第10回鳥取県教育審議会総会の概要

1 日時

平成24年1月25日(水) 午後2時~4時

2 場所

ホープスターとっとり7階「銀河の間」

3 出席者

教育審議会委員(21名)、教育次長、次長、関係各課長 他

4 概要(・議題に対する主な意見)

1 次期教育振興基本計画(平成26年度~平成30年度まで)の方向性について

(1) 現在の基本理念についてどう考えるか。 

 

 「自立した 心豊かな 人づくり」

  • 自立というと個の重視ということが大きく、公の中の一員というニュアンスが弱い。

  • 自立だけでなく、協調や他者と共に、集団の中で関わり合いながら生きていくという部分 が、これからの方向として必要である。

  • 生きること自体が、他者や相手を思い、集団の中で他者のために自分を生かすことであり、 そういう理念を検討すべき。  

      

(2) 現在の4つの「めざす人間像」についてどう考えるか。

 「自立して」生きていく

 「社会の中で、社会を支えて」生きていく

 「健やかで、心豊かに」生きていく

 「ふるさと鳥取県に誇りを持ち、一人ひとりを大切にして」生きていく

  • 支え合う人であってほしい。「社会の中で社会を支えて」という部分を「社会の中で支え合い」としてはどうか。

  • 社会の中で主体的に活動し貢献することに喜びを見出すような子どもを育てたい。

  • 「ふるさと鳥取県に誇りを持ち」の項目の中にある「自他ともに尊重し、他者の立場や人権を大切にする人」という部分を、「社会の中で、社会を支えて生きていく」の方に入れてはどうか。

  • 「ふるさと鳥取県に誇りを持ち」の項目ではグローバルな視点で、鳥取を原点にしながら世界を見るというような視野の広さを求めたい。

  • 地域やふるさと社会の発展ということを考えながら、主体的に積極的に関われる人材を目指してもらいたいと思うので、発展ということを入れてほしい。

  • 「ねばり強く」ということが、今の子どもたちに弱い気がする。自立するならば、ねばり強くということを入れてほしい。 

  • 「自立」ということの中に「創造」という言葉を入れてはどうか。   

(3)「施策の方向性」の6つの柱についてどう考えるか。

 

 (ア)生涯にわたって自ら学び、社会全体で子どもたちを育む体制づくり 
 (イ)「知」「徳」「体」のバランスの取れた学校教育の推進
 (ウ)学校教育を支える教育環境の充実
 (エ)文化・芸術の振興と文化財の保存・活用
 (オ)スポーツの振興
 (カ)鳥取県教育振興基本計画の推進に向けた体制づくり

 
  • 最近の子どもたちは実体験が少ないので、「子どもたちの実体験が促進される教育の推進と環境の充実」という項目を入れてどうか。社会体験や共に作業することで、他者との協調が育まれる。
  • 学習指導要領に「言語活動の充実」ということがあるので、施策目標の柱にぜひ読書活動を加えてほしい。
  • 定時制高校の抱える問題点はたくさんあるので、定時制高校のことも入れて欲しい。
  • スクラム教育で校種の垣根が低くなり一緒にやっていこうとトーンがかなり高くなっている。
  • 身近な地域で学校を支える、学校が地域に支えられて展開していく、というようなことが、今後注目されると思う。
  • 教員に人間的魅力があるとか、尊敬できるというようなことを加えてはどうか。
  • 外部が支えていくのではなくて、子どもたちも社会の一員として関わり、自分を確立していくということを入れるべき。
  • 社会教育や生涯学習という分野が少し後退しており、もう少し充実した施策を考えるべき。
  • スポーツには、生涯スポーツ、社会スポーツやレクリエーションスポーツもあるので、レクリエーションという言葉も入れたほうがよい。
  • 「文化・芸術の振興」の中に「伝統」を入れ、「スポーツの振興」に「地域を動く」とか「体験する」とかという言葉を入れてはどうか。
  • 教員が子どもたちに向きあえる時間をつくることが大切。

 

2 今後の県立高等学校の在り方(平成25年度~平成30年度まで)について

(1) 生徒減への対応について

  • 生徒減少には、まず学級減を行い、限界を超えた場合にのみ学校数を減らすのが適切である。
  • 高校は地域にとって財産であり、学校を廃止することは避けて、学級減で対応するのが望ましい。
  • 一人一人の生徒にきめ細かい指導が可能となる授業展開を行うなど、教育効果を高めるために、学級定員減で対応するのが適切である。
  • 生徒減少の中で、学級数を減らした結果として4学級以下の学校があってもやむをえない。しかし、募集定員を満たさないからといって一律に学級減を行うのではなく、学校の特色や教育理念が確立され、学校運営上の条件整備が施された上で行うべきである。   

(2) 特色ある学科やコースの編成について

  • 新設する専門学科が、卒業後に大学等へ進まなければ就職できないというように、直接就職につながらない学科ならば、設置の意義は低くなるので、新設には慎重であるべきだ。
  • 専門学科は専門科目を学ぶ学科であるが、その学習には基礎学力が必要であることから、基礎学力も身につける教育課程の検討が望まれる。
  • 新しい学科・コースの編成を考えるのであれば、「どんな人材を育成するのか」という観点に基づいて、既存の学科の枠にとらわれず、地域性も考慮しながら編成するという在り方も検討するべきである。  

(3) 地域と連携した教育の推進について

  • 中山間地域の学校に限らず、学校運営や学校の特色づくりの議論を地域の特色とリンクして進めるべきである。
  • 鳥取県の中山間地域には水と緑の豊かな場所が多いが、その資源をどう活用するかが課題であり、そうした活用法とからめて学校づくりを考える必要がある。
  • 学校が所在する地域の祭りや伝統行事への参加を学校行事に位置づけ、自治体と一体となって実施するなど、地域との深い結びつきのある学校づくりを考える必要がある。 
  

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