ＦＤＫ鳥取株式会社
鳥取県岩美郡岩美町太田２８番地

　
　リチウム電池の開発・製造を手掛けるＦＤＫ鳥取（福岡悟社長）は昨年から、女性がより輝く職場づくりを掲げ、社内での取り組みを本格化させています。「女性が働きやすい職場は男性も働きやすい職場」との考えを持ち、性別にかかわらず仕事と家庭の両立を図れる職場が目標。日常業務と並行し、プロジェクトチームを結成して課題の解決策を検討し、改善を進めています。

　この同社の取り組みは昨年７月、親会社であるＦＤＫ（東京都港区）の社長メッセージで、女性活躍支援プロジェクトの発足が発表されたのがきっかけでスタート。女性の活躍が企業の発展につながるとの考えが背景にあります。全国のＦＤＫグループ各社から女性を中心にしたメンバーが２、３カ月に１回集まり、事業所ごとに問題点を出し合い、改善策を話し合っています。

　この話し合いは、ＦＤＫ鳥取単独でも、女性４人男性１人で構成する同プロジェクトのメンバーを中心に行っています。同社の女性社員は全社員約３４０人のうち約２割に当たる約70人。昨年12月には、全女性社員のほぼ半数が集まり、現場の問題などについて率直に意見交換することから始めました。
 
　出席者の意見の中で多かったのが、有給休暇取得に関する悩みでした。また、「有給休暇制度があるのは知っているが、内容について詳しく知らない」との声があり、同社は有給休暇の取りやすい雰囲気づくりについて検討するとともに、制度の内容についての説明会を開き、周知を図ることにしました。
 
　また、子育て世代から、子どもの授業参観などの学校行事に合わせて半日休暇が取りやすいように改善を求める声が上がったのを受けて、同社は就業時間の運用を変更しました。
　
　同社の取り組みはまだ始まったばかりですが、できることから徐々に進め、形にすることで、これまでほとんど上がってこなかった女性の要望が徐々に届くようになっています。今年２月には鳥取県男女共同参画推進企業に認定されました。

　プロジェクトのメンバーで同社人事担当者は「まずは現場の声を聞くことから始めました。有給休暇取得の拡大をはじめ、職場環境の改善には社員の意識の向上が欠かせません。今後は、外部から講師を呼んで研修会を開くなどして社員の意識を変えていきたい」と話しています。
 
※掲載内容は、平成27年3月現在のものです。