コウイカを対象とする漁業は古くから行われ、昭和25年までは専用漁業権として免許され、いか巣びき網漁業又はいか漬漁業が営まれていた。昭和26年制度改革後、最初の漁業権免許では第二種共同漁業としていか巣びき網漁業となり、昭和38年の漁業権更新期に除外され、自由漁業となった。


 

  • 漁期 3月下旬から5月末
  • 漁獲物 コウイカ
  • 漁場 水深15~35メートルの砂質域
  • 漁具の構造 漁具のかごは、地区及び漁業者により相違はあるが、従来、竹を図のように骨組みし、意図の太さ21本から24本、目合2寸の茶色または黒色の網地で周囲を覆い、2個の入口を設け、底部に竹を十文字に結びつけ、鉄筋を取付ける。骨組みの竹を鉄筋とする場合もある。上部にはロープを十文字に張り、かごの中心部に支柱を立て上下を十文字の中心に結びつけ、かご網の張りをつくる。なお、かごの内部に入れるイヌツゲ(通称ヨメガサ)の枝束は、コウカが入るのを邪魔しないよう、底部の入口と反対側の十文字の竹に縛り付ける。かごの上部は引きほどきにして、イカを取り出せるようにする。枝束には卵嚢が生み付けられており、産卵の目的で篭に入ってくるものと推測される。浮標から重石までの揚網ロープは、水深の4倍で、浮標からかごまでの長さよりかごから重石までを長くするように取り付ける。かごの取付け位置の前後4メートルは作業性と重なりの役割をするため、少し太めのロープを使用する。

漁具の概要
漁具の概要図



漁具の上部
漁具を上部から見た図
イカが漁具に入る
イカが漁具に入る様子


かご
操業の様子


ヨメガサ
よめがさ

  • 漁法 10~50個のかごを、50メートル程度の間隔をおいて沖灘方向に設置する。漁があるときは午前9時頃と午後2時頃に出港し1日2回、その他は午後2時頃出港し1日1回操業する。かごは手で揚げ、イカはかごの上部をひきほどきにして、そこから取り出し、再び投網する。海の穏やかな日は漁獲が多い傾向にある。

漁法

  

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