工賃アップにもっと取り組んでほしい。
企業などに働きかけて、もっと作業所の収入が増えるように支援してほしい。
 障がいのある人それぞれの状況に応じた一般就労に向けた支援を行うとともに就労継続支援事業所等における工賃の向上に向けた支援を推進することを記載しています。
 子どもの人権  青少年が健全に生活するためのスマホ、ネット・ゲーム環境の公的な制限は急務。発達障がい児童、引きこもり傾向(不登校)児童の依存→家庭内暴力等、悪影響は深刻であり、社会的弱者が企業の利益追求の犠牲になっているのは明らか。  スマホ、ネット・ゲーム環境の公的な制限については「鳥取県青少年健全育成条例」により、子どもの年齢に応じ、ペアレンタルコントロール等の措置を行うよう保護者の努力義務が定められていることを記載しています。
 子どもの人権  青少年が健全に生活するためのスマホ、ネット・ゲーム環境の公的な制限は急務。発達障がい児童、引きこもり傾向(不登校)児童の依存→家庭内暴力等、悪影響は深刻であり、社会的弱者が企業の利益追求の犠牲になっているのは明らか。  スマホ、ネット・ゲーム環境の公的な制限については「鳥取県青少年健全育成条例」により、子どもの年齢に応じ、ペアレンタルコントロール等の措置を行うよう保護者の努力義務が定められていることを記載しています。
 外国人の人権  外国人の親・子の社会参画、学習保障のための通訳、相談窓口、教育支援体制は十分でない。  県や市町村、(公財)鳥取県国際交流財団では、地域の国際理解を推進するための講座等を開催するとともに、外国人が安心して暮らしていけるよう、日本語クラスの運営や外国人生活相談窓口の設置、専門通訳ボランティアを派遣するなどのコミュニケーション支援などに取り組んでいくことを記載しています。
 病気に関わる人の人権問題  精神疾患として「うつ」「LD(学習障がい)」等についても施策で記載できないか  基本方針では偏見や差別、理解が不足している病気として特に「ハンセン病」「エイズ」「難病疾患」について記述していますが、あらゆる病気に対して支援が必要であると考えています。LDについては障がい及び子どもの人権に記載しています。
 生活困難者の人権  課題や施策として述べられるのは生活困難者の再就職支援や住宅などの生活支援を行うことに留まり、貧困と所得格差の原因である不安定雇用と低賃金を解決することについては、見事に一言も述べられていない。  全ての県民が活躍できる社会を実現するため、「正規雇用1万人チャレンジ」に取り組むこと、さらに「県内外からの人材確保・育成」、非正社員から正社員への転換支援等による「雇用の質の向上」の3つの柱で正規雇用増を推進していくことを記載しています。
 性的マイノリティの人権  LGBTについて、トイレだけにとどまらず、学校の更衣室、プールの更衣室、職場のそれら等、本当に「差別」しないものを設置できるだろうか。アメリカのある州は小学校のトイレの性による区別を無くすらしいが、成り行きを見守ってからでよいのではないか。  性的マイノリティについては、現実に悩み苦しんでおられる方が多くいらっしゃいます。これからも様々な議論がなされると思います。
 インターネットにおける人権  今の法律では、侵害情報の削除は原則としてプロバイダの判断によることになっており、削除を義務づけることができないのは不適当。国は法律改正を急ぐべきだし、県も国への要請を続けるべき。  本県においては、インターネット上での差別的書込等に適切に対応するため、プロバイダ責任制限法の見直しなど実効性ある措置を早急に講じるよう国へ要望していることを記載しています。
 ユニバーサルデザインの推進  ユニバーサルデザインの推進について、カラーUDが特別多く記述があるが、他のこと(音声ガイドや文字のUD点字など)も記載すべきではないか。  カラーUDの取組を始めたのが平成26年からであり、UDに比べてもさらに認知度は低いと思われ、比較的説明が多くなっています。
音声ガイド等の個別の手段については研修会等で取り上げ、説明しています。
 様々な人権  東日本大震災等の災害に関する人権問題において、今後様々な災害が発生する可能性があるので「大規模災害」としてはどうか。  法務省が国会に提出している「人権教育・啓発白書」が人権課題に対する取組として「東日本大震災に伴う人権啓発」を位置づけていることを踏まえるとともに、原発事故に起因する避難も長期に渡っており、東日本大震災は他の大規模災害とは異なり、広範囲で特別な問題であると思われることから、題名はこのままとします。
 人権施策の推進体制  当初の策定から20年程度が経過し、どこまで達成できたのか実績や進捗(難しいですが数値的に)が記載されてあれば、一般の方にわかりやすく、より意識が高まると思う。  人権意識の変化は人権意識調査の結果で判断できると思います。この基本方針にも人権意識調査のデータを引用し、現在の状況の把握に努めています。また、各分野の人権に関する指標を資料編に記載します
  

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