第17巻 『鳥取の村に生きる―過疎化の中の知恵と誇り―』

 鳥取県は過疎化が進んでいるといわれます。住民の少子高齢化、交通の利便性、雪深さなど厳しい現実に直面する地域においては悲観的な意見もある一方、満足や幸福を感じ暮らし続ける人々がいます。地域のあり方を考える上でもヒントとなる9集落の事例を紹介します。

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刊行 平成27年3月
頒布価格 500円
体裁 A5版 128ページ
著者 靍 理恵子

頒布窓口 次の各窓口で頒布します。
委託販売窓口
  • 鳥取県立博物館(鳥取市東町2丁目124)
  • 鳥取市歴史博物館(鳥取市上町88)
  • 株式会社今井書店8店舗(吉成店・湖山店・倉吉今井書店・パープルタウン店・本の学校今井ブックセンター・錦町店・アプト店・境港店)

※県外の方、そのほか窓口で直接購入することが困難な方については、配送による頒布もお受けします。詳しくは、「刊行物の購入と発送のご案内」のページをご覧ください。


目次

はじめに

「過疎先進地」としての鳥取県/調査の方法と本書の事例

1.生き方の手本 八頭郡智頭町西宇塚

KOさんのこと/思案する、前向きなKOさん/西宇塚の「しゅうと会」/集落の記録/杉の里と那岐特産品開発研究会

2.林業の盛衰と集落の変化 八頭郡若桜町吉川

TSさんのライフヒストリー/夫と舅から林業経営を学ぶ/旧家のしきたりとその変化/林業や建設業の盛衰/吉川という部落/外に向かって開かれていく集落

3.戦争を経験して、今、心配なこと 八頭郡若桜町小船

小船の集落/終戦間際、満州国の学校へ/終戦でほっとしたこと/山仕事が生業の柱/チェーンソーと白蝋病/結婚と青年団活動/青年団の消滅/山の動物による被害/『小船郷土誌』ができるまで/アジサイのこと/小船の今、将来のこと

4.どんづまりで世間が広がった 岩美郡岩美町鳥越

鳥越という所/冬場の出稼ぎ/過疎化の進行/山のもの/笹のお茶、山菜、キノコなど/どんづまりハウスの始まり/食材は地元のもの/男が受けた事業/山菜定食のこと/どんづまりの仲間/「ヤマガの人」という言われ方/代表YCさんのこと/地区の人たちなど周りの人たちの協力や応援

5.漁業集落の女性たち 岩美郡岩美町田後

田後という集落/田後のお嫁さんたちの仕事/農家と漁家の違い/海上安全の祈願の気持ち/跡を継ぐこと/息子のこと/田後の活性化/田後に嫁に来て/同居の減少/田後の漁業/花が咲く

6.海女のムラの変遷 鳥取市青谷町夏泊(1)

夏泊というところ/海女さんの主な活動時期/NHさんの家/奉公に出る/海女になる/稼ぎ/青年会、処女会/結婚/子どもの世話/ワカシュヤド/海女と旅館の仕事/収穫/畑/夫のこと/「海が好き」ということ/オオアマ(大海女)

7.きちんと暮らす 鳥取市青谷町夏泊(2)

末っ子でかわいがられた/大阪の会社での話/倉吉での奉公/結婚は28歳/夫の死/近所の女性の手助け/アテガイブリ/アキンド/夏泊の念仏/別火のこと/きちんと暮らす

8.一人一人が大切にされる暮らし 倉吉市関金町明高

子どもの頃/明高の集落/葬式組/婚家/自動車の免許/MKさんが外に出ること/むらおこし/男女共同参画のこと/家族経営協定

9.共同のムラづくり 東伯郡湯梨浜町石脇

戸数の変遷/農業経営の変遷/海との関わり/親方子方関係/部落費の徴収方法/色々な改革/部落共同で進めたこと

おわりに

肯定できる何かを持つ人や村

参考文献/協力団体一覧/あとがき


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