「豊成叶林遺跡出土旧石器時代遺物」が鳥取県保護文化財に指定されました!

 西伯郡大山町豊成に所在する豊成叶林(とよしげかのうばやし)遺跡は大山北麓の丘陵上に立地する、約3万年前の後期旧石器時代の遺跡です。

 平成23(2011)年、鳥取県で初めて大規模な発掘調査によって詳細が明らかにされた旧石器時代の遺跡で、年代が明かな姶良(あいら)カルデラ(鹿児島湾)大規模噴火に伴い噴出した火山灰層の直下から石器づくりの跡が2ヶ所見つかっています。ここからは、狩猟に使ったナイフ形石器や石器づくりの過程で生じた石くず類が265点も見つかっています。石材の多くは玉髄(ぎょくずい)で、島根県松江市玉湯町の花仙山周辺で採れたものと考えられ、他には隠岐島産の黒曜石でつくられたナイフ形石器もありました。

 埋蔵文化財センターが所蔵するこれらの資料からは、ナイフ形石器の製作手順を具体的にたどることができ、当時の石器づくりの様子を明らかにする上で重要な資料として、旧石器時代の考古資料としては初めて、鳥取県保護文化財に指定されました(平成27年9月11日)。

 埋蔵文化財センターでは、文化財指定を記念して、発掘時の様子の写真パネルなどと一緒にわかりやすく展示するコーナーを新設しました。


出土品の写真

展示室の様子



  
  

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センター紹介

 久松山地域は戦国時代以降鳥取城が築かれ、鳥取藩32万石の中心地でした。現在でもこの地域は県庁があり、行政の中心地となっています。

 しかし、戦国時代から遡ること約800年前の奈良時代、県庁から4キロほど離れたこの国府町に国史跡因幡国庁(現在の県庁にあたるもの)がありました。今ではひっそりとした田園地帯ですが、因幡三山(甑山(こしきやま)、今木山(いまきやま)、面影山(おもかげやま))に囲まれ、当時の面影を残す万葉の歴史と古代の出土品にあふれた万葉の里となっています。
 この歴史豊かな万葉の里の一角に埋蔵文化財センターはあります。


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